JP2004114184A - チャック - Google Patents
チャック Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004114184A JP2004114184A JP2002278323A JP2002278323A JP2004114184A JP 2004114184 A JP2004114184 A JP 2004114184A JP 2002278323 A JP2002278323 A JP 2002278323A JP 2002278323 A JP2002278323 A JP 2002278323A JP 2004114184 A JP2004114184 A JP 2004114184A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- suction
- wafer
- chuck
- ring
- chuck base
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Jigs For Machine Tools (AREA)
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Abstract
【課題】ワックス等の使用を必要とせずに、平面研削・研磨工程でナノトポグラフィーを向上させることができるワーク保持のためのチャックを提供する。
【解決手段】底部に吸気口14を穿設した吸着溝13を有する吸着リング12a〜12fをチャックベース11上面に設け、吸着溝13内を吸気口14を介して任意の負圧とし、ウェーハを吸着する。吸着リング12a〜12f間の凹部19a〜19fには大気通過穴17を設けており、凹部19a〜19f内を大気圧にする。
【選択図】 図1
【解決手段】底部に吸気口14を穿設した吸着溝13を有する吸着リング12a〜12fをチャックベース11上面に設け、吸着溝13内を吸気口14を介して任意の負圧とし、ウェーハを吸着する。吸着リング12a〜12f間の凹部19a〜19fには大気通過穴17を設けており、凹部19a〜19f内を大気圧にする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェーハを研削または研磨する装置及び方法に係り、特に、半導体ウェーハを吸着固定するチャック装置及び吸着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、従来の一般的な鏡面ウェーハの製造工程を示すフロー図である。同図に基づいて、半導体デバイスを作製するための原料ウェーハとして用いられる鏡面ウェーハの一般的な製造方法の概略を説明する。
【0003】
まず、チョクラルスキー法(CZ法)や浮遊帯域溶融法(FZ法)等により半導体インゴットを成長させる(STEP101)。成長した単結晶インゴットは外周形状が歪(いびつ)であるため、次に外形研削工程(STEP102)において半導体インゴットの外周を円筒研削盤等により研削し、半導体インゴットの外周形状を整える。これをスライス工程(STEP103)でワイヤソー等によりスライスして厚さ500〜1000μm程度の円板状のウェーハに加工し、さらに面取り工程(STEP104)でウェーハ外周の面取り加工を行う。
【0004】
その後、平面研削により平坦化加工を行い(STEP105)、エッチング処理工程(STEP106)において化学研磨処理を施す。更に、ウェーハ表面を一次研磨(STEP107)、二次研磨(STEP108)した後、ウェーハ表面にエピタキシャル成長処理(STEP109)を施して鏡面ウェーハとする。
【0005】
このような工程を経て得られた鏡面ウェーハの表面に回路を形成させて半導体デバイスを作製する。そのため、鏡面ウェーハの表面は極めて良好な「平坦度」または「ナノトポグラフィー」が要求される。ここで「平坦度」と「ナノトポグラフィー」とは共にウェーハの表面精度をあらわす指標であるが、以下のような違いがある。
【0006】
「平坦度」とは、ウェーハの裏面から表面までの厚さの均一度をあらわす指標である。従って、図14(a)に示すようにウェーハに何の負荷もかかっていない自由状態で、うねりや撓みを有している場合であっても、図14(b)に示すようにウェーハの裏面が平坦になるようにチャックに吸着して、矯正した状態で測定したウェーハ表面が平らであれば平坦度は高いと言える。
【0007】
一方、「ナノトポグラフィー」とは、ウェーハに何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハの表面精度を表す指標であり、ウェーハの裏面から表面までの厚さの均一度は要求されない。従って、図14(c)に示すように、自由状態においてウェーハの裏面が凹凸を有している場合であっても、ウェーハの表面が平らであれば、ナノトポグラフィーは高いと言える。
【0008】
前述のようにウェーハの表面は極めて良好な平坦度またはナノトポグラフィーが要求されるが、スライス工程(STEP103)でワイヤソー等によりスライスしたウェーハは図15(a)に示すように、通常その表裏に独立したうねりを生じている。そのため、これらのうねりを平らな面を有するチャックに吸引し、そのウネリが弾性変形できる範囲での吸着を行い機械加工である平面研削加工(STEP105)をしている。また、一次研磨工程(STEP107)や二次研磨工程(STEP108)においてもチャックによりウェーハを固定し、研磨加工を行っている。
【0009】
この平面研削工程(STEP105)や一次研磨工程(STEP107)及び二次研磨工程(STEP108)では、通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースや表面に多数の貫通孔を設けたプレートに、研削するウェーハの背面側を真空吸着して固定したり、セラミックス等の板の表面にワックス等の接着剤でウェーハを貼り付け固定する方式を採用している。
【0010】
これにより厚みバラツキの少ない、いわゆる高い平坦度を有するウェーハを得ることが出来る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、平面研削工程(STEP105)や一次研磨工程(STEP107)及び二次研磨工程(STEP108)において、通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースや表面に多数の貫通孔を設けたプレートを使用した場合は、ウェーハを吸着面全体で吸着して加工を行うため、図15(b)に示すように、ウェーハ30はチャック40の吸着面に矯正されて全面で密着する。この状態でウェーハ30に対して平面研削や研磨を行うと、図15(c)に示すように、研削されたウェーハ30は吸着面に吸着された状態では厚みバラツキの少ない、いわゆる高い平坦度を有する状態となる。
【0012】
しかし、平面研削・研磨終了後、ウェーハ30をチャック40から取り外して自由状態に戻すと、矯正から解放されて、被研削面は当初の厚み変動や曲がりを反映する。その結果、図15(d)に示すように、ナノトポグラフィーの悪い形状に戻る。
【0013】
この高い平坦度を有するがナノトポグラフィーの悪いウェーハに対して、露光工程において全面吸着型のチャックを使用する場合には、研削時と同様にチャック吸着面でウェーハが矯正されて、ウェーハ表面は滑らかな状態となるため問題は起こらない。しかし、露光工程において矯正力の弱いチャックを使用する場合には矯正が不充分となり、ウェーハの表面にウネリを生じているため、露光の解像度が低下し、デバイスの歩留りが悪化するという問題があった。
【0014】
また、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)工程で使用するチャックは、研削時に表面にかかる応力を分散させるために、硬度の低いパッキング材を使用するので、図16(a)に示すように矯正が不充分となる。このため、ナノトポグラフィーの悪いウェーハはCMP工程で研磨布と接触する表面が微小うねりを生じ、表面研磨が均一に行われず、不良が発生する率が高くなるという問題があった。
【0015】
特に近年、露光工程での矯正力の弱いチャックの使用やCMP工程の使用が増えてきたため、ナノトポグラフィーはデバイスメーカー業界において重要な問題となってきている。
【0016】
一方、セラミックス等のチャック40の表面にワックス等の接着剤41でウェーハ30を貼り付け固定した場合は、図16(b)に示すように、ウェーハ30の持つうねりや撓みを接着剤41が吸収するため、この状態で研削を行うとナノトポグラフィーの良いウェーハ30を得ることが出来る。しかし、接着剤41に気泡が混入していると研削時にその部分が変形するため、気泡混入防止のための特別な装置を必要とし、ウェーハの生産コストが上昇する。
【0017】
また、接着剤41を用いたウェーハの接着固定作業,研削終了後の離脱作業,ウェーハ裏面に付着した接着剤41の除去作業など、作業工程が煩雑となり、ウェーハの生産効率が悪化する。
【0018】
本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ワックス等の使用を必要とせずに、平面研削・研磨工程でナノトポグラフィーを向上させるための、ワーク保持のためのチャック機構を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本出願に係る第1の発明は、円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、を有し、前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする、ことを特徴とするリングチャックである。
【0020】
また、本出願に係る第2の発明は、円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、を有するリングチャックにおいて、前記複数の吸着リング間を大気圧に保つ構造を有する、ことを特徴とするリングチャックである。
【0021】
