JP2004116009A - 旋回作業機の掘削装置 - Google Patents
旋回作業機の掘削装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004116009A JP2004116009A JP2002276701A JP2002276701A JP2004116009A JP 2004116009 A JP2004116009 A JP 2004116009A JP 2002276701 A JP2002276701 A JP 2002276701A JP 2002276701 A JP2002276701 A JP 2002276701A JP 2004116009 A JP2004116009 A JP 2004116009A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boom
- cylinder
- vertical movement
- swing bracket
- base end
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Shovels (AREA)
- Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
Abstract
【課題】ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できるようにする。
【解決手段】旋回台の前部に受けブラケット3を介してスイングブラケット4を縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケット4に中間が屈曲した内部中空状のブーム6の基端とブーム6の背面側に配置されたブームシリンダ7の基端とを連結し、ブーム6の先端に上下動部材8を枢支すると共にこの上下動部材8にこれを上下動する上下動シリンダ9の一端を連結し、前記ブーム6の屈曲部Pの背面に支点部材11を設け、この支点部材11にブームシリンダ7の先端と上下動シリンダ9の他端とを連結しており、前記ブーム6の屈曲部Pと基端との間をブームシリンダ7から離れる方向に屈曲して前記屈曲部Pと逆方向の逆屈曲部Qを形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】旋回台の前部に受けブラケット3を介してスイングブラケット4を縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケット4に中間が屈曲した内部中空状のブーム6の基端とブーム6の背面側に配置されたブームシリンダ7の基端とを連結し、ブーム6の先端に上下動部材8を枢支すると共にこの上下動部材8にこれを上下動する上下動シリンダ9の一端を連結し、前記ブーム6の屈曲部Pの背面に支点部材11を設け、この支点部材11にブームシリンダ7の先端と上下動シリンダ9の他端とを連結しており、前記ブーム6の屈曲部Pと基端との間をブームシリンダ7から離れる方向に屈曲して前記屈曲部Pと逆方向の逆屈曲部Qを形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックホー等の旋回作業機の掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、バックホーにおいては、クローラ走行装置を有する走行機体に旋回台を縦軸回り旋回自在に支持し、この旋回台の前部に掘削装置を設けている。
前記掘削装置は、旋回台の前部に受けブラケットを介してスイングブラケットを縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケットに中間が屈曲した内部中空状のブームの基端とブームの背面側に配置されたブームシリンダの基端とを連結し、ブームの先端にアーム等の上下動部材を枢支すると共にこの上下動部材にこれを上下動する上下動シリンダの一端を連結し、前記ブームの屈曲部の背面に支点部材を設け、この支点部材にブームシリンダの先端と上下動シリンダの他端とを連結しており、前記ブームの屈曲部と基端との間は直線的に形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
前記掘削装置における、ブームシリンダ、上下動シリンダ、アーム先端にバケット等の作業具を装着した場合のバケットシリンダ、等への油圧配管は、ブーム及びアームの外側面に配置する場合が多いが、ブーム内部に挿通させているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−216722号公報(図1参照)
【特許文献2】
特開平11−13083号公報(図2参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1においては、ブームシリンダがブームの背面側に配置されていて、ブームを下位に配置することによって掘削深さを深くでき、掘削作業時にブームシリンダが障害物に接触・損傷することがないようにしているが、ブームを最上昇させたとき又は最下降させたときにブーム背面とブームシリンダとが極めて近接して干渉する可能性があり、ブームシリンダによるブームの回動角度(作業範囲)に制限を受ける。
【0006】
前記特許文献2においては、ブームは背面が開放され、その開放背面にブームシリンダ及び油圧配管が配置されており、ブームの回動角度を大きくすることは可能になるが、ブーム自体の強度が低下するため、ブームの肉厚を厚くする必要があり、軽量化、コストダウンを図ることが困難になる。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした旋回作業機の掘削装置を提供することを目的とする。
