JP4202160B2 - 体幹保持機能付き椅子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、病人、老人、障害者、健常者などが椅子に座った場合に、座面上の両脇下側となる左右の体幹側部を保持して、椅子に座った者の体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのを防ぎ、またこれらに起因して前方に傾いて椅子から落ちるのを防ぐと共に、姿勢が悪くなるのを防ぎ、一定時間快適に椅子に座ることのできる体幹保持機能付き椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
病人、老人、障害者などが椅子に座った場合、座面上の体幹を支えることができず、椅子に座った者はその体幹が椅子内で傾いたり捻れたりし、又傾き捻れて前方に倒れて椅子から落ちることもあり、これを回避するために、体幹が傾く側の体幹と椅子との間にクッション材、毛布、枕などの充填材を挟み込んでおり、さらに、これでは不十分な場合には、紐などを使って座った者の体幹を椅子に縛り付けている。また、健常者などが椅子に長時間座って、勉強、仕事、テレビゲーム、パソコンやOA機器の操作などをする場合にあっては、楽な姿勢を求めて体幹を適宜傾けたり前屈みなどになりながら各種の作業や操作を続けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、体幹が傾く側の体幹と椅子との間にクッション材、毛布、枕などの充填材を挟み込んでいる場合には時間の経過と共にこれらがずれて、体幹が椅子内で徐々に傾いたり捻れたりし、又充填材が椅子から外れ、これに起因して前方に倒れて椅子から落ちることもある。また、紐などを使って椅子に縛り付けておく場合には紐の一部が体に食い込んだりして痛みが伴い、何れにしても、椅子に座る一定時間、快適に椅子に座り続けることが困難であった。
また、健常者などが椅子に長時間座って、勉強、仕事、テレビゲーム、パソコンやOA機器の操作などをする場合にあっても、同様に快適に椅子に長時間座り続けることが困難で、楽な姿勢を求めて体幹を傾けたり捻れたり前屈みなどの悪い癖が付き、その結果次第に姿勢が悪くなり、これに起因して肩こり、腰痛、筋肉痛、背骨の痛み、眼精疲労などを引き起こすという問題があった。
【0004】
この発明は、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく創案されたものであって、その目的とするところは、病人、老人、障害者、健常者などが椅子に座った場合に、座面上の両脇下側となる左右の体幹側部を保持して、椅子に座った者の体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのを防ぎ、またこれらに起因して前方に傾いて椅子から落ちるのを防ぐと共に、姿勢が悪くなるのを防ぎ、一定時間快適に椅子に座ることのできる体幹保持機能付き椅子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部を保持する体幹保持盤を座面上方の左右両側にそれぞれ設置すると共に、体幹側部と当接する左右の体幹保持盤の内面側を平面視において内側に向けて凹曲状に形成し、左右の体幹保持盤を体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で移動自在及び体幹保持位置でロック自在に椅子に設け、左右の体幹保持盤の上辺は脇の下に対応する箇所が下向きに凹曲状に窪み、座面を一部に孔が形成された硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成した手段よりなるものである。
【0006】
また、請求項2の発明は、肘掛けを備えた椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部を保持する体幹保持盤を左右の肘掛けの内側の座面上方の左右両側にそれぞれ設置すると共に、体幹側部と当接する左右の体幹保持盤の内面側を平面視において内側に向けて凹曲状に形成し、左右の体幹保持盤の後端側を背もたれの左右両端側に外側の肘掛けに向けて付勢した状態で内側の体幹側部に向けて回動自在に連結し、体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で左右の体幹保持盤を内側の体幹側部に向けて押圧回動させ且つ体幹保持位置でロックする体幹保持盤作動機構を左右の肘掛けにそれぞれ設け、左右の体幹保持盤の上辺は脇の下に対応する箇所が下向きに凹曲状に窪み、座面を一部に孔が形成された硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成した手段よりなるものである。
【0007】
また、請求項3の発明は、肘掛けを備えた椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部を保持する体幹保持盤を左右の肘掛けの内側の座面上方の左右両側にそれぞれ設置すると共に、体幹側部と当接する左右の体幹保持盤の内面側を平面視において内側に向けて凹曲状に形成し、左右の体幹保持盤の後端側を背もたれの左右両端側に内側の体幹側部に向けて回動自在に連結し、体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で左右の体幹保持盤を回動させ且つ体幹保持位置でロックする体幹保持盤作動機構を左右の肘掛けにそれぞれ設け、左右の体幹保持盤の上辺は脇の下に対応する箇所が下向きに凹曲状に窪み、座面を一部に孔が形成された硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成した手段よりなるものである。
