JP2004115122A - 紙パック容器の開封具 - Google Patents
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Abstract
【課題】幼児や高齢者、手の不自由な人などでも安全且つ容易に、しかも片手のみで簡単に開封することができるとともに、様々な種類の紙パック容器に広汎に対応可能で、さらには安価に製造可能な単純構造の飲料用紙パック容器の開封具を提供する。
【解決手段】紙パック容器21の合掌部22に着脱自在に取付可能な左右一対の挾着腕部2,3と、その挾着腕部2,3の下方に配置されたほぼナイフ型の開封板4とを持手部1の前方に突設し、さらにその持手部1または開封板4に開口爪5を設けて成る開封具であって、前記した一対の挾着腕部2,3を合掌部22の横幅寸法よりやや短く形成するとともに、その挾着腕部2,3の前端部2a,3aを支点として上方へ回動させることにより、合掌部22における封止片同志を、前記開封板4によって引き剥がすように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】紙パック容器21の合掌部22に着脱自在に取付可能な左右一対の挾着腕部2,3と、その挾着腕部2,3の下方に配置されたほぼナイフ型の開封板4とを持手部1の前方に突設し、さらにその持手部1または開封板4に開口爪5を設けて成る開封具であって、前記した一対の挾着腕部2,3を合掌部22の横幅寸法よりやや短く形成するとともに、その挾着腕部2,3の前端部2a,3aを支点として上方へ回動させることにより、合掌部22における封止片同志を、前記開封板4によって引き剥がすように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛乳、果汁、酒等が収容された紙パック容器の注ぎ口を、簡単容易に開口可能とした紙パック容器の開封具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常の紙パック容器は、前後の外側封止片と左右の折合せ封止片(これを一括して封止片と称する)を接着封止して成る合掌部に、牛乳等を流出させるための注ぎ口が設けられているので、注ぎ口側の外側封止片を両手で押し広げ、内側に折り込まれた折合せ封止片を手前に引き出すことによって開口するようになっている。しかしながら力の弱い幼児や高齢者、両手を自由に使用できない手障害者などが、上記の操作を行なうことは非常に困難であるので、誰でも簡単容易に開封することができる紙パック容器の開封具の開発が待たれていた。
【0003】
そうした要請に応えるために、紙パック容器の開口部付近に弾性層を固着し、別途に固着された引張り片を引張ることによって開口するように構成した「紙パック容器の開口方法」が、特開平6−24438号公報で提案されており、また握り部分の先に鋭利に尖った刃を取付けた構造の「紙パックカッター」が、特開2001−293268号公報において開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記した特開平6−24438号公報の紙パック容器の開口方法は、構造がシンプルで安価に製造できるという利点はあるが、このような開口手段を採用していない他メーカー品については、消費者が別途な開封具を用意しなければならないという顕著な欠点があった。
【0005】
また上記した特開2001−293268号公報の紙パックカッターは、両手を用いて大きな力を加える必要があるので、特に幼児や高齢者、片手の不自由な人などが使用する場合に、小さな力で簡易に開封を行うことができないという構造上の問題点があるばかりでなく、鋭利に尖った刃が非常に危険であり、且つ刃の一部が欠落して飲料物に混入する恐れもあるので、安全性の面で極めて重大な問題点があり、さらには構造が複雑なためにコスト高になるという大きな欠点もあった。
【0006】
そこで本発明は、牛乳、果汁、酒等が収容された紙パック容器を、幼児や高齢者、手の不自由な人などでも安全且つ容易に開封することができ、しかも様々な種類の容器に広汎に対応可能とするとともに、安価に製造可能な単純構造の紙パック容器の開封具を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、紙パック容器21の合掌部22に着脱自在に取付可能な左右一対の挾着腕部2,3と、その挾着腕部2,3の下方に配置されたほぼナイフ型の開封板4とを、持手部1の前方に突設して成る開封具であって、前記した一対の挾着腕部2,3を合掌部22の横幅寸法よりやや短く形成するとともに、その挾着腕部2,3の前端部2a,3aを支点として上方へ回動させることにより、合掌部22における外側封止片22a,22aおよび折合せ封止片22bを、前記開封板4によって引き剥がすように構成したものである。
