JP2004160621A - スローアウェイ式ドリル - Google Patents

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JP2004160621A JP2002332097A JP2002332097A JP2004160621A JP 2004160621 A JP2004160621 A JP 2004160621A JP 2002332097 A JP2002332097 A JP 2002332097A JP 2002332097 A JP2002332097 A JP 2002332097A JP 2004160621 A JP2004160621 A JP 2004160621A
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Masaharu Takiguchi
正治 滝口
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Abstract

【課題】切削ヘッド部を堅固に固定でき且つ孔加工時の応力を軽減できるスローアウェイ式ドリルを提供する。
【解決手段】切削ヘッド部5の基端面5aに、工具本体2側に突出する軸部15と、切削ヘッド部5の外周側の部位に配設され切削ヘッド部5周方向の幅が軸線を中心とした放射状に広がるように形成される一対のキー溝18,18とを設ける一方、工具本体2の先端面2aに、軸部15に嵌合する受け部22と、これに連なるスリット26と、各キー溝18,18と嵌合する一対の本体キー部24,24とを設け、切削ヘッド部5の軸部15と工具本体2の受け部22とを嵌合させると共に各キー溝18,18と本体キー部24,24とを嵌合させ、基端面5aと先端面2aとを当接させた状態でスリット26を貫通する締結ボルト30を締め込んで工具本体2に切削ヘッド部5を固定する。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、切刃を有する切削ヘッド部を工具本体に交換可能に装着できるようにしたスローアウェイ式ドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、切刃を有する切削ヘッド部を工具本体に交換可能に装着できるようにしたスローアウェイ式ドリルの中には、例えばドリルの先端側領域を形成する切削ヘッド部と工具本体の相互の連結部において、工具本体に弾性スリットを設け、この弾性スリットの両側に対向する連結用の一対の凹面状固定壁と、トルクを切削ヘッド部に伝達する一対のトルク伝導壁とをそれぞれ形成し、切削ヘッド部には工具本体の凹面状固定壁に係合する一対の凸面状固定壁と、工具本体のトルク伝導壁に嵌合する一対のトルク伝導壁とを形成したものがある。対向する凹面状固定壁の最小の間隔は凸面状固定壁の幅より広く設定されている。
【0003】
工具本体に切削ヘッド部を連結するに当たって、工具本体の凹面状固定壁の間隙に切削ヘッド部の凸面状固定壁を通過させるようにして両固定壁を同軸で直交させ、次に切削ヘッド部を工具本体の回転方向と逆方向に回転させると、工具本体のトルク伝導壁に切削ヘッド部のトルク伝導壁が当接すると共に凸面状固定壁と凹面状固定壁とが結合する。両固定壁の結合は工具本体の弾性スリットを弾性変形させて広げつつ行い、これによって切削ヘッド部と工具本体とが弾性的に結合されることになる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案第3054444号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造では切削ヘッド部と工具本体の結合は弾性スリットによる弾性的な結合でのみ行われるために、両者の結合力が小さく、孔加工時に大きな切削負荷がかかると、切削ヘッド部がずれたり外れたりし易く、孔加工精度が低下したり、工具破損の原因となって加工コストが増大したりするという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑み、切削ヘッド部の着脱が容易で堅固に固定でき、且つ孔加工時の応力を軽減できるスローアウェイ式ドリルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、切刃が設けられた切削ヘッド部を工具本体に着脱可能に装着してなるスローアウェイ式ドリルにおいて、前記切削ヘッド部の基端面に、前記工具本体側に軸線上で突出する軸部と、該切削ヘッド部の外周側の部位に配設され切削ヘッド部周方向の幅が軸線を中心とした放射状に広がるように形成される一対のキー溝又はキー部とを設ける一方、前記工具本体の先端面に、前記軸部に嵌合する受け部と、これに連なるスリットと、前記一対のキー溝又はキー部と嵌合する一対の本体キー部又は本体キー溝とを設け、前記切削ヘッド部の軸部と前記工具本体の受け部とを嵌合させると共に、前記キー溝又はキー部と本体キー部又は本体キー溝とを嵌合させ、前記基端面と先端面とを当接させた状態で、前記スリットを貫通する締結ボルトを締め込んで前記工具本体に前記切削ヘッド部を固定することを特徴とする。
【0007】
このように構成することで、工具本体に切削ヘッド部を固定するに当たり、前記軸部と受け部とを嵌合させることで工具本体と切削ヘッド部との回転軸線が合致し、各キー溝又は各キー部と各本体キー部又は各本体キー溝とを各々嵌合させることで工具本体と切削ヘッド部との回転方向の相対移動が規制される。そして、切削ヘッド部の基端面と工具本体の先端面とを当接させた状態で工具本体に締結ボルトを締め込むと、工具本体がスリットの間隙を縮小するように弾性変形し、軸部を受け部で締め付けて工具本体に切削ヘッド部を堅固に固定することが可能となる。
【0008】
また、切削ヘッド部の外周側の部位に配設される各キー溝又はキー部を、工具本体の各本体キー部又は本体キー溝に嵌合させることで、孔加工時のドライブ荷重を工具本体から切削ヘッド部へ伝達することが可能となる。
さらに、各キー溝又はキー部の切削ヘッド部周方向の幅が軸線を中心とした放射状に広がるように形成されているため、ドライブ荷重伝達面である各キー溝又はキー部の側面が径方向に沿って形成されることとなり、ドライブ荷重伝達時のドリル回転方向以外の方向への分力の発生を抑えることができる。
そして、切削ヘッド部の基端面及び工具本体の先端面が各々の内周側にも形成されることとなり、これらを当接させることが可能となる。
【0009】
請求項2に記載した発明は、前記本体キー部又はキー部の基端部が、その先端部よりも広く形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、本体キー部又はキー部の基端部の断面積を拡大することが可能となる。また、本体キー部の側面と工具本体の先端面との角度、又はキー部の側面と切削ヘッド部の基端面との角度を鈍角とすると共に、キー溝又は本体キー溝の側面及び底面のなす角度を鈍角とすることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図1から図8に基づいて説明する。
図1に示すように、この実施の形態によるスローアウェイ式ドリル(以下、ドリルということがある)1は、工具本体2がシャンク部3と刃部4とからなる略棒状に形成され、刃部4の先端には、テーパ状の先端面7に一対の切刃8を有するスローアウェイタイプの切削ヘッド部5が交換可能に装着されている。刃部4の外周部には、2つの切屑排出溝6,6及びそれらに隣接するランド部10,10がドリル本体の回転軸線Oを中心に対向して回転対称に形成されており、回転軸線O回りにねじれている。
【0011】
工具本体2の内部には、回転軸線Oに沿って、好ましくは同軸上に、工具本体2の基端側(同図においては下方側)から切削ヘッド部5に向かって油孔28が形成されている。この油孔28は切削ヘッド部5に到達しない途中位置で2つに分岐され、各分岐油孔28a,28aはそれぞれ外周側に延びて切削ヘッド部5近傍のランド部10,10の外周部に設けられた油溝28b,28bに開口している。
【0012】
図2に示すように、切削ヘッド部5において、各切屑排出溝6,6の回転方向(図中矢印Rで示す)を向く先端側の壁面と先端面7との各交差稜線部に一対の切刃8,8が形成されている。尚、切削ヘッド部5の外周部に設けられた凹面部5b,5bは前記油溝28b,28bの一部を構成するものである。