【0008】
また、請求項4の発明は、肘掛けを備えた椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部を保持する体幹保持盤を左右の肘掛けの内側の座面上方の左右両側にそれぞれ設置すると共に、体幹側部と当接する左右の体幹保持盤の内面側を平面視において内側に向けて凹曲状に形成し、左右の体幹保持盤を左右の肘掛けにそれぞれ連結し、体幹保持盤が各々連結された左右の肘掛けを体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で回動自在及び体幹保持位置でロック自在に椅子に設け、左右の体幹保持盤の上辺は脇の下に対応する箇所が下向きに凹曲状に窪み、座面を一部に孔が形成された硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成した手段よりなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に記載の発明の実施の形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
【0010】
〔実施の形態−1〕
ここで、図1は体幹保持機能付き椅子の正面図、図2は体幹保持機能付き椅子の側面図、図3は体幹保持機能付き椅子の平面図、図4は体幹保持機能付き椅子の背面図、図5は体幹保持盤と背もたれとの連結部分の部分拡大図、図6は体幹保持盤作動機構の底面図、図7は体幹保持盤作動機構の正面図、図8は体幹保持盤作動機構の正面図である。
【0011】
図1〜図4において、体幹保持機能付き椅子1は、左右前後の四本の脚2、脚2で支持される座面3、座面3の上方の左右両側に配置された左右の肘掛け4、座面3の後端部に配置された背もたれ5、及び左右の肘掛け4の内側の座面3の上方の左右両側に設置された左右の体幹保持盤6、体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で左右の体幹保持盤6を内側の体幹側部aに向けて押圧回動させ且つ体幹保持位置でロックする体幹保持盤作動機構7などから構成されている。
【0012】
体幹保持機能付き椅子1は、病人、老人、障害者、健常者などが椅子に座った場合に、座面上の両脇下側となる左右の体幹側部aを保持して、椅子に座った者の体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのを防ぎ、またこれらに起因して前方に傾いて椅子から落ちるのを防ぐと共に、姿勢が悪くなるのを防ぎ、一定時間快適に椅子に座ることのできる特徴を備えている。
【0013】
四本の脚2は左右前後に所定の間隔をあけて配置され、又四本の脚2はその中間高さ位置で、前部側の左右の脚2が水平な前部脚連結桁2aにより連結され、後部側の左右の脚2が水平な後部脚連結桁2bにより連結され、左側及び右側の前後の脚2が水平な側部脚連結桁2cによりそれぞれ連結されている。また、前部脚連結桁2aと後部脚連結桁2bとの間には、座面3を支持するための複数の補助桁が前後方向に配置されている。
【0014】
後部側の左右の脚2はその上部が水平な上部脚連結2dにより連結されている。上部脚連結2dは背もたれ5の後部側を支持するもので、後部脚連結桁2bと上下で平行になっている。背もたれ5は上部脚連結2dにネジなどにより固定されている。
【0015】
四本の脚2は上下にスライド伸縮する構造になっており、このため、各脚2にはその下部外側面にスライド脚2eが上下スライド自在に取り付けられている。各脚2の下部外側面にはスライド溝が上下方向に形成され、脚2の下部外側面と当接するスライド脚2eの内側面にはスライド溝内に係合するスライド凸片が上下方向に形成されている。
【0016】
各脚2の下部には内側面から外側面に向けて水平な高さ調節用孔がそれぞれ形成され、各脚2の高さ調節用孔には高さを調節する調節撮み2fの調節ネジがそれぞれ挿通されており、各調節撮み2fの調節ネジの先端側はスライド脚2eのスライド凸片の表面に上下方向に等間隔で複数形成されたネジ孔の何れかのネジ孔に螺合して、スライド脚2eを所定の高さで各脚2に固定する構造になっている。
【0017】
座面3は、上記前部脚連結桁2a、後部脚連結桁2b、左右の側部脚連結桁2c及び前部脚連結桁2aと後部脚連結桁2bとの間に配置された補助桁によって形成される平面上に配置される。座面3の前端側は左右方向に略直線状に形成され、座面3の後端側は後方に向けて凸曲線状に形成されている。座面3は硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成され、硬板には一部に孔が形成されていて、座面3に座った者はその臀部の一部がクッション材を介してこの孔に係止されることによって、所謂床ずれが防がれている。
【0018】
肘掛け4は、座面3の上方の左右両側に配置されている。即ち、左側の肘掛け4は左側の前後に配置された脚2の上端間に前後方向に水平に配置され、右側の肘掛け4は右側の前後に配置された脚2の上端間に前後方向に水平に配置されている。左右の肘掛け4の前端側は丸みを帯びて前部側の脚2より少し前方に張り出しおり、左右の肘掛け4の後部側は内側に向けて曲線状に形成され後端側は丸みを帯びて後部側の脚2より少し後方に張り出している。また、左右の肘掛け4の内側面は平面視において凹曲状に形成されていて、左右の肘掛け4の内側に設置される左右の体幹保持盤6の外に向けて凸曲状に形成された外面側6bの形状に対応するようになっている。
