JP2004112858A - 充電装置および充電方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘッドホン15の筐体20の底部に被係止部30と電極31とを設けておき、これに対して充電台16側にはその受け板35の受け面36上に爪から成る係止部37と接点部材38とを設けておく。そしてヘッドホン15を充電台16上に載置してその被係止部30を充電台16側の係止部37によって係止すると、梃の原理によってヘッドホン15の電極31が充電台16側の接点部材38に圧着されるようにしたものである。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は充電装置および充電方法に係り、とくに2次電池を内蔵する機器を充電台に載置して2次電池の充電を行なう充電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許第2770389号公報には図9に示すように、ワイヤレス式のヘッドホン1と送信装置2とから成る充電装置が開示されている。送信装置2のキャビネットの上端側には係合凹部3が形成され、この係合凹部3の寸法がヘッドホン1のハンガー部4の幅とほぼ等しくなっており、とくにハンガー部4の中央部であって隆起部5を受入れるようになっている。
【0003】
ヘッドホン1をこの送信装置2上に載置するとともに、上記ハンガー部4の隆起部5を係合凹部3に挿入すると、係合凹部3に立設されているピン6が隆起部5の孔7内に挿入され、孔7内の電極に接触するようになる。これによって送信装置2側の電源回路によってヘッドホン1内に設けられている2次電池8を充電するようにしている。
【0004】
ここで送信装置2には発光素子9が設けられ、ヘッドホン1には受光素子10が設けられている。従ってヘッドホン1の2次電池8をこの送信装置2によって充電した後にヘッドホン1を取外して使用する際に、送信装置2の発光素子9からヘッドホン1の受光素子10に赤外線等によって信号を送信することが可能になり、これによって信号ケーブルを用いることなくヘッドホン1で音声を再生することが可能になる(特許文献1参照)。
【0005】
また実公平7−22955号には、動作電源として2次電池を用いたワイヤレスヘッドホンにおいて、2次電池を充電するための充電端子を、ヘッドホンの動作状態を切換えるスイッチの操作部と連動する開閉板体によって開閉可能とし、頭部装着時にはこの開閉板体で充電端子を開閉することにより、充電端子に髪や地肌が触れないようにし、充電端子の腐食や接触不良を防止するようにしたワイヤレスヘッドホンが開示されている(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特許第2770389号公報
【特許文献2】実公平7−22955号公報
【発明が解決しようとする課題】
2次電池を内蔵したワイヤレス式のヘッドホンの充電作業は簡便であることが望ましい。そこで2次電池をヘッドホンから取出すことなく、充電台に載置することによって充電可能な充電装置が上記の特許文献1や特許文献2に開示されている。しかるにこれらの従来の充電装置は、ヘッドホン1の重量を利用して充電用のピン6と電極とを接触させて給電を行なうようにしている。従ってヘッドホンの自重以上の接点圧の確保が不可能である。従って接点6の接続が必ずしも安定ではない欠点がある。また充電作業の際にヘッドホン側の電極と充電台側のピンとの位置を正しく合わせるのに微妙な調整が必要になる等の問題があった。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、ヘッドホン等のワイヤレスの機器の重量以上の接点圧を十分に確保することが可能になるとともに、接続部材を電極に正しく接触させるために微妙な調整を必要としないようにした充電装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願の主要な発明は、
2次電池を内蔵する機器を充電台に載置して前記2次電池の充電を行なう充電装置において、
前記充電台側に係止部と接点部材とを設けるとともに、
前記機器側に前記係止部によって係止される被係止部と前記接点部材と接触して前記2次電池に給電を行なう電極とを設け、
前記機器を前記充電台に載置して前記被係止部を前記係止部によって係止すると、前記機器の重量による該機器の前記係止部を中心とする回転モーメントによって前記電極が前記接点部材に対して前記機器の重量よりも大きな力で圧着されることを特徴とする充電装置に関するものである。なおここで機器に内蔵される2次電池は交換不能に内蔵されるものと、交換可能に内蔵される収納式のものの何れをも含むものである。
【0009】
