JP2004113102A - 栽培容器等の成形物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘドロ、家庭ゴミ又は流木を炭化した粉末状の炭化物等の炭化物、を含む骨材が天然物から成るバインダを介して結合した栽培容器や置物である。前記バインダは、水ガラス、コロイダルシリカ、セピオライト、プロテイン又はロジンである。前記骨材は、砂、貝殻粉、珊瑚粉、石灰、籾殻、穀皮、木材を破砕あるいは粉砕した粉末、天然有機肥料の粉末の群から選択される1又は複数種を含む。前記砂は、使用後の鋳型砂、ガラス研磨用砂又は多孔質のセラミックスを粉砕したものを含む。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はヘドロ、家庭ゴミ、流木等の廃棄物を有効に活用することのできる易分解性の成形物に関する。又、使用後の鋳型砂、貝殻粉のような廃棄物を有効に活用することのできる易分解性の成形物に関する。特には、栽培容器や置物として用いる成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉢植えの植物を購入し、持ち帰って庭等に植えることはよく行われる。このとき、その鉢(植木鉢)は不要となりその処分に困ることが多い。この対策として壊しやすい植木鉢の使用が考えられ、例えば骨材をバインダでかためて成形した栽培容器の使用が有効となることがある。
【0003】
骨材をバインダでかためて成形した栽培容器としては、各種知られている。従来より、砂利や、プラスチック等の合成樹脂、ガラス、陶器または木材等を単独又は混ぜ合わせた骨材を2液型の接着剤で接着した栽培容器が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。又、ゴムチップをバインダで固めた栽培容器が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。更に、コルク粒に生分解性接着剤を混合して成形した栽培容器が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。又、竹炭を粉砕した炭粉、デンプン粉やふのり等のバインダ、籾殻等の骨材を混合し加熱成形した栽培容器が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0004】
しかし、これら従来の栽培容器は、ヘドロ、家庭ゴミ、流木等の廃棄物を活用して得られたものではない。又、植えられた植物の育成について充分配慮されたものではない。
【0005】
【特許文献1】
特開平08−228604号公報
【特許文献2】
特開平06−189635号公報
【特許文献2】
特開平06−189635号公報
【特許文献3】
特開2000−342073号公報
【特許文献4】
特開2002−046112号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これら問題点に鑑み、ヘドロ、家庭ゴミ、ダム等に溜まっている流木等の廃棄物を活用して得られる成形物を提供しようとする。又、植物の育成を促進し、かつ容易に自然分解して土に還元される栽培容器を提供しようとする。更に、容易に自然分解して土に還元される置物を提供しようとする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、ヘドロ、家庭ゴミ又は流木を炭化した粉末状の炭化物、を含む骨材が、天然物から成るバインダを介して結合した成形物であることにある。
【0008】
又、本発明の要旨とするところは、粉末状の炭化物を含む骨材が天然物から成るバインダを介して結合したものであり、前記バインダが、水ガラス、コロイダルシリカ、セピオライト、プロテイン又はロジンである成形物であることにある。
【0009】
前記骨材は、砂、貝殻粉、珊瑚粉、石灰、籾殻、穀皮、木材を破砕あるいは粉砕した粉末、天然有機肥料の粉末の群から選択される1又は複数種を含み得る。
【0010】
前記砂は、使用後の鋳型砂、ガラス研磨用砂又は多孔質のセラミックスを粉砕したものを含み得る。
【0011】
