JP2004112406A - 光合分波装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】波長分割多重された光信号に対して、偶数番号チャネル信号群をスルー又はクロス出力ポートに、奇数番号チャネル信号群を偶数番号チャネル群とは異なるクロス又はスルー出力ポートに分波するインターリーブフィルタ2と、インターリーブフィルタ2から入力される光分波回路4と、光分波回路4と入出力関係が逆転している光学的特性を有する光合波回路6とを備え、光分波回路4及び光合波回路6は、複数本の入力導波路と、所定の導波路長差で順次長くなる複数本の導波路からなる導波路アレイと、複数本の出力導波路とによって構成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光波長多重された複数の光信号を、波長に応じて分波又は合波する光合分波装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の光信号を異なる光周波数に割り当て1本の光ファイバで伝送する光波長分割多重(WDM)伝送システムは、伝送路の容量を大幅に増大することが可能である。
既に、基幹系システムを中心に波長間隔が100GHz程度のdense−WDM(DWDM)システムが導入されてきている。
【0003】
近年、光信号の波長を単純なファイバ容量増大に適用するだけでなく、ネットワークの自由度向上に用いる検討も進んでおり、その一例としてフルメッシュ光WDMネットワークがある。
図3に示すようなフルメッシュ光WDMネットワークは、N×N光合分波装置15を中心に各WDM送受信装置16を備えたノード間を単純なスター状に光ファイバ17で接続することにより全てのノード間をフルメッシュ接続することができるため大容量データを低遅延で高速通信することが可能となる。
【0004】
フルメッシュ光WDMネットワークは、入出力ポートに対して周期的な合分波特性を有するN×N光合分波装置を利用したものであり、N×N光合分波装置としては図4に示すアレイ導波路回折格子型光合分波回路(以下、AWG)が用いられる。
図3中、18は基板、19は所定の光路長ΔLを有するアレイ導波路、20はレンズ効果を有するスラブ導波路、21は入力導波路、22は出力導波路である。
【0005】
AWGの入出力導波路本数をそれぞれN本とし、Free Spectral Range (FSR)を合分波波長間隔(Δλ)の入出力導波路数倍(即ち、Δλ×N)に設計すると、入出力ポートに対して周期的な合分波特性が得られる。
この特性をAWGの波長周回性と呼んであり、入出力導波路数が4本の場合の例を表1に示す。表1は、周期性を有するN×N光合分波装置(N=4)における波長配置の説明図である。
【0006】
【表1】
【0007】
4入力4出力のポート間には16(N×N)個の接続パスが形成されるが、たった4種類(N種類)の波長で全てのパスを独立に設定することが可能である。この特徴は、スター型ネットワークにおいて全てのノード間回線を最小限の光波長数で設定できるため、光WDMシステムにおいて重要な機能である。
しかし、斜線で示した波長においては設計回折次数と隣接する回折次数を利用している。
そのために、実際には波長間隔のズレが生じてしまい、表1に示す理想的な周期的な入出力関係が実現できない。
【0008】
そこで従来は、図5に示すように、AWG24と光カプラ26を組み合わせることにより周期的な入出力関係を実現していた(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照、以下、第1の従来技術という)。
図5中、23はN本の入力ポート、24はAWG、25はAWG出力ポートと光カプラを接続する光配線、26は2×1光カプラ、27はN本の出力ポートである。
ここで、AWG24の入出力チャネル数を(2N−1)以上、言い換えればFSRを波長間隔Δλの(2N−1)倍以上に設定する必要がある。
【0009】
設計上の入出力ポート数又はFSRを大きく設定するほど、出力における損失バラツキが抑制される。
図5は、その一例として、入出力ポート数が4ポート、波長数が4波長、AWGのチャネル数が7チャネルの場合を示している。
入出力数:N (例:4×4)
波長数 :N (例:4波)
