JP2004113611A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技球供給皿に補助案内部を設けて整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させ、且つ整列部における球詰まりを効果的に防止できる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】遊技球を貯留する貯留部71と、この貯留部71の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段側に案内する整列部72と、この整列部72に沿って設けられ且つ貯留部71から整列部72に案内される際に整列部72から溢れた遊技球を整列部72側に案内する補助案内部73とを有する遊技球供給皿7を備え、整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球の流下経路を所定方向に変位させる流下誘導部材91を設けたものである。
【選択図】 図5
【解決手段】遊技球を貯留する貯留部71と、この貯留部71の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段側に案内する整列部72と、この整列部72に沿って設けられ且つ貯留部71から整列部72に案内される際に整列部72から溢れた遊技球を整列部72側に案内する補助案内部73とを有する遊技球供給皿7を備え、整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球の流下経路を所定方向に変位させる流下誘導部材91を設けたものである。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等、発射手段側に供給するための遊技球を貯留する遊技球供給皿を備えた弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機やアレンジボール機等の弾球遊技機では、通常、発射手段側に供給するための遊技球を貯留する遊技球供給皿を備えている。この遊技球供給皿は、例えば払い出し手段から払い出された遊技球を貯留する貯留部と、この貯留部の遊技球を一列状に整列させつつ発射手段側に案内する整列部とを左右方向に備えたものが一般的である。
【0003】
ところで、遊技球供給皿が満杯になれば、溢れた遊技球はその下側の補助貯留皿側に排出されるようになっているが、その後に遊技球供給皿側の遊技球が減少すれば、遊技者は補助貯留皿側の遊技球を遊技球供給皿側に戻さなければならないため、遊技球供給皿はなるべく多くの遊技球を貯留可能であることが望ましい。しかしながら、遊技球供給皿の貯留部を大きくすると、その分だけ整列部の距離が短くなるため、整列部位置口付近で球詰まりが発生しやすくなり、遊技球を発射手段側へスムーズに供給することが難しくなる。
【0004】
そこで、このような問題点を解消すべく、整列部に沿って、貯留部から整列部に案内される際に整列部から溢れた遊技球を整列部側に案内する補助案内部を設け、整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させた遊技球供給皿が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】
特許第2560182号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載のような遊技球供給皿においては、補助案内部側の遊技球が整列部内に一列状に整列した遊技球の上側に乗り上げて積層状となるため、上側の遊技球を下側の遊技球の列に合流させる整列部下流側近傍で球詰まりが発生しやすいという新たな問題点を有している。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、補助案内部を設けて整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させ、且つ整列部における球詰まりを効果的に防止できる弾球遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、遊技球を貯留する貯留部71と、該貯留部71の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段15側に案内する整列部72と、該整列部72に沿って設けられ且つ前記貯留部71から前記整列部72に案内される際に前記整列部72から溢れた遊技球を前記整列部72側に案内する補助案内部73とを有する遊技球供給皿7を備えた弾球遊技機において、前記整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球の流下経路を所定方向に変位させる流下誘導部材91を設けたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図13は本発明をアレンジボール機として具現化した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、1は遊技機本体で、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。4はガラス扉、5は前面板で、これらは前枠3の窓孔6に対応して上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
【0009】
7は発射用の遊技球を貯留する上皿(遊技球供給皿)で、前面板5の前側に装着され、上皿カバー8により覆われている。また、9は余剰球等を貯留する下皿、10は灰皿で、これらは前面板5の下側で前枠3の前側に左右に配置され、下皿カバー11により覆われている。12は遊技盤で、前枠3の窓孔6に対応するように、前枠3の裏側の遊技盤装着枠13に裏側から着脱自在に装着され、窓孔6の下部側で前枠3の裏側に装着された支持板14により下側から支持されている。
【0010】
15は発射手段で、下皿9の一側で前枠3の前側に設けられた発射ハンドル16と、支持板14の前側に装着された発射レール17と、前枠3の裏側に配置された発射モータ18及び打撃槌19等を備え、発射ハンドル16を操作したときに、発射モータ18により打撃槌19が作動して、前面板5の裏側に装着された球送り手段20により上皿7から発射レール17上に1個ずつ供給される遊技球を打撃し、単位ゲーム毎に所定数(例えば16個)の遊技球を遊技盤12側へと発射させるようになっている。
【0011】
発射ハンドル16、発射モータ18、打撃槌19等は、取り付け板15aを介して前枠3の裏面側に装着されている。また、例えば発射モータ18の裏側には、発射制御基板21が基板ケースに収納された状態で着脱自在に装着されている。なお、発射ハンドル16には、遊技者の把持を検出する接触検出スイッチ(図示省略)が設けられている。
【0012】
遊技盤12の前面には、図3に示すように、発射手段15により発射された遊技球を案内するガイドレール23が環状に装着されると共に、そのガイドレール23の内側の遊技領域24内には、その下部に入賞口手段25が配置され、また入賞口手段25の上側に図柄表示手段26、特定入賞手段27、得点増加手段28、始動手段29、作動手段30,31、普通入賞手段32,33等の各種遊技部品が配置されている。また、入賞口手段25と各遊技部品との間には、多数の遊技釘(図示省略)が設けられている。
【0013】
入賞口手段25には、入賞した遊技球を遊技盤12の裏側へと誘導する複数個、例えば16個の入賞口35が横一列状に設けられている。入賞口手段25の前側には、各入賞口35に対応する複数個、例えば16個の表示部36を備えた入賞表示手段37が設けられている。入賞表示手段37は、遊技球が何れかの入賞口35に入賞したときに、それに対応する表示部36が発光、その他によって入賞を表示するようになっている。各表示部36には、各入賞口35に対応して一端側から順番に番号が表示されている。
【0014】
単位ゲーム中に、例えば連続する4個の表示部36が発光状態となるなど、入賞表示状態となった表示部36が予め定められた組み合わせとなって入賞役が成立した場合には、その組み合わせの難易度等に応じて所定数の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0015】
図柄表示手段26は、1個又は複数個、例えば3個の遊技図柄を変動表示可能な液晶表示手段等により構成され、始動手段29が遊技球を検出することを条件に遊技図柄を所定時間変動して停止させるようになっている。
【0016】
特定入賞手段27は、例えば前側に開閉可能な開閉板27aを備え、図柄表示手段26の変動後の遊技図柄が「7・7・7」等の特定態様で停止し確定した後に開閉板27aを所定時間開放し、その開放中に入球した遊技球が内部の特定領域38を通過すると作動手段30,31が有効となる。
【0017】
得点増加手段28は、遊技球が入賞したときに得点を増加させるためのもので、有効状態にある作動手段30,31に遊技球が入賞することを条件に所定時間開放する開閉爪28aを備え、この得点増加手段28に遊技球が入賞したときにそのゲームで獲得した得点を増加(例えば2倍)させるようになっている。
