JP2004114992A - 移動体 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動体本体を大きく上下動させることなく移動の規制や解除を確実に行うことができるロック機構を備えた移動体を提供する。
【解決手段】移動体本体20と、キャスタ30と、上昇することにより床面から離間して前記キャスタ30による移動を許容し、下降することにより床面に当接して前記キャスタ30による移動を規制する当接部を有するロック機構50とを備えた移動体10であって、前記ロック機構50は、夫々、底部に前記当接部を有し、平行リンクを介して移動体本体20に回動自在に取着された一対の昇降体と、操作部の操作により作動し、各昇降体を相反方向に回動して昇降させる作動機構とを備えてなる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャスターを備えて床面上を移動自在に構成された診療台、家具等の移動体に関し、詳しくは、移動体本体と、キャスタと、上昇することにより床面から離間して前記キャスタによる移動を許容し、下降することにより床面に当接して前記キャスタによる移動を規制する当接部を有するロック機構とを備えた移動体に関する。
【0002】
【従来の技術】
キャスターを備えて床面上を移動自在に構成された診療台、家具等の移動体の中には、上昇することにより床面から離間してキャスタによる移動を許容し、下降することにより床面に当接してキャスタによる移動を規制する当接部、を有するロック機構を備えたものがある。ここで、従来の移動体では、そのロック機構が、移動体本体に軸支された作動部材を備えたものであり、作動部材の端部を当接部とし、作動部材を回動させることで当接部を昇降させるものであった。
【0003】
【特許文献1】
特許第2721589号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の移動体のロック機構は、作動部材が回動してその端部の当接部が昇降するものであるため、当接部は、作動部材の回動状態に応じて姿勢が変動するものであり、当接部の底面は、上昇した状態で床面に対して傾斜するものであった。よって、ロック機構によって移動を規制した状態、すなわち、当接部を下降させて床面に当接させた状態では、当接部の底面の一部しか床面に当接せず、所謂「片当たり」の状態となり、十分な規制力が得られない虞のあるものであった。ここで、作動部材を大きく回動して当接部を十分に下降させることで、当接部の底面全体を床面に当接させることも単純に考えられる。しかしながら、このようにすると、当接部の必要以上の下降によりキャスタを浮き上がらせてしまう場合がある。このようにキャスタが浮き上がると、移動の規制は十分に行うことができるのであるが、移動体本体が上下動することになるため、移動体によっては、不具合を生じる。例えば、移動体が診療用の椅子やベッド等、患者を載せて治療や診察を行うための診療台である場合には、人工透析や点滴等の治療を施している最中に移動の規制や解除を行うことで診療台を上下動させると、患者に大きな衝撃を与えることになり、好ましくない。
【0005】
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、移動体本体を大きく上下動させることなく移動の規制や解除を確実に行うことができるロック機構を備えた移動体の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る移動体は、移動体本体と、キャスタと、上昇することにより床面から離間して前記キャスタによる移動を許容し、下降することにより床面に当接して前記キャスタによる移動を規制する当接部を有するロック機構とを備えた移動体であって、前記ロック機構は、夫々、底部に前記当接部を有し、平行リンクを介して移動体本体に回動自在に取着された一対の昇降体と、操作部の操作により作動し、各昇降体を相反方向に回動して昇降させる作動機構とを備えてなることを特徴とするものである。
【0007】
ここで、「移動体」としては、特に限定するものではなく、「診療用の椅子やベッド等の診療台」、「椅子、ソファー、机、棚等の家具」、「間仕切り、掲示板等の事務機器」、「機械設備、台車等の産業機器」等、キャスタによって移動自在に構成された種々のものを例示することができる。なお、特に、移動の規制や解除の際に大きく上下動しないようにすることが望ましい診療台等の移動体が、好適である。
【0008】
また、「作動機構」としては、種々の機構によって各昇降体を回動させるものであればよく、操作部の操作により作動するリンクを採用したもの、操作部の操作により作動するワイヤを採用したもの等、種々のものを例示することができる。
【0009】
本発明では、底部に当接部を有する昇降体が、平行リンクを介して移動体本体に回動自在に取着されているため、昇降体は、昇降に際して姿勢が変動しない。よって、当接部の底面が床面と略平行となるように設定しておけば、昇降体を回動して下降させると、当接部の底面全体が床面に確実に当接する。ここで、当接部の底面全体が床面に当接すれば、当接部と床面との摩擦力により、移動を十分に規制し得るため、キャスタを浮き上がらせる程、当接部を下降させる必要はない。よって、移動体本体を大きく上下動させることなく、移動の規制や解除を行うことが可能となる。
