JP2004114177A - スローアウェイ式ドリル - Google Patents

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Masaharu Takiguchi
滝口 正治
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Abstract

【課題】切削ヘッド部を堅固に固定でき且つ孔加工時の応力を軽減できるスローアウェイ式ドリルを提供する。
【解決手段】切削ヘッド部5の基端面5aに、工具本体2側に突出する軸部15と、軸部15側から切削ヘッド部5の外周面手前の部位まで延出すると共に幅が変化する一対のキー部18,18とを設け、工具本体2の先端面2aに、軸部15に嵌合する受け部22と、これに連なるスリット26と、各キー部18と嵌合すると共に工具本体2の外周面の手前で終端する一対の本体キー溝24,24とを設け、切削ヘッド部5の軸部15と工具本体2の受け部22とを嵌合させると共に各キー部18と本体キー溝24とを嵌合させ、基端面5aと先端面2aとを当接させた状態で、スリット26を貫通する締結ボルト30を締め込んで工具本体2に切削ヘッド部5を固定することを特徴とする。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、切刃を有する切削ヘッド部を工具本体に交換可能に装着できるようにしたスローアウェイ式ドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、切刃を有する切削ヘッド部を工具本体に交換可能に装着できるようにしたスローアウェイ式ドリルの中には、例えばドリルの先端側領域を形成する切削ヘッド部と工具本体の相互の連結部において、工具本体に弾性スリットを設け、この弾性スリットの両側に対向する連結用の一対の凹面状固定壁と、トルクを切削ヘッド部に伝達する一対のトルク伝導壁とをそれぞれ形成し、切削ヘッド部には工具本体の凹面状固定壁に係合する一対の凸面状固定壁と、工具本体のトルク伝導壁に嵌合する一対のトルク伝導壁とを形成したものがある。対向する凹面状固定壁の最小の間隔は凸面状固定壁の幅より広く設定されている。
【0003】
工具本体に切削ヘッド部を連結するに当たって、工具本体の凹面状固定壁の間隙に切削ヘッド部の凸面状固定壁を通過させるようにして両固定壁を同軸で直交させ、次に切削ヘッド部を工具本体の回転方向と逆方向に回転させると、工具本体のトルク伝導壁に切削ヘッド部のトルク伝導壁が当接すると共に凸面状固定壁と凹面状固定壁とが結合する。両固定壁の結合は工具本体の弾性スリットを弾性変形させて広げつつ行い、これによって切削ヘッド部と工具本体とが弾性的に結合されることになる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案第3054444号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造では切削ヘッド部と工具本体の結合は弾性スリットによる弾性的な結合でのみ行われるために、両者の結合力が小さく、孔加工時に大きな切削負荷がかかると、切削ヘッド部がずれたり外れたりし易く、孔加工精度が低下したり、工具破損の原因となって加工コストが増大したりするという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑み、切削ヘッド部の着脱が容易で堅固に固定でき、且つ孔加工時の応力を軽減できるスローアウェイ式ドリルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、切刃が設けられた切削ヘッド部を工具本体に着脱可能に装着してなるスローアウェイ式ドリルにおいて、前記切削ヘッド部の基端面に、前記工具本体側に軸線上で突出する軸部と、前記軸部側から切削ヘッド部の外周面手前の部位まで延出すると共に幅が変化する一対のキー部又はキー溝とを設ける一方、前記工具本体の先端面に、前記軸部に嵌合する受け部と、これに連なるスリットと、前記一対のキー部又はキー溝と嵌合すると共に工具本体の外周面の手前で終端する一対の本体キー溝又は本体キー部とを設け、前記切削ヘッド部の軸部と前記工具本体の受け部とを嵌合させると共に、前記キー部又はキー溝と本体キー溝又は本体キー部とを嵌合させ、前記基端面と先端面とを当接させた状態で、前記スリットを貫通する締結ボルトを締め込んで前記工具本体に前記切削ヘッド部を固定することを特徴とする。