【0018】
なお、特定入賞手段27、得点増加手段28、始動手段29、作動手段30,31、及び普通入賞手段32,33は、入賞口手段25と同様、入賞した遊技球を遊技盤12の裏側に案内するようになっている。
【0019】
遊技盤12の裏側には、図2に示すように、図柄表示手段26等の遊技部品を裏側から覆う裏カバー41が装着されている。裏カバー41の裏側には、主制御基板42、ランプ制御基板43、音声制御基板44等の制御基板が基板ケースに収納された状態で着脱自在に装着されている。また、裏カバー41の下部には、図外の集球カバーが一体に設けられており、入賞口手段25等に入賞して遊技盤12の裏側に案内された遊技球はこの集球カバーで1箇所に集められた後、所定の排出通路を経て島側に回収されるようになっている。
【0020】
遊技盤装着枠13は門形状であって、前枠3の窓孔6に沿って前枠3の裏側に固定され、この遊技盤装着枠13の下端部間に、前面板5の裏側に対応するように支持板14が前枠3の裏側に固定されている。遊技盤装着枠13には、遊技盤12を裏側から押圧して固定するように、裏機構板45が上下一対のヒンジ46により開閉自在に枢着され、4個の締結具47により遊技盤装着枠13に締結されている。
【0021】
裏機構板45には、その中央部に裏カバー41が嵌合する開口部48が形成され、この開口部48の上側に遊技球タンク49とタンクレール50が、左右一側に払い出し手段51が、下側に通路ユニット52と設置部53とが夫々設けられており、後述の払い出し制御基板54からの払い出し要求に基づいて遊技球タンク49内の遊技球をタンクレール50を経て払い出し手段51により払い出し、その遊技球を通路ユニット52を経て上皿7等に案内するようになっている。
【0022】
設置部53には、払い出し制御基板54及び電源基板55が、基板ケースに収納された状態で着脱自在に取り付けられている。
【0023】
支持板14は合成樹脂製であって、遊技盤12を下側から支持する遊技盤支持部(図示省略)、発射手段15により発射されたにも拘わらず遊技領域24に到達できなかったファール球を下皿9側に案内するファール球案内通路57等が一体に設けられており、その前面側に発射レール17が装着されている(図1)。
【0024】
前面板5は、図4〜図11に示すように、板金製の上皿台板58の裏面側に球送り手段20、レールカバー部材59等が、前面側に奥カバー60、上皿ユニット61、上皿カバー8等が装着された構成となっている。上皿台板58には、通路ユニット52に連通する払い出し口62等の開口が形成されている。
【0025】
球送り手段20は、発射手段15の打撃槌19の動作に連動して、発射用の遊技球を上皿7側から発射レール17上に1個ずつ供給するためのもので、図6に示すように、発射レール17の上流端側に対応して上皿台板58の裏面側に装着され、上皿台板58に設けられた連通孔63を介して前側の上皿7の下流側に連通している。また、レールカバー部材59は、発射された遊技球が発射レール17から脱落しないように前側から覆うもので、発射レール17の前側に沿って上皿台板58の裏面側に装着されている。
【0026】
奥カバー60と上皿ユニット61とは、上皿台板58の前側に上下に装着され、更に上皿ユニット61の前側を覆うように上皿カバー8が装着されている。
【0027】
奥カバー60は上皿7の後側壁64等を構成するもので、合成樹脂等により形成され、上皿台板58の前面側に沿って装着されている。奥カバー60には、例えばその左側に上皿台板58の払い出し口62に対応する開口部が形成されており、右側に図外の貸し球装置を操作するための貸し球操作部65が設けられている。
【0028】
上皿ユニット61は、上皿7の後側壁64を除く主要部、上皿7から下皿9側に遊技球を案内する球抜き通路66等を一体に備えている。
【0029】
上皿7は、遊技球を貯留する貯留部71と、この貯留部71の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段15側に案内する整列部72と、この整列部72に沿って設けられ且つ貯留部71から整列部72に案内される際に整列部72から溢れた遊技球を整列部72側に案内する補助案内部73とを備えている。
【0030】
貯留部71は、図5等に示すように、奥カバー60側の後側壁64と、上皿ユニット61側の前側壁74及び底壁75とで構成され、上皿台板58から前側に大きく突出した形状となっており、左右方向の発射手段15側に近づくに従って前側への突出量が次第に小さくなって整列部72に滑らかに接続している。また、底壁75は、図4等に示すように、貯留部71から整列部72にかけて発射手段15側が低くなるように若干傾斜して設けられており、貯留部71から整列部72を介して発射手段15側に遊技球が自然に移動するようになっている。
【0031】
なお、払い出し口62は、この貯留部71に対応して設けられており、払い出し手段51から通路ユニット52を介して払い出し口62から払い出された遊技球はこの貯留部71側に流れ込むようになっている。
【0032】
整列部72は、奥カバー60側の後側壁64と、上皿ユニット61側の前側壁74及び底壁75とで構成され、その上流側は貯留部71側に滑らかに連結され、その下流端側は上皿台板58の連通孔63を介して球送り手段20に連通している(図6)。
【0033】
貯留部71から整列部72にかけて一体的に形成された前側壁74は、図7〜図9に示すように、貯留部71側では底壁75に滑らかに繋がるR状に形成され、整列部72の下流側では底壁75に略垂直の平面状に形成されており、その中間部分は上流側から下流側にかけてR状から略鉛直の平面状に滑らかに変化している。
【0034】
また、貯留部71から整列部72の少なくとも上流側にかけての前側壁74は、その底壁75からの高さが遊技球の直径と略等しくなっており、遊技球が積層状に重なった場合でも、少なくともその最下層の遊技球については貯留部71から整列部72側に滑らかに案内されて平面方向一列状に整列するようになっている。
【0035】
整列部72の下流端側の所定範囲は、図4及び図5に示すように、その上側を上壁76で覆われた筒状部77となっている。上壁76の上流側端部近傍には、その下面側が流下方向に向けて下向きに傾斜する傾斜案内面76aが形成されている。なお、上壁76は、例えば上皿ユニット61側に一体に設けられている。
【0036】
整列部72は、図4等に示すように、その最下流側において、底壁75に設けられた上下方向の球抜き口78を介して球抜き通路66の上流側に連通している。球抜き口78は、例えば左右方向に摺動自在な開閉部材79により開閉可能に閉鎖されており、この開閉部材79は例えば上皿カバー8の前側の球抜きレバー80(図1)に連結されている。また、球抜き通路66は、前面板5を閉じたとき、その下流端側が下皿9の上流側に連通するようになっている。遊技者が球抜きレバー80をスライドさせると、開閉部材79が球抜き口78を開放して、上皿7内の遊技球が球抜き通路66を介して下皿9側に排出される。
【0037】
補助案内部73は、貯留部71の下流側から整列部72における筒状部77の入口にわたって、貯留部71及び整列部72の前側に設けられている。補助案内部73は、貯留部71及び整列部72の前側壁74の上縁側から前側に延びた緩やかな斜面状に形成されており、その上流側の流下案内部81と、その下流側の戻し案内部82とを備えている。
【0038】
流下案内部81は、後下がりで且つ右(下流方向)下がりに形成されており、貯留部71から整列部72側に案内される際に前側壁74を超えて溢れた遊技球を、整列部72に沿って下流側に案内しつつ徐々に整列部72側に合流させるようになっている。また、戻し案内部82は、少なくとも左(上流方向)下がりに形成されており、流下案内部78に案内されて整列部72側に合流することなく最下流側まで流れてきた遊技球を上流側、即ち流下案内部81側に押し戻しつつ整列部72側に案内するようになっている。
【0039】
戻し案内部82は、補助案内部73の下流側の一部分、例えば整列部72の筒状部77の入口から遊技球数個分(例えば2〜4個程度)上流側にかけての領域に設けられており、それよりも上流側は全て流下案内部81となっている。流下案内部81と戻し案内部82との境界線(以下、案内境界線83という)は、補助案内部73の前縁側から後縁側(前側壁74側)に向けて上流側に傾いた略直線状となっている。
【0040】
なお、貯留部71から整列部72にかけての前側壁74の底壁75からの高さは、流下案内部81に対応する部分(案内境界線83よりも上流側)についてはその全域にわたって遊技球の直径と略等しくなっており、戻し案内部82に対応する部分(案内境界線83よりも下流側)については、図8〜図11に示すように、その上流側から下流側に向けて遊技球略1個分の高さから徐々に高くなり、最下部側、即ち筒状部77の入口では上壁76と略同じ高さとなっている。
【0041】
