JP2004115993A - 断熱効果を示すストレッチ性布帛及びその製造方法 - Google Patents

断熱効果を示すストレッチ性布帛及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 近赤外線の遮断性又は紫外線の反射性を有する断熱効果に優れた布帛とその製造方法を提供すること。
【解決手段】 合成繊維及び、弾性繊維を用いてなるストレッチ性を有する布帛であり、通気度が20cc/sec・cm2以上、近赤外線透過率が20%以下であり、さらに布帛の縦方向、横方向の少なくとも一方への伸長率が50%以上、伸長回復率が80%以上であるストレッチ性布帛及びその製造方法、並びに、合成繊維及び弾性繊維を用いてなるストレッチ性を有する布帛であり、通気度が20cc/sec・cm2以上、紫外線透過率が5%以下であり、さらに布帛の縦方向、横方向の少なくとも一方への伸長率が50%以上、伸長回復率が80%以上であるストレッチ性布帛及びその製造方法。
【選択図】 なし

Description

 本発明は断熱効果を示すストレッチ性布帛及びその製造方法に関し、更に詳しくは、近赤外線に対する透過率、及び反射率を制御し、断熱効果及びストレッチ性に優れた布帛及びその製造方法に関する。また、優れた紫外線の反射性、遮断性、風合い、通気性、ストレッチ性に優れ、熱線反射及び断熱効果に優れた布帛及びその製造方法に関する。
 従来、弾性繊維、特にポリウレタン繊維などを用いて作られたストレッチ性に優れた布帛は、衣料分野においては、スポーツやインナーなどの体にフィットする様な衣料用途で使用され、また包帯や手袋の部材、クッションの側材などの梱包材用途等の資材分野においても展開されている。近年の多様化していく生活形態のなかで、これらの布帛には、ストレッチ性だけでなく、更に有効な機能が必要とされてきている。
 その機能のひとつとして注目されているものとして、光線や熱線を遮断することによる保温効果がある。特に冬場、スポーツ用途などの室外での使用時においては、体内からの熱や近赤外線を遮断する機能は皮膚温の低下を抑制し、血管の萎縮を抑え、血流の低下を防ぐために非常に注目されている。
 一方、その他のひとつの機能として注目されているものとして、光線や熱線を遮断することによる冷却効果がある。特に夏場、スポーツ用途などの室外での使用時においては、外部からの熱線や紫外線を遮断する機能は体力の消耗を抑えるためや、皮膚の老化を防ぐために非常に注目されている。
 また、梱包材やクッションの側材などでも、内部の梱包物を近赤外線、熱線や紫外線から守ることはそれらの温度上昇を防ぎ、食料品であれば鮮度を保持する意味でも非常に重要である。しかし、従来この様な機能を持たせるには繊維間のすきまの小さい織物で近赤外線、熱線や紫外線を防ぐものしかなく(例えば、特許文献1参照)、衣料では動きにくいあるいは通気性が悪いため蒸れやすいなどの問題があり、梱包材などとしては包みジワが出来やすい為外観品位に劣る物となってしまっていた。
特開平11−50349号公報(請求項1など)
 本発明はかかる事情を背景として鋭意検討した結果、達成されたものであり、近赤外線に対する透過率、及び反射率を制御し、断熱効果及びストレッチ性に優れた布帛及びその合理的な製造方法の提供を課題とするものである。
 また、本発明は優れた紫外線の反射性、遮断性、風合い、通気性、ストレッチ性に優れ、熱線反射及び断熱効果に優れた布帛とその製造方法の提供をいま一つの課題とするものである。
 本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。即ち本発明は、以下の構成よりなる。
1.合成繊維及び弾性繊維を用いてなるストレッチ性を有する布帛であり、通気度が20cc/sec・cm2以上、近赤外線透過率が20%以下であり、さらに布帛の縦方向、横方向の少なくとも一方への伸長率が50%以上、伸長回復率が80%以上であることを特徴とするストレッチ性布帛。
2.近赤外線反射率が25%以上であることを特徴とする上記第1に記載のストレッチ性布帛。
3.合成繊維の繊維断面が扁平度3以上の扁平断面であることを特徴とする上記第1に記載のストレッチ性布帛。
4.布帛の表面及び/又は裏面に金属膜が付着されてなることを特徴とする上記第1に記載のストレッチ性布帛。
5.繊維断面が扁平度3以上の扁平断面合成繊維マルチフィラメントと弾性繊維からなる布帛にスパッタリング加工を施すことを特徴とする上記第1に記載のストレッチ性布帛の製造方法。
