JP2004115809A - 共役ジエンホモポリマーおよびコポリマーの水素化方法 - Google Patents

共役ジエンホモポリマーおよびコポリマーの水素化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004115809A
JP2004115809A JP2003335598A JP2003335598A JP2004115809A JP 2004115809 A JP2004115809 A JP 2004115809A JP 2003335598 A JP2003335598 A JP 2003335598A JP 2003335598 A JP2003335598 A JP 2003335598A JP 2004115809 A JP2004115809 A JP 2004115809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
conjugated diene
styrene
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003335598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004115809A5 (ja
JP5014561B2 (ja
JP2004115809A6 (ja
Inventor
Francesco Masi
フランチェスコ、マーシ
Sommazzi Anna
アンナ、ソマッツィ
Roberto Santi
ロベルト、サンティ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eni SpA
Versalis SpA
Original Assignee
Eni SpA
Polimeri Europa SpA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eni SpA, Polimeri Europa SpA filed Critical Eni SpA
Publication of JP2004115809A publication Critical patent/JP2004115809A/ja
Publication of JP2004115809A6 publication Critical patent/JP2004115809A6/ja
Publication of JP2004115809A5 publication Critical patent/JP2004115809A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5014561B2 publication Critical patent/JP5014561B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/02Hydrogenation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/04Reduction, e.g. hydrogenation

Abstract

【課題】共役ジエンホモポリマーおよびコポリマー中のオレフィン二重結合を選択的に水素化する方法を提供する。
【解決手段】共役ジエンポリマーまたはコポリマーを、不活性溶剤中、触媒系の存在下で水素と接触させる行程を含んでなる、上記共役ジエンポリマーまたはコポリマー中のオレフィン二重結合を水素化する方法であって、前記触媒系が、実質的に、下記一般式(I)で表される化合物から選択される一種以上のチタン化合物からなる方法に関する。
Figure 2004115809