【0007】
このように構成することで、工具本体に切削ヘッド部を固定するに当たり、前記軸部と受け部とを嵌合させることで工具本体と切削ヘッド部との回転軸線が合致し、各キー部又は各キー溝と各本体キー溝又は各本体キー部とを各々嵌合させることで工具本体と切削ヘッド部との回転方向の相対移動が規制される。そして、切削ヘッド部の基端面と工具本体の先端面とを当接させた状態で工具本体に締結ボルトを締め込むと、工具本体がスリットの間隙を縮小するように弾性変形し、軸部を受け部で締め付けて工具本体に切削ヘッド部を堅固に固定することが可能となる。
また、切削ヘッド部の基端面のキー部又はキー溝の幅を任意に変化させ、切削ヘッド部の基端面を拡大させて、工具本体の先端面と広い面積で当接させることが可能となる。
さらに、キー溝が切削ヘッド部の外周面まで至らず、又は本体キー溝が工具本体の外周面まで至らないようにされているため、キー溝又は本体キー溝の両側壁を切削ヘッド部又は工具本体の外周部位で結合することが可能となる。
【0008】
請求項2に記載した発明は、前記キー溝又は本体キー溝が、切屑排出溝の凹側面と干渉しない位置に形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、キー溝又は本体キー溝が切屑排出溝の凹側面上に露出せず、キー溝又は本体キー溝への切粉や切屑等の入り込みを防止することが可能となる。
【0009】
請求項3に記載した発明は、前記キー部又は前記本体キー部の基端部が、その先端部よりも広く形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、キー部又は本体キー部の基端部の断面積を拡大することが可能となる。また、キー部の側面と切削ヘッド部の基端面との角度、又は本体キー部の側面と工具本体の先端面との角度を鈍角とし、キー溝又は本体キー溝の側面及び底面のなす角度を鈍角とすることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第一の実施の形態を図1から図8に基づいて説明する。
図1に示すように、この実施の形態によるスローアウェイ式ドリル(以下、ドリルということがある)1は、工具本体2がシャンク部3と刃部4とからなる略棒状に形成され、刃部4の先端には、テーパ状の先端面7に一対の切刃8を有するスローアウェイタイプの切削ヘッド部5が交換可能に装着されている。刃部4の外周部には、2つの切屑排出溝6,6及びそれらに隣接するランド部10,10がドリル本体の回転軸線Oを中心に対向して回転対称に形成されており、回転軸線O回りにねじれている。
【0011】
工具本体2の内部には、回転軸線Oに沿って、好ましくは同軸上に、工具本体2の基端側(同図においては下方側)から切削ヘッド部5に向かって油孔28が形成されている。この油孔28は切削ヘッド部5に到達しない途中位置で2つに分岐され、各分岐油孔28a,28aはそれぞれ外周側に延びて切削ヘッド部5近傍のランド部10,10の外周部に設けられた油溝28b,28bに開口している。
【0012】
図2に示すように、切削ヘッド部5において、各切屑排出溝6,6の回転方向(図中矢印Rで示す)を向く先端側の壁面と先端面7との各交差稜線部に一対の切刃8,8が形成されている。尚、切削ヘッド部5の外周部に設けられた凹面部5b,5bは前記油溝28b,28bの一部を構成するものである。
上述の基本構成を備えたドリル1は、図1に示すように、スローアウェイタイプの切削ヘッド部5に設けられた後述するキー部18及び軸部15と、工具本体2に設けられた後述する本体キー溝24及び受け部22とをそれぞれ嵌合させた状態で、工具本体2の受け部22を2分するように設けられたスリット26を締結ボルト30によって弾性変形させることで、軸部15を受け部22で締め付けて工具本体2に切削ヘッド部5を堅固に固定している。
