JP2004114460A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体吐出部に設ける構造体の配置態様を改善してメニスカス形状の安定化および液体のより迅速なリフィルを実現でき、かつ前記構造体による表面弾性波の散乱に起因する吐出特性の悪化を防止した表面弾性波を用いた液体吐出ヘッドを提供すること。
【解決手段】液体吐出口を有する液体吐出部と、該液体吐出部に液体を供給するための液体供給手段と、該液体吐出部から液体を吐出するためのエネルギーを液体に付与するためのエネルギー付与手段と、を有する液体吐出ヘッドを構成する際に、前記エネルギー付与手段を、表面弾性波を発生するための表面弾性波発生手段と、表面弾性波を前記液体吐出口に面する前記液体吐出部中の液体に付与するための表面弾性波伝搬体と、を有した構成とし、かつ前記表面弾性波伝搬体が法線方向から表面弾性波の伝搬方向にそれぞれθ°傾いて突出する柱状体を有し、前記角度θが、前記表面弾性波伝搬体中の音速をvs、前記液体中の音速をvlとしたとき0.6Sin−1(vl/vs)<θ<1.4Sin−1(vl/vs)の関係を満たすようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】液体吐出口を有する液体吐出部と、該液体吐出部に液体を供給するための液体供給手段と、該液体吐出部から液体を吐出するためのエネルギーを液体に付与するためのエネルギー付与手段と、を有する液体吐出ヘッドを構成する際に、前記エネルギー付与手段を、表面弾性波を発生するための表面弾性波発生手段と、表面弾性波を前記液体吐出口に面する前記液体吐出部中の液体に付与するための表面弾性波伝搬体と、を有した構成とし、かつ前記表面弾性波伝搬体が法線方向から表面弾性波の伝搬方向にそれぞれθ°傾いて突出する柱状体を有し、前記角度θが、前記表面弾性波伝搬体中の音速をvs、前記液体中の音速をvlとしたとき0.6Sin−1(vl/vs)<θ<1.4Sin−1(vl/vs)の関係を満たすようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面弾性波のエネルギーを液体に与えてこれを吐出させる液体吐出ヘッドおよび該液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、液体吐出ヘッドの一つとして、SAWストリーミング現象を応用した液体吐出ヘッドの研究が行われている。SAWストリーミングと現象とは、固体表面に局在して伝搬する表面弾性波を固体表面に接触している液体中に放射させることによって、表面弾性波の振動エネルギーを液体へ伝搬させ、このエネルギーによって液体の微小な粒子が飛翔するという現象である。このようなSAWストリーミング現象を応用した液体吐出ヘッドは、固体表面に局在している表面弾性波のエネルギーを効率よく液体に伝達することができ、たとえばピエゾ素子のバルク振動を利用するものと比べてエネルギー効率の点で大きな利点がある。このSAWストリーミング現象を応用した液体吐出ヘッドについてはこれまでにも種々の検討がなされているが、中でも吐出特性の制御、特に吐出方向や吐出された液体の粒径制御について大きな関心が持たれている。
【0003】
一般に液体吐出を行う場合、吐出部におけるメニスカス形状が吐出特性に大きな影響を与えることが広く知られており、SAWストリーミングにおいても、たとえば特許文献1に開示されているように、吐出部を親水性に、吐出部の近傍を撥水性にすることでメニスカス形状を安定化させるといった技術が検討されている。
【0004】
一方、SAWストリーミングに限らずサーマルインクジェット等の一般の液体吐出においても同様の問題に大きな関心が払われており、たとえば特許文献2に開示されているように、吐出部に周期的構造体を設けてメニスカスの安定化を実現し、同時に周期的構造体中を毛管現象により液体が浸透していくことにより液体の迅速なリフィルを実現するといった技術が提案されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に見られるような従来例においては、吐出部における液体の広がりを規定することはできるものの、液体の厚み方向のメニスカスを規定することは困難である。こういった問題点を解決するため、特許文献2に見られる従来例には、吐出部に周期的に配置された構造体を設け、これにより吐出部における液体の広がりと厚みの両方向のメニスカスを規定すると同時に毛管現象によって液体のリフィル迅速に行うことを可能にするという技術が紹介されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−201961号公報