【0010】
また、一対の昇降体は、作動機構によって互いに相反方向に回動されて昇降する。よって、各昇降体を下降させて移動を規制した状態において、移動体に水平方向の力が加わり、一方の昇降体に上昇側へ回動させる力が加わったとしても、他方の昇降体では、より下降する側へ回動させる力が加わることになるため、一対の昇降体全体では双方が上昇することはなく、移動の規制が不用意に解除されず、移動を規制した状態では、この状態が確実に維持される。
【0011】
請求項2に記載の発明に係る移動体は、請求項1に記載の発明に係る移動体において、前記作動機構は、前記移動本体に軸支され、前記操作部により回動操作される回動アームと、夫々、一端側が前記回動アームに軸支され、他端側が前記昇降体に軸支された一対の伝達リンクとを備えてなることを特徴とするものである。
【0012】
本発明は、作動機構を具体的に限定したものであり、作動機構を、回動アームと伝達リンクとを備えたものとして構成することにより、簡単な構造によって、操作部の操作により各昇降体を確実に回動させて昇降させることが可能となる。また、操作部としては、回動アームを回動させるものであればよいことから、ペダルやレバー等の正逆双方向に操作する簡単な構造のものを採用することができ、全体の構造をより一層、簡略化することも可能となる。
【0013】
請求項3に記載の発明に係る移動体は、請求項2に記載の発明に係る移動体において、一端側が前記移動体本体に取着され、他端側が前記回動アームまたは該回動アームと一体的に回動する部材の回動中心から偏心した部位に取着され、回動アームが前記昇降体を上昇させる側へと回動すると、該回動方向に回動アームを付勢し、回動アームが前記昇降体を下降させる側へと回動すると、該回動方向に回動アームを付勢する付勢部材を備えることを特徴とするものである。
【0014】
本発明では、回動アームが、昇降体を上昇させる側に回動した状態では、この回動方向に、昇降体を下降させる側に回動した状態では、この回動方向に、夫々、付勢部材によって付勢される。よって、昇降体は、上昇した状態及び下降した状態で確実に保持されることになるため、移動体の移動を規制した状態では、この規制が不用意に解除されることがなく、移動の規制を解除した状態では、移動が不用意に規制されることがなく、移動体を良好に使用することが可能となる。
【0015】
なお、付勢部材は、回動アームを付勢するものであれば、回動アーム自体に取着されたものであってもよく、或は、回動アームと一体的に回動する他の部材に取着されたものであってもよい。
【0016】
請求項4に記載の発明に係る移動体は、請求項2または請求項3に記載の発明に係る移動体において、前記伝達リンクは、一端側が前記回動アームに軸支された第1リンクと、一端側が前記第1リンクの他端側に軸支され、他端側が前記移動体本体に軸支された第2リンクと、一端側が前記第1リンクの他端側に軸支され、他端側が前記昇降体に軸支された第3リンクとを備え、回動アームと移動体本体と昇降体との間で、全体として略Y字状のリンク機構を構成することを特徴とするものである。
【0017】
本発明は、伝達リンクの構造を限定したものである。伝達リンクを、一端側が回動アームに軸支され、他端側が昇降体に軸支された単一の部品からなるものとし、この単一の部品からなる伝達リンクを媒体として、回動アームの回動方向に応じて昇降体を押し引きして回動させることとしてもよい。しかしながら、この態様では、次の問題を生じる。
【0018】
回動アームの回動により昇降体を回動させようとすると、伝達リンクの押し引きの方向が、昇降体の回動の法線方向とならないよう考慮しなければならない。何故ならば、昇降体の回動に対して法線方向に押し引きの力を加えても、昇降体を回動させることができないからである。よって、ロック機構を構成する回動アームや昇降体等の部材の配置部位が限定され、このため、ロック機構全体が大型化する虞がある。
【0019】
これに対して、本発明では、伝達リンクを、第1リンクと第2リンクと第3リンクとで、全体として略Y字状のリンク機構を構成するものとし、回動アームの回動により押し引きされる第1リンクの力が、第2リンクに規制されて第3リンクを介して昇降体に伝達されることとしてある。よって、伝達リンクを、全体として略Y字状のリンク機構としさえすれば、昇降体に加わる力が、昇降体の回動の法線方向となることはない。これにより、ロック機構を構成する回動アームや昇降体等の部材における配置部位の自由度が増し、ロック機構全体をコンパクトに納めることが容易となる。
【0020】
請求項5に記載の発明に係る移動体は、請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の発明に係る移動体において、前記当接部は、前記昇降体に進退自在に取着されると共に前進方向に付勢されていることを特徴とするものである。
【0021】