上述の基本構成を備えたドリル1は、図1に示すように、スローアウェイタイプの切削ヘッド部5に設けられた後述するキー溝18及び軸部15と、工具本体2に設けられた後述する本体キー部24及び受け部22とをそれぞれ嵌合させた状態で、工具本体2の受け部22を2分するように設けられたスリット26を締結ボルト30によって弾性変形させることで、軸部15を受け部22で締め付けて工具本体2に切削ヘッド部5を堅固に固定している。
【0013】
図3、図4に示すように、切削ヘッド部5は、回転軸線Oの両側に回転対称に形成された一対のヘッドランド部10a,10aが設けられ、これらヘッドランド部10a,10aに隣接して略凹曲面状の一対の凹側面6a,6aが形成されている。ヘッドランド部10a,10aは前記ランド部10,10の一部を構成しており、凹側面6a,6aは切屑排出溝6,6の一部を構成している。
先端面7は回転軸線Oを中心とした概略テーパ状に形成され、回転軸線O付近から径方向外側に延びる一対の前記切刃8,8と、各切刃8の回転方向後方に順次設けられた逃げ面11とシンニング面12とを有している。尚、図3中矢印Rは回転方向を示す。
【0014】
切削ヘッド部5の先端面7の反対側の面である基端面5aには、基端面5aから回転軸線Oと同軸上に突出する軸部15が形成されると共に、一対のキー溝18,18が凹設されている(図4に示す)。各キー溝18は、軸部15より所定間隔を隔てた部位から切削ヘッド部5の外周面5cに至る部位に渡って形成され、つまり切削ヘッド部5の外周側の部位に設けられ、切削ヘッド部5周方向の幅が軸線Oを中心とした放射状に広がるように形成されている。すなわち、各キー溝18の両側面18a,18aが切削ヘッド部5の径方向に沿うように形成されている(図3に示す)。
ここで、各キー溝18は、その底面18b側における両側面18a,18a間の幅よりも開口部18cにおける両側面18a,18a間の幅が広くなるように形成されていると共に、各側面18a及び底面18bがなす角度θ1が鈍角となるように形成されている。尚、この実施の形態においては、各側面18aと基端面5aとの稜線が切削ヘッド部5の径方向に沿うように形成されている。
また、軸部15の周面の一部は凹側面6a,6aで切除されており、その切除部分に隣接する軸部15の周面を嵌合面16,16としている。
【0015】
図5、図6に示すように、工具本体2の刃部4には、切屑排出溝6,6に隣接して、回転軸線Oの両側に回転対称に形成された一対の本体ランド部10b,10bが設けられ、これら本体ランド部10b,10bに隣接して略凹曲面状の一対の凹側面6b,6bが形成されている。本体ランド部10b,10bはヘッドランド部10a,10aと共にランド部10,10を構成しており、凹側面6b,6bは凹側面6a,6aと共に切屑排出溝6,6を構成している。尚、図5中矢印Rは回転方向を示す。
【0016】
工具本体2の先端面2aには、前記軸部15と嵌合可能な受け部22が回転軸線Oと同軸上に形成されると共に、前記キー溝18,18と嵌合可能な一対の本体キー部24,24が凸設されている(図6に示す)。各本体キー部24は、受け部22より所定間隔を隔てた部位から工具本体2の外周面2cに至る部位に渡って形成され、つまり工具本体2の外周側の部位に設けられ、工具本体2周方向の幅が軸線Oを中心とした放射状に広がるように形成されている。すなわち、各本体キー部24の両側面24a,24aが工具本体2の径方向に沿うように形成されている(図5に示す)。
ここで、各本体キー部24は、各キー溝18に対応して、その先端部24bにおける両側面24a間の幅よりも基端部24cにおける両側面24a間の幅が広くなるように形成されていると共に、本体キー部24の各側面24aと工具本体2の先端面2aとの角度θ2が鈍角となるように形成されている。
また、受け部22の周面の一部は凹側面6b,6bで切除されており、その切除部分に隣接する受け部22の内周面を、前記嵌合面16,16と整合する挟持面23,23としている。
【0017】
さらに、受け部22の底面22aには、挟持面23,23間であって工具本体2の先端部分をその径方向で略線対称に2分するように、つまり回転軸線O上にスリット26が形成され、このスリット26によって、工具本体2の先端部分は一対のハーフ部32A,32Bに分割されている。
