JP2004115953A - インクジェット捺染用前処理剤とそれを使用した被捺染布 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理された布帛の保存安定性が良好であり、加工直後と長期保存後において、捺染された布帛の画像が同様に高濃度で滲みがなくシャープで鮮明であるインクジェット捺染用前処理剤及インクジェット捺染用被捺染布を提供する。
【解決手段】インク保持剤として、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合比が10:1〜1:1であり、平均分子量が10万ないし150万の範囲のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体を使用し、該インク保持剤に、湿潤剤として尿素又はチオ尿素を配合し、更にpH調整剤及び還元防止剤を添加混合してインクジェット捺染用前処理剤とした。該前処理剤は、必要に応じて浸透剤またはブリード防止剤が添加混合してもよい。該前処理剤は、水溶液としてセルロース系繊維布帛に適用することによって、長期保存性ある加工性のよい被捺染布を得ることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】インク保持剤として、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合比が10:1〜1:1であり、平均分子量が10万ないし150万の範囲のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体を使用し、該インク保持剤に、湿潤剤として尿素又はチオ尿素を配合し、更にpH調整剤及び還元防止剤を添加混合してインクジェット捺染用前処理剤とした。該前処理剤は、必要に応じて浸透剤またはブリード防止剤が添加混合してもよい。該前処理剤は、水溶液としてセルロース系繊維布帛に適用することによって、長期保存性ある加工性のよい被捺染布を得ることができる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セルロース系繊維布帛に反応染料を用いてインクジェット捺染を行う場合に、高濃度で滲みがなく、またシャープで鮮明な画像を付与するインクジェット捺染用前処理剤及びそれを使用した被捺染布に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット方式による捺染方法はカラープリンターの高性能化により飛躍的に発展してきており、これらに使用される捺染用布帛も種々の捺染用前処理剤にて処理が行われ、高画質の捺染物が得られるようになってきている。例えば、特許文献1には、セルロース繊維をアルカリ性物質と尿素またはチオ尿素と水溶性高分子を含む前処理剤で処理し、反応染料を含むインクでインクジェット捺染し、次いで乾熱固着処理する方法が開示されており、特許文献2には、ポリエチレンオキサイドを主剤にした前処理剤で処理し、インクジェット捺染用布帛を得る方法が開示されている。これらの方法はいずれも布帛をインクジェット捺染により、高濃度で鮮明且つ滲みのない捺染物を得る方法として報告されているが、前処理が行われた布帛は長期保存において、アルカリ性物質及び水溶性金属塩による被処理布帛の吸湿性、水溶性高分子物質やポリエチレンオキサイド樹脂の劣化及び分解による画像濃度の低下と滲みの発生が起き易くなるという問題があった。そこで、これらの問題を解決する目的で、特許文献3においては、ポリエチレンオキサイドにアルカリ金属、及び硫酸またはカルボン酸塩を特定の割合にて配合した前処理剤を開発し、これを用いた被処理布帛は長期保存後においても、画像濃度が高く滲みの発生が少ないことが報告されている。しかしながら、ポリエチレンオキサイドを添加物との配合によってのみ安定化するには限度があり、より安定性が良好な前処理剤で、これを用いた被処理布帛が長期保存後においても画像濃度が高く滲みがない前処理剤の開発が求められている。
【0003】
【特許文献1】
特公平4−35351号公報
【特許文献2】
特開平9−279490号公報
【特許文献3】
特開平10−282471号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、インクジェット捺染用前処理剤にて処理された布帛の保存安定性が良好であり、加工直後と長期保存後において、捺染された布帛の画像が同様に高濃度で滲みがなくシャープで鮮明であるインクジェット捺染用前処理剤及び被捺染布を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、インク保持剤として特定の共重合比と分子量を有する高分子量のエチレンオキサイドープロピレンオキサイドランダム共重合体を使用することにより、前記課題の解決を可能とした。
すなわち、本発明のインクジェット捺染用前処理剤(以下、前処理剤という)は、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合比が19:1〜1:1であり、平均分子量が10万〜150万の範囲のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体を使用し、該インク保持剤に、湿潤剤として尿素又はチオ尿素を配合し、更にpH調整剤及び還元防止剤を添加混合してなることを特徴とするものである。
【0006】
上記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体におけるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合比は、10:1〜7:3程度であるのが好ましく、また、平均分子量は、20万〜120万、特に30万〜100万程度であるのが扱い易い。
【0007】
なお、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体と湿潤剤として尿素又はチオ尿素の混合割合は、重量比率で1:9〜8:2程度であるのがよい。
【0008】
また、pH調整剤は前処理剤の有効成分の5〜30重量%、還元防止剤は前処理剤の有効成分の5〜20重量%程度、添加混合されるのがよい。更に、前処理剤には、浸透防止剤又はブリード防止剤が添加されてもよいが、これらの添加量は、前処理剤の有効成分の0.01〜3重量%程度であるのが好ましい。
【0009】
かかる前処理剤は、セルロース系繊維布帛に、パディング法、コーティング法、スプレー法等で付与し、該布帛を保存安定性に優れた、加工性のよいインクジェット捺染用被捺染布とすることができる。布帛への前処理剤の付着量は、固形分で0.1〜30重量%程度で十分である。
【0010】