6.合成繊維及び弾性繊維を用いてなるストレッチ性を有する布帛であり、通気度が20cc/sec・cm2以上、紫外線透過率が5%以下であり、さらに布帛の縦方向、横方向の少なくとも一方への伸長率が50%以上、伸長回復率が80%以上であることを特徴とするストレッチ性布帛。
7.合成繊維の繊維断面が扁平度3以上の扁平断面であることを特徴とする上記第6に記載のストレッチ性布帛。
8.布帛の表面及び/又は裏面に金属膜が付着されてなることを特徴とする上記第6に記載のストレッチ性布帛。
9.2重量%以下の無機物を内部に含んでなることを特徴とする上記第6に記載のストレッチ性布帛。
10.合成繊維マルチフィラメントと弾性繊維からなる布帛にカレンダー加工を施し、該カレンダー加工の前及び/又は後にスパッタリング加工を施すことを特徴とする上記第6に記載のストレッチ性布帛の製造方法である。
 本発明によるストレッチ布帛は、近赤外線に対する透過率、及び反射率を制御し、断熱効果及びストレッチ性に優れる。また、仕上げ緯線の反射性、遮断性、風合い、通気性、ストレッチ性にも優れる。そのため、スポーツやインナーなどの衣料分野および梱包材料などに、非常に有用である。
 以下本発明を具体的に説明する。
 最初に本発明のすべての布帛に共通する特性について説明する。
 本発明に用いる合成繊維とは、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維、ナイロン6、ナイロン66、などのポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン繊維、ポリイミド繊維などにより作られたマルチフィラメントなどを意味する。
 また、実使用における物性、加工性の良好さなどを考慮に入れると、特にポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントが望ましい。
 本発明の布帛を構成する合成繊維の断面形状が扁平度3以上の扁平断面であることが好ましい。扁平度3以上の扁平断面であることで、近赤外線の反射率を向上しやすくなるばかりでなく、布帛のソフト性が向上する。また、扁平度3以上の扁平断面であることで、紫外線の透過率を著しく下げることも出来る。これは、扁平糸を用いることにより、布帛の表面凹凸が少なくなり、紫外線の反射を向上するためである。扁平度は繊維断面を電子顕微鏡又は光学顕微鏡などで写真撮影し、繊維扁平断面の長軸方向の長さをそれと直交する短軸方向の長さで除して求めることができる。扁平度のより好ましい範囲は4以上であり、一層好ましくは5以上である。但し、あまりにも扁平度が大きくなり過ぎると、紡糸操業性をそこなう恐れがあるので、7以下であることが好ましい。
ストレッチ性を得る目的で、本発明の布帛には弾性繊維、特に伸長回復性から好ましくはポリウレタン繊維を含有することが好ましい。ポリウレタン繊維とはポリマー骨格にウレタン結合を含み、ストレッチ性に富む布帛となるものであって、ポリマー骨格としてはポリエーテル系、ポリエステル系のいずれであっても良い。
 また布帛とは、前記合成繊維及び弾性繊維を用いて作られた織物、編物等及び該布帛より作られたシャツ、パンツ、水着、インナー製品、布団側材、資材カバー等の縫製品を含むものである。
 本発明の布帛はストレッチ性を有しており、この特性により快適なフィット性を得ることが出来る、布帛のストレッチ方向は縦方向、横方向のいずれか一方でも良いが、2方向にすることで一層効果が明確になる。また、伸長率としては50%以上が望ましく、より望ましくは80%以上、一層望ましくは100%以上である。但し、あまりにも伸長率の高い布帛設計とすると、製編織自体が困難になるため、400%以下であることが好ましい。また使用時の着用性や見栄え(ワライ)などの問題が起こらないためには伸長回復率が80%以上であることが望ましく、より好ましくは85%以上であり、一層好ましくは90%以上である。
 本発明の布帛にはカレンダー加工を施すことが好ましい。カレンダー加工を施した布帛は表面の凹凸が平滑化され、その後のスパッタリング加工などの膜圧が均一化され、近赤外線透過率の絶対値、紫外線透過率の絶対値や通気度及び紫外線透過率のバラツキが低減されることから好ましく採用される。また、スパッタリング後のカレンダー加工は繊維間の隙間を低減し、表面のフラット性が向上することで紫外線や近赤外線の表面反射率を高める効果があることから好ましく採用される。
 まず、本発明の近赤外線に対する透過率を比較的低く制御し、反射率を比較的高く制御し、断熱効果を有する布帛について説明する。