【特許文献2】
特開2001−088290号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の周期的に配置された構造体を有する構成を、表面弾性波を用いた液体吐出ヘッドに適用しようとする場合、吐出部に設けられた構造体が液体中に放射された縦波の散乱体として働き、吐出特性を乱す場合がある場合があった。そこで、本発明は、この問題点を解決し、液体吐出部に設ける構造体の配置態様を改善してメニスカス形状の安定化および液体のより迅速なリフィルを実現でき、かつ前記構造体による表面弾性波の散乱に起因する吐出特性の悪化を低減するという新規な課題を解決するた表面弾性波を用いた液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成することができる本発明にかかる液体吐出ヘッドの第1の態様は、液体吐出口を有する液体吐出部と、該液体吐出部に液体を供給するための液体供給手段と、該液体吐出部から液体を吐出するためのエネルギーを液体に付与するためのエネルギー付与手段と、を有する液体吐出ヘッドであって、前記エネルギー付与手段が、表面弾性波を発生するための表面弾性波発生手段と、表面弾性波のエネルギーを前記液体吐出口に面する前記液体吐出部中の液体に付与するための表面弾性波伝搬体と、を有して構成され、かつ前記表面弾性波伝搬体が、法線方向から表面弾性波の伝搬方向にそれぞれθ°傾いて突出する柱状体を有し、前記角度θが、前記表面弾性波伝搬体中の音速をvs、前記液体中の音速をvlとしたとき0.6Sin−1(vl/vs)<θ<1.4Sin−1(vl/vs)の関係を満足していることを特徴とする液体吐出ヘッドである。
【0009】
本発明にかかる液体吐出ヘッドの第2の態様は、前記角度θが0.8Sin−1(vl/vs)<θ<1.2Sin−1(vl/vs)の関係を満足している液体吐出ヘッドである。本発明にかかる液体吐出ヘッドの第3の態様は、前記表面弾性波発生手段が櫛形電極である液体吐出ヘッドである。本発明にかかる液体吐出ヘッドの第4の態様は、前記液体供給手段が、前記表面弾性波伝搬体の表面弾性波が伝搬する面の裏面または側面に設けられた液体溜めと、該液体溜めと該流体吐出部とを接続し、該液体溜めから該液体吐出部まで毛管現象によって流体を搬送する細孔を有する液体吐出ヘッドである。
【0010】
本発明にかかる液体吐出ヘッドの第5の態様は、前記液体がインクである液体吐出ヘッドである。本発明にかかる液体吐出ヘッドの第6の態様は、前記液体が肺吸入用の薬剤である液体吐出ヘッドである。本発明にかかる液体吐出ヘッドの第7の態様は、前記液体が二次元および三次元造形装置に用いられる刺激応答性を有する樹脂である液体吐出ヘッドである。
【0011】
一方、本発明にかかる液体吐出装置は、上記各態様の液体吐出ヘッドいずれか一つと、前記表面弾性波発生手段に駆動信号を与える駆動装置と、前記液体ヘッドに駆動信号を与えるための駆動装置とを有することを特徴とする液体吐出装置である。
【0012】
本発明の液体吐出ヘッドは、液体吐出部内の吐出口に接する面に吐出のためのエネルギーを液体に付与する面が表面弾性波伝搬体の一部として構成され、この面に複数の柱状体が突出して設けられており、その突出方向が上記の特定角度(θ°)を有することで、主に、表面弾性波によって液体中に生じる縦波の散乱を効果的に防止し、液体吐出部におけるメニスカス形状の安定化ならびに液体吐出動作後のより素早いメニスカス形状の回復が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第lの実施の形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1および図2は、本発明の第一の実施の形態例における液体吐出ヘッドの断面図および上面図である。1は液体吐出ヘッド、2は櫛形電極、3は液体吐出部、4は表面弾性波伝搬体、5は液体吐出部外壁、6a〜6gはメニスカス保持体、7は液体により形成されたメニスカス、8は液体溜め、9は櫛形電極により励振される表面弾性波,13は毛管現象によって液体溜めから液体吐出部に液体を導く細孔である。
【0014】
液体吐出部外壁5は、吐出ヘッドの外側に向いた吐出口となる開口を形成しており、この開口下方に表面弾性波9のエネルギーを液体に付与する面、すなわち表面弾性波伝搬体と液体との境界面における表面弾性波伝搬体4の一部が形成されている。この態様においては、液体は吐出口の開口方向に吐出される。
【0015】
