JP2004116593A - 多層真空断熱材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス放出量が少なく、断熱効果が高く、施工性に優れ、且つ低コストの多層真空断熱材を提供する。
【解決手段】多層真空断熱材1aを、積層した時の接触面積が小さくなるように半球形突起等を成形加工されたアルミシート13と、このアルミシート13の片面に焼き付け塗布され、塑性変形を抑制し且つ接触部の熱抵抗を高める熱絶縁用兼補強用膜としての弗素樹脂膜14と、で構成し、積層時には、隣り合う部材の成形部の位置をそのピッチの1/2分ずつ幅方向及び奥行き方向にずらす。アルミシートに弗素樹脂膜を焼き付け塗装した構成なので、ガス放出量が少なくて真空に封じ切っても断熱効果の持続時間が長く、コストも安く、施工性にも優れる。
【選択図】 図1
【解決手段】多層真空断熱材1aを、積層した時の接触面積が小さくなるように半球形突起等を成形加工されたアルミシート13と、このアルミシート13の片面に焼き付け塗布され、塑性変形を抑制し且つ接触部の熱抵抗を高める熱絶縁用兼補強用膜としての弗素樹脂膜14と、で構成し、積層時には、隣り合う部材の成形部の位置をそのピッチの1/2分ずつ幅方向及び奥行き方向にずらす。アルミシートに弗素樹脂膜を焼き付け塗装した構成なので、ガス放出量が少なくて真空に封じ切っても断熱効果の持続時間が長く、コストも安く、施工性にも優れる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体窒素の沸点等の低温まで冷却する冷凍機の冷却端等を多層真空断熱するために用いられる多層真空断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体窒素の沸点等の低温まで冷却する冷凍機の冷却端等の低温部を断熱するためには、伝導や対流による熱の侵入を遮断するのに加えて、輻射による熱の侵入を遮断することが必要である。
そのため、冷凍機の冷却端等の低温部は、真空容器の内部に設置されるとともに、SI(スーパーインシュレーション)と呼ばれる多層真空断熱材で熱遮蔽される。
【0003】
図3は、従来技術による多層真空断熱材の一例の構成を示す斜視図である。この多層真空断熱材1は、例えば厚さ10数μm のポリエステル樹脂シートの両面にアルミを蒸着したアルミ蒸着シート11と、ポリエステル繊維をネット状に数100 μm の厚さに編んだ断熱ネット12とを交互に3〜20層程度積層したものであり、積層することによって外部から侵入する輻射熱を数分の1から数10分の1に低減する。アルミ蒸着シート11は、両面に反射率の高いアルミ蒸着膜を備えているのでその放射率は低い。断熱ネット12は、隣り合うアルミ蒸着シート11が互いに接触して両者間の断熱効果が薄れることを防止するために用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
隣り合うアルミ蒸着シート11間の断熱効果を確保するために用いられる断熱ネット12は、上述のように、ポリエステル繊維をネット状に数100 μm の厚さに編んだものであるので、真空中ではポリエステル繊維の表面から多くのガスを放出する。真空容器内を高真空排気装置等で10−2Pa程度以下に連続的に排気している場合には問題を生じないが、真空容器を封じ切りにする場合には、この放出ガスによって、真空容器の内圧が短時間で10−2Pa以上に上昇し、真空による断熱効果が低下してしまうことが問題となる。
【0005】
この問題に対する対策として、ゲッタ材等の補助ポンプが併用されているが、ゲッタ材は高価であり且つ活性化のための加熱装置も必要であり、低コスト化と真空断熱状態保持時間の長時間化とを両立させることには限界がある。
この発明の課題は、上記の問題点に鑑み、ガス放出量が少なく、断熱効果が高く、施工性に優れ、且つ低コストの多層真空断熱材及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、真空断熱構造に使用される多層真空断熱材であって、積層された時の接触部を点または線とし且つ積層状態での真空引き空間を確保するための凹み加工または凹凸加工を施されたアルミシートと、このアルミシートの少なくとも片面に付着された熱絶縁用兼補強用膜と、で構成される。
【0007】
この発明は、凹み加工または凹凸加工を施されたアルミシートとその表面に付着された熱絶縁用兼補強用膜とで構成されるので、
1) ガスを放出する表面の面積が大幅に少なくなるのに加えて、熱絶縁用兼補強用膜の材料を選択すれば焼き付け塗装等の加熱処理が可能となり、ガス放出量を大幅に低減させることができる。
【0008】