【0013】
図3に示すように、切削ヘッド部5は、回転軸線Oの両側に回転対称に形成された一対のヘッドランド部10a,10aが設けられ、これらヘッドランド部10a,10aに隣接して略凹曲面状の一対の凹側面6a,6aが形成されている。ヘッドランド部10a,10aは前記ランド部10,10の一部を構成しており、凹側面6a,6aは切屑排出溝6,6の一部を構成している。
先端面7は回転軸線Oを中心とした概略テーパ状に形成され、回転軸線O付近から径方向外側に延びる一対の前記切刃8,8と、各切刃8の回転方向後方に順次設けられた逃げ面11とシンニング面12とを有している。尚、図中矢印Rは回転方向を示す。
【0014】
図4に示すように、切削ヘッド部5の先端面7の反対側の面である基端面5aには、基端面5aから回転軸線Oと同軸上に突出する軸部15が形成されると共に、軸部15の基端寄り(基端面5a寄り)の対向する周面から径方向で延びる一対のキー部18,18が形成されている。
軸部15の基端面5aからの突出高さはキー部18のそれよりも高く、つまり軸部15の軸先端面15aはキー部18のキー先端面18aよりも工具本体2側に突出している。この軸部15の突出部分の前記キー部18,18方向に位置する周面を嵌合面16,16とする。
【0015】
また、図3に示すように、軸部15の周面の一部は凹側面6a,6aで切除されており、その切除部分に隣接する軸部15の周面が前記嵌合面16,16となっている。そして、嵌合面16,16から各々切削ヘッド部5の外周面5cの手前の部位まで延びる一対のキー部18,18は、軸部15側から切削ヘッド部5の外周面5c側に向かうにつれて、その延設方向と直行する方向の幅を狭めるように形成されている。
【0016】
図5に示すように、工具本体2の刃部4には、切屑排出溝6,6に隣接して、回転軸線Oの両側に回転対称に形成された一対の本体ランド部10b,10bが設けられ、これら本体ランド部10b,10bに隣接して略凹曲面状の一対の凹側面6b,6bが形成されている。本体ランド部10b,10bはヘッドランド部10a,10aと共にランド部10,10を構成しており、凹側面6b,6bは凹側面6a,6aと共に切屑排出溝6,6を構成している。尚、図中矢印Rは回転方向を示す。
【0017】
図6に示すように、工具本体2の先端面2aには、前記軸部15と嵌合可能な受け部22が回転軸線Oと同軸上に形成されると共に、受け部22の先端面2a寄りの対向する内周面から各々径方向で延びる、前記キー部18,18と嵌合可能な一対の本体キー溝24,24が形成されている。ここで、受け部22の前記本体キー溝24,24方向に位置し、前記嵌合面16,16と整合する内周面を挟持面23,23とする。
【0018】
また、図5に示すように、受け部22の内周面の一部は切屑排出溝6,6で切除されており、その切除部分に隣接する受け部22の内周面が挟持面23,23となっている。そして、挟持面23,23から各々工具本体2の外周面2cの手前の部位まで延びる本体キー溝24,24は、前記キー部18,18に対応して、受け部22側から工具本体2の外周面側に向かうにつれて、その延設方向と直行する方向の幅を狭めるように形成されている。
ここで、各本体キー溝24は工具本体2の外周面2c手前で終端し外周面2cまで至らないため、各本体キー溝24の両側壁24c,24cが工具本体2の外周部で結合されることとなる。また、各本体キー溝24の受け部22側端は挟持面23上に設けられて切屑排出溝6の凹側面6bと干渉しておらず、したがって各本体キー溝24は凹側面6b上に露出していない。
【0019】
また、受け部22の底面22aには、挟持面23,23間であって工具本体2の先端部分をその径方向で略線対称に2分するように、つまり回転軸線O上にスリット26が形成され、このスリット26によって、工具本体2の先端部分は一対のハーフ部32A,32Bに分割されている。
