JP2004114269A - スローアウェイエンドミル及びそれに用いるスローアウェイチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】3次元切削が可能なスローアウェイエンドミルにおいて、ドリル加工時の切りくず処理を改善する。
【解決手段】略円柱状の工具本体の先端部に、多角形板状をなすチップ本体の側面4と上面5との交叉稜に短辺切刃6と長辺切刃7を設けた第1及び第2のチップを備えるとともに、前記第1のチップは長辺切刃を外周刃として、短辺切刃を底刃として前記工具本体に取り付けられ、前記第2のチップは長辺切刃を底刃として、短辺切刃を外周刃として前記工具本体に取り付けられたスローアウェイエンドミルであって、前記第1のチップのすくい面11に前記底刃に沿ったブレーカ壁13aを設け、前記工具本体の先端面視で前記底刃をその中央部に向かって漸次低くなる凹形状とするとともに、前記ブレーカ壁をその中央部に向かって漸次高くなる凸形状とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転工具として用いられるスローアウェイエンドミル、特に3次元切削が可能な底刃付きスローアウェイエンドミル及びそれに用いるスローアウェイチップに関する。
【0002】
【従来の技術】
3次元切削が可能なスローアウェイエンドミルにおいては、その加工の形態として、肩加工や溝加工に加えて、エンドミル軸心まで切刃があることにより、被削材に対して斜めに沈み込んでいく様な加工や、ドリル加工のように軸芯方向へ鉛直に沈み込む加工が可能であり、この様な3次元エンドミルには、従来、略平行四辺形のスローアウェイチップが用いられている。
【0003】
図6乃至図9は従来例としての3次元エンドミルを示す。図6は従来例のスローアウェイチップ17を示すものであり、図6(a)はその平面図、(b)は短辺側側面図、(c)は長辺側側面図を示す。図7は図6(a)のC−C断面図である。図8は従来例のスローアウェイチップ17をエンドミル本体18に装着した状態のエンドミル側面図、図9は図8の底面図である。図8に示すように、第1のチップはその長辺切刃19を外周刃として、短辺切刃20を底刃としてエンドミル本体18に取り付けられ、第2のチップは長辺切刃19を底刃として、短辺切刃20を外周刃としてエンドミル本体18に取り付けられている。(例えば、特許文献1参照。)
ここで第2のチップの長辺切刃を、エンドミル正面側の切刃である底刃として用いるが、前記底刃は加工径外周からエンドミル軸心までカバーしていることが、この3次元エンドミルの必須条件である。また、この様な3次元エンドミルでは、肩加工や溝加工など、通常のエンドミル加工も行うため、側面切刃が正のアキシャルレーキ角を持つことが一般的である。また従来例のチップでは長辺切刃と短辺切刃に正のすくい角が付されており、図7に示すようにブレーカ壁高さも切刃稜線より低い。ちなみに着座面に対する切刃稜線の高さは、長辺切刃、短辺切刃ともに一定である。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−323527号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のようなインサートを前記スローアウェイエンドミルに正のアキシャルレーキ角を付して装着した場合、図9に示すようにエンドミル底面視でブレーカ壁面が短辺切刃に隠れてしまい、ドリル加工時のチップブレーカとしての効果が小さく、その結果、ドリル加工時の切りくず処理性能が著しく悪いという不具合が生じていた。
【0006】
切りくずが細かく切れずに長く伸びた状態で排出され、ひどい場合にはエンドミル本体に長く伸びた切りくずが絡まってしまうので、そのような際には絡みついた切りくずを除去するために機械を一時停止しなければならず、加工効率を低下させる結果となる。また上記問題を解決するために、前記エンドミルでドリル加工を行う場合には、強制的に切りくずが細かく切れるように、工具を間欠的に前進させていく加工法であるステップ加工を用いているが、この場合も、連続加工に対して、加工効率が低下してしまうという問題を抱えていた。また、切りくずが細かく切れずに長く伸びてしまうことによる他の問題点としては、切りくずが長く伸びて重くなり、遠心力で四方に飛散する。特に防護カバーの無い工作機械で使用している場合などでは非常に危険である。
【0007】
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、3次元切削が可能なスローアウェイエンドミルにおいて、短辺切刃の底刃の切りくず処理性を高め、ドリル加工を連続加工で行うことができるようにし、加工効率の向上と安全性の確保を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため請求項1のスローアウェイエンドミルは、略円柱状をなす工具本体の先端部に、多角形板状をなすチップ本体の側面と上面とで形成される交叉稜に短辺切刃と長辺切刃を設けた第1及び第2のチップを備えるとともに、前記第1のチップは前記長辺切刃を外周刃として、前記短辺切刃を底刃として前記工具本体に取り付けられ、前記第2のチップは前記長辺切刃を底刃として、前記短辺切刃を外周刃として前記工具本体に取り付けられたスローアウェイエンドミルであって、前記第1のチップのすくい面に前記底刃に沿ってブレーカ壁を設け、前記工具本体の先端面視で前記底刃をその中央部に向かって漸次低くなる凹形状とするとともに、前記ブレーカ壁をその中央部に向かって漸次高くなる凸形状とし、且つ前記第1のチップの底刃における両端部のすくい角を、前記底刃の他の部分より大きくしたこと特徴とする。
【0009】
かかる構成によれば、前記第1のチップの底刃におけるドリル加工時の切りくずは、まず第1段階として、中央部が低い凹形状である前記底刃に沿ってその断面が凹形状である切りくずが排出される。第2段階として前記底刃に沿って設けられたブレーカ壁にあたることによりブレーキングされる。このとき、底刃の中央部が低いので前記切りくずの中央部が始めにブレーカ壁にあたり、さらにブレーカ壁の中央部で切りくずとブレーカ壁との接触長さが長くなるので、この部分では、切りくずが詰まりやすくなる。これに対して、両端側では切りくずとブレーカ壁との接触長さが短い。さらに、前記底刃の両端部において、すくい角を大きくして切れ味をよくすることにより、切削抵抗を減じて、これら両端部での切りくずの流れがよりスムーズとなる。したがって、切りくずの断面において中心付近だけが詰まり気味となることによって加工歪みが生じて、そこを起点として切りくずが分割され易くなる。この結果、ドリル加工を連続加工で行うことができるので、加工効率を向上させ、安全性の確保を実現することができる。
【0010】
また、請求項2のスローアウェイエンドミルは、前記底刃に沿った前記ブレーカ壁を、その中央部に向かって漸次前記底刃に近づくような凸形状としたことを特徴とする。
【0011】
かかる構成よれば、さらに前記切りくず処理性を向上させることができる。
【0012】
また、請求項3のスローアウェイエンドミルは、前記ブレーカ壁の後側において前記チップ本体の着座面に対する高さが、前記ブレーカ壁から離れるに従って漸減していることを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、切りくず処理性よりも低抵抗性が重要となる肩加工や溝加工などの断続加工において、切りくずが前記ブレーカ壁や該ブレーカ壁の後側の上面にあたる量が少ないので、切削抵抗を抑制することができる。
【0014】
また、請求項4のスローアウェイチップは、多角形板状のチップ本体の側面と上面との交叉稜に短辺切刃と長辺切刃を設け、前記チップ本体のすくい面に前記短辺切刃に沿ったブレーカ壁を設け、前記短辺切刃の側面視で前記短辺切刃をその中央部に向かって漸次低くなる凹形状とするとともに、前記ブレーカ壁をその中央部に向かって漸次高くなる凸形状とし、さらに前記ブレーカ壁を前記チップ本体の平面視でその中央部に向かって漸次前記短辺切刃に近づいている凸形状としたことを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、このスローアウェイチップを前記第1のチップとして用いることで、請求項1のスローアウェイドリルについての前述の作用を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面により説明する。図1乃至図5及び図10は本発明の実施例を示すものであり、図1(a)は本実施例によるスローアウェイチップ1の平面図、(b)は短辺側側面図、(c)は長辺側側面図、図2は図1(a)のA−A断面図、図3は図1(a)のB−B断面図、図4は本実施例のスローアウェイチップ1をエンドミル本体14に装着した状態のエンドミル側面図、図5は図4の底面図である。
【0017】
図1において、本実施例によるスローアウェイチップ1は、チップ本体の側面4と上面5とで形成される交叉稜に短辺切刃6と長辺切刃7を設けた略平行四辺形板状をなし、前記長辺切刃7と短辺切刃6とが交わるコーナー部は、円弧状の稜線で繋がれ、長辺切刃7と短辺切刃6が鋭角で交わる側が、コーナー切刃8として使用される。
【0018】
側面視において、前記長辺切刃7は着座面9に対して切刃高さが一定であるが、短辺切刃6側はその中央付近の切刃高さが両端よりも低く、円弧状凹曲線となっている。またチップ上面5中央部には着座面9まで貫通したチップネジ止め用のネジ穴10が穿設されている。
【0019】
チップ上面5において、長辺切刃7に連続して正のすくい角を持ったすくい面11、着座面9に平行な溝底面12と続き、ネジ穴10付近には前記溝底面12から隆起したブレーカ突起部13が形成されている。短辺切刃6の中央部においては図2に示すようにすくい角は付されておらず、着座面9に平行なすくい面からブレーカ突起部13のブレーカ壁13aへ繋がっている。ここで短辺切刃6に沿って形成されたブレーカ壁13aは、前記短辺切刃6をその中央部に向かって漸次低くなる凹形状とするとともに、前記ブレーカ壁13aをその中央部に向かって漸次高くなる凸形状としたことに加え、さらに前記ブレーカ壁13aをその中央部に向かって漸次前記短辺切刃6に近づくような凸形状としたものである。
【0020】
ここで図2に示すように、前記短辺切刃6の中央付近で切刃高さとブレーカ壁13aの高さとの段差h1が最も大きく、図3に示すように前記短辺切刃6の両端における切刃高さとブレーカ壁13aの高さとの段差h2が最も小さい。なお本実施形態では、図2及び図3に示すように、ブレーカ幅についても前記短辺切刃6の中央付近におけるブレーカ幅w1が最も狭く、それに対して両端におけるブレーカ幅w2が広くなっている。
【0021】
また、図2及び図3に示すように、前記短辺切刃6に沿ったすくい面6aは、両端部(図3参照)のすくい角が他の部分(図2参照)に比べて大きい。図2および図3の例示によれば、前記短辺切刃5の両端部でのみ前記すくい角が正であるのに対して、他の部分はすくい面6aがフラット、すなわち、着座面9と平行に形成されている。
【0022】
かかる構成によれば、前記短辺切刃6の両端部において、すくい角を大きくして切れ味をよくしているので、切削抵抗を減じて、これら両端部での切りくずの流れがよりスムーズとなる。この結果、切りくずの中央部の加工歪みが一層大きくなるので、切りくずの分断を促進する。
【0023】
次に、図4は前記チップ1をエンドミル本体14に装着した状態のスローアウェイエンドミルの側面視図、図5は図4の底面視図である。
【0024】
ここで前記スローアウェイエンドミルは第1のチップ15と第2のチップ16、少なくとも2つのスローアウェイチップを備えている。そして、これらチップのうち、第1のチップ15が図1乃至図3に単独で示すスローアウェイチップ1である。
【0025】
前記第1のチップ15はその長辺切刃7を外周刃32として、短辺切刃6を底刃30として前記エンドミル本体14に取り付けられ、前記第2のチップ16は長辺切刃を底刃31として、短辺切刃を外周刃33として前記エンドミル本体14に取り付けられている。
【0026】
前記第1のチップ15において、前記底刃30とブレーカ壁13aとの段差は中央付近で最も大きく、前記底刃の両端における切刃高さとブレーカ高さとの段差が最も小さい。なお、本実施形態においてはブレーカ幅についても図2及び図3に示すように前記底刃の中央付近におけるブレーカ幅が最も狭く、それに対して両端におけるブレーカ幅が広くなっている。
【0027】
以上のような特徴形状により、第1のチップ15の前記底刃30におけるドリル加工時の切りくずは、まず中央部が低い凹形状である前記底刃30に沿ってその断面が凹形状である切りくずが排出され、次に前記底刃30に沿って設けられたブレーカ壁13aにあたることによりブレーキングされる。次に、前記ブレーカ壁13aその中央部に向かって漸次高くなる凸形状であり、さらに中央部に向かって漸次底刃30に近づいている凸形状となっているため、切刃高さとブレーカ壁高さとの段差は前記底刃の中央部が最も大きく両端は小さいことから、前記底刃30から排出される切りくずは、その中央部では詰まりやすくなり切りくずの流れも遅い。これに対して、両端においてはスムーズに排出されるため切りくずの流れも速い。このように切りくず内で中央付近だけを詰まらせることによって加工歪みが生じてそこを起点として切りくずの分断を促進することができる。
【0028】
なお、上述の構成に加えてブレーカ幅も前記底刃の中央部では最も狭く両端では広くなるようにすることが、上記切りくず分断促進の点で好ましい。
【0029】
ここでドリル加工時の切削に係る切刃の役割分担としては、図10に示すように前記第1のチップ15の底刃30が前記第2のチップ16の底刃31に対してエンドミル底面側にわずかに突出しているため、ドリル加工時の穴径外周側は前記第1のチップ15が切削に寄与し、第2のチップ16は切削に寄与しない。それに対し穴径内周側は第2のチップ16のみの切刃配置であるので、第2のチップ16が切削に寄与する。この場合ドリル加工時の穴径内周側の切りくず処理に関しては、エンドミル軸心付近は切削速度が非常に小さいことにより排出される切りくずの両端で大きな切削速度差が生じるので、螺旋状の適度に分割された切りくずが排出される。
【0030】
また肩加工や溝加工などにおいては、加工形態がドリル加工のような連続加工に対して断続加工であるので、切りくず処理性能は必要とされず、低抵抗性が要求される。そのため前記ブレーカ壁13aの後側の上面5において、チップ本体の着座面9に対する高さが前記ブレーカ壁13aから離れるに従って漸減するように構成されている。そして、ネジ穴付近の高さを長辺切刃7より低く設定してあり、切りくずとブレーカ壁13aとの接触による切削抵抗増加を緩和させている。またドリル加工時の切りくず処理のために切刃より高く設定した前記ブレーカ壁13aも、その両端は中央付近に対して低く設定されていることから、肩加工や溝加工における切りくずとチップ本体の上面5との接触による切削抵抗増加を緩和させている。
【0031】
以上、本発明の実施形態を例示したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の目的を逸脱しない限り任意のものとすることができることは云うまでもない。
【0032】
【発明の効果】
以上記述したとおり、請求項1のスローアウェイエンドミルは、略円柱状をなす工具本体の先端部に、多角形板状をなすチップ本体の側面と上面とで形成される交叉稜に短辺切刃と長辺切刃を設けた第1及び第2のチップを備えるとともに、前記第1のチップは前記長辺切刃を外周刃として、前記短辺切刃を底刃として前記工具本体に取り付けられ、前記第2のチップは前記長辺切刃を底刃として、前記短辺切刃を外周刃として前記工具本体に取り付けられたスローアウェイエンドミルであって、前記第1のチップのすくい面に前記底刃に沿ってブレーカ壁を設け、前記工具本体の先端面視で前記底刃をその中央部に向かって漸次低くなる凹形状とするとともに、前記ブレーカ壁をその中央部に向かって漸次高くなる凸形状とし、且つ前記第1のチップの底刃における両端部のすくい角を、前記底刃の他の部分より大きくしたことから、前記第1のチップの底刃におけるドリル加工時の切りくずは、まず第1段階として、中央部が低い凹形状である前記底刃に沿ってその断面が凹形状である切りくずが排出される。第2段階として前記底刃に沿って設けられたブレーカ壁にあたることによりブレーキングされる。このとき、底刃の中央部が低いので前記切りくずの中央部が始めにブレーカ壁にあたり、さらにブレーカ壁の中央部で切りくずとブレーカ壁との接触長さが長くなるので、この部分では、切りくずが詰まりやすくなる。これに対して、両端側では切りくずとブレーカ壁との接触長さが短い。さらに、前記底刃の両端部において、すくい角を大きくして切れ味をよくすることにより、切削抵抗を減じて、これら両端部での切りくずの流れがよりスムーズとなる。したがって、切りくずの断面において中心付近だけが詰まり気味となることによって加工歪みが生じて、そこを起点として切りくずが分割され易くなる。この結果、ドリル加工を連続加工で行うことができるので、加工効率を向上させ、安全性の確保を実現することができる。
【0033】
また、請求項2のスローアウェイエンドミルは、前記底刃に沿った前記ブレーカ壁を、その中央部に向かって漸次前記底刃に近づくような凸形状としたことから、さらに前記切りくず処理性を向上させることができる。
【0034】