更に、本出願に係る第3の発明は、略円形の上面及び下面を有する円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、前記チャックベースの前記上面の、前記吸着リングを設けた領域以外の領域に設けられた、前記上面から前記下面に貫通する穴と、を有するリングチャックである。
【0022】
また、本出願に係る第4の発明は、円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、を有するリングチャックにおいて、前記複数の吸着リング間に冷却用媒体を供給する、ことを特徴とするリングチャックである。
【0023】
更に、本出願に係る第5の発明は、略円形の上面及び下面を有する円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、上端に凹部を有する複数の吸着ピンと、前記凹部の底面に設けられた吸気口と、前記凹部内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、を有するピンチャックにおいて、前記複数の吸着ピン間を大気に開放する、ことを特徴とするピンチャックである。
【0024】
また、本出願に係る第6の発明は、ウェーハの凹凸またはうねり形状を矯正せずに固定可能な第1のチャックによって、前記ウェーハの裏面を固定する工程と、前記ウェーハの表面を研削または研磨する工程と、前記ウェーハの表裏を反転させ、前記研削または研磨後のウェーハの表面を第2のチャックに固定する工程と、前記ウェーハの裏面を研削または研磨する工程と、を含む、半導体ウェーハの製造方法である。
【0025】
更に、本出願に係る第7の発明は、前記第1のチャックと前記第2のチャックが同一である、ことを特徴とする上記第6の発明に記載の半導体ウェーハの製造方法である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図12を用いて説明する。但し、以下に記載される構成部品の材質、寸法、形状などは特に限定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。また、以下の実施例において、具体例としてシリコンウェーハを吸着する場合について説明しているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、各種半導体基板や液晶ガラス基板等の薄板状体に対しても適用することができることは言うまでもない。
【0027】
[実施例1]
図1は本発明の第1の実施例にかかわるリングチャック1の吸着面を示す平面図、図2はリングチャック1の非吸着面を示す底面図、図3は図1のA―A´の断面図、図4は図1のリングチャック1を矢印Bの方向から見た拡大側面図、図5は吸着リング12bの半径方向の断面図、図6(a)および図6(b)はウェーハ30を吸着した状態のリングチャック1の縦断面図、図6(c)は研削・研磨終了後のウェーハ30の縦断面図である。
【0028】
図1に示すように、本実施例におけるリングチャック1は直径220mm、高さ30mm程度の円板状のチャックベース11に、チャックベース11と中心を同じくして直径200mm、高さ2mm、幅1mmの略円筒状の吸着リング12aをチャックベースの吸着面に有する。同様に、直径がそれぞれ170mm、140mm、110mm、80mm、50mmで高さ2mm、幅1mmの略円筒状の吸着リング12b、12c、12d、12e、12fを、同心円状にチャックベースの吸着面に有する。
【0029】
チャックベース11及び各吸着リング12a等の材質はアルミナ、SiC等のセラミックスを用いることが出来る。各吸着リング12a〜12f同士は、等間隔に15mmのピッチを有する。なお、各吸着リング12a〜12fの先端はウェーハ30の平面研削の精度を高めるために、予め研磨されて、平坦、且つ、高さが揃えられている。
【0030】
図5に示すように各吸着リング12a〜12fは、先端に幅0.5mm、深さ0.5〜1.5mm程度の吸着溝13を凹設している。この吸着溝13の底部には直径0.5mm以下、深さ10〜20mmの垂直穴からなる吸気口14を穿設している。図1に示すように、吸気口14は各吸着リング12a〜12f上に等間隔に3つ穿設され、各吸着リング12a〜12fに形成される3つの吸気口14はチャックベース11の中心から半径方向に一直線上に配置されて、それぞれが120°の角度をなして配置される3本の吸気口列を形成する。
【0031】
更に、チャックベース11には、外周側面から中心に向かって開けられた直径5mm程度の横穴からなる減圧室15を、チャックベース11の中心に対して120°おきに3本形成している。減圧室15は吸気口列の真下に設けられ、図3に示すように、各吸気口14はそれぞれ減圧室15となる横穴に対して垂直に連通されている。この減圧室15は、チャックベース11の非吸着面側の中央に開口した排気口16に繋がっている。この排気口16は不図示の真空ポンプに接続している。
【0032】
一方、吸着リング12aと12b間の凹部19aには、図1及び図2に示すように、チャックベース11の上面から下面に貫通する大気通過穴17を120°おきに3つ穿設している。この大気通過穴17はチャックベースの中心に対して吸気口列と60°の角度をつけて穿設しており、直径を5mmとする円形の直穴である。同様に各吸着リング間の凹部19b,19c,19d,19eにはそれぞれ大気通過穴17を120°おきに3つ穿設している。これらの大気通過穴17は下端において大気に開放されており、ウェーハを吸着した際に凹部19a〜19e内を大気圧に保っている。
【0033】
本実施例では6個の吸着リング12a〜12fを等間隔に設けたが、これは必ずしも等間隔に設ける必要は無く、また個数も6個に限るものではない。直径200mmのウェーハを吸着する場合には、吸着リングは3本以上12本以下が好ましい。特に、直径300mmのウェーハを吸着する場合には、吸着リングは4本以上18本以下が好ましい。
【0034】
また、本実施例では各吸着溝13の底部に円形の吸気口14を120°おきに3つ形成しているが、吸気口14の形状は円形に限られず矩形でも良く、また吸気口14の数も3個に限られるものではない。同様に、大気通過穴17も120°おきに3つ形成する必要は無く、1つでも良く4つ以上であってもよい。尚、吸着によるウェーハ30の変形を防ぐためには吸着溝13の幅は0.3〜2mmの範囲であることが望ましい。
【0035】
また、本実施例では大気通過穴17の下端を大気に開放して、凹部19a〜19eを大気圧に保持しているが、大気通過穴17の下端に加圧装置を接続し、大気圧よりも高い圧力を各凹部19a〜19eに与え、ウェーハ30の自重による撓みを補正することも出来る。または、大気通過穴17の下端に水やヘリウム等の冷却用媒体を供給する装置を接続し、凹部に水やヘリウム等を満たし、平面研削・研磨により発熱するウェーハ30の温度管理をすることも出来る。
【0036】
次に、上記のように構成されたリングチャック1の作用・動作について、図1乃至図6を用いて説明する。
不図示のウェーハ搬送装置によりリングチャック1の吸着面上にウェーハ30を載置した後、不図示の真空ポンプが排気口16より吸気を行うと、吸着溝13内の空気は吸気口14及び減圧室15を介して排気口16から外部へ排出される。これにより吸着溝13の気圧が負圧になると、吸着リング上に載置されたウェーハ30が吸着され、図6(a)に示すように、ウェーハ30は吸着溝13の上に固定された状態となる。
【0037】
このとき、ウェーハ30は凹凸やうねりを有し、各吸着リングと必ずしも密着していないため、吸着溝13から負圧が凹部19a〜19eにリークされるが、大気通過穴17により各凹部を大気に開放しているため、凹部の気圧は大気圧で安定する。本発明では、ウェーハ30の自由形状を保つため、ウェーハ30を各吸着リング12a〜12f上の吸着溝13だけで吸着し、各凹部19a〜19eは積極的に大気に開放し、ウェーハ30の全面に吸着力が発生することを避けている。
【0038】
吸着リング12a〜12f上での吸着力が強いと吸着リング上でウェーハ30に矯正力が働いてしまうため、ウェーハ30の自由形状を保つという目的からは吸着力は小さいことが望ましい。一方、リングチャック1に載置されたウェーハ30の吸着は、非常に狭い面積の吸着溝13に与えられた負圧のみにより行われるため、機械研磨に耐えうる吸着力を得るには、真空ポンプにより与えられる負圧はある程度の大きさが必要とされる。例えば、本実施例においては吸着溝13に与える負圧を−0.005kg/mm2とすることにより、ウェーハ30を吸着する力を5.9kgとしている。尚、この吸着力は以下の計算式により求めることが出来る。
【0039】
直径200mmの吸着溝の面積は、200mm×π×0.5mm=314mm2
直径170mmの吸着溝の面積は、170mm×π×0.5mm=267mm2
直径140mmの吸着溝の面積は、140mm×π×0.5mm=220mm2
直径110mmの吸着溝の面積は、110mm×π×0.5mm=173mm2
直径80mmの吸着溝の面積は、80mm×π×0.5mm=126mm2
直径50mmの吸着溝の面積は、50mm×π×0.5mm=79mm2
全吸着溝の面積は、314mm2+267mm2+220mm2+173mm2+126mm2+79mm2=1179mm2
吸着力は、1179mm2×0.005kg/mm2=5.9kg
と求めることが出来る。
【0040】
本実施例においては吸着溝13に与える負圧を上記のように−0.005kg/mm2と比較的大きくしているが、吸着溝13の幅が充分狭いので、吸着溝13に吸着されたウェーハ30が変形することはない。また各凹部19a〜19eは大気圧に開放されているため吸着力が働かず、各吸着リング12a〜12fの間隔が広くても、ウェーハ30が変形することなく、図6(a)に示すように自由形状を保つことが出来る。また、吸着リング先端の面積が狭いのでウェーハ30と各吸着リングの接触部において、ウェーハ30はほとんど矯正されない。
【0041】