AWG出力チャネル数:≧(2N+1) (例:7チャネル)
【0010】
第1の従来技術の動作原理を以下に説明する。
4波多重された光信号を、AWG24の4本の入力ポート23に入力する。
ここで、光信号を表すアルファベット文字は入力ポートの位置を、下付添字は波長間隔Δλ毎の光波長を短波長側から表している。
従って、アルファベット文字が同じ光信号は同じ入力ポートに入射されたことを示し、下付添字が同じ光信号は同じ光波長であることを示す。
ここでは、4種類の波長で16の異なる光信号が伝搬していることになる。
【0011】
AWG24は、波長間隔Δλの光信号を図5に示すような波長配置で分波するように設計されている。
AWG24によって分波された光信号は、次に光配線25によってAWG24の出力チャネル(1)と(5)、(2)と(6)、(3)と(7)が合わさるように2×1光カプラ26で合流する。
その結果、出力ポート27において表1で説明した周期的な入出力関係が実現される。
【0012】
本従来技術の場合、AWG24で分波される光信号は全て同一の設計回折次数で分波されるため、波長間隔のズレの問題は生じない。
しかし、本従来技術では2×1光カプラを用いるために、回路作製技術が向上してAWGや光カプラの回路損失がいかに低減したとしても、原理的に光カプラにおける3dBの光パワー損失が生じてしまう問題があった。
また、同一の波長信号が1つのAWGに入力される為、同一波長によるノイズであるコヒーレントクロストークが(N−1)チャネル分生じる問題があり、フルメッシュ光WDMネットワークのチャネル数増加を妨げていた。
【0013】
そこで、光カプラの損失及びコヒーレントクロストークを解消する方法として、図6に示すようなN個の1×NチャネルAWG29とN個のN×1チャネルAWG31を対向させて所定のポート間を光ファイバなどの光配線30で接続する方法が取られていた(例えば、非特許文献2を参照、以下、第2の従来技術と言う)。
【0014】
図6中、28はN本の入力ポート、29は1×Nチャネル分波用AWG,30は1×N分波用AWG29の出力ポートとN×1合波用AWG31の所定のポート間を接続する光配線、31はN×1チャネル合波用AWG,32はN本の出力ポートである。
ここでは、入出力ポート数が4ポート、波長数が4波長、AWGのチャネル数が4チャネルの場合を示している。
入出力数:N (例:4×4)
波長数 :N (例:4波)
AWG出力チャネル数:≧N (例:4チャネル)
【0015】
第2の従来技術の動作原理を以下に説明する。
4波多重された光信号を、4個の同一特性を有するAWG29の入力チャネルに入力する。
ここで、光信号の記号は第1の従来技術と同様である。
入力信号はAWG29で分波され、光配線30を用いて合波用AWG31の所定の入力ポートに入力される。
その際、出力ポート32での波長配置が図6のような周期的な入出力関係を有するように光配線30がレイアウトされている。
【0016】
この第2の従来技術では、光カプラ等の原理損失を生じる光部品は使われておらず、また、AWG内に同一波長の光信号は入力されないのでコヒーレントクロストークは生じない。
しかしながら、合計で2N個のAWGとN2本の光ファイバ接続が必要となるため、チャネル数が大きい場合は光部品数が増大しコストが掛かるという問題があった。
【0017】
【特許文献1】
特開平9−105828号公報
【非特許文献1】
K.Okamoto, T.Hasegawa, O.Ishida, A.Himeno and Y.Ohmori,: ”32 x 32 arrayed−waveguide grating multiplexer with uniform loss and cyclic frequencycharacteristics”, Electron. Lett., Vo. 33, No. 22, pp. 1865−1866, 1997
【非特許文献2】
F.Liu et al., ”Very low crosstalk wavelength router construction usingarrayed−waveguide grating multi/demultiplexers”, Electron. Lett., vol.35, No.10, p.839, 1999.