ハーフ部32Aには締結ボルト30のヘッド受け部9aを有する挿通孔9がスリット26と回転軸線O付近で直交するように径方向で貫通形成され、ハーフ部32Bには締結ボルト30を締め込むためのねじ部29が挿通孔9の延長線上に貫通形成されている。これらハーフ部32A,32Bが、締結ボルト30を締め込むことによってスリット26の間隔を増減するように弾性変形可能とされている。そして、工具本体2に切削ヘッド部5を装着した状態で締結ボルト30を締め込み、各ハーフ部32A,32Bを弾性変形させると、軸部15の嵌合面16,16を受け部22の挟持面23,23で挟み込んで切削ヘッド部5を固定できるようになっている。
尚、スリット26の下端側には、スリット26の長さを短くすると共に弾性変形時の応力集中を避けるためのヌスミ部26aが形成されている。
【0018】
この実施の形態によるドリル1は上述の構成を有しており、次にこのドリル1の工具本体2に切削ヘッド部5を固定する手順について説明する。
まず、工具本体2に切削ヘッド部を、各回転軸線Oをほぼ一致させるように装着すると、図7に示すように、切削ヘッド部5の軸部15が工具本体2の受け部22に嵌合して切削ヘッド部5と工具本体2との回転軸線Oが合致し、且つ、切削ヘッド部5の各キー溝18が工具本体2の各本体キー部24に嵌合して切削ヘッド部5と工具本体2との相対回転が規制された状態となる。このとき、切削ヘッド部5の基端面5aと工具本体2の先端面2aとは当接している。
この状態で、切削ヘッド部5のヘッドランド部10a,10aは工具本体2の本体ランド部10b,10bに精密に重なり、ドリル1として切屑排出溝6,6とランド部10,10とが工具本体2から切削ヘッド部5まで滑らかに螺旋状に連結されて一体化される。
【0019】
次いで、図8に示すように、締結ボルト30を工具本体2の挿通孔9側からねじ部29に螺合させ締め付けると、ハーフ部32A,32Bがスリット26の下端側を固定端として工具本体2側の先端面2a側、つまりスリット26の開放端側を互いに接近させるように弾性変形し、スリット26の間隙を縮小させる。そして、切削ヘッド部5の軸部15の各嵌合面16が工具本体2の受け部22の各挟持面23によって締め付けられることで、工具本体2に切削ヘッド部5が堅固に固定される。
【0020】
このドリル1を用いて孔加工を行う場合、図示しない工作機械のスピンドル軸を介して工具本体2に伝達された駆動力が、各本体キー部24及び各キー溝18を介して切削ヘッド部5に伝達されて、ドリル1が回転軸線O回りに一体回転し、切刃8,8によって被削材の孔加工が行われる。切刃8で生成された切屑は切屑排出溝6を通して基端側に排出される。
【0021】
このとき、各キー溝18,18が切削ヘッド部5の外周側に設けられていると共に、各本体キー部24,24が工具本体2の外周側に設けられているため、軸半径の大きい部位でドライブ荷重(切削トルク)を伝達することができ、各キー溝18及び各本体キー部24に発生するせん断応力を軽減することができる。特に、各本体キー部24が軸線Oを中心として放射状に広がって形成されているため、ドライブ荷重により本体キー部24に発生する応力を軽減することができると共に、ドライブ荷重伝達面であるキー溝18の側面18aと本体キー部24の側面24aとが互いに径方向に沿って形成されているため、周方向、つまりドリル1の回転方向以外の方向に応力が発生することを抑えることができる。
【0022】
また、各キー溝18の内周側、つまり軸部15とキー溝18との間に基端面5aの一部が形成され、本体キー部24の内周側、つまり受け部22と本体キー部24との間に先端面2aの一部が形成されることで、スラスト荷重を支持する面積が増加することとなり、切削ヘッド部5の基端面5aと工具本体2の先端面2aとの当接部分に発生する圧縮応力を軽減することができる。
【0023】
さらに、各本体キー部24は、先端部24bの幅よりも基端部24cの幅が広くなるように形成されているため、ドライブ荷重によって本体キー部24の基端部24cに発生するせん断応力を軽減することができる。このとき、キー溝18の各側面18aと底面18bとの角度θ1、及び本体キー部24の各側面24aと工具本体2の先端面2aとの角度θ2が各々鈍角となるように形成されているため、キー溝18の各側面18aと底面18bとの境界部分における応力集中、及び本体キー部24の各側面24aと先端面2aとの境界部分における応力集中を軽減することができる。