ここで前記機器が充電台に載置されるとともに前記被係止部が前記係止部によって係止されると、前記機器の重心を通る鉛直線と前記係止部との間の位置で前記電極が前記接点部材と接触することが好ましい。また前記充電台の受け面がほぼ円弧状をなし、該受け面上において前記機器を回動させると前記被係止部が前記係止部によって係止されるとともに、前記電極が前記接点部材と接触する位置で停止することが好適である。
【0010】
また前記充電台がワイヤレスの送信手段を具備するとともに前記機器がワイヤレスの受信手段を具備し、前記機器を前記充電台から取外して使用する際に前記2次電池によって前記機器の受信手段と該受信手段の出力が供給される出力手段とが駆動されるようにすることが好ましい。また前記送信手段と前記受信手段との間で赤外線によって信号の送信を行なうことが好ましい。この場合には前記充電台に赤外線発光部が設けられるとともに前記機器に赤外線受光部が設けられるようにすることが好適である。また前記機器がワイヤレス式のヘッドホンであることが好適である。また前記ヘッドホンの出力ユニットの筐体がほぼ円形または楕円形の形状をなし、前記充電台のほぼ円弧状の受け面上において前記筐体の外周部が前記受け面に沿って回動して前記被係止部が前記係止部によって係止された位置で安定に保持されることが好ましい。
【0011】
本願の別の主要な発明は、
ワイヤレスで使用する機器と、該機器を不使用時に載置しておく載置台を兼ねる充電台とを具備し、
前記機器側にワイヤレスで信号を受信する受信手段を設けるとともに、前記充電台側に前記機器に対してワイヤレスで信号を送信する送信手段を設け、
さらに前記機器側に電極と被係止部とを設けるとともに、前記充電台側に接点部材と係止部とを設け、
前記機器を前記充電台上に載置すると前記被係止部が前記係止部に係止され、前記機器の重量による前記被係止部と前記係止部との係止位置を支点とする回転モーメントによって前記電極が前記接点部材に圧着されることを特徴とする充電装置に関するものである。
【0012】
ここで前記機器の下部に前記電極が設けられ、充電台上に前記機器を載置すると該充電台の受け面に臨んで設けられた接点部材に対して前記電極が圧着されるが好ましい。
【0013】
充電方法に関する主要な発明は、
2次電池を内蔵する機器を充電台に載置して前記2次電池の充電を行なう充電方法において、
前記充電台側に係止部と接点部材とを設けるとともに、
前記機器側に前記係止部によって係止される被係止部と前記接点部材と接触して前記2次電池に給電を行なう電極とを設け、
前記機器を前記充電台に載置して前記被係止部を前記係止部によって係止すると、前記機器の重量による該機器の前記係止部を中心とする回転モーメントによって前記電極が前記接点部材に対して前記機器の重量よりも大きな力で圧着され、前記接点部材と前記電極とを通して給電されて2次電池が充電されることを特徴とする充電方法に関するものである。
【0014】
ここで前記機器が充電台に載置されるとともに前記被係止部が前記係止部によって係止されると、前記機器の重心を通る鉛直線と前記係止部との間の位置で前記電極が前記接点部材と接触することが好適である。
【0015】
本願に含まれる発明の好ましい態様は、充電台部と2次電池あるいはその他の充電可能な電源を内蔵したヘッドホン本体とから成り、充電台にヘッドホン本体を載せて固定する受け台部を持つヘッドホンシステムにおいて、双方の対応する部分に本体ハウジング部が回転によってヘッドホン本体が脱落するのを防止する係止機構を配置し、しかも水平方向から見てこの係止機構とヘッドホン本体を充電台に固定した際のヘッドホン本体の重心位置との間に電気接点を設置するようにしたものである。
【0016】
またここで上記の態様のヘッドホンシステムが赤外線伝送による無線ヘッドホンシステムであってよい。また上記の無線ヘッドホンシステムにおいて充電台部と送信部とが結合されたものであってよい。また上記の態様において赤外線伝送に代えて電波伝送による無線ヘッドホンシステムであってよい。また上記の態様の無線ヘッドホンシステムであって充電台部と送信部とが一体化されたものであってよい。また上記の構造を用いた双方向通信可能なヘッドセットシステムであることが好ましい。双方向通信可能なヘッドホンシステムの場合には、ヘッドホンから2次電池の充電残量等の情報を充電台側に送信することが好適である。
また上記の構造を用いた音声の記録、再生または双方の機能を有するヘッドホンシステムであってよい。
【0017】
上記のような態様のヘッドホン装置は、充電時に電気接点の接点圧を十分に確保し、接続を確実にすることができる。また充電台の受け台形状をヘッドホン本体と近似した形状とすることによって、ヘッドホン本体の固定を簡易にする効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本願に含まれる発明を図示の実施の形態によって説明する。図1〜図6は本願の第1の実施の形態のワイヤレスヘッドホンの充電装置を示すものである。まず図1〜図3によってその構造的な特徴を説明する。