整列部72には、筒状部77入口の上流側近傍に、整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球を整列部72の一壁面側に案内する流下誘導部材91が設けられている。流下誘導部材91は、横誘導部材92と縦誘導部材93との2種類が設けられている。
【0042】
横誘導部材92は、整列部72の後側壁(側壁)64に突起状に設けられ且つ整列部72内を流下する遊技球の側面に当接する高さで流下方向に帯状に形成されており、互いに平行な第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとを備えている。
【0043】
第1横誘導部材92aは、整列部72内に一列状に整列した積層方向1段目(最下層)の遊技球に対応して、それらの遊技球の側面が当接可能な高さ、即ち底壁75から遊技球の半径rに略相当する高さに設けられており、それら積層方向1段目の遊技球を前側壁(一側面)74側に案内するようになっている。
【0044】
また、第2横誘導部材92bは、補助案内部73等に案内されて整列部72内の積層方向1段目の遊技球の上側に重なった積層方向2段目の遊技球に対応して、それらの遊技球の側面が当接可能な高さ、即ち底壁75から(1+√3)rに略相当する高さに設けられており、それら積層方向2段目の遊技球を前側壁(一側面)74側に案内するようになっている。
【0045】
第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとは、その下流側端部が共に筒状部77の入口、即ち上壁76の上流側端部に略対応する位置に設けられており、その上流側端部は第2横誘導部材92bの方が流下方向上流側に位置している。即ち、第2横誘導部材92bは、第1横誘導部材92aよりも流下方向上流側に長く(例えば遊技球1個分程度)形成されている。
【0046】
なお、第1横誘導部材92a及び第2横誘導部材92bの上流端側は、補助案内部73側の案内境界線83の後端部(前側壁74との交点)83aよりも下流側に位置している。また、第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとの後側壁64からの突出量をsとすると、整列部72の幅(底壁75から遊技球の半径rの高さにおける幅)は、遊技球の直径よりも少なくともsだけ大きく形成されている。即ち、横誘導部材92よりも上流側では、整列部72はその幅方向に遊技球1個分よりも若干のゆとりを持たせた広さに形成されている。
【0047】
縦誘導部材93は、整列部72の上側に設けられ且つその下面側に流下方向に向けて下向きに傾斜する傾斜案内部93aを備えており、整列部72の後側壁(側壁)64に前向きの突起状に一体に設けられている。縦誘導部材93は、整列部72内の積層方向2段目の遊技球に対応して、傾斜案内部93aがその遊技球の前斜め上の面に当接する高さに設けられており、それら積層方向2段目の遊技球を底壁(一側面)75側に案内するようになっている。なお、縦誘導部材93は、筒状部77入口の上流側近傍の、例えば上壁76の傾斜案内面76aを上流側へ延長した位置若しくはその近傍に設けられている。
【0048】
以上のような構成を有するパチンコ機において、例えば貸し球操作部65を操作すると、払い出し制御基板54からの払い出し要求に基づいて遊技球タンク49内の遊技球がタンクレール50を経て払い出し手段51により払い出され、通路ユニット52を経て払い出し口62から上皿7の貯留部71に排出される。
【0049】
貯留部71内に払い出された遊技球は、整列部72側に順次流下して一列状に整列する。整列部72上に整列した最下流側の遊技球は、上皿台板58の連通孔63を介して球送り手段20内で待機する。
【0050】
ゲームに際して遊技者が発射ハンドル16を操作すると、発射手段15の発射モータ18により打撃槌19が作動すると共に、これと連動して球送り手段20内の遊技球が発射レール17上の発射位置に1個ずつ供給され、その発射位置の遊技球が打撃槌19により打撃されてガイドレール23を経て遊技領域24へと順次打ち込まれて行く。
【0051】
発射手段15によって遊技領域24に打ち込まれた遊技球は、入賞口手段25の何れかの入賞口35に入賞するか、又は普通入賞手段32,33等に入賞して、遊技盤12の裏側へと案内されて行く。遊技球が入賞口手段25の入賞口35等に入賞すると、その入賞口35等に対応する表示部36が発光する。
【0052】
例えば予め定められた複数個(例えば4個)連続する所定の表示部36、例えば左側の1番目から4番目までの入賞口35に遊技球が入賞すると、それに対応して入賞表示手段37の左側の1番目から4番目までの表示部36が発光して入賞役が成立し、その入賞役に応じた得点が付与されると共に、その得点に応じた賞球が払い出し手段51から上皿7に払い出される。
【0053】
始動手段29に遊技球が入賞すると、内部抽選に基づいて図柄表示手段26の遊技図柄が所定時間変動する。そして、その停止図柄が予め定められた「7・7・7」等の特定態様であれば、特定入賞手段27の開閉体27aが開放して、上方から落下する遊技球を作動口内へと誘導する。特定入賞手段27に入賞した遊技球が内部の特定領域を通過すれば、所定ゲーム数に亘って継続的に特別遊技状態が発生する。特別遊技状態の発生中は作動手段30,31が有効になり、この作動手段30,31に遊技球が入賞すれば、得点増加手段28の開閉爪28aが所定時間開放する。そして、得点増加手段28に遊技球が入賞すると、そのゲーム中に獲得した得点が例えば2倍に増加される。
【0054】
1ゲーム中に遊技領域24内に発射された有効発射個数が16個に達すると、発射手段15の作動が自動的に停止され、その後、16個の遊技球の発射が終了してから所定時間経過したこと、16個の遊技球の全ての入賞が検出されたこと、遊技図柄の変動が終了したこと、賞球の払い出しが終了したこと、所定のエラーが発生していないこと等の諸条件が満たされたときに当該ゲームが終了する。そして、前回のゲームが終了してから所定の休止時間が経過する等の所定の条件が満たされると、発射手段15の作動が再開して次のゲームが開始される。
【0055】
払い出し手段51によって多数の遊技球が上皿7内に払い出され、貯留部71内の遊技球が上下に積層状に重なり合ってくると、上層側の遊技球は貯留部71から溢れ、前側壁74を乗り越えて補助案内部73側に入ってくる。補助案内部73側に入った遊技球は、流下案内部81上を整列部72内の遊技球と並行して流下しつつ、整列部72内に一列状に整列している遊技球の上側に乗り上げて整列部72側に合流していく。
【0056】
また、流下案内部81の最下流側まで流下しても整列部72側に合流できなかった遊技球は、流下方向とは逆の斜面を形成している戻し案内部82により流下案内部81側に押し戻される。これにより、補助案内部73上の遊技球は、その多くが案内境界線83の後端部83aの近傍において整列部72側に合流する。
【0057】
補助案内部73から整列部72側に合流する際、その合流側の遊技球は整列部72内に一列状に整列する遊技球の上側に乗り上げるため、遊技球が補助案内部73側まで達している場合には、少なくとも整列部72の下流側においては遊技球が上下2段の積層状になって整列する。なお、整列部72は、その上流側では幅方向に遊技球1個分よりも若干の余裕をもたせた幅に形成されているため、積層方向一段目の遊技球が幅方向にある程度自由に動くことができ、補助案内部73側からの遊技球の乗り上げがスムーズに行える。
【0058】
整列部72内に積層方向2段で整列した遊技球は、徐々に流下して筒状部77に近づいてくると、図12に示すように、まず積層方向2段目(上層側)の遊技球の側面が第2横誘導部材92bに当接して、後側壁64から離れる方向、即ち前側壁74側に案内される。これにより、まず積層方向2段目の遊技球における流下幅方向のブレが解消されてその流れが安定する。
【0059】
そして、更に流下すると、今度は積層方向1段目(最下層)の遊技球の側面が第1横誘導部材92aに当接して、後側壁64から離れる方向、即ち前側壁74側に案内され、積層方向2段目の遊技球と同様にその流下幅方向のブレが解消されてその流れが安定する。
【0060】
そして、更に流下すると、図13に示すように、積層方向2段目の遊技球の前側上部が縦誘導部材93の傾斜案内部93aに当接して、その遊技球に下向きの力が作用する。この下向きの押し下げ力は、積層方向2段目の遊技球を下側の遊技球の間に強制的に割り込ませる力として働き、積層方向2段目の遊技球、即ち補助案内部73側から整列部72側の上段に途中から合流した遊技球は、積層方向1段目にスムーズに合流し、一列状に整列して球送り手段20側に案内される。
【0061】
このように、整列部72内を積層状態で流下する遊技球を、まずその幅方向の一側に案内して流下幅方向に安定させた後、積層方向2段目の遊技球を下向きに押し下げて積層方向1段目の遊技球の列に合流させるようになっているため、その積層方向の遊技球の合流時の球詰まりを効果的に防止できる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態では、整列部72の発射手段15側に、整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球を整列部72の一壁面側に案内する流下誘導部材91を設けているため、整列部72内の遊技球の流下が安定し、補助案内部73を設けて整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させているにも拘わらず、整列部72内における球詰まりを効果的に防止できる。