本発明は、ブームの基部に中途の屈曲部と逆方向の逆屈曲部を形成することにより、ブーム背面とブームシリンダとの干渉を回避して、ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できるようにした旋回作業機の掘削装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、旋回台の前部に受けブラケットを介してスイングブラケットを縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケットに中間が屈曲した内部中空状のブームの基端とブームの背面側に配置されたブームシリンダの基端とを連結し、ブームの先端に上下動部材を枢支すると共にこの上下動部材にこれを上下動する上下動シリンダの一端を連結し、前記ブームの屈曲部の背面に支点部材を設け、この支点部材にブームシリンダの先端と上下動シリンダの他端とを連結しており、前記ブームの屈曲部と基端との間をブームシリンダから離れる方向に屈曲して前記屈曲部と逆方向の逆屈曲部を形成していることである。
【0008】
これによって、ブーム背面とブームシリンダとの干渉を回避して、ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できる。
第2に、旋回台の前部に上下に分離された受け部を有する受けブラケットを設け、この受けブラケットにその上下受け部に嵌合する上下支持部を有するスイングブラケットを縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケットの上下支持部の間に中間が屈曲した内部中空状のブームの基端を連結し、スイングブラケットの上部に前記ブームの背面側に配置されていてブームを昇降するブームシリンダの端部を連結し、ブームの先端に上下動部材を枢支すると共にこの上下動部材にこれを上下動する上下動シリンダの一端を連結し、前記ブームの屈曲部の背面に支点部材を設け、この支点部材にブームシリンダの先端と上下動シリンダの他端とを連結しており、前記ブームの屈曲部と基端との間をブームシリンダから離れる方向に屈曲して前記屈曲部と逆方向の逆屈曲部を形成し、前記ブームの基端の横軸をスイングブラケットの上下支持部の中間で左右に貫通して配置し、この横軸と前記逆屈曲部との間に、ブームシリンダ及び上下動シリンダへ圧油を供給するべくスイングブラケット内を挿通してきた油圧配管を横軸の上側を通ってブーム内に挿通する挿入開口を形成していることである。
【0009】
これによって、ブーム背面とブームシリンダとの干渉を回避して、ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できるとともに、旋回台からブーム内に至るまでの油圧配管の挿通が容易になる。
第3に、前記ブーム内にブームシリンダ及び上下動シリンダへ圧油を供給する油圧配管を挿通し、前記ブームの屈曲部の前側背面に油圧配管を外部に取り出す取出開口を形成していることである。
これによって、ブームに取出開口を設けることによる強度低下を最小限に抑えることができ、ブームの強度を向上したり取出開口を大きくしたりすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1,7〜9において、25は旋回作業機として例示したバックホーであり、左右クローラ走行装置26を有する走行機体27に旋回台2を縦軸状の旋回軸28回り旋回自在に支持し、この旋回台2の前部に掘削装置1を設けている。
前記旋回台2は、後部にエンジン31を搭載し、右側部に燃料タンク、左側部にオイルタンク及びオイルフィルタ等を搭載し、それらをフロアシート及びカバー29等で覆っている。また、エンジン31の前側でかつ掘削装置1の後側に運転席30を配置し、運転席30の左右側部に作業用の操縦装置36を設け、運転席30の前方に走行及び旋回等の操作部37を設け、これらを包囲するようにキャビン装置39を設けている。
【0011】
前記旋回台2は、平面視において、左右側部が前後方向に略平行であり、前部が左右方向に略平行であり、後部が円弧形状であり、前部から突出した位置に掘削装置1を備え、旋回軸28から後部までの寸法が前部までの寸法の2倍前後になっていて、所謂小型の標準旋回型となっている。
前記左右クローラ走行装置26は走行機体27に対して左右に移動可能、即ち、轍間距離調整可能であり、図8中心線より下側が轍間距離を最大幅にしたときを示す。図8中心線より上側が轍間距離を最小幅にしたときを示し、轍間距離を最小幅にしたときに、左右クローラ走行装置26の外側面は旋回台2及びキャビン装置39に対して面一又は僅かに凹凸となっている。
【0012】
また、走行機体27の前部に昇降自在に装着したドーザ装置32は、ブレード32Aの左右両端に延長ブレード32Bを有しており、延長ブレード32Bを収納姿勢にしたときのブレード32Aの左右寸法は轍間距離最小幅の左右クローラ走行装置26に略対応し、延長ブレード32Bを延長姿勢にしたときの左右寸法は轍間距離最大幅の左右クローラ走行装置26に略対応している。
図1〜9において、掘削装置1は旋回台2の前部に設けた受けブラケット3を有する。この受けブラケット3は旋回台2を構成する部材と一体成形されるか、別個に形成して旋回台2に取り付けられており、その前部に上下に分離された受け部3U、3Dを前方突出状に有し、上下受け部3U、3Dには縦軸5を挿通する穴が形成されている。
【0013】
前記掘削装置1は、受けブラケット3に縦軸5を介して枢支されたスイングブラケット4と、このスイングブラケット4に基部が枢支されたブーム6と、ブーム6の先端に横軸回り回動自在に枢支されたアーム(上下動部材)8と、このアーム8の先端に横軸を介して回動自在に枢支されたバケット(作業具)13とを有している。
そして、ブーム6はブームシリンダ7によって、図7で示す上昇姿勢から土中の下降姿勢まで昇降でき、アーム8はブーム6の各姿勢においてアームシリンダ(上下動シリンダ)9によって上下動でき、バケット13はブーム6及びアーム8の各姿勢においてバケットシリンダ(作業具シリンダ)21によって掬い・ダンプ動作ができる。前記各シリンダ7、9、21は油圧シリンダが使用されている。
【0014】
図1〜3において、スイングブラケット4はそれぞれ二股形状の上下支持部4U、4Dを有しており、この上下支持部4U、4Dには縦軸5を挿通可能な穴を有し、上支持部4Uは上受け部3Uに嵌合し、下支持部4Dは下受け部3Dに嵌合しており、両者に縦軸5を挿通して、スイングブラケット4を受けブラケット3に左右揺動自在に連結している。