【0008】
また本発明は、上記した持手部1の後部下面または開封板4の前側下部に開口爪5を設けた構成とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の開封具を使用する場合は、まず一対の挾着腕部2,3の内側に紙パック容器21の合掌部22を挿入し、該合掌部22に両挾着腕部2,3を外嵌させた後、挾着腕部2,3のそれぞれの前端部2a,3aを支点として、梃子の原理を応用して持手部1を上方向に回動させると、開封板4が、合掌部22を構成する外側封止片22a,22aおよび折合せ封止片22bの接着部分に侵入し、且つ両者を引き剥がしながら回動するので、前記した各封止片を分離させることができるようになっている。そして折合せ封止片22bの中央折目部に開口爪5を挿入して、持手部1をそのまま手前側に引っ張るようにすれば、注ぎ口を簡単容易に開口させることができるのである。
【0010】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明するが、図1〜図4は本発明の第1実施例を、図5は第2実施例を、図6は第3実施例をそれぞれ示すものである。したがってまず図1〜図4を参照して第1実施例について説明するが、この実施例の開封具は、図1,図2(イ)に示すように、帯状の持手部1と、左右一対の挾着腕部2,3と、開封板4と、持手部1に設けられた開口爪5から構成され、且つ透明な合成樹脂によってほぼ十手状に形成されたものである。
【0011】
持手部1と挾着腕部2,3は、図1に示すように、やや肉厚の帯板状に一体成型されていて、図における右半部を持手部1とし、左半部を挾着腕部2,3とするものであるが、その挾着腕部2,3は、前記帯板の左半部を上下に2等分して下方を欠損させ、残った部分を図示のような左右一対のアーム状に形成し、且つ一方の挾着腕部2と他方の挾着腕部3の間の空隙部に、紙パック容器21の合掌部22を挿入可能な構造となっているものである。また両挾着腕部2,3の横幅寸法は、図2(イ)に示すように、合掌部22の横幅寸法よりもやや短く形成されており、それぞれの前端部2a,3aが、開封作業を行なう場合の回動支点の働きを成すものである。
【0012】
また前記持手部1の後部下面に突設された小さな鉤状の開口爪5は、缶ジュースのタブ起し具としても兼用されるもので、紙パック容器21の開口のために使用する場合には、折合せ封止片22bの中央折目部の内側に挿入して、その折合せ封止片22bを外側封止片22a,22aから引き剥がす役目を担うものである。なお本実施例ではこの開口爪5を備えた構造としているが、このような開口爪を設けない構成としてもよいことは勿論である。
【0013】
さらに大略ナイフ状に形成され、且つその刃状部を上向きにして取付けられた開封板4は、図1および図2(ロ)に示すように、前記した挾着腕部2,3の中央直下において、その挾着腕部2,3との間に紙パック容器21の頂部23が介在可能な空隙部を設けて配置されるとともに、折合せ封止片22bのほぼ半分程度の長さに設けられたものである。
【0014】
なお上記した開口爪5および開封板4は、合成樹脂や金属またはその他の素材を用いて、人や物を傷つけないように配慮して形成されており、また開封板4においても、その刃状部が挾着腕部2,3の中央直下に配置されているので、本発明の開封具を幼児や高齢者、手の不自由な人などが使用した場合でも全く安全である。
【0015】
本実施例の開封具は以上の各構成部から成るもので、透明な合成樹脂を用いて透明な製品に形成されるようになっているが、これを半透明または不透明な合成樹脂や金属によって形成するようにしても差し支えなく、また持手部1に絵柄や装飾用文字または企業名等を表示することも可能である。
【0016】