【選択図】 なし

Description

発明の分野
 本発明は、共役ジエンホモポリマーおよびコポリマー中のオレフィン二重結合を選択的に水素化する方法に関する。
 共役ジエンの重合および共重合により得られる重合体は工業的規模で広く使用されている。
 これらの(共)重合体はポリマー鎖中にオレフィン二重結合を有するが、このオレフィン二重結合は、加硫工程を行う場合には有用であるものの、安定性、特に酸化に対する安定性の低下を引き起こす。
 特に、共役ジエン重合体とビニル置換された芳香族炭化水素とから得られるブロック共重合体は、非加硫の形態において、熱可塑性エラストマー、または耐衝撃性透明樹脂やスチレンもしくはオレフィン樹脂の変性剤として使用される。上記のブロック共重合体は、ポリマー鎖中にオレフィン二重結合が存在するため、酸化、オゾン、および大気中エージングに対しての耐性が低い。これは、これらのブロック共重合体の用途にとって大きな欠点となる。
 この安定性の低さは、上記共重合体のオレフィン二重結合を選択的に水素化することにより、大幅に改善される。
 オレフィン二重結合を有する重合体を水素化するための従来技術として、(1)不活性担体(例えばシリカ、アルミナ、炭素)上に金属(例えばニッケル、パラジウム、白金)が担持されている不均質触媒に基づく方法と、(2)ニッケル、コバルト、チタン等の有機金属化合物を、有機アルミニウム、有機マグネシウムまたは有機リチウム等の還元性化合物と反応させることにより得られる担持されていない不均質触媒に基づく方法とがある。
 上記(1)の担持された不均質触媒に対し、上記(2)の担持されていない触媒は、反応性が高いという利点を有する。これは、反応性が高いことにより、より穏やかな条件下少ない量の触媒で操作できることから、大きな利点である。
 米国特許第US−A−4,501,857号には、(A)チタンビス−(シクロペンタジエニル)誘導体と、(B)少なくとも一種の、リチウム原子とチタン原子とのモル比が0.1/1〜100/1である有機リチウム誘導体との存在下において水素化を行う非リビングポリマーの水素化方法が記載されている。
 ヨーロッパ特許第EP−A−434,469号には、少なくとも一種のチタンビス−(シクロペンタジエニル)誘導体と、一般式(I)M(AlR)および一般式(II)M(MgR)(式中、Mはリチウム、ナトリウムおよびカリウムから選択される)で表される化合物から選択された少なくとも一種の化合物とを含んでなる触媒組成物が開示されている。上記化合物(I)は、有機アルカリ化合物を有機アルミニウム化合物と反応させることにより得られ、上記化合物(II)は有機アルカリ化合物を有機マグネシウム誘導体と反応させることにより得られる。
 ヨーロッパ特許第EP−A−601,953号には、一般式CpTi(PhOR)またはCpTi(CHPPhの触媒の存在下で行う水素化方法が開示されている。
 これらの方法はすべて、種々の欠点を有している。米国特許第US−A−4,501,857号に記載された方法は、市場入手が容易な化合物(チタンジシクロペンタジエニルクロライド)を出発物質として、有機リチウム誘導体添加を必要とするのみであることから、最も簡単な方法と言える。しかしながら、上記米国特許に示されたものと同様のデータは、この方法をリビングポリマーに適用した場合に非常に有効であるものの、非リビングポリマーに適用した場合には水素化収率が低いことを示している(表IIと比較した表IIIを参照)。
 一方、ヨーロッパ特許第EP−A−434,469号は、米国特許第US−A−4,501,857号には開示されていない化合物である、有機アルカリ誘導体(通常は有機リチウム誘導体)と有機アルミニウム化合物または有機マグネシウム誘導体とをチタン化合物と反応させることにより得られる、化合物(I)や(II)を含んでなる。ヨーロッパ特許第EP−A−601,953号に開示されている方法も同様に、CpTiClを出発物質とし得られる特定のチタンジシクロペンタジエニル誘導体の製造および単離を含むことから、これらの方法も煩雑と言える。
 いずれの場合も、上記の触媒にはすべて使用時に製造されるものであり、安定的に貯蔵できないという欠点がある。
 今般、上記の欠点を解決したオレフィン二重結合の水素化方法を見いだした。
 本発明は、共役ジエンポリマーまたはコポリマーを、不活性溶剤中、触媒系の存在下で水素と接触させる行程を含んでなる、上記共役ジエンポリマーまたはコポリマー中のオレフィン二重結合を水素化する方法であって、前記触媒系が、実質的に、下記一般式(I)で表される化合物から選択される一種以上のチタン化合物からなる方法に関する:
Figure 2004115809
(式中、
 Mは、Ti(III)およびTi(IV)、ならびにそれらの混合物から選択されるものであり、
 R”は、(i)アニオン的性質を有する有機基または無機基であって、シクロペンタジエニルまたは置換されたシクロペンタジエニルとは異なる有機基または無機基、および、(ii)下記一般式(II)で表されるオリゴマー基、から選択されるものであり、
 基R、R、R、R、およびRは、それぞれ独立して、金属Mに配位したシクロペンタジエニル基と結合した原子または基を表すものであって水素、および前記シクロペンタジエニル基の、他の好適な有機置換基もしくは無機置換基から選択されるものであり、
 Rは、
 (a)無機陰イオン、
 (b)1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル、および
 (c)下記式(II)で表されるR’、好ましくは、シクロペンタジエンおよび置換されたシクロペンタジエンから選択されるR’、
 から選択されるものであり、
 「w」は、チタンの原子価に応じて0または1の値を有し、
 R’は下記式(II)で表されるオリゴマー基からなるものである:
      −(A)R     (II)
(式中、
 Aは、6〜20個の炭素原子を有する、アニオン重合により重合し得ビニル芳香族基由来のすべてのモノマー単位を表し、
 Dは、4〜20個の炭素原子を有する、アニオン重合により重合し得る共役ジオレフィン由来のすべてのモノマー単位を表し、
 Uは、所望により通常用いられるモノマー単位であって、前記共役ジオレフィンDまたはビニル芳香族化合物Aのいずれかと共重合し得る、不飽和化合物由来のすべてのモノマー単位を表し、
 Rは、1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基を表し、
 指数「x」および「y」は、それぞれ独立してゼロまたは整数(「x+y」の合計は2以上、好ましくは2〜50であり、より好ましくは2〜25であり、「z」はゼロまたは1〜20の整数であってよい)を表す。))。
発明の具体的説明
 上記一般式(I)で表される化合物の製造は、審査中にかかる本願出願人による特許出願に説明されている。実施例部分においては、続く水素化試験に用いられる、一般式(I)を有する化合物のいくつかの製造法が記載されている。
 本願明細書および特許請求の範囲において、有機および有機金属化合物の式における原子団、基、および置換基に関して使用する用語「好適な」とは、当業者に一般的に公知の化学反応特性に基づき、これらの原子団、基、および置換基が、純粋な状態、すなわち試験下で分子のどの部分に対しても実質的に不活性である状態において上記化合物が安定性と相溶性とを有していることを意味する。
 本願明細書において、上記一般式(I)中のモノマー単位に関して使用する用語「誘導体」とは、1〜2の機構、および可能であれば1〜4の機構の両者の機構を有する、公知のアニオン重付加反応の一つにより得られるモノマー単位を意味する。このようにして得られたモノマー単位は、該誘導体モノマーがもとのモノマーと実質的に同じ構造を有しているが、不飽和が一つ少なく、オリゴマー鎖の各末端に供給結合している。
 本発明による式(I)を有する錯体は、3価または4価チタンのメタロセン錯体であり、溶液中でも純粋な状態でも安定性が高いのが特徴である。
 本発明は、いずれの特別な理論または解釈に限定されるものではなく、従来から知られているモノ−またはビス−メタロセン錯体に対して、上記式(I)で表される錯体が好ましくかつ驚くべき特性を有しているのは、特に、金属Mに結合した、上記式(II)で表される少なくとも一個の不飽和基の存在が起因しているものと考えられる。
 上記の式(I)で表される錯体の定義により、金属Mはチタン(III)およびチタン(IV)から選択される。
 本発明の最も広い解釈に従い、上記の式(II)で表される基R’は、配合や鎖の配列に制限されるものではなく、上記で規定したように、A型および/またはD型、および場合によりU型の多数のモノマー単位からなる不飽和基である。かかる意味で、前記式(II)は、このオリゴマー基の実験式の最も一般的な意味において解釈されるべきであり、前記モノマー単位またはモノマー単位群の配列に関して制限されるものではない。さらに、上記式(II)で表されるオリゴマー基は、制御条件下でのアニオン重合により得られることから、標準的な実験では、上記式(II)は重合製法由来の化合物の混合物を表わし、従って、平均重合度を構成する平均値付近に分布する種々の分子量のモノマー単位を有するものと解釈されなければならない。不飽和は、ジエン由来のモノマー単位Dではオレフィン型であり、あるいはビニル芳香族化合物由来の単位Aでは芳香族型である。
 本発明の式(II)を有するオリゴマー基は、アニオン重合技術において公知であるように、部分的に1〜2の機構(場合により部分的に1〜4の機構)で重合した単一の共役ジオレフィンから得られる直列の2個以上のD単位の単一ブロック、または、単一のビニル芳香族化合物から得られる直列の2個以上のA単位の単一ブロックからなる。
 2種以上の共役ジオレフィン、または2種以上のビニル芳香族化合物に由来する、互いに異なる少なくとも2個のモノマー単位A、または少なくとも2個のモノマー単位Dからなるオリゴマー基も式(II)に含まれる。