布帛の通気度は20cc/sec・cm2以上である事が望ましい。通気度がこの値を達しないと、空気対流による熱の拡散性が損なわれるため、熱がこもりやすくなり、布帛の断熱による効果が阻害されてしまう。より望ましくは30cc/sec・cm2以上であり、いっそう好ましくは40cc/sec・cm2以上である。但し、あまりにも通気度が高すぎると近赤外線透過率が高くなる他、布帛の強力が不十分となるため、200cc/sec・cm2以下であることが好ましい。
 本発明の布帛の近赤外線透過率は20%以下であることが好ましい。近赤外線透過率が20%より高くなると、外部からの近赤外線による熱により、布帛で覆われた内側が暖まり、低温を保持することができなくなる。より好ましくは10%以下であり、一層好ましくは7%以下である。
 本発明の布帛の近赤外線反射率は20%以上であることが好ましい。近赤外線反射率が20%より低くなると、外部からの近赤外線が布帛に吸収され、布帛自体の温度が上昇し、布帛と接している内部材温度が上昇してしまう。より好ましくは25%以上であり、一層好ましくは30%以上である。近赤外線反射率は100%に近いほど好ましいが、通常95%以下である。
 合成繊維と弾性繊維により作られた当該布帛の表面及び/または裏面に金属膜を付着することにより、この効果はより一層良くなる。金属膜の付着方法としては、ラミネートやコーティング、プリント、スパッタリング等があるが、通気性やストレッチ性、風合いを考慮に入れると、プリントやスパッタリングで加工することが好ましく、特にスパッタリングで加工することが好ましい。
 金属膜としては、ステンレス、チタン、アルミ等が考えられるが、耐食性や皮膚刺激性等を考慮に入れると、チタンであることが好ましい。また、風合いから金属膜を含んだ生地の厚みとして、1.00mm以下、さらには0.90mm以下であることが好ましい。
 扁平断面繊維を用いることにより、近赤外線反射率は著しく向上する。また、丸断面からなる布帛をについても、カレンダー加工等を施すことにより、布帛の表面凹凸が少なくなり、近赤外線反射率は向上する。さらにスパッタリング加工をかけることにより、近赤外線を効果的に反射及び遮断し、近赤外線透過率を著しく下げることができる。
 また、当該布帛に含まれる無機物量(無機酸化物量)は2重量%以下であることが好ましい。当無機物(無機酸化物)は、近赤外線の放射効果があるため、保温製品に用いる繊維で多く使われるが、多く入れすぎると、原糸としての強力を損ねる場合がある。また、同様に無機物量(無機酸化物量)が多くなると、光や紫外線を受けると近赤外線を放射することから、生地そのものの温度が高くなる場合がある。よりこのましくは1%以下であり、一層好ましくは、0.5%以下である。ゼロ%であっても構わない。
 次に、紫外線の反射性、遮断性、熱線反射性及び断熱効果を有する布帛について説明する。
 これらの布帛の紫外線透過率は5%以下であることが好ましい。紫外線透過率が5%より高くなると、外部からの紫外線による熱により、布帛で覆われた内側が暖まり、本来の目的を達成することが出来ない。より好ましくは4%以下であり、一層好ましくは3%以下である。
 合成繊維と弾性繊維により作られた当該布帛の表面及び/または裏面に金属膜を付着することにより、この効果はより一層良くなる。金属膜の付着方法としては、ラミネートやコーティング、プリント、スパッタリング等があるが、通気性やストレッチ性、風合いを考慮に入れると、プリントやスパッタリングで加工することが好ましく、特にスパッタリングで加工することが好ましい。
 金属膜としては、ステンレス、チタン、アルミ等が考えられるが、耐食性や皮膚刺激性等を考慮に入れると、チタンであることが好ましい。また、風合いから金属膜を含んだ生地の厚みとして、1.00mm以下、さらには0.9mm以下であることが好ましい。
 また、当該布帛に含まれる無機物量(無機酸化物量)は2重量%以下であることが好ましい。当無機物(無機酸化物)は、紫外線遮蔽の効果があるため、紫外線遮蔽の用途で使われるが、多く入れすぎると、原糸としての強力を損ねる場合がある。また、同様に無機物量(無機酸化物量)が多くなると、光や紫外線の拡散により、生地そのものの温度が高くなる場合がある。よりこのましくは1%以下であり、一層好ましくは、0.5%以下であり、ゼロ%であっても構わない。
 次に実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の布帛の評価については、以下の方法で測定したものである。
 通気度:JIS L1018 フラジール法
 近赤外線透過率:分光光度計(島津 UV-3100PC)により、720nm〜2000nmの波長域の透過率を測定した。