次に、図2〜図4に基づいて本発明の開封具の使用方法を説明するが、まず図2(イ)に示すように、紙パック容器21の注ぎ口側の合掌部22に、前述した挾着腕部2,3を外嵌させて取付けるのである。この場合の取付状態を図2(ロ)に基づいてさらに詳しく説明すれば、接着封止された外側封止片22a,22aと折合せ封止片22bが挾着腕部2,3の間に挾挿され、また挾着腕部2,3と開封板4の間の空隙部に、屋根状の頂部23が挾挿された状態となっており、且つ開封板4が、折合せ封止片22bの下部に当接または近接した形態で設定されるようになっているのである。そして図3に示すように、挾着腕部2,3の各前端部2a,3aを支点として、梃子の原理を用いて持手部1を上方向に回動させると、開封板4が封止片間の接着部分に侵入し、且つ両者を引き剥がしながら回動するので、一方の外側封止片22aと他方の外側封止片22aを左右に分離させ、また折合せ封止片22bも中央の折目を境界として左右に分離させることが可能となっている。
【0017】
上記した状態においては外側封止片22aと折合せ封止片22bが密着状になっている場合が殆どであるので、図4に示すように、持手部1の後部が上位置になるような垂直状に持ち直し、開口爪5を折合せ封止片22bの中央折目の内側に挿入して両者を引き剥がした後、そのまま外方へ向けて引っ張るようにすれば、注ぎ口を簡単容易に開口させることができる。
【0018】
次に、図5に基づいて本発明の第2実施例について説明するが、本実施例における基本的な構造および使用方法は、前記第1実施例とほぼ同様である。すなわちこの第2実施例は、持手部1と、左右一対の挾着腕部2,3と、開封板4と、開封板4に設けられた開口爪5から構成されており、且つその全体形状を、持手部1が左右の挾着腕部2,3から右肩下がりに一体成型された大略ピストル型に形成したものである。したがって本例の開封具は、梃子の原理を用いて開封作業を行う場合に、前実施例に比較して操作し易い形態となっている。
【0019】
また前記した第1実施例では開口爪5が持手部1の後部下面に設けられているが、本実施例においては、開封板4の前側下部に傾斜したU字状の切欠溝を形成し、その溝の前側の鉤状部を開口爪5として使用する形態となっている。したがって、図3のように外側封止片22aおよび折合せ封止片22bを左右に分離させた後に、持手部1を持ち直すことなく、そのままの状態で開口爪5を中央折目に挿入することができるので、注ぎ口を迅速容易に開口することが可能となっているのである。
【0020】
なお本実施例で採用した開口爪5を第1実施例の開封板4に形成するようにしてもよく、また挾着腕部2,3の合掌部22への外嵌を容易とするべく、前端部2a,3aをハ字状にやや開いた形状にするようにしてもよい。
【0021】
続いて、図6を参照しながら本発明の第3実施例を説明する。本実施例の開封具は、前記第1実施例の開封具と全く同様な十手状に構成されているが、それぞれの構成部の材質や形状が第1実施例とは異なっているものである。すなわち本実施例は、剛性を有する線材を用いて形成された左右一対の挾着腕部12,13と、大略ナイフ状に形成された金属製の開封板14が、丸棒状の木製持手部11の前方に突設された構造となっており、回動支点の役目を担う前端部12a,13aは、線材の先端を円形状に折り返して設けられているのである。また本実施例においても上述した第1実施例または第2実施例の場合と同様に、開口爪5を持手部11の後部下面または開封板14の前部に形成するようにしてもよいことは勿論であり、その使用方法も第1実施例または第2実施例の場合と全く同様である。
【0022】
上述したように、本発明では梃子の原理を用いて紙パック容器を開封するように構成されているので、力の弱い幼児や高齢者、両手を自由に使用できない手障害者でも、小さな力を加えるのみで簡単容易に開封することができるようになっているのである。
【0023】
【発明の効果】
本発明に成る紙パック容器の開封具は、梃子の原理を利用した小さな力で開封し、且つ注ぎ口を容易に開口可能に構成してあるので、幼児や高齢者、特に片手が不自由な障害者などでも簡単容易に使用することができるとともに、開封板や開口爪によって人や物が傷付かないように配慮されているので、高い安全性を保持しながら衛生的に開封することができるという極めて顕著な効果を奏するものである。また本発明品は単純な構造で大量生産が可能であり、且つ安価な素材を用いて製造するようになっているので、廉価な製品を市場に提供することができるという利点があり、さらに本発明を透明な合成樹脂で製造したり、持手部に絵柄や文字等を施すようにすれば、意匠性や美観に優れた見映えのよい商品を創出することができるという長所があるばかりでなく、開口爪を持手部に設けた場合には、缶ジュースなどのタブ起し具として兼用することもできるという長所がある。なおまた上記持手部に企業名を表示し、販売促進用品として無料配布するようにすれば、顧客は便利な生活用品を無償で入手することができ、企業は有効な宣伝を行なうことができるので、非常に有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す一部切欠斜視図である。