【0019】
充電装置はワイヤレスヘッドホン15と、このヘッドホン15を充電する充電台16とから構成される。ここで充電台16は送信手段を兼ねており、その筐体の中央部であって前面側の上部には赤外線発光素子17が複数個1列に配列されている。これらの赤外線発光素子17は赤外線を発光するダイオードから構成され、カバー18よって覆われている。
【0020】
これに対してヘッドホン15は出力ユニットを構成する一対の偏平な皿状をなす筐体20を備えている。これらの筐体20は側方から見るとほぼ円形または楕円形であってその耳と接触する側の部分にパッド21が取付けられている。また一対の筐体20はハンガー22によって互いに連結されている。ハンガー22の両端は二股に分かれたアーム23になっており、このアーム23の支点24によって上記筐体20が首振り自在に支持されている。
【0021】
ハンガー22の下側には頭頂部を押える押え27が配されている。この押え27はその両端から延出された伸縮自在な連結ベルト28によってハンガー22の両端側の部分に連結されている。またハンガー22のアーム23にはそれぞれ一対ずつの受光素子29が収納されている。
【0022】
また上記ヘッドホン15の左右一対の筐体20の内の一方、例えば左側の筐体20の下端側の外周面上には被係合部を構成する凹部30が形成されている。またこの凹部30に対して円周方向にずれた位置に一対の電極31が形成されている。
【0023】
上述のようなヘッドホン15の出力ユニットを構成する筐体20を載置する充電台16の両側にはそれぞれ円弧状に湾曲する受け板35が連設されており、これらの受け板35の上面が受け面36に構成されている。この受け面36の湾曲する円弧の曲率半径は上記筐体20の半径よりやや大きな値になっており、出力ユニットの筐体20が受け面36上でその面に沿って滑らかに回動できるようになっている。そして受け面36上には爪から成る係止部37が突設されるとともに、爪37の後方位置には一対の接点部材38が配されている。これらの接点部材38が上記ヘッドホン15の筐体20の電極31と接触することによって、ヘッドホン15側の2次電池39の充電が行なわれるようになっている。
【0024】
上記充電台16とヘッドホン15とによってワイヤレス式のヘッドホン装置が構成される。すなわち図4に示すように、送信器を構成する充電台16がオーディオ機器に接続され、この送信器16の発光素子17が赤外線を発生するようになっている。そしてこの赤外線がヘッドホン15から成る受信機の受光素子29によって受光されると、受信機15が受信した信号を復調して増幅し、再生ユニット62、66を駆動するようになっている。
【0025】
図5は赤外線によって信号を発生する充電台16側の電気的な構成を示しており、ここでは左側の信号端子にAGC回路41が接続され、AGC回路41はさらにFM変調器42に接続され、FM変調器42の出力端がトランジスタ43のベースに接続されている。右側の信号端子にはAGC回路44が接続され、このAGC回路44の出力端がFM変調器45に接続されている。そしてFM変調器45の出力端がトランジスタ46のベースに接続されている。
【0026】
トランジスタ43のエミッタはトランジスタ51、54のベースに接続され、これに対してトランジスタ46のエミッタがトランジスタ52、53のベースに接続されている。トランジスタ51、52のコネクタは一対の赤外線発光素子17の直列回路に直列に接続されている。またトランジスタ53、54のコネクタは一対の赤外線発光素子17の直列回路に直列に接続されている。
【0027】
次にヘッドホン15側の受信回路は図6に示すように、受信用のフォトトランジスタ29の並列回路と接続されたアンプ57を備え、このアンプ57にLR分離回路58が接続されている。LR分離回路58の左側のチャンネルの出力端子はアンプ59に接続され、このアンプ59の出力はFM復調器60に接続されている。そしてFM復調器60の出力端が出力アンプ61を介して変換器62に接続されている。変換器62がこのヘッドホン15の左側の再生ユニットを構成している。
【0028】
LR分離回路58の右側のチャンネルの出力端子はアンプ63に接続されている。そしてアンプ63の出力端がFM復調器64に接続されている。FM復調器64の出力側は出力アンプ65を介して変換器66に接続されている。変換器66がこのヘッドホン15の右側の再生ユニットを構成している。
【0029】
