JP2004111446A - 半導体レーザ素子の実装方法及びその実装方法を用いた半導体レーザ装置並びに光学モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】アレイ状に配置される半導体レーザ素子を精度良く位置決めすることができる半導体レーザ素子の実装方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体レーザ素子の実装方法は以下のステップによる。半導体レーザ素子50を位置決めするための素子用位置決めマーク42、43が予め形成されたマウンタ40を用意し、前記マウンタ40をケース本体上に取り付ける。そして、マウンタ40の位置決めマーク42、43に従い複数の半導体レーザ素子50を前記マウンタ40に位置決めする。これにより半導体レーザ素子50をマウンタ40にアレイ状に精度良く実装することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明に係る半導体レーザ素子の実装方法は以下のステップによる。半導体レーザ素子50を位置決めするための素子用位置決めマーク42、43が予め形成されたマウンタ40を用意し、前記マウンタ40をケース本体上に取り付ける。そして、マウンタ40の位置決めマーク42、43に従い複数の半導体レーザ素子50を前記マウンタ40に位置決めする。これにより半導体レーザ素子50をマウンタ40にアレイ状に精度良く実装することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光情報処理や光通信用の光源、または光記録装置や画像形成装置の光源として用いられる半導体レーザ素子の実装方法及びこの実装方法を用いた半導体レーザ装置並びに光学モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
異なる複数の波長の光を合成し、これを1本の光ファイバーにより伝送する光波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)が開発されている。光波長を多重化することで伝送容量を拡大することができるため、情報通信の発展に伴い需要が高まっている。
【0003】
このような光波長多重化の技術分野において、光源のアレイ化が容易な垂直共振型面発光型半導体レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser、以下「面発光レーザ」という)への期待は大きい。
【0004】
波長の異なる面発光レーザを搭載することで、面発光体レーザを光波長多重の光源として用いることができる。従来の半導体レーザ装置は、このような波長の異なる複数のレーザ素子を金属ケース内にアレイ状に取り付け、このケース表面から波長の異なるレーザ光を取り出している。レーザ装置から出射された各レーザ光はレンズ等の光学部材を介して合成され、1本の光ファイバーにより伝送される。他方、受信側では、光ファイバーにより送られてきた波長多重光を各波長毎に分離している。
【0005】
例えば特許文献1は、光学部品2が形成された透明基板3と複数個の光素子が形成され光素子基板5とを位置決めする装置を開示している。ここでは、透明基板3から入射された光を、光素子基板上で受光し、その受光量の最大値を検知することで両者の位置決めを行っている。
【0006】
また特許文献2は、面発光素子の実装方法を開示している。ここでは、基板1上に形成された面半発レーザアレー2のパッド5、6を、チップキャリア8に形成された配線に達する孔10内に挿入させることで、レーザアレー2とチップキャリア8との位置合わせを行っている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−173050号公報
【特許文献2】
特開平8−288590号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の半導体レーザ装置には次のような課題がある。半導体レーザ装置は、コリメータレンズや集光レンズの光学部材と結合されて光モジュールを形成する。このため、半導体レーザ装置とこれら光学部材とが精度良く位置決めされる必要がある。コリメータレンズは、半導体レーザ素子からの光を平行光にしこれを集光レンズに伝えるものであるため、コリメータレンズの焦点位置近傍に半導体レーザの出射窓を位置させる必要がある。仮に、複数のレーザ素子がケース内において精度よく位置決めされていないと、半導体レーザ装置から出射されたレーザ光が適切に合成されないという惧れがある。また、上記特許文献1の位置決め装置は、光素子基板5に受光素子を必要とし、上記特許文献2の実装方法は、チップキャリア8にレーザ加工により孔10を形成しなければならず、いずれの場合にも簡単にレーザ素子の位置決めを行うことができない。
【0009】
そこで本発明は上記従来の課題を解決し、アレイ状に配置される半導体レーザ素子を精度良く位置決めすることができる半導体レーザ素子の実装方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、複数の半導体レーザ素子を精度良く位置決め可能な半導体レーザ装置および光学モジュールを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体レーザ素子を実装する方法は、複数の半導体レーザ素子をアレイ状に配置するときに、そのアレイ状の配置に対応した形状のマウンタを用意し、前記マウンタをケース本体に取り付け、前記複数の半導体レーザ素子を前記マウンタの形状にそれぞれ位置決めして固定するものである。これにより、半導体レーザ素子を非常に簡単に位置決めしアレイ状に実装することができる。
【0011】
好ましくは、マウンタは一定の厚みを有し、その平面形状が多角形であり、前記複数の半導体レーザ素子の各々は、前記マウンタの辺または側面に合わせてそれぞれ位置決めされる。レーザ素子をマウンタの辺または側面に合わせるだけで簡単に位置決めすることができる。
【0012】
さらに好ましくは、複数の半導体レーザ素子の各々は、レーザ素子の側面を前記マウンタの側面に固定させても良い。この場合、レーザ素子の高さ寸法とマウンタの厚さとはほぼ同程度にすることが望ましい。レーザ素子の側面がすべてマウンタの側面に固定されることで一定の強度を確保することができる。さらに好ましくは、マウンタは一定の厚みを有し、その平面形状が多角形であり、前記多角形を形成するコーナー部にレーザ素子の形状に対応する切欠部が形成される。複数の半導体レーザ素子は、それぞれ切欠部に合わせてそれぞれ位置決め固定される。切欠部は、少なくと2つの側面が交差(例えば90度)するコーナーを有し、そのコーナーの側面にレーザ素子の側面を位置決め固定させることで、レーザ素子のマウンタへの取付け強度をより大きくすることができる。
【0013】
好ましくは、マウンタには半導体レーザ素子を位置決めするための素子用位置決めマークが予め形成されているものであっても良い。マウンタに予め位置決めマークを形成しておくことにより、例えば、レーザ素子やマウンタの外形の一部が何らかの理由により破損もしくは崩れているような場合であっても、複数の半導体レーザ素子を精度良く位置決めすることができる。
【0014】
好ましくは前記マウンタには、前記マウンタを前記ケース本体に位置決めするための本体用位置決めマークが形成される。これによりマウンタ自身をケース本体に精度良く位置決め固定することができるため、マウンタに固定される複数の半導体レーザ素子の位置決め精度をより高くすることができる。
【0015】
素子用位置決めマーク及び前記本体用位置決めマークは、例えばマウンタ上に形成された複数の溝を用いることが可能である。溝は、必ずしも連続する溝でなくても良く、断続的な溝であってもよい。さらに溝以外にも、位置決めマークとして識別可能なものであれば、凹部、凸部、段差、色の異なる線等をマークとして用いることも可能である。