【0019】
背もたれ5は、座面3の後端側から後方に向けて傾斜して配置され、前記したように上部脚連結2dにネジなどにより固定されている。背もたれ5は平面視において前方に向けて凹曲状に形成され、座面3は座った者の背中と当接する硬板の前面側にクッション材を取り付けた構造から構成されている。
【0020】
体幹保持盤6は、椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部aを保持して、椅子に座った者の体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのを防ぎ、またこれらに起因して前方に傾いて椅子から落ちるのを防ぐと共に、姿勢が悪くなるのを防ぎ、一定時間快適に椅子に座らせる機能を果たすもので、左右の肘掛け4の内側の座面3の上方の左右両側に設置されている。
【0021】
左右の体幹保持盤6は、体幹側部aと当接する内面側6aが平面視において内側に向けて凹曲状に形成されていて、丸みを帯びた左右の体幹側部aの形状に対応して外側から包むように挟んで保持できる構造になっている。また、左右の体幹保持盤6は内面側6aが内側に向けて凹曲状に形成されていることによって、体幹が左右に傾いたり捻れたりするのを防ぐことができるのは勿論、体幹が前屈みになるのを防ぐことも可能となる。
【0022】
左右の体幹保持盤6は、硬板と、硬板の内面側に配置されたクッション材から構成されている。硬板によって体幹保持盤6が体幹からの荷重によって変形するのが防がれる。また、クッション材は体幹側部aと当接する内面側6aに位置していて、左右の体幹保持盤6の内面側6aが柔軟な弾力をもって体幹側部aを保持できるようになっている。
【0023】
左右の体幹保持盤6は脇の下側を例えば高さ25cm〜30cmの範囲で保持できるように、左右の体幹保持盤6の高さは例えば高さ25cm〜30cm程度になっている。また、左右の体幹保持盤6の上辺は、脇の下に対応する個所が下向きに凹曲状に窪んでいて、脇の下が体幹保持盤6の上辺に当たるのが回避されている。
【0024】
左右の体幹保持盤6の後端側は背もたれ5の左右両端側に蝶番6cによって内側に向けて回動自在に連結されている。蝶番6cはそれぞれ片側に上下に2個取り付けられている。
【0025】
蝶番6cによって背もたれ5の左右両端側に回動自在に連結された左右の体幹保持盤6は、それぞれ外側に向けてつまり肘掛け4側に向けて常時付勢されていて、解除状態では左右の体幹保持盤6はその付勢力によって外側に回動して左右の肘掛け4に当接している。
【0026】
左右の体幹保持盤6の外側への回動の付勢力は、左右の体幹保持盤6の後端側を背もたれ5の左右両端側に蝶番6cを介して取り付ける際に、解除時の開き角度より少し外側に開いた角度の状態で、左右の体幹保持盤6の後端側と背もたれ5の左右両端側を密着して取り付けることにより生じさせることができる。左右の体幹保持盤6を内側に向けて回動すると、体幹保持盤6及び背もたれ5の密着部分の両クッション材は圧縮され、圧縮された密着部分のクッション材によって弾性復元力が生じて、外側への付勢力を発生させることができる。これ以外に、例えば付勢用のバネを蝶番6cに取り付けたり、或いは付勢用のバネを備えた蝶番6cを使用することでも対応可能である。
【0027】
体幹保持盤作動機構7は、体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で左右の体幹保持盤6を内側の体幹側部aに向けて押圧回動させ且つ体幹保持位置でロックする機構で、左右の肘掛け4の下面に左右の体幹保持盤6の外面側6bに向けて取り付けられ、取付盤7a、スライド押圧杆7g、操作レバー7i、リンク7kなどから主に構成されている。
【0028】
取付盤7aは、左右の肘掛け4の中央下面に直に下向きに固定して体幹保持盤6の外面側6bに向けて取り付けられ、体幹保持盤6の外面側6bに向かってその前部側が下向きに90度折曲された断面L字型の形状をしている。取付盤7aの下向きに折曲された前部側には体幹保持盤6に向けて貫通孔7bが形成されている。
【0029】
取付盤7aの前部側の体幹保持盤6に面する前面には、内部に貫通孔7bと連通する貫通孔7cを有する調整盤7dが取り付けられている。また、取付盤7aの前部側の後面には躯体型のガイド盤7eが一体的に固設され、ガイド盤7eには上記体幹保持盤6に向けて上記貫通孔7bに連通するガイド孔7fが貫通形成されている。
【0030】
スライド押圧杆7gは、体幹保持盤6の外面側6bを直接押圧して体幹保持盤6を体幹側部aに向けて押圧移動させるもので、体幹保持盤6に対して前進及び後退移動に、上記貫通孔7b、7c及びガイド孔7fを貫通してスライド自在に取り付けられている。スライド押圧杆7gは体幹保持盤6とは非連結で、押圧接触によって体幹保持盤6を体幹側部aに向けて移動させるが、体幹保持盤6が元の状態に復帰するのは前記した体幹保持盤6に作用する付勢力によって行われ、体幹保持盤6の復帰にはスライド押圧杆7gは付与しない。
【0031】
スライド押圧杆7gの前端には体幹保持盤6の外面側6bに当接する円柱型の押圧片7hが前後方向に移動自在に螺合されていて、この押圧片7hを一方向に回すと体幹保持盤6側に前進移動し、押圧片7hを反対方向に回すと体幹保持盤6側から後退移動するようになっている。押圧片7hを調節することによって、体幹保持盤6に対するスライド押圧杆7gの前端の突出量を調整でき、スライド押圧杆7gの押圧片7hの突出量が大きい場合には、体幹保持盤6を内側に向けてより大きく移動させることができる。