前記成形物は、置物に用いられ得る。
【0012】
前記成形物は、栽培容器に用いられ得る。
【0013】
又、本発明の要旨とするところは、前記成形物を構成する材料に含まれる炭化物に養液及び/又は農薬が吸着されている栽培容器であることにある。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る成形物から成る栽培容器の実施の形態の一例である植木鉢を図1に示す。植木鉢2は上方に開口し上縁から底縁にかけてすぼまる円筒形状の側壁4を有し、底面6に水抜き穴8が形成されている。なお、本発明に係る栽培容器の形状は、図1に示すものに限定されず、培土を入れて植物を育成できるものであれば形状を問わない。
【0015】
本発明に係る成形物から成る栽培容器は、通常の木材や間伐材を原料として製造される木炭から成る粉末状の炭化物や、ヘドロ、家庭ゴミ又は流木を炭化した粉末状の炭化物を骨材とし、この骨材に生分解性を有する天然物から成るバインダとを混合した混合物を、図1に示すような形状に加圧成形して成形物としたものである。骨材は、バインダを介して結合されている。ヘドロ、家庭ゴミ又は流木を炭化した粉末状の炭化物は、下水道や川底や水処理施設から採取されるヘドロ、家庭ゴミ又はダム等に溜まっている流木を通常の炭焼き工程に準じて酸素が欠乏した状態で加熱し、更に必要に応じ所定のサイズの粉末に粉砕して得る。粉末のサイズは粉末状の炭化物が成形型による成形が可能であればよく、10μから3mmが好ましい。なお、本明細書においては、家庭ゴミは生ゴミを主体とする雑排ゴミであり、一般家庭のみならず、業務用の厨房や、事業所から排出される雑排ゴミを含むものを意味する。
【0016】
家庭ゴミは、圧縮されてチップ状になったもの(ごみ固形燃料(RDF))であってもよく、炭化物はRDFを炭化して得られたものであってもよい。
【0017】
ヘドロ、家庭ゴミ又は流木を炭化した粉末状の炭化物は、通常の木炭や竹炭に比べて多くの不純物例えばミネラルが含有されている。これらミネラル等の不純物は、植木鉢の壁にも含有されることとなるので、植物の育成中土中に溶出して、あるいは直接壁に触れた根から植物に取り込まれ、植物の生長を促進する。
【0018】
本発明においては、有機物を、木炭を製造するための通常の炭焼き工程における加熱温度、例えば400〜600℃、あるいはそれ以上の高温で、酸素が欠乏した状態で加熱(乾留処理)して得られる炭化物が好適に用いられる。この加熱は窒素雰囲気中で行われてもよい。この炭化は、通常の炭焼き釜を用いて数日乃至1週間ほどかけてなされてもよい。あるいは、ロータリーキルン等の機械装置により、4〜5時間程度の短時間でなされてもよい。
【0019】
更に、この温度より低温で、乾留処理を行って炭化物とし、この炭化物を粉末状にして骨材として用いることが出来る。例えば乾留処理が200℃以上、400℃未満で行なわれてもよい。あるいは、乾留処理が、木炭を製造するための通常の工程における加熱時間より短時間で行なわれてもよい。このような短時間あるいは低温の乾留処理により、得られた炭化物には、炭焼き工程で生成されるタール成分、木酢液成分、アルコール類、酸類、中性の芳香族類、フェノール類、ポリフェノール類、アルデヒド類、ケトン類、環状エステル類、塩基性成分等の各種の成分が、完全には揮発性の化合物とならず、あるいは完全には揮発して放出されることなく炭化物の内部に残留し、従って成形後の植木鉢の壁にも含有されることになる。植木鉢の壁に含有されたこれらの成分は、植物の生長の促進や、土壌の調整、殺菌、防虫に寄与する。
【0020】
なお、ヘドロ、家庭ゴミ又は流木は予め天日あるいは通常の加熱装置等によりある程度以上乾燥してから乾留処理することが好ましい。
【0021】
本発明においては、炭化物として、上述のヘドロ、家庭ゴミ又は流木を炭化した炭化物の他に、通常の木材、竹等の有機物を乾留処理して得られる炭化物を用いてもよい。
【0022】