【0016】
好ましくは、複数の半導体レーザ素子は、素子の少なくとも1辺を前記素子用位置決めマークに合わせることでそれぞれ位置決めされるようにしても良い。少なくとも1辺が位置合わせされれば、レーザ素子の位置決め精度を保つことが可能である。また、複数の半導体レーザ素子は、マウンタの側面に固定されるものであっても良い。例えば、レーザ素子の側面とマウンタの側面とを互いに固定するようにしても良い。マウンタ上に固定するよりも、垂直方向の高さを小さくすることが可能である。
【0017】
さらに本発明に係る複数の面発光型半導体レーザ素子を搭載する半導体レーザ装置は以下の構成を含む。複数の電極部を含むケース本体と、前記ケース本体上に取り付けられ、前記複数の面発光型半導体レーザ素子の配列に対応した形状のマウンタと、前記マウンタの形状に合わせて前記マウンタにアレイ状に取り付けられる前記複数の面発光型半導体レーザ素子と、前記複数の面発光型半導体レーザ素子を前記複数の電極部に電気的に接続する接続手段とを含む。このようなマウンタを用いることで半導体レーザ素子を非常に簡単にしかも精度良くアレイ状に実装することができる。
【0018】
本発明の半導体レーザ装置は、複数の面発光型半導体レーザ素子を搭載するものであり、次の構成を含む。複数の電極部を含むケース本体と、前記ケース本体上に取り付けられ、表面に位置決めマークが形成されたマウンタと、前記位置決めマークに従い前記マウンタにアレイ状に取り付けられる複数の半導体レーザ素子と、前記複数の半導体レーザ素子を前記複数の電極部に電気的に接続する接続手段とを含み、前記複数の面発光型半導体レーザ素子はそれぞれ異なる波長の光を出射可能である。このようなマウンタを用いることにより複数の半導体レーザ素子を精度良くアレイ状に位置決め固定することができ、レーザ装置から出射されるレーザ光の出射位置の精度も向上される。さらに、波長の異なるレーザ素子を用いることで、光波長多重の精度を向上することが可能である。
【0019】
本発明の光学モジュールは、複数の面発光型半導体レーザ素子を含む半導体レーザ装置と光学部材とを備え、前記半導体レーザ装置は、金属製ステム上に固定されるマウンタと、前記マウンタに形成された位置決めマークに従い前記マウンタに位置決めして固定される複数の半導体レーザ素子とを含み、前記光学部材は、前記複数の半導体レーザ素子と対応する位置に配された複数のレンズと、前記複数のレンズからの光を集光する集光レンズとを含む。半導体レーザ装置に実装される半導体レーザ素子の位置決め精度が向上されるので、レーザ装置からのレーザ光を集光する光学モジュールの精度も向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の構成を示す図であり、同図(a)はレーザ装置のキャップを取り外した状態の平面図、同図(b)はそのX−X線断面図である。
【0021】
半導体レーザ装置1は、金属製のステム(またはケース本体)10と、金属製ステム10に取り付けられる金属製のキャップ20(一点鎖線で示す)とを含む。金属製ステム10は円柱状を有し、その表面は円形である。表面の外周に、段差を含むフランジ11が環状に形成される。キャップ20は円筒状であり、その側面から外周に突出する端部21が形成される。キャップ20の表面中央には、円形状の開口(または窓)20aが形成される。キャップ20の裏面には、その裏面形状に合わせて円形状のガラス20bが取り付けられる。好ましくは、ガラス20bの外周がキャップ20の裏面に融着により固定される。キャップ20の開口20aは、ガラス20bにより閉じられ、後述する半導体レーザ素子50の表面から照射されたレーザ光を透過する透過窓として機能する。キャップ20の端部21は、フランジ11に例えば溶接等によって溶着され、キャップ20と金属製ステム10とによって内部に密閉された空間が形成され、内部には窒素ガスが充填される。
【0022】
金属製ステム10には、複数のリードピン30を取り付けるための貫通孔12が形成される。貫通孔12は、それぞれが等間隔となるように、金属ステム10の中心を基準に90度の間隔に配置される。貫通孔12には絶縁体膜13が充填され、リードピン30は絶縁体膜13を介して貫通孔12内に固定される。リードピン30の一端は、金属製ステム10の裏面から突出し、他端は金属製ステム10の表面から突出している。リードピン30は、絶縁体膜13によって金属製ステム10と電気的に絶縁されている。金属製ステム10表面からリードピン30の最上面(電極部31)までの距離は、面発光素子の電極パッドと同じ高さか数100μm程度下がっている範囲にあることが望ましい。
【0023】
金属製ステム10のほぼ中央には、マウンタ40が固定され、マウンタ40の各コーナーには4つの面発光型半導体レーザ素子50が取り付けられる。面発光型半導体レーザ素子50は、例えば図8に示すように構成される。すなわち、n型のGaAs基板100上に、n型のバッファ層102、n型の下部DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラック型反射鏡)103、アンドープの下部スペーサ層104とアンドープの量子井戸活性層105とアンドープの上部スペーサ層106とを含む活性領域107、p型の上部DBR108、及びp型のコンタクト層109が順次積層され、メサ構造のレーザ素子部101が形成される。コンタクト層109上には層間絶縁膜112を介してp側電極層113が形成され、基板1の裏面にはn側電極114が形成される。p側電極層113の中央にはレーザ出射窓111が形成される。また上部DBR108の最下層には、p型のAlAs層110が挿入され、AlAs層110は酸化領域によって囲まれた円形状の開口121を有し、これによって光閉じ込めおよび電流狭窄を行う。
【0024】
マウンタ40の表面には、Au等の金属がメッキまたは蒸着され、この部分に半導体レーザ50のn側電極114が接続される。マウンタ40の材質としては、GaAsなどの半導体材料やAlOやAlN等のセラミックを用いても良い。基板100がGaAsである場合、マウンタ40はGaAsと熱膨張係数が近く、かつ放熱特性が優れたAlNを用いることが望ましい。マウンタ40の表面に電極を形成し、マウンタ40の裏面は、金属製ステム10と銀ペースト等によって接着される。あるいは、共晶半田により接着を行っても良い。マウンタ40の表面電極と金属製ステム10をワイヤボンディングすることにより、半導体レーザ50のn側電極が、ステムケースと同電位になる。また、はじめからマウンタ40の表面と裏面が電気的に同電位になるように構成すれば、ワイヤボンディング工程は不要である。金属製ステム10は接地電位に接続されるので、半導体レーザ50のn側電極114がマウンタ40を介して接地電位に接続される。
【0025】
面発光型半導体レーザ素子50は、マウンタ40上に2×2のアレイ状に配置される。レーザ素子50は、端面発光型レーザと異なり、レーザ素子部101の表面(出射窓11)からレーザ光を出射する。このため、レーザ素子50をアレイ状に配置することのより、二次元的なアレイ光源を得ることができる。4つのレーザ素子50は、それぞれのレーザ光の波長を異にし、例えば、780、800、825、850nmのレーザ光を出射する。半導体レーザ素子50のp側電極層13はボンディングパッド51に接続され(図2参照)、ボンディングパッド51がボンディングワイヤ60により金属製ステムの電極部31に電気的に接続される。
【0026】