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、フルメッシュWDM伝送システムにおいて用いられる、損失とコヒーレントクロストークが小さく低コストな周回性N×N光合分波装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の請求項1に係る光合分波装置は、波長分割多重された光信号に対して、偶数番号チャネル信号群をスルー又はクロス出力ポートに、奇数番号チャネル信号群を前記偶数番号チャネル群とは異なるクロス又はスルー出力ポートに分波する少なくとも1個のインターリーブフィルタと、複数本の入力ポート及び出力ポートを有し、前記インターリーブフィルタで分波された所定のチャネル信号群が入力され、該チャネル信号を波長に応じて所定の出力ポートに分離して出力する少なくとも1個の光分波回路と、前記光分波回路と入出力関係が逆転している光学的特性を有し、前記光分波回路の所定の出力ポートからのチャネル信号が入力され、該チャネル信号を波長に応じて合波して出力する少なくとも1個の光合波回路とを備え、前記光分波回路及び光合波回路は、複数本の入力導波路と、該入力導波路から受光する第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路から受光し、かつ、所定の導波路長差で順次長くなる複数本の導波路からなる導波路アレイと、該導波路アレイから受光する第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路から受光する複数本の出力導波路とによって構成することを特徴とする。
【0020】
ここで、前記インターリーブフィルタは、1段又は縦続接続された多段のマッハツェンダ干渉計により構成してもよい。
前記光分波回路及び光合波回路として、アレイ導波路回折格子型合分波回路を用いても良い。
前記光分波回路の出力ポートと光合波回路の入力ポート間の光接続の手段として、複数の光ファイバがフィルム形状にレイアウトされた光ファイバシートを用いても良い。
前記インターリーブフィルタと、前記光分波回路と、前記光合波回路と、前記光分波回路の出力ポートと光合波回路の入力ポート間の光接続とを、全て平面基板上の光導波回路として集積化して構成しても良い。
【0021】
〔作用〕
本発明によれば、フルメッシュWDM伝送システムにおいて用いられる、周期的な入出力関係となる分波特性を有し、かつ原理的損失が零で、コヒーレントクロストークが小さく、光部品数が少なく低コストなN×N光合分波装置を実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。
〔実施例1〕
本発明の第1の実施例を図1に示す。図1は、N×N光合分波装置の概略構成を示す。
本発明は、N波が光波長多重されたN本の入力ポートとN本の出力ポート間(ただし、Nは正の整数で、N≧2)でN×Nの伝送経路を構成するN×N光合分波装置であるが、図1に示す本実施例は4波多重4×4光合分波装置の例である。
【0023】
図1中、1は4本の入力ポート、2は波長間隔Δλの波長多重光信号の偶数番号チャネル信号群をスルーに奇数番号チャネル信号群をクロス出力ポートに分波する2×2インターリーブフィルタ(インターリーバ)、4は分波波長間隔Δλの2×5チャネルの分波用AWG、3は2×2インターリーブフィルタ2と2×5チャネルAWG4を接続する光配線、5は分波波長間隔Δλの2×5チャネルAWG4の出力ポートと5×2チャネルAWG6の入力ポートの所定のポート間を接続する10本の光配線、6は5×2チャネルの合波用AWG、7は4本の出力ポートである。
【0024】
本実施例では以下の関係がある。
入出力数:N (例:4×4)
波長数 :N (例:4波)
AWG出力チャネル数:≧N+1 (例:5チャネル)
本実施例では、2×2インターリーブフィルタ2としてマッハツェンダ干渉計を縦続に多段接続したラティス構成と呼ばれるプレーナ光波回路型フィルタを用いた。
【0025】
ここで、AWG4の出力チャネル数およびAWG6の入力チャネル数はN+1、FSRは(N+1)×Δλが必要となる。
しかし、AWGには中央チャネルに比較して両端チャネルでは損失が大きくなる特徴がある。
従って、両端のチャネルを用いると、N×N光合分波装置の挿入損失が大きくなる上、チャネル間の損失ばらつきも増大する。
【0026】
このようなAWGのチャネル間損失ばらつきを低減する観点からは、チャネル数を多く、すなわちFSRの値を大きく設計して、中央付近のN+1個のチャネルを利用することが有効である。
本実施例の2×5チャネルAWG4では、図7の様にFSRとしては10チャネル程度を設計して、入力側は中央付近の2本、出力側も中央付近の5本(=4+1)のポートを用いている。
また、2×5チャネルAWG4及び5×2チャネルAWG6は同一のものとし入出力関係を逆にして用いている。
