JP2004116814A - 過冷却水製造装置の制御方法及び装置 - Google Patents

過冷却水製造装置の制御方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】過冷却器内における凍結を防止できるようにする。
【解決手段】過冷却器2のシェル3を蒸発器とし、圧縮機7、凝縮器8、膨張弁9を備えたヒートポンプ装置1と、過冷却器2のチューブ5に水6を循環供給できるようにした冷水循環装置11とを備えて過冷却水製造装置Iを構成する。過冷却器2のチューブ5の出口側ヘッダ室21内における過冷却水6aの流れのない位置に冷水出口温度計24を設ける。シェル3に設けた飽和蒸気圧力計25の検出値より算出する飽和蒸気温度条件と、冷水出口温度計24にて検出する過冷却水温度条件を基に、過冷却水温度のフィードバックによる圧縮機容量制御と過冷却アプローチ悪化防止のための圧縮機容量制御を切り替えて行うヒートポンプ制御装置26を備える。過冷却器アプローチが悪化する場合は、過冷却水温度フィードバック制御に優先して過冷却アプローチ悪化防止制御を行わせる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水(水と同様に過冷却状態になり得る液体、たとえば、水と不凍液の混合溶液等、を含む)を冷媒を用いて凝固点以下の所定温度まで冷却する過冷却水製造装置の制御方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エネルギーコストの安価な夜間電力等を用いて水を凝固点(0℃)以下の温度まで冷却して過冷却水とした後、該過冷却水から微細な氷を析出させて氷水として蓄熱水槽に貯蔵しておき、該蓄熱水槽に貯蔵された氷水を、空調用やその他の冷熱源として利用できるようにした氷蓄熱システムが開発されてきている。
【0003】
かかる氷蓄熱システムに用いる過冷却水製造手段としては、当初、ブライン冷凍機にて先ず冷媒を用いてブラインを0℃以下の所定温度まで冷却し、該冷却されたブラインと水とを過冷却器にて熱交換させることにより水を0℃以下の過冷却状態となるように冷却する手法が一般的であったが、この場合、ブライン冷凍機を必要とするため設備が大型化するという問題があると共に、ブライン濃度の維持管理も必要となり、運用コストが高いという問題があった。
【0004】
そのため近年では、冷媒と水を直接熱交換させることができるようにした形式のものとして、たとえば、図5に示す如く、シェル3側に冷媒4を、又、チューブ5側に冷却対象となる水6をそれぞれ流通させることができるようにしてあるシェルアンドチューブ型の過冷却器(熱交換器)2を蒸発器として使用できるように、上記過冷却器2のシェル3に、圧縮機7、凝縮器8、膨張弁9を経て上記過冷却器2のシェル3に戻る冷媒循環ライン10を接続して、上記圧縮機7の駆動により冷媒4を循環使用するヒートポンプ装置1を形成すると共に、上記過冷却器2のチューブ5の入口側ヘッダ室12に、蓄熱水槽13より水(冷水)6を導くための循環ポンプ14を備えた水供給ライン15を接続し、且つ上記過冷却器2のチューブ5の出口側端部の下方位置に、過冷却解除器16を設け、更に、該過冷却解除器16の下方に上記蓄熱水槽13を配設して、上記循環ポンプ14の駆動により蓄熱水槽13内の水6を、水供給ライン15、過冷却器2のチューブ5、過冷却解除器16を経て蓄熱水槽13へ戻すことができるようにした冷水循環装置11を形成してなる構成として、上記ヒートポンプ装置1の稼動により過冷却器2のシェル3内に液体の冷媒4を存在させると共に、このシェル3内の液体の冷媒を、冷水循環装置11の稼動によって上記過冷却器2のチューブ5内を流通される水6と熱交換させて沸騰蒸発させ、この熱交換により上記水6を0℃以下の温度まで効率よく且つ均一に冷却して過冷却水6aを連続的に製造し、上記チューブ5の出口側より流出される過冷却水6aを、過冷却解除器16に導いて、図示しない傾斜衝突板、分配板、回転板等によって衝撃を付与することにより過冷却状態を解除して微細な氷を析出させた後、この微細な氷を含む氷水6bを蓄熱水槽13に貯蔵させる形式の過冷却水製造装置Iが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。17は冷媒循環ライン10上に設けた圧縮機7の容量制御用サクションベーン、18は圧縮機7駆動用の電動機、19は液面検出計である。
【0005】
ところで、過冷却水6aは、凝固点以下の温度まで冷却されているため僅かな衝撃でも凍結し易いという性質を有している。このため上記過冷却水製造装置Iでは、過冷却器2内における過冷却水6aの流路に凍結が生じ易く、このような凍結が生じると流路が閉塞されて過冷却水製造装置Iの運転が不安定になる虞が生じるため、過冷却水製造装置Iを長時間安定して稼動させるためには、過冷却水6aの凍結が生じないよう温度管理を行うことが非常に重要になる。
【0006】
このため上記特許文献1に示されるものでは、上記過冷却水製造装置Iの制御方法として、過冷却器2のチューブ5に入る前の水6の温度を検出し、この検出水温よりも所定温度だけ低い温度にシェル3内の冷媒4の温度が維持されるようヒートポンプ装置1の運転時に圧縮機7の容量制御を行ったり、過冷却器2のシェル3内における液体の冷媒4の液面レベルを検出する液面検出計19を設けて、該液面検出計19の検出値に基づいて上記冷媒4の液面レベルが所定位置に維持されるように膨張弁9の開度制御を行う制御方法が提案されている。
【0007】
又、他の形式のものとしては、図5に示す場合と同様にヒートポンプ装置1と冷水循環装置11とを備えた過冷却水製造装置Iにて、過冷却器2のシェル3内における冷媒温度又は冷媒蒸発圧力を定値制御することによって温度の安定した過冷却水6を製造するようにする制御方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【0008】
更に、別の形式のものとして、図6に示す如く、蒸発器となる過冷却器2に、圧縮機7と凝縮器8とを順に経て冷媒4が循環できるよう冷媒循環ライン10を接続してなるヒートポンプ装置1と、冷水循環装置11とを備えて、図5に示す場合と同様に過冷却水6aを製造するようにしてある過冷却水製造装置Iにて、過冷却器2の出口側における過冷却水6aの流路に設けた温度発信機20により検出される過冷却水6aの温度をフィードバックして、該フィードバックされる過冷却水6aの温度が一定に保たれるように圧縮器7の容量制御を行う手法が示されており、更に、この圧縮器7の容量制御手段としては、圧縮機7の図示しないサクションベーンの開度調整や、圧縮機7を駆動する電動機18の回転数制御を行う手法が開示されている(たとえば、特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平3−271671号公報