【0032】
操作レバー7iはスライド押圧杆7gを前後に移動させるための操作杆で、操作レバー7iの先端には間をあけて上下に一対のL字型の作動リンク7jがそれぞれ取り付けられている。上側の作動リンク7jのL字型に曲がった先端側は上記スライド押圧杆7gの後端側の側面の上面に垂直軸回りに正逆回転自在に軸支され、又下側の作動リンク7jのL字型に曲がった先端側は上記スライド押圧杆7gの後端側の側面の下面に垂直軸回りに正逆回転自在に軸支されている。このように、L字型に曲がった上下の作動リンク7jの先端側は上下で挟んで状態で上記スライド押圧杆7gの後端側に枢結されている。
【0033】
スライド押圧杆7gを挟んでその上下には一対のリンク7kが平行に取り付けられている。上下のリンク7kは側板7mによって一体的に結合されている。上下のリンク7kの一端側は躯体型のガイド盤7eの上面及び下面に垂直軸回りに正逆回転自在に軸支され、上下のリンク7kの他端側は上下の作動リンク7jのL字型に曲がった部分に正逆回転自在に軸支されている。
【0034】
操作レバー7iを操作してスライド押圧杆7gを体幹保持盤6に対して進退動させる場合、上下のリンク7kは一端側を支点として他端側が所定の角度の範囲で往復回動することで、操作レバー7iの作動リンク7jは往復回動するリンク7kの他端側を基点として相対的に回動して、スライド押圧杆7gの後端側と枢結する作動リンク7jの先端側がスライド押圧杆7gを体幹保持盤6に向けて前進及び後退させる機構になっている。
【0035】
操作レバー7iは、リンク7kの他端側を基点として180度の角度の範囲で正逆回転する構造になっており、図6において実線位置が体幹保持盤6の体幹保持解除位置であり、これから180度回転した仮想線位置が体幹保持盤6の体幹保持位置となり、体幹保持位置で体幹保持盤6をロックする。体幹保持解除位置から体幹保持位置までの回転範囲が操作レバー7iによる体幹保持盤6の押圧回動範囲となる。
【0036】
なお、前記実施の形態の説明においては、スライド押圧杆7gの前端が体幹保持盤6の外面側6bと非連結の構造の場合について説明したが、図8のように、スライド押圧杆7gの前端の押圧片7hが体幹保持盤6の外面側6bに突設された連結具6dによって連結される構造でもよい。連結具6dによりスライド押圧杆7gの前端の押圧体7dと体幹保持盤6の外面側6bが連結されている場合には、スライド押圧杆7gが後退すると連結具6dを通じて体幹保持盤6も一体となってスライド押圧杆7gの後退方向つまり外側に向けて開く方向に回動するので、体幹保持盤6を常時外側の開く方向に付勢力を作用させる必要がなく、このため、前記の〔0025〕〔0026〕などで説明した構造を省略することができる。
【0037】
次に、上記発明の実施の形態の構成に基づく体幹保持機能付き椅子の動作について以下説明する。
病人、老人、障害者、健常者などが体幹保持機能付き椅子1に座った後、左右の肘掛け4の下面側に取り付けられた体幹保持盤作動機構7の操作レバー7iを手で掴んで、図6において実線位置から仮想線位置まで180度回転させる。なお、健常者は自分の手で操作できるが、病人、老人、障害者、子供など自分の力では無理な場合には介添え者や保護者などが操作する。
【0038】
操作レバー7iを操作して回転させると、操作レバー7iはL字型の作動リンク7jの折曲部のリンク7k他端側との枢結箇所を中心として、相対的に180度回転する。リンク7k他端側との枢結箇所は当初スライド押圧杆7g上に位置しているが操作レバー7iの回転に連動して、リンク7k一端側を中心として操作レバー7iの回転方向と逆向きに回転してスライド押圧杆7g上から離れる。
【0039】
当初は、リンク7kの両端側の枢結箇所及び操作レバー7iの作動リンク7jの先端側のスライド押圧杆7gとの枢結箇所は、スライド押圧杆7g上にあって一直線状に位置しているが、操作レバー7iの回転によって、中間に位置するリンク7k他端側の枢結箇所がスライド押圧杆7g上から離れることによって、スライド押圧杆7gの後端側と枢結する操作レバー7iの作動リンク7jの先端側がスライド押圧杆7gを前方の体幹保持盤6の外面側6bに向けて移動させる。操作レバー7iは仮想線位置まで回転する間、スライド押圧杆7gを体幹保持盤6に向けて移動させる。
【0040】
操作レバー7iの回転に連動してスライド押圧杆7g上から徐々に離れていっていたリンク7k他端側の作動リンク7jとの枢結箇所は、操作レバー7iの回転角度が90度を過ぎると、逆にスライド押圧杆7gに向かって徐々に接近していき、操作レバー7iが仮想線位置に到達すると、スライド押圧杆7g上に位置する。
【0041】
リンク7k他端側が一端側を中心として往復回動する間、作動リンク7jの先端側は往復回動するリンク7k他端側の枢結箇所を中心として相対的に180度回転するが、リンク7k他端側の枢結箇所が往復回動するために、作動リンク7jの先端側の回転移動は直線移動に変換されて、スライド押圧杆7gを前方の体幹保持盤6に向けて直線移動させることになる。
【0042】
操作レバー7iの回転操作によって体幹保持盤6に向けて移動させられたスライド押圧杆7gは、その前端の押圧片7hが体幹保持盤6の外面側6bに当接してこれを前方の体幹保持盤6の内側に向けて押圧する。押圧片7hが当接する体幹保持盤6の外面側6bの表面には滑り易いように摩擦抵抗の小さな面シールが貼られている。
【0043】
スライド押圧杆7gの前端の押圧片7hによる押圧によって、体幹保持盤6は背もたれ5との連結の蝶番6cを中心として、内側に座っている者の脇下側の体幹側部aに向けて回動する。そして、操作レバー7iが仮想線位置に回転移動して到達すると、体幹保持盤6はその内面側6aが体幹側部aに接触する体幹保持位置に到達する。