当接部は、ある程度の押圧力で床面に当接することで、床面との摩擦力により移動体の移動を規制するのであるが、当接部が床面に当接せず、離間したままの状態であると、当然、移動体の移動を規制することができない。よって、昇降体を下降させた状態で、当接部が床面に確実に当接するように、例えば、昇降体からの当接部の突出量等を的確に設定しておかなければならない。しかしながら、床面は、常に平滑な面であるとは限らず、当接部を床面に確実に当接させるためには、移動体を移動させる都度、多様な形態の床面に応じて当接部の突出量を適宜調節しなければならなくなる。よって、移動体の使用に際しての利便性が悪くなる。
【0022】
これに対して、本発明では、当接部が昇降体に進退自在であり、前進方向に付勢されているため、当接部を昇降体の底面からある程度の量で突出するものとしておけば、床面がたとえ凹凸面であったとしても、当接部を床面に確実に当接させることが可能となる。よって、移動体の利便性は、良好となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係る移動体の実施形態としての一例を、図面に基づいて説明する。なお、本例では、移動体として、人工透析等に際して患者を載せる診療用の椅子を例示するが、移動体としては、これに限らず、種々のものを適用することができる。
【0024】
図1に示すように、移動体10は、一対の側板部21の間に固設された座部22と、傾動可能な背当部23と、昇降可能なフットレスト24とを備えたものであり、背当部23を起こし、フットレスト24を下降させた状態では、椅子として使用することができ、背当部23を倒し、フットレスト24を上昇させた状態では(図示、2点鎖線を参照)、ベッドとして使用することができるようにしたものである。ここで、背当部23とフットレスト24とは、公知の種々のリンク機構によって、連動して作動するようにしてあり、背当部23を倒すと、フットレスト24が上昇し、背当部23を起こすと、フットレスト24が下降するようにしてある。
【0025】
上記の側板部21、座部22、背当部23及びフットレスト24等により移動体本体20が構成されるのであるが、この移動体本体20の下面には、4箇所の角部にキャスタ30が取着されており、床面上を移動自在となっている。また、移動体本体20の底面には、キャスタ30による移動を規制する左右一対のロック機構50が設けられている。以下に、このロック機構50の詳細を説明する。
【0026】
図2に示すように、ロック機構50は、移動体本体20に回動自在に軸支された回動アーム70と、回動アーム70の前後に配設され、2本の平行なリンク60a,60bからなる平行リンク60を介して移動体本体20に回動自在に取着された一対の昇降体61と、回動アーム70と各昇降体61との間を連結し、回動アーム70の回動に連動して各昇降体61を互いに相反方向に回動させる第1リンク71、第2リンク72及び第3リンク73とを備えてなるものである。ここで、各昇降体61の底面には、床面に当接する当接部62が、昇降体61からの突出量を調節自在に取着されている。
【0027】
回動アーム70は、その中間部分が主軸74に一体的に固着されており、主軸74を介して、移動体本体20に回動自在に軸支されている。また、主軸74には、足踏みにより回動操作されるペダル型の操作部80が一体的に固着されており、この操作部80を操作することで、回動アーム70が回動操作される。さらに、回動アーム70及びこの回動アーム70の前後にある一対の昇降体61は、移動体本体20の左右に、さらに一対となるように設けられている。そして、左右の各回動アーム70は、主軸74の左右両端側に固着されており、単一の操作部80の操作により主軸74を回動させることで、各回動アーム70が回動し、これに連動して4つの昇降体61が同時に回動して昇降する。
【0028】
回動アーム70の両端には、夫々、前側及び後側の第1リンク71の一端側が回動自在に軸支されている。そして、第1リンク71の他端側には、第2リンク72の一端側と第3リンク73の一端側とが回動自在に軸支されている。なお、本例では、第1リンク71に対する第2リンク72及び第3リンク73の各軸支点を共通させているが、第2リンク72及び第3リンク73を、第1リンク71の異なる部位にて軸支してもよい。
【0029】
第2リンク72の他端側は、移動体本体20に軸支され、第3リンク73の他端側は、昇降体61に回動自在に軸支されており、第1リンク71、第2リンク72及び第3リンク73とで、全体で略Y字状のリンク機構が構成されている。これら第1リンク71、第2リンク72及び第3リンク73は、全体で回動アーム70の回動力を昇降体61に伝達する伝達リンク52を構成するものである。また、第1リンク71、第2リンク72、第3リンク73からなる伝達リンク52、及び、回動アーム70は、操作部80の操作により昇降体61を回動して昇降させる作動機構51を構成するものである。
【0030】