【0027】
以下に、本実施例を基に、本発明の原理について説明する。
4本の入力ポートには、それぞれ波長多重化された光信号A1〜A4、B1〜B4、C1〜C4、D1〜D4が入力される。
ここで、アルファベット文字は入力ポート位置を、下付添字は波長間隔Δλ毎の光波長を短波長側から表しており、アルファベット文字が同じ光信号は同じ入力ポートに入射されたことを示し、下付添字が同じ光信号は同じ光波長であることを示す。
従って、ここでは、4種類の波長で16個の異なる光信号が用いられる。
【0028】
光信号A1〜A4とB1〜B4は、それぞれ2×2インターリーブフィルタ2の入力▲1▼と▲2▼に入力される。
2×2インターリーブフィルタ2では、偶数波長はスルー側に奇数波長はクロス側に出力されるために、2×2インターリーブフィルタ2の出力▲1▼からはB1,A2,B3,A4の光信号、出力▲2▼からはA1,B2,A2,B4の光信号というように光信号群が交互に入れ替えられた状態で出力される。
同様に、光信号C1〜C4とD1〜D4も2×2インターリーブフィルタ2によって、図1中のように光信号が入れ替えられる。
【0029】
次に、2×2インターリーブフィルタ2の出力▲1▼と▲2▼からの光信号は、光配線3を介して2×5チャネルAWG4の入力▲1▼と▲2▼に導かれる。
2×5チャネルAWG4では、入力ポート▲1▼からの光信号X1〜X4(Xは、A,B,C,D)は出力ポート▲2▼〜▲5▼から出力されている。
AWGの分波特性より、分波波長間隔分だけ隣の入力ポート▲2▼からの光信号X1〜X4(Xは、A,B,C,D)は出力ポート▲1▼〜▲4▼から出力される。
従って、2×5チャネルAWG4の出力ポート▲1▼からはA1が、出力ポート▲2▼からはB1とB2、出力ポート▲3▼からはA2とA3が、出力ポート▲4▼からはB3とB4、出力ポート▲4▼からはA4が出力される。
光信号C1〜C4とD1〜D4についても、同様に図示しであるように出力される。
【0030】
2×5チャネルAWG4からの光信号は、光配線5によって5×2チャネルAWG6に導かれるが、その際に図1のように所定のポート同士が接続される。
即ち、2×5チャネルAWG♯1出力▲1▼は5×2チャネルAWG♯1入力▲1▼に、2×5チャネルAWG♯1出力▲2▼は5×2チャネルAWG♯1入力▲2▼に、2×5チャネルAWG♯1出力▲3▼は5×2チャネルAWG♯2入力▲3▼に、2×5チャネルAWG♯1出力▲4▼は5×2チャネルAWG♯2入力▲4▼に、2×5チャネルAWG♯1出力▲5▼は5×2チャネルAWG♯1入力▲5▼に、2×5チャネルAWG♯2出力▲1▼は5×2チャネルAWG♯2入力▲1▼に、2×5チャネルAWG♯2出力▲2▼は5×2チャネルAWG♯2入力▲2▼に、2×5チャネルAWG♯2出力▲3▼は5×2チャネルAWG♯1入力▲3▼に、2×5チャネルAWG♯2出力▲4▼は5×2チャネルAWG♯1入力▲4▼に、2×5チャネルAWG♯2出力▲5▼は5×2チャネルAWG♯2入力▲5▼に接続される。
【0031】
5×2チャネルAWG6は2×5チャネルAWG4と入出力関係が逆転した同一の波長特性を有しており、5×2チャネルAWG6の分波作用と逆の合波作用が行われる。
その結果、出力ポート▲1▼からはA4、B1,C2,D3の光信号が、出力ポート▲2▼からはA1,B2,C3,D4の光信号が、出力ポート▲3▼からはA2,B3,C4,D5の光信号が、出力ポート▲4▼からはA3,B4,C1,D2の光信号が出力される。
【0032】
以上の説明から、結果として入力ポート1と出力ポート7の波長配置関係は図6の周期的な波長配置になる。
ここで、光カプラは一切用いていないため光の合流による原理損失は生じない。
また、AWGの同一回折次数のみを利用しているので、回折次数のズレによる波長間隔ズレなども一切生じない。
同一波長同士の干渉であるコヒーレントクロストークも、2×2インターリーブフィルタ2での1チャネル分、2×5チャネルAWG4での1チャネル分、5×2チャネルAWG6の1チャネル分の合計3チャネル分だけであり、第1の従来技術のような波長数Nによって増加することは無い。
尚、入出力ポート間で周期的な波長配置が実現される光配線5は、本実施例に示された組合せだけに限定されるものではない。
【0033】
〔実施例2〕
上記実施例ではN=4の場合の例として説明したが、他の波長数の場合でも同様の原理が適用できることは自明であり、一例としてN=8の8×8光合分波装置の構成例を図2に示す。
【0034】