【0044】
操作レバー7iが仮想線位置に到達したとき、リンク7kの両端側の枢結箇所及び操作レバー7iの作動リンク7jの先端側のスライド押圧杆7gとの枢結箇所は、スライド押圧杆7g上にあって一直線状に位置するため、体幹保持盤6からのスライド押圧杆7gに作用する反力によっては、操作レバー7iを元の状態に向けて回転させる回転モーメントが起きず、これによって、体幹保持盤作動機構7はロックされた状態になる。
【0045】
このようにして、体幹保持機能付き椅子1に座った者は、背中側が背もたれ5によって保持され、左右の体幹側部aが左右の体幹保持盤6によって保持されることになる。左右の体幹側部aを保持する体幹保持盤6は体幹保持位置で体幹保持盤作動機構7がロックされることで同様にロックされる。
【0046】
これにより、体幹保持機能付き椅子1に座った者は、体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのが防がれる。つまり、病人、老人、障害者のように自分の姿勢を維持出来ない者は、背もたれ5と左右の体幹保持盤6によって体幹が保持されるため、一定時間快適に椅子に座ることが可能となる。
【0047】
また、健常者にあっても、背もたれ5と左右の体幹保持盤6によって体幹が保持されるため、姿勢が悪くなるのが防がれ、又体幹が保持されているために体幹を支えることによる疲労がなく、体幹保持機能付き椅子1に座って長時間の作業も可能となるなど、一定時間快適に椅子に座ることができる。
【0048】
左右の体幹保持盤6による体幹保持位置を解除して元に戻す場合には、仮想線位置の操作レバー7iを逆向きに回転させて実線位置に戻す。操作レバー7iを逆向きに回転させると、前記の動作と逆の動作により、スライド押圧杆7gは体幹保持盤6の外面側6bから離れる方向に後退する。スライド押圧杆7gの前端の押圧片7hからの押圧がなくなると、これに連動して左右の体幹保持盤6はこれを開く方向に向けて作用する付勢力によって蝶番6cを中心に左右の肘掛け4側に向けて回動して左右に開いて、体幹保持解除位置に戻り、この体幹保持機能付き椅子1に座っていた者はこの椅子から離れることができる。
【0049】
なお、スライド押圧杆7gの前端の押圧片7hが連結具6dによって体幹保持盤6の外面側6bに連結されている場合には、スライド押圧杆7gの前端の押圧片7hが後退すると、後退する押圧片7hに牽引されて体幹保持盤6はスライド押圧杆7gの後退側に向けて蝶番6cを中心に左右の肘掛け4側に向けて回動して左右に開いて、体幹保持解除位置に戻る。
【0050】
〔実施の形態−2〕
ここで、図9は体幹保持機能付き椅子の正面図、図10は体幹保持機能付き椅子の側面図、図11は体幹保持機能付き椅子の平面図、図12は体幹保持機能付き椅子の背面図、図13は体幹保持盤作動機構の底断面図である。
【0051】
図9〜図12において、体幹保持機能付き椅子11は、左右前後の四本の脚12、脚12で支持される座面13、座面13の上方の左右両側に配置された左右の肘掛け14、座面13の後端部に配置された背もたれ15、左右の肘掛け14にそれぞれ連結された左右の体幹保持盤16、体幹保持盤16が各々連結された左右の肘掛け14を体幹保持解除位置と体幹保持位置でロックする体幹保持盤作動機構17などから構成されている。
【0052】
体幹保持機能付き椅子11は、病人、老人、障害者、健常者などが椅子に座った場合に、座面上の両脇下側となる左右の体幹側部aを保持して、椅子に座った者の体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのを防ぎ、またこれらに起因して前方に傾いて椅子から落ちるのを防ぐと共に、姿勢が悪くなるのを防ぎ、一定時間快適に椅子に座ることのできる特徴を備えている。
【0053】
四本の脚12は左右前後に所定の間隔をあけて配置され、後部側の左右の脚12より高さが低い前部側の左右の脚12は上部高さ位置で水平な前部脚連結桁112aにより連結され、後部側の左右の脚12はその中間高さ位置で水平な後部脚連結桁12bにより連結され、左側及び右側の前後の脚12が水平な側部脚連結桁12cによりそれぞれ連結されている。また、前部脚連結桁12aと後部脚連結桁12bとの間には、座面13を支持するための複数の補助桁が前後方向に配置されている。
【0054】
後部側の左右の脚12はその上部が水平な上部脚連結12dにより連結されている。上部脚連結12dは背もたれ15の後部側を支持するもので、後部脚連結桁12bと上下で平行になっている。背もたれ15は上部脚連結12dにネジなどにより固定されている。
【0055】
座面13は、上記前部脚連結桁12a、後部脚連結桁12b、左右の側部脚連結桁12c及び前部脚連結桁12aと後部脚連結桁12bとの間に配置された補助桁によって形成される平面上に配置される。座面13の前端側は左右方向に略直線状に形成され、座面13の後端側は後方に向けて凸曲線状に形成されている。座面13は硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成され、硬板には一部に孔が形成されていて、座面13に座った者はその臀部の一部がクッション材を介してこの孔に係止されることによって、所謂床ずれが防がれている。
【0056】
肘掛け14は、座面13の上方の左右両側に配置されている。即ち、左側の肘掛け14は左側の前後に配置された脚12の上方間に前後方向に水平に配置されると共に後部側の脚12の上端に垂直軸回りに回転自在に取り付けられている。右側の肘掛け14は右側の前後に配置された脚12の上方間に前後方向に水平に配置されると共に後部側の脚12の上端に垂直軸回りに回動自在に取り付けられている。