次に以上のような構成に係る充電装置による充電の動作を説明する。図1および図2に示すように、ヘッドホン15を充電台16に載置する。ヘッドホン15には上述の如くハンガー22によって互いに連結された左右一対の筐体20が設けられており、これらの筐体20を充電台16の両側の受け板35の受け面36上に載置する。このときに図2に示すように、左右の筐体20の下端側であって上記電極31が設けられている部位が充電台16の受け面36の接点部材38の後側に位置するようにヘッドホン15を充電台16上に載置する。
【0030】
この後ヘッドホン15を充電台16の受け板35の円弧状に湾曲する受け面36上においてこの円弧面に沿って、図3に示すようにヘッドホン15の筐体20を反時計方向に回動させる。するとヘッドホン15の筐体20の下端の被係合部30が充電台16の受け面36の爪37に係止される。そしてこのとき同時に筐体20側の電極31が充電台16の接点部材38と図3に示すように接触した状態で静止する。すなわちヘッドホン15の電極31と充電台16の接点部材38とが互いに接続される。従ってこの充電台16の内部に設けられている電源回路から接点部材38および電極31を通してヘッドホン15の2次電池39に給電が行なわれ、2次電池39が充電される。
【0031】
このような充電動作に際にヘッドホン15側の電極31と充電台16の接点部材38とは梃の原理によってこのヘッドホン15の重量よりも大きな力で互いに圧着される。その理由を以下に説明する。
【0032】
今このヘッドホン15の重心を図3においてGとし、これに対してこのヘッドホン15の回動運動の支点となる被係止部30と係止部37との係止点をFとする。そしてGからの鉛直線とFを通る水平線との交点をAとし、一対の電極31の中間の部分の点においてヘッドホン15が充電台16から受ける反力をPとする。またPに対してFから下ろした垂線の足をBとする。そしてF、A間の距離をL1 とし、F、B間の距離をL2 とする。
【0033】
するとこのヘッドホン15が重心Gに働く重量WによってFを中心として反時計方向に回転しようとする回転モーメントはW・L1 となる。これに対してB点で電極31が受ける反力Pによってこのヘッドホン15が時計方向に回動する力を受ける。この力がP・L2 である。すなわちこの反力Pによってヘッドホン15がFを中心として時計方向に回動しようとするモーメントP・L2 を受ける。ここで図3に示す角度でヘッドホン15が静止していることから、Fを中心とする互いに逆方向のモーメントがバランスしていることになる。よって次の式が成立する。
【0034】
W・L1 =P・L2
よって P=W・L1 /L2
ここで図3から明らかなようにL1 の方がL2 よりも大きいために、PはWよりも大きな値になる。すなわち電極31と接点部材38との接触圧はこのヘッドホン15の重量よりも大きな値になる。よってヘッドホン15の電極31と充電台16の接点部材38とがいわゆる梃の原理によって、より確実に強固な圧力で接触することになる。
【0035】
次にこのような充電台16から成る送信装置とヘッドホン15とによる使用動作を説明する。図4に示すように充電台16は送信器を兼ねており、その発光素子17によって赤外線を媒体として信号をワイヤレスでヘッドホン15に供給する。ヘッドホン15はこの信号を受光素子29によって受け、中に設けられている受信回路によって左右の音声信号を再生し、再生ユニット62、66を駆動することになる。従ってヘッドホン15を装着した人はワイヤレスで音声を聞くことができる。
【0036】
オーディオ信号が図5に示す充電台16の受信回路の左右の入力端子に供給される。左右のオーディオ信号はAGC41、44を経てFM変調器42、45に供給され、ここで左右のオーディオ信号がFM変調される。そしてFM変調された出力がバッファを構成するトランジスタ43、46に供給される。トランジスタ43はトランジスタ51、54のベース電流を制御するようになっており、これに対してトランジスタ46はトランジスタ52、53のベース電流を制御する。そしてトランジスタ51〜54は赤外線発光素子17の直列回路に接続されているために、トランジスタ51〜54の導通によって左右のオーディオ信号をFM変調した赤外線信号が発光素子17によって発生する。なお左右のオーディオ信号をFM変調するFM変調器42、45の搬送周波数は互いに異なるようにすることが好ましい。
【0037】
充電台16の赤外線発光素子17が発生する光はカバー18を透過してヘッドホン15の受光素子29によって受光される。図6に示すようにこの発光素子29による検出電流がアンプ57によって増幅され、LR分離回路58によって左右のオーディオ信号に応じたFM変調信号に分離される。そしてこれらの分離された信号がそれぞれアンプ59、63によって増幅されるとともに、FM復調回路60、64によってオーディオ信号に復調される。復調されたオーディオ信号はアンプ61、65によって増幅され、変換器62、66を駆動する。これによって音声信号の再生が行なわれる。