次に、4つの半導体レーザ素子を実装する方法について説明する。本例で使用する半導体レーザ素子のチップサイズは、1辺が600ミクロンの角柱で、チップ中心に発光部(出射窓)101が形成されている(図2参照)。4つのレーザ素子50の発光点の間隔を1ミリとする場合、レーザ素子50の発光点が、1辺を1ミリとする正方形の頂点にくるようにダイボンディングする。このとき、マウンタ40は、1辺が1.6ミリ(発光点ピッチ+素子サイズ)の正方形のものを用意する。マウンタ40は、一定の厚さを有し、例えば半導体レーザ素子の高さと同程度の厚さを有する。
【0027】
図2(a)にマウンタの平面図を示し、図2(b)に半導体レーザ素子を実装した状態を示す。マウンタ40には、中心を十字方向に走る溝41と、マウンタの各辺に平行な4本の溝42、43とが予め形成される。マウンタ40の溝41、42、43は、例えば半導体ウエハーをダイシング加工するときと同様の工程を利用して形成することができる。マウンタ40の側面から溝42までの距離は、レーザ素子50の1辺の1/2であり、溝43までの距離は、レーザ素子の1辺の長さに等しい。マウンタ40を金属製ステム10上に取付ける際、溝41をリードピン30に一致させ、マウンタ40を金属製ステム10に対して位置決めする。マウンタ40の搭載後、銀ペーストの硬化条件で一旦アニールし、マウンタ40と金属ステム10とを固定する。
【0028】
次に、マウンタ40上にレーザ素子50を搭載する。マウンタ40の4隅(コーナー部)に銀ペーストを塗布し、レーザ素子50の各辺がマウンタ40の4隅の各辺とちょうど重なるように搭載すれば簡単に位置合わせが完了する。このとき、レーザ素子50の向きは、それぞれ90度ずつ異なり、各ボンディングパッド51が電極部31に対向するようにする。また、レーザ素子50の外形に欠損等の異常が見られた場合には、レーザ素子50の中心の発光部101を溝42に一致させ、かつ、レーザ素子50の側面を溝43に一致させれば、レーザ素子50をマウンタ40に位置決めすることができる。こうして4つのレーザ素子50をマウンタ40に位置合わせした後、再びアニールをすることによりレーザ素子50がマウンタ40上に固定される。
【0029】
そして、ボンディングワイヤ60により各レーザ素子50とリードピン30の最上面が接続され、キャップ20が金属ステム10に固定される。これにより波長の異なる4つのレーザ素子50が、2×2のアレイ状で金属製ステム10上に精度良く位置決め実装される。
【0030】
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置の要部の平面図であり、図4(a)はそこに用いられるマウンタの平面図、図4(b)はマウンタにレーザ素子が固定された状態を示す平面図である。金属製ステム10は、図1のものと同一の構成であり、これに隣接して半導体レーザ素子50の発光点を2ミリ間隔で搭載する例を説明する。レーザ素子のサイズは、上記と同様に1辺が600ミクロンとすると、マウンタの大きさは、発光点のピッチと素子サイズから、2.6ミリが望ましい。しかし、本例では、リードピン30の間隔がこれよりも小さいと仮定し、マウンタは、2×1.6ミリのサイズのものを用いる。
【0031】
図4(a)に示すように、マウンタ40aの中央には金属製ステム10への位置決め用の十字型の溝41と、その両側にレーザ素子50の位置決め用の溝43が形成される。先ず、マウンタ40aの溝41を用いて、マウンタ40aを金属ステム10上に位置決めをする。このとき、マウンタ40aは、その長手方向が水平となるように位置決めされる(図3参照)。本例では、レーザ素子50はマウンタ40a上に搭載されるのではなく、マウンタ40aの横方向または側面に搭載される。このため、マウンタ40aの表面に導電性の銀ペースト等を塗布する必要はない。
【0032】
マウンタ40aを金属製ステム10上に固定した後、マウンタ40aの側面に銀ペーストを塗布し、そこにレーザ素子50の側面を接着させる(図3および図4(b)参照)。このとき、レーザ素子50の中央の発光点がマウンタ40aの側面(側面は溝42とみなすこともできる)に一致させ、かつ、レーザ素子50の一辺を溝43に一致させることで、レーザ素子50をそれぞれマウンタ40aの4隅に位置合わせすることができる。レーザ素子50のX軸(横軸)方向の位置合わせは溝43を用いて行われるが、Y軸(縦軸)方向のピッチは、マウンタ40aの短手側の幅によって決定され、従って位置ずれを生じさせない。
【0033】
レーザ素子50の側面をマウンタ40aの側面に接着させた際、レーザ素子50とマウンタ40aの接触部位で、銀ペーストが盛り上がることがあるが、マウンタ40aに溝43が形成されているため、銀ペーストの一部が溝43に流れ込む。このためレーザ素子50の表面が銀ペーストによって汚染されるのを防止することができる。また、接触部位にペーストが溜まることがないので、ペーストの厚みによる間隔のずれを防ぐことが出来る。本例では、レーザ素子50のX方向の位置決め精度は、おおよそ10ないし20ミクロンの範囲内にすることができる。
【0034】
次に本発明の第3の実施の態様について説明する。本実施の形態は、4個以上のレーザ素子を2ミリ間隔でダイボンディングする場合について説明する。図5は、9個のレーザ素子50を3×3のマトリクスアレイ状に実装するときのマウンタの例を示す。レーザ素子50のサイズは、1辺が600ミクロン角で、その中心に発光点が形成されている。マウンタ40bとして、4.6ミリ角の大きさを用意する。マウンタ40b上には、マウンタを位置決めするための十字型の溝41と、マウンタ40bの各辺と平行な4本の溝42と、8本の溝43が形成される。本実施の形態では、マウンタの中央にレーザ素子50が実装されるため、溝41の両側に溝43が形成される(溝41からそれぞれレーザ素子の1/2の距離だけ離間される)。このため溝41は、レーザ素子の発光点を位置合わせするための溝(溝42)としても機能する。
【0035】
金属製ステム10上へのマウンタ40bの実装およびマウンタ40b上へのレーザ素子の実装は、第1の実施の形態と同様に行われ、図5(b)に示すように、マウンタ40b上に3×3のレーザ素子アレイが形成される。9個のレーザ素子50は、それぞれ異なる波長を有し、半導体レーザ装置の表面からは波長が多重化されたレーザ光が出射される。
【0036】
マウンタの形状や大きさは、レーザ素子の発光点のピッチ、金属製ステム10の形状およびリードピン30の間隔等を考慮して最適なものが選択される。図6および図7に他のマウンタの例を示す。図6に示すマウンタ71は、第2の実施の形態に用いられたマウンタ40bを変形するもので、マウンタの長手方向をレーザ素子の1辺分だけ長くし、溝42を形成している。レーザ素子50の実装は、同図(b)に示すように、レーザ素子50の発光部を溝42に合わせ、かつ、素子の一辺をマウンタ71の側面に合わせることで、レーザ素子の位置決めが行われる。仮に、レーザ素子50の外形に欠損等の以上がある場合には、溝43との位置合わせを行うことができる。本例によるマウンタを用いた場合、第2の実施の態様(図4)と比較して、レーザ素子50の一辺のすべてがマウンタ71の側面と接触されるため、レーザ素子50の固定を強化することが可能である。
【0037】
図7に示すマウンタ72は、各コーナー部にレーザ素子の形状に対応する切欠部73が形成される。切欠部73は、垂直なコーナーを有し、そのコーナーを挟む辺の長さは、レーザ素子の一辺に等しい。マウンタの中央には、マウンタを位置合わせするための溝41が形成される。また、マウンタの各辺からレーザ素子の1辺の1/2の距離の位置に、レーザ素子の発光部101を位置合わせするための溝42が形成される。
【0038】
レーザ素子50をマウンタ72に実装した状態を図7(b)に示す。レーザ素子50は、マウンタ72の切欠部73にちょうどはまり込むように位置決めされる。仮に、レーザ素子50の外形に欠損等がある場合には、レーザ素子の発光部101を溝42に位置合わせさせることができる。本例によるマウンタを用いた場合、図6に示すマウンタと比較して、レーザ素子50がマウンタ72と接触する面積が2倍になるため、レーザ素子50の取付け強度をさらに向上させることができる。さらに、本例によるレーザ素子50をマウンタ72上に実装したときの平面図は、第1の実施態様のときの図2と同じであるが、本例の場合にはレーザ素子をマウンタの側面に取り付けるものであるため、それだけ垂直方向の高さを小さくすることができる利点がある。