このようにして得られた被捺染布には、通常のインクジェット捺染機で反応染料をインクジェット捺染した後、中間乾燥し、次いで固着熱処理した後、洗浄、乾燥工程を経るという捺染法で、非常に鮮明な品質のよい捺染物を得ることができる。
【0011】
なお、本発明においてセルロース系繊維布帛とは、綿、麻、レーヨン等のセルロース系繊維を少なくとも一部に使用した布帛を意味するものであり、布帛の種類は、編物、織物、不織物のいずれであってもよい。
【0012】
本発明の前処理剤は、通常水性液として使用されるが、インク保持剤として、所定のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体と共に、アルギン酸ソーダ、合成アルギン酸ソーダ、カラヤガム、加工デンプン、変性CMC、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、または前記以外のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合体が併用されてもよい。
【0013】
また、湿潤剤としては、尿素、チオ尿素、グリセリン、チオジグリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、またはポリプロピレングリコール等のグリコール類、またはエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合体等が使用されてもよい。
【0014】
本発明の前処理剤に用いるPH調整剤としては、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、ソーダ灰、苛性ソーダ、または第3リン酸ソーダ等が挙げられる。
【0015】
本発明の前処理剤用いる還元防止剤としては、m−又はP−ニトロベンゼンスルホン酸ソーダ等が挙げられる。
【0016】
本発明の前処理剤に用いる浸透剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルまたはアルキルベンゼンスルフォン酸ソーダあるいはこれらの混合物等が挙げられる。
【0017】
本発明の前処理剤に用いるブリード防止剤としては、N―アジリジニル−N`―アルキル尿素、合成ワックスまたは高分子ワックス等が挙げられる。
【0018】
本発明の前処理剤で処理された被捺染布上に適用されるインクとしては、反応染料を用いたものであればいずれのインクでも良い。例えば、スルファートエチルスルフォン型(ビニルスルフォン型)反応染料、トリアジン型反応染料、異種二官能型反応染料等が挙げられる。
【0019】
インクジェット捺染法としては、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式等の連続方式及び、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式、ドライジェット方式等のオンデマンド方式がいずれも適用できる。
【0020】
上記前処理剤をパディング法、コーティング法、スプレー法等によって布帛に付与した後、乾燥せしめるが、このときPHを8〜9に調整することが肝要である。このように前処理工程を経てインクジェット捺染用被捺染布を得る。
【0021】
該被捺染布に、反応染料を用いてインクジェット捺染した後、中間乾燥せしめ、次いで固着熱処理、洗浄、乾燥工程を経て目的の捺染物を得ることが可能となる。
【0022】
固着熱処理は、常温スチーム法、高温(HT)スチーム法、キュアリング法等従来の捺染プロセスにおいて行われている方法が適用できるが、例えば、常温スチーム法が好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本実施例では、特に断らない限り「部」は重量部を示す。
【0024】
(実施例1)まず、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体(EOとPOの共重合比9:1、平均分子量50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0025】
この前処理剤を、綿ブロード#40(シルケット加工)に、パディング法によりピックアップ率70%となるように付与し、その後乾燥(ピンテンター乾燥機にて110℃×90秒)して、被捺染布を得た。
【0026】
次ぎに、この被捺染布に下記組成の4種類の反応染料含有インクをバブルジェット(登録商標)方式のインクジェット捺染装置に搭載して捺染した後、中間乾燥し、常温スチィーム法(飽和蒸気中にて100℃×8分)により固着熱処理を行い、さらに水洗、湯洗い(80℃×3分)、ソーピング(90℃×3分、ソーピング剤はメイサノールKHM/明成化学工業社製)、湯洗い、水洗、乾燥処理を行って実施例1の捺染物を得た。
【0027】
使用したインクの組成は次の通りである。
(1)C. I. Reactive Yellow 37 9部 ジエチレングリコール15部 イオン交換水76部
(2)C.I.Reactive Red 180 9部 エチレングリコール10部 ジエチレングリコール10部 イオン交換水71部
(3)C. I. Reactive Blue 21 11部 ジエチレングリコール13部 イオン交換水76部
(4)C. I. Reactive Black 5 12部 エチレングリコール5部 ジエチレングリコール15部 イオン交換水68部
また、インクは各々混合攪拌後、酢酸ナトリウムでPHを6.0に調整してからメンブランフィルターでろ過して使用した。
【0028】
(実施例2)エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体(EOとPOの共重合比9:1、平均分子量50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部を混合し前処理剤を得た。
上記前処理剤を直射日光の当たらない冷暗所の通気のよい場所で1年間密封保管した後、該前処理剤100部をイオン交換水900部に溶解して前処理剤を得た。
【0029】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0030】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、実施例2の捺染物を得た。
【0031】
(実施例3)まず、ポリエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体(EOとPOの共重合比9:1、平均分子量50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0032】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。しかる後、上記被捺染布を直射日光の当たらない冷暗所の通気のよい場所で1年間密封保管した。