【図2】図1の開封具を紙パック容器に取付けた状態を示すもので、(イ)は一部省略正面図であり、(ロ)は一部省略側面断面図である。
【図3】紙パック容器の開封操作状態を示す一部省略斜視図である。
【図4】注ぎ口を開口させる場合の操作状態を示す一部省略斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す正面図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,11・・・持手部 2,3,12,13・・・挾着腕部
4,14・・・開封板 2a,3a,12a,13a・・・前端部
5・・・開口爪 21・・・紙パック容器
22・・・合掌部 22a・・・外側封止片
22b・・・折合せ封止片
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛乳、果汁、酒等が収容された紙パック容器の注ぎ口を、簡単容易に開口可能とした紙パック容器の開封具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常の紙パック容器は、前後の外側封止片と左右の折合せ封止片(これを一括して封止片と称する)を接着封止して成る合掌部に、牛乳等を流出させるための注ぎ口が設けられているので、注ぎ口側の外側封止片を両手で押し広げ、内側に折り込まれた折合せ封止片を手前に引き出すことによって開口するようになっている。しかしながら力の弱い幼児や高齢者、両手を自由に使用できない手障害者などが、上記の操作を行なうことは非常に困難であるので、誰でも簡単容易に開封することができる紙パック容器の開封具の開発が待たれていた。
【0003】
そうした要請に応えるために、紙パック容器の開口部付近に弾性層を固着し、別途に固着された引張り片を引張ることによって開口するように構成した「紙パック容器の開口方法」が、特開平6−24438号公報で提案されており、また握り部分の先に鋭利に尖った刃を取付けた構造の「紙パックカッター」が、特開2001−293268号公報において開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記した特開平6−24438号公報の紙パック容器の開口方法は、構造がシンプルで安価に製造できるという利点はあるが、このような開口手段を採用していない他メーカー品については、消費者が別途な開封具を用意しなければならないという顕著な欠点があった。
【0005】
また上記した特開2001−293268号公報の紙パックカッターは、両手を用いて大きな力を加える必要があるので、特に幼児や高齢者、片手の不自由な人などが使用する場合に、小さな力で簡易に開封を行うことができないという構造上の問題点があるばかりでなく、鋭利に尖った刃が非常に危険であり、且つ刃の一部が欠落して飲料物に混入する恐れもあるので、安全性の面で極めて重大な問題点があり、さらには構造が複雑なためにコスト高になるという大きな欠点もあった。
【0006】
そこで本発明は、牛乳、果汁、酒等が収容された紙パック容器を、幼児や高齢者、手の不自由な人などでも安全且つ容易に開封することができ、しかも様々な種類の容器に広汎に対応可能とするとともに、安価に製造可能な単純構造の紙パック容器の開封具を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、紙パック容器21の合掌部22に着脱自在に取付可能な左右一対の挾着腕部2,3と、その挾着腕部2,3の下方に配置されたほぼナイフ型の開封板4とを、持手部1の前方に突設して成る開封具であって、前記した一対の挾着腕部2,3を合掌部22の横幅寸法よりやや短く形成するとともに、その挾着腕部2,3の前端部2a,3aを支点として上方へ回動させることにより、合掌部22における外側封止片22a,22aおよび折合せ封止片22bを、前記開封板4によって引き剥がすように構成したものである。