一方、ウェーハ吸着時の吸着リング12aとウェーハ30の接触部は、図4に示すように、ウェーハの凹凸やうねりの周期により吸着リングの上端面とは若干の隙間があくようになる。しかし、ウェーハ30の凹凸やうねりは、吸着リング12aとウェーハ30の接触部よりも充分小さいスケールのため吸着リング12a上で平均化される。したがって、チャックした時のウェーハ表面の凹凸はウェーハ30の径方向の厚さ変動と、自由状態におけるうねり、厚さバラツキを反映したものとなる。
【0042】
リングチャック1が上記のようにウェーハ30の裏面を吸着固定した状態で、ウェーハ表面を回転する研削砥石に接触させて研削したり、ウェーハ表面を回転定盤上に貼付された研磨布に押圧し研磨剤を供給して研磨したりする。上記の状態でこのように平面研削・研磨を実施することで、ウェーハ30は図6(b)に示すように表面が平坦な状態となり、チャック解放後のナノトポグラフィーを平面研削の精度に近づけることが可能となる。ウェーハ径方向の厚さバラツキの影響はチャック解放後に残留するが一般には僅かであり殆ど問題とならない。
【0043】
平面研削・研磨終了後、不図示の真空ポンプを停止し吸着溝13に空気を供給することによりウェーハ30の吸着を解除し、不図示のウェーハ搬送装置によりウェーハ30をリングチャック1から取り除く。平面研削・研磨終了後のウェーハ30は図6(c)に示すように、研削・研磨した面が自由状態において非常に滑らかな、いわゆる「ナノトポグラフィー」が良好な状態となる。
【0044】
上記のリングチャック1は、例えば以下のようにして製造される。まず、未焼結のセラミックスを円板形状に形成し、チャックベース11を製造する。次に、チャックベース11の上面に円形凸状の吸着リング12a〜12fを形成し、各吸着リングの上端面に吸着溝13を形成する。
【0045】
チャックベース11の側面からそれぞれ120°の角度をなすように3本の横穴を形成し、この横穴の上方に吸着溝13の底面から横穴に貫通する吸気口14を形成する。横穴を形成したチャックベース11の側面の穴を塞いで減圧室15を形成し、さらに、チャックベース11の下面中心に、減圧室15に貫通する排気口16を形成する。
【0046】
チャックベース11の上面の吸着リング間の領域に、チャックベース11の中心に対して、各吸気口14を形成した位置から60°ずらした位置にチャックベース11の上面から下面に貫通する大気通過穴17を形成する。その後、チャックベース11を焼結させる。
【0047】
上記の各工程は、可能な限りで入れ替えられることは言うまでも無い。例えば、吸着リングを形成する工程と減圧室を形成する工程は何れが先であっても良い。また、各工程におけセラミックスの成形には、ドリル,レーザ,ビーズブラスト等の周知の手段を用いることができる。
【0048】
[実施例2]
次に図7乃至図11を用いて本発明の第2の実施例について説明する。図7は本発明の第2の実施例にかかわるピンチャック29を吸着面側から見た平面図、図8はピンチャック29を非吸着面側から見た底面図、図9はピンチャック29の縦断面図、図10はピンチャック29の拡大側面図、図11(a)及び図11(b)はウェーハ30を吸着した状態のリングチャック1の縦断面図、図11(c)は研削・研磨終了後のウェーハの断面図である。
【0049】
図7に示すように、本実施例におけるピンチャック29は直径220mm、高さ30mm程度の円板状のチャックベース31に、直径4mm、高さ2mmの略円筒状の吸着ピン32をチャックベース上面に約300個形成する。チャックベース内部には半径200mm、高さ5mmの略円柱状の空洞を設け減圧室35とし、チャックベース31の底面から減圧室35に貫通した排気口36を穿設し、この排気口36を不図示の真空ポンプに接続している。
【0050】
各吸着ピン32は互いに等しい間隔で形成されており、任意の隣り合う3つの吸着ピン32は正三角形の頂点に対応する位置に配置されている。チャックベース31及び各吸着ピン32の材質はアルミナ、SiC等のセラミックスを用いることが出来る。各吸着ピン32は高さを2mmとし、各吸着ピン32間を10mmのピッチとして形成する。なお、各吸着ピン32の先端はウェーハ30の平面研削の精度を高めるため予め研磨され、平坦、且つ、高さが揃えられている。
【0051】
図9に示すように、吸着ピン32は先端に直径2mm、深さ0.5〜1.5mm程度の吸着穴33を凹設しており、この吸着穴33の底部には直径0.5mm以下の垂直穴である吸気口34をそれぞれ穿設している。この吸気口34はその底部において減圧室35に繋がっている。
【0052】
なお、本実施例においては、大気通過穴を設けなくとも凹部39は図7に示すように大気に開放されており、凹部39は大気圧に保たれる。
本実施例では吸着ピン32を等間隔に約300個設けたが、これは等間隔である必要は無く、また個数も何個でもよい。また、本実施例では吸着ピン32の形状を円形としているが、円形に限られず矩形でも良い。吸着によるウェーハ30の変形を防ぐためには吸着穴33の直径は0.3〜2mmが望ましい。
【0053】
次に、上記のように構成されたピンチャック29の動作について、図7乃至図12を用いて説明する。不図示のウェーハ搬送装置によりピンチャック29にウェーハ30を載置した後、不図示の真空ポンプが吸気を行うと、吸着穴33の空気は吸気口34及び減圧室35を介して排気口36から外部へ排出される。これにより吸着穴33内の気圧が負圧になると、吸着ピン32の上に載置されたウェーハ30が吸引され、図11(a)に示すようにピンチャック29の上面にウェーハが吸着固定された状態となる。このとき、ウェーハ30は凹凸やうねりを有し全てのピンチャック29と必ずしも密着していないため、吸着穴33から負圧が凹部39にリークされるが、凹部39は大気に開放されているため、凹部39の気圧は大気圧で安定している。
【0054】
本発明では、ウェーハ30の自由形状を保持するため、ウェーハ30をピン状の吸着穴33だけで吸着し、凹部39は積極的に大気に開放し、ウェーハ30の全面に吸着力が発生することを避けている。このようにピンチャック29に載置されたウェーハ30の吸着は、この非常に狭い面積の吸着穴33に与えられた負圧のみにより行われるため、機械研磨に耐えうる吸着力を得るために真空ポンプにより与えられる負圧はある程度の大きさが必要とされる。例えば、本実施例においては吸着穴33に与える負圧を−0.005kg/mm2とすることにより、ウェーハ30を吸着する力を4.7kgとしている。尚、この吸着力は以下の計算式により求めることが出来る。
【0055】
直径2mmの吸着穴33の面積は、1mm×1mm×π=3.14mm2
全吸着穴33の総面積は、3.14mm2×300=942mm2
吸着力は、942mm2×0.005kg/mm2=4.7kg
と求めることが出来る。
【0056】
本実施例においては吸着穴33に与える負圧を上記のように−0.005kg/mm2と比較的大きくしているが、吸着穴33の直径が充分狭いので、吸着穴33に吸着されたウェーハ30が変形することはない。また、凹部39は大気圧のため吸着力が働かず、吸着ピン32の間隔が広くてもウェーハ30が変形することなく、図11に示すように自由形状を保つことが出来る。さらに、吸着ピン32先端の面積が狭いのでウェーハ30と吸着ピン32の接触部において、ウェーハ30はほとんど矯正されない。
【0057】
特に本実施例では実施例1のリングチャック1に比し、ウェーハ30と吸着ピン32の接触面積が小さいため、ウェーハ30の矯正はより小さくなる。したがって、チャックした時のウェーハ表面の凹凸はウェーハ30の厚さ変動と、自由状態におけるうねり、厚さバラツキを反映したものとなる。
【0058】
ピンチャック29が上記のようにウェーハ30の裏面を吸着固定した状態で、実施例1の場合と同様にウェーハ表面を回転する研削砥石に接触させて研削したり、ウェーハ表面を回転定盤上に貼付された研磨布に押圧し研磨剤を供給して研磨したりする。上記状態でこのように平面研削・研磨を実施することで、ウェーハ30は図11(b)に示すように表面が平らな状態となり、チャック解放後のナノトポグラフィーを平面研削の精度に近づけることが可能となる。
【0059】
平面研削・研磨終了後、不図示の真空ポンプを停止し吸着穴33に空気を供給することによりウェーハ30の吸着を解除し、不図示のウェーハ搬送装置によりウェーハ30をピンチャック29から取り除く。平面研削・研磨終了後のウェーハ30は図11(c)に示すように、研削・研磨した面が自由状態において非常に滑らかな、いわゆる「ナノトポグラフィー」が良好な状態となる。
【0060】
上記実施例1及び実施例2においては、必要に応じてウェーハ30の表面を研削・研磨した後、不図示のウェーハ搬送装置によりウェーハ30の表裏を反転させ、図12(a)に示すようにリングチャック1又はピンチャック29にウェーハ30を固定し、裏面を研削・研磨することも出来る。研削・研磨終了後ウェーハ30は図12(b)に示すように表裏の両面が平らな状態となる。リングチャック1又はピンチャック29から取り外されたウェーハ30は、図12(c)に示すように自由状態において、ウェーハ表面のみならず裏面も非常に滑らかな状態となり、「ナノトポグラフィー」と「平坦度」の双方が良好なウェーハを製造することが出来る。
【0061】
尚、ウェーハ裏面を研削・研磨する場合にウェーハ30を固定する方法は、実施例1のリングチャック1や実施例2のピンチャック29で固定する方法に限られず、通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースや表面に多数の貫通孔を設けたプレート等にウェーハ30を真空吸着し固定する方法を用いても良い。
【0062】
本発明は片面研削装置に適用することが出来るが、片面研削装置であればウェーハを縦に保持する縦型片面研削装置や、横に保持する横型片面研削装置のいずれにも適用することができる。
【0063】
更に、本発明の適用は、ウェーハの材質及び大きさに関しては、本発明を実施するにあたり何ら制限は無く、現在製造されている直径のシリコン,GaAs,GaP,InP等の半導体ウェーハは勿論のこと、将来製造可能となる非常に大きな直径のウェーハに対しても本発明を適用することができる。
【0064】