【0033】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、実施例3の捺染物を得た。
【0034】
(実施例4)まず、ポリエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体(EOとPOの共重合比8:2、平均分子量50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0035】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0036】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、実施例4の捺染物を得た。
【0037】
(比較例1)まず、アルコックスR−150(明成化学工業社製ポリエチレンオキサイド、分子量10〜27万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0038】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0039】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例1の捺染物を得た。
【0040】
(比較例2)まず、アルコックスR−400(明成化学工業社製ポリエチレンオキサイド、分子量18〜25万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0041】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0042】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例2の捺染物を得た。
【0043】
(比較例3)まず、アルコックスR−1000(明成化学工業社製ポリエチレンオキサイド、分子量25〜30万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0044】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0045】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例3の捺染物を得た。
【0046】
(比較例4)まず、アルコックスE―30(明成化学工業社製ポリエチレンオキサイド、分子量30万〜50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0047】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0048】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例4の捺染物を得た。
【0049】
(比較例5)まず、HAレジンPE−1B(明成化学工業社製ポリエチレングリコール・ウレタン化合物固形分25%エマルジョン、分子量10万)100部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水825部を混合して前処理剤を得た。
【0050】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0051】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例5の捺染物を得た。
【0052】
(比較例6)まず、ニューポールPE―68(三洋化成工業社製エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体、分子量8,750)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0053】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0054】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例6の捺染物を得た。
【0055】
(比較例7)まず、ニューポールPE―108(三洋化成工業社製エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体、分子量16,250)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0056】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0057】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例7の捺染物を得た。
【0058】
(比較例8)まず、スノーアルギンM(富士化学工業社製アルギン酸ソーダ、中粘度品)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部を混合して前処理剤を得た。
【0059】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0060】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例8の捺染物を得た。
【0061】
(比較例9)まず、ファインガムHE(第一工業製薬社製セルロース系誘導体、中粘度品)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0062】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0063】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例9の捺染物を得た。
【0064】
実施例1〜4及び比較例1〜9に使用したインクジェット捺染用前処理剤の組成について表1にまとめた。
【0065】
実施例1〜4及び比較例1〜9で得た捺染物の画像を目視により観察し、画像濃度、鮮明度、滲みについて下記の基準で評価した。その結果も表1に示す。
◎:特に良好、○:良好、△:やや不良、×:不良
【0066】
【表1】
【0067】
実施例1〜4で、本発明の前処理剤にて処理された布帛はいずれも、保存安定性が良好であり、加工直後と長期保存後において、捺染された布帛の画像が同様に高濃度で滲みがなくシャープで鮮明であった。
これに対して、本発明と異なるインク保持剤を使用した比較例1〜9では、保存安定性に欠け、高濃度で鮮明な画像を得ることができなかった。
【0068】
【発明の効果】