また、請求項3のスローアウェイエンドミルは、前記ブレーカ壁の後側における前記チップ本体の着座面に対する高さが、前記ブレーカ壁から離れるに従って漸減していることから、切りくず処理性よりも低抵抗性が重要となる肩加工や溝加工などの断続加工において、切りくずが前記ブレーカ壁や該ブレーカ壁の後側の上面にあたる量がわずかであるので、切削抵抗を抑制することができる。
【0035】
また、請求項4のスローアウェイチップは、多角形板状をなすチップ本体の側面と上面との交叉稜に短辺切刃と長辺切刃を設け、前記チップ本体のすくい面に前記短辺切刃に沿ったブレーカ壁を設け、前記短辺切刃の側面視で前記短辺切刃をその中央部に向かって漸次低くなる凹形状とするとともに、前記ブレーカ壁をその中央部に向かって漸次高くなる凸形状とし、さらに前記ブレーカ壁を前記チップ本体の平面視でその中央部に向かって漸次短辺切刃に近づいている凸形状としたことから、このスローアウェイチップを前記第1のチップとして用いることで、請求項1のスローアウェイドリルについての前述の作用を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスローアウェイチップの概略図であり、(a)平面図、(b)短辺側側面図、(c)長辺側側面図である。
【図2】図1(a)のA−A断面図である。
【図3】図1(a)のB−B断面図である。
【図4】図1のスローアウェイチップを工具本体に装着したときの側面配置図である。
【図5】図4の底面配置図である。
【図6】従来例のスローアウェイチップの概略図であり、(a)平面図、(b)短辺側側面図、(c)長辺側側面図である。
【図7】図6(a)のC−C断面図である。
【図8】図6の従来例のスローアウェイチップを工具本体に装着したときの側面配置図である。
【図9】図8の底面配置図である。
【図10】本発明の第1チップと第2チップの配置関係の概略図である。
【符号の説明】
1:スローアウェイチップ
2:短辺側側面
3:長辺側側面
4:側面
5:上面
6:短辺切刃
7:長辺切刃
8:コーナー切刃
9:着座面
10:ネジ穴
11:すくい面
12:溝底面
13:ブレーカ突起部
13a:ブレーカ壁
14:エンドミル本体
15:第1のチップ
16:第2のチップ
30:第1のチップの底刃
31:第2のチップの底刃
32:第1のチップの外周刃
33:第2のチップの外周刃
h1:A−A断面における切刃高さとブレーカ壁高さとの段差
h2:B−B断面における切刃高さとブレーカ壁高さとの段差
w1:A−A断面におけるブレーカ幅
w2:B−B断面におけるブレーカ幅

Claims (4)

  1. 略円柱状をなす工具本体の先端部に、多角形板状をなすチップ本体の側面と上面とで形成される交叉稜に短辺切刃と長辺切刃を設けた第1及び第2のチップを備えるとともに、前記第1のチップは前記長辺切刃を外周刃として、前記短辺切刃を底刃として前記工具本体に取り付けられ、前記第2のチップは前記長辺切刃を底刃として、前記短辺切刃を外周刃として前記工具本体に取り付けられたスローアウェイエンドミルであって、前記第1のチップのすくい面に前記底刃に沿ってブレーカ壁を設け、前記工具本体の先端面視で前記底刃をその中央部に向かって漸次低くなる凹形状とするとともに、前記ブレーカ壁をその中央部に向かって漸次高くなる凸形状とし、且つ前記第1のチップの底刃における両端部のすくい角を、前記底刃の他の部分より大きくしたこと特徴とするスローアウェイエンドミル。
  2. 前記底刃に沿った前記ブレーカ壁を、その中央部に向かって漸次前記底刃に近づくような凸形状としたことを特徴とする請求項1記載のスローアウェイエンドミル。
  3. 前記ブレーカ壁の後側における前記チップ本体の着座面に対する高さが、前記ブレーカ壁から離れるに従って漸減していることを特徴とする請求項1乃至2記載のスローアウェイエンドミル。
  4. 多角形板状をなすチップ本体の側面と上面とで形成される交叉稜に短辺切刃と長辺切刃を設け、前記チップ本体のすくい面に前記短辺切刃に沿ったブレーカ壁を設け、前記短辺切刃の側面視で前記短辺切刃をその中央部に向かって漸次低くなる凹形状とするとともに、前記ブレーカ壁をその中央部に向かって漸次高くなる凸形状とし、且つ前記短辺切刃における両端部のすくい角を、前記短辺切刃の他の部分より大きくしたことを特徴とする請求項1記載のスローアウェイドリルに用いるスローアウェイチップ。
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