【0024】
加工によって切刃8が摩耗したり欠損して交換が必要な場合には、上述の装着工程と逆の手順で切削ヘッド部5を取り外し、他の切削ヘッド部5を上述と同一の手順で装着すればよい。
【0025】
上述のように、この実施の形態によれば、切削ヘッド部5を工具本体2に堅固に固定することができ、ドリル1による孔加工時に高い負荷が切刃8を通して切削ヘッド部5にかかっても切削ヘッド部5がずれたり外れたりすることがなく、振動を抑えて孔加工精度が精密である上に工具寿命を向上させることができる。また、スラスト荷重及びドライブ荷重による応力及び応力集中を軽減して、ドリル1の耐久性を向上させることができる。
【0026】
次に、上記実施の形態の変形例を図9、図10に基づいて説明する。
ここで、この変形例におけるドリル101は、切削ヘッド部105に前記本体キー部24に相当するキー部124を設け、工具本体102に前記キー溝18に相当する本体キー溝118を設けたものである。尚、以下の具体的な説明では、上記実施の形態と同一部分に同一符号を付して説明は省略する。
【0027】
切削ヘッド部105の基端面105aには一対のキー部124,124が凸設され、工具本体102の先端面102aには各キー部124と嵌合可能な一対の本体キー溝118,118が凹設されている。
各キー部124は、軸部15より所定間隔を隔てた部位から切削ヘッド部105の外周面105cに至る部位に渡って形成され、つまり切削ヘッド部105の外周側の部位に設けられ、切削ヘッド部105周方向の幅が軸線Oを中心として放射状に広がるように形成されている。すなわち、各キー部124の両側面124a,124aが切削ヘッド部105の径方向に沿って形成されている。尚、各キー部124の基端面105aからの突出高さは軸部15のそれよりも低く、軸部15の先端面はキー部124のキー先端面よりも工具本体2側に突出している。
また、各本体キー溝118,118は、受け部22より所定間隔を隔てた部位から工具本体102の外周面102cに至る部位に渡って形成され、つまり工具本体102の外周側の部位に設けられ、工具本体102周方向の幅が軸線Oを中心として放射状に広がるように形成されている。すなわち、各本体キー溝の両側面118a,118aが工具本体102の径方向に沿って形成されている。
【0028】
各キー部124は、その先端部124bにおける両側面124a間の幅よりも基端部124cにおける両側面124a間の幅が広くなるように形成されていると共に、キー部124の各側面124aと切削ヘッド部105の基端面105aとの角度θ1’が鈍角となるように形成されている。また、各本体キー溝118は、各キー部124に対応して、その底面118b側における両側面118a間の幅よりも開口部118cにおける両側面118a間の幅が広くなるように形成されていると共に、本体キー溝118の各側面118a及び底面118bがなす角度θ2’が鈍角となるように形成されている。
【0029】
上記変形例におけるドリル101においても、切削ヘッド部105を工具本体102に堅固に固定することができ、切削ヘッド部105がずれたり外れたりすることがなく、振動を抑えて孔加工精度が精密である上に工具寿命を向上させることができる。また、スラスト荷重及びドライブ荷重による応力及び応力集中を軽減して、ドリル101の耐久性を向上させることができる。
【0030】
尚、この発明は上記実施の形態に限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、切刃が設けられた切削ヘッド部を工具本体に着脱可能に装着してなるスローアウェイ式ドリルにおいて、前記切削ヘッド部の基端面に、前記工具本体側に軸線上で突出する軸部と、該切削ヘッド部の外周側の部位に配設され切削ヘッド部周方向の幅が軸線を中心とした放射状に広がるように形成される一対のキー溝又はキー部とを設ける一方、前記工具本体の先端面に、前記軸部に嵌合する受け部と、これに連なるスリットと、前記一対のキー溝又はキー部と嵌合する一対の本体キー部又は本体キー溝とを設け、前記切削ヘッド部の軸部と前記工具本体の受け部とを嵌合させると共に、前記キー溝又はキー部と本体キー部又は本体キー溝とを嵌合させ、前記基端面と先端面とを当接させた状態で、前記スリットを貫通する締結ボルトを締め込んで前記工具本体に前記切削ヘッド部を固定するようにしたため、工具本体に締結ボルトを締め込むと工具本体がスリットの間隙を縮小するように弾性変形し、軸部を受け部で締め付けて工具本体に切削ヘッド部を堅固に固定することが可能となり、孔加工時等に両者がずれたりすることがなく振動を抑えて高精度な加工を行えて長寿命が得られる。