本発明の前処理剤で処理した被捺染布は、そのままの状態で長期間安定して保存が可能であり、インクジェット法で、常に高濃度で滲みがなく、鮮明な画像の捺染が可能である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、セルロース系繊維布帛に反応染料を用いてインクジェット捺染を行う場合に、高濃度で滲みがなく、またシャープで鮮明な画像を付与するインクジェット捺染用前処理剤及びそれを使用した被捺染布に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット方式による捺染方法はカラープリンターの高性能化により飛躍的に発展してきており、これらに使用される捺染用布帛も種々の捺染用前処理剤にて処理が行われ、高画質の捺染物が得られるようになってきている。例えば、特許文献1には、セルロース繊維をアルカリ性物質と尿素またはチオ尿素と水溶性高分子を含む前処理剤で処理し、反応染料を含むインクでインクジェット捺染し、次いで乾熱固着処理する方法が開示されており、特許文献2には、ポリエチレンオキサイドを主剤にした前処理剤で処理し、インクジェット捺染用布帛を得る方法が開示されている。これらの方法はいずれも布帛をインクジェット捺染により、高濃度で鮮明且つ滲みのない捺染物を得る方法として報告されているが、前処理が行われた布帛は長期保存において、アルカリ性物質及び水溶性金属塩による被処理布帛の吸湿性、水溶性高分子物質やポリエチレンオキサイド樹脂の劣化及び分解による画像濃度の低下と滲みの発生が起き易くなるという問題があった。そこで、これらの問題を解決する目的で、特許文献3においては、ポリエチレンオキサイドにアルカリ金属、及び硫酸またはカルボン酸塩を特定の割合にて配合した前処理剤を開発し、これを用いた被処理布帛は長期保存後においても、画像濃度が高く滲みの発生が少ないことが報告されている。しかしながら、ポリエチレンオキサイドを添加物との配合によってのみ安定化するには限度があり、より安定性が良好な前処理剤で、これを用いた被処理布帛が長期保存後においても画像濃度が高く滲みがない前処理剤の開発が求められている。
【0003】
【特許文献1】
特公平4−35351号公報
【特許文献2】
特開平9−279490号公報
【特許文献3】
特開平10−282471号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、インクジェット捺染用前処理剤にて処理された布帛の保存安定性が良好であり、加工直後と長期保存後において、捺染された布帛の画像が同様に高濃度で滲みがなくシャープで鮮明であるインクジェット捺染用前処理剤及び被捺染布を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、インク保持剤として特定の共重合比と分子量を有する高分子量のエチレンオキサイドープロピレンオキサイドランダム共重合体を使用することにより、前記課題の解決を可能とした。
すなわち、本発明のインクジェット捺染用前処理剤(以下、前処理剤という)は、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合比が19:1〜1:1であり、平均分子量が10万〜150万の範囲のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体を使用し、該インク保持剤に、湿潤剤として尿素又はチオ尿素を配合し、更にpH調整剤及び還元防止剤を添加混合してなることを特徴とするものである。
【0006】
上記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体におけるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合比は、10:1〜7:3程度であるのが好ましく、また、平均分子量は、20万〜120万、特に30万〜100万程度であるのが扱い易い。
【0007】
なお、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体と湿潤剤として尿素又はチオ尿素の混合割合は、重量比率で1:9〜8:2程度であるのがよい。
【0008】
また、pH調整剤は前処理剤の有効成分の5〜30重量%、還元防止剤は前処理剤の有効成分の5〜20重量%程度、添加混合されるのがよい。更に、前処理剤には、浸透防止剤又はブリード防止剤が添加されてもよいが、これらの添加量は、前処理剤の有効成分の0.01〜3重量%程度であるのが好ましい。
【0009】
かかる前処理剤は、セルロース系繊維布帛に、パディング法、コーティング法、スプレー法等で付与し、該布帛を保存安定性に優れた、加工性のよいインクジェット捺染用被捺染布とすることができる。布帛への前処理剤の付着量は、固形分で0.1〜30重量%程度で十分である。
【0010】
このようにして得られた被捺染布には、通常のインクジェット捺染機で反応染料をインクジェット捺染した後、中間乾燥し、次いで固着熱処理した後、洗浄、乾燥工程を経るという捺染法で、非常に鮮明な品質のよい捺染物を得ることができる。
【0011】
なお、本発明においてセルロース系繊維布帛とは、綿、麻、レーヨン等のセルロース系繊維を少なくとも一部に使用した布帛を意味するものであり、布帛の種類は、編物、織物、不織物のいずれであってもよい。
【0012】
本発明の前処理剤は、通常水性液として使用されるが、インク保持剤として、所定のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体と共に、アルギン酸ソーダ、合成アルギン酸ソーダ、カラヤガム、加工デンプン、変性CMC、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、または前記以外のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合体が併用されてもよい。
【0013】
また、湿潤剤としては、尿素、チオ尿素、グリセリン、チオジグリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、またはポリプロピレングリコール等のグリコール類、またはエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合体等が使用されてもよい。
【0014】
本発明の前処理剤に用いるPH調整剤としては、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、ソーダ灰、苛性ソーダ、または第3リン酸ソーダ等が挙げられる。
【0015】
本発明の前処理剤用いる還元防止剤としては、m−又はP−ニトロベンゼンスルホン酸ソーダ等が挙げられる。
【0016】
本発明の前処理剤に用いる浸透剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルまたはアルキルベンゼンスルフォン酸ソーダあるいはこれらの混合物等が挙げられる。