 共役ジオレフィン由来の少なくとも1個のモノマー単位D、ビニル芳香族化合物由来の少なくとも1個のモノマー単位A、および、場合により少なくとも一個の共重合可能な単位Uからなるオリゴマー基も式(II)に含まれる。このオリゴマー基は、種々のモノマー単位の統計的分布を有していてもよく、また多少均質な、互いに結合したAまたはDまたはU単位のブロックから構成されていてもよい。
 本発明の特別な態様により、上記式(II)は、ブロックオリゴマー、好ましくは2−ブロックオリゴマーを表す(ここで、2−ブロックオリゴマーは、互いに結合したD単位のみからなる第一ブロックが、実質的にA単位のみからなる第二ブロックに結合したものである)。また、従来から知られた技術である、エラストマーを得るためのアニオン重合方法により、A単位のみのブロック、D単位のみのブロック、およびA単位とD単位とを統計的な配列で含んでなる第三のブロックからなる3ブロック構造(従来技術で「テーパー状の」と呼ばれる)を得ることもできる。これらの各ブロックが互いに、および金属Mや基Rに末端で結合した配列は、当業者であれば、以下に示した使用可能な重合技術により容易に選択することができる。ブロックDは好ましくは金属Mと結合する。
 アニオン重合によりD型のモノマー単位を形成し得る典型的なジオレフィンとしては、4〜20個、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する1,3−ジオレフィン、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、および1,3−シクロヘキサジエンが挙げられる。
 芳香族(複素芳香族も含む)的な性質を有する基が、α位でビニル基すなわち第一オレフィン基に結合している化合物、例えばスチレン、4−tert-ブチルスチレン、アルファ−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルナフタレン、2−ビニルフラン、および2−ビニルピリジンは、典型的なビニル芳香族化合物であり、アニオン重合によりA型のモノマー単位を形成することができる。8〜15個の炭素原子を有するヒドロカルビル誘導体が好ましいビニル芳香族誘導体である。
 メチルメタクリレート等のアクリル酸およびメタクリル酸のエステルは、例えば上記のモノマーと共重合させることにより、U型のモノマー単位を形成し得る典型的な化合物である。
 特に好ましいR’基は、指数(x+y+z)の合計が2〜15である。特に好ましい態様としては、「z」はゼロであり、(x+y)は2〜15である。別の特に好ましい態様としては、「x」および「z」の両方がゼロであり、R’基は、平均重合度が2〜15である共役ジエンのオリゴマーからなるものである。
 上記式(II)におけるR基は、1〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは3〜6個の炭素原子を有する脂肪族、環状脂肪族、芳香族またはアルキル芳香族基を表し、式(II)で表されるオリゴマー基の製造工程での重合開始剤の有機残基に由来するものである。R基の典型例としては、tert-ブチル、n−ブチル、イソプロピル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、ベンジル、フェニル、およびトルイルであるが、これらに限定されるものではない。
 上記式(I)における基R”は、メタロセン錯体における金属Mの非シクロペンタジエニル置換基に関して、当該分野の技術文献において通常考えられる全ての一般的な、または特別の意味を有するものである。従って、この基は、それを構成する原子の相対的な電気陰性的特性に応じて、無機でも有機でもよく、多少の陰イオン的性質を有するものである。基R”の第二の鎖末端は、例えば2価のテトラメチレン−(CH−基、または1,4−テトラメチレンジオキシ−O−(CH−O−基の場合には、上記式(I)のR基に結合することにより、全体として金属Mを包含する環状構造を形成してもよい。
 この場合、R”により表すことができる置換基の例としては、水素、ハロゲン(例えば塩素または臭素)、C〜C20アルキルまたはアルキルアリール基、C〜C20アリル基、C〜C20アルキルシリル基、C〜C20シクロアルキル基、C〜C20アリールまたはアリールアルキル基、C〜C20アルコキシドまたはチオアルコキシド基、C〜C20カルボキシレートまたはカルバメート基、C〜C20ジアルキルアミド基、C〜C20アルキルシリルアミド基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。典型例としては、水素化物、ハロゲン化物、好ましくは塩化物または臭化物、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、イソアミル、オクチル、デシル、ベンジル等の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、トリメチルシリル、トリエチルシリルまたはトリブチルシリル等のアルキルシリル基、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等のシクロアルキル基、フェニルまたはトルイル等のアリール基、メトキシル、エトキシルイソ−またはsec-ブトキシル、エチルスルフィド等のアルコキシルまたはチオアルコキシル基、アセテート、トリフルオロアセテート、プロピオネート、ブチレート、ステアレート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、ならびに、ジエチルアミド、ジブチルアミド等のジアルキルアミド基もしくはビス(トリメチルシリル)アミドまたはエチルトリメチルシリルアミド等のアルキルシリルアミドが挙げられる。
 上記の物質の中でも、塩素基および1〜20個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシド、カルボキシレート、アルキルアミドおよびアルキルシリル有機基が好ましい。
 本発明の別の好ましい態様としては、R’およびR”の両方が独立して上記式(II)のオリゴマー基である。
 本発明の別の態様としては(すなわちチタンが4価である場合は)、R’、R”、およびR基は、上記式(II)のオリゴマー基から選択できる。
 二つの基R’およびR”は、同一の金属Mに結合した上記式(II)で表される2個の異なる基を表すか、または、実質的に同じ式で表されるのが好ましい。所望により、上記錯体が2つの基R’およびR”を有し、それらの基が共通の同じ末端基R基を有し、金属Mと環状構造を形成していてもよい。この型の錯体は、以下により詳細に規定するように、活性ジアニオン(live dianionic)基を出発物質として得ることができる。
 上記式(I)を有する錯体中のη−シクロペンタジエニル基に結合した上記の原子または基R、R、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、または1〜20個、好ましくは1〜10個の炭素原子を有し、必要であればSi、Ge、O、F、ClまたはBr等の適当な異原子で置換されたいずれかのヒドロカルビル基である。これらの基の典型例としては、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ヘキシル、2−エチルブチル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル、オクチルシクロヘキシル、フェニル、メチルフェニル、エチルフェニル、ビフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、オクチルフェニル、ベンジル、4−メチルベンジル、ビフェニルメチル、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、ペンタフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、ジクロロフェニル、クロロフルオロフェニル、トリクロロメチル、2−メトキシエチル、2−トリフルオロメチルオキシエチル、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、トリメチルシリル、およびトリエチルシリルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 さらに、周期律表第4族の金属を用いる他のシクロペンタジエニル錯体に関する文献ですでに知られているように、適当な構造の上記の基の2個以上が互いに結合して環状または多環式の、飽和、不飽和または芳香族構造を形成し、少なくとも一個の結合が該シクロペンタジエニル環と共通(通常使用される用語では「縮合している」という)であってよい。本発明による縮合環状構造の例としては、インデニルおよびフルオレニル基(場合によりさらに置換された)、ならびにそれらの芳香族環の水素化により得られる対応する基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。典型例として、インデニル、フルオレニル、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル、1,3−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル、1,2,3−トリメチルインデニル、オクタヒドロフルオレニル、および伊国特許出願第MI00A000680号に開示されているベンゾシクロアルキルペンタジエニル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 さらに、本発明により、上記一般式(I)を有する化合物中のη−シクロペンタジエニル基に結合したすべての基または縮合基は、さらに、該R基に共有結合することにより、当該分野で表現されるところのいわゆる「ブリッジされた」環状構造を形成でき、この構造は環中に金属Mも含んでなるものである。