2) アルミシートが熱絶縁用兼補強用膜で補強されて、凹み加工または凹凸加工を施された部分を接触させても変形することがなく、積層した場合に真空引きのための間隔を確保でき、且つ接触面積を小さいままに維持できる。
3) アルミシートは反射率が高くて放射率が低く、輻射による熱の移送量を十分に少なくする。
【0009】
4) 形成された凹みまたは凹凸が積層時の接触部面積を小さくし、且つ熱絶縁用兼補強用膜が接触部の熱抵抗を高めて、接触部での伝導による熱の移送量を十分に少なくする。
5) 真空断熱構造のために真空中に導入する部材が1種類であり、且つその製造工程は量産化の容易な成形型による成形工程及び焼き付け塗装等の膜形成工程であるので、低コスト化が十分に可能である。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記熱絶縁用兼補強用膜として高分子有機材料を用いる。
高分子有機材料は、成形に適した可塑性と積層時に形状を維持する剛性及び弾性とを備えるように加熱処理することが可能であり、加熱処理でそのガス放出量を低減させることができ、更に、高い熱絶縁性を備えているので、熱絶縁用兼補強用膜の材料に適した材料である。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記高分子有機材料として弗素樹脂を用いる。
弗素樹脂は、高分子有機材料の中でも、ガス放出量が特に少なく、耐熱性に優れる材料であるので、加熱処理によりガス放出量を非常に少なくすることができ、熱絶縁用兼補強用膜の材料として最適である。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記熱絶縁用兼補強用膜として無機材料とこれをアルミシートに接着させる高分子有機材料からなるバインダとを用いる。
無機材料は予め脱ガス処理することによって放出ガスを少なくすることができる材料であり、前記熱絶縁用兼補強用膜として無機材料及びバインダを用いると、無機材料に比べて単位面積当たりのガス放出量の多いバインダの表面積を少なくすることができ、全体としてのガス放出量を低減させることができる。
【0013】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記無機材料の形状を粒状及び繊維状のいずれかまたは両方とする。
無機材料の形状が粒状または繊維状であると、多層真空断熱材を積層した時の接触部が粒子や繊維の突出部に限定されるので、接触部での伝導による熱の移送量をより少なくすることができる。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1に記載の多層真空断熱材の製造方法であって、前記熱絶縁用兼補強用膜を焼き付け塗装で形成する。
熱絶縁用兼補強用膜の材料である高分子有機材料は、熱処理によって成形に適した可塑性と積層時に形状を維持する剛性及び弾性とを備えるようになるが、焼き付け塗装は膜形成と熱処理とを同一工程で実行できるので、製造工程数が少なくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明による多層真空断熱材及びその製造方法の実施の形態について、実施例を用いて説明する。
〔第1の実施例〕
図1は、この発明による多層真空断熱材の第1の実施例の形状や構成等を示し、(a)は形状を示す外観斜視図、(b)は構成を示す拡大断面図、(c)は積層状態を示す側面図である。
【0016】
この実施例の多層真空断熱材1aは、図1(b)に示すように、成形されたアルミシート13とその上面に塗布された弗素樹脂膜14とで構成されている。成形されたアルミシート13の形状は、下向きに成形されたφ4mmの半球形の突出部の中央を上向きにφ2mmの半球形に成形して形成されたものであり、重ね合わせる場合には、図1(c)に示すように、隣合う部材を成形部のピッチの1/2だけ幅方向及び奥行き方向にずらせて、一方の部材の成形部が隣の部材の平面部に接触するようにする。したがって、成形部のφ2mmの先端部が相手側の平面部に接触した状態で積層される。
【0017】
なお、成形された突起部の大きさは、積層状態において層間に存在する空気を支障なく排気するための条件で決められ、上記の例では、φ4mmで、2mm弱の高さとなっている。
弗素樹脂膜14は、成形前の厚さ10数μm のアルミシートの片面に、 200℃以上でアルミシートが熱変形しない範囲の温度で数μm の厚さに焼き付け塗装される。なお、弗素樹脂等の高分子材料を焼き付け塗装すると、その材料の変形に対する剛性等が変化する。材料に合わせて焼き付け条件を選択すれば、焼き付け塗装膜に適度の可塑性と適度の剛性と適度の弾性とをもたせることができる。
【0018】