【0010】
【特許文献2】
特開平9−96476号公報
【0011】
【特許文献3】
特開平6−74631号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来の制御方法では、次の如き問題がある。
▲1▼特許文献1にて開示された制御方法では、過冷却器2にて製造される過冷却水6aの実際の温度を検出していないため、過冷却水6aの厳密な温度管理は難しいという問題がある。
▲2▼特許文献2にて開示された過冷却器2のシェル3内における冷媒4の蒸発圧力又は飽和蒸気温度、冷媒温度を用いた制御では、ブラインと異なり冷媒4の持つエンタルピーが、凝縮器8にて凝縮された液体の冷媒4の温度によって変化するため、製造される過冷却水6aの温度を一定に保てないという問題がある。
▲3▼上述したように、過冷却水6aは僅かな衝撃でも凍結し易いという性質を有しているために、過冷却水6aの温度を検出するための測温抵抗体や熱電対の如き温度検出器の温度検出端を過冷却水6aの流れの中に直接配置すると、上記温度検出器の温度検出端で流れが乱されることに伴って該温度検出端に薄氷が生成されてしまい、温度計測値が0℃前後になってしまうことがある。このため温度計測値が0℃前後を指したまま回復しないと、過冷却器2より送出される過冷却水6aの実際の温度に応じた制御が不能になる。このような制御不能状態が長く続くと過冷却器2内で過冷却水6aの凍結が起こり、過冷却水製造装置I自体の運転が停止したり、製氷能力が低下する可能性があるので、過冷却水製造装置Iの安定した運転が困難になる。したがって、上記特許文献3で開示された冷水出口温度フィードバック制御を行う場合における温度発信器20としては、冷却水温度を間接的に計測する放射温度計等を用いる必要がある。しかしこの場合、上記放射温度計等は外乱の影響を受け易く、且つ精度が低いために上記過冷却水6aの厳密な温度管理は難しい。
▲4▼一般的な制御方法としては、製造される過冷却水6a温度に基づいた圧縮機7容量のフィードバック制御と、膨張弁9の制御による冷媒過熱温度制御をそれぞれ独立の制御として組み合わせることが考えられる。しかし、このように過冷却水6a温度のフィードバック制御と冷媒過熱温度制御をそれぞれ独立の制御として組み合わせたとしても、過冷却水製造装置Iの起動時には、過冷却水6a温度のフィードバック制御によって冷凍能力を必要容量まで増すように、たとえば、ヒートポンプ装置1のサクションベーン17を開いて圧縮機7容量を大とし、且つ膨張弁9を全閉にして圧縮機7がミストを吸わないように制御する方式が一般的なため、過冷却水製造装置Iの起動時に過冷却器2内で過冷却水6aが凍結する虞が生じるという問題がある。
▲5▼なお、過冷却器2内で過冷却水6aが凍結した場合の対策としては、4方切替弁を用いてヒートポンプ装置1の凝縮器8と、蒸発器となる過冷却器2の動作を反転させて過冷却器2を凝縮器として作用させることによって、該過冷却器2のシェル3内にて凝縮されて高温となる液体の冷媒4により解氷させる方法がある。又、過冷却水製造装置Iの運転中に凝縮器8内のホットガスを過冷却器2のシェル3内に導入して解氷させる方法もある。更に、ヒートポンプ装置1の圧縮機7の運転を停止させて自然解凍させる方法等が考えられるが、これらの方法のうち、上記4方切替弁を用いてヒートポンプ装置1の過冷却器2を凝縮器として作用させることによって該過冷却器2内の氷を溶かす方法は、過冷却器2が大型の場合、大型の4方切替弁が必要になり且つ配管が複雑になるため大幅なコストアップになるという問題が生じる。
▲6▼凝縮器8のホットガスを過冷却器2に導入して解氷する方法は、1台の圧縮機7に対して複数の過冷却器2が接続されている場合には有効であるが、圧縮機7と過冷却器2が1対1対応の場合には、過冷却器2のシェル3内にホットガスを通しても十分な加熱効果が得られず、過冷却器2内の氷を完全に溶かすことはできない。その結果、溶け残った氷を基点に過冷却器2内の過冷却水6aが再び凍結し、短時間で過冷却水製造装置Iの運転を再開できないという問題がある。
▲7▼過冷却水製造装置Iの運転を停止させて、過冷却器2内の氷を自然解凍させる方法では、過冷却器2の外部からの熱侵入と凝縮器8との間の冷媒4の自然循環による熱のみを利用して解氷させるため、運用停止時間が長くなってしまい、実用的ではないという問題がある。
▲8▼上記のように過冷却器2内で過冷却水6aが凍結したか否かという状況の判断は、過冷却器2へ供給される水6の流量が定格流量の1/2に減った状態を異常として検出することが一般的に行われている。このように過冷却器2内で凍結が生じた場合、氷を溶かすのに必要な熱エネルギーは、凍結により生成した氷の量に比例するため、凍結を早期に発見し、ヒートポンプ装置1の運転を早期に停止させなければならない。しかし、従来はヒートポンプ装置1の早期停止のための考慮が十分になされていないという問題もある。
【0013】
そこで、本発明は、製造される過冷却水の温度を正確に計測することができて、運転中における過冷却器内における凍結の発生を防止することができ、且つ、過冷却器内に凍結を生じさせることなく運転を開始できると共に、万一、運転開始時に凍結が生じていても、支障なく運転を開始することができ、更には、運転中に過冷却器内にて凍結が生じても容易に回復を図ることができるようにする過冷却水製造装置の制御方法及び装置を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、シェルアンドチューブ形式の過冷却器のシェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環させ上記過冷却器のシェルを蒸発器としてヒートポンプ装置を作動させると共に、上記過冷却器のチューブに水を循環供給して、上記過冷却器のシェル内で沸騰蒸発する冷媒と熱交換させることにより過冷却水を得るようにしてある過冷却水製造装置の制御方法において、上記過冷却器のチューブの出口側ヘッダ室内における流れのない位置で検出した過冷却水の出口温度条件と、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件とを基に、製造する過冷却水温度のフィードバック制御を行う条件の領域と、過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域とを予め定め、上記過冷却水の出口温度条件及び過冷却器内飽和蒸気温度条件の変化に応じて、上記過冷却水温度のフィードバック制御と過冷却器アプローチの悪化防止制御を切り替えて圧縮機の容量制御を行う過冷却水製造装置の制御方法、及び又