【0008】
また本発明は、上記した持手部1の後部下面または開封板4の前側下部に開口爪5を設けた構成とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の開封具を使用する場合は、まず一対の挾着腕部2,3の内側に紙パック容器21の合掌部22を挿入し、該合掌部22に両挾着腕部2,3を外嵌させた後、挾着腕部2,3のそれぞれの前端部2a,3aを支点として、梃子の原理を応用して持手部1を上方向に回動させると、開封板4が、合掌部22を構成する外側封止片22a,22aおよび折合せ封止片22bの接着部分に侵入し、且つ両者を引き剥がしながら回動するので、前記した各封止片を分離させることができるようになっている。そして折合せ封止片22bの中央折目部に開口爪5を挿入して、持手部1をそのまま手前側に引っ張るようにすれば、注ぎ口を簡単容易に開口させることができるのである。
【0010】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明するが、図1〜図4は本発明の第1実施例を、図5は第2実施例を、図6は第3実施例をそれぞれ示すものである。したがってまず図1〜図4を参照して第1実施例について説明するが、この実施例の開封具は、図1,図2(イ)に示すように、帯状の持手部1と、左右一対の挾着腕部2,3と、開封板4と、持手部1に設けられた開口爪5から構成され、且つ透明な合成樹脂によってほぼ十手状に形成されたものである。
【0011】
持手部1と挾着腕部2,3は、図1に示すように、やや肉厚の帯板状に一体成型されていて、図における右半部を持手部1とし、左半部を挾着腕部2,3とするものであるが、その挾着腕部2,3は、前記帯板の左半部を上下に2等分して下方を欠損させ、残った部分を図示のような左右一対のアーム状に形成し、且つ一方の挾着腕部2と他方の挾着腕部3の間の空隙部に、紙パック容器21の合掌部22を挿入可能な構造となっているものである。また両挾着腕部2,3の横幅寸法は、図2(イ)に示すように、合掌部22の横幅寸法よりもやや短く形成されており、それぞれの前端部2a,3aが、開封作業を行なう場合の回動支点の働きを成すものである。
【0012】
また前記持手部1の後部下面に突設された小さな鉤状の開口爪5は、缶ジュースのタブ起し具としても兼用されるもので、紙パック容器21の開口のために使用する場合には、折合せ封止片22bの中央折目部の内側に挿入して、その折合せ封止片22bを外側封止片22a,22aから引き剥がす役目を担うものである。なお本実施例ではこの開口爪5を備えた構造としているが、このような開口爪を設けない構成としてもよいことは勿論である。
【0013】
さらに大略ナイフ状に形成され、且つその刃状部を上向きにして取付けられた開封板4は、図1および図2(ロ)に示すように、前記した挾着腕部2,3の中央直下において、その挾着腕部2,3との間に紙パック容器21の頂部23が介在可能な空隙部を設けて配置されるとともに、折合せ封止片22bのほぼ半分程度の長さに設けられたものである。
【0014】
なお上記した開口爪5および開封板4は、合成樹脂や金属またはその他の素材を用いて、人や物を傷つけないように配慮して形成されており、また開封板4においても、その刃状部が挾着腕部2,3の中央直下に配置されているので、本発明の開封具を幼児や高齢者、手の不自由な人などが使用した場合でも全く安全である。
【0015】
本実施例の開封具は以上の各構成部から成るもので、透明な合成樹脂を用いて透明な製品に形成されるようになっているが、これを半透明または不透明な合成樹脂や金属によって形成するようにしても差し支えなく、また持手部1に絵柄や装飾用文字または企業名等を表示することも可能である。
【0016】
次に、図2〜図4に基づいて本発明の開封具の使用方法を説明するが、まず図2(イ)に示すように、紙パック容器21の注ぎ口側の合掌部22に、前述した挾着腕部2,3を外嵌させて取付けるのである。この場合の取付状態を図2(ロ)に基づいてさらに詳しく説明すれば、接着封止された外側封止片22a,22aと折合せ封止片22bが挾着腕部2,3の間に挾挿され、また挾着腕部2,3と開封板4の間の空隙部に、屋根状の頂部23が挾挿された状態となっており、且つ開封板4が、折合せ封止片22bの下部に当接または近接した形態で設定されるようになっているのである。そして図3に示すように、挾着腕部2,3の各前端部2a,3aを支点として、梃子の原理を用いて持手部1を上方向に回動させると、開封板4が封止片間の接着部分に侵入し、且つ両者を引き剥がしながら回動するので、一方の外側封止片22aと他方の外側封止片22aを左右に分離させ、また折合せ封止片22bも中央の折目を境界として左右に分離させることが可能となっている。