【0017】
本発明の前処理剤に用いるブリード防止剤としては、N―アジリジニル−N`―アルキル尿素、合成ワックスまたは高分子ワックス等が挙げられる。
【0018】
本発明の前処理剤で処理された被捺染布上に適用されるインクとしては、反応染料を用いたものであればいずれのインクでも良い。例えば、スルファートエチルスルフォン型(ビニルスルフォン型)反応染料、トリアジン型反応染料、異種二官能型反応染料等が挙げられる。
【0019】
インクジェット捺染法としては、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式等の連続方式及び、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式、ドライジェット方式等のオンデマンド方式がいずれも適用できる。
【0020】
上記前処理剤をパディング法、コーティング法、スプレー法等によって布帛に付与した後、乾燥せしめるが、このときPHを8〜9に調整することが肝要である。このように前処理工程を経てインクジェット捺染用被捺染布を得る。
【0021】
該被捺染布に、反応染料を用いてインクジェット捺染した後、中間乾燥せしめ、次いで固着熱処理、洗浄、乾燥工程を経て目的の捺染物を得ることが可能となる。
【0022】
固着熱処理は、常温スチーム法、高温(HT)スチーム法、キュアリング法等従来の捺染プロセスにおいて行われている方法が適用できるが、例えば、常温スチーム法が好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本実施例では、特に断らない限り「部」は重量部を示す。
【0024】
(実施例1)まず、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体(EOとPOの共重合比9:1、平均分子量50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0025】
この前処理剤を、綿ブロード#40(シルケット加工)に、パディング法によりピックアップ率70%となるように付与し、その後乾燥(ピンテンター乾燥機にて110℃×90秒)して、被捺染布を得た。
【0026】
次ぎに、この被捺染布に下記組成の4種類の反応染料含有インクをバブルジェット(登録商標)方式のインクジェット捺染装置に搭載して捺染した後、中間乾燥し、常温スチィーム法(飽和蒸気中にて100℃×8分)により固着熱処理を行い、さらに水洗、湯洗い(80℃×3分)、ソーピング(90℃×3分、ソーピング剤はメイサノールKHM/明成化学工業社製)、湯洗い、水洗、乾燥処理を行って実施例1の捺染物を得た。
【0027】
使用したインクの組成は次の通りである。
(1)C. I. Reactive Yellow 37 9部 ジエチレングリコール15部 イオン交換水76部
(2)C.I.Reactive Red 180 9部 エチレングリコール10部 ジエチレングリコール10部 イオン交換水71部
(3)C. I. Reactive Blue 21 11部 ジエチレングリコール13部 イオン交換水76部
(4)C. I. Reactive Black 5 12部 エチレングリコール5部 ジエチレングリコール15部 イオン交換水68部
また、インクは各々混合攪拌後、酢酸ナトリウムでPHを6.0に調整してからメンブランフィルターでろ過して使用した。
【0028】
(実施例2)エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体(EOとPOの共重合比9:1、平均分子量50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部を混合し前処理剤を得た。
上記前処理剤を直射日光の当たらない冷暗所の通気のよい場所で1年間密封保管した後、該前処理剤100部をイオン交換水900部に溶解して前処理剤を得た。
【0029】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0030】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、実施例2の捺染物を得た。
【0031】
(実施例3)まず、ポリエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体(EOとPOの共重合比9:1、平均分子量50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0032】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。しかる後、上記被捺染布を直射日光の当たらない冷暗所の通気のよい場所で1年間密封保管した。
【0033】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、実施例3の捺染物を得た。
【0034】
(実施例4)まず、ポリエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体(EOとPOの共重合比8:2、平均分子量50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0035】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0036】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、実施例4の捺染物を得た。
【0037】
(比較例1)まず、アルコックスR−150(明成化学工業社製ポリエチレンオキサイド、分子量10〜27万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0038】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0039】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例1の捺染物を得た。
【0040】
(比較例2)まず、アルコックスR−400(明成化学工業社製ポリエチレンオキサイド、分子量18〜25万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0041】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0042】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例2の捺染物を得た。
【0043】
(比較例3)まず、アルコックスR−1000(明成化学工業社製ポリエチレンオキサイド、分子量25〜30万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0044】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0045】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例3の捺染物を得た。
【0046】
(比較例4)まず、アルコックスE―30(明成化学工業社製ポリエチレンオキサイド、分子量30万〜50万)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0047】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0048】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例4の捺染物を得た。
【0049】
(比較例5)まず、HAレジンPE−1B(明成化学工業社製ポリエチレングリコール・ウレタン化合物固形分25%エマルジョン、分子量10万)100部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水825部を混合して前処理剤を得た。
【0050】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0051】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例5の捺染物を得た。
【0052】
(比較例6)まず、ニューポールPE―68(三洋化成工業社製エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体、分子量8,750)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0053】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0054】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例6の捺染物を得た。
【0055】
(比較例7)まず、ニューポールPE―108(三洋化成工業社製エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体、分子量16,250)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0056】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0057】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例7の捺染物を得た。
【0058】
(比較例8)まず、スノーアルギンM(富士化学工業社製アルギン酸ソーダ、中粘度品)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部を混合して前処理剤を得た。
【0059】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0060】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例8の捺染物を得た。
【0061】
(比較例9)まず、ファインガムHE(第一工業製薬社製セルロース系誘導体、中粘度品)25部、尿素50部、重曹15部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、イオン交換水900部を混合して前処理剤を得た。
【0062】
この前処理剤を、綿ブロード#40に実施例1と同様の方法、条件で適用して、被捺染布を得た。
【0063】
次ぎに、この被捺染布に実施例1と同様の方法、条件で捺染し、比較例9の捺染物を得た。
【0064】
実施例1〜4及び比較例1〜9に使用したインクジェット捺染用前処理剤の組成について表1にまとめた。
【0065】
実施例1〜4及び比較例1〜9で得た捺染物の画像を目視により観察し、画像濃度、鮮明度、滲みについて下記の基準で評価した。その結果も表1に示す。
◎:特に良好、○:良好、△:やや不良、×:不良
【0066】
【表1】
【0067】
実施例1〜4で、本発明の前処理剤にて処理された布帛はいずれも、保存安定性が良好であり、加工直後と長期保存後において、捺染された布帛の画像が同様に高濃度で滲みがなくシャープで鮮明であった。
これに対して、本発明と異なるインク保持剤を使用した比較例1〜9では、保存安定性に欠け、高濃度で鮮明な画像を得ることができなかった。
【0068】
【発明の効果】
本発明の前処理剤で処理した被捺染布は、そのままの状態で長期間安定して保存が可能であり、インクジェット法で、常に高濃度で滲みがなく、鮮明な画像の捺染が可能である。
Claims (3)
- インク保持剤として、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合比が19:1〜1:1であり、平均分子量が10万ないし150万の範囲のエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドランダム共重合体を使用し、該インク保持剤に、湿潤剤として尿素又はチオ尿素を配合し、更にpH調整剤及び還元防止剤を添加混合してなることを特徴とするインクジェット捺染用前処理剤。
- 更に浸透剤又はブリード防止剤が添加されている請求項1のインクジェット捺染用前処理剤。
- 請求項1又は2に記載のインクジェット捺染用前処理剤を、セルロース系繊維布帛に、固形分で0.1〜30重量%付着させたことを特徴とするインクジェット捺染用被捺染布。
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JP2009133057A (ja) * | 2008-12-11 | 2009-06-18 | Seiko Epson Corp | インクジェット捺染方法 |
CN1743532B (zh) * | 2004-09-03 | 2010-05-26 | 株式会社岛精机制作所 | 纤维制品染色的预处理方法、预处理剂、染色方法及进行过预处理的纤维制品 |
JP2012167394A (ja) * | 2011-02-14 | 2012-09-06 | Konica Minolta Ij Technologies Inc | インクジェット捺染用前処理インク、インクジェット捺染用前処理インクの製造方法、及びインクジェット捺染方法 |
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