 前記R基は、本発明によるより一般的な形態として、メタロセン錯体における金属の一般的な結合剤の通常の定義と同様に、金属Mに結合した水素化物、またはアニオン的性質を有するすべての有機または無機基を表す。従って、Rは、水素、ハロゲンまたは1〜30個、好ましくは1〜20個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アミドまたはカルボキシ基とすることができる。
 本発明の特別な態様により、上記Rは、金属Mに結合したシクロペンタジエニル基を含んでなり、所望により、好ましくはR基の代替として上記一般式(I)のシクロペンタジエニル基と共有結合し、上述したようにブリッジされた環状構造を形成できる。
 特に、上記R基は下記式(III)で表されるものである:
Figure 2004115809
(式中、異なった基R’、R’、R’、R’およびR’は、それぞれ独立して、水素、または1〜20個、好ましくは1〜10個の炭素原子を有し、場合によりハロゲン、酸素、硫黄、ケイ素またはゲルマニウムから選択される一個以上の異原子を含むすべてのアルキル、アリール、またはシリル基から選択されるものであるか、または、基R’、R’、R’、R’およびR’のうち互いに適度に接近したいずれか2個の基が共有結合して、環状構造を形成し得るものであり、上記式(III)で表されるシクロペンタジエニル基の基R’は、所望により、R基の代替として上記一般式(I)のシクロペンタジエニル基と共有結合して、通常言われるところのいわゆる「ブリッジされた」環状構造(その環状構造は環の中に上記式(I)の金属原子Mを含む)を形成してもよい)。
 上記の「ブリッジされた」構造は、通常1〜20個の炭素原子を有し、2個のアルキル基により置換された、SiおよびGe等の異原子を含んでいてもよい。当該分野で公知の典型的なブリッジ構造としては、メチレン、ジメチルシリレン、1,2−エチレン、1,4−ブチレン、キシリレン等が挙げられる。
 上記のR’、R’、R’、R’およびR’基の例として、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ヘキシル、2−エチルブチル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル、オクチルシクロヘキシル、フェニル、メチルフェニル、エチルフェニル、ビフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、オクチルフェニル、ベンジル、4−メチルベンジル、ビフェニルメチル、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、ペンタフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、ジクロロフェニル、クロロフルオロフェニル、トリクロロメチル、2−メトキシエチル、2−トリフルオロメチルオキシエチル、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、トリメチルシリル、およびトリエチルシリルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 上記R’が、一般式(I)中のシクロペンタジエニル基とブリッジされた構造を形成するような特別な場合においては、R’は2価の有機基からなり、場合により上記のような炭素原子に適宜結合した異原子も含む。このような基の典型例としては、メチレン、1,2−エチレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,4−ブタ−2−エニレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、1,2−テトラメチルジシリレン、1,2−キシリレン、1,3−キシリレン、1,2−フェニレンメチレン、ジメチルゲルミレン(germilene)、1,3−シクロヘキシレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 本発明の別の態様として、Rは、N、P、OまたはSから選択される原子を介して金属Mに結合した有機基、例えば、式RN−を有するすべてのアミド基、式RP−を有するホスフィド、式RO−を有するオキシ、および式RS−を有するチオを表す(式中、RおよびR基は、基R’、R’、R’、R’およびR’基のすべてに関して規定した上記の意味を有し、R基は2価の基であり、好ましくは1〜5個の炭素原子を有し、上記式(I)の第一シクロペンタジエニル基にRの代替としてブリッジされたものであり、このR基は、上記の基の中で特に重要であることが証明されている)。
 本発明による方法に使用する式(I)で表される錯体の例としては、
・CpTi[(C]  (MW=371.42)
・CpTi[(C (MW=763)
・CpTi[(C]  (MW=575.78)
・CpTi[(C]  (MW=755.94)
・CpTi[(C]  (MW=505.64)
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 驚くべきことに、一般式(I)の化合物は、本発明による水素化方法において、アルミニウムおよび/またはマグネシウムの有機誘導体が存在しなくても活性であることが見いだされた。このことは反応系を大幅に簡素化できることから、さらに著しい利便性を有するものである。
 しかしながら、少量の周知の「補集剤」の存在下、すなわち水素化系中、特に溶剤中に通常種々の量で存在する不純物(主として水等のプロトン性物質)と反応し得る物質の存在下で操作してもよい。上記補集剤は、通常、Mg、Zn、Sn、およびAlのヒドロカルビル誘導体から選択される。アルキルアルミニウム誘導体、特にAl(i−C、はこの目的に特に好適であることが証明されている。しかしながら、補集剤が過剰であると水素化工程を遅くすることがあるので、上記補集剤は過剰に使用しないのが好ましい。補集剤の最大量は1ミリモル/lである(実施例部分も参照)。
 水素化される(コ)ポリマーは、温度20℃〜200℃、好ましくは70℃〜160℃、圧力1〜50バールにおいて水素化反応が行われる。溶剤については、飽和脂肪族または環状脂肪族炭化水素、およびそれらの混合物から選択するのが好ましい。
 一実施態様によれば、水素化される(コ)ポリマー溶液を水素雰囲気中で反応器に入れ、続いて上記一般式(I)の触媒溶液を入れる。この混合物全体を水素で加圧し、所望の温度に加熱する。水素化が完了した後、水素化された重合体を従来技術(例えば蒸気ストリッピング、重合体凝集)により回収する。
 また、水素化されるポリマー溶液を先ず所望の温度に加熱し、次いで触媒溶液を加えてもよい。その後の操作は上記と同様である。
 本発明による方法は、水素化される(コ)ポリマーに対しチタン含有量が50〜150ppm程度の非常に少ない量の触媒の存在下において、チタンとオレフィン二重結合とのモル比を1/60,000までにして水素化反応を行ってもよい。
 本発明による方法は、オレフィン二重結合を含むすべてのポリマーまたはコポリマー、好ましくは4〜12個の炭素原子を有する共役ジエンの重合または共重合により得られる、共役ジエン(コ)ポリマーの水素化に応用できる。
 共役ジエン(コ)ポリマーとしては、共役ジエンホモポリマー、異なる共役ジエンを有するインターポリマー、および少なくとも一種の共役ジエンを、上記の共役ジエンと共重合し得る少なくとも一種のオレフィンと共重合させることにより得られるコポリマーが挙げられる。
 共役ジエンの典型例として、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、および3−ブチル−1,3−オクタジエンが挙げられる。
 優れた物理化学的特性を有するエラストマーを製造するための中間体として、イソプレン、および1,3−ブタジエン、より好ましくは1,3−ブタジエンが特に好ましい。従って、ポリブタジエン、ポリイソプレン、およびブタジエン/イソプレン共重合体は、本発明による方法に用いられるホモポリマーの典型例である。
 上記のジエンと共に共重合に用いられるオレフィンモノマーは、上記の共役ジエンと共重合し得るすべての不飽和モノマー、特にビニル置換された芳香族炭化水素である。これらのモノマーの中でも、スチレン、tert-ブチルスチレン、アルファ−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルナフタレンが、特に好ましい。特に、スチレンは最も有用なビニル芳香族化合物である。
 本発明による水素化方法に用いられるブロック共重合体の典型例として、一般式(B−T−A−B)Xおよび(A−T−B)Xで表されるブロック共重合体が挙げられる(式中、Bは 同一であるか、または異なったポリジエンブロックであり、Aはポリビニル芳香族ブロックであり、Tはジエンおよびビニル芳香族単位から得られる共重合体状の統計的断片であり、Xは原子価nのカップリング基であり、nは1〜20の整数であり、T断片の含有量は0〜40重量%である)。nが1である場合、Xはクエンチング(quenching)剤の残基であり、例えばモノクロロトリメチルシランをクエンチング剤として使用する場合は−Si−(CHである。nが2以上である場合、Xはカップリング剤の残基であり、例えばジメチルクロロシランの場合は=Si(CH、メチルクロロシランの場合は=Si(CH)、および四塩化ケイ素の場合は=Si=である。
 上記のブロック共重合体において、ビニル置換された芳香族炭化水素の含有量は5〜95%、好ましくは10〜60%である。上記の共重合体中、ポリジエン相の1,2または3,4単位の含有量は10〜80%とすることができる。