このように本願発明は、上記実施例に限定されるものではなく、ウェーハを吸着する部分の形状や個数、被吸着物などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0065】
[実施データ]
従来の通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースにウェーハの背面側を真空吸着し研削した場合と、本願発明のリングチャックにウェーハの背面側を真空吸着し研削した場合との効果について、以下に具体的に説明する。
【0066】
従来の通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースを使用してウェーハを研削し、15mmの正方形領域のP−V値(Nanotopography Height)の最大値を求めたところ70nmであった。一方、本願発明のリングチャックを使用してウェーハを研削し、15mmの正方形領域のP−V値(Nanotopography Height)の最大値を求めたところ30nmであった。本願発明を適用することにより、通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースを使用した場合に比しNanotopography Heightの最大値は半分以下に改善された。
【0067】
【発明の効果】
本発明のリングチャック及びピンチャックによれば、平面研削・研磨工程でウェーハをチャッキングする時に、ウェーハの非チャッキング時の形状を維持することが可能となり、平面研削・研磨後のウェーハのナノトポグラフィー特性を向上させることが出来る。また、ナノトポグラフィー特性の向上した面を通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースに吸着して研削することにより、平坦度およびナノトポグラフィー双方の特性を向上させることができる。
【0068】
更に、本発明のリングチャック及びピンチャックによれば、ウェーハ裏面等の凹凸の転写を防止でき、ウェーハ研磨面のナノトポグラフィーが低減する。
【0069】
また、本発明のピンチャックによれば、ピンチャックとウェーハ裏面の接触する面積を小さくすることが出来るため、チャックテーブルとウェーハの間に挟まれる異物の量を低減させ、この異物によるウェーハ研磨精度の低下を抑えることが出来る。
【0070】
なお、本発明のリングチャック及びピンチャックによれば、ウェーハを矯正せず自由形状を保持することができる。そのため、本発明のリングチャック及びピンチャックをナノトポグラフィー評価装置に使用することにより、精度の高い評価を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかわるリングチャックを上面から見た平面図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかわるリングチャックを下面から見た底面図である。
【図3】本願発明の第1の実施の形態にかかわるリングチャックをの縦断面図である。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかわるリングチャックの拡大側面図である。
【図5】本願発明の第1の実施の形態における吸着リングの拡大断面図である。
【図6】図6(a)、図6(b)は本願発明の第1の実施の形態におけるウェーハを吸着した状態のリングチャックの縦断面図、図6(c)は研削・研磨終了後のウェーハを示した断面図である。
【図7】本願発明の第2の実施の形態にかかわるピンチャックを上面から見た平面図である。
【図8】本願発明の第2の実施の形態にかかわるピンチャックを下面から見た底面図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態にかかわるピンチャックの縦断面図である。
【図10】本願発明の第2の実施の形態におけるピンチャックの拡大側面図である。
【図11】図11(a)、図11(b)は本願発明の第2の実施の形態におけるウェーハを吸着した状態のピンチャックの縦断面図、図11(c)は研削・研磨終了後のウェーハを模式的に示した断面図である。
【図12】図12(a)はウェーハを反転して吸着した状態のリングチャックまたはピンチャックの縦断面図、図12(b)は研削・研磨終了後ウェーハを吸着した状態のリングチャックまたはピンチャックの縦断面図、図12(c)は研削・研磨終了後のウェーハを示した断面図である。
【図13】一般的な鏡面ウェーハの製造工程を示すフロー図である。
【図14】図14(a)は何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハを示した断面図、図14(b)はチャックに吸着して矯正した状態におけるウェーハを示した断面図、図14(c)は何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハを示した断面図である。
【図15】図15(a)は何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハを示した断面図、図15(b)はチャックに吸着して矯正した状態におけるウェーハを示した断面図、図15(c)は研削・研磨終了後のウェーハを示した断面図、図15(d)は何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハを示した断面図である。
【図16】図16(a)は硬度の低いパッキング材により吸着された状態におけるウェーハを示した断面図、図16(b)はセラミックス等の板の表面にワックス等の接着剤でウェーハを貼り付け固定した状態におけるウェーハを示した断面図である。
【符号の説明】
1…リングチャック
11…チャックベース
12a〜12f…吸着リング
13…吸着溝
14…吸気口
15…減圧室
16…排気口
17…大気通過穴
19a〜19f…凹部
29…ピンチャック
30…ウェーハ
31…チャックベース
32…吸着ピン
33…吸着穴
34…吸気口
35…減圧室
36…排気口
39…凹部
40…チャック
41…接着剤。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェーハを研削または研磨する装置及び方法に係り、特に、半導体ウェーハを吸着固定するチャック装置及び吸着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、従来の一般的な鏡面ウェーハの製造工程を示すフロー図である。同図に基づいて、半導体デバイスを作製するための原料ウェーハとして用いられる鏡面ウェーハの一般的な製造方法の概略を説明する。
【0003】
まず、チョクラルスキー法(CZ法)や浮遊帯域溶融法(FZ法)等により半導体インゴットを成長させる(STEP101)。成長した単結晶インゴットは外周形状が歪(いびつ)であるため、次に外形研削工程(STEP102)において半導体インゴットの外周を円筒研削盤等により研削し、半導体インゴットの外周形状を整える。これをスライス工程(STEP103)でワイヤソー等によりスライスして厚さ500〜1000μm程度の円板状のウェーハに加工し、さらに面取り工程(STEP104)でウェーハ外周の面取り加工を行う。
【0004】
その後、平面研削により平坦化加工を行い(STEP105)、エッチング処理工程(STEP106)において化学研磨処理を施す。更に、ウェーハ表面を一次研磨(STEP107)、二次研磨(STEP108)した後、ウェーハ表面にエピタキシャル成長処理(STEP109)を施して鏡面ウェーハとする。
【0005】
このような工程を経て得られた鏡面ウェーハの表面に回路を形成させて半導体デバイスを作製する。そのため、鏡面ウェーハの表面は極めて良好な「平坦度」または「ナノトポグラフィー」が要求される。ここで「平坦度」と「ナノトポグラフィー」とは共にウェーハの表面精度をあらわす指標であるが、以下のような違いがある。
【0006】
「平坦度」とは、ウェーハの裏面から表面までの厚さの均一度をあらわす指標である。従って、図14(a)に示すようにウェーハに何の負荷もかかっていない自由状態で、うねりや撓みを有している場合であっても、図14(b)に示すようにウェーハの裏面が平坦になるようにチャックに吸着して、矯正した状態で測定したウェーハ表面が平らであれば平坦度は高いと言える。
【0007】
一方、「ナノトポグラフィー」とは、ウェーハに何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハの表面精度を表す指標であり、ウェーハの裏面から表面までの厚さの均一度は要求されない。従って、図14(c)に示すように、自由状態においてウェーハの裏面が凹凸を有している場合であっても、ウェーハの表面が平らであれば、ナノトポグラフィーは高いと言える。
【0008】
前述のようにウェーハの表面は極めて良好な平坦度またはナノトポグラフィーが要求されるが、スライス工程(STEP103)でワイヤソー等によりスライスしたウェーハは図15(a)に示すように、通常その表裏に独立したうねりを生じている。そのため、これらのうねりを平らな面を有するチャックに吸引し、そのウネリが弾性変形できる範囲での吸着を行い機械加工である平面研削加工(STEP105)をしている。また、一次研磨工程(STEP107)や二次研磨工程(STEP108)においてもチャックによりウェーハを固定し、研磨加工を行っている。
【0009】
この平面研削工程(STEP105)や一次研磨工程(STEP107)及び二次研磨工程(STEP108)では、通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースや表面に多数の貫通孔を設けたプレートに、研削するウェーハの背面側を真空吸着して固定したり、セラミックス等の板の表面にワックス等の接着剤でウェーハを貼り付け固定する方式を採用している。
【0010】