は、シェルアンドチューブ形式の過冷却器のシェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環させ上記過冷却器のシェルを蒸発器としてヒートポンプ装置を作動させると共に、上記過冷却器のチューブに水を循環供給して、上記過冷却器のシェル内で沸騰蒸発する冷媒と熱交換させることにより過冷却水を得るようにしてある過冷却水製造装置の制御方法において、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件と、上記過冷却器内の冷媒過熱温度条件とを基に、上記過冷却器内における冷媒の蒸発状態の適正化を図る条件の領域と、過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域とを予め設め、上記過冷却器内飽和蒸気温度条件及び冷媒過熱温度条件の変化に応じて、上記冷媒蒸発状態の適正化制御と過冷却器アプローチの悪化防止制御を切り替えて膨張弁の開度制御を行う過冷却水製造装置の制御方法とする。
【0015】
過冷却水製造装置の稼動時において、過冷却器のアプローチが悪化していない場合は、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件や、上記過冷却器のチューブの出口側ヘッダ室内における流れのない位置で検出する過冷却水の出口温度条件、及び又は、過冷却器内の冷媒過熱温度条件を検出すると、それぞれの条件の組み合わせは、予め定めてある過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域に入ることはないため、上記各条件に基づいて製造する過冷却水温度のフィードバック制御、及び又は、過冷却器内における冷媒の蒸発状態の適正化を図るための制御が圧縮機容量及び又は膨張弁に対して行われる。一方、過冷却器のアプローチが悪化すると、上記各条件の組み合わせが、過冷却器アプローチの悪化防止を図るべき条件の領域に入るため、この場合は、過冷却器アプローチ悪化防止のための圧縮機容量及び又は膨張弁の制御が、製造する過冷却水温度のフィードバック制御や、過冷却器内における冷媒の蒸発状態の適正化を図るための制御に優先して行われるようになる。これにより、過冷却器アプローチの悪化が防止されるため、過冷却器内における凍結が防止される。
【0016】
更に、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件を、過冷却器に内における冷媒の飽和蒸気圧力の検出値を基に求めるようにすることにより、過冷却器内における飽和蒸気温度の変化を時間遅れなく検出することができる。
【0017】
更に又、ヒートポンプ装置を起動するときに圧縮機の容量を最低にすると共に、膨張弁を全開状態として上記圧縮機を起動させるようにすることにより、ヒートポンプ装置の起動時に、過冷却器の冷やし込み速度を緩やかにすることで、ヒートポンプ起動時に過冷却器内にて水が局所的に冷やし込まれて凍結する現象を防止できると共に、凝縮器内の高温の冷媒を過冷却器のシェル内に導入できるため、過冷却器内に凍結が生じていても、該凍結を容易に且つ完全に融解させることができる。
【0018】
更に又、過冷却器へ供給される水が0℃以下の場合には該過冷却器内における凍結が生じ易くなるが、過冷却器へ供給される水のチューブ入口における温度が0℃以上の所要の設定温度以上、たとえば、0℃に計測誤差を加味した0.5℃以上になるように調節することにより、このような凍結の発生を防止することができる。
【0019】
更に又、過冷却器へ供給される水の供給量を監視し、供給量が圧縮機起動時の定格流量の1/2よりも多いある規定流量以下、たとえば、圧縮機起動時の約85%以下まで低下した場合にヒートポンプ装置の作動を停止させて、膨張弁を全開状態とすると共に、圧縮機容量を最低にして該圧縮機を最小能力で運転させ、上記過冷却器への水の供給量が上記規定流量よりも多いある規定流量以上、たとえば、圧縮機起動時の95%以上まで回復したら、ヒートポンプ装置の作動を再開させるようにすることにより、過冷却器内に万一凍結が生じた場合に、早期に検出することができると共に、過冷却器内の凍結を、凝縮器内の高温の冷媒を過冷却器のシェル内に導入することで速やかに融解させることができることから、過冷却水製造の運転休止期間を従来に比して大幅に短縮できる。
【0020】
更に又、シェルアンドチューブ型の過冷却器のシェルを蒸発器として、該シェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環できるようにしてなるヒートポンプ装置と、上記過冷却器のチューブに水を循環供給できるようにしてなる冷水循環装置とを備えて、上記ヒートポンプ装置の作動により過冷却器のシェル内で沸騰蒸発させる冷媒にて上記チューブに流通させる水を過冷却する過冷却水製造装置における上記過冷却器のチューブの出口側ヘッダ室内の過冷却水の流れのない位置に冷水出口温度計を設けて、該冷水出口温度計により検出される過冷却水の温度に基づくフィードバック制御を行えるようにした構成を有する過冷却水製造装置の制御装置とすると、凝固点以下まで過冷却される過冷却水の流れに対して、冷水出口温度計が乱れを生じさせることを防止できるため、該冷水出口温度計の表面に薄氷が形成される虞を未然に防ぐことができ、長期間に亘り過冷却水の温度を確実に検出することができて、過冷却水温度のフィードバックによる制御を連続且つ安定して行うことが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0022】
図1乃至図4は本発明の過冷却水製造装置の制御方法及び装置の実施の一形態を示すもので、図5に示したものと同様に、ヒートポンプ装置1と冷水循環装置11とを備えてなる過冷却水製造装置Iにおいて、上記冷水循環装置11の過冷却器2のチューブ5の出口側端部の下方位置に、過冷却解除器16を設け、且つその下方に蓄熱水槽13を設けた構成に代えて、上記過冷却器2のチューブ5の出口側に出口側ヘッダ室21を設け、該出口側ヘッダ室21に、過冷却解除器16の入口側を過冷却水搬送管22を介して接続すると共に、該過冷却解除器16の出口側に、氷水搬送管23を介して蓄熱水槽13を接続し、更に、上記過冷却器2の出口側ヘッダ室21内にてチューブ5から流出する過冷却水6aの流れが当らない位置、たとえば、図2に詳細を示す如く、該出口側ヘッダ室21の側壁部21aにおけるチューブ5への連結面21b近傍の上端部位置に、冷水出口温度計24を設置して、過冷却器2にて過冷却される過冷却水6aの温度を、該過冷却水6aの流れのない位置で直接的に計測できるようにし、且つ上記過冷却器2のシェル3に、該シェル3内に収納した冷媒4の飽和蒸気圧を計測する飽和蒸気圧力計25を設け、更に、該飽和蒸気圧力計25による検出値と、上記冷水出口温度計24の検出値とを入力すると共に、圧縮器7の容量制御装置としてのサクションベーン17の開度を、後述する制御メカニズムに基づいて制御して該圧縮器7の容量制御を行うヒートポンプ制御装置26を備える。
