JP2004112170A - 記録装置および方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】記録が中断したときにバッファメモリに残っているデータを記録することができるようにする。
【解決ステップ】カムコーダ1は、撮像した映像や集音した音声を、バッファメモリ11を介して、光ディスク2に記録する。すなわち記録中のバッファメモリ11には、一定量のデータが蓄積されている。カムコーダ1はまた、映像や音声の記録が中断した場合(例えば、光ディスクドライブのピックアップが壊れた場合)、そのときバッファメモリ11に記憶されていたデータを、例えば、ピックアップが修復された後、光ディスク2に記録することができるようになされている。
【選択図】 図1
【解決ステップ】カムコーダ1は、撮像した映像や集音した音声を、バッファメモリ11を介して、光ディスク2に記録する。すなわち記録中のバッファメモリ11には、一定量のデータが蓄積されている。カムコーダ1はまた、映像や音声の記録が中断した場合(例えば、光ディスクドライブのピックアップが壊れた場合)、そのときバッファメモリ11に記憶されていたデータを、例えば、ピックアップが修復された後、光ディスク2に記録することができるようになされている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、入力されたデータを適切に記録することができるようにした記録装置および方法、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、光ディスクを記録媒体とする記録装置においては、IDE(Integrated Drive Electronics)やSCSI(Small Computer System Interface)といった非同期インタフェースが光ディスクドライブのインタフェースとして用いられる。すなわち、ドライブ単体では、例えば、50Mbpsのデータを記録し続けることはできないので、通常、記録装置には、ドライブが、映像音声信号のデータを定期的に光ディスクに書き出すことができるように、映像音声信号のデータを一時的に記憶するバッファメモリが設けられている。
【0003】
したがって、このように入力データを、バッファに一時的に記憶させてから記録媒体に記録させる記録装置においては、記録中、バッファメモリに一定量のデータが蓄積される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の記録装置は、記録中、例えば、光ディスクのドライブのピックアップが壊れてしまったり、バッテリが切れてしまって、入力データの記録が中断した場合、そのときバッファメモリに蓄積されていたデータ(いわゆるトラブルが発生する直前に撮影された映像等)を残すことができなかった。
【0005】
トラブル発生時にバッファメモリに蓄積されているデータを残すことは、トラブル発生直前に撮影された映像等が、ユーザにとって意味のある場合には特に重要となる。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、トラブルが発生して記録が中断したときにバッファメモリに記憶されていたデータを記録することができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録装置は、入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグを立て、記憶媒体に記憶された入力データを記録媒体に記録した時、フラグを落とすフラグ制御手段と、記録媒体への入力データの記録が中断された時、記憶媒体に記憶されている入力データ及びフラグの状態を保持し、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合に、フラグに対応する入力データを記憶媒体から読み出して、記録媒体に記録させる記録制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
記録制御手段は、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合に、他の場合と異なる記録媒体に入力データを記録させることができる。
【0009】
外部の風景を撮像する撮像手段をさらに設け、入力データを、撮像手段による撮像の結果得られた画像データとすることができる。
【0010】
フラグ制御手段は、第1の記録媒体への入力データの記録が開始されるとき、そのとき立っているフラグをすべて落とす初期化を行い、保持手段は、開始される第1の記録媒体への入力データの記録の前に行われた第1の記録媒体への入力データの記録が中断されているとき、フラグ制御手段の初期化を中止させることができる。
【0011】
保持手段は、第1の電源からの電力供給が途絶えることによって第1の記録媒体への入力データの記録が中断し、記憶媒体の記憶と、フラグの状態を保持することができなくなったとき、記憶媒体の記憶と、フラグの状態を保持するのに必要な電力を第2の電源から供給させることができる。
【0012】
記録制御手段は、第1の電源からの電力供給が再開されたとき、保持手段により保持されたフラグの状態を把握し、フラグが落ちている場合に、フラグに対応する入力データを記憶媒体から読み出して、記録媒体に記録させることができる。
【0013】
本発明の記録方法は、入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグを立て、記憶媒体に記憶された入力データを記録媒体に記録した時、フラグを落とすフラグ制御ステップと、記録媒体への入力データの記録が中断された時、記憶媒体に記憶されている入力データ及びフラグの状態を保持し、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合に、フラグに対応する入力データを記憶媒体から読み出して、記録媒体に記録させる記録制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明のプログラムは、入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグが立つように、記憶媒体に記憶された入力データを記録媒体に記録した時、フラグが落ちるようにフラグを制御するフラグ制御ステップと、
記録媒体への入力データの記録が中断された時、記憶媒体に記憶されている入力データ及びフラグの状態の保持と、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合の、記憶媒体から読み出されたフラグに対応する入力データの、記録媒体に対する記録を制御する記録制御ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0015】