【0057】
左右の肘掛け14の内側には左右の体幹保持盤16の外面側16bの一部が一体的に連結されていて、左右の肘掛け14を後部側の脚12を中心として回動させることによって、左右の体幹保持盤16を回動させて、座面13に座った者の左右の体幹側部aを保持させることができるようになっている。
【0058】
左右の肘掛け14の前端側は丸みを帯びて前部側の脚12より少し前方に張り出しおり、左右の肘掛け14の後部側は内側に向けて曲線状に形成され後端側は丸みを帯びて後部側の脚12より少し後方に張り出している。また、左右の肘掛け14の内側面は平面視において凹曲状に形成されていて、左右の肘掛け14の内側に設置される左右の体幹保持盤16の外に向けて凸曲状に形成された外面側16bの形状に対応するようになっている。
【0059】
背もたれ15は、座面13の後端側から後方に向けて傾斜して配置され、前記したように上部脚連結12dにネジなどにより固定されている。背もたれ15は平面視において前方に向けて凹曲状に形成され、座面13は座った者の背中と当接する硬板の前面側にクッション材を取り付けた構造から構成されている。
【0060】
体幹保持盤16は、椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部aを保持して、椅子に座った者の体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのを防ぎ、またこれらに起因して前方に傾いて椅子から落ちるのを防ぐと共に、姿勢が悪くなるのを防ぎ、一定時間快適に椅子に座らせる機能を果たすもので、左右の肘掛け14の内側に一体的に連結されて座面13の上方の左右両側に設置されている。
【0061】
左右の肘掛け14に一体的に連結された左右の体幹保持盤16は、体幹側部aと当接する内面側16aが平面視において内側に向けて凹曲状に形成されていて、丸みを帯びた左右の体幹側部aの形状に対応して外側から包むように挟んで保持できる構造になっている。また、左右の体幹保持盤16は内面側16aが内側に向けて凹曲状に形成されていることによって、体幹が左右に傾いたり捻れたりするのを防ぐことができるのは勿論、体幹が前屈みになるのを防ぐことも可能となる。
【0062】
左右の体幹保持盤16は、硬板と、硬板の内面側に配置されたクッション材から構成されている。硬板によって体幹保持盤16が体幹からの荷重によって変形するのが防がれる。また、クッション材は体幹側部aと当接する内面側16aに位置していて、左右の体幹保持盤16の内面側16aが柔軟な弾力をもって体幹側部aを保持できるようになっている。
【0063】
左右の体幹保持盤16は脇の下側を例えば高さ25cm〜30cmの範囲で保持できるように、左右の体幹保持盤16の高さは例えば高さ25cm〜30cm程度になっている。また、左右の体幹保持盤16の上辺は、脇の下に対応する個所が下向きに凹曲状に窪んでいて、脇の下が体幹保持盤16の上辺に当たるのが回避されている。
【0064】
左右の体幹保持盤16の後端側は背もたれ15の左右両端側に蝶番16cによって内側に向けて回動自在に連結されている。蝶番16cはそれぞれ片側に上下に2個取り付けられている。
【0065】
体幹保持盤作動機構17は、左右の肘掛け14に連結された左右の体幹保持盤16を体幹保持解除位置と体幹保持位置でロックする機構で、左右の肘掛け14の下面に左右の体幹保持盤16の外面側16bに向けて取り付けられ、後部側の左右の脚12の上端に取り付けられた回動支持軸17a、回動盤17d、スライド作動杆17h、作動索状17k、巻取軸17m、操作レバー17nなどから主に構成されている。
【0066】
回動支持軸17aは後部側の左右の脚12の上端にそれぞれ取り付けられている。回動支持軸17aは円盤状の形状をしており、円盤状の側周面の一部には等間隔で複数の係合溝17bが形成されている。また回動支持軸17aの側周面にストッパー突起17cが突出して形成されている。
【0067】
一方、この回動支持軸17aの外周には円形リング状の回動盤17dが嵌合されている。回動盤17dは円盤状の回動支持軸17aの外周を回動するもので、肘掛け14の後部側の下面に下向きに取り付けられている。回動盤17dの側周面の一部にはストッパー溝17eが一定の角度で形成されており、このストッパー溝17eには上記ストッパー突起17cが係合していて、ストッパー突起17cがこのストッパー溝17e内で回動できる範囲が回動盤17dの回動範囲となる。
【0068】
回動盤17dの前方に向く側周面にはガイド盤17fが一体的に突出形成されている。ガイド盤17fには前後方向に向けてガイド孔17gが形成され、ガイド孔17gの内部側は幅が広くなっていて、回動支持軸17aの側周面に形成された前記の一部の係合溝17bに面している。
【0069】
ガイド孔17gにはスライド作動杆17hがスライド移動自在に取り付けられている。スライド作動杆17hの前端側は回動支持軸17aの側周面に形成された複数の係合溝17bの一つに挿入して係合する構造になっている。また、スライド作動杆17hの前部側には係合溝17bに係合する方向にスライド作動杆17hを常時付勢するバネ17iが取り付けられている。
【0070】
スライド作動杆17hの後端には連結孔17jが形成されており、この連結孔17jにはワイヤーなどからなる作動索状17kの一端が連結されている。作動索状17kの他端側は、その前方側の肘掛け14の下面に取り付けられた巻取軸17mに巻かれている。