【0023】
又、過冷却器2のシェル3に、該シェル3内に収納される冷媒4の温度を計測するための冷媒過熱温度計27を設置し、該冷媒過熱温度計27の検出値と、上記飽和蒸気圧力計25の検出値を入力すると共に、後述する制御メカニズムに基づいて膨張弁9の開度制御を行う膨張弁制御装置28を備える。
【0024】
更に、蓄熱水槽13内の水6を過冷却器2の入口側ヘッダ室12に導く水供給ライン15における途中位置、たとえば、循環ポンプ14の直後位置に、加熱器29を設けると共に、過冷却器2の入口側ヘッダ室12との接続部近傍となる水供給ライン15の下流側端部位置に、冷水入口温度計30を設け、更に、該冷水入口温度計30の検出値が0℃以上の所要の設定温度として、たとえば、0℃に計測誤差を加味してなる0.5℃以上となるように、上記冷水入口温度計30の検出値をフィードバックして上記加熱器29を制御する冷水系制御装置31を備える。
【0025】
上記氷水搬送管23には、過冷却解除器16より送出されて蓄熱水槽13へ収容される氷水6bの温度を検出するための蓄熱水槽入口側温度計32を設けて、該蓄熱水槽入口側温度計32を過冷却解除器制御装置33に接続し、上記出口側ヘッダ室21の冷水出口温度計24にて検出される過冷却水6aの検出温度が所要の設定温度、たとえば、−0.3℃以下に低下し、且つ蓄熱水槽入口側温度計32による検出値が所要の設定温度、たとえば、−0.1℃以上に上昇したとき、適正な過冷却解除が行われているものと判断し、一方、上記冷水出口温度計24の検出値が所要の設定温度、たとえば、0.3℃以上の場合は過冷却器2にて過冷却水6aが製造されていないと判断するようにしてある。
【0026】
更に又、上記水供給ライン15の途中位置、たとえば、加熱器29よりも下流側位置に、過冷却器2への水6の供給量を検出するための流量計34を設けて、冷水系制御装置31に接続し、且つ上記ヒートポンプ制御装置26と、膨張弁制御装置28と、冷水系制御装置31と、過冷却解除器制御装置33とを必要に応じて連係させて制御するための統括制御装置35を備えた構成とする。
【0027】
なお、36は凝縮器8に設けて該凝縮器8内におけるホットガス状態の冷媒4の圧力を検出する凝縮器器内圧力計、37は凝縮圧力制御装置であり、該凝縮圧力制御装置37に、上記凝縮器器内圧力計36の検出値をフィードバックさせて、冷媒4を放熱させるべく上記凝縮器8に供給して冷媒4と熱交換させる熱媒体、たとえば、空気や水等の熱媒体の供給量を、熱媒流路39上の流量調整弁38の開度調整を介して制御させることにより、凝縮器8内の冷媒4の凝縮圧力を適正範囲に保つことができるようにしてある。又、上記凝縮圧力制御装置37も統括制御装置35により制御されるようにしてある。
【0028】
次に、上記構成としてある本発明の制御装置による過冷却水製造装置Iの制御方法について詳述する。
【0029】
先ず、過冷却水製造装置Iの稼動中の制御について説明すると、上記ヒートポンプ制御装置26では、飽和蒸気圧力計25にて検出される過冷却器2のシェル3内における冷媒4の飽和蒸気圧を基に、上記シェル3内における冷媒4の飽和蒸気温度を算出し、該算出された過冷却器内飽和蒸気温度を、適正状態(E3)と、該適正状態(E3)よりも低い状態(E2)と、上記適正状態(E3)よりも大幅に低い状態(E1)の3つの状態に分ける。なお過冷却器内飽和蒸気温度は所要の下限設定温度、たとえば、−3.7℃以上となるようにしてある。上記ヒートポンプ制御装置26にて、過冷却器2のシェル3内における冷媒4の飽和蒸気圧を基に飽和蒸気温度を算出しているのは、シェル3内の冷媒4の飽和蒸気の圧力と温度との間には相関関係があると共に、圧力の計測値は非常に安定していることから高精度の計測を行うことができ、しかも、温度計測の場合には、保護管等の影響で計測に時間遅れが生じるが、圧力計測の場合には時間遅れはなく、過冷却器2内の温度変化をより正確に検出できるためである。一方、冷水出口温度計24より入力される過冷却水6aの出口温度の状態を、所定の温度範囲、たとえば、−1.5℃前後として設定する不感帯内の冷水温度整定状態(W2)と、それよりも温度が低い冷水温度低下状態(W1)と、上記整定状態(W2)よりも温度が高い冷水温度上昇状態(W3)の3つの状態に分けて、上記冷媒4の過冷却器内飽和蒸気温度と過冷却水6a温度のそれぞれの状態に応じて、圧縮機7の容量制御を行うサクションベーン17に対して図3にマトリックス図で示す如き制御を行うようにする。
【0030】
すなわち、過冷却水6aの出口温度が整定状態であり且つ過冷却器2内における冷媒の飽和蒸気温度が適正か、又は、やや低い状態(E3−W2又はE2−W2)の時は、サクションベーン17の開度を保持するようにする。これにより、過冷却水6aの出口温度は整定状態のまま保持される。
【0031】
過冷却器2内における冷媒4の飽和蒸気温度が適正で且つ冷水出口温度が上昇している場合(E3−W3)は、冷凍能力が不足した状態であることから、サクションベーン17を開き、圧縮機7の容量を増加させることにより、過冷却器2内の圧力を低下させ、冷媒4の沸騰蒸発量を多くして冷却能力を増加させる。これにより、製造される過冷却水6aの出口温度は下げられるようになる。
【0032】
過冷却水6aの出口温度が低下している場合(W1)は、過冷却水6aの出口温度が低いためサクションベーン17を閉じて圧縮機7の容量を低下させて冷却能力を低下させるようにする。これにより、製造される過冷却水6aの出口温度の上昇が図られる。
【0033】
過冷却器2内における冷媒4の飽和蒸気温度が適正状態よりも低く且つ冷水出口温度が上昇している場合(E2−W3)は、冷凍能力が不足した状態ではあるが、過冷却器2のアプローチが悪化しているため、サクションベーン17を開いても冷却能力が増える見込みがない。したがって、この場合は、過冷却器2アプローチを更に悪化させることのないようサクションベーン17の開度を保持したままとする。
【0034】
過冷却器2内における冷媒4の飽和蒸気温度が適正状態よりも大幅に低下した場合(E1)は、過冷却器2のアプローチが極めて悪化した状態であり、過冷却器2内における凍結の可能性が高いため、過冷却水6aの出口温度状態にかかわらずサクションベーン17を閉じ、圧縮機7の容量を下げて過冷却器2内における冷媒4の沸騰蒸発量を抑える。これにより、過冷却器2のアプローチの悪化が防止される。
【0035】