【0038】
次に別の実施の形態を図7および図8によって説明する。この実施の形態の充電装置もヘッドホン15と充電台16によって構成される。ここでヘッドホン15はハンガー21の両端のアーム23が直接出力ユニットの筐体20に固着されるようになっており、このために筐体20はアーム23に対して首振り動作を行なうことができない。すなわちこのヘッドホンは耳に対する角度をハンガー22の変形量によって調整するようにしたものである。このような構造によってヘッドホン15は上記第1の実施の形態のヘッドホン(図1〜図3参照)に比べて一回り小さくなっている。
【0039】
一方充電台16はその両側に異形の箱型の受け板35を備え、これらの受け板35の底面が受け面36になっている。そして受け面36には爪から成る係止部37と接点部材38とが設けられている。係止部37はヘッドホン15側の被係止部30を係止するようになっており、接点部材38はヘッドホン15側の電極31と接触するようになっている。
【0040】
このようなヘッドホン15を図7に示す姿勢で静かにその筐体20を受け板35内に収納し、この状態でヘッドホン15を図8において矢印で示すように反時計方向に回動させると、このヘッドホン15の筐体20の底部に設けられている凹部30が充電台16の受け板35の受け面36上の係止部37によって係止される。そしてこのときに同時に充電台16側の接点部材38に対してヘッドホン15側の電極31が圧着される。この圧着の動作は係止部37を中心としてこのヘッドホン15の重心を通る重力で発生する回転モーメントによるものであって、ヘッドホン15の重量による圧着力によりも大きな圧着力で接点部材38に対して電極31が圧着されることになる。従ってこのような実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能である。
【0041】
以上本願に含まれる発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願に含まれる発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内で各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態のヘッドホン15と充電台16とは赤外線を使ってワイヤレスで信号を送受信するようになっているが、赤外線に代えて電波によって信号を送受信してもよい。また充電台16はヘッドホン15の2次電池39を充電するようになっているが、必ずしもヘッドホン15に限られることなく、その他各種のワイヤレスで作動する機器の2次電池の充電に広く適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
本願の主要な発明は、2次電池を内蔵する機器を充電台に載置して2次電池の充電を行なう充電装置において、充電台側に係止部と接点部材とを設けるとともに、機器側に係止部によって係止される被係止部と接点部材と接触して2次電池に給電を行なう電極とを設け、機器を充電台に載置して被係止部を係止部によって係止すると、機器の重量による該機器の係止部を中心とする回転モーメントによって電極が接点部材に対して機器の重量よりも大きな力で圧着されるようにしたものである。
【0043】
従ってこのような充電装置によれば、電極と接点部材との接触が機器の重量による回転モーメントを利用して行なわれることになり、重量による場合よりも大きな圧着力で確実に電極が接点部材に接触し、これによって安定な充電動作が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】充電台による充電装置を示す分解斜視図である。
【図2】同ヘッドホンの装着の動作を示す側面図である。
【図3】装着されたときの電極と接点部材との接触の状態を示す側面図である。
【図4】ワイヤレスでの信号の送受信のシステムを示すブロック図である。
【図5】充電台の送信回路の回路図である。
【図6】ヘッドホン側の受信回路の回路図である。
【図7】別の実施の形態のヘッドホンの装着動作を示す分解斜視図である。
【図8】同装着を終った状態の側面図である。
【図9】従来のヘッドホンの2次電池の充電装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1‥‥ヘッドホン、2‥‥送信装置、3‥‥係合凹部、4‥‥ハンガー部、5‥‥隆起部、6‥‥ピン、7‥‥孔、8‥‥2次電池、9‥‥発光素子、10‥‥受光素子、15‥‥ヘッドホン、16‥‥充電台、17‥‥赤外線発光素子、18‥‥カバー、20‥‥筐体(出力ユニット)、21‥‥パッド、22‥‥ハンガー、23‥‥アーム、24‥‥支点、27‥‥押え、28‥‥連結ベルト、29‥‥受光素子、30‥‥凹部(被係止部)、31‥‥電極、35‥‥受け板、36‥‥受け面、37‥‥係止部(爪)、38‥‥接点部材、39‥‥2次電池、41‥‥AGC回路、42‥‥FM変調器、43‥‥トランジスタ、44‥‥AGC回路、45‥‥FM変調器、46‥‥トランジスタ、51〜54‥‥トランジスタ、57‥‥アンプ、58‥‥LR分離回路、59‥‥アンプ、60‥‥FM復調器、61‥‥出力アンプ、62‥‥変換器(再生ユニット)、63‥‥アンプ、64‥‥FM復調器、65‥‥出力アンプ、66‥‥変換器(再生ユニット)