【0063】
流下誘導部材91として、整列部72の側壁64に突起状に設けられ且つ整列部72内を流下する遊技球の側面に当接する高さで流下方向に帯状に形成された横誘導部材92を設けているため、整列部72内の遊技球の流下幅方向のブレを解消してその流下を安定させることができる。
【0064】
また、横誘導部材92は、整列部72内に一列状に整列した積層方向1段目の遊技球に対応する第1横誘導部材92aと、補助案内部73により案内されて積層方向1段目の遊技球の上側に重なった積層方向2段目の遊技球に対応する第2横誘導部材92bとを備えているため、補助案内部73側から合流して遊技球が積層状となった場合にもその流下を効果的に安定させることができる。
【0065】
また、流下誘導部材91として、整列部72の上側に設けられ且つその下面側に流下方向に向けて下向きに傾斜する傾斜案内部93aを設け、この縦誘導部材93は、整列部72内の積層方向2段目の遊技球に対応する高さに設けられているため、積層方向2段目の遊技球を下向きに押し下げて積層方向1段目の遊技球の列にスムーズに合流させることができ、その積層方向の遊技球の合流時の球詰まりを効果的に防止できる。
【0066】
図14は本発明の第2の実施形態を例示し、流下誘導部材91の位置及び/又は姿勢を調整可能とした例を示している。
【0067】
図14に示すように、第1横誘導部材92a及び第2横誘導部材92bは、夫々第1横可動部材101a,第2横可動部材101bに一体に設けられている。第1横可動部材101a,第2横可動部材101bは、第1横誘導部材92a,第2横誘導部材92bを、後側壁64に整列部72の流下方向に沿って長孔状に設けられたガイド孔102a,102bから夫々前側に露出させ、且つガイド孔102a,102bに沿って左右方向に摺動可能な状態で、例えば上皿台板58の裏面側に着脱自在に装着されている。
【0068】
第1横可動部材101a,第2横可動部材101bの後部には、操作つまみ103a,103bが例えば一体に設けられており、これら操作つまみ103a,103bは例えばレールカバー部材59の裏側に露出して前面板5の裏面側からスライド操作可能となっている。
【0069】
ガイド孔102a,102bは、夫々第1横誘導部材92a,第2横誘導部材92bよりも長く形成されており、操作つまみ103a,103bを夫々操作することにより、整列部72上における第1横誘導部材92a,第2横誘導部材92bの位置を調整することが可能となっている。
【0070】
また、縦誘導部材93は、縦可動部材104に一体に設けられている。縦可動部材104は、縦誘導部材93を後側壁64に設けられた丸孔105から前側に露出させ、且つ前後方向の回転軸に沿って回動可能な状態で、例えば上皿台板58の裏面側に着脱自在に装着されている。
【0071】
縦可動部材104の後部には、操作つまみ106が例えば一体に設けられており、この操作つまみ106は例えばレールカバー部材59の裏側に露出して前面板5の裏面側から回転(揺動)操作可能となっている。この操作つまみ106を前面板5の裏面側から操作することにより、縦誘導部材93の姿勢、即ち遊技球との接触角度を調整することが可能となっている。
【0072】
このように、流下誘導部材91の位置及び/又は姿勢を調整可能とすることにより、最も球詰まりの少ない状態に容易に調整可能である。なお、操作つまみ103a,103b,106を遊技機本体1の前側から操作可能に設け、例えば遊技者が操作可能としてもよい。
【0073】
また、第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとを連結し、1つの操作つまみの操作で第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとを同時に位置調整できるようにしてもよい。
【0074】
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、縦誘導部材93と横誘導部材92とは何れか一方のみを設けてもよいし、横誘導部材92は、第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとの何れか一方のみを設けてもよい。
【0075】
例えば、整列部72上に積層方向3段以上の遊技球が整列可能な構成となっている場合には、その積層方向の各層に対応して夫々横誘導部材92を設け、更に積層方向2段目以上に対応して夫々縦誘導部材93を設けてもよい。
【0076】
横誘導部材92は、例えば前側壁74側から後ろ向きの突出状に設けてもよい。また、縦誘導部材93についても、例えば前側壁74側から後ろ向きの突出状に設けてもよい。縦誘導部材93は、例えば上壁76と一体に設けてもよい。
【0077】
横誘導部材92、縦誘導部材93は、それらの少なくとも1つを筒状部77内に設けてもよい。
【0078】
第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとは、第1横誘導部材92aを第2横誘導部材92bよりも流下方向上流側に長く配置してもよいし、略同じ長さとしてもよい。
【0079】
横誘導部材92、縦誘導部材93は、それらの少なくとも1つを整列部72に対して出退自在に設けてもよい。この場合、手動で出退操作を行えるようにしてもよいし、自動で動作させるようにしてもよい。
【0080】
更に、実施形態ではアレンジボール機を例に挙げて説明したが、パチンコ機、雀球遊技機等のその他の弾球遊技機であっても同様に実施可能である。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技球を貯留する貯留部71と、該貯留部71の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段15側に案内する整列部72と、該整列部72に沿って設けられ且つ貯留部71から整列部72に案内される際に整列部72から溢れた遊技球を整列部72側に案内する補助案内部73とを有する遊技球供給皿7を備えた弾球遊技機において、整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球の流下経路を所定方向に変位させる流下誘導部材91を設けているため、補助案内部を設けて整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させ、且つ整列部における球詰まりを効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の裏面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の遊技盤の正面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の前面板の正面断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の前面板の平面断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の整列部近傍の拡大平面断面図である。
【図7】図5におけるA−A断面図である。
【図8】図5におけるB−B断面図である。
【図9】図5におけるC−C断面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の上皿ユニットの裏面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の上皿ユニットの裏面断面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の流下誘導部材による遊技球の案内動作の説明図である。
【図13】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の流下誘導部材による遊技球の案内動作の説明図である。
【図14】本発明の第2の実施形態を示すアレンジボール機の流下誘導部材近傍の正面図である。
【符号の説明】
7 上皿(遊技球供給皿)
15 発射手段
64 後側壁(側壁)
71 貯留部
72 整列部
73 補助案内部
91 流下誘導部材
92 横誘導部材
92a 第1横誘導部材
92b 第2横誘導部材
93 縦誘導部材
93a 傾斜案内部
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等、発射手段側に供給するための遊技球を貯留する遊技球供給皿を備えた弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機やアレンジボール機等の弾球遊技機では、通常、発射手段側に供給するための遊技球を貯留する遊技球供給皿を備えている。この遊技球供給皿は、例えば払い出し手段から払い出された遊技球を貯留する貯留部と、この貯留部の遊技球を一列状に整列させつつ発射手段側に案内する整列部とを左右方向に備えたものが一般的である。