縦軸5は同心の上下2軸に分かれており、上軸は上受け部3Uと上支持部4Uとを連結し、下軸は下受け部3Dと下支持部4Dとを連結しており、それらの上下間は空間となっている。しかし、縦軸5は1本で上下部を貫通するものでもよい。
【0015】
前記スイングブラケット4は、上下支持部4U、4Dの中間が左右方向に二股状になっていて、この左右側壁4Aと上下支持部4U、4Dとで囲まれた穴が形成されており、この穴は後述する油圧配管の挿通穴4Bとなっており、また、ブーム6の基端部が嵌合されて、横軸15を介して枢支されている。
スイングブラケット4の上部には、上支持部4Uから上方へ左右一対の鶏冠形状の支持部4Cが形成されており、この支持部4Cにブームシリンダ7のシリンダロッド7Aが連結ピン7Cを介して連結されている。
【0016】
また、スイングブラケット4には上下支持部4U、4Dの一方から側方へ連結アーム部4Eが突設されており、旋回台2に枢支されたスイングシリンダ33のピストンロッドが連結される。
シリンダロッド7Aが連結されている連結ピン7Cは縦軸5の略上方に位置し、旋回台2に十分近づいた位置となっており、従って、ブーム6及びブームシリンダ7を可及的に縦軸5及び旋回台2に近づけて配置できるようになっており、旋回台2の前部の最外端を形成するスイングブラケット4が旋回台2からの突出量が小さくなることにより、旋回台2前部の旋回の最大半径が小さくなり、外部障害物との接触が少なく、重量バランスも良好になる。
【0017】
図1〜6において、前記ブーム6は板金製の左右一対の側板に上下板を溶着するか、又は断面コ字形部材に開放側を塞ぐ板材を固着して、断面略四角形筒形状、即ち、内部空洞の本体6Aが形成されている。この筒形状の本体6Aが長手方向中途部で側面視くの字形状に屈曲されて屈曲部Pが形成されており、本体6Aの両端に鋳造製の基端部材6B及び先端部材6Cを挿入固着して形成されている。
本体6Aと先端部材6Cとの接合部分はブーム6の長手方向に対して傾斜しており、溶接長を長くするとともに、長手方向の1点での応力集中を避け、応力を分散できるようにしている。
【0018】
前記基端部材6B及び先端部材6Cはそれぞれ鋳造品の他、鍛造品又は鋼加工製品で形成でき、前記本体6A、基端部材6B及び先端部材6Cを同一材料で一体成形してもよい。
前記ブーム6は屈曲部Pと基端との間が、本体6Aの屈曲部Pの屈曲とは反対方向に屈曲されて逆屈曲部Qが形成されている。即ち、基端部材6Bの中途部をブームシリンダ7から離れる方向に突出する(略上向きの)くの字状に屈曲されている。
【0019】
従って、図1、3に示すように、ブーム6の長手方向の中心線S1に対して逆屈曲部Qから横軸15までの中心線S2は角度Rを有して交差している。
この逆屈曲部Qを設けることは、逆屈曲部Qがシリンダロッド7Aから離れ、両者の間に空間部を作り、ブーム6を上向き揺動して略最上昇姿勢の図7位置まで移動したときに、また、ブーム6を下向き揺動して略最下降姿勢まで移動したときに、ブームシリンダ7と干渉することがなく、上支持部4Uと可及的に接触させずに、ブーム6の上下回動可能角度を大きくできるようにするためであり、また、逆に屈曲した分だけ、ブーム6の基端の横軸15が縦軸5に可及的に近づけられることになる。
【0020】
なお、この逆屈曲部Qは、前記本体6A自体、又は本体6Aと先端部材6Cとの接合部分に形成することも可能であるが、基端部材6Bだけで形成するほうが、屈曲による強度低下を招かなく、必要強度を確保し易いので好ましい。
基端部材6B及び先端部材6Cの背面側には、中空の本体6A内部と連通する挿通穴12A、12Bが形成され、これによりブーム6は全長が連続した中空になっていて、油圧配管34が挿通可能になっている。
前記基端部材6Bの挿通穴12Aは、ブームシリンダ7、アームシリンダ9、バケットシリンダ21及び外部油圧機器45等へ圧油を供給するための油圧配管34を、スイングブラケット4の挿通穴4Bからブーム6内へ取り入れるための挿入開口となっている。
【0021】
ブーム6の本体6Aの屈曲部Pの上側(背面)に左右一対の板材で形成された支点部材11が固着されている。この支点部材11は側面視略三角形で、その頂部近傍に2本のピン14A、14Bが設けられている。
前記ピン14A、14Bにブームシリンダ7のシリンダチューブ7Bの基部とアームシリンダ9のシリンダチューブ9Bの基部とがそれぞれ連結されている。前記ピン14A、14Bは1本のピンで2本のシリンダ7、9を共通に連結支持してもよい。
【0022】
本体6Aの背面の長手方向中途位置、即ち、支点部材11が固着された屈曲部Pの中央(頂点)より前側には、上方に開放の取出開口12Cが形成されており、ブームシリンダ7とアームシリンダ9とへ圧油を供給する油圧配管34Aがまとめて挿通可能になっている。
ブーム6の先端の先端部材6Cにはアーム8の基端部が連結ピン(枢支軸)17を介して連結されており、アーム8の基端部には左右一対の連結ブラケット16が溶接により固着されている。
【0023】
図1、5において、前記アーム8は上方開放の断面略コ字状部材8aの上縁に上板8bを固着して形成しており、前記断面略コ字状部材8aの基部側に連結ピン(アーム枢支軸)17用の孔を形成するとともにその近傍の上縁を切り欠いて段部22及び低位部23を形成し、前記上板8bを断面略コ字状部材8aの段部22及び低位部23に沿う形状に屈曲させている。
アーム8はバケット13を連結ピン47で枢支している先端側から中途の段部22までは次第に拡大された筒形状で、段部22から基端までの低位部23は上下縁が平行な断面長方形の筒形状となっており、中途の段部22から基端まで次第に縮小される筒形状に形成するよりも、段部22を設けた分だけ左右連結ブラケット16との間の溶接長が長くなり、低位部23の上側に油圧配管34の配置空間48を形成して、油圧配管34との干渉を避けるようにしている。
【0024】
左右連結ブラケット16の基端側の連結ピン17近傍にアームシリンダ9のシリンダロッド9Aがピン19を介して連結され、先端側にバケットシリンダ21がピン20を介して連結されている。
左右連結ブラケット16は、抜き孔16a及び凹み部16b等を形成して、軽量化を計るとともに、アーム8との間の溶接長を長くしている。