本発明の記録装置および方法、並びにプログラムにおいては、入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグが立たされ、記憶媒体に記憶された入力データを記録媒体に記録した時、フラグが落とされ、記録媒体への入力データの記録が中断された時、記憶媒体に記憶されている入力データ及びフラグの状態が保持され、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合に、フラグに対応する入力データが記憶媒体から読み出されて、記録媒体に記録される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用したカムコーダ1の利用例を表している。
【0017】
カムコーダ1は、撮像の結果得られた映像信号等を、ドライブの記録レートで光ディスク2に記録するために、バッファメモリ11に一時的に記憶してから、光ディスク2に書き出すようになされている。すなわち記録中のバッファメモリ11には、一定量の映像音声信号のデータが蓄積される。
【0018】
カムコーダ1はまた、映像や音声の記録が中断された場合(例えば、光ディスク2のドライブのピックアップが壊れた場合)、そのときバッファメモリ11に記憶されていたデータを、例えば、ピックアップが修復された後、光ディスク2に記録することができるようになされている。
【0019】
図2は、カムコーダ1の構成例を示している。
【0020】
CCDビデオカメラ等で構成される撮像部21は、撮像の結果得られた映像信号をエンコーダ23に出力し、マイクロフォン22は、集音した音声の音声信号をエンコーダ23に出力する。
【0021】
エンコーダ23は、撮像部21からの映像信号とマイクロフォン22からの音声信号を圧縮し、バッファメモリ11に出力する。
【0022】
バッファメモリ11は、制御部27の制御に従って、エンコーダ23から入力されたデータを一時的に記憶し、IDEインタフェース24に出力する。
【0023】
IDEインタフェース24は、制御部27の制御に従って、バッファメモリ11からデータを読み出し、それを、ドライブ25を介して、光ディスク2に記録する。なお非同期インタフェースであれば、SCSIであってもよい。
【0024】
操作部26は、制御部27に所定の指令を入力するとき、ユーザにより適宜操作される。
【0025】
制御部27は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)(いずれも図示せず)、並びに後述する所定の情報を記憶する記憶部28などから構成されており、カムコーダ1の各部を制御する。
【0026】
図3は、バッファメモリ11のデータ構造を示している。
【0027】
バッファメモリ11は、データ領域、アドレス領域、およびフラグ領域からなる。
【0028】
データ領域は、光ディスク2の最小記録単位(例えば、64KB)分のサイズを有し、そこには、エンコーダ23から出力されたデータが、その単位に分割されて書き込まれる。
【0029】
アドレス領域には、対応するデータ領域に書き込まれているデータが記録される光ディスク2上の論理アドレスが設定される。
【0030】
フラグ領域には、対応するデータ領域が空いていることを示すフラグ(以下、空き状態フラグと称する)、対応するデータ領域にデータが書き込まれている最中であることを示すフラグ(以下、書き込み中フラグと称する)、または対応するデータ領域にデータが書き込まれていることを示す(データの書き込みが完了したことを示す)フラグ(以下、書き込み完了フラグと称する)が設定される。
【0031】
次に、カムコーダ1の記録処理の概要を説明する。なおここでは、簡単のために、記録処理を、図4のフローチャートに示し、ステップS1乃至ステップS3の順番で説明するが、実際には、ステップS1乃至ステップS3の各処理は、それぞれ独立して実行される。
【0032】
例えば、カムコーダ1の操作部26から記録開始の指令が入力されたとき、ステップS1において、制御部27は、エンコーダ23から出力されるデータを、バッファメモリ11に記憶させる。なお、記録開始の指令の入力に伴い、撮像部21は撮像を、マイクロフォン22は集音を、そしてエンコーダ23は、撮像部21およびマイクロフォン22から入力された信号のエンコードをそれぞれ開始する。
【0033】
ステップS2において、制御部27は、IDEインタフェース24を制御して、バッファメモリ11に記憶されたデータを光ディスク2に記録させる。
【0034】
ステップS3において、制御部27は、例えば、ドライブ25の光ピックアップの故障で、記録が中断したか否かを検出し、記録の中断を検出したとき、後述する処理を行う。
【0035】
次に、ステップS1乃至ステップS3の各処理の詳細を説明する。はじめにステップS1の処理(バッファメモリ11へのデータ記憶処理)を、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0036】
ステップS11において、カムコーダ1の制御部27は、バッファメモリ11に空きができるまで待機する。具体的には、制御部27は、バッファメモリ11のフラグ領域(図3)を参照し、そこに空き状態フラグが設定されるまで待機する。
【0037】
バッファメモリ11のフラグ領域には、後述する図8のステップS47の処理で空き状態フラグが初期設定されるとともに、後述するステップS15の処理で設定された書き込み完了フラグが、ステップS2における後述する図6のステップS25の処理で空き状態フラグに変更される。
【0038】
ステップS11で、バッファメモリ11に空きが存在すると判定したとき(空き状態フラグが設定されているとき)、制御部27は、ステップS12に進み、フラグ領域に設定されている空き状態フラグを1つ選択し、それを書き込み中フラグに変更する。
【0039】
次に、ステップS13において、制御部27は、エンコーダ23から出力された記録単位分のデータを、ステップS12で設定された書き込み中フラグに対応するデータ領域(バッファメモリ11)に書き込む。
【0040】
ステップS14において、制御部27は、ステップS13でデータが書き込まれたデータ領域に対応するアドレス領域に、ステップS13で書き込まれたデータが記録される光ディスク2上の論理アドレスを設定し、ステップS15において、ステップS12で設定された書き込み中フラグを落として、書き込み完了フラグを設定する(書き込み中フラグを書き込み完了フラグに変更する)。なお、論理アドレスは、制御部27が管理しているファイルシステムから得ることができる。
【0041】
次に、ステップS16において、制御部27は、操作部26から記録終了の指令が入力されたか否かを判定し、その指令が入力されていないと判定した場合、ステップS11に戻り、それ以降の処理を実行する。
【0042】
ステップS16で、記録を終了する指令が入力されたと判定したとき、制御部27は、バッファメモリ11へのデータ記憶処理を終了させる。
【0043】
次に、図4のステップS2における光ディスク2へのデータ記録処理の詳細を、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0044】