これにより厚みバラツキの少ない、いわゆる高い平坦度を有するウェーハを得ることが出来る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、平面研削工程(STEP105)や一次研磨工程(STEP107)及び二次研磨工程(STEP108)において、通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースや表面に多数の貫通孔を設けたプレートを使用した場合は、ウェーハを吸着面全体で吸着して加工を行うため、図15(b)に示すように、ウェーハ30はチャック40の吸着面に矯正されて全面で密着する。この状態でウェーハ30に対して平面研削や研磨を行うと、図15(c)に示すように、研削されたウェーハ30は吸着面に吸着された状態では厚みバラツキの少ない、いわゆる高い平坦度を有する状態となる。
【0012】
しかし、平面研削・研磨終了後、ウェーハ30をチャック40から取り外して自由状態に戻すと、矯正から解放されて、被研削面は当初の厚み変動や曲がりを反映する。その結果、図15(d)に示すように、ナノトポグラフィーの悪い形状に戻る。
【0013】
この高い平坦度を有するがナノトポグラフィーの悪いウェーハに対して、露光工程において全面吸着型のチャックを使用する場合には、研削時と同様にチャック吸着面でウェーハが矯正されて、ウェーハ表面は滑らかな状態となるため問題は起こらない。しかし、露光工程において矯正力の弱いチャックを使用する場合には矯正が不充分となり、ウェーハの表面にウネリを生じているため、露光の解像度が低下し、デバイスの歩留りが悪化するという問題があった。
【0014】
また、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)工程で使用するチャックは、研削時に表面にかかる応力を分散させるために、硬度の低いパッキング材を使用するので、図16(a)に示すように矯正が不充分となる。このため、ナノトポグラフィーの悪いウェーハはCMP工程で研磨布と接触する表面が微小うねりを生じ、表面研磨が均一に行われず、不良が発生する率が高くなるという問題があった。
【0015】
特に近年、露光工程での矯正力の弱いチャックの使用やCMP工程の使用が増えてきたため、ナノトポグラフィーはデバイスメーカー業界において重要な問題となってきている。
【0016】
一方、セラミックス等のチャック40の表面にワックス等の接着剤41でウェーハ30を貼り付け固定した場合は、図16(b)に示すように、ウェーハ30の持つうねりや撓みを接着剤41が吸収するため、この状態で研削を行うとナノトポグラフィーの良いウェーハ30を得ることが出来る。しかし、接着剤41に気泡が混入していると研削時にその部分が変形するため、気泡混入防止のための特別な装置を必要とし、ウェーハの生産コストが上昇する。
【0017】
また、接着剤41を用いたウェーハの接着固定作業,研削終了後の離脱作業,ウェーハ裏面に付着した接着剤41の除去作業など、作業工程が煩雑となり、ウェーハの生産効率が悪化する。
【0018】
本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ワックス等の使用を必要とせずに、平面研削・研磨工程でナノトポグラフィーを向上させるための、ワーク保持のためのチャック機構を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本出願に係る第1の発明は、円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、を有し、前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする、ことを特徴とするリングチャックである。
【0020】
また、本出願に係る第2の発明は、円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、を有するリングチャックにおいて、前記複数の吸着リング間を大気圧に保つ構造を有する、ことを特徴とするリングチャックである。
【0021】
更に、本出願に係る第3の発明は、略円形の上面及び下面を有する円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、前記チャックベースの前記上面の、前記吸着リングを設けた領域以外の領域に設けられた、前記上面から前記下面に貫通する穴と、を有するリングチャックである。
【0022】
また、本出願に係る第4の発明は、円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、を有するリングチャックにおいて、前記複数の吸着リング間に冷却用媒体を供給する、ことを特徴とするリングチャックである。
【0023】
更に、本出願に係る第5の発明は、略円形の上面及び下面を有する円板状のチャックベースと、前記チャックベースの前記上面に設けられ、上端に凹部を有する複数の吸着ピンと、前記凹部の底面に設けられた吸気口と、前記凹部内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、を有するピンチャックにおいて、前記複数の吸着ピン間を大気に開放する、ことを特徴とするピンチャックである。
【0024】
また、本出願に係る第6の発明は、ウェーハの凹凸またはうねり形状を矯正せずに固定可能な第1のチャックによって、前記ウェーハの裏面を固定する工程と、前記ウェーハの表面を研削または研磨する工程と、前記ウェーハの表裏を反転させ、前記研削または研磨後のウェーハの表面を第2のチャックに固定する工程と、前記ウェーハの裏面を研削または研磨する工程と、を含む、半導体ウェーハの製造方法である。
【0025】
更に、本出願に係る第7の発明は、前記第1のチャックと前記第2のチャックが同一である、ことを特徴とする上記第6の発明に記載の半導体ウェーハの製造方法である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図12を用いて説明する。但し、以下に記載される構成部品の材質、寸法、形状などは特に限定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。また、以下の実施例において、具体例としてシリコンウェーハを吸着する場合について説明しているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、各種半導体基板や液晶ガラス基板等の薄板状体に対しても適用することができることは言うまでもない。
【0027】
[実施例1]
図1は本発明の第1の実施例にかかわるリングチャック1の吸着面を示す平面図、図2はリングチャック1の非吸着面を示す底面図、図3は図1のA―A´の断面図、図4は図1のリングチャック1を矢印Bの方向から見た拡大側面図、図5は吸着リング12bの半径方向の断面図、図6(a)および図6(b)はウェーハ30を吸着した状態のリングチャック1の縦断面図、図6(c)は研削・研磨終了後のウェーハ30の縦断面図である。
【0028】
図1に示すように、本実施例におけるリングチャック1は直径220mm、高さ30mm程度の円板状のチャックベース11に、チャックベース11と中心を同じくして直径200mm、高さ2mm、幅1mmの略円筒状の吸着リング12aをチャックベースの吸着面に有する。同様に、直径がそれぞれ170mm、140mm、110mm、80mm、50mmで高さ2mm、幅1mmの略円筒状の吸着リング12b、12c、12d、12e、12fを、同心円状にチャックベースの吸着面に有する。
【0029】
チャックベース11及び各吸着リング12a等の材質はアルミナ、SiC等のセラミックスを用いることが出来る。各吸着リング12a〜12f同士は、等間隔に15mmのピッチを有する。なお、各吸着リング12a〜12fの先端はウェーハ30の平面研削の精度を高めるために、予め研磨されて、平坦、且つ、高さが揃えられている。
【0030】
図5に示すように各吸着リング12a〜12fは、先端に幅0.5mm、深さ0.5〜1.5mm程度の吸着溝13を凹設している。この吸着溝13の底部には直径0.5mm以下、深さ10〜20mmの垂直穴からなる吸気口14を穿設している。図1に示すように、吸気口14は各吸着リング12a〜12f上に等間隔に3つ穿設され、各吸着リング12a〜12fに形成される3つの吸気口14はチャックベース11の中心から半径方向に一直線上に配置されて、それぞれが120°の角度をなして配置される3本の吸気口列を形成する。
【0031】
更に、チャックベース11には、外周側面から中心に向かって開けられた直径5mm程度の横穴からなる減圧室15を、チャックベース11の中心に対して120°おきに3本形成している。減圧室15は吸気口列の真下に設けられ、図3に示すように、各吸気口14はそれぞれ減圧室15となる横穴に対して垂直に連通されている。この減圧室15は、チャックベース11の非吸着面側の中央に開口した排気口16に繋がっている。この排気口16は不図示の真空ポンプに接続している。
【0032】
一方、吸着リング12aと12b間の凹部19aには、図1及び図2に示すように、チャックベース11の上面から下面に貫通する大気通過穴17を120°おきに3つ穿設している。この大気通過穴17はチャックベースの中心に対して吸気口列と60°の角度をつけて穿設しており、直径を5mmとする円形の直穴である。同様に各吸着リング間の凹部19b,19c,19d,19eにはそれぞれ大気通過穴17を120°おきに3つ穿設している。これらの大気通過穴17は下端において大気に開放されており、ウェーハを吸着した際に凹部19a〜19e内を大気圧に保っている。
【0033】
本実施例では6個の吸着リング12a〜12fを等間隔に設けたが、これは必ずしも等間隔に設ける必要は無く、また個数も6個に限るものではない。直径200mmのウェーハを吸着する場合には、吸着リングは3本以上12本以下が好ましい。特に、直径300mmのウェーハを吸着する場合には、吸着リングは4本以上18本以下が好ましい。
【0034】
