JP2004114678A - ロール紙輪転印刷機 - Google Patents

Abstract

【課題】　印刷製品の版型を上手く変えることができ、被印刷材料を経済的に無駄無く使い切ることができるロール紙輪転印刷機を提供する。
【解決手段】　版胴上に、少なくとも２つの印刷面１４，１５を、異なる高さＬ１，Ｌ２で周方向に配置した。このとき、少なくとも一つの印刷面１５には、切り抜き部１７だけを設け、もう一つの印刷面１４には、切り抜き部１６と制御ストライプ３を設けた。版胴９，１０は、直接的か、あるいは転写胴１１，１２を介して間接的にウェブ１８に印刷を行うように構成する。
【選択図】　図５

Description

　本発明は、版胴と対向圧胴を備える少なくとも一つの印刷装置を有したロール紙輪転印刷機に関する。

　ロール紙輪転印刷機の印刷装置は、少なくとも一つの版胴ならびに対向圧胴を備えている。互いに対向するように当接された二つの胴の間をウェブが通される際に、版胴上に存在する印刷版の印刷像がウェブに転写される。印刷は、間接的にも行われ、この場合には、版胴の印刷像は、先ず転写胴へと、そしてこの転写胴からウェブへと転写される。

　上記版胴上には、版胴の周方向に一つもしくは複数の同じ長さの印刷ページ、あるいは別の言い方をすれば印刷面（Druckseite）を有する印刷版が存在している。図１には、高さＬが版胴の周長に相当するような上記のような印刷面１が示されている。この印刷面１は、所定の領域を有し、この領域の中に、ページとも呼べる印刷対象の複製部もしくは切り抜き部２（Nutzen）が配置されており、さらに、調整目的もしくは制御目的に用いられるマークが中に印刷された所定の領域も有している。この領域は、本明細書中、以下に制御ストライプ３と称することにする。印刷面１は、版胴の一回転毎に周期的にウェブ上に印刷され、裁断装置内で切断される。

　さらに、同じ高さＬ／２の２つの印刷面が版胴の周方向に設けられたロール紙輪転印刷機が知られている（図２参照）。また、例えば３つの同じ高さの印刷面が胴外周上に設けられた構成も知られている。このように複数の印刷面４を設ける際に問題になるのは、両方の印刷面４に同じように切り抜き部２を配置すると、制御ストライプ用の領域が使われないままになる点であり、それは、版胴一回転につき一つの制御ストライプが印刷されれば十分であるからである。また、印刷版を張り付けるための張設溝（Spannkanal）に起因する印刷不可能な領域が各印刷面４に形成されてしまう。印刷版の使用可能な領域でさえ使い切ることは難しい。加えて、可能な版型の長さの数は、僅かな同じ長さの版胴の外周部分に限られる。

　本発明の課題は、印刷製品の版型を上手く変えることができ、被印刷材料を経済的に無駄無く使い切ることができるロール紙輪転印刷機を提供することにある。

　この課題は、本発明により、請求項１の特徴部分に記載の構成によって解決される。異なる高さの印刷面を配置することにより、印刷機の周版型（Umfangsformat）の中で、与えられた印刷可能な領域を上手く使い、必要な周部分にのみ制御ストライプもしくは制御ストライプ用のスペースを設け、さらに、かなり自由に印刷面と組み合わせることができる。また、張設溝のために印刷できない領域は、周版型に一つ設けられるだけでよい。

　以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。

　図３に示された印刷機は、例えば２つの印刷ユニット５，６、ロール紙繰出装置７、及び裁断装置８を備えている。印刷ユニット５，６は、オフセット印刷法によって動作するが、グラビア印刷法、凸版印刷法によっても動作可能である。版胴１０無しで３胴型印刷装置を用いることもできる。また、転写胴１１を無くすこともでき、その場合には、転写胴１２を対向圧胴として形成して、直接印刷法を用いることもできる。

　版胴９は、印刷版１３を保持し、この印刷版上に、異なる高さＬ１，Ｌ２を有する２つの印刷面１４，１５が周方向に設けられている（図５参照）。印刷面１４には、さらに制御ストライプ３が設けられ、この領域内には、調整目的もしくは印刷機内制御目的に使われる印刷マーク（Druckmarken）及び整合クロス（Passkreuz）等の印刷像が設けられている。印刷面１４，１５のいずれにも、張設溝のために印刷できない領域が入っていても構わない。印刷面１４は、さらに、複製部ないし切り抜き部１６用の印刷像、印刷面１５は、複製部ないし切り抜き部１７用の印刷像を有している。印刷版１３は、スリーブとして、あるいは終端を有するプレートとして形成することができる。また、印刷版は、直に版胴９の表面上に書き込まれて形成されるものであってもよい。同じく、幾つかの印刷版が、版胴の周方向に固定されていてもよいし、幾つかの印刷版１３が軸線方向に隣接して版胴９上に固定されていてもよい。また、図５に示された印刷面１４，１５は、幾重にも隣り合って版胴９上に設けられていてもよい。版胴１０には、同じようにして印刷版及び印刷面が備えられている。