【0071】
巻取軸17mには、肘掛け14の側方に設けられた操作レバー17nの回転軸が同軸状態に連結されていて、操作レバー17nが回動するとこれと一体となって巻取軸17mは回転する構造になっている。
【0072】
この実施の形態では操作レバー17nが上向きに回動すると巻取軸17mは作動索状17kを巻き取る方向に回転し、作動索状17kが巻取軸17m側に引っ張られて移動すると、作動索状17kが連結されたスライド作動杆17hはその前端側が係合溝17bから抜けて、ロック解除状態になる構造になっている。
操作レバー17nが逆に下向きに回動するのを防ぐために、操作レバー17nの端部にはストッパー17pが肘掛け14の下面に向けて突出して形成されている。
【0073】
次に、上記発明の実施の形態の構成に基づく体幹保持機能付き椅子の動作について以下説明する。
病人、老人、障害者、健常者などが体幹保持機能付き椅子11に座った後、左右の肘掛け14の側方に取り付けられた体幹保持盤作動機構17の操作レバー17nを手で掴んで、上向きに回動させる。なお、健常者は自分の手で操作できるが、病人、老人、障害者、子供など自分の力では無理な場合には介添え者や保護者などが操作する。
【0074】
操作レバー17nを上向きに回動させると、操作レバー17nに連結された同軸の巻取軸17mが作動索状17kを巻き取る方向に回転する。これにより作動索状17kは巻取軸17m側に向けて引っ張られて移動し、作動索状17kの一端が連結されたスライド作動杆17hをバネ17iの付勢力に打ち勝って巻取軸17m側に向けて移動させる。
【0075】
スライド作動杆17hが巻取軸17mに向けて移動すると、回動支持軸17aの側周面に形成された複数の係合溝17bの一つに係合されていたスライド作動杆17hの前端側は係合溝17bから抜け出て、ロック状態が解除される。
【0076】
このロック解除状態で、左右の肘掛け14を回動支持軸17aを中心として、左右の体幹保持盤16を体幹側部aに向けて回動させ、左右の体幹保持盤16が左右の体幹側部aを保持する体幹保持位置まできた時点で、操作レバー17nを離す。操作レバー17nを離すと、バネ17iの付勢力により、スライド作動杆17hの前端側が係合溝17bの一つに挿入して係合されることにより、再びロック状態となる。
【0077】
また、スライド作動杆17hが係合溝17b側に移動することにより、作動索状17kは巻き戻されて回動支持軸17a側に移動する。作動索状17kが巻き戻されることによって巻取軸17mは逆回転し、巻取軸17mと同軸の操作レバー17nは下向きに回動し、操作レバー17nのストッパー17pが肘掛け14の下面に当接して操作レバー17nの下向きへの回動は停止される。
【0078】
このようにして、体幹保持機能付き椅子11に座った者は、背中側が背もたれ15によって保持され、左右の体幹側部aが左右の体幹保持盤16によって保持されることになる。左右の体幹側部aを保持する体幹保持盤16は体幹保持位置で体幹保持盤作動機構17によってロックされる。
【0079】
これにより、体幹保持機能付き椅子11に座った者は、体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのが防がれる。つまり、病人、老人、障害者のように自分の姿勢を維持出来ない者は、背もたれ15と左右の体幹保持盤16によって体幹が保持されるため、一定時間快適に椅子に座ることが可能となる。
【0080】
また、健常者にあっても、背もたれ15と左右の体幹保持盤16によって体幹が保持されるため、姿勢が悪くなるのが防がれ、又体幹が保持されているために体幹を支えることによる疲労がなく、体幹保持機能付き椅子11に座って長時間の作業も可能となるなど、一定時間快適に椅子に座ることができる。
【0081】
左右の体幹保持盤6による体幹保持位置を解除して元に戻す場合には、前記同様に操作レバー17nを上向きに回動させてロック状態を解除して、左右の肘掛け14を回動支持軸17aを中心として開く方向に回動させることで体幹保持解除位置に戻り、この体幹保持機能付き椅子11に座っていた者はこの椅子から離れることができる。
【0082】
なお、この発明は上記発明の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。前記実施の形態では肘掛けが設けられている場合で説明したが、肘掛けが設けられていない椅子にも適用できるのは勿論である。
【0083】
【発明の効果】
以上の記載より明らかなように、この発明に係る体幹保持機能付き椅子によれば、病人、老人、障害者のように自分の姿勢を維持出来ない者は、背もたれと左右の体幹保持盤によって体幹が保持されるため、体幹が椅子内で傾いたり、捻れたり、前屈みになったりするのが防がれ、またこれらに起因して前方に傾いて椅子から落ちるのが防がれて、一定時間快適に椅子に座ることが可能となる。
また、健常者にあっても、背もたれと左右の体幹保持盤によって体幹が保持されるため、姿勢が悪くなるのが防がれ、又体幹が保持されているために体幹を支えることによる疲労がなく、体幹保持機能付き椅子に座って長時間の作業も可能となるなど、一定時間快適に椅子に座ることができる等、極めて新規的有益なる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態−1を示す体幹保持機能付き椅子の正面図である。
【図2】この発明の実施の形態−1を示す体幹保持機能付き椅子の側面図である。
【図3】この発明の実施の形態−1を示す体幹保持機能付き椅子の平面図である。
【図4】この発明の実施の形態−1を示す体幹保持機能付き椅子の背面図である。