図2中、8は8本の入力ポート、9は波長間隔Δλの波長多重光信号の偶数番号チャネル信号群をスルーに奇数番号チャネル信号群をクロス出力ポートに分波する2×2インターリーブフィルタ、10は2×2インターリーブフィルタ9と2×9チャネルAWG11を接続する光配線、11は分波波長間隔Δλの2×9チャネルの分波用AWG,12は分波波長間隔Δλの2×9チャネルAWG11の出力ポートと9×2チャネルAWG13の所定の入力ポートを接続する36本の光ファイバをフィルム上にレイアウトした光ファイバシート、13は9×2チャネルの合波用AWG,14は8本の出力ポートである。
【0035】
本実施例では以下の関係がある。
入出力数:N (例:8×8)
波長数 :N (例:8波)
AWG出力チャネル数:≧N+1 (例:9チャネル)
本実施例では、2×2インターリーブフィルタ9としてマッハツェンダ干渉計を縦続に多段接続したラティス構成と呼ばれるプレーナ光波回路型フィルタを用いた。
また、光ファイバシート12を用いることにより、煩雑になりがちな光配線を効率的に小型に作製することが出来る。
【0036】
本実施例における動作原理は前述の4×4チャネル光合分波装置の場合と同様であり、入力ポート8と出力ポート14の波長配置関係は周期的な波長配置になる。
また、波長数が8波と増加しても、本発明の特徴は変わることはない。
即ち、光カプラにの光合流による原理損失は生じない。
AWGの同一回折次数のみを利用しているので、回折次数のズレによる波長間隔ズレも生じない。
同一波長同士の干渉であるコヒーレントクロストークも、2×2インターリーブフィルタ9での1チャネル分、2×9チャネルAWG11での1チャネル分、9×2チャネルAWG13の1チャネル分の合計3チャネル分だけであり波長数Nに依存しない。
【0037】
一般的にN×N光合分波装置を構成する場合は、入力ポートはN本、2×2インターリーバはN/2個、分波用AWGは2×(N+1)チャネルAWGをN/2個、光配線は(N2+N)/2本、合波用AWGは(N+1)×2チャネルAWGをN/2個、出力ポートをN本とすればよい。
分波用2×(N+1)チャネルAWGと合波用(N+1)×2チャネルAWG間の光配線接続方法の一例を以下に示す。
分波用2×(N+1)チャネルAWG♯i (i=1〜N/2) の出力ポート♯j(j=1〜N+1)は、合波用(N+1)×2チャネルAWG♯m(m=1〜N/2) の入力ポート♯n(n=1〜N+1)と接続されるとする。
その際、AWG番号であるi,mとポート番号であるj,nは以下の関係を満足する必要がある。
【0038】
【数1】
【0039】
また、ここで示した実施例では、2×2インターリーブフィルタ及び分波・合波用AWGを個別に作製して構成したが、複数回路を1チップ上に集積化、又は光配線まで含めた全回路を1チップ上に集積化して作製しても本発明の効果が得られることは自明である。
2種類の従来技術と本発明の特徴を比較して表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
第1の従来技術では、回路数がN+1個と少ないがコヒーレントクロストークと原理損失の面で問題がある。
特に、コヒーレントクロストークは波長数Nと共に増加するため、多波長化は難しい。
また、第2の従来技術では、コヒーレントクロストークと原理損失は生じないが、回路数が2N個と多い。
波長数はコヒーレントクロストークで制限されないが、AWG回路数とそれを接続する光配線の複雑さで制限されることになる。
【0042】
一方、本発明の場合は、原理損失は無く、コヒーレントクロストークについても3チャネル分生じるが波長数Nによって増加することはない。
さらに、回路数も1.5N個と2種類の従来例の中間的な値となる。
以上のことから、本発明によると、回路数によるコスト高を招くことなく、低コヒーレントクロストークで低損失なN×N光合分波装置を実現することが可能となる。
【0043】
このように説明した通り、本発明は、周回性AWGに関するものであり、従来、N×Nフルメッシュの光MDMネットワークを実現するためには、N×NのAWGと光カプラを組み合わせたものか、もしくは、N個の1×NのAWGとN個のN×1のAWGとを組み合わせたものでしか実現できなかった。
本発明は、2×2のインターリーブフィルタを前段にN/2個組み合わせたことにより実現できるもので、回路数、及び損失が低下する効果を有し、具体的には、N個の入力ポートと、N/2個の2×2インターリーブフィルタと、N/2個の2×(N+1)AWGと、N/2個の(N+1)×2AWGと、N個の出力ポートをこの順番に連結したものです。
【0044】
【発明の効果】
以上、図面を参照して詳細に説明したように、本発明によれば、フルメッシュWDM伝送システムにおいて用いられる、周期的な入出力関係となる分波特性を有し、かつ原理的損失が零で、コヒーレントクロストークが小さく、光部品数が少なく低コストなN×N光合分波装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る第1の実施例であるN×N光合分波装置(N=4)の説明図である。