なお、図3に示したマトリックス図内の矢印は、サクションベーン17の操作により運転状態が移行する方向を示している。
【0036】
上記膨張弁制御装置28では、上記ヒートポンプ制御装置26と同様に、飽和蒸気圧力計25にて検出される過冷却器2のシェル3内における冷媒4の飽和蒸気圧を基に冷媒4の飽和蒸気温度を算出して、過冷却器内飽和蒸気温度を、適正状態(E3)と、該適正状態(E3)よりも低い状態(E2)と、上記適正状態(E3)よりも大幅に低い状態(E1)の3つの状態に分け、一方、冷媒過熱温度計27より入力される冷媒4の過熱温度を、所定の温度範囲として設定する不感帯内の冷媒過熱温度適正状態(H2)と、それよりも温度が低い冷媒過熱温度低下状態(H1)と、上記適正状態(H2)よりも温度が高い冷媒過熱温度上昇状態(H3)の3つの状態に分けて、上記冷媒4の過冷却器内飽和蒸気温度と冷媒過熱温度のそれぞれの状態に応じて、膨張弁9に対して図4にマトリックス図で示す如き制御を行うようにする。
【0037】
すなわち、冷媒過熱温度が適正状態で且つ過冷却器内飽和蒸気温度が適正か、又は、やや低い状態の場合(H2−E2又はH2−E3)は、膨張弁9の開度を現状の開度で保持するようにする。これにより、過冷却器2内における冷媒4の蒸発状態は適正なまま保持される。
【0038】
冷媒過熱温度が高い状態の場合(H3)は、冷媒4が乾き蒸気状態となっているので、膨張弁9を開けて過冷却器2への冷媒4供給量を増やす。これにより、該過冷却器2における冷却能力が高められる。
【0039】
冷媒過熱温度が適正状態で且つ過冷却器内飽和蒸気温度が大幅に低い場合(H2−E1)は、冷媒4の蒸発状態は適正であるが、過冷却器2アプローチが悪化しており、過冷却水6aが凍結する可能性があるため、膨張弁9を開き、過冷却器2への冷媒4供給量を増す。これにより過冷却器2アプローチが改善されて過冷却器内飽和蒸気温度は上昇されるため、凍結の虞が解消される。
【0040】
冷媒過熱温度が低く且つ過冷却器内飽和蒸気温度が適正な場合(H1−E3)は、圧縮機7がミストを吸い込む条件なので膨張弁9を閉じて、過冷却器2への冷媒4供給量を減らす。これにより、冷媒蒸発状態は適切な状態へ移行される。
【0041】
冷媒過熱温度が低く且つ過冷却器内飽和蒸気温度が低いか又は大幅に低下している場合(H1−E1及びH1−E2)は、圧縮機7が冷媒4のミストを吸い込む条件ではあるが、過冷却器2アプローチが悪化しており、過冷却水6aの凍結の可能性があるため、冷媒過熱温度が低いにもかかわらず過冷却器2アプローチの更なる悪化を防止するために、H1−E1の場合は上記H2−E2の場合と同様に膨張弁9を開いて、過冷却器2への冷媒4供給量を増加させ、H1−E2の場合は膨張弁9の開度を保持するようにする。
【0042】
なお、図4に示したマトリックス図内の矢印は、膨張弁9の操作により運転状態が移行する方向を示している。
【0043】
冷水系制御装置31では、冷水入口温度計30の検出値をフィードバックさせて入力し、該冷水入口温度計30より入力される検出値が常に所要の設定温度、たとえば、0.5℃以上となるように、加熱器29による水6の加熱を制御するようにする。
【0044】
これにより、水供給ライン15を通して過冷却器2のチューブ5へ供給される水6の温度は常に上記設定温度以上に保持される。このため0℃の水6が供給された場合には過冷却器2内での凍結が生じ易くなるのに対して、上記冷水系制御装置31による制御により過冷却器2内における凍結は防止されるようになる。
【0045】
上記の如き制御の行われている過冷却水製造装置Iの稼動時において、過冷却器2へ供給される水6の温度が急激に降下すると、該供給温度の降下が過冷却器2から送出される過冷却水6aの温度変化に反映されるよりも早く過冷却器2内飽和蒸気温度が低下して、過冷却器アプローチが悪化するが、この際、上記過冷却器内飽和蒸気温度の低下に対応してヒートポンプ制御装置26によるサクションベーン17の制御が直ちに行われて圧縮機7の容量が低下させられ、同時に膨張弁制御装置28による膨張弁9の制御が行われることにより、過冷却器アプローチの悪化の防止が図られ、これにより、過冷却器2内における凍結が防止されることから、過冷却水6aは連続的に且つ安定に製造されるようになる。
【0046】
一方、過冷却器2に供給される水6の温度が上昇すると、冷媒4の過冷却器内飽和蒸気温度が上昇するが、この場合には、図3から明らかなように、過冷却器2にて冷却された後、送出される過冷却水6aの温度が上昇するまで冷却能力の増加は図られないため、過冷却器2内にて過冷却水6aが凍結することはない。
【0047】
次いで、上記過冷却水製造装置Iの起動時における制御について説明する。
【0048】
上記過冷却水製造装置Iの起動時には、統括制御装置35によりヒートポンプ制御装置26を介してサクションベーン17を全閉状態にすると共に、膨張弁制御装置28を介して膨張弁9を全開状態にしておき、この状態にてヒートポンプ装置1の圧縮機7の運転を開始させ、該圧縮機7が運転された後に、過冷却器2の圧力、温度バランスが崩れているため膨張弁9全開のまま、サクションベーン17をゆっくりと開き、該サクションベーン17の開度がある程度の開度に達したら、サクションベーンを、図3に示すマトリックス図に基づく制御に切り替えるようにする。
【0049】
これにより、圧縮機7の運転開始時は、サクションベーン17が全閉とされて該圧縮機7が最低能力で運転されると共に、膨張弁9が全開とされているため凝縮器8内の高温の液体の冷媒4が冷却されることなくそのまま過冷却器2のシェル3内へ導入されることから、過冷却器内飽和蒸気温度が0℃以下でも、過冷却器2内の冷媒4の温度を0℃以上に保つことが可能になり、このため過冷却器2のチューブ5や入口側及び出口側の各ヘッダ室12及び21内に凍結が生じていたとしても、上記0℃以上の冷媒4により速やかに解凍(デフロスト)が行われるようになる。
【0050】
更に又、上記統括制御装置35にて、水供給ライン15に設けた流量計34により検出される過冷却器2への水6の供給量を、冷水系制御装置31を経て監視すると共に、上記水6の供給量の検出値が、圧縮機7起動時の定格流量の1/2よりも多いある規定流量以下、たとえば、圧縮機7起動時の約85%以下まで低下してきた場合に過冷却器2内で凍結が生じたと判断して、該過冷却器2のヒートポンプ装置1の蒸発器としての作動を停止させ、上記圧縮機7の運転開始時と同様に、サクションベーン17を全閉として圧縮機7を最低能力で運転すると共に、膨張弁9を全開状態として凝縮器8より暖かい液体の冷媒4を過冷却器2のシェル3へ供給する。これにより、冷媒4の熱により過冷却器2の凍結が解消されるため、その後、上記流量計34により検出される水6の流量が、上記規定流量よりも多いある規定流量、たとえば、圧縮機起動時の約95%まで回復したら、過冷却器2内にて凍結していた過冷却水2がほぼ融解したと判断して、過冷却器2をヒートポンプ装置1の蒸発器として作動させるべく、ヒートポンプ制御装置26によるサクションベーン17の制御と、膨張弁制御装置28による膨張弁9の制御を再開させるようにする。