【0017】
上記した状態においては外側封止片22aと折合せ封止片22bが密着状になっている場合が殆どであるので、図4に示すように、持手部1の後部が上位置になるような垂直状に持ち直し、開口爪5を折合せ封止片22bの中央折目の内側に挿入して両者を引き剥がした後、そのまま外方へ向けて引っ張るようにすれば、注ぎ口を簡単容易に開口させることができる。
【0018】
次に、図5に基づいて本発明の第2実施例について説明するが、本実施例における基本的な構造および使用方法は、前記第1実施例とほぼ同様である。すなわちこの第2実施例は、持手部1と、左右一対の挾着腕部2,3と、開封板4と、開封板4に設けられた開口爪5から構成されており、且つその全体形状を、持手部1が左右の挾着腕部2,3から右肩下がりに一体成型された大略ピストル型に形成したものである。したがって本例の開封具は、梃子の原理を用いて開封作業を行う場合に、前実施例に比較して操作し易い形態となっている。
【0019】
また前記した第1実施例では開口爪5が持手部1の後部下面に設けられているが、本実施例においては、開封板4の前側下部に傾斜したU字状の切欠溝を形成し、その溝の前側の鉤状部を開口爪5として使用する形態となっている。したがって、図3のように外側封止片22aおよび折合せ封止片22bを左右に分離させた後に、持手部1を持ち直すことなく、そのままの状態で開口爪5を中央折目に挿入することができるので、注ぎ口を迅速容易に開口することが可能となっているのである。
【0020】
なお本実施例で採用した開口爪5を第1実施例の開封板4に形成するようにしてもよく、また挾着腕部2,3の合掌部22への外嵌を容易とするべく、前端部2a,3aをハ字状にやや開いた形状にするようにしてもよい。
【0021】
続いて、図6を参照しながら本発明の第3実施例を説明する。本実施例の開封具は、前記第1実施例の開封具と全く同様な十手状に構成されているが、それぞれの構成部の材質や形状が第1実施例とは異なっているものである。すなわち本実施例は、剛性を有する線材を用いて形成された左右一対の挾着腕部12,13と、大略ナイフ状に形成された金属製の開封板14が、丸棒状の木製持手部11の前方に突設された構造となっており、回動支点の役目を担う前端部12a,13aは、線材の先端を円形状に折り返して設けられているのである。また本実施例においても上述した第1実施例または第2実施例の場合と同様に、開口爪5を持手部11の後部下面または開封板14の前部に形成するようにしてもよいことは勿論であり、その使用方法も第1実施例または第2実施例の場合と全く同様である。
【0022】
上述したように、本発明では梃子の原理を用いて紙パック容器を開封するように構成されているので、力の弱い幼児や高齢者、両手を自由に使用できない手障害者でも、小さな力を加えるのみで簡単容易に開封することができるようになっているのである。
【0023】
【発明の効果】
本発明に成る紙パック容器の開封具は、梃子の原理を利用した小さな力で開封し、且つ注ぎ口を容易に開口可能に構成してあるので、幼児や高齢者、特に片手が不自由な障害者などでも簡単容易に使用することができるとともに、開封板や開口爪によって人や物が傷付かないように配慮されているので、高い安全性を保持しながら衛生的に開封することができるという極めて顕著な効果を奏するものである。また本発明品は単純な構造で大量生産が可能であり、且つ安価な素材を用いて製造するようになっているので、廉価な製品を市場に提供することができるという利点があり、さらに本発明を透明な合成樹脂で製造したり、持手部に絵柄や文字等を施すようにすれば、意匠性や美観に優れた見映えのよい商品を創出することができるという長所があるばかりでなく、開口爪を持手部に設けた場合には、缶ジュースなどのタブ起し具として兼用することもできるという長所がある。なおまた上記持手部に企業名を表示し、販売促進用品として無料配布するようにすれば、顧客は便利な生活用品を無償で入手することができ、企業は有効な宣伝を行なうことができるので、非常に有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す一部切欠斜視図である。