ハーフ部32Aには締結ボルト30のヘッド受け部9aを有する挿通孔9がスリット26と回転軸線O付近で直交するように径方向で貫通形成され、ハーフ部32Bには締結ボルト30を締め込むためのねじ部29が挿通孔9の延長線上に貫通形成されている。そして、これらハーフ部32A,32Bが、締結ボルト30を締め込むことによってスリット26の間隔を増減するように弾性変形可能とされている。
【0020】
ここで、締結ボルト30は、本体キー溝24,24の延設方向と略平行に配置されており、工具本体2に切削ヘッド部5を装着した状態で締結ボルト30を締め込み、各ハーフ部32A,32Bを弾性変形させると、工具本体2の外周面2c側の幅が狭い各本体キー溝24の側面24bが、切削ヘッド部5の各キー部18の側面18bに接近することとなる。そして、軸部15の嵌合面16,16を受け部22の挟持面23,23で挟み込んで切削ヘッド部5を固定したときに、本体キー溝24の側面24bとキー部18の側面18bとの間に隙が生じるような設定とされており、本体キー溝24とキー部18とが楔作用で圧着してしまうことを防止している。
尚、スリット26の下端側には、スリット26の長さを短くすると共に弾性変形時の応力集中を避けるためのヌスミ部26aが形成されている。
【0021】
この実施の形態によるドリル1は上述の構成を有しており、次にこのドリル1の工具本体2に切削ヘッド部5を固定する手順について説明する。
まず、工具本体2に切削ヘッド部を、各回転軸線Oをほぼ一致させるように装着すると、図7に示すように、切削ヘッド部5の軸部15が工具本体2の受け部22に嵌合して切削ヘッド部5と工具本体2との回転軸線Oが合致し、且つ、切削ヘッド部5の各キー部18が工具本体2の各本体キー溝24に嵌合して切削ヘッド部5と工具本体2との相対回転が規制された状態となる。このとき、切削ヘッド部5の基端面5aと工具本体2の先端面2aとは当接している。
この状態で、切削ヘッド部5のヘッドランド部10a,10aは工具本体2の本体ランド部10b,10bに精密に重なり、ドリル1として切屑排出溝6,6とランド部10,10とが工具本体2から切削ヘッド部5まで滑らかに螺旋状に連結されて一体化される。
【0022】
次いで、図8に示すように、締結ボルト30を工具本体2の挿通孔9側からねじ部29に螺合させ締め付けると、ハーフ部32A,32Bがスリット26の下端側を固定端として工具本体2側の先端面2a側、つまりスリット26の開放端側を互いに接近させるように弾性変形し、スリット26の間隙を縮小させる。そして、切削ヘッド部5の軸部15の各嵌合面16が工具本体2の受け部22の各挟持面23によって締め付けられることで、工具本体2に切削ヘッド部5が堅固に固定される。
【0023】
このドリル1を用いて孔加工を行う場合、図示しない工作機械のスピンドル軸を介して工具本体2に伝達された駆動力が、各本体キー溝24及び各キー部18を介して切削ヘッド部5に伝達されて、ドリル1が回転軸線O回りに一体回転し、切刃8,8によって被削材の孔加工が行われる。切刃8で生成された切屑は切屑排出溝6を通して基端側に排出される。
【0024】
このとき、各キー部18が軸部15側から切削ヘッド部5の外周面5c側に向かうにつれてその幅を狭めるように形成されているため、キー部18が同一幅で形成されている場合と比べて基端面5aの面積が広く、工具本体2の先端面2aと広い面積で当接することとなる。つまり孔加工時の主分力であるスラスト荷重を支持する面積が増加することとなり、切削ヘッド部5の基端面5aと工具本体2の先端面2aとの当接部分に発生する圧縮応力を軽減することができる。
また、各本体キー溝24の両側壁24c,24cが工具本体2の軸半径の大きい外周部で結合されているため、一方の側壁24cに加わるドライブ荷重(切削トルク)を他方の側壁24cに効果的に伝達させることができ、各本体キー溝24に発生するせん断応力を軽減することができる。
したがって、ドリル1の耐久性を向上でき、特に切削ヘッド部5に比べて破損し易い工具本体2の破損を有効に防止できる。
【0025】
さらに、各本体キー溝24が切屑排出溝6の凹側面6b上に露出していないため、孔加工持の切粉が詰まったり切屑が引っかかったりすることがなく、切屑排出性を低下させることはない。