【0003】
ところで、遊技球供給皿が満杯になれば、溢れた遊技球はその下側の補助貯留皿側に排出されるようになっているが、その後に遊技球供給皿側の遊技球が減少すれば、遊技者は補助貯留皿側の遊技球を遊技球供給皿側に戻さなければならないため、遊技球供給皿はなるべく多くの遊技球を貯留可能であることが望ましい。しかしながら、遊技球供給皿の貯留部を大きくすると、その分だけ整列部の距離が短くなるため、整列部位置口付近で球詰まりが発生しやすくなり、遊技球を発射手段側へスムーズに供給することが難しくなる。
【0004】
そこで、このような問題点を解消すべく、整列部に沿って、貯留部から整列部に案内される際に整列部から溢れた遊技球を整列部側に案内する補助案内部を設け、整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させた遊技球供給皿が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】
特許第2560182号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載のような遊技球供給皿においては、補助案内部側の遊技球が整列部内に一列状に整列した遊技球の上側に乗り上げて積層状となるため、上側の遊技球を下側の遊技球の列に合流させる整列部下流側近傍で球詰まりが発生しやすいという新たな問題点を有している。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、補助案内部を設けて整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させ、且つ整列部における球詰まりを効果的に防止できる弾球遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、遊技球を貯留する貯留部71と、該貯留部71の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段15側に案内する整列部72と、該整列部72に沿って設けられ且つ前記貯留部71から前記整列部72に案内される際に前記整列部72から溢れた遊技球を前記整列部72側に案内する補助案内部73とを有する遊技球供給皿7を備えた弾球遊技機において、前記整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球の流下経路を所定方向に変位させる流下誘導部材91を設けたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図13は本発明をアレンジボール機として具現化した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、1は遊技機本体で、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。4はガラス扉、5は前面板で、これらは前枠3の窓孔6に対応して上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
【0009】
7は発射用の遊技球を貯留する上皿(遊技球供給皿)で、前面板5の前側に装着され、上皿カバー8により覆われている。また、9は余剰球等を貯留する下皿、10は灰皿で、これらは前面板5の下側で前枠3の前側に左右に配置され、下皿カバー11により覆われている。12は遊技盤で、前枠3の窓孔6に対応するように、前枠3の裏側の遊技盤装着枠13に裏側から着脱自在に装着され、窓孔6の下部側で前枠3の裏側に装着された支持板14により下側から支持されている。
【0010】
15は発射手段で、下皿9の一側で前枠3の前側に設けられた発射ハンドル16と、支持板14の前側に装着された発射レール17と、前枠3の裏側に配置された発射モータ18及び打撃槌19等を備え、発射ハンドル16を操作したときに、発射モータ18により打撃槌19が作動して、前面板5の裏側に装着された球送り手段20により上皿7から発射レール17上に1個ずつ供給される遊技球を打撃し、単位ゲーム毎に所定数(例えば16個)の遊技球を遊技盤12側へと発射させるようになっている。
【0011】
発射ハンドル16、発射モータ18、打撃槌19等は、取り付け板15aを介して前枠3の裏面側に装着されている。また、例えば発射モータ18の裏側には、発射制御基板21が基板ケースに収納された状態で着脱自在に装着されている。なお、発射ハンドル16には、遊技者の把持を検出する接触検出スイッチ(図示省略)が設けられている。
【0012】
遊技盤12の前面には、図3に示すように、発射手段15により発射された遊技球を案内するガイドレール23が環状に装着されると共に、そのガイドレール23の内側の遊技領域24内には、その下部に入賞口手段25が配置され、また入賞口手段25の上側に図柄表示手段26、特定入賞手段27、得点増加手段28、始動手段29、作動手段30,31、普通入賞手段32,33等の各種遊技部品が配置されている。また、入賞口手段25と各遊技部品との間には、多数の遊技釘(図示省略)が設けられている。
【0013】
入賞口手段25には、入賞した遊技球を遊技盤12の裏側へと誘導する複数個、例えば16個の入賞口35が横一列状に設けられている。入賞口手段25の前側には、各入賞口35に対応する複数個、例えば16個の表示部36を備えた入賞表示手段37が設けられている。入賞表示手段37は、遊技球が何れかの入賞口35に入賞したときに、それに対応する表示部36が発光、その他によって入賞を表示するようになっている。各表示部36には、各入賞口35に対応して一端側から順番に番号が表示されている。
【0014】
単位ゲーム中に、例えば連続する4個の表示部36が発光状態となるなど、入賞表示状態となった表示部36が予め定められた組み合わせとなって入賞役が成立した場合には、その組み合わせの難易度等に応じて所定数の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0015】
図柄表示手段26は、1個又は複数個、例えば3個の遊技図柄を変動表示可能な液晶表示手段等により構成され、始動手段29が遊技球を検出することを条件に遊技図柄を所定時間変動して停止させるようになっている。
【0016】
特定入賞手段27は、例えば前側に開閉可能な開閉板27aを備え、図柄表示手段26の変動後の遊技図柄が「7・7・7」等の特定態様で停止し確定した後に開閉板27aを所定時間開放し、その開放中に入球した遊技球が内部の特定領域38を通過すると作動手段30,31が有効となる。
【0017】
得点増加手段28は、遊技球が入賞したときに得点を増加させるためのもので、有効状態にある作動手段30,31に遊技球が入賞することを条件に所定時間開放する開閉爪28aを備え、この得点増加手段28に遊技球が入賞したときにそのゲームで獲得した得点を増加(例えば2倍)させるようになっている。
【0018】
なお、特定入賞手段27、得点増加手段28、始動手段29、作動手段30,31、及び普通入賞手段32,33は、入賞口手段25と同様、入賞した遊技球を遊技盤12の裏側に案内するようになっている。
【0019】
遊技盤12の裏側には、図2に示すように、図柄表示手段26等の遊技部品を裏側から覆う裏カバー41が装着されている。裏カバー41の裏側には、主制御基板42、ランプ制御基板43、音声制御基板44等の制御基板が基板ケースに収納された状態で着脱自在に装着されている。また、裏カバー41の下部には、図外の集球カバーが一体に設けられており、入賞口手段25等に入賞して遊技盤12の裏側に案内された遊技球はこの集球カバーで1箇所に集められた後、所定の排出通路を経て島側に回収されるようになっている。
【0020】
遊技盤装着枠13は門形状であって、前枠3の窓孔6に沿って前枠3の裏側に固定され、この遊技盤装着枠13の下端部間に、前面板5の裏側に対応するように支持板14が前枠3の裏側に固定されている。遊技盤装着枠13には、遊技盤12を裏側から押圧して固定するように、裏機構板45が上下一対のヒンジ46により開閉自在に枢着され、4個の締結具47により遊技盤装着枠13に締結されている。
【0021】
裏機構板45には、その中央部に裏カバー41が嵌合する開口部48が形成され、この開口部48の上側に遊技球タンク49とタンクレール50が、左右一側に払い出し手段51が、下側に通路ユニット52と設置部53とが夫々設けられており、後述の払い出し制御基板54からの払い出し要求に基づいて遊技球タンク49内の遊技球をタンクレール50を経て払い出し手段51により払い出し、その遊技球を通路ユニット52を経て上皿7等に案内するようになっている。
【0022】
設置部53には、払い出し制御基板54及び電源基板55が、基板ケースに収納された状態で着脱自在に取り付けられている。
【0023】
支持板14は合成樹脂製であって、遊技盤12を下側から支持する遊技盤支持部(図示省略)、発射手段15により発射されたにも拘わらず遊技領域24に到達できなかったファール球を下皿9側に案内するファール球案内通路57等が一体に設けられており、その前面側に発射レール17が装着されている(図1)。