本発明において用いられる天然物のバインダとしては、デンプンのり、かんばい粉(もち米の粉)、アルギン酸ソーダ、ふのり、プロテイン、天然ゴムラテックス、糖類、多糖類等を用いることが出来る。これらは単独で、あるいはこれらから選択される2種以上を混合して用いることが出来る。ポリ乳酸や変性ポリエステル等の生分解性を有する熱溶融性の合成樹脂もバインダとして用いることが出来る。なかでも、にかわやゼラチンのようなプロテイン系のバインダを用いると、混合物の加圧成形性が良好で、加圧後に、低温かつ短時間、例えば60℃ほどの加熱により、20〜30秒で混合物が固まり好ましい。又、にかわは、粉末状の炭化物と混合する水溶液の濃度を変えることにより、成形物の強度が維持できる条件のもとで植木鉢が分解するまでの時間を1から5年という実用的な耐用期間の範囲で変えることができ、好ましい。
【0023】
炭化物とバインダとから成る混合物の成形は、この混合物を型に入れて加圧又は加熱加圧して行なう。あるいは、加圧後乾燥又は加熱することにより行なう。加圧力は例えば1〜100kg/cm2であるがこの範囲に限定されない。加熱加圧における加熱温度あるいは、成形後の加熱温度はバインダの性状で決められ、例えば60〜250℃であるがこの範囲に限定されない。本発明の栽培容器は、この成形により得られた栽培容器形状の成形物から成る。成形物は、炭化物同士がバインダを介して結合し、実用上必要な強度が付与されている。又、隣接の炭化物の間には間隙が維持されており、成形物は多孔質であり、透水性をもっている。
【0024】
更に、成形後の加熱を、400〜800℃程の温度で酸素の欠乏した状態で行なうことにより、炭化物が炭化されたバインダを介して結合した構造とすることも出来る。
【0025】
なお、例えば、合成樹脂系であるフェノール系接着剤をバインダとして用い、成形後の加熱を、400〜800℃程の温度で酸素の欠乏した状態で行なうと、バインダに焼結する作用が生ぜず、成形物の形がくずれてしまい、炭化物が炭化されたバインダを介して結合した構造を得ることが難しい。フェノール系接着剤や酢酸ビニル系接着剤のような合成樹脂系の接着剤をバインダとして用いると、加熱時にホルマリンが発生する可能性があり、好ましくない。更には、成形物が植木鉢として使用されているときや、成形物が土中に埋められた状態にあるときにもホルマリンが発生する可能性があり、好ましくない。
【0026】
又、本発明において用いられるバインダとしては、水ガラスやコロイダルシリカを用いることが出来る。この場合、炭化物と水ガラスとから成る混合物を型にいれて成形した後、その成形物に炭酸ガスを吹きかけることにより水ガラスやコロイダルシリカを硬化させることが出来る。あるいは、成形時に炭酸ガスを吹きかけてもよい。水ガラスを用いるこの態様は、加熱や乾燥を必要としないので植木鉢の製造が容易である。水ガラスはコロイダルシリカが混合されたものであってもよい。
【0027】
更に又、本発明において用いられるバインダとしては、セピオライトを用いることが出来る。この場合、炭化物とセピオライトの粉末とから成る混合物を型にいれて成形した後、600℃以下の温度で加熱して炭化物の粒同士をセピオライトを介して結合させる。このようにして得られた加熱後の成形物は素焼きの焼き物のように多孔質であり、植木鉢の壁に透水性を付与出来て好ましい。600℃を超える温度での加熱は、セピオライトを溶融させて成形物の多孔質が失われる。
【0028】
又、本発明においては、炭化物とバインダとから成る混合物が、更に骨材として砂、貝殻粉、珊瑚粉、石灰、籾殻、穀皮(小麦の皮)、木材を破砕あるいは粉砕した粉末、天然有機肥料の粉末の群から選択される1又は複数種の粉粒体を含有する態様であってもよい。これらの粉粒体を含有することにより、植木鉢の色をその粉粒体の含有割合に応じて変えることが出来る。砂は、天然砂であってもよく、砕石であってもよい。砂の粒子の径は5〜50μmと細かくともよい。又、砂の粒子の径は50μmを超えて5mm程度であってもよい。
【0029】
更に、このようにして貝殻粉、珊瑚粉、石灰、穀皮(小麦の皮)、木材を破砕あるいは粉砕した粉末、天然有機肥料の粉末が植木鉢の壁に含有される場合には、そこから溶出するミネラル成分等の栄養素が植物の成長促進にとって有利に作用する。このミネラル成分等の栄養素は、炭化物及び炭化物に含まれる前述の成分との複合作用により、植物の成長を一層促進する。
【0030】