【0039】
次に本発明による半導体レーザ装置を光モジュールおよびそれを用いた光伝送システムへの適用例を示す。図9(a)、(b)に、図1に示す本発明の半導体レーザ装置1と光学部材とを組み合わせた光モジュール200の構成を示す。光モジュール200は、4つのコリメータレンズ210と、集光レンズ220を含む。コリメータレンズ210は、半導体レーザ装置1のレーザ素子50と対応する位置に配置され、レーザ素子50から出射されたレーザ光を平行光線にする。好ましくは、コリメータレンズ210の焦点位置にレーザ素子50の発光部101を位置決めさせる。各レーザ素子50から出射された波長の異なるレーザ光はコリメータレンズ210を介して集光レンズ220に入射され、そこでレーザ光が合成され光波長の多重化が行われる。波長多重化された光は、光ファイバー230によって伝送される。
【0040】
図10(a)、(b)は、受信側の光モジュールの構成を示す図である。光ファイバー230からの波長が多重化された光は、コリメータレンズ240により平行光線に変換され、これが波長分離器250に入射される。波長分離器250は、ミラーコート251とダイクロイックフィルター252を組み合わせ、多重化された波長をそれぞれ分離する。分離された光は、フォトダイオード260によって受光され、ここで電気信号に変換される。
【0041】
本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0042】
上記実施の態様では、マウンタの位置決めおよびレーザ素子の位置決めに溝41、42、43等を用いたが、これらの溝は必ずしも連続する溝でなくても良く、断続的な溝であってもよい。さらに溝以外にも、位置決めとして識別可能なものであれば、凹部、凸部、段差、色の異なる線等を位置決めに用いることができ、これらをマウンタ上の一部に形成するものであっても良い。
【0043】
上記実施の態様では、半導体レーザ装置に実装されるレーザ素子の波長がすべて異なる例について説明したが、これに限らず、いくつかのレーザ素子の波長が重複するものを用いても良い。
【0044】
さらに、レーザ素子の波長を異ならせる以外に、レーザ光の偏光方向、ビーム広がり角度、あるいはスポット径などの光学的特性が異なるレーザ素子を1つのレーザ装置内に実装してもよい。半導体レーザ装置を光記録用の光源に適用する場合、実装された複数のレーザ素子の中から最適なレーザ素子を選択駆動することで、光記録媒体への書込みあるいは読み出しに最適な偏光方向あるいはスポット径等を選択するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、半導体レーザ装置に複数の半導体レーザ素子を実装するに際して、半導体レーザ素子と搭載するマウンタに予め位置決め用のマークを形成しておくことにより、半導体レーザ素子をマウンタ上に精度良く位置決めすることができる。さらに、半導体レーザ素子をアレイ状に実装するときに、所望のアレイサイズを反映したマウンタを使用することで、簡単で低コストな位置決めを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の要部の平面図、同図(b)はそのX−X線断面図である。
【図2】図2(a)は図1に示すマウンタの平面図、図2(b)は半導体レーザ素子をマウンタに実装した状態を示す図である。
【図3】第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置の要部の平面図である。
【図4】図4(a)は図3に示すマウンタの平面図、図4(b)は半導体レーザ素子をマウンタに実装した状態を示す図である。
【図5】第3の実施の形態に係るマウンタを示し、同図(a)はマウンタの平面図、同図(b)は半導体レーザをマウンタに実装した状態を示す図である。
【図6】マウンタの他の変形例を示し、同図(a)はマウンタの平面図、同図(b)は半導体レーザをマウンタに実装した状態を示す図である。
【図7】マウンタの他の変形例を示し、同図(a)はマウンタの平面図、同図(b)は半導体レーザをマウンタに実装した状態を示す図である。
【図8】面発光型半導体レーザ素子の構成を示し、同図(a)は断面図、同図(b)は平面図を示す。
【図9】本発明に係る半導体レーザ装置を光モジュールおよび光伝送システムへの適用例を示す図であり、図9(a)はその斜視図、図9(b)は平面的な模式図である。
【図10】受信側の光モジュールの構成を示す図であり、同図(a)はその斜視図、同図(b)は平面的な模式図である。
【符号の説明】
1:半導体レーザ装置 10:金属製ステム
20:キャップ 30:リードピン
31:電極部
40、40a、40b、71、72:マウンタ
41、42、43:位置決め用の溝
50:半導体レーザ素子
51:ボンディングパッド
60:ボンディングワイヤ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光情報処理や光通信用の光源、または光記録装置や画像形成装置の光源として用いられる半導体レーザ素子の実装方法及びこの実装方法を用いた半導体レーザ装置並びに光学モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
異なる複数の波長の光を合成し、これを1本の光ファイバーにより伝送する光波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)が開発されている。光波長を多重化することで伝送容量を拡大することができるため、情報通信の発展に伴い需要が高まっている。
【0003】
このような光波長多重化の技術分野において、光源のアレイ化が容易な垂直共振型面発光型半導体レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser、以下「面発光レーザ」という)への期待は大きい。
【0004】
波長の異なる面発光レーザを搭載することで、面発光体レーザを光波長多重の光源として用いることができる。従来の半導体レーザ装置は、このような波長の異なる複数のレーザ素子を金属ケース内にアレイ状に取り付け、このケース表面から波長の異なるレーザ光を取り出している。レーザ装置から出射された各レーザ光はレンズ等の光学部材を介して合成され、1本の光ファイバーにより伝送される。他方、受信側では、光ファイバーにより送られてきた波長多重光を各波長毎に分離している。
【0005】
例えば特許文献1は、光学部品2が形成された透明基板3と複数個の光素子が形成され光素子基板5とを位置決めする装置を開示している。ここでは、透明基板3から入射された光を、光素子基板上で受光し、その受光量の最大値を検知することで両者の位置決めを行っている。
【0006】
また特許文献2は、面発光素子の実装方法を開示している。ここでは、基板1上に形成された面半発レーザアレー2のパッド5、6を、チップキャリア8に形成された配線に達する孔10内に挿入させることで、レーザアレー2とチップキャリア8との位置合わせを行っている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−173050号公報
【特許文献2】
特開平8−288590号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の半導体レーザ装置には次のような課題がある。半導体レーザ装置は、コリメータレンズや集光レンズの光学部材と結合されて光モジュールを形成する。このため、半導体レーザ装置とこれら光学部材とが精度良く位置決めされる必要がある。コリメータレンズは、半導体レーザ素子からの光を平行光にしこれを集光レンズに伝えるものであるため、コリメータレンズの焦点位置近傍に半導体レーザの出射窓を位置させる必要がある。仮に、複数のレーザ素子がケース内において精度よく位置決めされていないと、半導体レーザ装置から出射されたレーザ光が適切に合成されないという惧れがある。また、上記特許文献1の位置決め装置は、光素子基板5に受光素子を必要とし、上記特許文献2の実装方法は、チップキャリア8にレーザ加工により孔10を形成しなければならず、いずれの場合にも簡単にレーザ素子の位置決めを行うことができない。
【0009】
そこで本発明は上記従来の課題を解決し、アレイ状に配置される半導体レーザ素子を精度良く位置決めすることができる半導体レーザ素子の実装方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、複数の半導体レーザ素子を精度良く位置決め可能な半導体レーザ装置および光学モジュールを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体レーザ素子を実装する方法は、複数の半導体レーザ素子をアレイ状に配置するときに、そのアレイ状の配置に対応した形状のマウンタを用意し、前記マウンタをケース本体に取り付け、前記複数の半導体レーザ素子を前記マウンタの形状にそれぞれ位置決めして固定するものである。これにより、半導体レーザ素子を非常に簡単に位置決めしアレイ状に実装することができる。
【0011】
好ましくは、マウンタは一定の厚みを有し、その平面形状が多角形であり、前記複数の半導体レーザ素子の各々は、前記マウンタの辺または側面に合わせてそれぞれ位置決めされる。レーザ素子をマウンタの辺または側面に合わせるだけで簡単に位置決めすることができる。
【0012】
さらに好ましくは、複数の半導体レーザ素子の各々は、レーザ素子の側面を前記マウンタの側面に固定させても良い。この場合、レーザ素子の高さ寸法とマウンタの厚さとはほぼ同程度にすることが望ましい。レーザ素子の側面がすべてマウンタの側面に固定されることで一定の強度を確保することができる。さらに好ましくは、マウンタは一定の厚みを有し、その平面形状が多角形であり、前記多角形を形成するコーナー部にレーザ素子の形状に対応する切欠部が形成される。複数の半導体レーザ素子は、それぞれ切欠部に合わせてそれぞれ位置決め固定される。切欠部は、少なくと2つの側面が交差(例えば90度)するコーナーを有し、そのコーナーの側面にレーザ素子の側面を位置決め固定させることで、レーザ素子のマウンタへの取付け強度をより大きくすることができる。
【0013】
好ましくは、マウンタには半導体レーザ素子を位置決めするための素子用位置決めマークが予め形成されているものであっても良い。マウンタに予め位置決めマークを形成しておくことにより、例えば、レーザ素子やマウンタの外形の一部が何らかの理由により破損もしくは崩れているような場合であっても、複数の半導体レーザ素子を精度良く位置決めすることができる。
【0014】
好ましくは前記マウンタには、前記マウンタを前記ケース本体に位置決めするための本体用位置決めマークが形成される。これによりマウンタ自身をケース本体に精度良く位置決め固定することができるため、マウンタに固定される複数の半導体レーザ素子の位置決め精度をより高くすることができる。
【0015】
素子用位置決めマーク及び前記本体用位置決めマークは、例えばマウンタ上に形成された複数の溝を用いることが可能である。溝は、必ずしも連続する溝でなくても良く、断続的な溝であってもよい。さらに溝以外にも、位置決めマークとして識別可能なものであれば、凹部、凸部、段差、色の異なる線等をマークとして用いることも可能である。
【0016】
好ましくは、複数の半導体レーザ素子は、素子の少なくとも1辺を前記素子用位置決めマークに合わせることでそれぞれ位置決めされるようにしても良い。少なくとも1辺が位置合わせされれば、レーザ素子の位置決め精度を保つことが可能である。また、複数の半導体レーザ素子は、マウンタの側面に固定されるものであっても良い。例えば、レーザ素子の側面とマウンタの側面とを互いに固定するようにしても良い。マウンタ上に固定するよりも、垂直方向の高さを小さくすることが可能である。
【0017】
さらに本発明に係る複数の面発光型半導体レーザ素子を搭載する半導体レーザ装置は以下の構成を含む。複数の電極部を含むケース本体と、前記ケース本体上に取り付けられ、前記複数の面発光型半導体レーザ素子の配列に対応した形状のマウンタと、前記マウンタの形状に合わせて前記マウンタにアレイ状に取り付けられる前記複数の面発光型半導体レーザ素子と、前記複数の面発光型半導体レーザ素子を前記複数の電極部に電気的に接続する接続手段とを含む。このようなマウンタを用いることで半導体レーザ素子を非常に簡単にしかも精度良くアレイ状に実装することができる。
【0018】
本発明の半導体レーザ装置は、複数の面発光型半導体レーザ素子を搭載するものであり、次の構成を含む。複数の電極部を含むケース本体と、前記ケース本体上に取り付けられ、表面に位置決めマークが形成されたマウンタと、前記位置決めマークに従い前記マウンタにアレイ状に取り付けられる複数の半導体レーザ素子と、前記複数の半導体レーザ素子を前記複数の電極部に電気的に接続する接続手段とを含み、前記複数の面発光型半導体レーザ素子はそれぞれ異なる波長の光を出射可能である。このようなマウンタを用いることにより複数の半導体レーザ素子を精度良くアレイ状に位置決め固定することができ、レーザ装置から出射されるレーザ光の出射位置の精度も向上される。さらに、波長の異なるレーザ素子を用いることで、光波長多重の精度を向上することが可能である。
【0019】
本発明の光学モジュールは、複数の面発光型半導体レーザ素子を含む半導体レーザ装置と光学部材とを備え、前記半導体レーザ装置は、金属製ステム上に固定されるマウンタと、前記マウンタに形成された位置決めマークに従い前記マウンタに位置決めして固定される複数の半導体レーザ素子とを含み、前記光学部材は、前記複数の半導体レーザ素子と対応する位置に配された複数のレンズと、前記複数のレンズからの光を集光する集光レンズとを含む。半導体レーザ装置に実装される半導体レーザ素子の位置決め精度が向上されるので、レーザ装置からのレーザ光を集光する光学モジュールの精度も向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の構成を示す図であり、同図(a)はレーザ装置のキャップを取り外した状態の平面図、同図(b)はそのX−X線断面図である。
【0021】
半導体レーザ装置1は、金属製のステム(またはケース本体)10と、金属製ステム10に取り付けられる金属製のキャップ20(一点鎖線で示す)とを含む。金属製ステム10は円柱状を有し、その表面は円形である。表面の外周に、段差を含むフランジ11が環状に形成される。キャップ20は円筒状であり、その側面から外周に突出する端部21が形成される。キャップ20の表面中央には、円形状の開口(または窓)20aが形成される。キャップ20の裏面には、その裏面形状に合わせて円形状のガラス20bが取り付けられる。好ましくは、ガラス20bの外周がキャップ20の裏面に融着により固定される。キャップ20の開口20aは、ガラス20bにより閉じられ、後述する半導体レーザ素子50の表面から照射されたレーザ光を透過する透過窓として機能する。キャップ20の端部21は、フランジ11に例えば溶接等によって溶着され、キャップ20と金属製ステム10とによって内部に密閉された空間が形成され、内部には窒素ガスが充填される。
【0022】
金属製ステム10には、複数のリードピン30を取り付けるための貫通孔12が形成される。貫通孔12は、それぞれが等間隔となるように、金属ステム10の中心を基準に90度の間隔に配置される。貫通孔12には絶縁体膜13が充填され、リードピン30は絶縁体膜13を介して貫通孔12内に固定される。リードピン30の一端は、金属製ステム10の裏面から突出し、他端は金属製ステム10の表面から突出している。リードピン30は、絶縁体膜13によって金属製ステム10と電気的に絶縁されている。金属製ステム10表面からリードピン30の最上面(電極部31)までの距離は、面発光素子の電極パッドと同じ高さか数100μm程度下がっている範囲にあることが望ましい。
【0023】
金属製ステム10のほぼ中央には、マウンタ40が固定され、マウンタ40の各コーナーには4つの面発光型半導体レーザ素子50が取り付けられる。面発光型半導体レーザ素子50は、例えば図8に示すように構成される。すなわち、n型のGaAs基板100上に、n型のバッファ層102、n型の下部DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラック型反射鏡)103、アンドープの下部スペーサ層104とアンドープの量子井戸活性層105とアンドープの上部スペーサ層106とを含む活性領域107、p型の上部DBR108、及びp型のコンタクト層109が順次積層され、メサ構造のレーザ素子部101が形成される。コンタクト層109上には層間絶縁膜112を介してp側電極層113が形成され、基板1の裏面にはn側電極114が形成される。p側電極層113の中央にはレーザ出射窓111が形成される。また上部DBR108の最下層には、p型のAlAs層110が挿入され、AlAs層110は酸化領域によって囲まれた円形状の開口121を有し、これによって光閉じ込めおよび電流狭窄を行う。
【0024】
マウンタ40の表面には、Au等の金属がメッキまたは蒸着され、この部分に半導体レーザ50のn側電極114が接続される。マウンタ40の材質としては、GaAsなどの半導体材料やAlOやAlN等のセラミックを用いても良い。基板100がGaAsである場合、マウンタ40はGaAsと熱膨張係数が近く、かつ放熱特性が優れたAlNを用いることが望ましい。マウンタ40の表面に電極を形成し、マウンタ40の裏面は、金属製ステム10と銀ペースト等によって接着される。あるいは、共晶半田により接着を行っても良い。マウンタ40の表面電極と金属製ステム10をワイヤボンディングすることにより、半導体レーザ50のn側電極が、ステムケースと同電位になる。また、はじめからマウンタ40の表面と裏面が電気的に同電位になるように構成すれば、ワイヤボンディング工程は不要である。金属製ステム10は接地電位に接続されるので、半導体レーザ50のn側電極114がマウンタ40を介して接地電位に接続される。
【0025】
面発光型半導体レーザ素子50は、マウンタ40上に2×2のアレイ状に配置される。レーザ素子50は、端面発光型レーザと異なり、レーザ素子部101の表面(出射窓11)からレーザ光を出射する。このため、レーザ素子50をアレイ状に配置することのより、二次元的なアレイ光源を得ることができる。4つのレーザ素子50は、それぞれのレーザ光の波長を異にし、例えば、780、800、825、850nmのレーザ光を出射する。半導体レーザ素子50のp側電極層13はボンディングパッド51に接続され(図2参照)、ボンディングパッド51がボンディングワイヤ60により金属製ステムの電極部31に電気的に接続される。
【0026】
次に、4つの半導体レーザ素子を実装する方法について説明する。本例で使用する半導体レーザ素子のチップサイズは、1辺が600ミクロンの角柱で、チップ中心に発光部(出射窓)101が形成されている(図2参照)。4つのレーザ素子50の発光点の間隔を1ミリとする場合、レーザ素子50の発光点が、1辺を1ミリとする正方形の頂点にくるようにダイボンディングする。このとき、マウンタ40は、1辺が1.6ミリ(発光点ピッチ+素子サイズ)の正方形のものを用意する。マウンタ40は、一定の厚さを有し、例えば半導体レーザ素子の高さと同程度の厚さを有する。
【0027】
図2(a)にマウンタの平面図を示し、図2(b)に半導体レーザ素子を実装した状態を示す。マウンタ40には、中心を十字方向に走る溝41と、マウンタの各辺に平行な4本の溝42、43とが予め形成される。マウンタ40の溝41、42、43は、例えば半導体ウエハーをダイシング加工するときと同様の工程を利用して形成することができる。マウンタ40の側面から溝42までの距離は、レーザ素子50の1辺の1/2であり、溝43までの距離は、レーザ素子の1辺の長さに等しい。マウンタ40を金属製ステム10上に取付ける際、溝41をリードピン30に一致させ、マウンタ40を金属製ステム10に対して位置決めする。マウンタ40の搭載後、銀ペーストの硬化条件で一旦アニールし、マウンタ40と金属ステム10とを固定する。
【0028】
次に、マウンタ40上にレーザ素子50を搭載する。マウンタ40の4隅(コーナー部)に銀ペーストを塗布し、レーザ素子50の各辺がマウンタ40の4隅の各辺とちょうど重なるように搭載すれば簡単に位置合わせが完了する。このとき、レーザ素子50の向きは、それぞれ90度ずつ異なり、各ボンディングパッド51が電極部31に対向するようにする。また、レーザ素子50の外形に欠損等の異常が見られた場合には、レーザ素子50の中心の発光部101を溝42に一致させ、かつ、レーザ素子50の側面を溝43に一致させれば、レーザ素子50をマウンタ40に位置決めすることができる。こうして4つのレーザ素子50をマウンタ40に位置合わせした後、再びアニールをすることによりレーザ素子50がマウンタ40上に固定される。
【0029】
そして、ボンディングワイヤ60により各レーザ素子50とリードピン30の最上面が接続され、キャップ20が金属ステム10に固定される。これにより波長の異なる4つのレーザ素子50が、2×2のアレイ状で金属製ステム10上に精度良く位置決め実装される。
【0030】
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置の要部の平面図であり、図4(a)はそこに用いられるマウンタの平面図、図4(b)はマウンタにレーザ素子が固定された状態を示す平面図である。金属製ステム10は、図1のものと同一の構成であり、これに隣接して半導体レーザ素子50の発光点を2ミリ間隔で搭載する例を説明する。レーザ素子のサイズは、上記と同様に1辺が600ミクロンとすると、マウンタの大きさは、発光点のピッチと素子サイズから、2.6ミリが望ましい。しかし、本例では、リードピン30の間隔がこれよりも小さいと仮定し、マウンタは、2×1.6ミリのサイズのものを用いる。
【0031】
図4(a)に示すように、マウンタ40aの中央には金属製ステム10への位置決め用の十字型の溝41と、その両側にレーザ素子50の位置決め用の溝43が形成される。先ず、マウンタ40aの溝41を用いて、マウンタ40aを金属ステム10上に位置決めをする。このとき、マウンタ40aは、その長手方向が水平となるように位置決めされる(図3参照)。本例では、レーザ素子50はマウンタ40a上に搭載されるのではなく、マウンタ40aの横方向または側面に搭載される。このため、マウンタ40aの表面に導電性の銀ペースト等を塗布する必要はない。
【0032】
マウンタ40aを金属製ステム10上に固定した後、マウンタ40aの側面に銀ペーストを塗布し、そこにレーザ素子50の側面を接着させる(図3および図4(b)参照)。このとき、レーザ素子50の中央の発光点がマウンタ40aの側面(側面は溝42とみなすこともできる)に一致させ、かつ、レーザ素子50の一辺を溝43に一致させることで、レーザ素子50をそれぞれマウンタ40aの4隅に位置合わせすることができる。レーザ素子50のX軸(横軸)方向の位置合わせは溝43を用いて行われるが、Y軸(縦軸)方向のピッチは、マウンタ40aの短手側の幅によって決定され、従って位置ずれを生じさせない。
【0033】
レーザ素子50の側面をマウンタ40aの側面に接着させた際、レーザ素子50とマウンタ40aの接触部位で、銀ペーストが盛り上がることがあるが、マウンタ40aに溝43が形成されているため、銀ペーストの一部が溝43に流れ込む。このためレーザ素子50の表面が銀ペーストによって汚染されるのを防止することができる。また、接触部位にペーストが溜まることがないので、ペーストの厚みによる間隔のずれを防ぐことが出来る。本例では、レーザ素子50のX方向の位置決め精度は、おおよそ10ないし20ミクロンの範囲内にすることができる。
【0034】
次に本発明の第3の実施の態様について説明する。本実施の形態は、4個以上のレーザ素子を2ミリ間隔でダイボンディングする場合について説明する。図5は、9個のレーザ素子50を3×3のマトリクスアレイ状に実装するときのマウンタの例を示す。レーザ素子50のサイズは、1辺が600ミクロン角で、その中心に発光点が形成されている。マウンタ40bとして、4.6ミリ角の大きさを用意する。マウンタ40b上には、マウンタを位置決めするための十字型の溝41と、マウンタ40bの各辺と平行な4本の溝42と、8本の溝43が形成される。本実施の形態では、マウンタの中央にレーザ素子50が実装されるため、溝41の両側に溝43が形成される(溝41からそれぞれレーザ素子の1/2の距離だけ離間される)。このため溝41は、レーザ素子の発光点を位置合わせするための溝(溝42)としても機能する。
【0035】
金属製ステム10上へのマウンタ40bの実装およびマウンタ40b上へのレーザ素子の実装は、第1の実施の形態と同様に行われ、図5(b)に示すように、マウンタ40b上に3×3のレーザ素子アレイが形成される。9個のレーザ素子50は、それぞれ異なる波長を有し、半導体レーザ装置の表面からは波長が多重化されたレーザ光が出射される。
【0036】
マウンタの形状や大きさは、レーザ素子の発光点のピッチ、金属製ステム10の形状およびリードピン30の間隔等を考慮して最適なものが選択される。図6および図7に他のマウンタの例を示す。図6に示すマウンタ71は、第2の実施の形態に用いられたマウンタ40bを変形するもので、マウンタの長手方向をレーザ素子の1辺分だけ長くし、溝42を形成している。レーザ素子50の実装は、同図(b)に示すように、レーザ素子50の発光部を溝42に合わせ、かつ、素子の一辺をマウンタ71の側面に合わせることで、レーザ素子の位置決めが行われる。仮に、レーザ素子50の外形に欠損等の以上がある場合には、溝43との位置合わせを行うことができる。本例によるマウンタを用いた場合、第2の実施の態様(図4)と比較して、レーザ素子50の一辺のすべてがマウンタ71の側面と接触されるため、レーザ素子50の固定を強化することが可能である。
【0037】
図7に示すマウンタ72は、各コーナー部にレーザ素子の形状に対応する切欠部73が形成される。切欠部73は、垂直なコーナーを有し、そのコーナーを挟む辺の長さは、レーザ素子の一辺に等しい。マウンタの中央には、マウンタを位置合わせするための溝41が形成される。また、マウンタの各辺からレーザ素子の1辺の1/2の距離の位置に、レーザ素子の発光部101を位置合わせするための溝42が形成される。
【0038】
レーザ素子50をマウンタ72に実装した状態を図7(b)に示す。レーザ素子50は、マウンタ72の切欠部73にちょうどはまり込むように位置決めされる。仮に、レーザ素子50の外形に欠損等がある場合には、レーザ素子の発光部101を溝42に位置合わせさせることができる。本例によるマウンタを用いた場合、図6に示すマウンタと比較して、レーザ素子50がマウンタ72と接触する面積が2倍になるため、レーザ素子50の取付け強度をさらに向上させることができる。さらに、本例によるレーザ素子50をマウンタ72上に実装したときの平面図は、第1の実施態様のときの図2と同じであるが、本例の場合にはレーザ素子をマウンタの側面に取り付けるものであるため、それだけ垂直方向の高さを小さくすることができる利点がある。
【0039】
次に本発明による半導体レーザ装置を光モジュールおよびそれを用いた光伝送システムへの適用例を示す。図9(a)、(b)に、図1に示す本発明の半導体レーザ装置1と光学部材とを組み合わせた光モジュール200の構成を示す。光モジュール200は、4つのコリメータレンズ210と、集光レンズ220を含む。コリメータレンズ210は、半導体レーザ装置1のレーザ素子50と対応する位置に配置され、レーザ素子50から出射されたレーザ光を平行光線にする。好ましくは、コリメータレンズ210の焦点位置にレーザ素子50の発光部101を位置決めさせる。各レーザ素子50から出射された波長の異なるレーザ光はコリメータレンズ210を介して集光レンズ220に入射され、そこでレーザ光が合成され光波長の多重化が行われる。波長多重化された光は、光ファイバー230によって伝送される。
【0040】
図10(a)、(b)は、受信側の光モジュールの構成を示す図である。光ファイバー230からの波長が多重化された光は、コリメータレンズ240により平行光線に変換され、これが波長分離器250に入射される。波長分離器250は、ミラーコート251とダイクロイックフィルター252を組み合わせ、多重化された波長をそれぞれ分離する。分離された光は、フォトダイオード260によって受光され、ここで電気信号に変換される。
【0041】
本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0042】
上記実施の態様では、マウンタの位置決めおよびレーザ素子の位置決めに溝41、42、43等を用いたが、これらの溝は必ずしも連続する溝でなくても良く、断続的な溝であってもよい。さらに溝以外にも、位置決めとして識別可能なものであれば、凹部、凸部、段差、色の異なる線等を位置決めに用いることができ、これらをマウンタ上の一部に形成するものであっても良い。
【0043】
上記実施の態様では、半導体レーザ装置に実装されるレーザ素子の波長がすべて異なる例について説明したが、これに限らず、いくつかのレーザ素子の波長が重複するものを用いても良い。
【0044】
さらに、レーザ素子の波長を異ならせる以外に、レーザ光の偏光方向、ビーム広がり角度、あるいはスポット径などの光学的特性が異なるレーザ素子を1つのレーザ装置内に実装してもよい。半導体レーザ装置を光記録用の光源に適用する場合、実装された複数のレーザ素子の中から最適なレーザ素子を選択駆動することで、光記録媒体への書込みあるいは読み出しに最適な偏光方向あるいはスポット径等を選択するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、半導体レーザ装置に複数の半導体レーザ素子を実装するに際して、半導体レーザ素子と搭載するマウンタに予め位置決め用のマークを形成しておくことにより、半導体レーザ素子をマウンタ上に精度良く位置決めすることができる。さらに、半導体レーザ素子をアレイ状に実装するときに、所望のアレイサイズを反映したマウンタを使用することで、簡単で低コストな位置決めを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の要部の平面図、同図(b)はそのX−X線断面図である。
【図2】図2(a)は図1に示すマウンタの平面図、図2(b)は半導体レーザ素子をマウンタに実装した状態を示す図である。
【図3】第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置の要部の平面図である。
【図4】図4(a)は図3に示すマウンタの平面図、図4(b)は半導体レーザ素子をマウンタに実装した状態を示す図である。
【図5】第3の実施の形態に係るマウンタを示し、同図(a)はマウンタの平面図、同図(b)は半導体レーザをマウンタに実装した状態を示す図である。
【図6】マウンタの他の変形例を示し、同図(a)はマウンタの平面図、同図(b)は半導体レーザをマウンタに実装した状態を示す図である。
【図7】マウンタの他の変形例を示し、同図(a)はマウンタの平面図、同図(b)は半導体レーザをマウンタに実装した状態を示す図である。
【図8】面発光型半導体レーザ素子の構成を示し、同図(a)は断面図、同図(b)は平面図を示す。
【図9】本発明に係る半導体レーザ装置を光モジュールおよび光伝送システムへの適用例を示す図であり、図9(a)はその斜視図、図9(b)は平面的な模式図である。
【図10】受信側の光モジュールの構成を示す図であり、同図(a)はその斜視図、同図(b)は平面的な模式図である。
【符号の説明】
1:半導体レーザ装置 10:金属製ステム
20:キャップ 30:リードピン
31:電極部
40、40a、40b、71、72:マウンタ
41、42、43:位置決め用の溝
50:半導体レーザ素子
51:ボンディングパッド
60:ボンディングワイヤ
Claims (18)
- 半導体レーザ素子を実装する方法であって、
複数の半導体レーザ素子をアレイ状に配置するときに、そのアレイ状の配置に対応した形状のマウンタを用意し、
前記マウンタをケース本体に取り付け、
前記複数の半導体レーザ素子を前記マウンタの形状にそれぞれ位置決めして固定する、半導体レーザ素子の実装方法。 - 前記マウンタは一定の厚みを有し、その平面形状が多角形であり、前記複数の半導体レーザ素子の各々は、前記マウンタの側面に合わせてそれぞれ位置決めされる、請求項1に記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 前記複数の半導体レーザ素子の各々は、前記マウンタの側面に固定される、請求項2に記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 前記マウンタは一定の厚みを有し、その平面形状が多角形であり、前記多角形を形成するコーナー部に半導体レーザ素子の形状に対応する切欠部が形成され、前記複数の半導体レーザ素子は前記切欠部に合わせてそれぞれ位置決めされる、請求項1に記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 前記マウンタに半導体レーザ素子を位置決めするための素子用位置決めマークが形成されている、請求項1ないし4いずれかに記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 前記マウンタには、前記マウンタを前記ケース本体に位置決めするための本体用位置決めマークが形成される、請求項1ないし5いずれかに記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 前記素子用位置決めマーク及び前記本体用位置決めマークは、前記マウンタ上に形成された複数の溝である、請求項5または6に記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 前記本体用位置決めマークの溝は前記マウンタのほぼ中心にクロス状に形成され、前記素子用位置決めマークの溝は前記マウンタの各辺に平行に形成される、請求項2または4に記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 前記複数の半導体レーザ素子は、素子の少なくとも1辺を前記素子用位置決めマークに合わせることでそれぞれ位置決めされる、請求項5に記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 複数の面発光型半導体レーザ素子を搭載する半導体レーザ装置であって、
複数の電極部を含むケース本体と、
前記ケース本体上に取り付けられ、前記複数の面発光型半導体レーザ素子の配列に対応した形状のマウンタと、
前記マウンタの形状に合わせて前記マウンタにアレイ状に取り付けられる前記複数の面発光型半導体レーザ素子と、
前記複数の面発光型半導体レーザ素子を前記複数の電極部に電気的に接続する接続手段とを含む、半導体レーザ装置。 - 前記マウンタは一定の厚みを有し、その平面形状が多角形であり、前記複数の面発光型半導体レーザ素子の各々は、前記マウンタの側面に合わせてそれぞれ位置決めされる、請求項10に記載の半導体レーザ装置。
- 前記複数の面発光型半導体レーザ素子の各々は、前記マウンタの側面に固定される、請求項11に記載の半導体レーザ装置。
- 前記マウンタは一定の厚みを有し、その平面形状が多角形であり、前記多角形を形成するコーナー部に面発光型半導体レーザ素子の形状に対応する切欠部が形成され、前記複数の面発光型半導体レーザ素子は前記切欠部に合わせてそれぞれ位置決めされる、請求項10に記載の半導体レーザ素子の実装方法。
- 複数の面発光型半導体レーザ素子を搭載する半導体レーザ装置であって、
複数の電極部を含むケース本体と、
前記ケース本体上に取り付けられ、表面に位置決めマークが形成されたマウンタと、
前記位置決めマークに従い前記マウンタにアレイ状に取り付けられる複数の半導体レーザ素子と、
前記複数の半導体レーザ素子を前記複数の電極部に電気的に接続する接続手段とを含み、前記複数の面発光型半導体レーザ素子はそれぞれ異なる波長の光を出射可能である、半導体レーザ装置。 - 前記マウンタは、前記マウンタを前記ケース本体に位置決めするための本体用位置決め用マークを有し、前記本体用位置決めマークを前記複数の電極部に整合させることにより前記マウンタと前記ケース本体との位置決めを可能とする、請求項14に記載の半導体レーザ装置。
- 複数の面発光型半導体レーザ素子を含む半導体レーザ装置と光学部材とを備えた光学モジュールであって、
前記半導体レーザ装置は、金属製ステム上に固定されるマウンタと、前記マウンタに形成された位置決めマークに従い前記マウンタに位置決めして固定される複数の半導体レーザ素子とを含み、
前記光学部材は、前記複数の半導体レーザ素子と対応する位置に配された複数のレンズと、前記複数のレンズからの光を集光する集光レンズとを含む、光学モジュール。 - 前記光学モジュールは光伝送部材に光学的に結合可能であり、前記複数の半導体レーザ素子から発せられたレーザ光は、前記集光レンズを介して前記光伝送部材へ供給される、請求項16に記載の光学モジュール。
- 前記複数の半導体レーザ素子は、前記マウンタ上にアレイ状に取り付けられ、前記複数の半導体レーザ素子はそれぞれ異なる波長のレーザ光を発する、請求項16または17に記載の光学モジュール。
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JP2002268330A JP2004111446A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 半導体レーザ素子の実装方法及びその実装方法を用いた半導体レーザ装置並びに光学モジュール |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009001822A1 (ja) * | 2007-06-26 | 2008-12-31 | Nec Corporation | 光モジュール |
JP2010183111A (ja) * | 2004-03-30 | 2010-08-19 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体レーザ装置 |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002268330A patent/JP2004111446A/ja not_active Withdrawn
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