 近赤外線反射率:分光光度計(島津 UV-3100PC)により、720nm〜2000nmの波長域の反射率を測定した。
 紫外線透過率:分光光度計(日立 U-3210)により、280nm〜400nmの波長域の透過率を測定した。
伸長率・伸長回復率:JIS L1096 B−1法(定荷重法)
 伸長回復率は30秒後の値を測定した。尚、測定は縦方向、横方向の双方で実施し、実施例中の表1、表2には縦、横方向測定値のうち、大きいデータを記載した。
(実施例1〜10、比較例1〜8)
 まず、実施例1〜4、比較例1〜4を挙げて、本発明の近赤外線に対する透過率を比較的低く制御し、反射率を比較的高く制御し、断熱効果を有する布帛について説明する。
 (実施例1)
 常法に従って製造された44デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸及び、50デシテックス/36フィラメントの扁平度5の扁平断面のポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率0.4%)を用いて、36ゲージのトリコット編み機を使用し、ハーフ組織の2WAYトリコットを作成した。次いで、プリウェッター−プリセット(190℃×40秒)−染色(液流染色110℃×20分)−仕上げセット(170℃×40分)の条件で加工し、さらにスパッタリング加工により生地表面に金属チタンを約400Åの厚さで付着し、布帛を得た。この布帛の性量は、120コース/2.54cm、58コース/2.54cm、厚みは0.690mmであった。
 (実施例2)
 常法に従って製造された44デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸及び、56デシテックス/36フィラメントの丸断面のポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率0.4%)を用いて、32ゲージのトリコット編み機を使用し、ハーフ組織の2WAYトリコットを作成した。次いで、プリウェッター−プリセット(190℃×40秒)−染色(液流染色120℃×20分)−仕上げセット(170℃×40分)の条件で加工し、その後表面にカレンダー加工を実施し、さらにスパッタリング加工により生地表面に金属チタンを約500Åの厚さで付着し布帛を得た。この布帛の性量は、106コース/2.54cm、57コース/2.54cm、厚みは0.600mmであった。
 (実施例3)
 常法に従って製造された33デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸を約3倍に伸長して、83デシテックス/216フィラメントの丸断面ポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率0.4%)を捲きつけカバリング糸を作成した。経緯にこのカバリング糸を用いて2/1ツイルの織物を作成した。該織物を、通常の精練、セット、減量、染色、仕上げセットを行い、カレンダー加工後にさらにスパッタリング加工により生地表面に金属チタンを約500Åの厚さで付着し、布帛を得た。最終製品の密度は経密度175本/2.54cm、緯密度110本/2.54cm、厚みは0.890mmであった。
 (実施例4)
 ポリエステルマルチフィラメントのフィラメント断面を扁平断面のものから丸断面のものに変更した以外は実施例1と同様にして、スパッタリング加工布帛を得た。
 (比較例1)
 常法に従って製造された44デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸及び、50デシテックス/36フィラメントの扁平度5の扁平断面のポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率0.4%)を用いて、36ゲージのトリコット編み機を使用し、ハーフ組織の2WAYトリコットを作成した。次いで、プリウェッター−プリセット(190℃×40秒)−染色(液流染色110℃×20分)−仕上げセット(170℃×40分)の条件で加工し、布帛を得た。この布帛の性量は、108コース/2.54cm、57コース/2.54cm、厚みは0.590mmであった。
 (比較例2)
ポリウレタン弾性繊維を用いずにポリエステル繊維のみでトリコット(32ゲージ)を作成し、スパッタリング加工をしなかった以外は実施例1と同様に布帛を得た。この布帛の性量は、56コース/2.54cm、51ウェール/2.54cm、厚みは0.420mmであった。