【0026】
加工によって切刃8が摩耗したり欠損して交換が必要な場合には、上述の装着工程と逆の手順で切削ヘッド部5を取り外し、他の切削ヘッド部5を上述と同一の手順で装着すればよい。
【0027】
上述のように、第一の実施の形態によれば、切削ヘッド部5を工具本体2に堅固に固定することができ、ドリル1による孔加工時に高い負荷が切刃8を通して切削ヘッド部5にかかっても切削ヘッド部5がずれたり外れたりすることがなく、振動を抑えて孔加工精度が精密である上に工具寿命を向上させることができる。また、スラスト荷重及びドライブ荷重による応力を軽減して、ドリル1の耐久性を向上させることができる。さらに、切屑排出性を低下させずに良好な孔加工を行うことができる。
【0028】
次に、この発明の第2の実施の形態を図9、図10に基づいて説明する。
ここで、第2の実施の形態におけるドリル101は、切削ヘッド部105に前記本体キー溝24に相当するキー溝124を設け、工具本体102に前記キー部18に相当する本体キー部118を設けたものである。尚、以下の具体的な説明では、第一の実施の形態と同一部分に同一符号を付して説明は省略する。
【0029】
図10に示すように、切削ヘッド部105の基端面105aには、軸部15の基端近傍の対向する部位から各々径方向で延びる一対のキー溝124,124が凹設され、工具本体102の先端面102aには、受け部22近傍の先端面102a寄りの対向する部位から各々径方向で延びる、前記各キー溝124と嵌合可能な一対の本体キー部118,118が凸設されている。
【0030】
そして、図9に示すように、嵌合面16,16から切削ヘッド部105の外周面105cの手前の部位まで延びるキー溝124,124は、軸部15側から切削ヘッド部105の外周面105c側に向かうにつれて、その延設方向と直行する方向の幅を狭めるように形成されている。ここで、各キー溝124は切削ヘッド部105の外周面105c手前で終端し外周面105cまで至らないため、各キー溝124の両側壁124c,124cが切削ヘッド部105の外周部で結合されることとなる。また、各キー溝124の軸部15側端は嵌合面16,16上に設けられて切屑排出溝6の凹側面6aと干渉しておらず、したがって各キー溝124は凹側面6a上に露出していない。
また、挟持面23,23から工具本体102の外周面102cの手前の部位まで延びる本体キー部118,118は、前記キー溝124,124に対応して、受け部22側から工具本体102の外周面102c側に向かうにつれて、その延設方向と直行する方向の幅を狭めるように形成されている。
【0031】
上記変形例におけるドリル101においても、切削ヘッド部105を工具本体102に堅固に固定することができ、切削ヘッド部105がずれたり外れたりすることがなく、振動を抑えて孔加工精度が精密である上に工具寿命を向上させることができる。また、スラスト荷重及びドライブ荷重による応力を軽減して、ドリル101の耐久性を向上させることができる。さらに、切屑排出性を低下させずに良好な孔加工を行うことができる。
【0032】
次に、この発明の第3の実施の形態を図11、図12に基づいて説明する。
ここで、この変形例におけるドリル201は、切削ヘッド部205に前記キー部18に対してテーパ状とされるキー部218を設け、工具本体202にキー部218に対応する本体キー溝224を設けたものである。尚、以下の具体的な説明では、上記実施の形態と同一部分に同一符号を付して説明は省略する。
【0033】
図12に示すように、切削ヘッド部205の基端面205aには、軸部15の基端面205a寄りの対向する周面から径方向で延びる一対のキー部218,218が凸設され、工具本体202の先端面202aには、受け部22の先端面202a寄りの対抗する内周面から径方向で延びる、前記各キー部218と嵌合可能な一対の本体キー溝224,224が凹設されている。
【0034】