弗素樹脂膜14を焼き付け塗装されたアルミシートは成形型を用いて上述の形状に成形加工され、図1(a)及び(b)に示した多層真空断熱材1aが完成する。焼き付け塗装された弗素樹脂膜14は、適度の塑性と剛性と弾性とを備えているので、成形時には塑性変形して所望の形状に変形するが、複数枚重ねて断熱構造を構成する施工時には、その剛性が有効に機能して、アルミシート単体を成形加工したものを積層した場合に接触部等に生ずる塑性変形を防止し、接触面積を増加させず、且つ積層間隔を安定させる。このように、弗素樹脂膜14は、成形されたアルミシートの補強用膜として機能し、更に、多層真空断熱材1aが積層された場合に、隣り合うアルミシート間に挟まれて、その部分の熱抵抗を高める熱絶縁用膜としても機能する。
【0019】
この多層真空断熱材1aは、アルミシートをベースとするので反射率が高く且つ放射率が低くて、輻射による熱の移送量を十分に少なくし、更に、積層時の接触面積が小さく且つ接触部に熱抵抗の大きな弗素樹脂膜14を挟んでいるので、伝導による熱の移送量も十分に少なくする。また、成形部が積層間隔を確保させるので、真空引きに支障を生ずることがなく、しかも、焼き付けされた弗素樹脂膜14は放出ガスの少ない表面状態となるので、真空容器内に封じ切りにしても断熱効果の高い真空度を維持できる時間を従来技術に比べて大幅に延長させる。更に、積層する場合には、隣合う部材の成形部を成形部のピッチの1/2だけ幅方向及び奥行き方向にずらすことで対応できるので、施工性にも優れている。製造面からみると、成形前のアルミシートに弗素樹脂の焼き付け塗装する塗装工程と成形加工とで製造できるので、製造工程が単純で量産性に優れ、低コストとなる。
【0020】
この実施例では、下向き及び上向きの2回の成形によるアルミシートの成形形状の例を示したが、成形形状は、これに限定されるものではなく、半球形、半楕円球形、円錐台や角錐台等、接触部が点接触や線接触で、接触面積が小さくなり且つ成形加工が容易な形状であれば全て有効である。また、凹み加工だけではなく、両面に成形部が突出する凹凸加工も有効である。
【0021】
また、弗素樹脂膜14を、ガス放出量が少なく適度の塑性と剛性とを備えた他の高分子材料の膜に置き換えることも可能である。
更に、実施例においては、弗素樹脂膜14をアルミシートの上面だけに付着させているが、下面にも弗素樹脂膜を付着させると、熱抵抗がその厚さに対応して更に増加し伝導による移送熱量が減少するので、両面に弗素樹脂膜を付着させるのも有効である。
【0022】
〔第2の実施例〕
図2は、第2の実施例の構成を示し、(a)は拡大斜視図、(b)は拡大断面図、(c)はバインダの量を少なくした場合の拡大断面図である。
この実施例の多層真空断熱材1bは、成形されたアルミシート13上に球状セラミック15や繊維状セラミック16をバインダ17で付着させたものである。図2(b)は、バインダ17の薄膜が成形されたアルミシート13の片面全面を覆っている場合であり、図2(c)は、バインダ17が球状セラミック15や繊維状セラミック16の近傍だけを覆っている場合である。
【0023】
この実施例の場合には、アルミシートが成形加工された後で、球状セラミック15や繊維状セラミック16が、成形されたアルミシート13上に、 200℃以上でアルミシートが熱変形しない範囲の温度で、有機高分子材料からなるバインダ17を介して焼き付け塗布される。
この場合においても、バインダ17の焼き付け塗布によって、塗布されたバインダに適度の剛性と適度の弾性とをもたせることができ、球状セラミック15や繊維状セラミック16とバインダ17とが、アルミシートの塑性変形を防止する補強用膜として機能する。また、セラミック等の無機材料は、有機高分子材料等の有機材料に比べて高い温度で加熱処理できるため、ガス放出量をより少なくすることができる。したがって、バインダ17の量が比較的少なく、図2(b)及び(c)のように、セラミックが表面の一部を占めている場合には、全体としてのガス放出量が少なくなる。更に、図2(b)及び(c)のように、セラミックがバインダ17から突出している場合には、接触部がその先端部に限定されるので、接触部の熱抵抗が大きくなり、接触部の伝導熱量がより少なくなる。
【0024】
なお、この実施例の場合は、球状セラミック15や繊維状セラミック16がバインダ17を介して成形されたアルミシート13の表面にばら蒔かれた状態であるので、セラミックの使用量は少なくてよい。
図2においては、球状セラミック15と繊維状セラミック16とが混在する場合を示しているが、どちらか1種類だけでもよい。
【0025】