 本発明による方法にあっては、上記のスチレン−ジエンブロック共重合体に加えて、モノマーがポリマー鎖中に統計的に分布し、かつ1,2または3,4単位の含有量が10〜80%である直鎖状または分岐鎖状構造を有するランダム共重合体も水素化できる。
 本発明に用いることのできる(コ)ポリマーは、分子量の観点からは特に区別し得るものではないが通常は数平均分子量が1,000〜約百万である。
 本発明に用いることのできるコポリマーは、先行技術として開示されているどのような方法でも製造でき、例えばアニオン重合や有機金属錯体による重合により製造することができる。上記の(コ)ポリマーは、分子中に少なくとも一個のリチウム原子を有する少なくとも一種の有機化合物の存在下でアニオン重合により製造するのが好ましい。これらの有機リチウム化合物の例としては、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、n−ペンチルリチウム、ベンジルリチウム、1,4−ジリチウム−n−ブタン、1,5−ジリチウム−ペンタン、1,2−ジリチウム−ジフェニルエタンが挙げられる。
 アニオン重合技術を用いて重合する場合、本発明による方法は、リビング(コ)ポリマー、およびカップリングされた、または不活性化された(コ)ポリマーの両方を用いることができる。
 本発明をより深く理解するために、下記の実施例を説明する。
チタン錯体の製造
錯体Aの製造(20476/1)
 典型的な実験において、tert-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.7M)1.65ml(2.8ミリモル)を、無水シクロヘキサン2mlを含む試験管に攪拌しながら入れる。次いでこの溶液に、NaHで新しく蒸留したイソプレン0.38g(5.6ミリモル)を滴下して加え、混合物全体を攪拌する。この溶液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタン(III)クロライド[式CpTiCl(Cp=C)](文献Inorganic Sunthesis vol 21, p84に記載されている方法により製造)0.6g(2.8ミリモル)をトルエン(40ml)に溶解させた液体を徐々に加え、溶液全体を2時間攪拌する。色が赤から紫に変化する。この溶液をG4多孔質隔膜上で濾過し、次いで、機械的ポンプによる真空下で溶剤を蒸発させて除去することにより、紫色の固体1gを得る。この固体は、分析により実質的にイソプレンの平均重合度2の錯体であるビス(η−シクロペンタジエニル)Ti(ポリイソプレニル)からなることが実証された。
 CpTi[(C](MW=371.42)に対する元素分析:
 理論値:Ti=12.89重量%
 実測値:Ti=12.80重量%
錯体Bの製造(20476/25)
 典型的な実験において、tert-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.5M)3.2ml(4.815ミリモル)を、無水シクロヘキサン3.4mlを含む試験管に攪拌しながら入れる。この溶液に、NaHで新しく蒸留したイソプレン0.655g(9.6ミリモル)を滴下して加え、混合物全体を攪拌する。
 この溶液に、0.55gのCpTiCl(2.2ミリモル)をトルエン(25ml)に溶解させた液体を徐々に加え一晩攪拌する。色が赤から紫に変化する。溶液をG4多孔質隔膜上で濾過し、次いで機械的ポンプによる真空下で溶剤を蒸発させて除去することにより、紫色の固体0.8gを得る。この固体は、分析により実質的にイソプレンの平均重合度2の錯体であるビス(η−シクロペンタジエニル)Ti(ポリイソプレニル)からなり、上記の実施例で得られた錯体Aと実質的に同等であることが実証された。EPR測定により、チタンはすべて酸化状態(III)にあることが確認された。チタンジアルキルシクロペンタジエニル錯体に対して公知であると同様に、製造反応中、β−除去によりチタンが酸化状態(IV)から(III)に還元されたものと考えられる。
 CpTi[(C](MW=371.42)に対する元素分析:
 理論値:Ti=12.89重量%
 実測値:Ti=12.79重量%
 チタン(III)=100モル%(EPR測定による計算)。EPR分析は、Brucker ESP300E分光光度計を使用して行った。試料溶液は、該溶液自体を単に試料ホルダーに室温で移し分析を行った。
錯体Cの製造(20450/68)
 典型的な実験において、tert-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.5M)3.2ml(4.815ミリモル)を、無水シクロヘキサン3.4mlを含む試験管に攪拌しながら入れる。この溶液に、NaHで新しく蒸留したイソプレン0.655g(9.6ミリモル)を滴下して加え、混合物全体を攪拌する。
 この溶液に、0.55gのCpTiCl(2.2ミリモル)をトルエン(25ml)に溶解させた液体を徐々に加え、水浴および氷で約10℃に冷却し、アルミニウムホイルで遮光し一晩攪拌する。色が赤から暗褐色に変化する。この溶液をG4多孔質隔膜上で濾過し、次いで機械的ポンプによる真空下で溶剤を蒸発させて除去することにより、褐色の油状固体0.9gを得る。この固体は、EPRおよびHNMR測定により、実質的にイソプレニル基の平均重合度が2の錯体であるビス(η−シクロペンタジエニル)Ti(IV)(ポリイソプレニル)からなり、約5%の対応する錯体Ti(III)を含むことが実証された。反応を低温で、遮光しながら行うことにより、β−除去反応を抑制し、主として所望のTi(IV)錯体が得られる。
 元素分析:Ti=8.7重量%
 Ti(III)=チタン全体に対して5モル%(ERP測定により計算)
錯体Dの製造(20476/20)
 典型的な実験において、tert-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.7M)3.35ml(5.7ミリモル)を、無水シクロヘキサン4mlを含む試験管に攪拌しながら入れる。この溶液に、NaHで新しく蒸留したイソプレン0.78g(11.4ミリモル)を滴下して加え、混合物全体を攪拌する。
 この溶液に、0.55gのCpTiCl(1.9ミリモル)をトルエン(25ml)に溶解させた液体を徐々に加え一晩攪拌する。この溶液をG4多孔質隔膜上で濾過し、次いで機械的ポンプによる真空下で溶剤を蒸発させて除去することにより、褐色の固体1.3gを得る。この固体は、分析により実質的に錯体であるトリス(Cp)Ti(ポリイソプレニル)からなることが実証された。
 CpTi[(C](MW=763)に対する元素分析:
 理論値:Ti=6.27%
 実測値:Ti=6.0%
錯体Eの製造
 典型的な実験において、tert-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.7M)1.65ml(2.8ミリモル)を、無水シクロヘキサン2mlを含む試験管に攪拌しながら入れる。この溶液に、NaHで新しく蒸留したイソプレン0.95g(14ミリモル)を滴下して加え、混合物全体を攪拌する。
 この溶液に、0.6gのCpTiCl(文献Inorganic Sunthesis vol 21, p84に記載されている方法により製造)(2.8ミリモル)をトルエン(40ml)に溶解させた液体を徐々に加え2時間攪拌する。この溶液をG4多孔質隔膜上で濾過し、次いで機械的ポンプによる真空下で溶剤を蒸発させて除去することにより、油状の固体1.55gを得る。この固体は、分析により実質的にイソプレンの平均重合度が5の錯体である(Cp)Ti(ポリイソプレニル)からなることが実証された。
 CpTi[(C](MW=575.78)に対する元素分析:
 理論値:Ti=8.32%
 実測値:Ti=8.3%
錯体Fの製造
 tert-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.57M)2.55ml(4ミリモル)を、無水シクロヘキサン6.8ml、およびCaHで新しく蒸留したスチレン2.29ml(20ミリモル)を含む試験管に攪拌しながら入れる(スチレン/Li=5)。この混合物全体を約2時間攪拌する。
 この溶液に、0.85gのCpTiCl(4ミリモル)をトルエン(約25ml)に懸濁させた液体を徐々に加える。この溶液を5時間攪拌し、不活性雰囲気中、多孔質隔膜(G4)上で濾過する。濾液を機械的ポンプによる真空下で蒸発させて、油状の固体約3gを得る。この固体は、分析により実質的にスチレンの平均重合度が5の錯体である(Cp)Ti(ポリスチリル)からなることが実証された。
 (CTi[(C](MW=755.94)に対する元素分析:
 理論値:Ti=6.33重量%
 実測値:Ti=6.2重量%
錯体Gの製造
 モレキュラーシーブを充填したカラムを通して除湿したブタジエン2mlを、−20℃に保持したシュレンク(schlenk)管中で凝縮させる。次いで、シクロヘキサン8.5mlをブタジエンに加える。tert-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.57M)3ml(4.8ミリモル)を、攪拌しながら、室温にした反応器中に入れ約2時間攪拌する。
 この溶液に、1.025gのCpTiCl(4.8ミリモル)をトルエン(約25ml)に懸濁させた液体を徐々に加え5時間攪拌する。この溶液を多孔質隔膜(G4)上で濾過し、濾液を機械的ポンプによる真空下で蒸発させて、油状の固体約2gを得る。この固体は、分析により実質的にブタジエンの平均重合度が5の錯体である(Cp)Ti(ポリブタジエニル)からなることが実証された。
 (CTi[(C](MW=505.64)に対する元素分析:
 理論値:Ti=9.47重量%
 実測値:Ti=9.53重量%
触媒の製造
 所望量の触媒と無水シクロヘキサン(HPLC等級、LiAlHで蒸留して脱水した、含水量≦2ppmのもの)10mlとを、アルゴン雰囲気中で攪拌しながら、3回の真空/アルゴンサイクルを予め行ったシュレンク管中に入れる。