【0051】
これにより、過冷却器2へ供給される水6の流量が定格流量の1/2に減った状態を異常として検出することにより過冷却器2内における凍結の発生の有無を検知するようにしていた場合に比して、過冷却器2内の凍結が早期に検出されることとなり、このため解凍すべき氷の量が少なくなるため、ヒートポンプ装置1の運転が早期再開される。
【0052】
このように、過冷却器2の出口側ヘッダ室21における過冷却水6aの流れの当らない位置に冷水出口温度計24を設けることにより、−1.5℃前後の凝固点以下まで冷却された過冷却水6aの正確な温度計測が可能になり、この過冷却水温度6aのフィードバック制御を行えるため、過冷却器2の経年変化や冷媒4のエンタルピー変化の影響に左右されることなく、過冷却水6aの温度を長時間一定温度に制御できる。この結果、過冷却器2を通過する冷媒4のエンタルピー差を一定に保つために過冷却器2における冷媒飽和蒸気温度を特定の温度に保つ必要がなくなり、圧縮機7の安定運転に必要な温度を維持すればよくなるため、過冷却水製造運転時に冷媒凝縮温度を広い範囲に設定でき、圧縮機7の運転効率を高めることができる。
【0053】
又、過冷却器内飽和蒸気温度条件と過冷却水6aの過冷却器出口温度の条件、及び、過冷却器内飽和蒸気温度条件と冷媒過熱温度条件が、過冷却器アプローチの悪化する条件となる場合には、該過冷却器アプローチの悪化防止を優先して圧縮機7のサクションベーン17或いは膨張弁9を制御するようにしているので、過冷却器2内における凍結の発生を防止することができる。このため、過冷却器2に供給される水6の温度変化が生じても、過冷却器2の出口部における過冷却水6aの温度変化が生じるよりも早く冷媒蒸発圧力変化が現れて飽和蒸気圧力計25にて検出されるため、冷水入口温度が急激に降下した場合であっても速やかに過冷却器アプローチ悪化防止が働いて圧縮機容量が下げられるため、過冷却器2内にて凍結を生じさせることなく過冷却水6aを連続的に且つ安定して製造することができるようになる。したがって、冷媒4と水6とを直接熱交換させることによって、ブラインを使用しない過冷却水製造装置Iを実用化できて、過冷却水製造装置Iの成績係数(COP)を向上させることが可能になる。
【0054】
更に、ヒートポンプ装置1の起動時に、圧縮機7を最小能力で運転開始させると共に、膨張弁9を全開にして緩起動させるようにしていることから、ヒートポンプ装置1の起動後直ぐに凝縮器8の暖かい液体の冷媒4を冷却せず過冷却器2内に導入して過冷却器2内に存在する氷を完全に融解させることが可能になる。
【0055】
更に又、上記ヒートポンプ装置1の緩起動方式の採用と、過冷却器アプローチ悪化防止制御の併用により、過冷却器2の冷やし込み速度を緩やかにすることで、ヒートポンプ装置1の起動時に過冷却器2内にて水6が局所的に冷やし込まれて凍結する現象を防止できる。
【0056】
更に又、過冷却器2への水6の供給量が、規定流量、たとえば、圧縮機7起動時の約85%以下まで低下した時点で凍結発生の判断を行うようにしているため、過冷却器2内での過冷却水6aの凍結を従来に比して早期に検出でき、しかも、膨張弁9を開いて圧縮機7を最低能力で運転させることによって凍結の解消を図ることができるため、運転休止期間を大幅に短縮できる。
【0057】
よって、本発明の過冷却水製造装置の制御方法及び装置の採用により過冷却水6aを大規模且つ連続的に製造することが可能になるため、大規模氷蓄熱システムを形成して夜間電力の有効活用が可能になると共に、食品冷却用氷温熱源の供給源としても使用できる。
【0058】
更に、過冷却器アプローチ悪化防止制御と冷媒過熱温度制御の併用により過冷却器2の熱伝導率が最適になるように膨張弁9及び圧縮機7の容量制御がなされる結果、図5に示した従来の如き冷媒液面検出計19を取り付けなくても過冷却器2のシェル3内における冷媒4の液面を適正な位置(レベル)に保つことが可能となる。
【0059】
更に又、過冷却解除器制御装置33にて、過冷却器2にて製造される過冷却水6aの温度や、過冷却解除器16にて過冷却状態を解除された氷水6bの温度を基に、過冷却水6aが確実に製造されているか否か、及び、過冷却状態の解除が確実に行われているか否かの判定を行うロジックを採用していることから、過冷却解除器16の動作状況の確認や、過冷却解除器16を初期動作させるために利用することができる。
【0060】
更に又、過冷却水6aが製造されていることを検出することにより、冷水出口温度計24の凍結判定や、過冷却解除器16の動作状況の確認や過冷却解除器16の初期動作制御を確実に行うことができる。
【0061】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、圧縮機7の容量制御手段としては、サクションベーン17の開度制御以外にも、図示しないインバータ等を用いた圧縮機駆動用電動機18の速度制御を採用してもよい。すなわち、圧縮機7容量を低下させるには、サクションベーン17を閉じ方向に操作することに代えて電動機18の回転数を低下させ、一方、圧縮機7容量の増加を図るときには、サクションベーン17を開方向に操作することに代えて電動機18の回転数を増加させるようにしてもよいこと、凝縮器8は水冷又は空冷のいかなる形式のものでも採用できること、ヒートポンプ装置1の緩起動方式によって、凝縮器8の高温冷媒4を過冷却器2に循環させれば、過冷却器2内で凍結した過冷却水6aを短時間で解凍できることから、圧縮機7を運転しなくても凝縮器8の高温の液体の冷媒4を過冷却器2に循環させる循環機構を設けて過冷却器2内で凍結した過冷却水を解凍させるようにしてもよいこと、冷水出口温度計24は、過冷却水6aの流れのあたらない位置にて該過冷却水6aの温度を直接的に検出できれば、過冷却器2の出口側ヘッダ室21の下端部等、いかなる個所に設置してもよいこと、水6と同様に液体から固体に相転移する際に過冷却状態を取り得るような液体、たとえば、PCMを対象とする過冷却物(液体と固体の混合液)の製造装置にも適用できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0062】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1) シェルアンドチューブ形式の過冷却器のシェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環させ上記過冷却器のシェルを