【図5】この発明の実施の形態−1を示す体幹保持盤と背もたれとの連結部分の部分拡大図である。
【図6】この発明の実施の形態−1を示す体幹保持盤作動機構の底面図である。
【図7】この発明の実施の形態−1を示す体幹保持盤作動機構の正面図である。
【図8】この発明の実施の形態−1の他例を示す体幹保持盤作動機構の正面図である。
【図9】この発明の実施の形態−2を示す体幹保持機能付き椅子の正面図である。
【図10】この発明の実施の形態−2を示す体幹保持機能付き椅子の側面図である。
【図11】この発明の実施の形態−2を示す体幹保持機能付き椅子の平面図である。
【図12】この発明の実施の形態−2を示す体幹保持機能付き椅子の背面図である。
【図13】この発明の実施の形態−2を示す体幹保持盤作動機構の底断面図である。
【符号の説明】
1 体幹保持機能付き椅子
2 脚
2a 前部脚連結桁
2b 後部脚連結桁
2c 側部脚連結桁
2d 上部脚連結
2e スライド脚
2f 調節撮み
3 座面
4 肘掛け
5 背もたれ
6 体幹保持盤
6a 内面側
6b 外面側
6c 蝶番
6d 連結具
7 体幹保持盤作動機構
7a 取付盤
7b 貫通孔
7c 貫通孔
7d 調整盤
7e ガイド盤
7f ガイド孔
7g スライド押圧杆
7h 押圧片
7i 操作レバー
7j 作動リンク
7k リンク
7m 側板
11 体幹保持機能付き椅子
12 脚
12a 前部脚連結桁
12b 後部脚連結桁
12c 側部脚連結桁
12d 上部脚連結
13 座面
14 肘掛け
15 背もたれ
16 体幹保持盤
16a 内面側
16b 外面側
16c 蝶番
17 体幹保持盤作動機構
17a 回動支持軸
17b 係合溝
17c ストッパー突起
17d 回動盤
17e ストッパー溝
17f ガイド盤
17g ガイド孔
17h スライド作動杆
17i バネ
17j 連結孔
17k 作動索状
17m 巻取軸
17n 操作レバー
17p ストッパー
a 体幹側部

Claims (4)

  1. 椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部を保持する体幹保持盤を座面上方の左右両側にそれぞれ設置すると共に、体幹側部と当接する左右の体幹保持盤の内面側を平面視において内側に向けて凹曲状に形成し、左右の体幹保持盤を体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で移動自在及び体幹保持位置でロック自在に椅子に設け、左右の体幹保持盤の上辺は脇の下に対応する箇所が下向きに凹曲状に窪み、座面を一部に孔が形成された硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成したことを特徴とする体幹保持機能付き椅子。
  2. 肘掛けを備えた椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部を保持する体幹保持盤を左右の肘掛けの内側の座面上方の左右両側にそれぞれ設置すると共に、体幹側部と当接する左右の体幹保持盤の内面側を平面視において内側に向けて凹曲状に形成し、左右の体幹保持盤の後端側を背もたれの左右両端側に外側の肘掛けに向けて付勢した状態で内側の体幹側部に向けて回動自在に連結し、体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で左右の体幹保持盤を内側の体幹側部に向けて押圧回動させ且つ体幹保持位置でロックする体幹保持盤作動機構を左右の肘掛けにそれぞれ設け、左右の体幹保持盤の上辺は脇の下に対応する箇所が下向きに凹曲状に窪み、座面を一部に孔が形成された硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成したことを特徴とする体幹保持機能付き椅子。
  3. 肘掛けを備えた椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部を保持する体幹保持盤を左右の肘掛けの内側の座面上方の左右両側にそれぞれ設置すると共に、体幹側部と当接する左右の体幹保持盤の内面側を平面視において内側に向けて凹曲状に形成し、左右の体幹保持盤の後端側を背もたれの左右両端側に内側の体幹側部に向けて回動自在に連結し、体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で左右の体幹保持盤を回動させ且つ体幹保持位置でロックする体幹保持盤作動機構を左右の肘掛けにそれぞれ設け、左右の体幹保持盤の上辺は脇の下に対応する箇所が下向きに凹曲状に窪み、座面を一部に孔が形成された硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成したことを特徴とする体幹保持機能付き椅子。
  4. 肘掛けを備えた椅子に座った者の両脇下側となる左右の体幹側部を保持する体幹保持盤を左右の肘掛けの内側の座面上方の左右両側にそれぞれ設置すると共に、体幹側部と当接する左右の体幹保持盤の内面側を平面視において内側に向けて凹曲状に形成し、左右の体幹保持盤を左右の肘掛けにそれぞれ連結し、体幹保持盤が各々連結された左右の肘掛けを体幹保持解除位置と体幹保持位置との間で回動自在及び体幹保持位置でロック自在に椅子に設け、左右の体幹保持盤の上辺は脇の下に対応する箇所が下向きに凹曲状に窪み、座面を一部に孔が形成された硬板の上にクッション材を取り付けた構造から構成したことを特徴とする体幹保持機能付き椅子。
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