 水分測定は、Mettler Toledo DL37のKarl-Fisher滴定装置で行った。
1)クエンチングしていないSBSゴムの水素化反応
 周知の方法であるアニオン重合により得られたSBS(特徴:スチレン/ブタジエンの重量組成百分率30/70、ビニル含有量40%、およびMw70,000)のシクロヘキサン溶液を、そのままクエンチングせずに、1リットルのBuchi型鋼製反応器の中に入れ1,000rpmで攪拌を行う。次いで、水素を4バールで充填し、所望の温度になるようサーモスタットを調節する。無水シクロヘキサン(LiAlHでの蒸留により脱水)10ml中に溶解させた上記触媒を表1に示す量で反応器中に投入する。この反応器中の水素圧を所望の値に調節する。得られた結果を表1に示す。
Figure 2004115809
2)SBSゴムの水素化反応
 SBSゴム(特徴:スチレン/ブタジエンの重量組成百分率30/70、ビニル含有量40%、およびMw70,000)溶液を1リットルのBuchi型鋼製反応器の中に入れる。上記ゴムの希釈または溶解に使用する溶剤が、モレキュラーシーブ3Å/5Åを使用して精製/脱水したシクロヘキサン(平均含水量約10ppm:値はKarl-Fisher滴定装置で測定)である場合は、プロトン性不純物の補集剤を重合体溶液に最大量1ミリモル/lで加える(使用する不純物補集剤は、文献中に記載されているもの、好ましくはAl(i−C、略してAl−(i−Bu)である)。一方、SBSゴムの希釈/溶解に使用する溶剤が、LiAlHで蒸留して精製/脱水したHPLC等級の溶剤(平均含水量約2ppm:値はKarl-Fisher滴定装置で測定)である場合は、プロトン性不純物の補集剤を使用する必要はない。この混合物を1,000rpmで攪拌する。次いで、水素を4バールで充填し、所望の温度になるようサーモスタットを調節する。無水シクロヘキサン(LiAlHでの蒸留により脱水)10ml中に溶解させた触媒を表1に示す量で反応器中に投入する。反応器中の水素圧を所望の値に調節する。得られた結果を表2〜8に示す。
Figure 2004115809
Figure 2004115809
Figure 2004115809
Figure 2004115809
Figure 2004115809
Figure 2004115809
Figure 2004115809
3)SISゴムの水素化反応
 SIS(特徴:スチレン/ブタジエンの重量組成百分率30/70、およびMw50,000)の重合体溶液を使用する以外は、上記の実施例と同様の手順を行う。結果を表9に示す。
Figure 2004115809
表の説明
表1
 表1は、触媒A、B、C、およびEを、乾燥ポリマーに対してチタン含有量が100ppmになる量で使用し、キラーによる停止/クエンチング反応を行わずに、SBS(特徴:スチレンブタジエンの重量組成百分率30/70、ビニル含有量40%、およびMw70,000)をシクロヘキサンに溶解させたリビングポリマー溶液(8%)400gをそのまま使用して行った水素化試験の結果を示したものである。これらの触媒により、30分後に重合体は99%水素化され、助触媒がなくても活性であることが判明した。
表2
 表2は、触媒A、G、およびFを、乾燥ポリマーに対してチタン含有量が100ppmになる量で使用した、種々の濃度におけるSBSゴム溶液に対する水素化試験の結果を示したものである。SBSゴムの希釈/溶解に用いる、LiAlHで蒸留して精製/脱水したHPLC等級の溶剤を使用して、各ポリマー溶液を得る。溶剤中の含水量はKarl-Fisher滴定装置で測定した。溶剤中の残留含水量(HO=0.039ミリモル;試験2および3参照)が触媒(A)の量(それぞれ0.1および0.094ミリモル)よりも明らかに低い場合、不純物補集剤がなくとも触媒を単独で使用でき、ゴムの良好な水素化度が達成できる。試験1において、溶剤中の水量(0.041ミリモル)が、使用した触媒(A)量(0.067ミリモル)に近い場合、その存在する水により一定量の触媒が分解してしまうため、30分後のゴムの水素化は僅か63%にすぎない。不純物補集剤Al(i−C(0.1ミリモル)を添加することにより、同様の反応条件下で30分後の水素化度は99%に達する(試験4を参照)。使用可能な別の不純物補集剤はMg(Bu)であるが、これはAl(i−Cよりも効果が低いことが分かる(試験5および4をそれぞれ参照)。過剰の不純物補集剤を使用することは、必要ないばかりか、有害であり水素化度を低くすることさえある(試験6および7)。
 化合物G、およびFにおいても同様の結果を得ることができる(表2の試験8〜11を参照)。
表3
 表3は、種々の濃度のSBSゴム(特徴:スチレンブタジエンの重量組成百分率30/70、ビニル含有量40%、およびMw70,000)溶液(モレキュラーシーブ3Å/5Åを使用して精製/脱水した溶剤をゴムの希釈/溶解に使用して得た溶液)についての水素化試験の結果を示したものである。溶剤中の含水量はKarl-Fisher滴定装置で測定した。試験はすべて、乾燥ポリマーに対してチタン含有量が100ppmになる量の触媒(A)を使用して行った。試験4から、溶剤中の水量(0.21ミリモル)が、使用する触媒の量(0.067ミリモル)よりも多い場合、その存在する水により一定量の触媒が分解してしまうため、30分後のゴムの水素化は僅か22%にすぎないことが分かる。不純物補集剤Al(i−C(0.3ミリモル)の添加により、同様の反応条件下で30分後の水素化度は98%に達する(試験1参照)。使用可能な別の不純物補集剤はMg(Bu)であるが、これはAl(i−Cよりも効果が低いことが分かる(試験2と1とを比較)。過剰の不純物補集剤を使用することは、必要ないばかりか、有害であり、水素化度を低くする(90%)ことさえある(試験3と1とを比較)。
表4
 表4は、触媒B、およびEを用い、不純物補集剤を使用しない場合の、種々の濃度におけるSBSゴム(特徴:スチレンブタジエンの重量組成百分率30/70、ビニル含有量40%、およびMw70,000)溶液(LiAlHで蒸留して精製/脱水したHPLC等級の溶剤をゴムの希釈/溶解に使用して得た溶液)についての水素化試験の結果を示したものである。触媒BおよびEは、アルケニル鎖中のイソプレニル単位の数が異なるが、同様の反応条件下で同様の挙動を示す(試験3および5参照)。いずれの触媒も反応溶剤中の含水量により悪影響を受ける(触媒Bに関しては試験2と3とを比較、触媒Eに関しては試験4と5とを比較)。反応媒体中の含水量が等しく(0.039ミリモル)、触媒含有量が0.1ミリモルから0.094ミリモルに低下すると、水素化度は97%から93〜94%に低下する。試験1で、溶剤中の水量(0.041ミリモル)が、使用する触媒(B)の量(0.067ミリモル)に近い場合、その存在する水により一定量の触媒が分解してしまうため、30分後のゴムの水素化は僅か63%にすぎない。
表5
 表5は、触媒Cを、乾燥ポリマーに対してチタン含有量が100ppmになる量で使用した場合の、種々の濃度(8%および12.5%)のSBSゴム溶液における水素化試験の結果を示したものである。2種類のポリマー溶液は、LiAlHで蒸留して精製および脱水したHPLC等級の溶剤をゴムの希釈/溶解に使用して得たものである。溶剤中の含水量は、Karl-Fisher滴定装置で測定した。試験1においては、使用するチタンの量(0.067ミリモル)が溶剤中の水量(0.041ミリモル)程度であることから、補集剤としてAl(i−Bu)(0.1ミリモル)を使用し、30分後の水素化度は99%に達するものである。試験2においては、ゴム溶液の濃度がより高く、溶剤中の水量(0.039ミリモル)が使用するチタンの量(0.1ミリモル)より少ないので補集剤は使用せず、従って30分後の水素化度は98%に達するものである。
表6
 表6は、触媒Dを乾燥ポリマーに対してチタン含有量が100ppmになる量で使用した場合の、種々の濃度(8%および12.5%)のSBSゴム溶液における水素化試験の結果を示したものである。2種類のポリマー溶液は、LiAlHで蒸留して精製および脱水したHPLC等級の溶剤をゴムの希釈/溶解に使用して得たものである。溶剤中の含水量は、Karl-Fisher滴定装置で測定した。トリアルキル化されたモノ−メタロセンである化合物Dは、Al(i−Bu)の存在下で30分後の水素化度が69%であり、補集剤が存在しない場合には水素化度が62%であることから、効率の低い触媒であることが分かる。
表7
 表7は、触媒の経時変化を評価するため、製造してから3ヶ月、6ヶ月、および12ヶ月後の触媒Aを使用して行ったSBSゴムの水素化試験結果を示したものである。触媒Aは、製造後、シュレンク管中でアルゴン雰囲気中で保存した。種々のエージング時間における試験により、同様の結果(H.D.=30’後の約97〜98%)が得られ、これは製造直後の触媒Aを使用して得た値(H.D.=98%)に匹敵するものである(表2の試験2を参照)。
表8
 表8は、触媒Aを使用するSBSゴムの水素化反応における温度の影響を示したものである。他の条件は変えずに温度を増加させることにより、水素化の速度が増加し、T=80℃における30分後のH.D.=70%から、T=130℃におけるH.D.=99%に推移する。
表9
 表9は、触媒Aを乾燥ポリマーに対してチタン含有量が200ppmになる量で使用した場合の、種々の濃度(7.5重量%、8重量%、および12.5重量%)のSBSゴム(特徴:スチレンブタジエンの重量組成百分率30/70、およびMw50,000)のシクロヘキサン溶液における水素化試験の結果を示したものである。ポリマー溶液は、LiAlHで蒸留して精製/脱水したHPLC等級の溶剤をゴムの希釈/溶解に使用して得た。溶剤中の含水量は、Karl-Fisher滴定装置で測定した。水素圧の増加と共に、水素化度の増加が観察され、120分後には、水素圧8バールにおける64%から、P=24バールで92%になる。