(比較例3)
 実施例1のポリウレタン弾性糸とポリエステルフィラメントを組合せて(38インチ径・28ゲージ)(1インチ=2.54cm)を使用してベア天竺の生地を編成し、スパッタリング加工しない以外は実施例1と同様にして経密度100コース/2.54cm、緯密度54ウェール/2.54cm、厚みは0.510mmの布帛を得た。
 (比較例4)
  ポリウレタン弾性繊維を用いずにポリエステル繊維のみでトリコット(32ゲージ)を作成した以外は、実施例1と同様にしてスパッタリング布帛を得た。
 実施例1〜4、比較例1〜4の布帛評価結果を表1に示す。
 次に、本発明の紫外線の反射性、遮断性、熱線反射性及び断熱効果を有する布帛について、実施例5〜10、比較例5〜8を挙げて説明する。
 (実施例5)
 常法に従って製造された44デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸及び、56デシテックス/18フィラメントの丸断面のポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率0.4%)を用いて、32ゲージのトリコット編み機を使用し、ハーフ組織の2WAYトリコットを作成した。次いで、プリウェッター−プリセット(190℃×40秒)−染色(液流染色110℃×20分)−仕上げセット(170℃×40分)の条件で加工し、さらにスパッタリング加工により生地表面に金属チタンを約400Åの厚さで付着し、布帛を得た。この布帛の性量は、106コース/2.54cm、58ウェール/2.54cm、厚みは0.710mmであった。
 (実施例6)
 常法に従って製造された44デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸及び、56デシテックス/18フィラメントの丸断面のポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率0.4%)を用いて、32ゲージのトリコット編み機を使用し、ハーフ組織の2WAYトリコットを作成した。次いで、プリウェッター−プリセット(190℃×40秒)−染色(液流染色110℃×20分)−仕上げセット(170℃×40分)の条件で加工し、表面にカレンダー加工を施し、さらにスパッタリング加工により生地表面に金属チタンを約400Åの厚さで付着し、布帛を得た。この布帛の性量は、108コース/2.54cm、58ウェール/2.54cm、厚みは0.650mmであった。
 (実施例7)
 常法に従って製造された44デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸及び、56デシテックス/18フィラメントの丸断面のポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率0.4%)を用いて、32ゲージのトリコット編み機を使用し、ハーフ組織の2WAYトリコットを作成した。次いで、プリウェッター−プリセット(190℃×40秒)−染色(液流染色110℃×20分)−仕上げセット(170℃×40分)の条件で加工し、さらにグラビアプリントにより生地表面に、アルミ箔を含んだ顔料をプリントし、アルミ箔を付着し、布帛を得た。この布帛の性量は、108コース/2.54cm、57ウェール/2.54cm、厚みは0.840mmであった。
 (実施例8)
 常法に従って製造された33デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸を約3倍に伸長して、83デシテックス/72フィラメントのポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率1.9%)を捲きつけカバリング糸を作成した。経緯にこのカバリング糸を用いて2/1ツイルの織物を作成した。該織物を、通常の精練、セット、減量、染色、仕上げセットを行い、さらにスパッタリング加工により生地表面に金属チタンを約500Åの厚さで付着し、布帛を得た。最終製品の密度は経密度175本/2.54cm、緯密度110本/2.54cm、厚みは0.880mmであった。
 (実施例9)
 丸断面のポリエステルマルチフィラメントに替えて扁平断面ポリエステルマルチフィラメントを用い、トリコット編み機を32ゲージのものから36ゲージのものに変更した他は実施例5と同様にしてスパッタリング加工布帛を得た。
 (実施例10)
 丸断面のポリエステルマルチフィラメントに替えて扁平断面ポリエステルマルチフィラメントを用いた他は実施例5と同様にしてスパッタリング加工布帛を得た。