【図2】図1の開封具を紙パック容器に取付けた状態を示すもので、(イ)は一部省略正面図であり、(ロ)は一部省略側面断面図である。
【図3】紙パック容器の開封操作状態を示す一部省略斜視図である。
【図4】注ぎ口を開口させる場合の操作状態を示す一部省略斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す正面図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,11・・・持手部 2,3,12,13・・・挾着腕部
4,14・・・開封板 2a,3a,12a,13a・・・前端部
5・・・開口爪 21・・・紙パック容器
22・・・合掌部 22a・・・外側封止片
22b・・・折合せ封止片
Claims (2)
- 紙パック容器の合掌部に着脱自在に取付可能な左右一対の挾着腕部と、その挾着腕部の下方に配置されたほぼナイフ型の開封板とを、持手部の前方に突設して成る開封具であって、前記した一対の挾着腕部を合掌部の横幅寸法よりやや短く形成するとともに、その挾着腕部の前端部を支点として上方に回動させることにより、合掌部における封止片同志を、前記開封板によって引き剥がすように構成したことを特徴とする紙パック容器の開封具。
- 上記した持手部または開封板に開口爪を形成したことを特徴とする請求項1に記載の紙パック容器の開封具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002316843A JP2004115122A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 紙パック容器の開封具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002316843A JP2004115122A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 紙パック容器の開封具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004115122A true JP2004115122A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32289614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002316843A Pending JP2004115122A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 紙パック容器の開封具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004115122A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011102151A (ja) * | 2009-11-11 | 2011-05-26 | Hiroki Hayashi | パックオープナー |
CN106915525A (zh) * | 2015-12-28 | 2017-07-04 | 江苏丁是丁精密科技有限公司 | 一种回折型弹片的辅助包装组件 |
JP2023112635A (ja) * | 2022-02-01 | 2023-08-14 | 利春 森園 | 紙パック片手開口ホルダーと安定スタンド |
-
2002
- 2002-09-25 JP JP2002316843A patent/JP2004115122A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011102151A (ja) * | 2009-11-11 | 2011-05-26 | Hiroki Hayashi | パックオープナー |
CN106915525A (zh) * | 2015-12-28 | 2017-07-04 | 江苏丁是丁精密科技有限公司 | 一种回折型弹片的辅助包装组件 |
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