ステップS21において、カムコーダ1の制御部27は、例えば、図4のステップS1の処理でバッファメモリ11に一定量のデータが書き込まれるまで待機し(正確には、それに必要な所定の時間(例えば、2秒)が経過するまで待機し)、その時間が経過したとき、ステップS22に進む。
【0045】
ステップS22において、制御部27は、バッファメモリ11のフラグ領域を参照して、書き込み完了フラグを検出するとともに、そのフラグが設定されているフラグ領域に対応するアドレス領域のアドレスをすべて読み出す。
【0046】
次に、ステップS23において、制御部27は、ステップS22で読み出したアドレスを、その順番でアクセスした場合に無駄なシークが発生しないような順序に並べ替える(ソートする)。
【0047】
次に、ステップS24において、制御部27は、ステップS23でソートされた順番で、アドレスを1つ選択する。そして制御部27は、IDEインタフェース24を制御して、選択したアドレスが設定されているアドレス領域に対応するデータ領域のデータを、光ディスク2上の選択したアドレスの記録領域に記録させる。
【0048】
ステップS25において、制御部27は、ステップS24で選択したアドレスが設定されているアドレス領域に対応するフラグ領域の書き込み完了フラグを落として、空き状態フラグを設定する(書き込み完了フラグを空き状態フラグに変更する)。
【0049】
次に、ステップS26において、制御部27は、ステップS22で読み出されたアドレスのすべてが選択されたか否かを判定し、選択されていないアドレスがまだ残っていると判定した場合、ステップS24に戻り、次のアドレスを選択し、それ以降の処理を実行する。
【0050】
ステップS26で、アドレスのすべてが選択されたと判定した場合、制御部27は、ステップS27に進み、操作部26から記録終了の指令が入力されたか否かを判定し、その指令が入力されていないと判定した場合、ステップS22に戻り、それ以降の処理を実行する。
【0051】
ステップS27で、記録終了の指令が入力されたと判定したとき、制御部27は、光ディスク2へのデータ記録処理を終了させる。
【0052】
次に、図4のステップS3における記録中断検出処理の詳細を、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0053】
ステップS31において、カムコーダ1の制御部27は、記録が中断されたか否かを判定し、例えば、ドライブ25の光ピックアップの故障により記録が中断した場合、ステップS32に進み、その旨を、記憶部28に記憶する。その後、処理は終了する。
【0054】
以上のようにして、カムコーダ1の記録処理が行われるが、次に、記録が中断したときにバッファメモリ11に記憶されているデータ(最大2秒分のデータ)を光ディスク2に記録する処理を、図8のフローチャートを参照して説明する。なおこの例の場合、この処理は、電源投入時の処理として行われるものとする。
【0055】
カムコーダ1の電源が投入されると、ステップS41において、制御部27は、記憶部28を参照し、そこに記録が中断された旨が記憶されているか否かを判定し(図7のステップS32)、その旨が記憶されていると判定した場合、ステップS42に進む。
【0056】
ステップS42において、制御部27は、バッファメモリ11のフラグ領域を参照し、書き込み完了フラグを検出するとともに、そのフラグが設定されているフラグ領域に対応するアドレス領域のアドレスをすべて読み出す。
【0057】
記録が中断した場合、図4のステップS1(図5)およびステップS2(図6)の処理は中断するので、バッファメモリ11のフラグ領域には、図5のステップS15で設定された書き込み完了フラグが、図6のステップS25で空き状態フラグに変更されずに残っている。ここではその書き込み完了フラグが検出され、それに対応するアドレスが読み出される。
【0058】
次に、ステップS43において、制御部27は、ステップS42で読み出したアドレスを、その順番でアクセスした場合に無駄なシークが発生しないような順序に並べ替える(ソートする)。
【0059】
ステップS44において、制御部27は、ステップS43でソートされた順番で、アドレスを1つ選択する。そして制御部27は、IDEインタフェース24を制御して、選択したアドレスが設定されているアドレス領域に対応するデータ領域のデータを、光ディスク2上の選択したアドレスの記録領域に記録させる。
【0060】
次に、ステップS45において、制御部27は、ステップS44で選択したアドレスが設定されているアドレス領域に対応するフラグ領域の書き込み完了フラグを落として、空き状態フラグを設定する(書き込み完了フラグを空き状態フラグに変更する)。
【0061】
ステップS46において、制御部27は、ステップS42で読み出されたアドレスがすべて選択されたか否かを判定し、選択されていないアドレスがまだ残っていると判定した場合、ステップS44に戻り、次のアドレスを選択し、それ以降の処理を実行する。
【0062】
このようにして、記録が中断したときバッファメモリ11に記憶されていたデータが光ディスク2に記録される。
【0063】
ステップS41で、記録が中断された旨が記憶されていないと判定した場合(すなわち、正常に記録が終了していたとき)、制御部27は、ステップS47に進み、バッファメモリ11のすべてのフラグ領域に空き状態フラグを初期設定する(書き込み中フラグまたは書き込み完了フラグは落とされ、空き状態フラグが設定される)。
【0064】
ステップS46で、読み出されたアドレスのすべてが選択されたと判定されたとき(すなわち、バッファメモリ11に残っていたデータがすべて光ディスク2に記録されたとき)、またはステップS47でバッファメモリ11のフラグ領域が初期設定されたとき、制御部27は、処理を終了させる。
【0065】
なお、以上においては、入力データが光ディスク2に記録される場合を例として説明したが、バッファメモリを介して供給されるデータを記録されるものであれば、他の記録媒体であってもよい(リムーバブルメディアを含む)。
【0066】
また、以上においては、記録が中断したときにバッファメモリ11に記憶されていたデータは、光ディスク2に記録されたが、図9に示すように、メモリカードインタフェース31およびドライブ32を設け、そこに装着されたメモリカード33に記録することもできる。
【0067】
また光ディスク2やメモリカード33のようにカムコーダ1に直接装着される記録媒体の他、イーサネット(R)等のネットワークを介して接続される記録媒体にバッファメモリ11に残っているデータを記録することもできる。
【0068】
また、以上においては、ドライブ25の光ピックアップの故障により記録が中断した場合を例として説明したが、カムコーダ1の各部に電源が供給されなくなったことで(いわゆるバッテリが切れたことで)記録が中断した場合においても、そのときバッファメモリ11に記憶されていたデータを残すことができる。図10は、この例におけるカムコーダ1の構成例を示している。
【0069】
カムコーダ1のメインバッテリ41は、撮像部21乃至記憶部28、並びに予備バッテリ42および予備バッテリ周辺回路43に電源を供給する。
【0070】