表面弾性波伝搬体4の材料としては,128°YカットX伝搬、あるいはYカットZ伝搬のLiNbO3やLiTaO3、水晶などの圧電性単結晶やPZTなどの圧電性セラミックス、またはガラスなどの上にZnOなどの圧電体膜を設けたものが使用できる。
【0016】
表面弾性波発生手段1によって励振された表面弾性波9は、表面弾性波伝搬体4の中を伝搬して液体吐出部に至り、液体中に縦波を放射して液体表面にキャピラリ波をうち立てる。このキャピラリ波の振幅が十分大きくなったとき、液体の吐出が起こる。液体中に放射される縦波の放射方向は、表面弾性波伝搬体4における表面弾性波の速度vs、および液体中の縦波の速度vlによって一意的に定まる。液体中への縦波の放射方向を、表面弾性波の伝搬方向と表面弾性波伝搬体4の法線方向とのなす角度φ(以後放射角φと呼ぶ)によってあらわすことにすると、この放射角φは、
【0017】
【数1】
という関係式によって求めることができる。例えば表面弾性波伝搬体4として128°YカットX伝搬のLiNbO3を用いた場合、表面弾性波の伝搬速度はvsはおよそ4000m/sであって、液体として水を用いるとするとその音速vlは1500m/sである。ゆえにこれらの値から放射角φを計算すると、φ=22.02°を得る。上述した表面弾性波伝搬体4として一般的に使用される材料においては、vsがおおむね3000m/s〜4000m/sであるから、放射角φとしては30°〜22.02°という値になる。
【0018】
一方、液体吐出部3の内部には柱状体として形成されたメニスカス保持体6a,6b,6cが設けられており、これらはメニスカス形状7を安定に保つ位置に配置されている。メニスカス保持体の高さは、要はメニスカスの厚さ(高さ)よりも低ければよく、典型的には数十μmから数mmといった値をとる。
【0019】
さらに広く知られているように、液体吐出部3の底面や、メニスカス保持体6a〜6cの表面、あるいは吐出部外壁5の表面の所望とする効果が得られる位置に親水処理や撥水処理を行うことで、さらなるメニスカス形状の安定化を図ることも可能である。同時に、液体吐出直後のメニスカス形状回復過程において、裏側に設けられた液体溜め8から細孔13を通じて毛管現象により表面側の液体吐出部に吸い上げられた液体を、メニスカス保持体7の直径や間隔を適切に制御しておくことで、毛管現象によりメニスカス保持体の間隙へ液体をすばやく浸透させることができ、メニスカス形状の素早い回復を実現することができる。
【0020】
以上に説明したように、液体吐出部3の内部にメニスカス保持体6a〜6cを形成することで、液体吐出部におけるメニスカス形状の安定化ならびに液体吐出動作後の素早いメニスカス形状の回復が期待できる。
【0021】
しかし一方で、メニスカス構造体は表面弾性波9によって液体中に放出される縦波の散乱体として働き、吐出特性を乱してしまう場合があるという問題が生ずる。この問題は、いくつかの従来技術に見られるように、液体吐出部に柱状体を設ける際、表面弾性波伝搬体に対して垂直に柱状体を形成する場合に生じる。なぜなら、液体への縦波の放出角φと、表面弾性波伝搬体の法線とメニスカス保持体である柱状体とのなす角度θ(従来技術における垂直な柱状体の場合θ=0°に相当)とが一致していないため、メニスカス保持体が液体中における縦波の伝搬を妨げるからである。よってこの問題を解決するには、液体中への縦波の放射角φと、表面弾性波伝搬体とメニスカス保持体である柱状体とのなす角θを等しくすればよい。しかし実際にはプロセスの精度の問題等もあるため、厳密には正確にθ=φの関係を満たしているのが望ましいものの、多少のばらつきは許される。すなわち、少なくとも0.6φ<θ<1.4φという関係を満足していること、さらに望ましくは0.8φ<θ<1.2φという関係を満足していることが必要である。このメニスカス保持体の配置によって、主に、縦波の分散を効果的に防止し、メニスカス保持体の間隙へ液体を更にすばやく浸透させることができ、メニスカス形状のより素早い回復を実現することができる。
【0022】
さて、以上に説明したメニスカス保持体のサイズは、使用する液体や所望の吐出特性により変化し、柱状体の高さが数十μmから数mm、直径が数μmから数百μm、柱状体同士の間隔が数μmから数mmといった値をとる。特に基板の深さ方向に数百μmの柱状体を形成するなどという場合には、フォトリソグラフィをはじめとする半導体プロセスを適用することが困難となる。よって作製するメニスカス保持体のサイズに応じて作製プロセスを適宜選択することが重要となる。スケールが上述のうちの小さい方であれば、加工精度がよくまた既に十分確立され再現性も高いフォトリソグラフィをはじめとする半導体プロセスを適用するのが望ましい。たとえば表面弾性波伝搬体としてLiNbO3基板を用いる場合、まず基板上に吐出部外壁および吐出部内のメニスカス保持体の部分のパターニングおよびエッチングを行い、液体吐出部を形成した後にあらためて櫛形電極部分のパターニングおよび蒸着を行う方法や、あらかじめ櫛形電極を形成してあるLiNbO3基板へ、別のLiNbO3基板に液体吐出部部分のみを形成したものを持ってきてこれを接合する、といった手法が可能である。この際、液体吐出部の形成にあたっては、使用する液体及び表面弾性波伝搬体の音速から定まる放出角φを正しく求め、基板の法線と柱状体とのなす角度θを前述の望ましい範囲に収まるようできるだけφと等しくなるようにすることが肝要である。半導体プロセス技術においては、このような斜め方向のエッチングは公知の技術であって、精度の高いプロセスが可能である。一方スケールが上述のうちで大きい方であれば、表面弾性波伝搬体上にあらかじめ櫛形電極を形成した後、レーザー加工を用いて液体吐出部を一括して形成するという手法が望ましい。
【0023】
図示した例におけるメニスカス保持体は、平板状の表面弾性波伝搬体の表面に対して垂直方向における断面が平行四辺形となる形状を有するものである。
【0024】
以上に説明したような、本発明の第一の実施の形態例における液体吐出ヘッド1と、櫛形電極に駆動信号を与える駆動装置10から構成される液体吐出装置を、インクジェット記録装置へ応用した例を以下に示す。
【0025】
図3は前記液体吐出装置を用いたインクジェット記録装置であって、前記説明中の液体としてインクジェット用インクを用いている。すなわち、このインクとしては、溶媒(例えば水を含む溶媒)に染料や顔料などの色材などを溶解または分散させたインクジェット記録に利用し得るインクから選択して用いることができる。
【0026】
なお、図3においては、図1及び図2中のものと同一のものには同一の部番を付し、説明を省略する。10は櫛形電極に駆動信号を与える駆動装置、11は液体吐出ヘッドを走査する装置、12は記録紙である。ここで駆動装置10にはPCやワークステーション等からの出力情報を受けて適切な駆動信号を櫛形電極へ与える機構が備わっており、かつ液体吐出ヘッドを走査する装置11と連動して、記録紙12に記録を行う。また前記液体吐出装置を一次元的に配列し、かつ配列方向や配列個数を適宜設定することで、図に示したようなシリアルタイプのインクジェット記録装置から、ラインタイプのインクジェット記録装置まで様々に変形させることが可能である。
【0027】
(第2の実施形態例)
続いて、本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を、薬剤噴霧吸入装置へ応用する場合の実施例について説明する。本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を薬剤噴霧吸入装置へ応用する場合には、前記液体としてインシュリンやニコチン、麻酔薬等を有効成分として含む薬剤(液体)が用いられる。また櫛形電極の駆動信号ならびに液体吐出部の形状を適宜設定し、吐出される薬剤の吐出液滴の粒径を、使用する薬剤によって最適なサイズに制御することが可能である。また、前記液体溜めを、取り外し可能な薬剤カートリッジとすることもできる。
【0028】
(第3の実施例)
続いて、本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を、二次元または三次元造形装置へ応用する場合の実施例について説明する。本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を二次元または三次元造形装置へ応用する場合には、前記液体として紫外光や可視光に対して感光性を有するような樹脂、あるいは化学的な刺激に応答するような樹脂が用いられる。この際、櫛形電極の駆動信号ならびに液体吐出部の形状を適宜設定し、使用する樹脂に対し最適な吐出特性を得られるように制御することが可能である。また必要に応じて、第一の実施の形態例における液体吐出装置を複数個集積し、これら複数の吐出口から樹脂と硬化剤を吐出するとか、樹脂と複数色の着色剤を吐出するなどの構成も容易に実現することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願にかかる液体吐出ヘッドを用いることにより、エネルギー効率が高く吐出方向も安定化された液体吐出装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態例を示す図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態例を示す図の上面図である.
【図3】本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を用いたインクジェット記録装置の模式図である。
【符号の説明】
1・・・・液体吐出ヘッド
2・・・・櫛形電極
3・・・・液体吐出部
4・・・・表面弾性波伝搬体
5・・・・液体吐出部外壁
6a〜6g・・・・メニスカス保持体
7・・・・メニスカス
8・・・・液体溜め
9・・・・櫛形電極により励振される表面弾性波
10・・・・櫛形電極に駆動信号を与える装置
11・・・・液体吐出ヘッドを走査する装置
12・・・・記録紙
13・・・・細孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面弾性波のエネルギーを液体に与えてこれを吐出させる液体吐出ヘッドおよび該液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、液体吐出ヘッドの一つとして、SAWストリーミング現象を応用した液体吐出ヘッドの研究が行われている。SAWストリーミングと現象とは、固体表面に局在して伝搬する表面弾性波を固体表面に接触している液体中に放射させることによって、表面弾性波の振動エネルギーを液体へ伝搬させ、このエネルギーによって液体の微小な粒子が飛翔するという現象である。このようなSAWストリーミング現象を応用した液体吐出ヘッドは、固体表面に局在している表面弾性波のエネルギーを効率よく液体に伝達することができ、たとえばピエゾ素子のバルク振動を利用するものと比べてエネルギー効率の点で大きな利点がある。このSAWストリーミング現象を応用した液体吐出ヘッドについてはこれまでにも種々の検討がなされているが、中でも吐出特性の制御、特に吐出方向や吐出された液体の粒径制御について大きな関心が持たれている。
【0003】
一般に液体吐出を行う場合、吐出部におけるメニスカス形状が吐出特性に大きな影響を与えることが広く知られており、SAWストリーミングにおいても、たとえば特許文献1に開示されているように、吐出部を親水性に、吐出部の近傍を撥水性にすることでメニスカス形状を安定化させるといった技術が検討されている。
【0004】
一方、SAWストリーミングに限らずサーマルインクジェット等の一般の液体吐出においても同様の問題に大きな関心が払われており、たとえば特許文献2に開示されているように、吐出部に周期的構造体を設けてメニスカスの安定化を実現し、同時に周期的構造体中を毛管現象により液体が浸透していくことにより液体の迅速なリフィルを実現するといった技術が提案されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に見られるような従来例においては、吐出部における液体の広がりを規定することはできるものの、液体の厚み方向のメニスカスを規定することは困難である。こういった問題点を解決するため、特許文献2に見られる従来例には、吐出部に周期的に配置された構造体を設け、これにより吐出部における液体の広がりと厚みの両方向のメニスカスを規定すると同時に毛管現象によって液体のリフィル迅速に行うことを可能にするという技術が紹介されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−201961号公報
【特許文献2】
特開2001−088290号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の周期的に配置された構造体を有する構成を、表面弾性波を用いた液体吐出ヘッドに適用しようとする場合、吐出部に設けられた構造体が液体中に放射された縦波の散乱体として働き、吐出特性を乱す場合がある場合があった。そこで、本発明は、この問題点を解決し、液体吐出部に設ける構造体の配置態様を改善してメニスカス形状の安定化および液体のより迅速なリフィルを実現でき、かつ前記構造体による表面弾性波の散乱に起因する吐出特性の悪化を低減するという新規な課題を解決するた表面弾性波を用いた液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成することができる本発明にかかる液体吐出ヘッドの第1の態様は、液体吐出口を有する液体吐出部と、該液体吐出部に液体を供給するための液体供給手段と、該液体吐出部から液体を吐出するためのエネルギーを液体に付与するためのエネルギー付与手段と、を有する液体吐出ヘッドであって、前記エネルギー付与手段が、表面弾性波を発生するための表面弾性波発生手段と、表面弾性波のエネルギーを前記液体吐出口に面する前記液体吐出部中の液体に付与するための表面弾性波伝搬体と、を有して構成され、かつ前記表面弾性波伝搬体が、法線方向から表面弾性波の伝搬方向にそれぞれθ°傾いて突出する柱状体を有し、前記角度θが、前記表面弾性波伝搬体中の音速をvs、前記液体中の音速をvlとしたとき0.6Sin−1(vl/vs)<θ<1.4Sin−1(vl/vs)の関係を満足していることを特徴とする液体吐出ヘッドである。
【0009】
本発明にかかる液体吐出ヘッドの第2の態様は、前記角度θが0.8Sin−1(vl/vs)<θ<1.2Sin−1(vl/vs)の関係を満足している液体吐出ヘッドである。本発明にかかる液体吐出ヘッドの第3の態様は、前記表面弾性波発生手段が櫛形電極である液体吐出ヘッドである。本発明にかかる液体吐出ヘッドの第4の態様は、前記液体供給手段が、前記表面弾性波伝搬体の表面弾性波が伝搬する面の裏面または側面に設けられた液体溜めと、該液体溜めと該流体吐出部とを接続し、該液体溜めから該液体吐出部まで毛管現象によって流体を搬送する細孔を有する液体吐出ヘッドである。
【0010】
本発明にかかる液体吐出ヘッドの第5の態様は、前記液体がインクである液体吐出ヘッドである。本発明にかかる液体吐出ヘッドの第6の態様は、前記液体が肺吸入用の薬剤である液体吐出ヘッドである。本発明にかかる液体吐出ヘッドの第7の態様は、前記液体が二次元および三次元造形装置に用いられる刺激応答性を有する樹脂である液体吐出ヘッドである。
【0011】
一方、本発明にかかる液体吐出装置は、上記各態様の液体吐出ヘッドいずれか一つと、前記表面弾性波発生手段に駆動信号を与える駆動装置と、前記液体ヘッドに駆動信号を与えるための駆動装置とを有することを特徴とする液体吐出装置である。
【0012】
本発明の液体吐出ヘッドは、液体吐出部内の吐出口に接する面に吐出のためのエネルギーを液体に付与する面が表面弾性波伝搬体の一部として構成され、この面に複数の柱状体が突出して設けられており、その突出方向が上記の特定角度(θ°)を有することで、主に、表面弾性波によって液体中に生じる縦波の散乱を効果的に防止し、液体吐出部におけるメニスカス形状の安定化ならびに液体吐出動作後のより素早いメニスカス形状の回復が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第lの実施の形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1および図2は、本発明の第一の実施の形態例における液体吐出ヘッドの断面図および上面図である。1は液体吐出ヘッド、2は櫛形電極、3は液体吐出部、4は表面弾性波伝搬体、5は液体吐出部外壁、6a〜6gはメニスカス保持体、7は液体により形成されたメニスカス、8は液体溜め、9は櫛形電極により励振される表面弾性波,13は毛管現象によって液体溜めから液体吐出部に液体を導く細孔である。
【0014】
液体吐出部外壁5は、吐出ヘッドの外側に向いた吐出口となる開口を形成しており、この開口下方に表面弾性波9のエネルギーを液体に付与する面、すなわち表面弾性波伝搬体と液体との境界面における表面弾性波伝搬体4の一部が形成されている。この態様においては、液体は吐出口の開口方向に吐出される。
【0015】
表面弾性波伝搬体4の材料としては,128°YカットX伝搬、あるいはYカットZ伝搬のLiNbO3やLiTaO3、水晶などの圧電性単結晶やPZTなどの圧電性セラミックス、またはガラスなどの上にZnOなどの圧電体膜を設けたものが使用できる。
【0016】
表面弾性波発生手段1によって励振された表面弾性波9は、表面弾性波伝搬体4の中を伝搬して液体吐出部に至り、液体中に縦波を放射して液体表面にキャピラリ波をうち立てる。このキャピラリ波の振幅が十分大きくなったとき、液体の吐出が起こる。液体中に放射される縦波の放射方向は、表面弾性波伝搬体4における表面弾性波の速度vs、および液体中の縦波の速度vlによって一意的に定まる。液体中への縦波の放射方向を、表面弾性波の伝搬方向と表面弾性波伝搬体4の法線方向とのなす角度φ(以後放射角φと呼ぶ)によってあらわすことにすると、この放射角φは、
【0017】
【数1】
という関係式によって求めることができる。例えば表面弾性波伝搬体4として128°YカットX伝搬のLiNbO3を用いた場合、表面弾性波の伝搬速度はvsはおよそ4000m/sであって、液体として水を用いるとするとその音速vlは1500m/sである。ゆえにこれらの値から放射角φを計算すると、φ=22.02°を得る。上述した表面弾性波伝搬体4として一般的に使用される材料においては、vsがおおむね3000m/s〜4000m/sであるから、放射角φとしては30°〜22.02°という値になる。
【0018】
一方、液体吐出部3の内部には柱状体として形成されたメニスカス保持体6a,6b,6cが設けられており、これらはメニスカス形状7を安定に保つ位置に配置されている。メニスカス保持体の高さは、要はメニスカスの厚さ(高さ)よりも低ければよく、典型的には数十μmから数mmといった値をとる。
【0019】
さらに広く知られているように、液体吐出部3の底面や、メニスカス保持体6a〜6cの表面、あるいは吐出部外壁5の表面の所望とする効果が得られる位置に親水処理や撥水処理を行うことで、さらなるメニスカス形状の安定化を図ることも可能である。同時に、液体吐出直後のメニスカス形状回復過程において、裏側に設けられた液体溜め8から細孔13を通じて毛管現象により表面側の液体吐出部に吸い上げられた液体を、メニスカス保持体7の直径や間隔を適切に制御しておくことで、毛管現象によりメニスカス保持体の間隙へ液体をすばやく浸透させることができ、メニスカス形状の素早い回復を実現することができる。
【0020】
以上に説明したように、液体吐出部3の内部にメニスカス保持体6a〜6cを形成することで、液体吐出部におけるメニスカス形状の安定化ならびに液体吐出動作後の素早いメニスカス形状の回復が期待できる。
【0021】
しかし一方で、メニスカス構造体は表面弾性波9によって液体中に放出される縦波の散乱体として働き、吐出特性を乱してしまう場合があるという問題が生ずる。この問題は、いくつかの従来技術に見られるように、液体吐出部に柱状体を設ける際、表面弾性波伝搬体に対して垂直に柱状体を形成する場合に生じる。なぜなら、液体への縦波の放出角φと、表面弾性波伝搬体の法線とメニスカス保持体である柱状体とのなす角度θ(従来技術における垂直な柱状体の場合θ=0°に相当)とが一致していないため、メニスカス保持体が液体中における縦波の伝搬を妨げるからである。よってこの問題を解決するには、液体中への縦波の放射角φと、表面弾性波伝搬体とメニスカス保持体である柱状体とのなす角θを等しくすればよい。しかし実際にはプロセスの精度の問題等もあるため、厳密には正確にθ=φの関係を満たしているのが望ましいものの、多少のばらつきは許される。すなわち、少なくとも0.6φ<θ<1.4φという関係を満足していること、さらに望ましくは0.8φ<θ<1.2φという関係を満足していることが必要である。このメニスカス保持体の配置によって、主に、縦波の分散を効果的に防止し、メニスカス保持体の間隙へ液体を更にすばやく浸透させることができ、メニスカス形状のより素早い回復を実現することができる。
【0022】
さて、以上に説明したメニスカス保持体のサイズは、使用する液体や所望の吐出特性により変化し、柱状体の高さが数十μmから数mm、直径が数μmから数百μm、柱状体同士の間隔が数μmから数mmといった値をとる。特に基板の深さ方向に数百μmの柱状体を形成するなどという場合には、フォトリソグラフィをはじめとする半導体プロセスを適用することが困難となる。よって作製するメニスカス保持体のサイズに応じて作製プロセスを適宜選択することが重要となる。スケールが上述のうちの小さい方であれば、加工精度がよくまた既に十分確立され再現性も高いフォトリソグラフィをはじめとする半導体プロセスを適用するのが望ましい。たとえば表面弾性波伝搬体としてLiNbO3基板を用いる場合、まず基板上に吐出部外壁および吐出部内のメニスカス保持体の部分のパターニングおよびエッチングを行い、液体吐出部を形成した後にあらためて櫛形電極部分のパターニングおよび蒸着を行う方法や、あらかじめ櫛形電極を形成してあるLiNbO3基板へ、別のLiNbO3基板に液体吐出部部分のみを形成したものを持ってきてこれを接合する、といった手法が可能である。この際、液体吐出部の形成にあたっては、使用する液体及び表面弾性波伝搬体の音速から定まる放出角φを正しく求め、基板の法線と柱状体とのなす角度θを前述の望ましい範囲に収まるようできるだけφと等しくなるようにすることが肝要である。半導体プロセス技術においては、このような斜め方向のエッチングは公知の技術であって、精度の高いプロセスが可能である。一方スケールが上述のうちで大きい方であれば、表面弾性波伝搬体上にあらかじめ櫛形電極を形成した後、レーザー加工を用いて液体吐出部を一括して形成するという手法が望ましい。
【0023】
図示した例におけるメニスカス保持体は、平板状の表面弾性波伝搬体の表面に対して垂直方向における断面が平行四辺形となる形状を有するものである。
【0024】
以上に説明したような、本発明の第一の実施の形態例における液体吐出ヘッド1と、櫛形電極に駆動信号を与える駆動装置10から構成される液体吐出装置を、インクジェット記録装置へ応用した例を以下に示す。
【0025】
図3は前記液体吐出装置を用いたインクジェット記録装置であって、前記説明中の液体としてインクジェット用インクを用いている。すなわち、このインクとしては、溶媒(例えば水を含む溶媒)に染料や顔料などの色材などを溶解または分散させたインクジェット記録に利用し得るインクから選択して用いることができる。
【0026】
なお、図3においては、図1及び図2中のものと同一のものには同一の部番を付し、説明を省略する。10は櫛形電極に駆動信号を与える駆動装置、11は液体吐出ヘッドを走査する装置、12は記録紙である。ここで駆動装置10にはPCやワークステーション等からの出力情報を受けて適切な駆動信号を櫛形電極へ与える機構が備わっており、かつ液体吐出ヘッドを走査する装置11と連動して、記録紙12に記録を行う。また前記液体吐出装置を一次元的に配列し、かつ配列方向や配列個数を適宜設定することで、図に示したようなシリアルタイプのインクジェット記録装置から、ラインタイプのインクジェット記録装置まで様々に変形させることが可能である。
【0027】
(第2の実施形態例)
続いて、本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を、薬剤噴霧吸入装置へ応用する場合の実施例について説明する。本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を薬剤噴霧吸入装置へ応用する場合には、前記液体としてインシュリンやニコチン、麻酔薬等を有効成分として含む薬剤(液体)が用いられる。また櫛形電極の駆動信号ならびに液体吐出部の形状を適宜設定し、吐出される薬剤の吐出液滴の粒径を、使用する薬剤によって最適なサイズに制御することが可能である。また、前記液体溜めを、取り外し可能な薬剤カートリッジとすることもできる。
【0028】
(第3の実施例)