先端部材6Cの挿通穴12Bは、バケットシリンダ21及び外部油圧機器45等へ圧油を供給するための油圧配管34B、34Cをアーム8側へ取り出すための取出開口となっている。
【0025】
バケットシリンダ21用の油圧配管34Bは、ブーム6の本体6Aの略全長を通って挿通穴12Bから外部に出ている。この油圧配管34Bに沿って配置されている油圧配管34Cは、バケット13の代わりにブレーカ、オーガ等の外部油圧機器45を使用するときに、圧油を供給するためのサービスポート用の油圧取出配管である。
左右各連結ブラケット16の低位部23より上方の内面位置には、段部22の近傍に管継手42が固定されている。この管継手42は配置空間48内で、バケットシリンダ21よりもアーム8の基部側に位置し、アーム8の長手方向においてバケットシリンダ21とオーバラップしない状態に配置されており、バケットシリンダ21用の油圧配管34Bと摺接しないように考慮されている。
【0026】
連結ブラケット16の外面にホース継手43がネジ止めされており、このホース継手43の接続口部が連結ブラケット16を貫通して内方に突出し、この接続口部に管継手42が接続され、それによって管継手42が連結ブラケット16に対して固定されている。
前記ホース継手43が外部油圧機器45のホース44を接続するための所謂サービスポートを形成している。
前記油圧配管34は、図8に示すように、旋回台2内のコントロールバルブ35に接続されており、このコントロールバルブ35は運転席30の左右側部に配置した操縦装置36によって操作可能になっている。
【0027】
油圧配管34は、旋回台2内のコントロールバルブ35から受けブラケット3内と通って外部に出て、スイングブラケット4の挿通穴4Bを通り、挿通穴(挿入開口)12Aからブーム6内に入り、油圧配管34Aは挿通穴(取出開口)12Cから外に出てブームシリンダ7及びアームシリンダ9に接続され、油圧配管34B、34Cはブーム6の先端の挿通穴(取出開口)12Bまで至って、ここからブーム6を出て連結ピン17とピン19との間を通り、左右連結ブラケット16間に入ってアーム8の低位部23より上方の配置空間48内に達し、ここで油圧配管34Cは管継手42に接続されかつホース継手43を介して外部油圧機器45のホース44に接続され、一方、油圧配管34Bはさらに延設されてバケットシリンダ21に接続される。
【0028】
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜9に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、バックホー25は旋回台2の後端が左右クローラ走行装置26の最外端から突出する標準旋回型を例示したが、後端が左右クローラ走行装置26の最外端と略一致する後方小旋回型でもよい。
【0029】
また、旋回作業機としてはパワーショベル等であってもよく、アーム8を割愛して、ブーム6の先端にバケット13を設けることができ、その場合はバケット13が上下動部材となり、バケットシリンダ21が上下動シリンダとなる。
【0030】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、ブーム基部とブームシリンダとの間の空間が広くなり、ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の掘削装置の実施の形態を示す全体側面図である。
【図2】掘削装置の基部側を示す平面図である。
【図3】掘削装置の基部側を示す示す側面図である。
【図4】ブーム中途部の平面図である。
【図5】掘削装置の先端半分を示す側面図である。
【図6】アームの平面図である。
【図7】バックホーの全体を示す側面図である。
【図8】バックホーの平面説明図である。
【図9】バックホーの全体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 掘削装置
2 旋回台
3 受けブラケット
4 スイングブラケット
5 縦軸
6 ブーム
7 ブームシリンダ
8 アーム(上下動部材)
9 アームシリンダ(上下動シリンダ)
11 支点部材
12 挿通穴
12C 取出開口
15 横軸
16 連結ブラケット
17 連結ピン
18 バケット(作業具)
22 段部
23 低位部
25 バックホー(旋回作業機)
34 油圧配管
P 屈曲部
Q 逆屈曲部
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックホー等の旋回作業機の掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、バックホーにおいては、クローラ走行装置を有する走行機体に旋回台を縦軸回り旋回自在に支持し、この旋回台の前部に掘削装置を設けている。
前記掘削装置は、旋回台の前部に受けブラケットを介してスイングブラケットを縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケットに中間が屈曲した内部中空状のブームの基端とブームの背面側に配置されたブームシリンダの基端とを連結し、ブームの先端にアーム等の上下動部材を枢支すると共にこの上下動部材にこれを上下動する上下動シリンダの一端を連結し、前記ブームの屈曲部の背面に支点部材を設け、この支点部材にブームシリンダの先端と上下動シリンダの他端とを連結しており、前記ブームの屈曲部と基端との間は直線的に形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
前記掘削装置における、ブームシリンダ、上下動シリンダ、アーム先端にバケット等の作業具を装着した場合のバケットシリンダ、等への油圧配管は、ブーム及びアームの外側面に配置する場合が多いが、ブーム内部に挿通させているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−216722号公報(図1参照)
【特許文献2】
特開平11−13083号公報(図2参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1においては、ブームシリンダがブームの背面側に配置されていて、ブームを下位に配置することによって掘削深さを深くでき、掘削作業時にブームシリンダが障害物に接触・損傷することがないようにしているが、ブームを最上昇させたとき又は最下降させたときにブーム背面とブームシリンダとが極めて近接して干渉する可能性があり、ブームシリンダによるブームの回動角度(作業範囲)に制限を受ける。
【0006】
前記特許文献2においては、ブームは背面が開放され、その開放背面にブームシリンダ及び油圧配管が配置されており、ブームの回動角度を大きくすることは可能になるが、ブーム自体の強度が低下するため、ブームの肉厚を厚くする必要があり、軽量化、コストダウンを図ることが困難になる。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした旋回作業機の掘削装置を提供することを目的とする。
本発明は、ブームの基部に中途の屈曲部と逆方向の逆屈曲部を形成することにより、ブーム背面とブームシリンダとの干渉を回避して、ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できるようにした旋回作業機の掘削装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、旋回台の前部に受けブラケットを介してスイングブラケットを縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケットに中間が屈曲した内部中空状のブームの基端とブームの背面側に配置されたブームシリンダの基端とを連結し、ブームの先端に上下動部材を枢支すると共にこの上下動部材にこれを上下動する上下動シリンダの一端を連結し、前記ブームの屈曲部の背面に支点部材を設け、この支点部材にブームシリンダの先端と上下動シリンダの他端とを連結しており、前記ブームの屈曲部と基端との間をブームシリンダから離れる方向に屈曲して前記屈曲部と逆方向の逆屈曲部を形成していることである。
【0008】
これによって、ブーム背面とブームシリンダとの干渉を回避して、ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できる。
第2に、旋回台の前部に上下に分離された受け部を有する受けブラケットを設け、この受けブラケットにその上下受け部に嵌合する上下支持部を有するスイングブラケットを縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケットの上下支持部の間に中間が屈曲した内部中空状のブームの基端を連結し、スイングブラケットの上部に前記ブームの背面側に配置されていてブームを昇降するブームシリンダの端部を連結し、ブームの先端に上下動部材を枢支すると共にこの上下動部材にこれを上下動する上下動シリンダの一端を連結し、前記ブームの屈曲部の背面に支点部材を設け、この支点部材にブームシリンダの先端と上下動シリンダの他端とを連結しており、前記ブームの屈曲部と基端との間をブームシリンダから離れる方向に屈曲して前記屈曲部と逆方向の逆屈曲部を形成し、前記ブームの基端の横軸をスイングブラケットの上下支持部の中間で左右に貫通して配置し、この横軸と前記逆屈曲部との間に、ブームシリンダ及び上下動シリンダへ圧油を供給するべくスイングブラケット内を挿通してきた油圧配管を横軸の上側を通ってブーム内に挿通する挿入開口を形成していることである。
【0009】
これによって、ブーム背面とブームシリンダとの干渉を回避して、ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できるとともに、旋回台からブーム内に至るまでの油圧配管の挿通が容易になる。
第3に、前記ブーム内にブームシリンダ及び上下動シリンダへ圧油を供給する油圧配管を挿通し、前記ブームの屈曲部の前側背面に油圧配管を外部に取り出す取出開口を形成していることである。
これによって、ブームに取出開口を設けることによる強度低下を最小限に抑えることができ、ブームの強度を向上したり取出開口を大きくしたりすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1,7〜9において、25は旋回作業機として例示したバックホーであり、左右クローラ走行装置26を有する走行機体27に旋回台2を縦軸状の旋回軸28回り旋回自在に支持し、この旋回台2の前部に掘削装置1を設けている。
前記旋回台2は、後部にエンジン31を搭載し、右側部に燃料タンク、左側部にオイルタンク及びオイルフィルタ等を搭載し、それらをフロアシート及びカバー29等で覆っている。また、エンジン31の前側でかつ掘削装置1の後側に運転席30を配置し、運転席30の左右側部に作業用の操縦装置36を設け、運転席30の前方に走行及び旋回等の操作部37を設け、これらを包囲するようにキャビン装置39を設けている。
【0011】
前記旋回台2は、平面視において、左右側部が前後方向に略平行であり、前部が左右方向に略平行であり、後部が円弧形状であり、前部から突出した位置に掘削装置1を備え、旋回軸28から後部までの寸法が前部までの寸法の2倍前後になっていて、所謂小型の標準旋回型となっている。
前記左右クローラ走行装置26は走行機体27に対して左右に移動可能、即ち、轍間距離調整可能であり、図8中心線より下側が轍間距離を最大幅にしたときを示す。図8中心線より上側が轍間距離を最小幅にしたときを示し、轍間距離を最小幅にしたときに、左右クローラ走行装置26の外側面は旋回台2及びキャビン装置39に対して面一又は僅かに凹凸となっている。
【0012】
また、走行機体27の前部に昇降自在に装着したドーザ装置32は、ブレード32Aの左右両端に延長ブレード32Bを有しており、延長ブレード32Bを収納姿勢にしたときのブレード32Aの左右寸法は轍間距離最小幅の左右クローラ走行装置26に略対応し、延長ブレード32Bを延長姿勢にしたときの左右寸法は轍間距離最大幅の左右クローラ走行装置26に略対応している。
図1〜9において、掘削装置1は旋回台2の前部に設けた受けブラケット3を有する。この受けブラケット3は旋回台2を構成する部材と一体成形されるか、別個に形成して旋回台2に取り付けられており、その前部に上下に分離された受け部3U、3Dを前方突出状に有し、上下受け部3U、3Dには縦軸5を挿通する穴が形成されている。