予備バッテリ42は、メインバッテリ41からバッファメモリ11に電源が供給されなくなったときに、バッファメモリ11に電源を供給する。なお予備バッテリ42は、2次電池であり、通常はメインバッテリ41から給電を受けており、メインバッテリ41が切れた時点ではフル充電の状態となっている。
【0071】
予備バッテリ周辺回路43は、メインバッテリ41が切れたことを検出したり、バッファメモリ11の初期化を予備バッテリ42からの給電で行う。
【0072】
このようにカムコーダ1を構成することで、メインバッテリ41が切れ、電源の供給が途絶えても、バッファメモリ11には、そのとき記憶されていたデータを保持する電源が供給されるので、例えば、メインバッテリ41が充電されて装着され、装置全体に電源が供給されるようになったとき、図8の処理でバッファメモリ11に残っていたデータは、光ディスク2に記録される。
【0073】
なおこの例の場合、バッファメモリ11は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの揮発性半導体メモリやSRAM(Static Random Access Memory)などのバッテリバックアップ可能な半導体メモリで構成されている。
【0074】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実現させることもできるが、ソフトウエアにより実現させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実現する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムがコンピュータにインストールされ、そのプログラムがコンピュータで実行されることより、上述したカムコーダ1が機能的に実現される。
【0075】
図11は、上述のようなカムコーダ1として機能するコンピュータ101の一実施の形態の構成を示すブロック図である。CPU111にはバス115を介して入出力インタフェース116が接続されており、CPU111は、入出力インタフェース116を介して、ユーザから、キーボード、マウスなどよりなる入力部118から指令が入力されると、例えば、ROM112、ハードディスク114、またはドライブ120に装着される磁気ディスク131、光ディスク132、光磁気ディスク133、若しくは半導体メモリ134などの記録媒体に格納されているプログラムを、RAM113にロードして実行する。これにより、上述した各種の処理が行われる。さらに、CPU111は、その処理結果を、例えば、入出力インタフェース116を介して、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなる出力部117に必要に応じて出力する。なお、プログラムは、ハードディスク114やROM112に予め記憶しておき、コンピュータ101と一体的にユーザに提供したり、磁気ディスク131、光ディスク132、光磁気ディスク133,半導体メモリ134等のパッケージメディアとして提供したり、衛星、ネットワーク等から通信部119を介してハードディスク114に提供することができる。
【0076】
なお、本明細書において、記録媒体により提供されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、記録が中断したときに記憶媒体に記憶されていたデータを記録媒体に記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したカムコーダの利用例を示す図である。
【図2】図1のカムコーダの構成例を示すブロック図である。
【図3】図2のバッファメモリのデータ構造を示す図である。
【図4】図1のカムコーダの記録処理を説明するフローチャートである。
【図5】図4のステップS1の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図6】図4のステップS2の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図7】図4のステップS3の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図8】図1のカムコーダの電源投入時の処理を説明するフローチャートである。
【図9】本発明を適用したカムコーダの他の構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明を適用したカムコーダの他の構成例を示すブロック図である。
【図11】パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カムコーダ, 2 光ディスク, 11 バッファメモリ, 21 撮像部, 22 マイクロフォン, 23 エンコーダ, 24 IDEインタフェース, 25 ドライブ, 26 操作部, 27 制御部, 28 記憶部, 31 メモリカードインタフェース, 32 ドライブ, 33 メモリカード, 41 メインバッテリ, 42 予備バッテリ, 43 予備バッテリ周辺回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、入力されたデータを適切に記録することができるようにした記録装置および方法、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、光ディスクを記録媒体とする記録装置においては、IDE(Integrated Drive Electronics)やSCSI(Small Computer System Interface)といった非同期インタフェースが光ディスクドライブのインタフェースとして用いられる。すなわち、ドライブ単体では、例えば、50Mbpsのデータを記録し続けることはできないので、通常、記録装置には、ドライブが、映像音声信号のデータを定期的に光ディスクに書き出すことができるように、映像音声信号のデータを一時的に記憶するバッファメモリが設けられている。
【0003】
したがって、このように入力データを、バッファに一時的に記憶させてから記録媒体に記録させる記録装置においては、記録中、バッファメモリに一定量のデータが蓄積される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の記録装置は、記録中、例えば、光ディスクのドライブのピックアップが壊れてしまったり、バッテリが切れてしまって、入力データの記録が中断した場合、そのときバッファメモリに蓄積されていたデータ(いわゆるトラブルが発生する直前に撮影された映像等)を残すことができなかった。
【0005】