また、図2には、セラミックとして比較的大きな球状または繊維状のものを用いた例を示したが、より細かなセラミック粒等を使用することも可能であり、この場合には、塗布された膜の剛性や弾性をバインダとセラミック粒との混合割合によっても調節することができる。塗布膜のガス放出量は塗布膜の表面に占めるセラミック粒の割合で決まる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明においては、多層真空断熱材が、積層された時の接触部が点または線となるような凹み加工または凹凸加工を施されたアルミシートと、このアルミシートの少なくとも片面に付着された熱絶縁用兼補強用膜と、で構成されるので、
1) ガスを放出する表面の面積が大幅に少なくなるのに加えて、熱絶縁用兼補強用膜の材料を選択すれば焼き付け塗装等の加熱処理が可能となり、ガス放出量を大幅に低減させることができる。
【0027】
2) アルミシートが熱絶縁用兼補強用膜で補強されて、凹み加工または凹凸加工を施された部分を接触させても変形することがなく、積層した場合に真空引きのための間隔を確保でき、且つ接触面積を小さいままに維持できる。
3) アルミシートは反射率が高くて放射率が低く、輻射による熱の移送量を十分に少なくする。
【0028】
4) 形成された凹みまたは凹凸が積層時の接触部面積を小さくし、且つ熱絶縁用兼補強用膜が接触部の熱抵抗を高めて、接触部での伝導による熱の移送量を十分に少なくする。
5) 真空断熱構造のために真空中に導入する部材が1種類であり、且つその製造工程は量産化の容易な成形型による成形工程及び焼き付け塗装等の膜形成工程であるので、低コスト化が十分に可能である。
【0029】
したがって、この発明によれば、ガス放出量が少なく、断熱効果が高く、施工性に優れ、且つ低コストの多層真空断熱材を提供することができる。
請求項2の発明においては、熱絶縁用兼補強用膜として高分子有機材料を用いる。高分子有機材料は、成形に適した可塑性と積層時に形状を維持する剛性及び弾性とを備えるように加熱処理することが可能であり、加熱処理でそのガス放出量を低減させることができ、更に、高い熱絶縁性を備えているので、熱絶縁用兼補強用膜の材料に適した材料であり、焼き付け塗装によって膜形成と必要な特性を得るための熱処理とを同一工程で実行できる。したがって、この発明によれば、より低コストの多層真空断熱材を提供することができる。
【0030】
請求項3の発明においては、高分子有機材料として弗素樹脂を用いる。弗素樹脂は、高分子有機材料の中でも、ガス放出量が特に少なく、耐熱性に優れる材料であるので、加熱処理によりガス放出量を非常に少なくすることができ、熱絶縁用兼補強用膜の材料として最適である。したがって、この発明によれば、ガス放出量のより少ない多層真空断熱材を提供することができる。
【0031】
請求項4の発明において、熱絶縁用兼補強用膜として無機材料とこれをアルミシートに接着させる高分子有機材料からなるバインダとを用いる。無機材料は予め脱ガス処理することによって放出ガスを少なくすることができる材料であり、熱絶縁用兼補強用膜として無機材料及びバインダを用いると、無機材料に比べて単位面積当たりのガス放出量の多いバインダの表面積を少なくすることができ、全体としてのガス放出量を低減させることができる。
【0032】
請求項5の発明において、無機材料の形状を粒状及び繊維状のいずれかまたは両方とする。無機材料の形状が粒状または繊維状であると、多層真空断熱材を積層した時の接触部が粒子や繊維の突出部に限定されるので、接触部での伝導による熱の移送量をより少なくすることができる。
請求項6の発明においては、熱絶縁用兼補強用膜を焼き付け塗装で形成する。熱絶縁用兼補強用膜の材料である高分子有機材料は、熱処理によって成形に適した可塑性と積層時に形状を維持する剛性及び弾性とを備えるようになるが、焼き付け塗装は膜形成と熱処理とを同一工程で実行できるので、製造工程数が少なくなり、低コストの多層真空断熱材の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による多層真空断熱材の第1の実施例の形状や構成等を示し、(a)は形状を示す外観斜視図、(b)は構成を示す拡大断面図、(c)は積層状態を示す側面図
【図2】第2の実施例の構成を示し、(a)は拡大斜視図、(b)は拡大断面図、(c)はバインダの量を少なくした場合の拡大断面図
【図3】従来技術による多層真空断熱材の一例の構成を示す斜視図
【符号の説明】
1, 1a, 1b 多層真空断熱材
11 アルミ蒸着シート
12 断熱ネット
13 成形されたアルミシート
14 弗素樹脂膜
15 球状セラミック
16 繊維状セラミック
17 バインダ