　ロール紙繰出装置７から繰り出されたウェブ１８は、印刷ユニット５に導かれ、その際、図５に示された印刷面１４，１５の印刷像が両面に印刷される。続いて、正確に見当合わせされた状態で、印刷ユニット６を通過させられる際に、印刷面１４，１５上に、次のインクが印刷される。周期的に連続して繰り返される印刷面 １４，１５が印刷されたウェブ１８は、次に裁断装置８を用いて、切断長に相当する高さＬ１，Ｌ２を有する枚葉紙１９，２０に切断される。
裁断装置８の代わりに、ウェブ１８をロール２２に巻き取るロール紙巻取装置２１を用いることもできる（図４参照）。

　版胴の外周上には、２つの印刷面１４，１５よりも多くの違った高さが設けられてもよく、このとき、制御ストライプは、かなり任意に配設される。

従来技術による版胴上の印刷面の配置を示す図である。 従来技術による版胴上の印刷面の配置を示す図である。 裁断装置を有するロール紙輪転印刷機を示す図である。 ロール紙巻取装置を示す図である。 本発明による版胴上の印刷面の配置を示す図である。

符号の説明

　１，４，１４，１５・・・印刷面
　２，１６，１７・・・切り抜き部
　３・・・制御ストライプ
　５，６・・・印刷ユニット（印刷装置）
　７・・・ロール紙繰出装置
　８・・・裁断装置
　９，１０・・・版胴
　１１，１２・・・転写胴（対向圧胴）
　１３・・・印刷版
　１８・・・ウェブ
　２０・・・枚葉紙
　２１・・・ロール紙巻取装置
　２２・・・ロール
　Ｌ・・・高さ
　Ｌ１・・・高さ
　Ｌ２・・・高さ

Claims (7)

1. 　版胴（９，１０）及び対向圧胴（１１，１２）を備える印刷装置（５，６）を少なくとも一つ有して、前記印刷装置によりウェブ（１８）の印刷が可能とされたロール紙輪転印刷機であって、前記版胴（９，１０）は、少なくとも一つの印刷版を保持し、該印刷版によって、異なる高さ（Ｌ１，Ｌ２）の少なくとも２つの印刷面（１４，１５）が前記版胴の周方向に設けられているロール紙輪転印刷機。
2. 　請求項１に記載のロール紙輪転印刷機において、
   　少なくとも一つの印刷面（１５）は、切り抜き部（１７）だけを有し、もう一つの印刷面（１４）は、切り抜き部（１６）と制御ストライプ（３）を有していることを特徴とするロール紙輪転印刷機。
3. 　請求項１または請求項２に記載のロール紙輪転印刷機において、
   　前記版胴（９，１０）は、直接的か、あるいは転写胴（１１，１２）を介して間接的に、前記ウェブ（１８）に印刷を行うように構成されていることを特徴とするロール紙輪転印刷機。
4. 　請求項３に記載のロール紙輪転印刷機において、
   　一つの版胴（９）ならびに一つの転写胴（１１）が、さらに他の一つの版胴（１０）ならびにさらに他の一つの転写胴（１２）とともに両面印刷装置を形成し、該両面印刷装置により、互いに対向して当接配置された前記転写胴（１１，１２）の間でウェブ（１８）が印刷可能とされていることを特徴とするロール紙輪転印刷機。
5. 　請求項１に記載のロール紙輪転印刷機において、
   　前記印刷装置は、オフセット印刷方法、グラビア印刷方法、もしくは凸版印刷方法によって動作するように構成されていることを特徴とするロール紙輪転印刷機。
6. 　請求項１から請求項５のいずれか１項に記載のロール紙輪転印刷機において、
   　ロール紙巻取装置（２１）を有し、該ロール紙巻取装置を用いて前記印刷されたウェブ（１８）が巻き取られるように構成されていることを特徴とするロール紙輪転印刷機。
7. 　請求項１から請求項６のいずれか１項に記載のロール紙輪転印刷機において、
   　裁断装置（８）を有し、該裁断装置を用いて前記ウェブ（１８）の前記印刷面（１４，１５）が切断されるように構成されていることを特徴とするロール紙輪転印刷機。
   
   

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