 (比較例5)
ポリウレタン弾性繊維を用いずにポリエステル繊維のみでトリコット(32ゲージ)を作成した以外は実施例5と同様にした。この布帛の性量は、56コース/2.54cm、51ウェール/2.54cm、厚みは0.420mmであった。
(比較例6)
 実施例5のポリウレタン弾性糸とポリエステルフィラメントを組合せて(38インチ径・28ゲージ)(1インチ=2.54cm)を使用してベア天竺の生地を編成し、スパッタリング加工せず仕上げた他は実施例5と同様にして、経密度100コース/2.54cm、緯密度54ウェール/2.54cm、厚みは0.510mmの布帛を得た。
 (比較例7)
 スパッタリング加工せず仕上げた他は実施例10と同様にして布帛を得た。
 (比較例8)
 44デシテックスのポリエーテル系ポリウレタン糸及び、56デシテックス/18フィラメントの丸断面のポリエステルマルチフィラメント(酸化チタン添加率0.4%)に替えて、56デシテックス/18フィラメントの扁平断面ポリエステルマルチフィラメントだけを用いて編み立てた他は実施例5と同様にして、スパッタリング加工布帛を得た。
  上記実施例5〜10及び比較例5〜8で得た布帛の評価結果を表2に示す。
 本発明により、スポーツやインナーなどの衣料分野及び梱包材料などに有用な優れた近赤外線の反射性、遮断性、風合い、通気性、ストレッチ性の他、熱反射及び断熱効果に優れた布帛を得ることが可能となった。また、優れた紫外線の反射性、遮断性、良好な風合い、通気性、ストレッチ性の他、熱反射及び断熱効果に優れた布帛を得ることが可能となった。更には、前記のような特性を有する金属膜の付着布帛を合理的に製造できる製造方法の提供が可能となった。

Claims (10)

  1.  合成繊維及び弾性繊維を用いてなるストレッチ性を有する布帛であり、通気度が20cc/sec・cm2以上、近赤外線透過率が20%以下であり、さらに布帛の縦方向、横方向の少なくとも一方への伸長率が50%以上、伸長回復率が80%以上であることを特徴とするストレッチ性布帛。
  2.  近赤外線反射率が25%以上であることを特徴とする上記第1に記載のストレッチ性布帛。
  3.  合成繊維の繊維断面が扁平度3以上の扁平断面であることを特徴とする上記第1に記載のストレッチ性布帛。
  4.  布帛の表面及び/又は裏面に金属膜が付着されてなることを特徴とする上記第1に記載のストレッチ性布帛。
  5.  繊維断面が扁平度3以上の扁平断面合成繊維マルチフィラメントと弾性繊維からなる布帛にスパッタリング加工を施すことを特徴とする上記第1に記載のストレッチ性布帛の製造方法。
  6.  合成繊維及び弾性繊維を用いてなるストレッチ性を有する布帛であり、通気度が20cc/sec・cm2以上、紫外線透過率が5%以下であり、さらに布帛の縦方向、横方向の少なくとも一方への伸長率が50%以上、伸長回復率が80%以上であることを特徴とするストレッチ性布帛。
  7.  合成繊維の繊維断面が扁平度3以上の扁平断面であることを特徴とする上記第6に記載のストレッチ性布帛。
  8.  布帛の表面及び/又は裏面に金属膜が付着されてなることを特徴とする上記第6に記載のストレッチ性布帛。
  9.  2重量%以下の無機物を内部に含んでなることを特徴とする上記第6に記載のストレッチ性布帛。
  10.  合成繊維マルチフィラメントと弾性繊維からなる布帛にカレンダー加工を施し、該カレンダー加工の前及び/又は後にスパッタリング加工を施すことを特徴とする上記第6に記載のストレッチ性布帛の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2308351A1 (de) * 2009-08-20 2011-04-13 Globatex GmbH Körperwärmereflektierende Sitz-, Liege- oder Ruhemöbel
JP2012112056A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 Teijin Fibers Ltd 遮熱性ポリエステル繊維
JP2015086918A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 株式会社クラレ 断熱材およびその製造方法
JP2017128827A (ja) * 2016-01-21 2017-07-27 グンゼ株式会社 異方性導電生地

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