また、本実施例では各吸着溝13の底部に円形の吸気口14を120°おきに3つ形成しているが、吸気口14の形状は円形に限られず矩形でも良く、また吸気口14の数も3個に限られるものではない。同様に、大気通過穴17も120°おきに3つ形成する必要は無く、1つでも良く4つ以上であってもよい。尚、吸着によるウェーハ30の変形を防ぐためには吸着溝13の幅は0.3〜2mmの範囲であることが望ましい。
【0035】
また、本実施例では大気通過穴17の下端を大気に開放して、凹部19a〜19eを大気圧に保持しているが、大気通過穴17の下端に加圧装置を接続し、大気圧よりも高い圧力を各凹部19a〜19eに与え、ウェーハ30の自重による撓みを補正することも出来る。または、大気通過穴17の下端に水やヘリウム等の冷却用媒体を供給する装置を接続し、凹部に水やヘリウム等を満たし、平面研削・研磨により発熱するウェーハ30の温度管理をすることも出来る。
【0036】
次に、上記のように構成されたリングチャック1の作用・動作について、図1乃至図6を用いて説明する。
不図示のウェーハ搬送装置によりリングチャック1の吸着面上にウェーハ30を載置した後、不図示の真空ポンプが排気口16より吸気を行うと、吸着溝13内の空気は吸気口14及び減圧室15を介して排気口16から外部へ排出される。これにより吸着溝13の気圧が負圧になると、吸着リング上に載置されたウェーハ30が吸着され、図6(a)に示すように、ウェーハ30は吸着溝13の上に固定された状態となる。
【0037】
このとき、ウェーハ30は凹凸やうねりを有し、各吸着リングと必ずしも密着していないため、吸着溝13から負圧が凹部19a〜19eにリークされるが、大気通過穴17により各凹部を大気に開放しているため、凹部の気圧は大気圧で安定する。本発明では、ウェーハ30の自由形状を保つため、ウェーハ30を各吸着リング12a〜12f上の吸着溝13だけで吸着し、各凹部19a〜19eは積極的に大気に開放し、ウェーハ30の全面に吸着力が発生することを避けている。
【0038】
吸着リング12a〜12f上での吸着力が強いと吸着リング上でウェーハ30に矯正力が働いてしまうため、ウェーハ30の自由形状を保つという目的からは吸着力は小さいことが望ましい。一方、リングチャック1に載置されたウェーハ30の吸着は、非常に狭い面積の吸着溝13に与えられた負圧のみにより行われるため、機械研磨に耐えうる吸着力を得るには、真空ポンプにより与えられる負圧はある程度の大きさが必要とされる。例えば、本実施例においては吸着溝13に与える負圧を−0.005kg/mm2とすることにより、ウェーハ30を吸着する力を5.9kgとしている。尚、この吸着力は以下の計算式により求めることが出来る。
【0039】
直径200mmの吸着溝の面積は、200mm×π×0.5mm=314mm2
直径170mmの吸着溝の面積は、170mm×π×0.5mm=267mm2
直径140mmの吸着溝の面積は、140mm×π×0.5mm=220mm2
直径110mmの吸着溝の面積は、110mm×π×0.5mm=173mm2
直径80mmの吸着溝の面積は、80mm×π×0.5mm=126mm2
直径50mmの吸着溝の面積は、50mm×π×0.5mm=79mm2
全吸着溝の面積は、314mm2+267mm2+220mm2+173mm2+126mm2+79mm2=1179mm2
吸着力は、1179mm2×0.005kg/mm2=5.9kg
と求めることが出来る。
【0040】
本実施例においては吸着溝13に与える負圧を上記のように−0.005kg/mm2と比較的大きくしているが、吸着溝13の幅が充分狭いので、吸着溝13に吸着されたウェーハ30が変形することはない。また各凹部19a〜19eは大気圧に開放されているため吸着力が働かず、各吸着リング12a〜12fの間隔が広くても、ウェーハ30が変形することなく、図6(a)に示すように自由形状を保つことが出来る。また、吸着リング先端の面積が狭いのでウェーハ30と各吸着リングの接触部において、ウェーハ30はほとんど矯正されない。
【0041】
一方、ウェーハ吸着時の吸着リング12aとウェーハ30の接触部は、図4に示すように、ウェーハの凹凸やうねりの周期により吸着リングの上端面とは若干の隙間があくようになる。しかし、ウェーハ30の凹凸やうねりは、吸着リング12aとウェーハ30の接触部よりも充分小さいスケールのため吸着リング12a上で平均化される。したがって、チャックした時のウェーハ表面の凹凸はウェーハ30の径方向の厚さ変動と、自由状態におけるうねり、厚さバラツキを反映したものとなる。
【0042】
リングチャック1が上記のようにウェーハ30の裏面を吸着固定した状態で、ウェーハ表面を回転する研削砥石に接触させて研削したり、ウェーハ表面を回転定盤上に貼付された研磨布に押圧し研磨剤を供給して研磨したりする。上記の状態でこのように平面研削・研磨を実施することで、ウェーハ30は図6(b)に示すように表面が平坦な状態となり、チャック解放後のナノトポグラフィーを平面研削の精度に近づけることが可能となる。ウェーハ径方向の厚さバラツキの影響はチャック解放後に残留するが一般には僅かであり殆ど問題とならない。
【0043】
平面研削・研磨終了後、不図示の真空ポンプを停止し吸着溝13に空気を供給することによりウェーハ30の吸着を解除し、不図示のウェーハ搬送装置によりウェーハ30をリングチャック1から取り除く。平面研削・研磨終了後のウェーハ30は図6(c)に示すように、研削・研磨した面が自由状態において非常に滑らかな、いわゆる「ナノトポグラフィー」が良好な状態となる。
【0044】
上記のリングチャック1は、例えば以下のようにして製造される。まず、未焼結のセラミックスを円板形状に形成し、チャックベース11を製造する。次に、チャックベース11の上面に円形凸状の吸着リング12a〜12fを形成し、各吸着リングの上端面に吸着溝13を形成する。
【0045】
チャックベース11の側面からそれぞれ120°の角度をなすように3本の横穴を形成し、この横穴の上方に吸着溝13の底面から横穴に貫通する吸気口14を形成する。横穴を形成したチャックベース11の側面の穴を塞いで減圧室15を形成し、さらに、チャックベース11の下面中心に、減圧室15に貫通する排気口16を形成する。
【0046】
チャックベース11の上面の吸着リング間の領域に、チャックベース11の中心に対して、各吸気口14を形成した位置から60°ずらした位置にチャックベース11の上面から下面に貫通する大気通過穴17を形成する。その後、チャックベース11を焼結させる。
【0047】
上記の各工程は、可能な限りで入れ替えられることは言うまでも無い。例えば、吸着リングを形成する工程と減圧室を形成する工程は何れが先であっても良い。また、各工程におけセラミックスの成形には、ドリル,レーザ,ビーズブラスト等の周知の手段を用いることができる。
【0048】
[実施例2]
次に図7乃至図11を用いて本発明の第2の実施例について説明する。図7は本発明の第2の実施例にかかわるピンチャック29を吸着面側から見た平面図、図8はピンチャック29を非吸着面側から見た底面図、図9はピンチャック29の縦断面図、図10はピンチャック29の拡大側面図、図11(a)及び図11(b)はウェーハ30を吸着した状態のリングチャック1の縦断面図、図11(c)は研削・研磨終了後のウェーハの断面図である。
【0049】
図7に示すように、本実施例におけるピンチャック29は直径220mm、高さ30mm程度の円板状のチャックベース31に、直径4mm、高さ2mmの略円筒状の吸着ピン32をチャックベース上面に約300個形成する。チャックベース内部には半径200mm、高さ5mmの略円柱状の空洞を設け減圧室35とし、チャックベース31の底面から減圧室35に貫通した排気口36を穿設し、この排気口36を不図示の真空ポンプに接続している。
【0050】
各吸着ピン32は互いに等しい間隔で形成されており、任意の隣り合う3つの吸着ピン32は正三角形の頂点に対応する位置に配置されている。チャックベース31及び各吸着ピン32の材質はアルミナ、SiC等のセラミックスを用いることが出来る。各吸着ピン32は高さを2mmとし、各吸着ピン32間を10mmのピッチとして形成する。なお、各吸着ピン32の先端はウェーハ30の平面研削の精度を高めるため予め研磨され、平坦、且つ、高さが揃えられている。
【0051】
図9に示すように、吸着ピン32は先端に直径2mm、深さ0.5〜1.5mm程度の吸着穴33を凹設しており、この吸着穴33の底部には直径0.5mm以下の垂直穴である吸気口34をそれぞれ穿設している。この吸気口34はその底部において減圧室35に繋がっている。
【0052】
なお、本実施例においては、大気通過穴を設けなくとも凹部39は図7に示すように大気に開放されており、凹部39は大気圧に保たれる。
本実施例では吸着ピン32を等間隔に約300個設けたが、これは等間隔である必要は無く、また個数も何個でもよい。また、本実施例では吸着ピン32の形状を円形としているが、円形に限られず矩形でも良い。吸着によるウェーハ30の変形を防ぐためには吸着穴33の直径は0.3〜2mmが望ましい。
【0053】
次に、上記のように構成されたピンチャック29の動作について、図7乃至図12を用いて説明する。不図示のウェーハ搬送装置によりピンチャック29にウェーハ30を載置した後、不図示の真空ポンプが吸気を行うと、吸着穴33の空気は吸気口34及び減圧室35を介して排気口36から外部へ排出される。これにより吸着穴33内の気圧が負圧になると、吸着ピン32の上に載置されたウェーハ30が吸引され、図11(a)に示すようにピンチャック29の上面にウェーハが吸着固定された状態となる。このとき、ウェーハ30は凹凸やうねりを有し全てのピンチャック29と必ずしも密着していないため、吸着穴33から負圧が凹部39にリークされるが、凹部39は大気に開放されているため、凹部39の気圧は大気圧で安定している。
【0054】
本発明では、ウェーハ30の自由形状を保持するため、ウェーハ30をピン状の吸着穴33だけで吸着し、凹部39は積極的に大気に開放し、ウェーハ30の全面に吸着力が発生することを避けている。このようにピンチャック29に載置されたウェーハ30の吸着は、この非常に狭い面積の吸着穴33に与えられた負圧のみにより行われるため、機械研磨に耐えうる吸着力を得るために真空ポンプにより与えられる負圧はある程度の大きさが必要とされる。例えば、本実施例においては吸着穴33に与える負圧を−0.005kg/mm2とすることにより、ウェーハ30を吸着する力を4.7kgとしている。尚、この吸着力は以下の計算式により求めることが出来る。