Claims (12)
- 2次電池を内蔵する機器を充電台に載置して前記2次電池の充電を行なう充電装置において、
前記充電台側に係止部と接点部材とを設けるとともに、
前記機器側に前記係止部によって係止される被係止部と前記接点部材と接触して前記2次電池に給電を行なう電極とを設け、
前記機器を前記充電台に載置して前記被係止部を前記係止部によって係止すると、前記機器の重量による該機器の前記係止部を中心とする回転モーメントによって前記電極が前記接点部材に対して前記機器の重量よりも大きな力で圧着されることを特徴とする充電装置。 - 前記機器が充電台に載置されるとともに前記被係止部が前記係止部によって係止されると、前記機器の重心を通る鉛直線と前記係止部との間の位置で前記電極が前記接点部材と接触することを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
- 前記充電台の受け面がほぼ円弧状をなし、該受け面上において前記機器を回動させると前記被係止部が前記係止部によって係止されるとともに、前記電極が前記接点部材と接触する位置で停止することを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
- 前記充電台がワイヤレスの送信手段を具備するとともに前記機器がワイヤレスの受信手段を具備し、前記機器を前記充電台から取外して使用する際に前記2次電池によって前記機器の受信手段と該受信手段の出力が供給される出力手段とが駆動されることを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
- 前記送信手段と前記受信手段との間で赤外線によって信号の送信を行なうことを特徴とする請求項4に記載の充電装置。
- 前記充電台に赤外線発光部が設けられるとともに前記機器に赤外線受光部が設けられることを特徴とする請求項5に記載の充電装置。
- 前記機器がワイヤレス式のヘッドホンであることを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
- 前記ヘッドホンの出力ユニットの筐体がほぼ円形または楕円形の形状をなし、前記充電台のほぼ円弧状の受け面上において前記筐体の外周部が前記受け面に沿って回動して前記被係止部が前記係止部によって係止された位置で安定に保持されることを特徴とする請求項7に記載の充電装置。
- ワイヤレスで使用する機器と、該機器を不使用時に載置しておく載置台を兼ねる充電台とを具備し、
前記機器側にワイヤレスで信号を受信する受信手段を設けるとともに、前記充電台側に前記機器に対してワイヤレスで信号を送信する送信手段を設け、
さらに前記機器側に電極と被係止部とを設けるとともに、前記充電台側に接点部材と係止部とを設け、
前記機器を前記充電台上に載置すると前記被係止部が前記係止部に係止され、前記機器の重量による前記被係止部と前記係止部との係止位置を支点とする回転モーメントによって前記電極が前記接点部材に圧着されることを特徴とする充電装置。 - 前記機器の下部に前記電極が設けられ、充電台上に前記機器を載置すると該充電台の受け面に臨んで設けられた接点部材に対して前記電極が圧着されることを特徴とする請求項9に記載の充電装置。
- 2次電池を内蔵する機器を充電台に載置して前記2次電池の充電を行なう充電方法において、
前記充電台側に係止部と接点部材とを設けるとともに、
前記機器側に前記係止部によって係止される被係止部と前記接点部材と接触して前記2次電池に給電を行なう電極とを設け、
前記機器を前記充電台に載置して前記被係止部を前記係止部によって係止すると、前記機器の重量による該機器の前記係止部を中心とする回転モーメントによって前記電極が前記接点部材に対して前記機器の重量よりも大きな力で圧着され、前記接点部材と前記電極とを通して給電されて前記2次電池が充電されることを特徴とする充電方法。 - 前記機器が充電台に載置されるとともに前記被係止部が前記係止部によって係止されると、前記機器の重心を通る鉛直線と前記係止部との間の位置で前記電極が前記接点部材と接触することを特徴とする請求項11に記載の充電方法。
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