各キー部218は、その延設方向と直行する方向で先端部218Aの幅よりも基端部218Bの幅が広くなるように形成されると共に、キー部218の各側面218bと切削ヘッド部205の基端面205aとの角度θ1が鈍角となるように形成されている。また、各本体キー溝224は、前記各キー部218に対応して、その延設方向と直行する方向で底部224Aの幅よりも開口部224Bの幅が広くなるように形成されると共に、本体キー溝224の各側面224b及び底面224aがなす角度θ2が鈍角となるように形成されている。
【0035】
そして、図11に示すように、各キー部218は、軸部15側から切削ヘッド部205の外周面205a側に向かうにつれて、その延設方向と直行する方向の幅を狭めるように形成され、各本体キー溝224は、前記各キー部218に対応して、受け部22側から工具本体202の外周面202c側に向かうにつれて、その延設方向と直行する方向の幅を狭めるように形成されている。
ここで、各本体キー溝224は工具本体202の外周面202c手前で終端し外周面202cまで至らないため、各本体キー溝224の両側壁224c,224cが工具本体202の外周部で結合されることとなる。また、各本体キー溝224の受け部22側端は挟持面23,23上に設けられて切屑排出溝6の凹側面6bと干渉しておらず、したがって各本体キー溝224は凹側面6b上に露出していない。
【0036】
上記変形例におけるドリル201においても、切削ヘッド部205を工具本体202に堅固に固定することができ、切削ヘッド部205がずれたり外れたりすることがなく、振動を抑えて孔加工精度が精密である上に工具寿命を向上させることができる。
また、各キー部218は、先端部218Aの幅よりも基端部218Bの幅が広くなるように形成されているため、ドライブ荷重によってキー部218の基端部218Bに発生するせん断応力を軽減することができる。
さらに、キー部218の各側面218bと切削ヘッド部205の基端面205aとの角度θ1、及び本体キー溝224の各側面224bと底面224aとの角度θ2が各々鈍角となるように形成されているため、キー部218の各側面218bと基端面5aとの境界部分における応力集中、及び本体キー溝224の各側面224bと底面224aとの境界部分における応力集中を軽減することができる。
したがって、スラスト荷重及びドライブ荷重による応力及び応力集中を軽減して、ドリル201の耐久性を向上させることができる。
そして、切屑排出性を低下させずに良好な孔加工を行うことができる。
【0037】
尚、この発明は上記各実施の形態に限られるものではなく、例えば、切削ヘッド部に設けられるキー部又はキー溝、及び工具本体に設けられる本体キー溝又は本体キー部が、軸部15側又は受け部22側に向かうにつれて狭まるように形成してもよい。
また、上記第3の実施の形態においても、第2の実施の形態のように、切削ヘッド部にキー溝を、工具本体にキー部を設けた構成としてもよいことはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、前記切削ヘッド部の基端面に、前記工具本体側に軸線上で突出する軸部と、前記軸部側から切削ヘッド部の外周面手前の部位まで延出すると共に幅が変化する一対のキー部又はキー溝とを設ける一方、前記工具本体の先端面に、前記軸部に嵌合する受け部と、これに連なるスリットと、前記一対のキー部又はキー溝と嵌合すると共に工具本体の外周面の手前で終端する一対の本体キー溝又は本体キー部とを設け、前記切削ヘッド部の軸部と前記工具本体の受け部とを嵌合させると共に、前記キー部又はキー溝と本体キー溝又は本体キー部とを嵌合させ、前記基端面と先端面とを当接させた状態で、前記スリットを貫通する締結ボルトを締め込んで前記工具本体に前記切削ヘッド部を固定するようにしたため、工具本体に締結ボルトを締め込むと工具本体がスリットの間隙を縮小するように弾性変形し、軸部を受け部で締め付けて工具本体に切削ヘッド部を堅固に固定することが可能となり、孔加工時等に両者がずれたりすることがなく振動を抑えて高精度な加工を行えて長寿命が得られる。
【0039】