トラブル発生時にバッファメモリに蓄積されているデータを残すことは、トラブル発生直前に撮影された映像等が、ユーザにとって意味のある場合には特に重要となる。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、トラブルが発生して記録が中断したときにバッファメモリに記憶されていたデータを記録することができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録装置は、入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグを立て、記憶媒体に記憶された入力データを記録媒体に記録した時、フラグを落とすフラグ制御手段と、記録媒体への入力データの記録が中断された時、記憶媒体に記憶されている入力データ及びフラグの状態を保持し、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合に、フラグに対応する入力データを記憶媒体から読み出して、記録媒体に記録させる記録制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
記録制御手段は、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合に、他の場合と異なる記録媒体に入力データを記録させることができる。
【0009】
外部の風景を撮像する撮像手段をさらに設け、入力データを、撮像手段による撮像の結果得られた画像データとすることができる。
【0010】
フラグ制御手段は、第1の記録媒体への入力データの記録が開始されるとき、そのとき立っているフラグをすべて落とす初期化を行い、保持手段は、開始される第1の記録媒体への入力データの記録の前に行われた第1の記録媒体への入力データの記録が中断されているとき、フラグ制御手段の初期化を中止させることができる。
【0011】
保持手段は、第1の電源からの電力供給が途絶えることによって第1の記録媒体への入力データの記録が中断し、記憶媒体の記憶と、フラグの状態を保持することができなくなったとき、記憶媒体の記憶と、フラグの状態を保持するのに必要な電力を第2の電源から供給させることができる。
【0012】
記録制御手段は、第1の電源からの電力供給が再開されたとき、保持手段により保持されたフラグの状態を把握し、フラグが落ちている場合に、フラグに対応する入力データを記憶媒体から読み出して、記録媒体に記録させることができる。
【0013】
本発明の記録方法は、入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグを立て、記憶媒体に記憶された入力データを記録媒体に記録した時、フラグを落とすフラグ制御ステップと、記録媒体への入力データの記録が中断された時、記憶媒体に記憶されている入力データ及びフラグの状態を保持し、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合に、フラグに対応する入力データを記憶媒体から読み出して、記録媒体に記録させる記録制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明のプログラムは、入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグが立つように、記憶媒体に記憶された入力データを記録媒体に記録した時、フラグが落ちるようにフラグを制御するフラグ制御ステップと、
記録媒体への入力データの記録が中断された時、記憶媒体に記憶されている入力データ及びフラグの状態の保持と、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合の、記憶媒体から読み出されたフラグに対応する入力データの、記録媒体に対する記録を制御する記録制御ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0015】
本発明の記録装置および方法、並びにプログラムにおいては、入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグが立たされ、記憶媒体に記憶された入力データを記録媒体に記録した時、フラグが落とされ、記録媒体への入力データの記録が中断された時、記憶媒体に記憶されている入力データ及びフラグの状態が保持され、記録媒体への入力データの記録の開始時にフラグが落ちている場合に、フラグに対応する入力データが記憶媒体から読み出されて、記録媒体に記録される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用したカムコーダ1の利用例を表している。
【0017】
カムコーダ1は、撮像の結果得られた映像信号等を、ドライブの記録レートで光ディスク2に記録するために、バッファメモリ11に一時的に記憶してから、光ディスク2に書き出すようになされている。すなわち記録中のバッファメモリ11には、一定量の映像音声信号のデータが蓄積される。
【0018】
カムコーダ1はまた、映像や音声の記録が中断された場合(例えば、光ディスク2のドライブのピックアップが壊れた場合)、そのときバッファメモリ11に記憶されていたデータを、例えば、ピックアップが修復された後、光ディスク2に記録することができるようになされている。
【0019】
図2は、カムコーダ1の構成例を示している。
【0020】
CCDビデオカメラ等で構成される撮像部21は、撮像の結果得られた映像信号をエンコーダ23に出力し、マイクロフォン22は、集音した音声の音声信号をエンコーダ23に出力する。
【0021】
エンコーダ23は、撮像部21からの映像信号とマイクロフォン22からの音声信号を圧縮し、バッファメモリ11に出力する。
【0022】
バッファメモリ11は、制御部27の制御に従って、エンコーダ23から入力されたデータを一時的に記憶し、IDEインタフェース24に出力する。
【0023】
IDEインタフェース24は、制御部27の制御に従って、バッファメモリ11からデータを読み出し、それを、ドライブ25を介して、光ディスク2に記録する。なお非同期インタフェースであれば、SCSIであってもよい。
【0024】
操作部26は、制御部27に所定の指令を入力するとき、ユーザにより適宜操作される。
【0025】
制御部27は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)(いずれも図示せず)、並びに後述する所定の情報を記憶する記憶部28などから構成されており、カムコーダ1の各部を制御する。
【0026】
図3は、バッファメモリ11のデータ構造を示している。
【0027】
バッファメモリ11は、データ領域、アドレス領域、およびフラグ領域からなる。
【0028】
データ領域は、光ディスク2の最小記録単位(例えば、64KB)分のサイズを有し、そこには、エンコーダ23から出力されたデータが、その単位に分割されて書き込まれる。
【0029】
アドレス領域には、対応するデータ領域に書き込まれているデータが記録される光ディスク2上の論理アドレスが設定される。
【0030】
フラグ領域には、対応するデータ領域が空いていることを示すフラグ(以下、空き状態フラグと称する)、対応するデータ領域にデータが書き込まれている最中であることを示すフラグ(以下、書き込み中フラグと称する)、または対応するデータ領域にデータが書き込まれていることを示す(データの書き込みが完了したことを示す)フラグ(以下、書き込み完了フラグと称する)が設定される。
【0031】
次に、カムコーダ1の記録処理の概要を説明する。なおここでは、簡単のために、記録処理を、図4のフローチャートに示し、ステップS1乃至ステップS3の順番で説明するが、実際には、ステップS1乃至ステップS3の各処理は、それぞれ独立して実行される。
【0032】
例えば、カムコーダ1の操作部26から記録開始の指令が入力されたとき、ステップS1において、制御部27は、エンコーダ23から出力されるデータを、バッファメモリ11に記憶させる。なお、記録開始の指令の入力に伴い、撮像部21は撮像を、マイクロフォン22は集音を、そしてエンコーダ23は、撮像部21およびマイクロフォン22から入力された信号のエンコードをそれぞれ開始する。
【0033】
ステップS2において、制御部27は、IDEインタフェース24を制御して、バッファメモリ11に記憶されたデータを光ディスク2に記録させる。
【0034】
ステップS3において、制御部27は、例えば、ドライブ25の光ピックアップの故障で、記録が中断したか否かを検出し、記録の中断を検出したとき、後述する処理を行う。
【0035】
次に、ステップS1乃至ステップS3の各処理の詳細を説明する。はじめにステップS1の処理(バッファメモリ11へのデータ記憶処理)を、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0036】
ステップS11において、カムコーダ1の制御部27は、バッファメモリ11に空きができるまで待機する。具体的には、制御部27は、バッファメモリ11のフラグ領域(図3)を参照し、そこに空き状態フラグが設定されるまで待機する。
【0037】
バッファメモリ11のフラグ領域には、後述する図8のステップS47の処理で空き状態フラグが初期設定されるとともに、後述するステップS15の処理で設定された書き込み完了フラグが、ステップS2における後述する図6のステップS25の処理で空き状態フラグに変更される。
【0038】
ステップS11で、バッファメモリ11に空きが存在すると判定したとき(空き状態フラグが設定されているとき)、制御部27は、ステップS12に進み、フラグ領域に設定されている空き状態フラグを1つ選択し、それを書き込み中フラグに変更する。
【0039】
次に、ステップS13において、制御部27は、エンコーダ23から出力された記録単位分のデータを、ステップS12で設定された書き込み中フラグに対応するデータ領域(バッファメモリ11)に書き込む。
【0040】
ステップS14において、制御部27は、ステップS13でデータが書き込まれたデータ領域に対応するアドレス領域に、ステップS13で書き込まれたデータが記録される光ディスク2上の論理アドレスを設定し、ステップS15において、ステップS12で設定された書き込み中フラグを落として、書き込み完了フラグを設定する(書き込み中フラグを書き込み完了フラグに変更する)。なお、論理アドレスは、制御部27が管理しているファイルシステムから得ることができる。
【0041】
次に、ステップS16において、制御部27は、操作部26から記録終了の指令が入力されたか否かを判定し、その指令が入力されていないと判定した場合、ステップS11に戻り、それ以降の処理を実行する。
【0042】
ステップS16で、記録を終了する指令が入力されたと判定したとき、制御部27は、バッファメモリ11へのデータ記憶処理を終了させる。
【0043】
次に、図4のステップS2における光ディスク2へのデータ記録処理の詳細を、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0044】
ステップS21において、カムコーダ1の制御部27は、例えば、図4のステップS1の処理でバッファメモリ11に一定量のデータが書き込まれるまで待機し(正確には、それに必要な所定の時間(例えば、2秒)が経過するまで待機し)、その時間が経過したとき、ステップS22に進む。
【0045】
ステップS22において、制御部27は、バッファメモリ11のフラグ領域を参照して、書き込み完了フラグを検出するとともに、そのフラグが設定されているフラグ領域に対応するアドレス領域のアドレスをすべて読み出す。
【0046】
次に、ステップS23において、制御部27は、ステップS22で読み出したアドレスを、その順番でアクセスした場合に無駄なシークが発生しないような順序に並べ替える(ソートする)。
【0047】
次に、ステップS24において、制御部27は、ステップS23でソートされた順番で、アドレスを1つ選択する。そして制御部27は、IDEインタフェース24を制御して、選択したアドレスが設定されているアドレス領域に対応するデータ領域のデータを、光ディスク2上の選択したアドレスの記録領域に記録させる。
【0048】
ステップS25において、制御部27は、ステップS24で選択したアドレスが設定されているアドレス領域に対応するフラグ領域の書き込み完了フラグを落として、空き状態フラグを設定する(書き込み完了フラグを空き状態フラグに変更する)。
【0049】
次に、ステップS26において、制御部27は、ステップS22で読み出されたアドレスのすべてが選択されたか否かを判定し、選択されていないアドレスがまだ残っていると判定した場合、ステップS24に戻り、次のアドレスを選択し、それ以降の処理を実行する。
【0050】
ステップS26で、アドレスのすべてが選択されたと判定した場合、制御部27は、ステップS27に進み、操作部26から記録終了の指令が入力されたか否かを判定し、その指令が入力されていないと判定した場合、ステップS22に戻り、それ以降の処理を実行する。
【0051】
ステップS27で、記録終了の指令が入力されたと判定したとき、制御部27は、光ディスク2へのデータ記録処理を終了させる。
【0052】
次に、図4のステップS3における記録中断検出処理の詳細を、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0053】
ステップS31において、カムコーダ1の制御部27は、記録が中断されたか否かを判定し、例えば、ドライブ25の光ピックアップの故障により記録が中断した場合、ステップS32に進み、その旨を、記憶部28に記憶する。その後、処理は終了する。
【0054】
以上のようにして、カムコーダ1の記録処理が行われるが、次に、記録が中断したときにバッファメモリ11に記憶されているデータ(最大2秒分のデータ)を光ディスク2に記録する処理を、図8のフローチャートを参照して説明する。なおこの例の場合、この処理は、電源投入時の処理として行われるものとする。
【0055】
カムコーダ1の電源が投入されると、ステップS41において、制御部27は、記憶部28を参照し、そこに記録が中断された旨が記憶されているか否かを判定し(図7のステップS32)、その旨が記憶されていると判定した場合、ステップS42に進む。
【0056】
ステップS42において、制御部27は、バッファメモリ11のフラグ領域を参照し、書き込み完了フラグを検出するとともに、そのフラグが設定されているフラグ領域に対応するアドレス領域のアドレスをすべて読み出す。
【0057】
記録が中断した場合、図4のステップS1(図5)およびステップS2(図6)の処理は中断するので、バッファメモリ11のフラグ領域には、図5のステップS15で設定された書き込み完了フラグが、図6のステップS25で空き状態フラグに変更されずに残っている。ここではその書き込み完了フラグが検出され、それに対応するアドレスが読み出される。
【0058】
次に、ステップS43において、制御部27は、ステップS42で読み出したアドレスを、その順番でアクセスした場合に無駄なシークが発生しないような順序に並べ替える(ソートする)。
【0059】
ステップS44において、制御部27は、ステップS43でソートされた順番で、アドレスを1つ選択する。そして制御部27は、IDEインタフェース24を制御して、選択したアドレスが設定されているアドレス領域に対応するデータ領域のデータを、光ディスク2上の選択したアドレスの記録領域に記録させる。
【0060】
次に、ステップS45において、制御部27は、ステップS44で選択したアドレスが設定されているアドレス領域に対応するフラグ領域の書き込み完了フラグを落として、空き状態フラグを設定する(書き込み完了フラグを空き状態フラグに変更する)。
【0061】
ステップS46において、制御部27は、ステップS42で読み出されたアドレスがすべて選択されたか否かを判定し、選択されていないアドレスがまだ残っていると判定した場合、ステップS44に戻り、次のアドレスを選択し、それ以降の処理を実行する。
【0062】
このようにして、記録が中断したときバッファメモリ11に記憶されていたデータが光ディスク2に記録される。
【0063】
ステップS41で、記録が中断された旨が記憶されていないと判定した場合(すなわち、正常に記録が終了していたとき)、制御部27は、ステップS47に進み、バッファメモリ11のすべてのフラグ領域に空き状態フラグを初期設定する(書き込み中フラグまたは書き込み完了フラグは落とされ、空き状態フラグが設定される)。
【0064】
ステップS46で、読み出されたアドレスのすべてが選択されたと判定されたとき(すなわち、バッファメモリ11に残っていたデータがすべて光ディスク2に記録されたとき)、またはステップS47でバッファメモリ11のフラグ領域が初期設定されたとき、制御部27は、処理を終了させる。
【0065】
なお、以上においては、入力データが光ディスク2に記録される場合を例として説明したが、バッファメモリを介して供給されるデータを記録されるものであれば、他の記録媒体であってもよい(リムーバブルメディアを含む)。
【0066】
また、以上においては、記録が中断したときにバッファメモリ11に記憶されていたデータは、光ディスク2に記録されたが、図9に示すように、メモリカードインタフェース31およびドライブ32を設け、そこに装着されたメモリカード33に記録することもできる。
【0067】
また光ディスク2やメモリカード33のようにカムコーダ1に直接装着される記録媒体の他、イーサネット(R)等のネットワークを介して接続される記録媒体にバッファメモリ11に残っているデータを記録することもできる。
【0068】
また、以上においては、ドライブ25の光ピックアップの故障により記録が中断した場合を例として説明したが、カムコーダ1の各部に電源が供給されなくなったことで(いわゆるバッテリが切れたことで)記録が中断した場合においても、そのときバッファメモリ11に記憶されていたデータを残すことができる。図10は、この例におけるカムコーダ1の構成例を示している。
【0069】
カムコーダ1のメインバッテリ41は、撮像部21乃至記憶部28、並びに予備バッテリ42および予備バッテリ周辺回路43に電源を供給する。
【0070】
予備バッテリ42は、メインバッテリ41からバッファメモリ11に電源が供給されなくなったときに、バッファメモリ11に電源を供給する。なお予備バッテリ42は、2次電池であり、通常はメインバッテリ41から給電を受けており、メインバッテリ41が切れた時点ではフル充電の状態となっている。
【0071】
予備バッテリ周辺回路43は、メインバッテリ41が切れたことを検出したり、バッファメモリ11の初期化を予備バッテリ42からの給電で行う。
【0072】
このようにカムコーダ1を構成することで、メインバッテリ41が切れ、電源の供給が途絶えても、バッファメモリ11には、そのとき記憶されていたデータを保持する電源が供給されるので、例えば、メインバッテリ41が充電されて装着され、装置全体に電源が供給されるようになったとき、図8の処理でバッファメモリ11に残っていたデータは、光ディスク2に記録される。
【0073】
なおこの例の場合、バッファメモリ11は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの揮発性半導体メモリやSRAM(Static Random Access Memory)などのバッテリバックアップ可能な半導体メモリで構成されている。
【0074】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実現させることもできるが、ソフトウエアにより実現させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実現する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムがコンピュータにインストールされ、そのプログラムがコンピュータで実行されることより、上述したカムコーダ1が機能的に実現される。
【0075】
図11は、上述のようなカムコーダ1として機能するコンピュータ101の一実施の形態の構成を示すブロック図である。CPU111にはバス115を介して入出力インタフェース116が接続されており、CPU111は、入出力インタフェース116を介して、ユーザから、キーボード、マウスなどよりなる入力部118から指令が入力されると、例えば、ROM112、ハードディスク114、またはドライブ120に装着される磁気ディスク131、光ディスク132、光磁気ディスク133、若しくは半導体メモリ134などの記録媒体に格納されているプログラムを、RAM113にロードして実行する。これにより、上述した各種の処理が行われる。さらに、CPU111は、その処理結果を、例えば、入出力インタフェース116を介して、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなる出力部117に必要に応じて出力する。なお、プログラムは、ハードディスク114やROM112に予め記憶しておき、コンピュータ101と一体的にユーザに提供したり、磁気ディスク131、光ディスク132、光磁気ディスク133,半導体メモリ134等のパッケージメディアとして提供したり、衛星、ネットワーク等から通信部119を介してハードディスク114に提供することができる。
【0076】