【図2】本発明の係る第2実施例であるN×N光合分波装置(N=8)の説明図である。
【図3】フルメッシュ光WDMネットワークの説明図である。
【図4】アレイ導波路格子型合分波装置の説明図である。
【図5】第1の従来技術であるアレイ導波路格子型合分波回路と光カプラを用いたN×N光合分波装置(N=4)の説明図である。
【図6】第2の従来技術である対向する2N個の1×Nアレイ導波路格子型合分波回路を光配線で接続したN×N光合分波装置(N=4)の説明図である。
【図7】AWGとFSRとチャネル損失の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 4本の入力ポート
2 波長間隔Δλの波長多重光信号の偶数番号チャネル信号群をスルーに奇数番号チャネル信号群をクロス出力ポートに分波する2×2インターリーブフィルタ
3 分波波長間隔Δλの2×5チャネルの分波用AWG
4 2×2インターリーブフィルタ2と2×5チャネルAWG3を接続する光配線
5 分波波長間隔Δλの2×5チャネルAWG3の出力ポートと5×2チャネルAWG6の入力ポートの所定のポート間を接続する10本の光配線
6 5×2チャネルの合波用AWG
7 4本の出力ポート
8 8本の入力ポート
9 波長間隔Δλの波長多重光信号の偶数番号チャネル信号群をスルーに奇数番号チャネル信号群をクロス出力ポートに分波する2×2インターリーブフィルタ
10 2×2インターリーブフィルタ9と2×9チャネルAWG11を接続する光配線
11 分波波長間隔Δλの2×9チャネルの分波用AWG
12 分波波長間隔Δλの2×9チャネルAWG11の出力ポートと9×2チャネルAWG13の所定の入力ポートを接続する36本の光ファイバをフィルム上にレイアウトした光ファイバシート
13 9×2チャネルの合波用AWG
14 8本の出力ポート
15 N×N光合分波装置
16 WDM送受信装置
17 N×N光合分波装置15とWDM送受信装置をスター状に接続する光ファイバ
18 基板
19 所定の光路長ΔLを有するアレイ導波路
20 レンズ効果を有するスラブ導波路
21 入力導波路
22 出力導波路
23 N本の入力ポート
24 AWG
25 AWG出力ポートと光カプラを接続する光配線
26 2×1光カプラ
27 N本の出力ポート
28 N本の入力ポート
29 1×Nチャネル分波用AWG
30 1×N分波用AWG29の出力ポートとN×1合波用AWG31の所定のポート間を接続する光配線
31 N×1チャネル合波用AWG
32 N本の出力ポート
Claims (5)
- 波長分割多重された光信号に対して、偶数番号チャネル信号群をスルー又はクロス出力ポートに、奇数番号チャネル信号群を前記偶数番号チャネル群とは異なるクロス又はスルー出力ポートに分波する少なくとも1個のインターリーブフィルタと、
複数本の入力ポート及び出力ポートを有し、前記インターリーブフィルタで分波された所定のチャネル信号群が入力され、該チャネル信号を波長に応じて所定の出力ポートに分離して出力する少なくとも1個の光分波回路と、
前記光合波回路と入出力関係が逆転している光学的特性を有し、前記光分波回路の所定の出力ポートからのチャネル信号が入力され、該チャネル信号を波長に応じて合波して出力する少なくとも1個の光合波回路とを備え、
前記光分波回路及び光合波回路は、複数本の入力導波路と、該入力導波路から受光する第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路から受光し、かつ、所定の導波路長差で順次長くなる複数本の導波路からなる導波路アレイと、該導波路アレイから受光する第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路から受光する複数本の出力導波路とによって構成した
ことを特徴とする光合分波装置。 - 請求項1記載の光合分波装置において、
前記インターリーブフィルタは、1段又は縦続接続された多段のマッハツェンダ干渉計により構成された
ことを特徴とする光合分波装置。 - 請求項1又は2記載の光合分波装置において、
前記光分波回路及び光合波回路は、アレイ導波路回折格子型合分波回路からなることを特徴とする光合分波装置。 - 請求項1,2又は3記載の光合分波装置において、
前記光分波回路の出力ポートと光合波回路の入力ポート間の光接続は、複数の光ファイバがフィルム形状にレイアウトされた光ファイバシートにより構成されている
ことを特徴とする光合分波装置。 - 請求項1,2又は3記載の光合分波装置において、
前記インターリーブフィルタと、前記光分波回路と、前記光合波回路と、前記光分波回路の出力ポートと光合波回路の入力ポート間の光接続とを、全て平面基板上の光導波回路として集積化して構成した
ことを特徴とする光合分波装置。
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