【0024】
前面板5は、図4〜図11に示すように、板金製の上皿台板58の裏面側に球送り手段20、レールカバー部材59等が、前面側に奥カバー60、上皿ユニット61、上皿カバー8等が装着された構成となっている。上皿台板58には、通路ユニット52に連通する払い出し口62等の開口が形成されている。
【0025】
球送り手段20は、発射手段15の打撃槌19の動作に連動して、発射用の遊技球を上皿7側から発射レール17上に1個ずつ供給するためのもので、図6に示すように、発射レール17の上流端側に対応して上皿台板58の裏面側に装着され、上皿台板58に設けられた連通孔63を介して前側の上皿7の下流側に連通している。また、レールカバー部材59は、発射された遊技球が発射レール17から脱落しないように前側から覆うもので、発射レール17の前側に沿って上皿台板58の裏面側に装着されている。
【0026】
奥カバー60と上皿ユニット61とは、上皿台板58の前側に上下に装着され、更に上皿ユニット61の前側を覆うように上皿カバー8が装着されている。
【0027】
奥カバー60は上皿7の後側壁64等を構成するもので、合成樹脂等により形成され、上皿台板58の前面側に沿って装着されている。奥カバー60には、例えばその左側に上皿台板58の払い出し口62に対応する開口部が形成されており、右側に図外の貸し球装置を操作するための貸し球操作部65が設けられている。
【0028】
上皿ユニット61は、上皿7の後側壁64を除く主要部、上皿7から下皿9側に遊技球を案内する球抜き通路66等を一体に備えている。
【0029】
上皿7は、遊技球を貯留する貯留部71と、この貯留部71の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段15側に案内する整列部72と、この整列部72に沿って設けられ且つ貯留部71から整列部72に案内される際に整列部72から溢れた遊技球を整列部72側に案内する補助案内部73とを備えている。
【0030】
貯留部71は、図5等に示すように、奥カバー60側の後側壁64と、上皿ユニット61側の前側壁74及び底壁75とで構成され、上皿台板58から前側に大きく突出した形状となっており、左右方向の発射手段15側に近づくに従って前側への突出量が次第に小さくなって整列部72に滑らかに接続している。また、底壁75は、図4等に示すように、貯留部71から整列部72にかけて発射手段15側が低くなるように若干傾斜して設けられており、貯留部71から整列部72を介して発射手段15側に遊技球が自然に移動するようになっている。
【0031】
なお、払い出し口62は、この貯留部71に対応して設けられており、払い出し手段51から通路ユニット52を介して払い出し口62から払い出された遊技球はこの貯留部71側に流れ込むようになっている。
【0032】
整列部72は、奥カバー60側の後側壁64と、上皿ユニット61側の前側壁74及び底壁75とで構成され、その上流側は貯留部71側に滑らかに連結され、その下流端側は上皿台板58の連通孔63を介して球送り手段20に連通している(図6)。
【0033】
貯留部71から整列部72にかけて一体的に形成された前側壁74は、図7〜図9に示すように、貯留部71側では底壁75に滑らかに繋がるR状に形成され、整列部72の下流側では底壁75に略垂直の平面状に形成されており、その中間部分は上流側から下流側にかけてR状から略鉛直の平面状に滑らかに変化している。
【0034】
また、貯留部71から整列部72の少なくとも上流側にかけての前側壁74は、その底壁75からの高さが遊技球の直径と略等しくなっており、遊技球が積層状に重なった場合でも、少なくともその最下層の遊技球については貯留部71から整列部72側に滑らかに案内されて平面方向一列状に整列するようになっている。
【0035】
整列部72の下流端側の所定範囲は、図4及び図5に示すように、その上側を上壁76で覆われた筒状部77となっている。上壁76の上流側端部近傍には、その下面側が流下方向に向けて下向きに傾斜する傾斜案内面76aが形成されている。なお、上壁76は、例えば上皿ユニット61側に一体に設けられている。
【0036】
整列部72は、図4等に示すように、その最下流側において、底壁75に設けられた上下方向の球抜き口78を介して球抜き通路66の上流側に連通している。球抜き口78は、例えば左右方向に摺動自在な開閉部材79により開閉可能に閉鎖されており、この開閉部材79は例えば上皿カバー8の前側の球抜きレバー80(図1)に連結されている。また、球抜き通路66は、前面板5を閉じたとき、その下流端側が下皿9の上流側に連通するようになっている。遊技者が球抜きレバー80をスライドさせると、開閉部材79が球抜き口78を開放して、上皿7内の遊技球が球抜き通路66を介して下皿9側に排出される。
【0037】
補助案内部73は、貯留部71の下流側から整列部72における筒状部77の入口にわたって、貯留部71及び整列部72の前側に設けられている。補助案内部73は、貯留部71及び整列部72の前側壁74の上縁側から前側に延びた緩やかな斜面状に形成されており、その上流側の流下案内部81と、その下流側の戻し案内部82とを備えている。
【0038】
流下案内部81は、後下がりで且つ右(下流方向)下がりに形成されており、貯留部71から整列部72側に案内される際に前側壁74を超えて溢れた遊技球を、整列部72に沿って下流側に案内しつつ徐々に整列部72側に合流させるようになっている。また、戻し案内部82は、少なくとも左(上流方向)下がりに形成されており、流下案内部78に案内されて整列部72側に合流することなく最下流側まで流れてきた遊技球を上流側、即ち流下案内部81側に押し戻しつつ整列部72側に案内するようになっている。
【0039】
戻し案内部82は、補助案内部73の下流側の一部分、例えば整列部72の筒状部77の入口から遊技球数個分(例えば2〜4個程度)上流側にかけての領域に設けられており、それよりも上流側は全て流下案内部81となっている。流下案内部81と戻し案内部82との境界線(以下、案内境界線83という)は、補助案内部73の前縁側から後縁側(前側壁74側)に向けて上流側に傾いた略直線状となっている。
【0040】
なお、貯留部71から整列部72にかけての前側壁74の底壁75からの高さは、流下案内部81に対応する部分(案内境界線83よりも上流側)についてはその全域にわたって遊技球の直径と略等しくなっており、戻し案内部82に対応する部分(案内境界線83よりも下流側)については、図8〜図11に示すように、その上流側から下流側に向けて遊技球略1個分の高さから徐々に高くなり、最下部側、即ち筒状部77の入口では上壁76と略同じ高さとなっている。
【0041】
整列部72には、筒状部77入口の上流側近傍に、整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球を整列部72の一壁面側に案内する流下誘導部材91が設けられている。流下誘導部材91は、横誘導部材92と縦誘導部材93との2種類が設けられている。
【0042】
横誘導部材92は、整列部72の後側壁(側壁)64に突起状に設けられ且つ整列部72内を流下する遊技球の側面に当接する高さで流下方向に帯状に形成されており、互いに平行な第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとを備えている。
【0043】
第1横誘導部材92aは、整列部72内に一列状に整列した積層方向1段目(最下層)の遊技球に対応して、それらの遊技球の側面が当接可能な高さ、即ち底壁75から遊技球の半径rに略相当する高さに設けられており、それら積層方向1段目の遊技球を前側壁(一側面)74側に案内するようになっている。
【0044】
また、第2横誘導部材92bは、補助案内部73等に案内されて整列部72内の積層方向1段目の遊技球の上側に重なった積層方向2段目の遊技球に対応して、それらの遊技球の側面が当接可能な高さ、即ち底壁75から(1+√3)rに略相当する高さに設けられており、それら積層方向2段目の遊技球を前側壁(一側面)74側に案内するようになっている。
【0045】
第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとは、その下流側端部が共に筒状部77の入口、即ち上壁76の上流側端部に略対応する位置に設けられており、その上流側端部は第2横誘導部材92bの方が流下方向上流側に位置している。即ち、第2横誘導部材92bは、第1横誘導部材92aよりも流下方向上流側に長く(例えば遊技球1個分程度)形成されている。
【0046】
なお、第1横誘導部材92a及び第2横誘導部材92bの上流端側は、補助案内部73側の案内境界線83の後端部(前側壁74との交点)83aよりも下流側に位置している。また、第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとの後側壁64からの突出量をsとすると、整列部72の幅(底壁75から遊技球の半径rの高さにおける幅)は、遊技球の直径よりも少なくともsだけ大きく形成されている。即ち、横誘導部材92よりも上流側では、整列部72はその幅方向に遊技球1個分よりも若干のゆとりを持たせた広さに形成されている。