炭化物とバインダとから成る混合物には、化成肥料や、殺虫効果や植物成長促進効果等を有する農薬が混合されてもよい。これらは、本発明の植木鉢を使用しいて植生を行なうとき、植物に作用するので好ましい。
【0031】
炭化物とバインダとから成る混合物には、化成肥料や、殺虫効果や植物成長促進効果等を有する農薬が混合されてもよい。これらは、本発明の植木鉢を使用しいて植生を行なうとき、植物に作用するので好ましい。
【0032】
植木鉢等の栽培容器を構成する材料物質に含まれる炭化物に農薬や養液が吸着されていてもよい。植木鉢等の栽培容器を農薬や養液の水溶液に浸漬することにより、植木鉢を構成する炭化物に農薬を吸着させることが出来る。成形時に過度の加熱がなされない場合には、成形前の炭化物に農薬や養液を吸着させておいてもよい。このような栽培容器を使用しいて植生を行なうとき、植物に作用して育成を促進し、あるいは、アブラムシ等の有害虫を駆除できて好ましい。更に、炭化物に吸着された農薬や養液は、土中に徐放されるので、効力が長時間にわたり持続され好ましい。
【0033】
骨材としての混合物に含有される砂としては、使用後の鋳物砂が好適に用いられる。これにより使用後の鋳物砂の有効活用がなされる。
混合物に含有される砂としては、ガラスの研磨に用いられた砂も好適に用いられる。この砂は窒素成分を多く含有しているので、本発明の植木鉢を使用して植生を行なうとき、この窒素が植物の栄養素となり好ましい。
【0034】
又、この砂としては、軽石やゼオライトや発泡コンクリートのような、多孔質のセラミックスを粉砕した粒体を用いることが出来る。これにより、植木鉢に適度の透水性を付与することが出来る。この透水性により、植木鉢の生分解が促進される。
【0035】
本発明に係る栽培容器は、植物の育成を促進し、更に容易に形が自然分解して土に還元される。又、栽培容器に植えた植物は、その植物を土に植えるとき、栽培容器から取り出すことなく栽培容器とともに土に植えることが出来る。このようにして土中に埋められた本発明に係る栽培容器は、一定の時間が経過すると形が分解して土中に還元される。又、栽培容器に含有されている肥料成分、農薬成分が土中にもちこまれることになり、植物の生長が助長される。更に、炭化物が土中にもちこまれて土壌の浄化に寄与する。
【0036】
本発明に係る栽培容器は、小型化して、育苗ポットとして使用することが出来る。本発明に係る栽培容器による育苗ポットは、土中で分解するので、育苗ポット中の培土に植えられている苗を土に植えるときに、苗を育苗ポットから取り出さずにそのまま育苗ポットごと土に植えることが出来る。
【0037】
このように、上述の各種の態様で得られる成形物は、形状を室内インテリア用の置物としてふさわしい形状にすることにより、置物として使用出来る。例えば、動物や人形の形の成形物を置物として使用出来る。図2に一例として置物10の形状を示す。この置物は、室内の有害ガスを吸着するので、シックハウス症候群や、喘息に対して症状を和らげる効果が期待出来る。更に、この置物は、分解して土に還元され、又、土の栄養素ともなるので、用済み後庭の片隅に廃棄されても問題ない。用済み後アウトドア用の置物として使用し、そのまま土に還元するような使い方も出来る。
【0038】
実施例
以下の実施例、比較例における植物の育成には、ピートモスが容積比で用土全体の四割、パーライト三割、赤玉土二割、これにバーク堆(たい)肥(ひ)一割になるようにした培土を用いた。施肥、水遣りは定法に従った。
【0039】
比較例1
焼き物の植木鉢(高さ20cm、上径20cm)に上記培土を入れ、プチトマトの苗を植え育成した。収穫期に収穫された実の個数は、50個であった。
【0040】
比較例2
比較例1と同様の焼き物の植木鉢に上記培土を入れ、クレマチスを植え育成した。花付き期に開花した花の総数は6個であり、花のサイズは6〜8cmであった。
【0041】
実施例1