【0055】
直径2mmの吸着穴33の面積は、1mm×1mm×π=3.14mm2
全吸着穴33の総面積は、3.14mm2×300=942mm2
吸着力は、942mm2×0.005kg/mm2=4.7kg
と求めることが出来る。
【0056】
本実施例においては吸着穴33に与える負圧を上記のように−0.005kg/mm2と比較的大きくしているが、吸着穴33の直径が充分狭いので、吸着穴33に吸着されたウェーハ30が変形することはない。また、凹部39は大気圧のため吸着力が働かず、吸着ピン32の間隔が広くてもウェーハ30が変形することなく、図11に示すように自由形状を保つことが出来る。さらに、吸着ピン32先端の面積が狭いのでウェーハ30と吸着ピン32の接触部において、ウェーハ30はほとんど矯正されない。
【0057】
特に本実施例では実施例1のリングチャック1に比し、ウェーハ30と吸着ピン32の接触面積が小さいため、ウェーハ30の矯正はより小さくなる。したがって、チャックした時のウェーハ表面の凹凸はウェーハ30の厚さ変動と、自由状態におけるうねり、厚さバラツキを反映したものとなる。
【0058】
ピンチャック29が上記のようにウェーハ30の裏面を吸着固定した状態で、実施例1の場合と同様にウェーハ表面を回転する研削砥石に接触させて研削したり、ウェーハ表面を回転定盤上に貼付された研磨布に押圧し研磨剤を供給して研磨したりする。上記状態でこのように平面研削・研磨を実施することで、ウェーハ30は図11(b)に示すように表面が平らな状態となり、チャック解放後のナノトポグラフィーを平面研削の精度に近づけることが可能となる。
【0059】
平面研削・研磨終了後、不図示の真空ポンプを停止し吸着穴33に空気を供給することによりウェーハ30の吸着を解除し、不図示のウェーハ搬送装置によりウェーハ30をピンチャック29から取り除く。平面研削・研磨終了後のウェーハ30は図11(c)に示すように、研削・研磨した面が自由状態において非常に滑らかな、いわゆる「ナノトポグラフィー」が良好な状態となる。
【0060】
上記実施例1及び実施例2においては、必要に応じてウェーハ30の表面を研削・研磨した後、不図示のウェーハ搬送装置によりウェーハ30の表裏を反転させ、図12(a)に示すようにリングチャック1又はピンチャック29にウェーハ30を固定し、裏面を研削・研磨することも出来る。研削・研磨終了後ウェーハ30は図12(b)に示すように表裏の両面が平らな状態となる。リングチャック1又はピンチャック29から取り外されたウェーハ30は、図12(c)に示すように自由状態において、ウェーハ表面のみならず裏面も非常に滑らかな状態となり、「ナノトポグラフィー」と「平坦度」の双方が良好なウェーハを製造することが出来る。
【0061】
尚、ウェーハ裏面を研削・研磨する場合にウェーハ30を固定する方法は、実施例1のリングチャック1や実施例2のピンチャック29で固定する方法に限られず、通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースや表面に多数の貫通孔を設けたプレート等にウェーハ30を真空吸着し固定する方法を用いても良い。
【0062】
本発明は片面研削装置に適用することが出来るが、片面研削装置であればウェーハを縦に保持する縦型片面研削装置や、横に保持する横型片面研削装置のいずれにも適用することができる。
【0063】
更に、本発明の適用は、ウェーハの材質及び大きさに関しては、本発明を実施するにあたり何ら制限は無く、現在製造されている直径のシリコン,GaAs,GaP,InP等の半導体ウェーハは勿論のこと、将来製造可能となる非常に大きな直径のウェーハに対しても本発明を適用することができる。
【0064】
このように本願発明は、上記実施例に限定されるものではなく、ウェーハを吸着する部分の形状や個数、被吸着物などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0065】
[実施データ]
従来の通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースにウェーハの背面側を真空吸着し研削した場合と、本願発明のリングチャックにウェーハの背面側を真空吸着し研削した場合との効果について、以下に具体的に説明する。
【0066】
従来の通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースを使用してウェーハを研削し、15mmの正方形領域のP−V値(Nanotopography Height)の最大値を求めたところ70nmであった。一方、本願発明のリングチャックを使用してウェーハを研削し、15mmの正方形領域のP−V値(Nanotopography Height)の最大値を求めたところ30nmであった。本願発明を適用することにより、通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースを使用した場合に比しNanotopography Heightの最大値は半分以下に改善された。
【0067】
【発明の効果】
本発明のリングチャック及びピンチャックによれば、平面研削・研磨工程でウェーハをチャッキングする時に、ウェーハの非チャッキング時の形状を維持することが可能となり、平面研削・研磨後のウェーハのナノトポグラフィー特性を向上させることが出来る。また、ナノトポグラフィー特性の向上した面を通気性のある多孔質セラミックプレート等の硬質チャックベースに吸着して研削することにより、平坦度およびナノトポグラフィー双方の特性を向上させることができる。
【0068】
更に、本発明のリングチャック及びピンチャックによれば、ウェーハ裏面等の凹凸の転写を防止でき、ウェーハ研磨面のナノトポグラフィーが低減する。
【0069】
また、本発明のピンチャックによれば、ピンチャックとウェーハ裏面の接触する面積を小さくすることが出来るため、チャックテーブルとウェーハの間に挟まれる異物の量を低減させ、この異物によるウェーハ研磨精度の低下を抑えることが出来る。
【0070】
なお、本発明のリングチャック及びピンチャックによれば、ウェーハを矯正せず自由形状を保持することができる。そのため、本発明のリングチャック及びピンチャックをナノトポグラフィー評価装置に使用することにより、精度の高い評価を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかわるリングチャックを上面から見た平面図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかわるリングチャックを下面から見た底面図である。
【図3】本願発明の第1の実施の形態にかかわるリングチャックをの縦断面図である。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかわるリングチャックの拡大側面図である。
【図5】本願発明の第1の実施の形態における吸着リングの拡大断面図である。
【図6】図6(a)、図6(b)は本願発明の第1の実施の形態におけるウェーハを吸着した状態のリングチャックの縦断面図、図6(c)は研削・研磨終了後のウェーハを示した断面図である。
【図7】本願発明の第2の実施の形態にかかわるピンチャックを上面から見た平面図である。
【図8】本願発明の第2の実施の形態にかかわるピンチャックを下面から見た底面図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態にかかわるピンチャックの縦断面図である。
【図10】本願発明の第2の実施の形態におけるピンチャックの拡大側面図である。
【図11】図11(a)、図11(b)は本願発明の第2の実施の形態におけるウェーハを吸着した状態のピンチャックの縦断面図、図11(c)は研削・研磨終了後のウェーハを模式的に示した断面図である。
【図12】図12(a)はウェーハを反転して吸着した状態のリングチャックまたはピンチャックの縦断面図、図12(b)は研削・研磨終了後ウェーハを吸着した状態のリングチャックまたはピンチャックの縦断面図、図12(c)は研削・研磨終了後のウェーハを示した断面図である。
【図13】一般的な鏡面ウェーハの製造工程を示すフロー図である。
【図14】図14(a)は何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハを示した断面図、図14(b)はチャックに吸着して矯正した状態におけるウェーハを示した断面図、図14(c)は何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハを示した断面図である。
【図15】図15(a)は何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハを示した断面図、図15(b)はチャックに吸着して矯正した状態におけるウェーハを示した断面図、図15(c)は研削・研磨終了後のウェーハを示した断面図、図15(d)は何の矯正力も働かない自由状態におけるウェーハを示した断面図である。
【図16】図16(a)は硬度の低いパッキング材により吸着された状態におけるウェーハを示した断面図、図16(b)はセラミックス等の板の表面にワックス等の接着剤でウェーハを貼り付け固定した状態におけるウェーハを示した断面図である。
【符号の説明】
1…リングチャック
11…チャックベース
12a〜12f…吸着リング
13…吸着溝
14…吸気口
15…減圧室
16…排気口
17…大気通過穴
19a〜19f…凹部
29…ピンチャック
30…ウェーハ
31…チャックベース
32…吸着ピン
33…吸着穴
34…吸気口
35…減圧室
36…排気口
39…凹部
40…チャック
41…接着剤。
Claims (7)
- 円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、