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体窒素の沸点等の低温まで冷却する冷凍機の冷却端等を多層真空断熱するために用いられる多層真空断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体窒素の沸点等の低温まで冷却する冷凍機の冷却端等の低温部を断熱するためには、伝導や対流による熱の侵入を遮断するのに加えて、輻射による熱の侵入を遮断することが必要である。
そのため、冷凍機の冷却端等の低温部は、真空容器の内部に設置されるとともに、SI(スーパーインシュレーション)と呼ばれる多層真空断熱材で熱遮蔽される。
【0003】
図3は、従来技術による多層真空断熱材の一例の構成を示す斜視図である。この多層真空断熱材1は、例えば厚さ10数μm のポリエステル樹脂シートの両面にアルミを蒸着したアルミ蒸着シート11と、ポリエステル繊維をネット状に数100 μm の厚さに編んだ断熱ネット12とを交互に3〜20層程度積層したものであり、積層することによって外部から侵入する輻射熱を数分の1から数10分の1に低減する。アルミ蒸着シート11は、両面に反射率の高いアルミ蒸着膜を備えているのでその放射率は低い。断熱ネット12は、隣り合うアルミ蒸着シート11が互いに接触して両者間の断熱効果が薄れることを防止するために用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
隣り合うアルミ蒸着シート11間の断熱効果を確保するために用いられる断熱ネット12は、上述のように、ポリエステル繊維をネット状に数100 μm の厚さに編んだものであるので、真空中ではポリエステル繊維の表面から多くのガスを放出する。真空容器内を高真空排気装置等で10−2Pa程度以下に連続的に排気している場合には問題を生じないが、真空容器を封じ切りにする場合には、この放出ガスによって、真空容器の内圧が短時間で10−2Pa以上に上昇し、真空による断熱効果が低下してしまうことが問題となる。
【0005】
この問題に対する対策として、ゲッタ材等の補助ポンプが併用されているが、ゲッタ材は高価であり且つ活性化のための加熱装置も必要であり、低コスト化と真空断熱状態保持時間の長時間化とを両立させることには限界がある。
この発明の課題は、上記の問題点に鑑み、ガス放出量が少なく、断熱効果が高く、施工性に優れ、且つ低コストの多層真空断熱材及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、真空断熱構造に使用される多層真空断熱材であって、積層された時の接触部を点または線とし且つ積層状態での真空引き空間を確保するための凹み加工または凹凸加工を施されたアルミシートと、このアルミシートの少なくとも片面に付着された熱絶縁用兼補強用膜と、で構成される。
【0007】
この発明は、凹み加工または凹凸加工を施されたアルミシートとその表面に付着された熱絶縁用兼補強用膜とで構成されるので、
1) ガスを放出する表面の面積が大幅に少なくなるのに加えて、熱絶縁用兼補強用膜の材料を選択すれば焼き付け塗装等の加熱処理が可能となり、ガス放出量を大幅に低減させることができる。
【0008】
2) アルミシートが熱絶縁用兼補強用膜で補強されて、凹み加工または凹凸加工を施された部分を接触させても変形することがなく、積層した場合に真空引きのための間隔を確保でき、且つ接触面積を小さいままに維持できる。
3) アルミシートは反射率が高くて放射率が低く、輻射による熱の移送量を十分に少なくする。
【0009】
4) 形成された凹みまたは凹凸が積層時の接触部面積を小さくし、且つ熱絶縁用兼補強用膜が接触部の熱抵抗を高めて、接触部での伝導による熱の移送量を十分に少なくする。
5) 真空断熱構造のために真空中に導入する部材が1種類であり、且つその製造工程は量産化の容易な成形型による成形工程及び焼き付け塗装等の膜形成工程であるので、低コスト化が十分に可能である。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記熱絶縁用兼補強用膜として高分子有機材料を用いる。
高分子有機材料は、成形に適した可塑性と積層時に形状を維持する剛性及び弾性とを備えるように加熱処理することが可能であり、加熱処理でそのガス放出量を低減させることができ、更に、高い熱絶縁性を備えているので、熱絶縁用兼補強用膜の材料に適した材料である。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記高分子有機材料として弗素樹脂を用いる。
弗素樹脂は、高分子有機材料の中でも、ガス放出量が特に少なく、耐熱性に優れる材料であるので、加熱処理によりガス放出量を非常に少なくすることができ、熱絶縁用兼補強用膜の材料として最適である。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記熱絶縁用兼補強用膜として無機材料とこれをアルミシートに接着させる高分子有機材料からなるバインダとを用いる。
無機材料は予め脱ガス処理することによって放出ガスを少なくすることができる材料であり、前記熱絶縁用兼補強用膜として無機材料及びバインダを用いると、無機材料に比べて単位面積当たりのガス放出量の多いバインダの表面積を少なくすることができ、全体としてのガス放出量を低減させることができる。
【0013】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記無機材料の形状を粒状及び繊維状のいずれかまたは両方とする。
無機材料の形状が粒状または繊維状であると、多層真空断熱材を積層した時の接触部が粒子や繊維の突出部に限定されるので、接触部での伝導による熱の移送量をより少なくすることができる。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1に記載の多層真空断熱材の製造方法であって、前記熱絶縁用兼補強用膜を焼き付け塗装で形成する。
熱絶縁用兼補強用膜の材料である高分子有機材料は、熱処理によって成形に適した可塑性と積層時に形状を維持する剛性及び弾性とを備えるようになるが、焼き付け塗装は膜形成と熱処理とを同一工程で実行できるので、製造工程数が少なくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明による多層真空断熱材及びその製造方法の実施の形態について、実施例を用いて説明する。
〔第1の実施例〕
図1は、この発明による多層真空断熱材の第1の実施例の形状や構成等を示し、(a)は形状を示す外観斜視図、(b)は構成を示す拡大断面図、(c)は積層状態を示す側面図である。
【0016】
この実施例の多層真空断熱材1aは、図1(b)に示すように、成形されたアルミシート13とその上面に塗布された弗素樹脂膜14とで構成されている。成形されたアルミシート13の形状は、下向きに成形されたφ4mmの半球形の突出部の中央を上向きにφ2mmの半球形に成形して形成されたものであり、重ね合わせる場合には、図1(c)に示すように、隣合う部材を成形部のピッチの1/2だけ幅方向及び奥行き方向にずらせて、一方の部材の成形部が隣の部材の平面部に接触するようにする。したがって、成形部のφ2mmの先端部が相手側の平面部に接触した状態で積層される。
【0017】
なお、成形された突起部の大きさは、積層状態において層間に存在する空気を支障なく排気するための条件で決められ、上記の例では、φ4mmで、2mm弱の高さとなっている。
弗素樹脂膜14は、成形前の厚さ10数μm のアルミシートの片面に、 200℃以上でアルミシートが熱変形しない範囲の温度で数μm の厚さに焼き付け塗装される。なお、弗素樹脂等の高分子材料を焼き付け塗装すると、その材料の変形に対する剛性等が変化する。材料に合わせて焼き付け条件を選択すれば、焼き付け塗装膜に適度の可塑性と適度の剛性と適度の弾性とをもたせることができる。
【0018】
弗素樹脂膜14を焼き付け塗装されたアルミシートは成形型を用いて上述の形状に成形加工され、図1(a)及び(b)に示した多層真空断熱材1aが完成する。焼き付け塗装された弗素樹脂膜14は、適度の塑性と剛性と弾性とを備えているので、成形時には塑性変形して所望の形状に変形するが、複数枚重ねて断熱構造を構成する施工時には、その剛性が有効に機能して、アルミシート単体を成形加工したものを積層した場合に接触部等に生ずる塑性変形を防止し、接触面積を増加させず、且つ積層間隔を安定させる。このように、弗素樹脂膜14は、成形されたアルミシートの補強用膜として機能し、更に、多層真空断熱材1aが積層された場合に、隣り合うアルミシート間に挟まれて、その部分の熱抵抗を高める熱絶縁用膜としても機能する。
【0019】
この多層真空断熱材1aは、アルミシートをベースとするので反射率が高く且つ放射率が低くて、輻射による熱の移送量を十分に少なくし、更に、積層時の接触面積が小さく且つ接触部に熱抵抗の大きな弗素樹脂膜14を挟んでいるので、伝導による熱の移送量も十分に少なくする。また、成形部が積層間隔を確保させるので、真空引きに支障を生ずることがなく、しかも、焼き付けされた弗素樹脂膜14は放出ガスの少ない表面状態となるので、真空容器内に封じ切りにしても断熱効果の高い真空度を維持できる時間を従来技術に比べて大幅に延長させる。更に、積層する場合には、隣合う部材の成形部を成形部のピッチの1/2だけ幅方向及び奥行き方向にずらすことで対応できるので、施工性にも優れている。製造面からみると、成形前のアルミシートに弗素樹脂の焼き付け塗装する塗装工程と成形加工とで製造できるので、製造工程が単純で量産性に優れ、低コストとなる。
【0020】
この実施例では、下向き及び上向きの2回の成形によるアルミシートの成形形状の例を示したが、成形形状は、これに限定されるものではなく、半球形、半楕円球形、円錐台や角錐台等、接触部が点接触や線接触で、接触面積が小さくなり且つ成形加工が容易な形状であれば全て有効である。また、凹み加工だけではなく、両面に成形部が突出する凹凸加工も有効である。
【0021】
また、弗素樹脂膜14を、ガス放出量が少なく適度の塑性と剛性とを備えた他の高分子材料の膜に置き換えることも可能である。
更に、実施例においては、弗素樹脂膜14をアルミシートの上面だけに付着させているが、下面にも弗素樹脂膜を付着させると、熱抵抗がその厚さに対応して更に増加し伝導による移送熱量が減少するので、両面に弗素樹脂膜を付着させるのも有効である。
【0022】
〔第2の実施例〕
図2は、第2の実施例の構成を示し、(a)は拡大斜視図、(b)は拡大断面図、(c)はバインダの量を少なくした場合の拡大断面図である。
この実施例の多層真空断熱材1bは、成形されたアルミシート13上に球状セラミック15や繊維状セラミック16をバインダ17で付着させたものである。図2(b)は、バインダ17の薄膜が成形されたアルミシート13の片面全面を覆っている場合であり、図2(c)は、バインダ17が球状セラミック15や繊維状セラミック16の近傍だけを覆っている場合である。
【0023】
この実施例の場合には、アルミシートが成形加工された後で、球状セラミック15や繊維状セラミック16が、成形されたアルミシート13上に、 200℃以上でアルミシートが熱変形しない範囲の温度で、有機高分子材料からなるバインダ17を介して焼き付け塗布される。
この場合においても、バインダ17の焼き付け塗布によって、塗布されたバインダに適度の剛性と適度の弾性とをもたせることができ、球状セラミック15や繊維状セラミック16とバインダ17とが、アルミシートの塑性変形を防止する補強用膜として機能する。また、セラミック等の無機材料は、有機高分子材料等の有機材料に比べて高い温度で加熱処理できるため、ガス放出量をより少なくすることができる。したがって、バインダ17の量が比較的少なく、図2(b)及び(c)のように、セラミックが表面の一部を占めている場合には、全体としてのガス放出量が少なくなる。更に、図2(b)及び(c)のように、セラミックがバインダ17から突出している場合には、接触部がその先端部に限定されるので、接触部の熱抵抗が大きくなり、接触部の伝導熱量がより少なくなる。
【0024】
なお、この実施例の場合は、球状セラミック15や繊維状セラミック16がバインダ17を介して成形されたアルミシート13の表面にばら蒔かれた状態であるので、セラミックの使用量は少なくてよい。
図2においては、球状セラミック15と繊維状セラミック16とが混在する場合を示しているが、どちらか1種類だけでもよい。
【0025】
また、図2には、セラミックとして比較的大きな球状または繊維状のものを用いた例を示したが、より細かなセラミック粒等を使用することも可能であり、この場合には、塗布された膜の剛性や弾性をバインダとセラミック粒との混合割合によっても調節することができる。塗布膜のガス放出量は塗布膜の表面に占めるセラミック粒の割合で決まる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明においては、多層真空断熱材が、積層された時の接触部が点または線となるような凹み加工または凹凸加工を施されたアルミシートと、このアルミシートの少なくとも片面に付着された熱絶縁用兼補強用膜と、で構成されるので、
1) ガスを放出する表面の面積が大幅に少なくなるのに加えて、熱絶縁用兼補強用膜の材料を選択すれば焼き付け塗装等の加熱処理が可能となり、ガス放出量を大幅に低減させることができる。
【0027】
2) アルミシートが熱絶縁用兼補強用膜で補強されて、凹み加工または凹凸加工を施された部分を接触させても変形することがなく、積層した場合に真空引きのための間隔を確保でき、且つ接触面積を小さいままに維持できる。
3) アルミシートは反射率が高くて放射率が低く、輻射による熱の移送量を十分に少なくする。
【0028】
4) 形成された凹みまたは凹凸が積層時の接触部面積を小さくし、且つ熱絶縁用兼補強用膜が接触部の熱抵抗を高めて、接触部での伝導による熱の移送量を十分に少なくする。
5) 真空断熱構造のために真空中に導入する部材が1種類であり、且つその製造工程は量産化の容易な成形型による成形工程及び焼き付け塗装等の膜形成工程であるので、低コスト化が十分に可能である。
【0029】
したがって、この発明によれば、ガス放出量が少なく、断熱効果が高く、施工性に優れ、且つ低コストの多層真空断熱材を提供することができる。
請求項2の発明においては、熱絶縁用兼補強用膜として高分子有機材料を用いる。高分子有機材料は、成形に適した可塑性と積層時に形状を維持する剛性及び弾性とを備えるように加熱処理することが可能であり、加熱処理でそのガス放出量を低減させることができ、更に、高い熱絶縁性を備えているので、熱絶縁用兼補強用膜の材料に適した材料であり、焼き付け塗装によって膜形成と必要な特性を得るための熱処理とを同一工程で実行できる。したがって、この発明によれば、より低コストの多層真空断熱材を提供することができる。
【0030】
請求項3の発明においては、高分子有機材料として弗素樹脂を用いる。弗素樹脂は、高分子有機材料の中でも、ガス放出量が特に少なく、耐熱性に優れる材料であるので、加熱処理によりガス放出量を非常に少なくすることができ、熱絶縁用兼補強用膜の材料として最適である。したがって、この発明によれば、ガス放出量のより少ない多層真空断熱材を提供することができる。
【0031】
請求項4の発明において、熱絶縁用兼補強用膜として無機材料とこれをアルミシートに接着させる高分子有機材料からなるバインダとを用いる。無機材料は予め脱ガス処理することによって放出ガスを少なくすることができる材料であり、熱絶縁用兼補強用膜として無機材料及びバインダを用いると、無機材料に比べて単位面積当たりのガス放出量の多いバインダの表面積を少なくすることができ、全体としてのガス放出量を低減させることができる。
【0032】
請求項5の発明において、無機材料の形状を粒状及び繊維状のいずれかまたは両方とする。無機材料の形状が粒状または繊維状であると、多層真空断熱材を積層した時の接触部が粒子や繊維の突出部に限定されるので、接触部での伝導による熱の移送量をより少なくすることができる。
請求項6の発明においては、熱絶縁用兼補強用膜を焼き付け塗装で形成する。熱絶縁用兼補強用膜の材料である高分子有機材料は、熱処理によって成形に適した可塑性と積層時に形状を維持する剛性及び弾性とを備えるようになるが、焼き付け塗装は膜形成と熱処理とを同一工程で実行できるので、製造工程数が少なくなり、低コストの多層真空断熱材の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による多層真空断熱材の第1の実施例の形状や構成等を示し、(a)は形状を示す外観斜視図、(b)は構成を示す拡大断面図、(c)は積層状態を示す側面図
【図2】第2の実施例の構成を示し、(a)は拡大斜視図、(b)は拡大断面図、(c)はバインダの量を少なくした場合の拡大断面図
【図3】従来技術による多層真空断熱材の一例の構成を示す斜視図
【符号の説明】
1, 1a, 1b 多層真空断熱材
11 アルミ蒸着シート
12 断熱ネット
13 成形されたアルミシート
14 弗素樹脂膜
15 球状セラミック
16 繊維状セラミック
17 バインダ
Claims (6)
- 真空断熱構造に使用される多層真空断熱材であって、
積層された時の接触部を点または線とし且つ積層状態での真空引き空間を確保するための凹み加工または凹凸加工を施されたアルミシートと、
このアルミシートの少なくとも片面に付着された熱絶縁用兼補強用膜と、で構成される、
ことを特徴とする多層真空断熱材。 - 前記熱絶縁用兼補強用膜の材料として高分子有機材料を用いる、ことを特徴とする請求項1に記載の多層真空断熱材。
- 前記高分子有機材料として弗素樹脂を用いる、ことを特徴とする請求項2に記載の多層真空断熱材。
- 前記熱絶縁用兼補強用膜の材料として無機材料とこれをアルミシートに接着させる高分子有機材料からなるバインダとを用いる、ことを特徴とする請求項1に記載の多層真空断熱材。
- 前記無機材料の形状を粒状及び繊維状のいずれかまたは両方とする、ことを特徴とする請求項4に記載の多層真空断熱材。
- 請求項1に記載の多層真空断熱材の製造方法であって、
前記熱絶縁用兼補強用膜を焼き付け塗装で形成する、
ことを特徴とする多層真空断熱材の製造方法。
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WO2009130992A1 (ja) * | 2008-04-22 | 2009-10-29 | 新日本石油株式会社 | 真空断熱材及びその製造方法 |
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2002
- 2002-09-25 JP JP2002278293A patent/JP2004116593A/ja active Pending
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