図2に示す状態は、昇降体61を下降して当接部62を床面に当接させ、移動体10の移動を規制した状態である。この状態から、操作部80の前側を踏み込んで操作部80を回動させると(矢印a)、主軸74と共に回動アーム70が回動する。この回動アーム70の回動力が第1リンク71、第2リンク72及び第3リンク73を介して昇降体61に伝達され、これにより、昇降体61は、回動アーム70側に引っ張られて回動し、上昇する。すると、図3に示すように、当接部62が床面から離間し、移動体10の移動が許容された状態となる。
【0031】
一方、図3に示す状態から、操作部80の後側を踏み込んで操作部80を回動させると(矢印b)、主軸74と共に回動アーム70が回動し、この回動アーム70の回動力が第1リンク71、第2リンク72及び第3リンク73を介して昇降体61に伝達され、これにより、昇降体61は、反回動アーム70側に押されて回動し、下降する。すると、図2に示すように、当接部62が床面に当接して、移動体10の移動が規制された状態となる。
【0032】
ここで、第1リンク71、第2リンク72及び第3リンク73は、全体で略Y字状のリンク機構を構成するため、回動アーム70の回動による第1リンク71の押し引きの力は、第2リンク72の移動体本体20に対する軸支点と、第3リンク73の昇降体61に対する軸支点との間に作用することになり、これにより、昇降体61は、確実に回動して昇降する。また、昇降体61は、平行リンク60を介して移動体本体20に回動自在に取着されているため、回動に際しては、すなわち、昇降に際しては、姿勢が変動することがない。よって、当接部62の底面を床面に対して常に平行とすることができ、昇降体61を下降した状態では、当接部62の底面全体が床面に当接される。なお、当接部62の底面と床面との当接による摩擦によって、移動体10の移動を規制するため、当接部62の底面を、摩擦抵抗の大きいゴムや樹脂等により形成するとよい。また、当接部62の底面を弾性に優れたゴムや樹脂等により形成し、クッション性が良好となるようにすると、床面に凹凸がある場合に、この凹凸をある程度、吸収させることができ、好適である。
【0033】
ところで、主軸74は、図4に示すように、一部がクランク状に屈曲されており、この屈曲部分は、主軸74の回動中心、すなわち、回動アーム70の回動中心から偏心した部位となっている。そして、この主軸74の屈曲部分には、一端側が移動体本体20に取着された付勢部材75の他端側が取着されている。ここで、本例では、付勢部材75として、引張スプリングを採用しているが、圧縮スプリングやトーションスプリング等の他のスプリングや、その他、ゴムや弾性に優れた樹脂等を採用することもできる。
【0034】
上記の通り、主軸74の屈曲部分が付勢部材75により付勢されるため、図5に示すように、昇降体61を上昇させる側に回動アーム70及び主軸74が回動された状態では、この回動方向(矢印a)に主軸74及び回動アーム70が付勢され、この状態で維持される。一方、図6に示すように、昇降体61を下降させる側に回動アーム70及び主軸74が回動された状態では、この回動方向(矢印b)に主軸74及び回動アーム70が付勢され、この状態で維持される。
【0035】
昇降体61が下降する側に回動した状態では、昇降体61がそれ以上、回動すると、昇降体61が最大の下降位置を超えて、上昇してしまう虞がある。よって、昇降体61自体や、その他、回動アーム70、第1リンク71、第2リンク72、第3リンク73、平行リンク60等の各種部材に当接して、各種部材の所定以上の変動を規制するストッパを設けるのが好適である。そこで、本例では、図7に示すように、平行リンク60を構成する回動アーム70側のリンク60bにスリット75を設け、このスリット75に第3リンク73が挿通するようにし、昇降体61が下降した状態では、スリット75の奥端部に第3リンク73が当接することで、昇降体61がそれ以上、回動することなく、変動が規制されるようにしてある。このようなストッパの構成によれば、別途にストッパを設ける必要がなく、全体の構造の簡略化を図ることができる。
【0036】
また、当接部62は、昇降体61に対する突出量を調節可能とすることで、昇降体61が下降した状態では、当接部62が床面に確実に当接するようにしてもよいが、図8に示すように、当接部62を昇降体61に対して進退自在に取着してもよい。この例では、昇降体61の底面から当接部62が突出した状態のままで進退自在となるように、昇降体61に当接部62を取着している。そして、圧縮スプリング等の付勢部材63によって、当接部62を前進する方向に付勢してある。この構成によれば、当接部62の突出量を調節する必要なく、床面に確実に当接させることができる。なお、当接部62の底面を摩擦抵抗の大きい材質、弾性に優れた材質にて形成するのが好適であることは、上述の例と同様である。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0038】
請求項1に記載の発明によれば、昇降体は昇降する際に姿勢を変動しないため、昇降体を大きく昇降させなくても、当接部の底面全体を床面に確実に当接させることができる。よって、移動体本体を大きく上下動させることなく、移動の規制や解除を確実に行うことができる。また、一対の昇降体は、作動機構によって互いに相反方向に回動されて昇降するため、各昇降体を下降させて移動を規制した状態では、この規制が不用意に解除されることがなく、移動体を規制状態で確実に維持させることができる。