【0047】
縦誘導部材93は、整列部72の上側に設けられ且つその下面側に流下方向に向けて下向きに傾斜する傾斜案内部93aを備えており、整列部72の後側壁(側壁)64に前向きの突起状に一体に設けられている。縦誘導部材93は、整列部72内の積層方向2段目の遊技球に対応して、傾斜案内部93aがその遊技球の前斜め上の面に当接する高さに設けられており、それら積層方向2段目の遊技球を底壁(一側面)75側に案内するようになっている。なお、縦誘導部材93は、筒状部77入口の上流側近傍の、例えば上壁76の傾斜案内面76aを上流側へ延長した位置若しくはその近傍に設けられている。
【0048】
以上のような構成を有するパチンコ機において、例えば貸し球操作部65を操作すると、払い出し制御基板54からの払い出し要求に基づいて遊技球タンク49内の遊技球がタンクレール50を経て払い出し手段51により払い出され、通路ユニット52を経て払い出し口62から上皿7の貯留部71に排出される。
【0049】
貯留部71内に払い出された遊技球は、整列部72側に順次流下して一列状に整列する。整列部72上に整列した最下流側の遊技球は、上皿台板58の連通孔63を介して球送り手段20内で待機する。
【0050】
ゲームに際して遊技者が発射ハンドル16を操作すると、発射手段15の発射モータ18により打撃槌19が作動すると共に、これと連動して球送り手段20内の遊技球が発射レール17上の発射位置に1個ずつ供給され、その発射位置の遊技球が打撃槌19により打撃されてガイドレール23を経て遊技領域24へと順次打ち込まれて行く。
【0051】
発射手段15によって遊技領域24に打ち込まれた遊技球は、入賞口手段25の何れかの入賞口35に入賞するか、又は普通入賞手段32,33等に入賞して、遊技盤12の裏側へと案内されて行く。遊技球が入賞口手段25の入賞口35等に入賞すると、その入賞口35等に対応する表示部36が発光する。
【0052】
例えば予め定められた複数個(例えば4個)連続する所定の表示部36、例えば左側の1番目から4番目までの入賞口35に遊技球が入賞すると、それに対応して入賞表示手段37の左側の1番目から4番目までの表示部36が発光して入賞役が成立し、その入賞役に応じた得点が付与されると共に、その得点に応じた賞球が払い出し手段51から上皿7に払い出される。
【0053】
始動手段29に遊技球が入賞すると、内部抽選に基づいて図柄表示手段26の遊技図柄が所定時間変動する。そして、その停止図柄が予め定められた「7・7・7」等の特定態様であれば、特定入賞手段27の開閉体27aが開放して、上方から落下する遊技球を作動口内へと誘導する。特定入賞手段27に入賞した遊技球が内部の特定領域を通過すれば、所定ゲーム数に亘って継続的に特別遊技状態が発生する。特別遊技状態の発生中は作動手段30,31が有効になり、この作動手段30,31に遊技球が入賞すれば、得点増加手段28の開閉爪28aが所定時間開放する。そして、得点増加手段28に遊技球が入賞すると、そのゲーム中に獲得した得点が例えば2倍に増加される。
【0054】
1ゲーム中に遊技領域24内に発射された有効発射個数が16個に達すると、発射手段15の作動が自動的に停止され、その後、16個の遊技球の発射が終了してから所定時間経過したこと、16個の遊技球の全ての入賞が検出されたこと、遊技図柄の変動が終了したこと、賞球の払い出しが終了したこと、所定のエラーが発生していないこと等の諸条件が満たされたときに当該ゲームが終了する。そして、前回のゲームが終了してから所定の休止時間が経過する等の所定の条件が満たされると、発射手段15の作動が再開して次のゲームが開始される。
【0055】
払い出し手段51によって多数の遊技球が上皿7内に払い出され、貯留部71内の遊技球が上下に積層状に重なり合ってくると、上層側の遊技球は貯留部71から溢れ、前側壁74を乗り越えて補助案内部73側に入ってくる。補助案内部73側に入った遊技球は、流下案内部81上を整列部72内の遊技球と並行して流下しつつ、整列部72内に一列状に整列している遊技球の上側に乗り上げて整列部72側に合流していく。
【0056】
また、流下案内部81の最下流側まで流下しても整列部72側に合流できなかった遊技球は、流下方向とは逆の斜面を形成している戻し案内部82により流下案内部81側に押し戻される。これにより、補助案内部73上の遊技球は、その多くが案内境界線83の後端部83aの近傍において整列部72側に合流する。
【0057】
補助案内部73から整列部72側に合流する際、その合流側の遊技球は整列部72内に一列状に整列する遊技球の上側に乗り上げるため、遊技球が補助案内部73側まで達している場合には、少なくとも整列部72の下流側においては遊技球が上下2段の積層状になって整列する。なお、整列部72は、その上流側では幅方向に遊技球1個分よりも若干の余裕をもたせた幅に形成されているため、積層方向一段目の遊技球が幅方向にある程度自由に動くことができ、補助案内部73側からの遊技球の乗り上げがスムーズに行える。
【0058】
整列部72内に積層方向2段で整列した遊技球は、徐々に流下して筒状部77に近づいてくると、図12に示すように、まず積層方向2段目(上層側)の遊技球の側面が第2横誘導部材92bに当接して、後側壁64から離れる方向、即ち前側壁74側に案内される。これにより、まず積層方向2段目の遊技球における流下幅方向のブレが解消されてその流れが安定する。
【0059】
そして、更に流下すると、今度は積層方向1段目(最下層)の遊技球の側面が第1横誘導部材92aに当接して、後側壁64から離れる方向、即ち前側壁74側に案内され、積層方向2段目の遊技球と同様にその流下幅方向のブレが解消されてその流れが安定する。
【0060】
そして、更に流下すると、図13に示すように、積層方向2段目の遊技球の前側上部が縦誘導部材93の傾斜案内部93aに当接して、その遊技球に下向きの力が作用する。この下向きの押し下げ力は、積層方向2段目の遊技球を下側の遊技球の間に強制的に割り込ませる力として働き、積層方向2段目の遊技球、即ち補助案内部73側から整列部72側の上段に途中から合流した遊技球は、積層方向1段目にスムーズに合流し、一列状に整列して球送り手段20側に案内される。
【0061】
このように、整列部72内を積層状態で流下する遊技球を、まずその幅方向の一側に案内して流下幅方向に安定させた後、積層方向2段目の遊技球を下向きに押し下げて積層方向1段目の遊技球の列に合流させるようになっているため、その積層方向の遊技球の合流時の球詰まりを効果的に防止できる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態では、整列部72の発射手段15側に、整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球を整列部72の一壁面側に案内する流下誘導部材91を設けているため、整列部72内の遊技球の流下が安定し、補助案内部73を設けて整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させているにも拘わらず、整列部72内における球詰まりを効果的に防止できる。
【0063】
流下誘導部材91として、整列部72の側壁64に突起状に設けられ且つ整列部72内を流下する遊技球の側面に当接する高さで流下方向に帯状に形成された横誘導部材92を設けているため、整列部72内の遊技球の流下幅方向のブレを解消してその流下を安定させることができる。
【0064】
また、横誘導部材92は、整列部72内に一列状に整列した積層方向1段目の遊技球に対応する第1横誘導部材92aと、補助案内部73により案内されて積層方向1段目の遊技球の上側に重なった積層方向2段目の遊技球に対応する第2横誘導部材92bとを備えているため、補助案内部73側から合流して遊技球が積層状となった場合にもその流下を効果的に安定させることができる。
【0065】
また、流下誘導部材91として、整列部72の上側に設けられ且つその下面側に流下方向に向けて下向きに傾斜する傾斜案内部93aを設け、この縦誘導部材93は、整列部72内の積層方向2段目の遊技球に対応する高さに設けられているため、積層方向2段目の遊技球を下向きに押し下げて積層方向1段目の遊技球の列にスムーズに合流させることができ、その積層方向の遊技球の合流時の球詰まりを効果的に防止できる。
【0066】
図14は本発明の第2の実施形態を例示し、流下誘導部材91の位置及び/又は姿勢を調整可能とした例を示している。
【0067】
図14に示すように、第1横誘導部材92a及び第2横誘導部材92bは、夫々第1横可動部材101a,第2横可動部材101bに一体に設けられている。第1横可動部材101a,第2横可動部材101bは、第1横誘導部材92a,第2横誘導部材92bを、後側壁64に整列部72の流下方向に沿って長孔状に設けられたガイド孔102a,102bから夫々前側に露出させ、且つガイド孔102a,102bに沿って左右方向に摺動可能な状態で、例えば上皿台板58の裏面側に着脱自在に装着されている。