また、切削ヘッド部の基端面のキー部又はキー溝の幅を任意に変化させ、切削ヘッド部の基端面を拡大させて、工具本体の先端面と広い面積で当接させることが可能となり、孔加工時のスラスト荷重による圧縮応力を軽減して耐久性を向上できる。
さらに、キー溝又は本体キー溝の両側壁を切削ヘッド部又は工具本体の外周部位で結合することが可能となり、一方の側壁に加わるドライブ荷重を他方の側壁に効果的に伝達させ、せん断応力を軽減して耐久性を向上させることができる。
【0040】
請求項2に記載した発明によれば、キー溝又は本体キー溝への切粉や切屑等の入り込みを防止することが可能となり、切屑排出性の低下を防止して良好な孔加工を行うことができる
【0041】
請求項3に記載した発明によれば、キー部又は本体キー部の基端部の面積を拡大することが可能となり、孔加工時のドライブ荷重によるせん断応力を軽減して耐久性をより一層向上できる。そして、キー部の側面と切削ヘッド部の基端面との角度、又は本体キー部の側面と工具本体の先端面との角度を鈍角とし、キー溝又は本体キー溝の側面及び底面がなす角度を鈍角とすることが可能となり、キー部又は本体キー部における応力集中、及び本体キー溝又はキー溝における応力集中を軽減し破損を防止して耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態におけるスローアウェイ式ドリルの正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】切削ヘッド部の平面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】工具本体の先端部分の平面図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】工具本体に切削ヘッド部を装着した状態を示す平面図である。
【図8】図8の正面図である。
【図9】この発明の第2の実施の形態を示す図7に相当する平面図である。
【図10】図9の正面図である。
【図11】この発明の第3の実施の形態を示す図7に相当する平面図である。
【図12】図11の正面図である。
【符号の説明】
1,101,201 スローアウェイ式ドリル
2,102,202 工具本体
2a,102a,202a 先端面
2c,102c,202c 外周面
5,105,205 切削ヘッド部
5a,105a,205a 基端面
5c,105c,205c 外周面
6 切屑排出溝
6a,6b 凹側面
15 軸部
18,218 キー部
118 本体キー部
22 受け部
24,224 本体キー溝
218A 先端部
218B 基端部
124 キー溝
26 スリット
30 締結ボルト

Claims (3)

  1. 切刃が設けられた切削ヘッド部を工具本体に着脱可能に装着してなるスローアウェイ式ドリルにおいて、
    前記切削ヘッド部の基端面に、前記工具本体側に軸線上で突出する軸部と、前記軸部側から切削ヘッド部の外周面手前の部位まで延出すると共に幅が変化する一対のキー部又はキー溝とを設ける一方、
    前記工具本体の先端面に、前記軸部に嵌合する受け部と、これに連なるスリットと、前記一対のキー部又はキー溝と嵌合すると共に工具本体の外周面の手前で終端する一対の本体キー溝又は本体キー部とを設け、
    前記切削ヘッド部の軸部と前記工具本体の受け部とを嵌合させると共に、前記キー部又はキー溝と本体キー溝又は本体キー部とを嵌合させ、前記基端面と先端面とを当接させた状態で、前記スリットを貫通する締結ボルトを締め込んで前記工具本体に前記切削ヘッド部を固定することを特徴とするスローアウェイ式ドリル。
  2. 前記キー溝又は本体キー溝が、切屑排出溝の凹側面に干渉しない位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式ドリル。
  3. 前記キー部又は前記本体キー部の基端部が、その先端部よりも広く形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスローアウェイ式ドリル。
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