【0039】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、作動機構が、回動アームと伝達リンクとを備えたものとして構成されているため、簡単な構造によって、操作部の操作により各昇降体を確実に回動させて昇降させることができる。
【0040】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、付勢部材の付勢力によって、昇降体が、上昇した状態及び下降した状態で確実に保持されるため、移動体の移動の規制や解除が不用意に行われることがなく、移動体を良好に使用することができる。
【0041】
請求項4に記載の発明によれば、請求項2または請求項3に記載の発明の効果に加えて、伝達リンクを全体として略Y字状のリンク機構とすることで、回動アームの回動によって昇降体を確実に回動させることができるため、ロック機構を構成する回動アームや昇降体等の部材における配置部位の自由度を高くすることができ、これにより、ロック機構全体のコンパクト化を容易に図ることができる。
【0042】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の発明の効果に加えて、床面がたとえ凹凸面であったとしても、当接部を床面に確実に当接させることができるため、床面の形態に応じて当接部の突出量を調節する必要がなく、移動体の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動体の一例を示す側面図である。
【図2】図1に示した移動体のロック機構における移動を規制した状態を示す要部側面図である。
【図3】図1に示した移動体のロック機構における移動の規制を解除した状態を示す要部側面図である。
【図4】主軸部分を示す要部正面図である。
【図5】移動の規制を解除した状態の付勢部材部分を示す要部側面図である。
【図6】移動を規制した状態の付勢部材部分を示す要部側面図である。
【図7】ストッパの一例を示す要部斜視図である。
【図8】当接部の別の例を示す要部側面図である。
【符号の説明】
10 移動体
20 移動体本体
30 キャスタ
50 ロック機構
51 作動機構
52 伝達リンク
60 平行リンク
61 昇降体
62 当接部
70 回動アーム
71 第1リンク
72 第2リンク
73 第3リンク
75 付勢部材
80 操作部

Claims (5)

  1. 移動体本体と、キャスタと、上昇することにより床面から離間して前記キャスタによる移動を許容し、下降することにより床面に当接して前記キャスタによる移動を規制する当接部を有するロック機構とを備えた移動体であって、
    前記ロック機構は、夫々、底部に前記当接部を有し、平行リンクを介して移動体本体に回動自在に取着された一対の昇降体と、操作部の操作により作動し、各昇降体を相反方向に回動して昇降させる作動機構とを備えてなることを特徴とする移動体。
  2. 前記作動機構は、前記移動本体に軸支され、前記操作部により回動操作される回動アームと、夫々、一端側が前記回動アームに軸支され、他端側が前記昇降体に軸支された一対の伝達リンクとを備えてなることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
  3. 一端側が前記移動体本体に取着され、他端側が前記回動アームまたは該回動アームと一体的に回動する部材の回動中心から偏心した部位に取着され、回動アームが前記昇降体を上昇させる側へと回動すると、該回動方向に回動アームを付勢し、回動アームが前記昇降体を下降させる側へと回動すると、該回動方向に回動アームを付勢する付勢部材を備えることを特徴とする請求項2に記載の移動体。
  4. 前記伝達リンクは、一端側が前記回動アームに軸支された第1リンクと、一端側が前記第1リンクの他端側に軸支され、他端側が前記移動体本体に軸支された第2リンクと、一端側が前記第1リンクの他端側に軸支され、他端側が前記昇降体に軸支された第3リンクとを備え、回動アームと移動体本体と昇降体との間で、全体として略Y字状のリンク機構を構成することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の移動体。
  5. 前記当接部は、前記昇降体に進退自在に取着されると共に前進方向に付勢されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の移動体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016215821A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 タカラベルモント株式会社 キャスター構造および耳鼻科用診療椅子

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