蒸発器としてヒートポンプ装置を作動させると共に、上記過冷却器のチューブに水を循環供給して、上記過冷却器のシェル内で沸騰蒸発する冷媒と熱交換させることにより過冷却水を得るようにしてある過冷却水製造装置の制御方法において、上記過冷却器のチューブの出口側ヘッダ室内における流れのない位置で検出した過冷却水の出口温度条件と、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件とを基に、製造する過冷却水温度のフィードバック制御を行う条件の領域と、過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域とを予め定め、上記過冷却水の出口温度条件及び過冷却器内飽和蒸気温度条件の変化に応じて、上記過冷却水温度のフィードバック制御と過冷却器アプローチの悪化防止制御を切り替えて圧縮機の容量制御を行う過冷却水製造装置の制御方法、及び又は、シェルアンドチューブ形式の過冷却器のシェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環させ上記過冷却器のシェルを蒸発器としてヒートポンプ装置を作動させると共に、上記過冷却器のチューブに水を循環供給して、上記過冷却器のシェル内で沸騰蒸発する冷媒と熱交換させることにより過冷却水を得るようにしてある過冷却水製造装置の制御方法において、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件と、上記過冷却器内の冷媒過熱温度条件とを基に、上記過冷却器内における冷媒の蒸発状態の適正化を図る条件の領域と、過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域とを予め設め、上記過冷却器内飽和蒸気温度条件及び冷媒過熱温度条件の変化に応じて、上記冷媒蒸発状態の適正化制御と過冷却器アプローチの悪化防止制御を切り替えて膨張弁の開度制御を行う過冷却水製造装置の制御方法としてあるので、凝固点以下まで冷却された過冷却水の正確な温度計測が可能になり、過冷却水温度によるフィードバック制御を行えるため、過冷却器の経年変化や冷媒のエンタルピー変化の影響に左右されることなく、過冷却水の温度を長時間一定温度に制御でき、このため、過冷却器を通過する冷媒のエンタルピー差を一定に保つために過冷却器における冷媒飽和蒸気温度を特定の温度に保つ必要がなくなることから、圧縮機の安定運転に必要な温度を維持すればよくなるため、過冷却水製造運転時に冷媒凝縮温度を広い範囲に設定できて、圧縮機の運転効率を高めることができる。
(2) 過冷却器のチューブに供給される水の温度が急激に降下した場合、過冷却器アプローチ悪化防止制御が速やかに働くため、過冷却器内に凍結を生じさせることなく過冷却水を連続的に且つ安定して製造することができる。一方、過冷却器へ供給される水の温度が上昇した場合には、冷媒蒸発温度が上昇するが、冷水出口温度が上昇するまで冷凍能力が増加しないため、過冷却器内で過冷却水が凍結することを未然に防止できる。
(3) 過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件を、過冷却器に内における冷媒の飽和蒸気圧力の検出値を基に求めるようにすることにより、過冷却器内における飽和蒸気温度の変化を時間遅れなく検出することができる。
(4) ヒートポンプ装置を起動するときに圧縮機の容量を最低にすると共に、膨張弁を全開状態として上記圧縮機を起動させるようにすることにより、ヒートポンプ装置の起動時に、過冷却器の冷やし込み速度を緩やかにすることで、ヒートポンプ装置の起動時に過冷却器内にて水が局所的に冷やし込まれて凍結する現象を防止できると共に、凝縮器内の高温の冷媒を過冷却器のシェル内に導入できるため、過冷却器内に凍結が生じていたとしても、該凍結を容易に且つ完全に融解させることができる。
(5) 過冷却器へ供給される水が0℃以下の場合には該過冷却器内における凍結が生じ易くなるが、過冷却器へ供給される水のチューブ入口における温度が0℃以上の所要の設定温度以上、たとえば、0℃に計測誤差を加味した0.5℃以上になるように調節することにより、このような凍結の発生を防止することができる。
(6) 過冷却器へ供給される水の供給量を監視し、供給量が圧縮機起動時の定格流量の1/2よりも多いある規定流量以下、たとえば、圧縮機起動時の約85%以下まで低下した場合にヒートポンプ装置の作動を停止させて、膨張弁を全開状態とすると共に、圧縮機容量を最低にして該圧縮機を最小能力で運転させ、上記過冷却器への水の供給量が上記規定流量よりも多いある規定流量以上、たとえば、圧縮機起動時の95%以上まで回復したら、ヒートポンプ装置の作動を再開させるようにすることにより、過冷却器内に万一凍結が生じた場合に、早期に検出することができると共に、過冷却器内の凍結を、凝縮器内の高温の冷媒を過冷却器のシェル内に導入することで速やかに融解させることができることから、過冷却水製造の運転休止期間を従来に比して大幅に短縮できる。
(7) シェルアンドチューブ型の過冷却器のシェルを蒸発器として、該シェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環できるようにしてなるヒートポンプ装置と、上記過冷却器のチューブに水を循環供給できるようにしてなる冷水循環装置とを備えて、上記ヒートポンプ装置の作動により過冷却器のシェル内で沸騰蒸発させる冷媒にて上記チューブに流通させる水を過冷却する過冷却水製造装置における上記過冷却器のチューブの出口側ヘッダ室内の過冷却水の流れのない位置に冷水出口温度計を設けて、該冷水出口温度計により検出される過冷却水の温度に基づくフィードバック制御を行えるようにした構成を有する過冷却水製造装置の制御装置とすると、凝固点以下まで過冷却される過冷却水の流れに対して、冷水出口温度計が乱れを生じさせることを防止できるため、該冷水出口温度計の表面に薄氷が形成される虞を未然に防ぐことができて、長期間に亘り過冷却水の温度を確実に検出することができて、過冷却水温度のフィードバックによる制御を連続且つ安定して行うことが可能になる。
(8) 水と同様に液体から固体に相転移する際に過冷却状態をとりうるような液体(例えばPCM)の過冷却物の製造装置に本発明を適用することにより、その液体を過冷却状態まで冷却し、過冷却解除させて液体と固体の混合液を効率よく連続的に安定して製造できる。
(9) 過冷却水が製造されていることを検出することにより、冷水出口温度計の凍結判定や、過冷却解除器の動作状況の確認や過冷却解除器の初期動作制御を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の過冷却水製造装置の制御方法及び装置の実施の一形態を示す概要図である。