【0068】
第1横可動部材101a,第2横可動部材101bの後部には、操作つまみ103a,103bが例えば一体に設けられており、これら操作つまみ103a,103bは例えばレールカバー部材59の裏側に露出して前面板5の裏面側からスライド操作可能となっている。
【0069】
ガイド孔102a,102bは、夫々第1横誘導部材92a,第2横誘導部材92bよりも長く形成されており、操作つまみ103a,103bを夫々操作することにより、整列部72上における第1横誘導部材92a,第2横誘導部材92bの位置を調整することが可能となっている。
【0070】
また、縦誘導部材93は、縦可動部材104に一体に設けられている。縦可動部材104は、縦誘導部材93を後側壁64に設けられた丸孔105から前側に露出させ、且つ前後方向の回転軸に沿って回動可能な状態で、例えば上皿台板58の裏面側に着脱自在に装着されている。
【0071】
縦可動部材104の後部には、操作つまみ106が例えば一体に設けられており、この操作つまみ106は例えばレールカバー部材59の裏側に露出して前面板5の裏面側から回転(揺動)操作可能となっている。この操作つまみ106を前面板5の裏面側から操作することにより、縦誘導部材93の姿勢、即ち遊技球との接触角度を調整することが可能となっている。
【0072】
このように、流下誘導部材91の位置及び/又は姿勢を調整可能とすることにより、最も球詰まりの少ない状態に容易に調整可能である。なお、操作つまみ103a,103b,106を遊技機本体1の前側から操作可能に設け、例えば遊技者が操作可能としてもよい。
【0073】
また、第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとを連結し、1つの操作つまみの操作で第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとを同時に位置調整できるようにしてもよい。
【0074】
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、縦誘導部材93と横誘導部材92とは何れか一方のみを設けてもよいし、横誘導部材92は、第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとの何れか一方のみを設けてもよい。
【0075】
例えば、整列部72上に積層方向3段以上の遊技球が整列可能な構成となっている場合には、その積層方向の各層に対応して夫々横誘導部材92を設け、更に積層方向2段目以上に対応して夫々縦誘導部材93を設けてもよい。
【0076】
横誘導部材92は、例えば前側壁74側から後ろ向きの突出状に設けてもよい。また、縦誘導部材93についても、例えば前側壁74側から後ろ向きの突出状に設けてもよい。縦誘導部材93は、例えば上壁76と一体に設けてもよい。
【0077】
横誘導部材92、縦誘導部材93は、それらの少なくとも1つを筒状部77内に設けてもよい。
【0078】
第1横誘導部材92aと第2横誘導部材92bとは、第1横誘導部材92aを第2横誘導部材92bよりも流下方向上流側に長く配置してもよいし、略同じ長さとしてもよい。
【0079】
横誘導部材92、縦誘導部材93は、それらの少なくとも1つを整列部72に対して出退自在に設けてもよい。この場合、手動で出退操作を行えるようにしてもよいし、自動で動作させるようにしてもよい。
【0080】
更に、実施形態ではアレンジボール機を例に挙げて説明したが、パチンコ機、雀球遊技機等のその他の弾球遊技機であっても同様に実施可能である。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技球を貯留する貯留部71と、該貯留部71の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段15側に案内する整列部72と、該整列部72に沿って設けられ且つ貯留部71から整列部72に案内される際に整列部72から溢れた遊技球を整列部72側に案内する補助案内部73とを有する遊技球供給皿7を備えた弾球遊技機において、整列部72内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球の流下経路を所定方向に変位させる流下誘導部材91を設けているため、補助案内部を設けて整列部の距離を長く確保しつつ遊技球の貯留量を増加させ、且つ整列部における球詰まりを効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の裏面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の遊技盤の正面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の前面板の正面断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の前面板の平面断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の整列部近傍の拡大平面断面図である。
【図7】図5におけるA−A断面図である。
【図8】図5におけるB−B断面図である。
【図9】図5におけるC−C断面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の上皿ユニットの裏面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の上皿ユニットの裏面断面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の流下誘導部材による遊技球の案内動作の説明図である。
【図13】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の流下誘導部材による遊技球の案内動作の説明図である。
【図14】本発明の第2の実施形態を示すアレンジボール機の流下誘導部材近傍の正面図である。
【符号の説明】
7 上皿(遊技球供給皿)
15 発射手段
64 後側壁(側壁)
71 貯留部
72 整列部
73 補助案内部
91 流下誘導部材
92 横誘導部材
92a 第1横誘導部材
92b 第2横誘導部材
93 縦誘導部材
93a 傾斜案内部
Claims (8)
- 遊技球を貯留する貯留部(71)と、該貯留部(71)の遊技球を平面方向一列状に整列させつつ発射手段(15)側に案内する整列部(72)と、該整列部(72)に沿って設けられ且つ前記貯留部(71)から前記整列部(72)に案内される際に前記整列部(72から溢れた遊技球を前記整列部(72)側に案内する補助案内部(73)とを有する遊技球供給皿(7)を備えた弾球遊技機において、前記整列部(72)内を流下する遊技球の所定位置に当接してそれら遊技球の流下経路を所定方向に変位させる流下誘導部材(91)を設けたことを特徴とする弾球遊技機。
- 前記流下誘導部材(91)は、前記整列部(72)の側壁(64)に突起状に設けられ且つ前記整列部(72)内を流下する遊技球の側面に当接する高さで流下方向に帯状に形成された横誘導部材(92)を含む請求項1に記載の弾球遊技機。
- 前記横誘導部材(92)は、前記整列部(72)内に一列状に整列した積層方向1段目の遊技球に対応する第1横誘導部材(92a)と、前記補助案内部(73)により案内されて前記積層方向1段目の遊技球の上側に重なった積層方向2段目の遊技球に対応する第2横誘導部材(92b)とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
- 前記流下誘導部材(91)は、前記整列部(72)の上側に設けられ且つその下面側に流下方向に向けて下向きに傾斜する傾斜案内部(93a)を備えた縦誘導部材(93)を含む請求項1〜3の何れかに記載の弾球遊技機。
- 前記縦誘導部材(93)は、前記整列部(72)内の積層方向2段目の遊技球に対応する高さに設けられていることを特徴とする請求項4に記載の弾球遊技機。
- 前記縦誘導部材(93)は、前記整列部(72)の側壁(64)に突起状に設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の弾球遊技機。
- 前記流下誘導部材(91)は、前記整列部(72)の側壁(64)に突起状に設けられ且つ前記整列部(72)内を流下する遊技球の側面に当接する高さで流下方向に帯状に形成された横誘導部材(92)と、前記整列部(72)の上側に設けられ且つその下面側に流下方向に向けて下向きに傾斜する傾斜案内部(93a)を有する縦誘導部材(93)とを備え、前記縦誘導部材(93)を、前記横誘導部材(92)の上流側端部よりも下流側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
- 前記流下誘導部材(91)は、その位置及び/又は姿勢を調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の弾球遊技機。
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