【0013】
前記掘削装置1は、受けブラケット3に縦軸5を介して枢支されたスイングブラケット4と、このスイングブラケット4に基部が枢支されたブーム6と、ブーム6の先端に横軸回り回動自在に枢支されたアーム(上下動部材)8と、このアーム8の先端に横軸を介して回動自在に枢支されたバケット(作業具)13とを有している。
そして、ブーム6はブームシリンダ7によって、図7で示す上昇姿勢から土中の下降姿勢まで昇降でき、アーム8はブーム6の各姿勢においてアームシリンダ(上下動シリンダ)9によって上下動でき、バケット13はブーム6及びアーム8の各姿勢においてバケットシリンダ(作業具シリンダ)21によって掬い・ダンプ動作ができる。前記各シリンダ7、9、21は油圧シリンダが使用されている。
【0014】
図1〜3において、スイングブラケット4はそれぞれ二股形状の上下支持部4U、4Dを有しており、この上下支持部4U、4Dには縦軸5を挿通可能な穴を有し、上支持部4Uは上受け部3Uに嵌合し、下支持部4Dは下受け部3Dに嵌合しており、両者に縦軸5を挿通して、スイングブラケット4を受けブラケット3に左右揺動自在に連結している。
縦軸5は同心の上下2軸に分かれており、上軸は上受け部3Uと上支持部4Uとを連結し、下軸は下受け部3Dと下支持部4Dとを連結しており、それらの上下間は空間となっている。しかし、縦軸5は1本で上下部を貫通するものでもよい。
【0015】
前記スイングブラケット4は、上下支持部4U、4Dの中間が左右方向に二股状になっていて、この左右側壁4Aと上下支持部4U、4Dとで囲まれた穴が形成されており、この穴は後述する油圧配管の挿通穴4Bとなっており、また、ブーム6の基端部が嵌合されて、横軸15を介して枢支されている。
スイングブラケット4の上部には、上支持部4Uから上方へ左右一対の鶏冠形状の支持部4Cが形成されており、この支持部4Cにブームシリンダ7のシリンダロッド7Aが連結ピン7Cを介して連結されている。
【0016】
また、スイングブラケット4には上下支持部4U、4Dの一方から側方へ連結アーム部4Eが突設されており、旋回台2に枢支されたスイングシリンダ33のピストンロッドが連結される。
シリンダロッド7Aが連結されている連結ピン7Cは縦軸5の略上方に位置し、旋回台2に十分近づいた位置となっており、従って、ブーム6及びブームシリンダ7を可及的に縦軸5及び旋回台2に近づけて配置できるようになっており、旋回台2の前部の最外端を形成するスイングブラケット4が旋回台2からの突出量が小さくなることにより、旋回台2前部の旋回の最大半径が小さくなり、外部障害物との接触が少なく、重量バランスも良好になる。
【0017】
図1〜6において、前記ブーム6は板金製の左右一対の側板に上下板を溶着するか、又は断面コ字形部材に開放側を塞ぐ板材を固着して、断面略四角形筒形状、即ち、内部空洞の本体6Aが形成されている。この筒形状の本体6Aが長手方向中途部で側面視くの字形状に屈曲されて屈曲部Pが形成されており、本体6Aの両端に鋳造製の基端部材6B及び先端部材6Cを挿入固着して形成されている。
本体6Aと先端部材6Cとの接合部分はブーム6の長手方向に対して傾斜しており、溶接長を長くするとともに、長手方向の1点での応力集中を避け、応力を分散できるようにしている。
【0018】
前記基端部材6B及び先端部材6Cはそれぞれ鋳造品の他、鍛造品又は鋼加工製品で形成でき、前記本体6A、基端部材6B及び先端部材6Cを同一材料で一体成形してもよい。
前記ブーム6は屈曲部Pと基端との間が、本体6Aの屈曲部Pの屈曲とは反対方向に屈曲されて逆屈曲部Qが形成されている。即ち、基端部材6Bの中途部をブームシリンダ7から離れる方向に突出する(略上向きの)くの字状に屈曲されている。
【0019】
従って、図1、3に示すように、ブーム6の長手方向の中心線S1に対して逆屈曲部Qから横軸15までの中心線S2は角度Rを有して交差している。
この逆屈曲部Qを設けることは、逆屈曲部Qがシリンダロッド7Aから離れ、両者の間に空間部を作り、ブーム6を上向き揺動して略最上昇姿勢の図7位置まで移動したときに、また、ブーム6を下向き揺動して略最下降姿勢まで移動したときに、ブームシリンダ7と干渉することがなく、上支持部4Uと可及的に接触させずに、ブーム6の上下回動可能角度を大きくできるようにするためであり、また、逆に屈曲した分だけ、ブーム6の基端の横軸15が縦軸5に可及的に近づけられることになる。
【0020】
なお、この逆屈曲部Qは、前記本体6A自体、又は本体6Aと先端部材6Cとの接合部分に形成することも可能であるが、基端部材6Bだけで形成するほうが、屈曲による強度低下を招かなく、必要強度を確保し易いので好ましい。
基端部材6B及び先端部材6Cの背面側には、中空の本体6A内部と連通する挿通穴12A、12Bが形成され、これによりブーム6は全長が連続した中空になっていて、油圧配管34が挿通可能になっている。
前記基端部材6Bの挿通穴12Aは、ブームシリンダ7、アームシリンダ9、バケットシリンダ21及び外部油圧機器45等へ圧油を供給するための油圧配管34を、スイングブラケット4の挿通穴4Bからブーム6内へ取り入れるための挿入開口となっている。
【0021】
ブーム6の本体6Aの屈曲部Pの上側(背面)に左右一対の板材で形成された支点部材11が固着されている。この支点部材11は側面視略三角形で、その頂部近傍に2本のピン14A、14Bが設けられている。
前記ピン14A、14Bにブームシリンダ7のシリンダチューブ7Bの基部とアームシリンダ9のシリンダチューブ9Bの基部とがそれぞれ連結されている。前記ピン14A、14Bは1本のピンで2本のシリンダ7、9を共通に連結支持してもよい。
【0022】
本体6Aの背面の長手方向中途位置、即ち、支点部材11が固着された屈曲部Pの中央(頂点)より前側には、上方に開放の取出開口12Cが形成されており、ブームシリンダ7とアームシリンダ9とへ圧油を供給する油圧配管34Aがまとめて挿通可能になっている。
ブーム6の先端の先端部材6Cにはアーム8の基端部が連結ピン(枢支軸)17を介して連結されており、アーム8の基端部には左右一対の連結ブラケット16が溶接により固着されている。
【0023】
図1、5において、前記アーム8は上方開放の断面略コ字状部材8aの上縁に上板8bを固着して形成しており、前記断面略コ字状部材8aの基部側に連結ピン(アーム枢支軸)17用の孔を形成するとともにその近傍の上縁を切り欠いて段部22及び低位部23を形成し、前記上板8bを断面略コ字状部材8aの段部22及び低位部23に沿う形状に屈曲させている。
アーム8はバケット13を連結ピン47で枢支している先端側から中途の段部22までは次第に拡大された筒形状で、段部22から基端までの低位部23は上下縁が平行な断面長方形の筒形状となっており、中途の段部22から基端まで次第に縮小される筒形状に形成するよりも、段部22を設けた分だけ左右連結ブラケット16との間の溶接長が長くなり、低位部23の上側に油圧配管34の配置空間48を形成して、油圧配管34との干渉を避けるようにしている。
【0024】
左右連結ブラケット16の基端側の連結ピン17近傍にアームシリンダ9のシリンダロッド9Aがピン19を介して連結され、先端側にバケットシリンダ21がピン20を介して連結されている。
左右連結ブラケット16は、抜き孔16a及び凹み部16b等を形成して、軽量化を計るとともに、アーム8との間の溶接長を長くしている。
先端部材6Cの挿通穴12Bは、バケットシリンダ21及び外部油圧機器45等へ圧油を供給するための油圧配管34B、34Cをアーム8側へ取り出すための取出開口となっている。
【0025】
バケットシリンダ21用の油圧配管34Bは、ブーム6の本体6Aの略全長を通って挿通穴12Bから外部に出ている。この油圧配管34Bに沿って配置されている油圧配管34Cは、バケット13の代わりにブレーカ、オーガ等の外部油圧機器45を使用するときに、圧油を供給するためのサービスポート用の油圧取出配管である。
左右各連結ブラケット16の低位部23より上方の内面位置には、段部22の近傍に管継手42が固定されている。この管継手42は配置空間48内で、バケットシリンダ21よりもアーム8の基部側に位置し、アーム8の長手方向においてバケットシリンダ21とオーバラップしない状態に配置されており、バケットシリンダ21用の油圧配管34Bと摺接しないように考慮されている。
【0026】
連結ブラケット16の外面にホース継手43がネジ止めされており、このホース継手43の接続口部が連結ブラケット16を貫通して内方に突出し、この接続口部に管継手42が接続され、それによって管継手42が連結ブラケット16に対して固定されている。
前記ホース継手43が外部油圧機器45のホース44を接続するための所謂サービスポートを形成している。
前記油圧配管34は、図8に示すように、旋回台2内のコントロールバルブ35に接続されており、このコントロールバルブ35は運転席30の左右側部に配置した操縦装置36によって操作可能になっている。
【0027】
油圧配管34は、旋回台2内のコントロールバルブ35から受けブラケット3内と通って外部に出て、スイングブラケット4の挿通穴4Bを通り、挿通穴(挿入開口)12Aからブーム6内に入り、油圧配管34Aは挿通穴(取出開口)12Cから外に出てブームシリンダ7及びアームシリンダ9に接続され、油圧配管34B、34Cはブーム6の先端の挿通穴(取出開口)12Bまで至って、ここからブーム6を出て連結ピン17とピン19との間を通り、左右連結ブラケット16間に入ってアーム8の低位部23より上方の配置空間48内に達し、ここで油圧配管34Cは管継手42に接続されかつホース継手43を介して外部油圧機器45のホース44に接続され、一方、油圧配管34Bはさらに延設されてバケットシリンダ21に接続される。
【0028】
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜9に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、バックホー25は旋回台2の後端が左右クローラ走行装置26の最外端から突出する標準旋回型を例示したが、後端が左右クローラ走行装置26の最外端と略一致する後方小旋回型でもよい。
【0029】
また、旋回作業機としてはパワーショベル等であってもよく、アーム8を割愛して、ブーム6の先端にバケット13を設けることができ、その場合はバケット13が上下動部材となり、バケットシリンダ21が上下動シリンダとなる。
【0030】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、ブーム基部とブームシリンダとの間の空間が広くなり、ブームの回動可能角度を大きくして、十分な作業範囲を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の掘削装置の実施の形態を示す全体側面図である。
【図2】掘削装置の基部側を示す平面図である。
【図3】掘削装置の基部側を示す示す側面図である。
【図4】ブーム中途部の平面図である。
【図5】掘削装置の先端半分を示す側面図である。
【図6】アームの平面図である。
【図7】バックホーの全体を示す側面図である。
【図8】バックホーの平面説明図である。
【図9】バックホーの全体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 掘削装置
2 旋回台
3 受けブラケット
4 スイングブラケット
5 縦軸
6 ブーム
7 ブームシリンダ
8 アーム(上下動部材)
9 アームシリンダ(上下動シリンダ)
11 支点部材
12 挿通穴
12C 取出開口
15 横軸
16 連結ブラケット
17 連結ピン
18 バケット(作業具)
22 段部
23 低位部
25 バックホー(旋回作業機)
34 油圧配管
P 屈曲部
Q 逆屈曲部
Claims (3)
- 旋回台の前部に受けブラケットを介してスイングブラケットを縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケットに中間が屈曲した内部中空状のブームの基端とブームの背面側に配置されたブームシリンダの基端とを連結し、ブームの先端に上下動部材を枢支すると共にこの上下動部材にこれを上下動する上下動シリンダの一端を連結し、前記ブームの屈曲部の背面に支点部材を設け、この支点部材にブームシリンダの先端と上下動シリンダの他端とを連結しており、前記ブームの屈曲部と基端との間をブームシリンダから離れる方向に屈曲して前記屈曲部と逆方向の逆屈曲部を形成していることを特徴とする旋回作業機の掘削装置。
- 旋回台の前部に上下に分離された受け部を有する受けブラケットを設け、この受けブラケットにその上下受け部に嵌合する上下支持部を有するスイングブラケットを縦軸回り揺動自在に枢支し、このスイングブラケットの上下支持部の間に中間が屈曲した内部中空状のブームの基端を連結し、スイングブラケットの上部に前記ブームの背面側に配置されていてブームを昇降するブームシリンダの端部を連結し、ブームの先端に上下動部材を枢支すると共にこの上下動部材にこれを上下動する上下動シリンダの一端を連結し、前記ブームの屈曲部の背面に支点部材を設け、この支点部材にブームシリンダの先端と上下動シリンダの他端とを連結しており、前記ブームの屈曲部と基端との間をブームシリンダから離れる方向に屈曲して前記屈曲部と逆方向の逆屈曲部を形成し、前記ブームの基端の横軸をスイングブラケットの上下支持部の中間で左右に貫通して配置し、この横軸と前記逆屈曲部との間に、ブームシリンダ及び上下動シリンダへ圧油を供給するべくスイングブラケット内を挿通してきた油圧配管を横軸の上側を通ってブーム内に挿通する挿入開口を形成していることを特徴とする旋回作業機の掘削装置。
- 前記ブーム内にブームシリンダ及び上下動シリンダへ圧油を供給する油圧配管を挿通し、前記ブームの屈曲部の前側背面に油圧配管を外部に取り出す取出開口を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の旋回作業機の掘削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002276701A JP2004116009A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 旋回作業機の掘削装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002276701A JP2004116009A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 旋回作業機の掘削装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004116009A true JP2004116009A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32272502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002276701A Pending JP2004116009A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 旋回作業機の掘削装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004116009A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006037644A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Kubota Corp | トラクタ装着型バックホー |
-
2002
- 2002-09-24 JP JP2002276701A patent/JP2004116009A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006037644A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Kubota Corp | トラクタ装着型バックホー |
JP4488827B2 (ja) * | 2004-07-29 | 2010-06-23 | 株式会社クボタ | トラクタ装着型バックホー |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004116008A (ja) | 旋回作業機の掘削装置 | |
JP2010112094A (ja) | 建設機械 | |
US7008169B1 (en) | Hydraulically driven working machine | |
JPH11193542A (ja) | 建設機械用フロント装置及びそれに用いるブーム並びにその組立方法 | |
JP2005090052A (ja) | バケット | |
JP3706259B2 (ja) | 油圧ショベルの作業装置 | |
JP2004116009A (ja) | 旋回作業機の掘削装置 | |
JP4105611B2 (ja) | 旋回式建設機械 | |
JP3730551B2 (ja) | オフセットブーム式建設機械 | |
JP2004108055A (ja) | 建設機械の作業装置 | |
JP2004116010A (ja) | 旋回作業機の掘削装置 | |
JP2001090107A (ja) | 旋回式建設機械 | |
US11236487B2 (en) | Rotary working vehicle | |
JP3820126B2 (ja) | 旋回作業機の掘削装置 | |
JP2003034945A (ja) | オフセットブーム式建設機械 | |
JP4444606B2 (ja) | 建設機械 | |
JP6864638B2 (ja) | 建設機械のフロント装置 | |
KR20090058626A (ko) | 굴삭기용 집게장치 | |
JP2003105791A (ja) | 旋回作業機の掘削装置 | |
JP2002339403A (ja) | 建設機械の旋回フレーム | |
JP2022066515A (ja) | 旋回作業車 | |
JP4266765B2 (ja) | 旋回作業機 | |
JPH11336112A (ja) | 建設機械 | |
JP2000282508A (ja) | 建設機械 | |
JP2003105793A (ja) | 旋回作業機の掘削装置 |