Claims (25)

  1.  共役ジエンポリマーまたはコポリマーを、不活性溶剤中、触媒系の存在下で水素と接触させる行程を含んでなる、上記共役ジエンポリマーまたはコポリマー中のオレフィン二重結合を水素化する方法であって、前記触媒系が、実質的に、下記一般式(I)で表される化合物から選択される一種以上のチタン化合物からなる、方法:
    Figure 2004115809
    (式中、
     Mは、Ti(III)およびTi(IV)、ならびにそれらの混合物から選択されるものであり、
     R”は、(i)アニオン的性質を有する有機基または無機基であって、シクロペンタジエニルまたは置換されたシクロペンタジエニルとは異なる有機基または無機基、および、(ii)下記一般式(II)で表されるオリゴマー基、から選択されるものであり、
     基R、R、R、R、およびRは、それぞれ独立して、金属Mに配位したシクロペンタジエニル基と結合した原子または基を表すものであって水素、および前記シクロペンタジエニル基の、他の好適な有機置換基もしくは無機置換基から選択されるものであり、
     Rは、
     (a)無機陰イオン、
     (b)1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル、および
     (c)下記式(II)で表されるR’、好ましくは、シクロペンタジエンおよび置換されたシクロペンタジエンから選択されるR’、
     から選択されるものであり、
     「w」は、チタンの原子価に応じて0または1の値を有し、
     R’は下記式(II)で表されるオリゴマー基からなるものである:
          −(A)R     (II)
    (式中、
     Aは、6〜20個の炭素原子を有する、アニオン重合により重合し得ビニル芳香族基由来のすべてのモノマー単位を表し、
     Dは、4〜20個の炭素原子を有する、アニオン重合により重合し得る共役ジオレフィン由来のすべてのモノマー単位を表し、
     Uは、所望により通常用いられるモノマー単位であって、前記共役ジオレフィンDまたはビニル芳香族化合物Aのいずれかと共重合し得る、不飽和化合物由来のすべてのモノマー単位を表し、
     Rは、1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基を表し、
     指数「x」および「y」は、それぞれ独立してゼロまたは整数(「x+y」の合計は2以上、好ましくは2〜50であり、より好ましくは2〜25であり、「z」はゼロまたは1〜20の整数であってよい)を表す。))。
  2.  前記Rのヒドロカルビル基(b)が、シクロペンタジエン、および置換されたシクロペンタジエンから選択されるものである、請求項1に記載の方法。
  3.  前記式(II)におけるD型モノマー単位が、4〜20個の炭素原子を有する1,3ジオレフィン由来のものである、請求項1に記載の方法。
  4.  前記1,3−ジオレフィンが、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、および1,3−ヘキサジエンから選択されるものである、請求項3に記載の方法。
  5.  前記1,3−ジオレフィンが、1,3−ブタジエン、およびイソプレンから選択されるものである、請求項4に記載の方法。
  6.  前記式(II)におけるA型モノマー単位が、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、およびビニルナフタレンから選択されるビニル芳香族化合物である、請求項1に記載の方法。
  7.  前記ビニル芳香族化合物が、スチレンである、請求項6に記載の方法。
  8.  前記(x+y)の合計が、2〜50である、請求項1に記載の方法。
  9.  前記式(II)における「z」がゼロである、請求項1に記載の方法。
  10.  前記式(II)における「x」および「z」が、両方ともにゼロであり、前記基R’が、平均重合度2〜50である共役ジエンDのオリゴマーからなる、請求項1に記載の方法。
  11.  前記式(II)におけるR基が、2〜10個の炭素原子を有する脂肪族、環状脂肪族、芳香族、またはアルキル芳香族基である、請求項1に記載の方法。
  12.  前記Rが、tert-ブチル、n−ブチル、およびイソプロピルから選択されるものである、請求項11に記載の方法。
  13.  前記Uが、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルから選択されるものである、請求項1に記載の方法。
  14.  前記一般式(I)を有する化合物が、
     CpTi[(C]、 
     CpTi[(C
     CpTi[(C]、
     CpTi[(C]、
     CpTi[(C]、
    から選択されるものである、請求項1に記載の方法。
  15.  温度20℃〜200℃、かつ圧力1〜50バールにおいて実施される、請求項1に記載の方法。
  16.  温度70℃〜160℃において実施される、請求項15に記載の方法。
  17.  前記一般式(I)で表される触媒が、水素化される(コ)ポリマーに対してチタン50〜150ppmを含有してなる、請求項1に記載の方法。
  18.  前記不活性溶剤が、プロトン性不純物補集剤を最大1ミリモル/l含有してなる、請求項1に記載の方法。
  19.  前記補集剤が、アルキルアルミニウム類から選択されるものである、請求項18に記載の方法。
  20.  前記補集剤が、Al(i−Cである、請求項19に記載の方法。
  21.  前記共役ジエンポリマーが、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、および3−ブチル−1,3−オクタジエンの重合体から選択されるものである、請求項1に記載の方法。
  22.  前記共役ジエンが、1,3−ブタジエンおよびイソプレンから選択されるものである、請求項21に記載の方法。
  23.  前記共役ジエンコポリマーが、共役ジエンとビニルアレーンとの共重合体から選択されるものである、請求項1に記載の方法。
  24.  前記ビニルアレーンが、スチレンである、請求項23に記載の方法。
  25.  前記共役ジエンコポリマーが、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ゴム、およびスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ゴムから選択されるものである、請求項23に記載の方法。
JP2003335598A 2002-09-27 2003-09-26 共役ジエンホモポリマーおよびコポリマーの水素化方法 Expired - Fee Related JP5014561B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ITMI2002A002055 2002-09-27
IT002055A ITMI20022055A1 (it) 2002-09-27 2002-09-27 Procedimento per la idrogenazione di omopolimeri e copolimeri di dieni coniugati.