【図2】図1の要部となる過冷却器の過冷却水出口部分を示す切断側面図である。
【図3】図1におけるヒートポンプ制御装置による過冷却器内飽和蒸気温度条件と冷水出口温度条件に応じたサクションベーンの制御を示すマトリックス図である。
【図4】図1における膨張弁制御装置による過冷却器内飽和蒸気温度条件と冷媒過熱温度条件に応じた膨張弁の制御を示すマトリックス図である。
【図5】従来の過冷却水製造装置の一例を示す図である。
【図6】従来の過冷却水製造装置の制御装置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
I 過冷却水製造装置
1 ヒートポンプ装置
2 過冷却器
3 シェル
4 冷媒
5 チューブ
6 水
6a 過冷却水
7 圧縮機
8 凝縮器
9 膨張弁
11 冷水循環装置
21 出口側ヘッダ室
24 冷水出口温度計

Claims (8)

  1. シェルアンドチューブ形式の過冷却器のシェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環させ上記過冷却器のシェルを蒸発器としてヒートポンプ装置を作動させると共に、上記過冷却器のチューブに水を循環供給して、上記過冷却器のシェル内で沸騰蒸発する冷媒と熱交換させることにより過冷却水を得るようにしてある過冷却水製造装置の制御方法において、上記過冷却器のチューブの出口側ヘッダ室内における流れのない位置で検出した過冷却水の出口温度条件と、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件とを基に、製造する過冷却水温度のフィードバック制御を行う条件の領域と、過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域とを予め定め、上記過冷却水の出口温度条件及び過冷却器内飽和蒸気温度条件の変化に応じて、上記過冷却水温度のフィードバック制御と過冷却器アプローチの悪化防止制御を切り替えて圧縮機の容量制御を行うことを特徴とする過冷却水製造装置の制御方法。
  2. シェルアンドチューブ形式の過冷却器のシェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環させ上記過冷却器のシェルを蒸発器としてヒートポンプ装置を作動させると共に、上記過冷却器のチューブに水を循環供給して、上記過冷却器のシェル内で沸騰蒸発する冷媒と熱交換させることにより過冷却水を得るようにしてある過冷却水製造装置の制御方法において、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件と、上記過冷却器内の冷媒過熱温度条件とを基に、上記過冷却器内における冷媒の蒸発状態の適正化を図る条件の領域と、過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域とを予め設め、上記過冷却器内飽和蒸気温度条件及び冷媒過熱温度条件の変化に応じて、上記冷媒蒸発状態の適正化制御と過冷却器アプローチの悪化防止制御を切り替えて膨張弁の開度制御を行うことを特徴とする過冷却水製造装置の制御方法。
  3. シェルアンドチューブ形式の過冷却器のシェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環させ上記過冷却器のシェルを蒸発器としてヒートポンプ装置を作動させると共に、上記過冷却器のチューブに水を循環供給して、上記過冷却器のシェル内で沸騰蒸発する冷媒と熱交換させることにより過冷却水を得るようにしてある過冷却水製造装置の制御方法において、上記過冷却器のチューブの出口側ヘッダ室内における流れのない位置で検出した過冷却水の出口温度条件と、過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件とを基に、製造する過冷却水温度のフィードバック制御を行う条件の領域と、過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域とを予め定めると共に、上記過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件と、過冷却器内の冷媒過熱温度条件とを基に、上記過冷却器内における冷媒の蒸発状態の適正化を図る条件の領域と、過冷却器アプローチの悪化防止を図る条件の領域とを予め設め、上記過冷却水の出口温度条件及び過冷却器内飽和蒸気温度条件の変化に応じて、上記過冷却水温度のフィードバック制御と過冷却器アプローチの悪化防止制御を切り替えて圧縮機の容量制御を行うと共に、上記過冷却器内飽和蒸気温度条件及び冷媒過熱温度条件の変化に応じて、上記冷媒蒸発状態の適正化制御と過冷却器アプローチの悪化防止制御を切り替えて膨張弁の開度制御を行うことを特徴とする過冷却水製造装置の制御方法。
  4. 過冷却器内における冷媒の飽和蒸気温度条件を、過冷却器に内における冷媒の飽和蒸気圧力の検出値を基に求めるようにする請求項1、2又は3記載の過冷却水製造装置の制御方法。
  5. ヒートポンプ装置を起動するときに圧縮機の容量を最低にすると共に、膨張弁を全開状態として上記圧縮機を起動させるようにする請求項1、2、3又は4記載の過冷却水製造装置の制御方法。
  6. 過冷却器へ供給される水のチューブ入口における温度が所要の設定温度以上になるようにする請求項1、2、3、4又は5記載の過冷却水製造装置の制御方法。
  7. 過冷却器へ供給される水の供給量を監視し、供給量が規定流量以下まで低下した場合にヒートポンプ装置の作動を停止させて、膨張弁を全開状態とすると共に、圧縮機容量を最低にして該圧縮機を最小能力で運転させ、上記過冷却器への水の供給量が上記規定流量よりも多いある規定流量以上まで回復したら、ヒートポンプ装置の作動を再開させるようにする請求項1、2、3、4、5又は6記載の過冷却水製造装置の制御方法。
  8. シェルアンドチューブ型の過冷却器のシェルを蒸発器として、該シェルに圧縮機、凝縮器、膨張弁を経て冷媒を循環できるようにしてなるヒートポンプ装置と、上記過冷却器のチューブに水を循環供給できるようにしてなる冷水循環装置とを備えて、上記ヒートポンプ装置の作動により過冷却器のシェル内で沸騰蒸発させる冷媒にて上記チューブに流通させる水を過冷却する過冷却水製造装置における上記過冷却器のチューブの出口側ヘッダ室内の過冷却水の流れのない位置に冷水出口温度計を設けて、該冷水出口温度計により検出される過冷却水の温度に基づくフィードバック制御を行えるようにした構成を有することを特徴とする過冷却水製造装置の制御装置。
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