家庭ゴミが圧縮されたRGBチップをロータリーキルンを用いて炭化処理し炭化物を得た。温度は約800℃、時間は4時間であった。得られた炭化物を粉砕機で粉砕して平均サイズ0.1mmの粉末状の炭化物とした。バインダとしてにかわの水溶液(固形分10重量%)を用い、炭化物10重量部に対してバインダ(水溶液)を3重量部を混合して混合物とした。この混合物を成形型を用いて加圧成形し、図1に示す形状の植木鉢体とし、更に90℃で1時間乾燥して高さ20cm、上径20cmの植木鉢を得た。この植木鉢は、実用上充分な強度を有していた。この植木鉢に上記培土を入れ、クレマチスを植え育成した。初回の花付き期に開花した花の総数は20個であり、花のサイズは8〜10cmであった。この植木鉢は、1年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0042】
実施例2
都市河川を浚渫して得たヘドロを天日乾燥し、炭焼き釜を用いて炭化処理し炭化物を得た。温度は約450℃、時間は8時間であった。得られた炭化物を粉砕機で粉砕して平均サイズ0.1mmの粉末状の炭化物とした。バインダとしてデンプン糊の水溶液(固形分7重量%)を用い、炭化物10重量部に対してバインダ(水溶液)を3重量部を混合して混合物とした。この混合物を成形型を用いて加圧成形し、図1に示す形状の植木鉢体とし、更に90℃で1時間乾燥して高さ20cm、上径20cmの植木鉢を得た。この植木鉢に上記培土を入れ、クレマチスを植え育成した。初回の花付き期に開花した花の総数は20個であり、花のサイズは8〜12cmであった。この植木鉢は、1年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0043】
実施例3
家庭の生ゴミを天日乾燥し、炭焼き釜を用いて炭化処理し炭化物を得た。温度は約550℃、時間は18時間であった。得られた炭化物を粉砕機で粉砕して平均サイズ0.1mmの粉末状の炭化物とした。この炭化物から実施例1と同様にして植木鉢を得た。この植木鉢に上記培土を入れ、プチトマトの苗を植え育成した。収穫期に収穫された実の個数は、80個であった。この植木鉢は、1年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0044】
実施例4
流木を炭焼き釜を用いて炭化処理し炭化物を得た。温度は約600℃、時間は1週間であった。得られた炭化物を粉砕機で粉砕して平均サイズ2mmの粉末状の炭化物とした。この炭化物から実施例1と同様にして植木鉢を得た。但し、バインダとして、Hormel Foods社製のGMBONDO(商品名)を炭化物に対して1重量%添加した。この植木鉢に上記培土を入れ、プチトマトの苗を植え育成した。収穫期に収穫された実の個数は、70個であった。この植木鉢は、2年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0045】
実施例5
実施例1で得られた粉末状の炭化物10重量部と、蛎ガラの粉(平均サイズ1mm)3重量部と、実施例3で用いたバインダ0.1重量部とを混合して得た混合物から実施例1と同様にして植木鉢を得た。この植木鉢は、実用上充分な強度を有していた。この植木鉢に上記培土を入れ、プチトマトの苗を植え育成した。収穫期に収穫された実の個数は、93個であった。この植木鉢は、1年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0046】
実施例6
実施例1で得られた粉末状の炭化物10重量部と使用後の鋳物砂5重量部と、水ガラス2重量部とを混合して得た混合物を成形型を用いて加圧成形し、図1に示す形状の植木鉢体とし、更に炭酸ガスを吹きあてて水ガラスを硬化させて高さ20cm、上径20cmの植木鉢を得た。この植木鉢に上記培土を入れ、クレマチスを植え育成した。初回の花付き期に開花した花の総数は15個であり、花のサイズは8〜12cmであった。この植木鉢は、2年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0047】
実施例7
実施例1で得られた粉末状の炭化物10重量部と、蛎ガラの粉(平均サイズ1mm)3重量部と、実施例1で用いたバインダ水溶液3.5量部と、軽石を粉砕して得た平均サイズ1.5mmの砂1重量部とを混合して得た混合物から実施例1と同様にして植木鉢を得た。この植木鉢に上記培土を入れ、プチトマトの苗を植え育成した。収穫期に収穫された実の個数は、80個であった。この植木鉢は、0.8年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0048】
実施例8
実施例1で得られた粉末状の炭化物10重量部と、蛎ガラの粉(平均サイズ1mm)3重量部と、セピオライトの粉末3.5量部とを混合して得た混合物を成形し、550℃で加熱して植木鉢を得た。この植木鉢に上記培土を入れ、プチトマトの苗を植え育成した。収穫期に収穫された実の個数は、70個であった。この植木鉢は、1.8年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0049】
実施例9
家庭ゴミが圧縮されたRGBチップをロータリーキルンを用いて炭化処理し炭化物を得た。温度は約800℃、時間は4時間であった。得られた炭化物を粉砕機で粉砕して平均サイズ0.1mmの粉末状の炭化物とした。この炭化物を、液肥(商品名ハイポネックス)の100倍希釈液に浸漬して10分攪拌し、乾燥した。バインダとしてにかわの水溶液(固形分10重量%)を用い、乾燥後の炭化物10重量部に対してバインダ(水溶液)を3重量部を混合して混合物とした。この混合物を成形型を用いて加圧成形し、図1に示す形状の植木鉢体とし、更に90℃で1時間乾燥して高さ20cm、上径20cmの植木鉢を得た。この植木鉢に上記培土を入れ、クレマチスを植え育成した。初回の花付き期に開花した花の総数は30個であり、花のサイズは8〜15cmであった。この植木鉢は、1年後に形が崩れ、土と違和感なく混合することが出来た。
【0050】
実施例10
実施例9と同様にして植木鉢を得た。但し、液肥のかわりに、アブラムシ防除用の農薬(商品名オルトラン)の10重量%水溶液を用いた。この植木鉢に上記培土を入れ、百日紅の若木を植え育成した。この木には夏季のアブラムシ発生時にもアブラムシの発生がきわめて少なかった。
【0051】
以上本発明の栽培容器の態様を説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものであり、これらの態様はいずれも本発明の範囲に属するものである。
【0052】
【発明の効果】
本発明に係る成形物は、ヘドロ、家庭ゴミ、流木等の廃棄物を活用して得られる。更に容易に自然分解して土に還元される。
【0053】
本発明に係る成形物から成る栽培容器は、植物の育成を促進し、更に容易に自然分解して土に還元される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る栽培容器の形態の1例を示す要部斜視図である。
【図2】本発明に係る栽培容器の形態の他の1例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
2:植木鉢
10:置物
Claims (7)
- ヘドロ、家庭ゴミ又は流木を炭化した粉末状の炭化物、を含む骨材が、天然物から成るバインダを介して結合された成形物。
- 粉末状の炭化物を含む骨材が、天然物から成るバインダを介して結合したものであり、前記バインダが、水ガラス、コロイダルシリカ、セピオライト、プロテイン又はロジンである成形物。
- 前記骨材が砂、貝殻粉、珊瑚粉、石灰、籾殻、穀皮、木材を破砕あるいは粉砕した粉末、天然有機肥料の粉末の群から選択される1又は複数種を含む請求項1又は2に記載の成形物。
- 前記砂が使用後の鋳型砂、ガラス研磨用砂又は多孔質のセラミックスを粉砕したものを含む請求項3に記載の成形物。
- 栽培容器に用いられる請求項1乃至4のいずれかに記載の成形物。
- 請求項5に記載の成形物を構成する材料に含まれる炭化物に養液及び/又は農薬が吸着されている栽培容器。
- 置物に用いられる請求項1乃至4のいずれかに記載の成形物。
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2002
- 2002-09-26 JP JP2002280483A patent/JP2004113102A/ja active Pending
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