【0032】
また、切削ヘッド部の外周側の部位に配設される各キー溝又はキー部を、工具本体の各本体キー部又は本体キー溝に嵌合させ、各キー溝又はキー部が放射状に広がってドライブ荷重による応力を効果的に分散させると共にドライブ荷重伝達時のドリル回転方向以外の方向への分力の発生を抑えて、孔加工時のドライブ荷重を工具本体から切削ヘッド部へ伝達することが可能となるため、ドライブ荷重によるせん断応力を軽減してドリルの耐久性を向上させることができる。
さらに、切削ヘッド部の基端面及び工具本体の先端面が各々の内周側にも形成され、孔加工時のスラスト荷重を支持する面積が増加するため、圧縮応力を軽減してドリルの耐久性をより一層向上できる。
【0033】
請求項2に記載した発明によれば、本体キー部又はキー部の基端部の面積を拡大することが可能となり、孔加工時のドライブ荷重によるせん断応力を軽減して耐久性をより一層向上できる。そして、本体キー部の側面と工具本体の先端面との角度、又はキー部の側面と切削ヘッド部の基端面との角度を鈍角とし、キー溝又は本体キー溝の側面及び底面がなす角度を鈍角とすることが可能となり、本体キー部又はキー部における応力集中、及びキー溝又は本体キー溝における応力集中を軽減し破損を防止してドリルの耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態におけるスローアウェイ式ドリルの正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】切削ヘッド部の平面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】工具本体の先端部分の平面図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】工具本体に切削ヘッド部を装着した状態を示す平面図である。
【図8】図8の正面図である。
【図9】上記実施の形態の変形例を示す図7に相当する平面図である。
【図10】図9の正面図である。
【符号の説明】
1,101 スローアウェイ式ドリル
2,102 工具本体
2a,102a 先端面
5,105 切削ヘッド部
5a,105a 基端面
15 軸部
18 キー溝
118 本体キー溝
22 受け部
24 本体キー部
124 キー部
24b,124b 先端部
24c,124c 基端部
26 スリット
30 締結ボルト

Claims (2)

  1. 切刃が設けられた切削ヘッド部を工具本体に着脱可能に装着してなるスローアウェイ式ドリルにおいて、
    前記切削ヘッド部の基端面に、前記工具本体側に軸線上で突出する軸部と、該切削ヘッド部の外周側の部位に配設され切削ヘッド部周方向の幅が軸線を中心とした放射状に広がるように形成される一対のキー溝又はキー部とを設ける一方、
    前記工具本体の先端面に、前記軸部に嵌合する受け部と、これに連なるスリットと、前記一対のキー溝又はキー部と嵌合する一対の本体キー部又は本体キー溝とを設け、
    前記切削ヘッド部の軸部と前記工具本体の受け部とを嵌合させると共に、前記キー溝又はキー部と本体キー部又は本体キー溝とを嵌合させ、前記基端面と先端面とを当接させた状態で、前記スリットを貫通する締結ボルトを締め込んで前記工具本体に前記切削ヘッド部を固定することを特徴とするスローアウェイ式ドリル。
  2. 前記本体キー部又はキー部の基端部が、その先端部よりも広く形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式ドリル。
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