続いて、本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を、二次元または三次元造形装置へ応用する場合の実施例について説明する。本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を二次元または三次元造形装置へ応用する場合には、前記液体として紫外光や可視光に対して感光性を有するような樹脂、あるいは化学的な刺激に応答するような樹脂が用いられる。この際、櫛形電極の駆動信号ならびに液体吐出部の形状を適宜設定し、使用する樹脂に対し最適な吐出特性を得られるように制御することが可能である。また必要に応じて、第一の実施の形態例における液体吐出装置を複数個集積し、これら複数の吐出口から樹脂と硬化剤を吐出するとか、樹脂と複数色の着色剤を吐出するなどの構成も容易に実現することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願にかかる液体吐出ヘッドを用いることにより、エネルギー効率が高く吐出方向も安定化された液体吐出装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態例を示す図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態例を示す図の上面図である.
【図3】本発明の第一の実施の形態例における液体吐出装置を用いたインクジェット記録装置の模式図である。
【符号の説明】
1・・・・液体吐出ヘッド
2・・・・櫛形電極
3・・・・液体吐出部
4・・・・表面弾性波伝搬体
5・・・・液体吐出部外壁
6a〜6g・・・・メニスカス保持体
7・・・・メニスカス
8・・・・液体溜め
9・・・・櫛形電極により励振される表面弾性波
10・・・・櫛形電極に駆動信号を与える装置
11・・・・液体吐出ヘッドを走査する装置
12・・・・記録紙
13・・・・細孔
Claims (8)
- 液体吐出口を有する液体吐出部と、該液体吐出部に液体を供給するための液体供給手段と、該液体吐出部から液体を吐出するためのエネルギーを液体に付与するためのエネルギー付与手段と、を有する液体吐出ヘッドであって、
前記エネルギー付与手段が、表面弾性波を発生するための表面弾性波発生手段と、表面弾性波のエネルギーを前記液体吐出口に面する前記液体吐出部中の液体に付与するための表面弾性波伝搬体と、を有して構成され、かつ
前記表面弾性波伝搬体が、法線方向から表面弾性波の伝搬方向にそれぞれθ°傾いて突出する柱状体を有し、
前記角度θが、前記表面弾性波伝搬体中の音速をvs、前記液体中の音速をvlとしたとき0.6Sin−1(vl/vs)<θ<1.4Sin−1(vl/vs)の関係を満足していることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記角度θが0.8Sin−1(vl/vs)<θ<1.2Sin−1(vl/vs)の関係を満足している請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記表面弾性波発生手段が櫛形電極である請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記液体供給手段が、前記表面弾性波伝搬体の表面弾性波が伝搬する面の裏面または側面に設けられた液体溜めと、該液体溜めと該液体吐出部とを接続し、該液体溜めから該液体吐出部まで毛管現象によって流体を搬送する細孔を有する請求項1〜3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記液体がインクである請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記液体が肺吸入用の薬剤である請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記液体が二次元および三次元造形装置に用いられ、物理的または化学的な刺激が加えられたときに性質が変化する刺激応答性を有する樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 請求項1ないし7のいずれか一つに記載の液体吐出ヘッドと、前記表面弾性波発生手段に駆動信号を与える駆動装置と、前記液体ヘッドに駆動信号を与えるための駆動装置とを有することを特徴とする液体吐出装置。
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Family Applications (1)
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JP2002279919A Pending JP2004114460A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
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-
2002
- 2002-09-25 JP JP2002279919A patent/JP2004114460A/ja active Pending
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