前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、を有し、
前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする、ことを特徴とするリングチャック。 - 円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、
前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、
前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、
を有するリングチャックにおいて、
前記複数の吸着リング間を大気圧に保つ構造を有する、ことを特徴とするリングチャック。 - 略円形の上面及び下面を有する円板状のチャックベースと、
前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、
前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、
前記チャックベースの前記上面の、前記吸着リングを設けた領域以外の領域に設けられた、前記上面から前記下面に貫通する穴と、
を有するリングチャック。 - 円形の上面及び下面を有する略円板状のチャックベースと、
前記チャックベースの前記上面に設けられ、底部に吸気口を穿設した吸着溝を有する複数の吸着リングと、
前記吸着溝内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、
を有するリングチャックにおいて、
前記複数の吸着リング間に冷却用媒体を供給する、ことを特徴とするリングチャック。 - 略円形の上面及び下面を有する円板状のチャックベースと、
前記チャックベースの前記上面に設けられ、上端に凹部を有する複数の吸着ピンと、
前記凹部の底面に設けられた吸気口と、
前記凹部内を前記吸気口を介して所要の負圧とする真空ポンプと、
を有するピンチャックにおいて、
前記複数の吸着ピン間を大気に開放する、ことを特徴とするピンチャック。 - ウェーハの凹凸またはうねり形状を矯正せずに固定可能な第1のチャックによって、前記ウェーハの裏面を固定する工程と、
前記ウェーハの表面を研削または研磨する工程と、
前記ウェーハの表裏を反転させ、前記研削または研磨後のウェーハの表面を第2のチャックに固定する工程と、
前記ウェーハの裏面を研削または研磨する工程と、
を含む、半導体ウェーハの製造方法。 - 前記第1のチャックと前記第2のチャックが同一である、ことを特徴とする請求項6に記載の半導体ウェーハの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002278323A JP2004114184A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | チャック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002278323A JP2004114184A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | チャック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004114184A true JP2004114184A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32273617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002278323A Pending JP2004114184A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | チャック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004114184A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006066447A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-09 | Komatsu Electronic Metals Co Ltd | ワークチャックの洗浄装置、ワークチャックの洗浄方法、及びワークチャックの洗浄装置を備えた研磨装置 |
JP2014229828A (ja) * | 2013-05-24 | 2014-12-08 | 株式会社東京精密 | ウェーハ研磨装置 |
CN104538333A (zh) * | 2014-12-16 | 2015-04-22 | 瑞德兴阳新能源技术有限公司 | 一种消除晶圆片翘曲的托盘 |
CN104942697A (zh) * | 2014-03-24 | 2015-09-30 | 盛美半导体设备(上海)有限公司 | 晶圆研磨头及晶圆吸附方法 |
US20170003589A1 (en) * | 2013-11-28 | 2017-01-05 | Takoma Technology Co., Ltd. | Photoinitiator and photosensitive composition including the same |
CN107186518A (zh) * | 2017-06-19 | 2017-09-22 | 中国工程物理研究院化工材料研究所 | 适于含能材料加工的柔性快调式真空吸盘 |
-
2002
- 2002-09-25 JP JP2002278323A patent/JP2004114184A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006066447A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-09 | Komatsu Electronic Metals Co Ltd | ワークチャックの洗浄装置、ワークチャックの洗浄方法、及びワークチャックの洗浄装置を備えた研磨装置 |
JP2014229828A (ja) * | 2013-05-24 | 2014-12-08 | 株式会社東京精密 | ウェーハ研磨装置 |
US20170003589A1 (en) * | 2013-11-28 | 2017-01-05 | Takoma Technology Co., Ltd. | Photoinitiator and photosensitive composition including the same |
CN104942697A (zh) * | 2014-03-24 | 2015-09-30 | 盛美半导体设备(上海)有限公司 | 晶圆研磨头及晶圆吸附方法 |
CN104538333A (zh) * | 2014-12-16 | 2015-04-22 | 瑞德兴阳新能源技术有限公司 | 一种消除晶圆片翘曲的托盘 |
CN107186518A (zh) * | 2017-06-19 | 2017-09-22 | 中国工程物理研究院化工材料研究所 | 适于含能材料加工的柔性快调式真空吸盘 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7582221B2 (en) | Wafer manufacturing method, polishing apparatus, and wafer | |
JP4192482B2 (ja) | シリコンウェーハの製造方法 | |
KR101565026B1 (ko) | 양면 연마 장치용 캐리어 및 이를 이용한 양면 연마 장치, 및 양면 연마 방법 | |
JP3620554B2 (ja) | 半導体ウェーハ製造方法 | |
JP4093793B2 (ja) | 半導体ウエーハの製造方法及びウエーハ | |
JP4490822B2 (ja) | 研磨装置およびウェーハ研磨方法 | |
JP3400765B2 (ja) | 半導体ウェハの製造方法および該製造方法の使用 | |
US5827779A (en) | Method of manufacturing semiconductor mirror wafers | |
WO2006046403A1 (ja) | 半導体ウエーハの製造方法及び半導体ウエーハ | |
KR20090029270A (ko) | 양면 연마 장치용 캐리어 및 이를 이용한 양면 연마 장치 및 양면 연마 방법 | |
US6764392B2 (en) | Wafer polishing method and wafer polishing device | |
US7695347B2 (en) | Method and pad for polishing wafer | |
KR20140056046A (ko) | 각형 금형용 기판 | |
JP2004114184A (ja) | チャック | |
JP4103808B2 (ja) | ウエーハの研削方法及びウエーハ | |
JP2021184417A (ja) | 基板ウェーハの製造方法、及び基板ウェーハ | |
JP2538511B2 (ja) | 半導体基板の研磨用保持板 | |
CN112372509B (zh) | 一种将抛光垫的初始状态转变为亲水性的方法和装置 | |
JP2004209633A (ja) | 加工用基板固定装置およびその製造方法 | |
JP2007180102A (ja) | 吸着体の製造方法及び吸着体 | |
JP4388454B2 (ja) | ワーク保持板並びに半導体ウエーハの製造方法及び研磨方法 | |
TW202000367A (zh) | 夾盤台、磨削裝置及磨削品的製造方法 | |
JP2009269150A (ja) | 研磨布用ドレッシングプレート及び研磨布のドレッシング方法並びに半導体基板の研磨方法 | |
JP3916212B2 (ja) | 半導体ウエーハの製造方法 | |
JPH11170169A (ja) | 半導体ウェーハの製造方法およびその装置 |