なお、本明細書において、記録媒体により提供されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、記録が中断したときに記憶媒体に記憶されていたデータを記録媒体に記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したカムコーダの利用例を示す図である。
【図2】図1のカムコーダの構成例を示すブロック図である。
【図3】図2のバッファメモリのデータ構造を示す図である。
【図4】図1のカムコーダの記録処理を説明するフローチャートである。
【図5】図4のステップS1の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図6】図4のステップS2の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図7】図4のステップS3の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図8】図1のカムコーダの電源投入時の処理を説明するフローチャートである。
【図9】本発明を適用したカムコーダの他の構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明を適用したカムコーダの他の構成例を示すブロック図である。
【図11】パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カムコーダ, 2 光ディスク, 11 バッファメモリ, 21 撮像部, 22 マイクロフォン, 23 エンコーダ, 24 IDEインタフェース, 25 ドライブ, 26 操作部, 27 制御部, 28 記憶部, 31 メモリカードインタフェース, 32 ドライブ, 33 メモリカード, 41 メインバッテリ, 42 予備バッテリ, 43 予備バッテリ周辺回路
Claims (8)
- 入力データを、記憶媒体に一時的に記憶させてから、記録媒体に記録させる記録装置において、
前記入力データを前記記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグを立て、前記記憶媒体に記憶された前記入力データを前記記録媒体に記録した時、前記フラグを落とすフラグ制御手段と、
前記記録媒体への前記入力データの記録が中断された時、前記記憶媒体に記憶されている前記入力データ及び前記フラグの状態を保持し、前記記録媒体への前記入力データの記録の開始時に前記フラグが落ちている場合に、前記フラグに対応する前記入力データを前記記憶媒体から読み出して、前記記録媒体に記録させる記録制御手段と
を備えることを特徴とする記録装置。 - 前記記録制御手段は、前記記録媒体への前記入力データの記録の開始時に前記フラグが落ちている場合に、他の場合と異なる記録媒体に前記入力データを記録させる
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 外部の風景を撮像する撮像手段をさらに備え、
前記入力データは、前記撮像手段による撮像の結果得られた画像データである
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記フラグ制御手段は、前記第1の記録媒体への前記入力データの記録が開始されるとき、そのとき立っている前記フラグをすべて落とす初期化を行い、
前記保持手段は、開始される前記第1の記録媒体への前記入力データの記録の前に行われた前記第1の記録媒体への前記入力データの記録が中断されているとき、前記フラグ制御手段の前記初期化を中止させる
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記保持手段は、第1の電源からの電力供給が途絶えることによって前記第1の記録媒体への前記入力データの記録が中断し、前記記憶媒体の記憶と、前記フラグの状態を保持することができなくなったとき、前記記憶媒体の記憶と、前記フラグの状態を保持するのに必要な電力を第2の電源から供給させる
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記記録制御手段は、前記第1の電源からの電力供給が再開されたとき、前記保持手段により保持された前記フラグの状態を把握し、前記フラグが落ちている場合に、前記フラグに対応する前記入力データを前記記憶媒体から読み出して、前記記録媒体に記録させる
ことを特徴とする請求項5に記載の記録装置。 - 入力データを、記憶媒体に一時的に記憶させてから、記録媒体に記録させる記録装置の記録方法において、
前記入力データを前記記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグを立て、前記記憶媒体に記憶された前記入力データを前記記録媒体に記録した時、前記フラグを落とすフラグ制御ステップと、
前記記録媒体への前記入力データの記録が中断された時、前記記憶媒体に記憶されている前記入力データ及び前記フラグの状態を保持し、前記記録媒体への前記入力データの記録の開始時に前記フラグが落ちている場合に、前記フラグに対応する前記入力データを前記記憶媒体から読み出して、前記記録媒体に記録させる記録制御ステップと
を含むことを特徴とする記録方法。 - 入力データを記憶媒体に一時的に記憶する時、フラグが立つように、前記記憶媒体に記憶された前記入力データを前記記録媒体に記録した時、前記フラグが落ちるようにフラグを制御するフラグ制御ステップと、
前記記録媒体への前記入力データの記録が中断された時、前記記憶媒体に記憶されている前記入力データ及び前記フラグの状態の保持と、前記記録媒体への前記入力データの記録の開始時に前記フラグが落ちている場合の、前記記憶媒体から読み出された前記フラグに対応する前記入力データの、前記記録媒体に対する記録を制御する記録制御ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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JP2002269960A JP2004112170A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 記録装置および方法、並びにプログラム |
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Cited By (1)
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JP2008257856A (ja) * | 2008-06-02 | 2008-10-23 | Sony Corp | 情報記録装置、および情報記録方法、並びにコンピュータ・プログラム |
-
2002
- 2002-09-17 JP JP2002269960A patent/JP2004112170A/ja not_active Abandoned
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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