Publications (4)

Publication Number Publication Date
JP2004115809A true JP2004115809A (ja) 2004-04-15
JP2004115809A6 JP2004115809A6 (ja) 2004-10-07
JP2004115809A5 JP2004115809A5 (ja) 2006-10-26
JP5014561B2 JP5014561B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=31972213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003335598A Expired - Fee Related JP5014561B2 (ja) 2002-09-27 2003-09-26 共役ジエンホモポリマーおよびコポリマーの水素化方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6831135B2 (ja)
EP (1) EP1403286B1 (ja)
JP (1) JP5014561B2 (ja)
AT (1) ATE511521T1 (ja)
ES (1) ES2367357T3 (ja)
IT (1) ITMI20022055A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8637616B2 (en) 2010-10-07 2014-01-28 Chevron Philips Chemical Company Lp Bridged metallocene catalyst systems with switchable hydrogen and comonomer effects
US8629292B2 (en) 2010-10-07 2014-01-14 Chevron Phillips Chemical Company Lp Stereoselective synthesis of bridged metallocene complexes
US8609793B2 (en) 2010-10-07 2013-12-17 Chevron Phillips Chemical Company Lp Catalyst systems containing a bridged metallocene
CN103041833B (zh) * 2011-10-17 2015-01-14 中国石油化工股份有限公司 芳烃加氢饱和催化剂及制备方法和芳烃加氢催化方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11165075A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Jsr Corp オレフイン性不飽和化合物の水素添加触媒および水素添加方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5141997A (en) * 1990-08-15 1992-08-25 Shell Oil Company Selective hydrogenation of conjugated diolefin polymers
US5679816A (en) * 1996-01-03 1997-10-21 The Dow Chemical Company Preparation of biscyclopentadienyl diene complexes
EP0861853A1 (en) 1997-02-27 1998-09-02 ENICHEM S.p.A. Catalyst and process for the syndiotactic polymerization of vinylaromatic compounds
JP3777810B2 (ja) * 1998-07-24 2006-05-24 Jsr株式会社 オレフイン性不飽和化合物の水素添加触媒および水素添加方法
TW583027B (en) * 1998-10-30 2004-04-11 Shell Int Research A method for preparing a hydrogenation catalyst system

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11165075A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Jsr Corp オレフイン性不飽和化合物の水素添加触媒および水素添加方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20040132917A1 (en) 2004-07-08
EP1403286B1 (en) 2011-06-01
JP5014561B2 (ja) 2012-08-29
ITMI20022055A1 (it) 2004-03-28
ATE511521T1 (de) 2011-06-15
EP1403286A1 (en) 2004-03-31
US6831135B2 (en) 2004-12-14
ES2367357T3 (es) 2011-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2223535T3 (es) Hidrogenacion de polimeros insaturados usando catalizadores divalentes a base de un metal del grupo iv y bisciclopentadienilo y que contienen dieno.
US20050090383A1 (en) Metal complex compositions and their use as catalysts to produce polydienes
JP3484155B2 (ja) 共役ジエンを含む重合体の選択的水素化方法
JPH0137970B2 (ja)
JPH11563A (ja) スチレン−ブタジエン共重合体の水素化に有用な触媒の製造方法
JPS635401B2 (ja)
KR100293581B1 (ko) 디엔(공)중합체의수소화방법
JPH06206928A (ja) 共役ジエンの重合体の二重結合の溶液中水素添加方法及び製造された水素添加ブロック重合体
JP2002522574A (ja) 共役ジエン重合体の水素化方法
JP5014561B2 (ja) 共役ジエンホモポリマーおよびコポリマーの水素化方法
JP2004115809A6 (ja) 共役ジエンホモポリマーおよびコポリマーの水素化方法
JP3362110B2 (ja) 共役ジエン重合体の水添方法
JP4306836B2 (ja) オレフィン性不飽和化合物の水素化用の方法および触媒
JP4921849B2 (ja) 共役ジエン重合体の水素化方法
JP4285942B2 (ja) 部分水素化ブタジエンポリマーの製造方法
KR100250230B1 (ko) 공역디엔 중합체의 수소화 방법
JP3504229B2 (ja) 共役ジエン重合物のヒドロ化用触媒
JP2629865B2 (ja) オレフィン性不飽和重合体の水素化法
JPH0827216A (ja) アルキル基置換共役ジエン系重合体の水添方法
JP3651931B2 (ja) アルキル基置換共役ジエン重合体の水添法
JPH0725811B2 (ja) オレフィン化合物の水添方法
KR100356533B1 (ko) 공액디엔 중합체의 선택적 수소화 방법
MXPA98009207A (en) Process for the hydrogenation of (co) polymers of di
KR20010078570A (ko) 공액디엔 중합체의 선택적 수소화를 위한 촉매 및 이를이용한 수소화 방법
AU2002348526A1 (en) Metal complex compositions and their use as catalysts to produce polydienes

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060912

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090417

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090717

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090723

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090817

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101001

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110104

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120511

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120606

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5014561

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees