JP2004111176A - 制御電極部品およびこの制御電極を用いた表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】陰極配線と制御電極を確実に間の位置合わせする。
【解決手段】背面基板1に形成された陰極配線2のピッチをCp、両端に位置する陰極配線2の中心間距離をCd、制御電極を構成する帯状電極素子4Aの電子通過孔の初期ピッチをGp、帯状電極素子4Aの両端に位置する電子通過孔4aの中心間距離をGdとしたとき、Cp>Gp、Cd>Gdとし、帯状電極素子4Aに張力を印加して背面基板1に固定した状態でCd=Gdとする。
【選択図】 図3
【解決手段】背面基板1に形成された陰極配線2のピッチをCp、両端に位置する陰極配線2の中心間距離をCd、制御電極を構成する帯状電極素子4Aの電子通過孔の初期ピッチをGp、帯状電極素子4Aの両端に位置する電子通過孔4aの中心間距離をGdとしたとき、Cp>Gp、Cd>Gdとし、帯状電極素子4Aに張力を印加して背面基板1に固定した状態でCd=Gdとする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前面基板と背面基板の間に形成される真空中への電子放出を利用した表示装置に係り、特に、電子源を有する陰極配線および電子源からの電子の引き出し量(放出量)を制御する制御電極を高精度に設置すると共に前面基板と背面基板の間を真空に保って安定した表示特性を有する表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高輝度、高精細に優れたディスプレイデバイスとして従来からカラー陰極線管が広く用いられている。しかし、近年の情報処理装置やテレビ放送の高画質化に伴い、高輝度、高精細の特性をもつと共に軽量、省スペースの平板状ディスプレイ(パネルディスプレイ)の要求が高まっている。
【0003】
その典型例として液晶表示装置、プラズマ表示装置などが実用化されている。また、特に、高輝度化が可能なものとして、電子源から真空への電子放出を利用した表示装置(以下、電子放出型表示装置、または電界放出型表示装置と呼ばれる)や、低消費電力を特徴とする有機ELディスプレイなど、種々の型式のパネル型表示装置の実用化も近い。
【0004】
このようなパネル型の表示装置のうち、上記電界放出型表示装置には、C.A.Spindtらにより発案された電子放出構造をもつもの、メタル−インシュレータ−メタル(MIM)型の電子放出構造をもつもの、量子論的トンネル効果による電子放出現象を利用する電子放出構造(表面伝導型電子源とも呼ばれる)をもつもの、さらにはダイアモンド膜やグラファイト膜、カーボンナノチューブによる電子放出現象を利用するもの、等が知られている。
【0005】
電界放出型の表示装置は、内面に電界放出型の電子源を有する陰極配線と制御電極を形成した背面基板と、この背面基板と対向する内面に陽極と蛍光体を形成した前面基板を有し、両者の内周縁に封止枠を介挿して貼り合わせ、その内部を真空にして構成される。また、背面基板と前面基板との間の間隔を所定値に保持するために、当該背面パネルと前面パネルの間に間隔保持部材を設けているものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図11は電界放出型の表示装置の概略構成を説明する背面基板の平面図である。図11は図示しない前面基板側から見た背面パネルPN1の平面構成を示す模式図となっている。尚、図11を用いて説明する構成のうちの平行する多数の帯状電極素子で構成する板部材の制御電極に関する技術は出願人が検討段階で考えた構成であり、公知技術ではない。背面パネルPN1を構成する背面基板1はガラスあるいはアルミナ等を好適とする絶縁基板の上に電子源をもつ複数本の陰極配線2と複数本の帯状電極素子からなる制御電極4を有する。陰極配線2は、背面基板1上の一方向に延在し、この一方向に交差する他方向に多数本並設される。この陰極配線2は銀などを含む導電ペーストの印刷等でパターニングされ、上記一方向に延在し上記他方向に多数本並設される。陰極配線2の一方または両方の端部は陰極配線引出し線20として封止枠90の外側に引き出されている。
【0007】
図11における制御電極4は別部品として製作され、電子源を有する陰極配線2の上方(前面基板側)に所定の間隔をもって近接し、制御電極を構成する各帯状電極素子は上記他方向に延在し上記一方向に多数並設されている。この制御電極4は表示領域ARの外側に設けた固定部でガラス材などの絶縁体からなる押さえ部材60等によって背面基板1に固定される。この固定部の近傍あるいは封止枠90の近傍の一方または両方の側で制御電極4に引出し線(制御電極引出し線)40が接続されて表示装置の外縁に引き出されている。陰極配線(陰極配線に有する電子源)2と制御電極4との交差部に画素が形成される。なお、封止枠90に押さえ部材60の機能を持たせることもできる。
【0008】
そして、陰極配線2と制御電極4(を構成する各帯状電極素子)との間の電位差で陰極配線2に有する電子源からの電子の放出量(オン・オフを含む)を制御する。一方、図示しない前面基板はガラス等の光透過性を有する絶縁材料で形成され、その内面に陽極と蛍光体とを有する。蛍光体は陰極配線2と制御電極4の交差部に形成される画素に対応して形成される。
【0009】
封止枠90で封止された内部は排気孔11から真空引され、例えば10−5〜10−7Torrの真空に排気される。制御電極4の陰極配線2との各交差部には図示しない電子通過孔を有し、陰極配線2の電子源から放出される電子を前面基板側(陽極側)に通過させる。上記電子源は、例えばカーボンナノチューブ(CNT)、あるいはダイアモンドライクカーボン(DLC)、その他の電界放出カソード物質あるいは電界放出形状で構成される。制御電極4は陰極配線2を形成した背面基板1に、当該陰極配線2に対して表示領域ARの全域にわたって所定の間隔をもって設置される。
【0010】
制御電極4は背面基板上に陰極配線2を形成した後に設置される。制御電極4は、例えばアルミニウム系あるいは鉄系などの薄板をフォトリソグラフィー技法を用いたエッチング加工で多数の帯状電極素子の薄板に多数の電子通過孔を有するように形成される。例えば、0.05mm程度の薄板のエッチング加工で成形され、表示領域ARに形成された電子通過孔の形成領域と押さえ部材60あるいは封止枠90により固定される。その後、前面パネルを載置し、背面パネルPN1および封止枠90と共にフリットガラス等で固定し、排気孔11から真空引きして封止枠90で囲まれた表示領域ARの内部を真空状態とする。
【0011】
しかし、上記したように、制御電極4は極めて薄い、かつ精細な部品であるため、その電子通過孔と陰極配線(電子源)2との位置合わせには高度の精密作業が要求される。この制御電極の設置作業では、当該制御電極を構成する帯状電極素子にある程度の張力を加えて架張するが、この張力の印加で電子通過孔が陰極配線とずれる恐れがある。また、動作中の熱膨張、振動等で陰極配線と制御電極の電子通過孔との位置がずれ、表示品質が劣化する場合がある。さらに、部品の搬送工程あるいは背面基板に固定する設置工程で帯状電子素子にクラックや破断が生じ易く、作業性や製品の歩留りが低下する。また、組立て後の製品状態においても、動作中の熱膨張の繰り返しで上記の境界領域近傍にクラックが発生し、極端な場合には破断することもあり、製品の信頼性が低下する。
【0012】
本発明の第1の目的は、陰極配線と制御電極の間の位置合わせを確実にし、また制御電極のクラックや破断の発生を防止し、組立て時の陰極配線との位置合わせの作業性や製品の歩留りを向上させた制御電極部品を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、上記制御電極部品を用いることで高品質の画像表示を可能とした信頼性の高い表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために本発明は、制御電極を構成する多数の帯状電極素子の両端のそれぞれを共通に連結する一対の第1橋絡部を設け、当該帯状電極素子のそれぞれに延在方向に沿って陰極ピッチより狭い初期ピッチで形成された電子通過孔を形成した。また、上記第2の目的を達成するために本発明は、前記制御電極を構成する多数の帯状電極素子に張力を印加した状態で前記陰極配線との間に所定の間隙をもって設置してなり、当該制御電極の電子通過孔と前記陰極配線とが位置整合状態を維持するようにした。以下、本発明の表示装置の代表的な構成の特徴を記述する。
【0014】
(1)、一方向に延在し前記一方向に交差する他方向に所定の陰極ピッチをもって並設された電子源を有する多数の陰極配線に非接触で交差する制御電極を構成するための制御電極部品であって、
前記制御電極部品は、前記他方向に平行に延在した多数の帯状電極素子の両端のそれぞれを共通に連結する一対の第1橋絡部を有し、
前記帯状電極素子のそれぞれには前記延在方向に沿って前記陰極ピッチより狭い初期ピッチで形成された電子通過孔を有することを特徴とする。
【0015】
(2)、(1)において、前記一対の第1橋絡部の各両端のそれぞれを連結する第2橋絡部を有し、全体として枠状体であることを特徴とする。
【0016】
(3)、(1)または(2)において、前記陰極ピッチをCp、両端に位置する陰極の中心間距離をCd、前記帯状電極素子の初期ピッチをGp、両端に位置する電子通過孔の中心間距離をGdとしたとき、Cp>Gp、Cd>Gdであることを特徴とする。
【0017】
(4)、(1)乃至(3)の何れかにおいて、前記一対の第1橋絡部のそれぞれの前記他方向にわたって、当該一対の第1橋絡部の間に張力を加えたときに前記多数の帯状電極素子のそれぞれにかかる張力を均一化する切込みを有することを特徴とする。
【0018】
(5)、陽極及び蛍光体を内面に有する前面基板と、
一方向に延在し前記一方向に交差する他方向に並設され、かつ電子源を有する複数の陰極配線と、表示領域内で前記陰極配線と非接触で交差し、かつ前記他方向に延在し前記一方向に並設されて前記電子源からの電子を前記前面基板側に通過させる電子通過孔を有する複数の帯状電極素子を平行配列した制御電極を内面に有して前記前面基板と所定の間隔をもって対向する背面基板と、
前記前面基板と前記背面基板の間で前記表示領域を周回して介挿され、前記所定の間隙を保持するための外枠を有する表示装置であって、
前記制御電極は前記他方向に張力が印加された状態で前記陰極配線との間に所定の間隙をもって設置され、当該制御電極の電子通過孔と前記陰極配線とが位置整合状態にあることを特徴とする。
【0019】
(6)、(5)において、前記表示領域外かつ前記外枠の内側において前記背面基板に前記制御電極を構成する帯状電極素子の両端領域を固定する内枠を有することを特徴とする。
【0020】
上記に記述した本発明の各構成により、帯状電極素子で構成した制御電極の組立て工程での取扱いが容易になり、陰極配線に対して制御電極を正確に位置合わせすることが可能となる。さらに、組立て工程での帯状電極素子のクラックや破断の発生が防止され、作業性や製品の歩留りが向上し、信頼性の高い表示装置を提供できる。
【0021】
なお、本発明は、上記の構成および後述する実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明による表示装置の一実施例を説明する背面パネル側の要部構成を模式的に説明する平面図である。なお、図1は仮想線21で示した前面基板側から見た平面図である。図1中、参照符号PN1は背面パネル、PN2は前面パネル、1は背面基板、2は陰極配線、20は陰極配線引出し線、4は制御電極、4Aは制御電極を構成する帯状電極素子、40は制御電極引出し線、6は内枠、9は外枠、10は間隔保持部材、11は排気孔を示す。
【0023】
なお、背面パネルPN1と前面パネルPN2び外枠6で囲まれた内部を高真空に保つために、この空間にゲッター13を装入するのが望ましい。参照符号14はゲッターを固定するための接着剤、15は内枠の案内部材を示す。具体的な各構成部材は図示されたものに限らないことは言うまでもない。
【0024】
図1において、背面パネルPN1を構成する背面基板1の内面には、一方向(y方向)に延在し前記一方向に交差する他方向(x方向)に並設され、かつ電子源(図示せず)を有する多数の陰極配線2が銀ペースト等の導電性材料の印刷等で形成されている。内枠6の内側に表示領域が形成され、内枠6の外周に外枠9が設置されている。内枠6にある表示領域内で陰極配線2の上方、かつ陰極配線2と非接触で交差し、かつx方向に延在しy方向に並設されて陰極配線に有する図示しない電子源からの電子を前面パネルを構成する前面基板21側に通過させる電子通過孔を有する多数の帯状電極素子4Aを平行配列した制御電極4が設置されている。
【0025】
本実施例の制御電極4は鉄系ステンレス材、あるいは鉄材の薄板で形成され、その板厚は、例えば0.025mm〜0.150mm程度である。各帯状電極素子4Aの前記電子源と対峙する部分には1または複数の電子通過孔(図示せず)が形成されている。帯状電極素子4Aで構成された制御電極4の端部は内枠6に固定されている。本実施例では、制御電極4の一端(図1の右側)は内枠6の下部または下部近傍にあり、他端(図1の左側)は内枠6に固定されると共に、内枠6から外枠9方向に延在し、制御電極引出し線40に接続されている。制御電極引出し線40の遊端は背面基板1の端部まで引き出されている。
【0026】
内枠6と外枠9の間にある間隙はゲッター室として利用される。このゲッター室の一部にゲッター13が収納されている。本実施例では、内枠6と外枠9の間の間隙に背面基板1に固定されて内枠6を位置決めする対の案内部材15を有し、内枠6はこの案内部材15で位置決めされる。この案内部材15は内枠6の対向する対角部分に一対配置されているが、各対角ごとに設けてもよい。また、この案内部材15は背面基板1に独立したガラス材を固定して構成されるが、外枠9の一部または内枠6の一部として形成してもよい。また、案内部材15は内枠の設置作業を容易にするための機能とゲッター13の移動制限部材としての機能をもつ。ゲッター13は案内部材15の対の間に接着剤14で固定される。接着剤に代えて粘着剤を用いることも可能である。しかし、この案内部材15は必ずしも必須の部材ではない。
【0027】
内枠6には、y方向に延在して当該内枠の平行する2辺に端部を固定した間隙保持部材10が設けられている。この間隙保持部材10はガラス板等の絶縁材の板部材を好適とし、外枠9(または内枠6)で規定される背面基板1と前面基板21の間の所定の間隔を維持している。
【0028】
そして、本実施例では、陰極配線2、内枠6に固定した制御電極4、外枠9などの構成部材を設置した背面基板1に前面基板21を重ねて固定する。背面基板1、外枠9、内枠6、前面基板21の接合部位にはフリットガラスなどの接着剤を介挿するのが望ましい。そして、排気孔11からゲッター13を挿入して接着剤塗布位置に移動させて配置するのが好適である。そのため、案内部材15と外枠9(または内枠6)との間にゲッター13の移動を可能とする程度の隙間を設けている。
【0029】
図2は図1における制御電極となる制御電極部品の構成例の模式的図であり、(a)は全体平面図、(b)は(a)の制御電極を構成する帯状電極素子の要部平面図を示す。本実施例の制御電極部品400は電極部410でx方向に平行に延在した多数の帯状電極素子4Aの両端のそれぞれを共通に連結する一対の第1橋絡部420を有する。この帯状電極素子4Aのそれぞれの画素領域にはx方向に沿って後述する陰極ピッチより狭い初期ピッチで形成された電子通過孔4aを有する。画素領域は陰極配線と交差する部分に位置し、図2には点線で示してある。本実施例では、画素領域の電子通過孔4aはx方向に4個でy方向に2列形成されているが、これはあくまで例示であり、実装置ではさらに多くの電子通過孔が形成される場合が多い。
【0030】
表示装置の組立て作業において、多数の帯状電極素子4Aの取扱いを容易にし、帯状電極素子4Aの絡みやダメージを回避するため、第1橋絡部420のみで当該帯状電極素子4Aを連結した電極部品としたのみでもよいが、さらに取扱いを容易にするため、本実施例では一対の第1橋絡部420の各両端のそれぞれを連結する第2橋絡部430を有し、全体として枠状体としている。
【0031】
また、一対の第1橋絡部420のそれぞれのy方向にわたって、当該一対の第1橋絡部420の間に張力を加えたときに帯状電極素子4Aのそれぞれにかかる張力を均一化する切込み440が形成されている。この切込み440は上記張力を第1橋絡部420のy方向に分散して張力が局部的に帯状電極素子に集中するのを緩和する。なお、切込みに代えて他の緩和形状、例えば凹部等を形成してもよいことは勿論である。
【0032】
図3は本発明の表示装置の一実施例における背面パネルに設置される陰極配線と制御電極の寸法関係を説明する模式断面図である。図3の(a)は制御電極を構成する帯状電極素子の断面図、(b)は陰極配線を形成した背面基板の断面図、(c)は帯状電極素子を設置した状態の背面基板の断面図を示す。帯状電極素子4Aには電子通過孔4aを有し、背面基板側には脚部4bが形成されている。図3(a)において、帯状電極素子4Aには画素ピッチである電子通過孔4aの中心(電子通過孔が複数の場合はその形成領域の中心)が初期ピッチGpで配列されている。この帯状電極素子4Aの表示領域の有効面の両端部にある画素中心間距離をGdで示してある。
【0033】
また、図3(b)に示したように、背面基板1上に形成された陰極配線2にはカーボンナノチューブ等の電子源2aが形成されている。この陰極配線のx方向ピッチはCpであり、表示領域の有効面の両端部にある陰極配線の中心間距離はCdで示す。そして、背面基板に制御電極を設置する前の状態、すなわち当該制御電極に張力を印加しない状態では、Cp>Gp、Cd>Gdとされている。なお、両端に位置する陰極の中心間距離をCdと電子通過孔の中心間距離をGdは、Cd=Gd×(1.002〜1.0001)である。帯状電極素子4Aの幅は0.800mm程度、厚さ0.050mm程度であるので、0.2%以上延ばすとクリープなどの破壊や切断が発生し、0.001以下では帯状電極素子個々のばらつき等でフラットに保持することが難しい。
【0034】
図3(c)は背面基板1に張力を加えて制御電極を設置した状態を示す。上記した寸法関係としたことにより、帯状電極素子4Aが自重などで撓むことが防止され、Cd=Gdで帯状電極素子4Aを陰極配線2に位置合わせすることが容易となる。なお、図2で説明したように、第1橋絡部420のそれぞれのy方向にわたって切込み440を設けることで、当該一対の第1橋絡部420の間に張力を加えたときに多数の帯状電極素子4Aのそれぞれにかかる張力を均一化することができると共に、背面基板1への固定時の歪みを吸収して正確な位置で制御電極を設置することができる。
【0035】
次の、本発明による表示装置の他の構造部分の一例について説明する。図4は制御電極と間隙保持部材の組合せ構造の一例を説明する要部断面図である。制御電極4を構成する帯状電極素子4Aの間隙保持部材10側には溝4dが形成されている。帯状電極素子4Aには電子通過孔4aを有し、かつ背面基板側に凹部4cが形成されている。溝4dは電子ビーム通過孔4a、凹部4cと共にエッチング加工などで形成される。参照符号4bは背面基板と当接する脚部を示す。帯状電極素子4Aに溝4dを設けることで間隙保持部材10の位置合わせが容易になる。
【0036】
図5は制御電極を構成する帯状電極素子と間隙保持部材および背面基板の組合せ構造の一例を説明する要部断面図である。この構成例では、間隙保持部材10が背面基板1と接合する部分(底辺)に溝10aが形成されている。この溝10a内に帯状電極素子4Aが位置する。この構成により、帯状電極素子4Aは間隙保持部材10により必要以上に押圧されることがなく、クラックや破断の発生が防止される。
【0037】
図6は本発明の表示装置の全体構成を模式的に説明する展開斜視図である。参照符号PN1は背面パネル、PN2は前面パネル、1は背面基板、21は前面基板を示す。背面基板1の内面には一方向(y方向)に延在し前記一方向に交差する他方向(x方向)に並設された多数の陰極配線2を有する。この陰極配線2の上にはカーボンナノチューブ等の電子源を有する(図示せず)。そして、陰極配線2と交差する他方向(x方向)に延在し上記一方向(y方向)に並設された複数の帯状電極素子からなる制御電極4が設置されている。また、前面基板21の内面には陽極および蛍光体を有するが図示は省略してある。背面パネルPN1(背面基板1)と前面パネルPN2(前面基板21)は外枠9で封止されている。
【0038】
外枠9の内側には内枠6を有し、外枠9と内枠6の間にゲッター室が形成され、このゲッター室にゲッター13が収容されている。陰極配線2には陰極配線引出し線20から映像信号が供給される。制御電極4には、その制御電極引出し端子40から制御信号(走査信号)が供給される。他の構成は図1で説明済みなので繰り返しの説明はしない。
【0039】
図7は本発明による表示装置の全体構成例を模式的に説明する断面図である。背面パネルPN1を構成する背面基板1の内面には、y方向に延在し、x方向に並設された多数本の陰極配線2を有し、この陰極配線2の上にカーボンナノチューブ等の電子源2aを有する。また、前面基板PN2を構成する前面基板21の内面には、陽極30および蛍光体40を有する。なお、蛍光体40を覆って陽極30を形成してもよい。背面パネルPN1と前面パネルPN2は間隔保持部材10で所定の間隔に規制されている。背面パネルPN1と前面パネルPN2の両者の内周縁にはガラス等の絶縁材で形成された封止枠9を介挿して貼り合わされている。貼り合わされた内部を真空にして構成される。なお、図7では図1に示した内枠6、その他の細部は図示を省略してある。
【0040】
本構成例では、陰極配線2をカラー1画素(赤:R、緑:G、青:Bの各単位画素で構成)毎にグルーピングさせている。そして、グループ内の陰極配線2間の間隙をd2、隣接するグループとの間隙をd1としたとき、d1>d2となっている。この間隙d1に前記した制御電極4の帯状電極素子4Aに有する脚部4bを位置させる。また、間隔保持部材10は上記脚部4bの前面パネルPN2側に載置されて当該前面パネルPN2と背面パネルPN1を所定の間隔で保持している。
【0041】
前面パネルPN2を構成する前面基板21の内面に有する蛍光体PHSは等間隔としても良いが、本構成例では陰極配線2間の間隙に対応してx方向にグルーピングし、その1グループ内の蛍光体40間の間隙をd4とし、隣接するグループの間の間隙をd3としたとき、x3>x4としている。これにより、隣りのグループの蛍光体に電子が当たることを低減できる。また、陽極30をグルーピングしても良い。これにより、制御電極4と陰極配線2とで順次選択された所定の画素(カラーでは単位画素)が所定の色光で発光し、2次元の映像を表示する。本構成例の表示装置により、比較的低電圧で高効率のフラットパネル型の表示装置が実現できる。
【0042】
図8は本発明による表示装置の背面パネルに対向する前面パネルの蛍光体配置例の模式図である。表示領域ARはx方向に長辺をもつ矩形であり、カラー表示のための各蛍光体R,G,Bはx方向に配列されている。x方向は陰極配線の延在方向、y方向は制御電極の延在方向、z方向は前面基板側を示す。図中、参照符号11は排気管の位置を示す。
【0043】
図9は本発明の表示装置の等価回路例の説明図である。図中に破線で示した領域は表示領域であり、この表示領域に陰極配線2と制御電極4(帯状電極素子(4A))が互いに交差して配置されてn×mのマトリクスが形成されている。マトリクスの各交差部は単位画素を構成し、図中の“R”,“G”,“B”の1グループでカラー1画素を構成する。陰極配線2は陰極配線引出し線20(X1,X2,・・・Xn)で映像駆動回路200に接続され、板部材制御電極4は制御電極引出し線40(Y1,Y2,・・・Ym)で走査駆動回路400に接続されている。映像駆動回路200には外部信号源から映像信号201が入力され、走査駆動回路400には同様に走査信号(同期信号)401が入力される。これにより、制御電極4を構成する多数の帯状電極素子4Aと多数の陰極配線2とで順次選択された所定の画素が所定の色光で発光し、2次元の映像を表示する。本構成例の表示装置により、比較的低電圧で高効率のフラットパネル型の表示装置が実現される。
【0044】
図10は本発明の表示装置を実装した電子機器の一例としてのテレビ受像機の外観図である。このテレビ受像機の表示部DSPには前記した表示装置が実装され、その表示領域ARが観察窓に露呈している。この表示部DSPはスタンド部STDで植立して保持されている。なお、このテレビ受像機の形状はあくまで一例であり、この他に種々の形状を有するものとすることができる。
【0045】
以上のように、様々な実施例を用いて本発明を説明してきたが、発明の目的や効果から考えて必須でない構成要素については適宜省略や変更が可能である。例えば、制御電極を陰極配線よりも下層に配置したアンダーゲート構造としても良い。さらに、集束電極を追加して4極管の構成としてもよい。
【0046】
また、単純マトリクス型ではなく、アクティブ素子を用いたアクティブマトリクス型としても良い。前記したが、陽極の構造や陽極と蛍光体との積層順についても、陽極を金属とし、前面基板と陽極との間に蛍光体を配置したいわゆるメタルバック構造としても良い。その他、上記した以外にも様々な変更が可能であることは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、陰極配線と制御電極とを確実に位置合わせすることができ、また制御電極の弛みによって当該制御電極にクラックや破断が発生するのを回避でき、製品の歩留りを向上させて高品質の画像表示を可能とした信頼性の高い表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表示装置の一実施例を説明する背面パネル側の要部構成を模式的に説明する平面図である。
【図2】図1における制御電極となる制御電極部品の構成例の模式的図である。
【図3】本発明の表示装置の一実施例における背面パネルに設置される陰極配線と制御電極の寸法関係を説明する模式断面図である。
【図4】制御電極と間隙保持部材の組合せ構造の一例を説明する要部断面図である。
【図5】制御電極を構成する帯状電極素子と間隙保持部材および背面基板の組合せ構造の一例を説明する要部断面図である。
【図6】本発明の表示装置の全体構成を模式的に説明する展開斜視図である。
【図7】本発明による表示装置の全体構成例を模式的に説明する断面図である。
【図8】本発明による表示装置の背面パネルに対向する前面パネルの蛍光体配置例の模式図である。
【図9】本発明の表示装置の等価回路例の説明図である。
【図10】本発明の表示装置を実装した電子機器の一例としてのテレビ受像機の外観図である。
【図11】電界放出型の表示装置の概略構成を説明する背面基板の平面図である。
【符号の説明】
PN1 背面パネル
PN2 前面パネル
1 背面基板
2 陰極配線
2a 電子源
20 陰極配線引出し線
21 前面基板
4 制御電極
4A 帯状電極素子
4a 電子ビーム通過孔
4b 脚部
4c 凹部
4d 溝
40 制御電極引出し線
6 内枠
9 外枠
10 間隙保持部材
11 排気孔
13 ゲッター
14 接着剤
15 案内部材
30 陽極
40 蛍光体。
【発明の属する技術分野】
本発明は、前面基板と背面基板の間に形成される真空中への電子放出を利用した表示装置に係り、特に、電子源を有する陰極配線および電子源からの電子の引き出し量(放出量)を制御する制御電極を高精度に設置すると共に前面基板と背面基板の間を真空に保って安定した表示特性を有する表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高輝度、高精細に優れたディスプレイデバイスとして従来からカラー陰極線管が広く用いられている。しかし、近年の情報処理装置やテレビ放送の高画質化に伴い、高輝度、高精細の特性をもつと共に軽量、省スペースの平板状ディスプレイ(パネルディスプレイ)の要求が高まっている。
【0003】
その典型例として液晶表示装置、プラズマ表示装置などが実用化されている。また、特に、高輝度化が可能なものとして、電子源から真空への電子放出を利用した表示装置(以下、電子放出型表示装置、または電界放出型表示装置と呼ばれる)や、低消費電力を特徴とする有機ELディスプレイなど、種々の型式のパネル型表示装置の実用化も近い。
【0004】
このようなパネル型の表示装置のうち、上記電界放出型表示装置には、C.A.Spindtらにより発案された電子放出構造をもつもの、メタル−インシュレータ−メタル(MIM)型の電子放出構造をもつもの、量子論的トンネル効果による電子放出現象を利用する電子放出構造(表面伝導型電子源とも呼ばれる)をもつもの、さらにはダイアモンド膜やグラファイト膜、カーボンナノチューブによる電子放出現象を利用するもの、等が知られている。
【0005】
電界放出型の表示装置は、内面に電界放出型の電子源を有する陰極配線と制御電極を形成した背面基板と、この背面基板と対向する内面に陽極と蛍光体を形成した前面基板を有し、両者の内周縁に封止枠を介挿して貼り合わせ、その内部を真空にして構成される。また、背面基板と前面基板との間の間隔を所定値に保持するために、当該背面パネルと前面パネルの間に間隔保持部材を設けているものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図11は電界放出型の表示装置の概略構成を説明する背面基板の平面図である。図11は図示しない前面基板側から見た背面パネルPN1の平面構成を示す模式図となっている。尚、図11を用いて説明する構成のうちの平行する多数の帯状電極素子で構成する板部材の制御電極に関する技術は出願人が検討段階で考えた構成であり、公知技術ではない。背面パネルPN1を構成する背面基板1はガラスあるいはアルミナ等を好適とする絶縁基板の上に電子源をもつ複数本の陰極配線2と複数本の帯状電極素子からなる制御電極4を有する。陰極配線2は、背面基板1上の一方向に延在し、この一方向に交差する他方向に多数本並設される。この陰極配線2は銀などを含む導電ペーストの印刷等でパターニングされ、上記一方向に延在し上記他方向に多数本並設される。陰極配線2の一方または両方の端部は陰極配線引出し線20として封止枠90の外側に引き出されている。
【0007】
図11における制御電極4は別部品として製作され、電子源を有する陰極配線2の上方(前面基板側)に所定の間隔をもって近接し、制御電極を構成する各帯状電極素子は上記他方向に延在し上記一方向に多数並設されている。この制御電極4は表示領域ARの外側に設けた固定部でガラス材などの絶縁体からなる押さえ部材60等によって背面基板1に固定される。この固定部の近傍あるいは封止枠90の近傍の一方または両方の側で制御電極4に引出し線(制御電極引出し線)40が接続されて表示装置の外縁に引き出されている。陰極配線(陰極配線に有する電子源)2と制御電極4との交差部に画素が形成される。なお、封止枠90に押さえ部材60の機能を持たせることもできる。
【0008】
そして、陰極配線2と制御電極4(を構成する各帯状電極素子)との間の電位差で陰極配線2に有する電子源からの電子の放出量(オン・オフを含む)を制御する。一方、図示しない前面基板はガラス等の光透過性を有する絶縁材料で形成され、その内面に陽極と蛍光体とを有する。蛍光体は陰極配線2と制御電極4の交差部に形成される画素に対応して形成される。
【0009】
封止枠90で封止された内部は排気孔11から真空引され、例えば10−5〜10−7Torrの真空に排気される。制御電極4の陰極配線2との各交差部には図示しない電子通過孔を有し、陰極配線2の電子源から放出される電子を前面基板側(陽極側)に通過させる。上記電子源は、例えばカーボンナノチューブ(CNT)、あるいはダイアモンドライクカーボン(DLC)、その他の電界放出カソード物質あるいは電界放出形状で構成される。制御電極4は陰極配線2を形成した背面基板1に、当該陰極配線2に対して表示領域ARの全域にわたって所定の間隔をもって設置される。
【0010】
制御電極4は背面基板上に陰極配線2を形成した後に設置される。制御電極4は、例えばアルミニウム系あるいは鉄系などの薄板をフォトリソグラフィー技法を用いたエッチング加工で多数の帯状電極素子の薄板に多数の電子通過孔を有するように形成される。例えば、0.05mm程度の薄板のエッチング加工で成形され、表示領域ARに形成された電子通過孔の形成領域と押さえ部材60あるいは封止枠90により固定される。その後、前面パネルを載置し、背面パネルPN1および封止枠90と共にフリットガラス等で固定し、排気孔11から真空引きして封止枠90で囲まれた表示領域ARの内部を真空状態とする。
【0011】
しかし、上記したように、制御電極4は極めて薄い、かつ精細な部品であるため、その電子通過孔と陰極配線(電子源)2との位置合わせには高度の精密作業が要求される。この制御電極の設置作業では、当該制御電極を構成する帯状電極素子にある程度の張力を加えて架張するが、この張力の印加で電子通過孔が陰極配線とずれる恐れがある。また、動作中の熱膨張、振動等で陰極配線と制御電極の電子通過孔との位置がずれ、表示品質が劣化する場合がある。さらに、部品の搬送工程あるいは背面基板に固定する設置工程で帯状電子素子にクラックや破断が生じ易く、作業性や製品の歩留りが低下する。また、組立て後の製品状態においても、動作中の熱膨張の繰り返しで上記の境界領域近傍にクラックが発生し、極端な場合には破断することもあり、製品の信頼性が低下する。
【0012】
本発明の第1の目的は、陰極配線と制御電極の間の位置合わせを確実にし、また制御電極のクラックや破断の発生を防止し、組立て時の陰極配線との位置合わせの作業性や製品の歩留りを向上させた制御電極部品を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、上記制御電極部品を用いることで高品質の画像表示を可能とした信頼性の高い表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために本発明は、制御電極を構成する多数の帯状電極素子の両端のそれぞれを共通に連結する一対の第1橋絡部を設け、当該帯状電極素子のそれぞれに延在方向に沿って陰極ピッチより狭い初期ピッチで形成された電子通過孔を形成した。また、上記第2の目的を達成するために本発明は、前記制御電極を構成する多数の帯状電極素子に張力を印加した状態で前記陰極配線との間に所定の間隙をもって設置してなり、当該制御電極の電子通過孔と前記陰極配線とが位置整合状態を維持するようにした。以下、本発明の表示装置の代表的な構成の特徴を記述する。
【0014】
(1)、一方向に延在し前記一方向に交差する他方向に所定の陰極ピッチをもって並設された電子源を有する多数の陰極配線に非接触で交差する制御電極を構成するための制御電極部品であって、
前記制御電極部品は、前記他方向に平行に延在した多数の帯状電極素子の両端のそれぞれを共通に連結する一対の第1橋絡部を有し、
前記帯状電極素子のそれぞれには前記延在方向に沿って前記陰極ピッチより狭い初期ピッチで形成された電子通過孔を有することを特徴とする。
【0015】
(2)、(1)において、前記一対の第1橋絡部の各両端のそれぞれを連結する第2橋絡部を有し、全体として枠状体であることを特徴とする。
【0016】
(3)、(1)または(2)において、前記陰極ピッチをCp、両端に位置する陰極の中心間距離をCd、前記帯状電極素子の初期ピッチをGp、両端に位置する電子通過孔の中心間距離をGdとしたとき、Cp>Gp、Cd>Gdであることを特徴とする。
【0017】
(4)、(1)乃至(3)の何れかにおいて、前記一対の第1橋絡部のそれぞれの前記他方向にわたって、当該一対の第1橋絡部の間に張力を加えたときに前記多数の帯状電極素子のそれぞれにかかる張力を均一化する切込みを有することを特徴とする。
【0018】
(5)、陽極及び蛍光体を内面に有する前面基板と、
一方向に延在し前記一方向に交差する他方向に並設され、かつ電子源を有する複数の陰極配線と、表示領域内で前記陰極配線と非接触で交差し、かつ前記他方向に延在し前記一方向に並設されて前記電子源からの電子を前記前面基板側に通過させる電子通過孔を有する複数の帯状電極素子を平行配列した制御電極を内面に有して前記前面基板と所定の間隔をもって対向する背面基板と、
前記前面基板と前記背面基板の間で前記表示領域を周回して介挿され、前記所定の間隙を保持するための外枠を有する表示装置であって、
前記制御電極は前記他方向に張力が印加された状態で前記陰極配線との間に所定の間隙をもって設置され、当該制御電極の電子通過孔と前記陰極配線とが位置整合状態にあることを特徴とする。
【0019】
(6)、(5)において、前記表示領域外かつ前記外枠の内側において前記背面基板に前記制御電極を構成する帯状電極素子の両端領域を固定する内枠を有することを特徴とする。
【0020】
上記に記述した本発明の各構成により、帯状電極素子で構成した制御電極の組立て工程での取扱いが容易になり、陰極配線に対して制御電極を正確に位置合わせすることが可能となる。さらに、組立て工程での帯状電極素子のクラックや破断の発生が防止され、作業性や製品の歩留りが向上し、信頼性の高い表示装置を提供できる。
【0021】
なお、本発明は、上記の構成および後述する実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明による表示装置の一実施例を説明する背面パネル側の要部構成を模式的に説明する平面図である。なお、図1は仮想線21で示した前面基板側から見た平面図である。図1中、参照符号PN1は背面パネル、PN2は前面パネル、1は背面基板、2は陰極配線、20は陰極配線引出し線、4は制御電極、4Aは制御電極を構成する帯状電極素子、40は制御電極引出し線、6は内枠、9は外枠、10は間隔保持部材、11は排気孔を示す。
【0023】
なお、背面パネルPN1と前面パネルPN2び外枠6で囲まれた内部を高真空に保つために、この空間にゲッター13を装入するのが望ましい。参照符号14はゲッターを固定するための接着剤、15は内枠の案内部材を示す。具体的な各構成部材は図示されたものに限らないことは言うまでもない。
【0024】
図1において、背面パネルPN1を構成する背面基板1の内面には、一方向(y方向)に延在し前記一方向に交差する他方向(x方向)に並設され、かつ電子源(図示せず)を有する多数の陰極配線2が銀ペースト等の導電性材料の印刷等で形成されている。内枠6の内側に表示領域が形成され、内枠6の外周に外枠9が設置されている。内枠6にある表示領域内で陰極配線2の上方、かつ陰極配線2と非接触で交差し、かつx方向に延在しy方向に並設されて陰極配線に有する図示しない電子源からの電子を前面パネルを構成する前面基板21側に通過させる電子通過孔を有する多数の帯状電極素子4Aを平行配列した制御電極4が設置されている。
【0025】
本実施例の制御電極4は鉄系ステンレス材、あるいは鉄材の薄板で形成され、その板厚は、例えば0.025mm〜0.150mm程度である。各帯状電極素子4Aの前記電子源と対峙する部分には1または複数の電子通過孔(図示せず)が形成されている。帯状電極素子4Aで構成された制御電極4の端部は内枠6に固定されている。本実施例では、制御電極4の一端(図1の右側)は内枠6の下部または下部近傍にあり、他端(図1の左側)は内枠6に固定されると共に、内枠6から外枠9方向に延在し、制御電極引出し線40に接続されている。制御電極引出し線40の遊端は背面基板1の端部まで引き出されている。
【0026】
内枠6と外枠9の間にある間隙はゲッター室として利用される。このゲッター室の一部にゲッター13が収納されている。本実施例では、内枠6と外枠9の間の間隙に背面基板1に固定されて内枠6を位置決めする対の案内部材15を有し、内枠6はこの案内部材15で位置決めされる。この案内部材15は内枠6の対向する対角部分に一対配置されているが、各対角ごとに設けてもよい。また、この案内部材15は背面基板1に独立したガラス材を固定して構成されるが、外枠9の一部または内枠6の一部として形成してもよい。また、案内部材15は内枠の設置作業を容易にするための機能とゲッター13の移動制限部材としての機能をもつ。ゲッター13は案内部材15の対の間に接着剤14で固定される。接着剤に代えて粘着剤を用いることも可能である。しかし、この案内部材15は必ずしも必須の部材ではない。
【0027】
内枠6には、y方向に延在して当該内枠の平行する2辺に端部を固定した間隙保持部材10が設けられている。この間隙保持部材10はガラス板等の絶縁材の板部材を好適とし、外枠9(または内枠6)で規定される背面基板1と前面基板21の間の所定の間隔を維持している。
【0028】
そして、本実施例では、陰極配線2、内枠6に固定した制御電極4、外枠9などの構成部材を設置した背面基板1に前面基板21を重ねて固定する。背面基板1、外枠9、内枠6、前面基板21の接合部位にはフリットガラスなどの接着剤を介挿するのが望ましい。そして、排気孔11からゲッター13を挿入して接着剤塗布位置に移動させて配置するのが好適である。そのため、案内部材15と外枠9(または内枠6)との間にゲッター13の移動を可能とする程度の隙間を設けている。
【0029】
図2は図1における制御電極となる制御電極部品の構成例の模式的図であり、(a)は全体平面図、(b)は(a)の制御電極を構成する帯状電極素子の要部平面図を示す。本実施例の制御電極部品400は電極部410でx方向に平行に延在した多数の帯状電極素子4Aの両端のそれぞれを共通に連結する一対の第1橋絡部420を有する。この帯状電極素子4Aのそれぞれの画素領域にはx方向に沿って後述する陰極ピッチより狭い初期ピッチで形成された電子通過孔4aを有する。画素領域は陰極配線と交差する部分に位置し、図2には点線で示してある。本実施例では、画素領域の電子通過孔4aはx方向に4個でy方向に2列形成されているが、これはあくまで例示であり、実装置ではさらに多くの電子通過孔が形成される場合が多い。
【0030】
表示装置の組立て作業において、多数の帯状電極素子4Aの取扱いを容易にし、帯状電極素子4Aの絡みやダメージを回避するため、第1橋絡部420のみで当該帯状電極素子4Aを連結した電極部品としたのみでもよいが、さらに取扱いを容易にするため、本実施例では一対の第1橋絡部420の各両端のそれぞれを連結する第2橋絡部430を有し、全体として枠状体としている。
【0031】
また、一対の第1橋絡部420のそれぞれのy方向にわたって、当該一対の第1橋絡部420の間に張力を加えたときに帯状電極素子4Aのそれぞれにかかる張力を均一化する切込み440が形成されている。この切込み440は上記張力を第1橋絡部420のy方向に分散して張力が局部的に帯状電極素子に集中するのを緩和する。なお、切込みに代えて他の緩和形状、例えば凹部等を形成してもよいことは勿論である。
【0032】
図3は本発明の表示装置の一実施例における背面パネルに設置される陰極配線と制御電極の寸法関係を説明する模式断面図である。図3の(a)は制御電極を構成する帯状電極素子の断面図、(b)は陰極配線を形成した背面基板の断面図、(c)は帯状電極素子を設置した状態の背面基板の断面図を示す。帯状電極素子4Aには電子通過孔4aを有し、背面基板側には脚部4bが形成されている。図3(a)において、帯状電極素子4Aには画素ピッチである電子通過孔4aの中心(電子通過孔が複数の場合はその形成領域の中心)が初期ピッチGpで配列されている。この帯状電極素子4Aの表示領域の有効面の両端部にある画素中心間距離をGdで示してある。
【0033】
また、図3(b)に示したように、背面基板1上に形成された陰極配線2にはカーボンナノチューブ等の電子源2aが形成されている。この陰極配線のx方向ピッチはCpであり、表示領域の有効面の両端部にある陰極配線の中心間距離はCdで示す。そして、背面基板に制御電極を設置する前の状態、すなわち当該制御電極に張力を印加しない状態では、Cp>Gp、Cd>Gdとされている。なお、両端に位置する陰極の中心間距離をCdと電子通過孔の中心間距離をGdは、Cd=Gd×(1.002〜1.0001)である。帯状電極素子4Aの幅は0.800mm程度、厚さ0.050mm程度であるので、0.2%以上延ばすとクリープなどの破壊や切断が発生し、0.001以下では帯状電極素子個々のばらつき等でフラットに保持することが難しい。
【0034】
図3(c)は背面基板1に張力を加えて制御電極を設置した状態を示す。上記した寸法関係としたことにより、帯状電極素子4Aが自重などで撓むことが防止され、Cd=Gdで帯状電極素子4Aを陰極配線2に位置合わせすることが容易となる。なお、図2で説明したように、第1橋絡部420のそれぞれのy方向にわたって切込み440を設けることで、当該一対の第1橋絡部420の間に張力を加えたときに多数の帯状電極素子4Aのそれぞれにかかる張力を均一化することができると共に、背面基板1への固定時の歪みを吸収して正確な位置で制御電極を設置することができる。
【0035】
次の、本発明による表示装置の他の構造部分の一例について説明する。図4は制御電極と間隙保持部材の組合せ構造の一例を説明する要部断面図である。制御電極4を構成する帯状電極素子4Aの間隙保持部材10側には溝4dが形成されている。帯状電極素子4Aには電子通過孔4aを有し、かつ背面基板側に凹部4cが形成されている。溝4dは電子ビーム通過孔4a、凹部4cと共にエッチング加工などで形成される。参照符号4bは背面基板と当接する脚部を示す。帯状電極素子4Aに溝4dを設けることで間隙保持部材10の位置合わせが容易になる。
【0036】
図5は制御電極を構成する帯状電極素子と間隙保持部材および背面基板の組合せ構造の一例を説明する要部断面図である。この構成例では、間隙保持部材10が背面基板1と接合する部分(底辺)に溝10aが形成されている。この溝10a内に帯状電極素子4Aが位置する。この構成により、帯状電極素子4Aは間隙保持部材10により必要以上に押圧されることがなく、クラックや破断の発生が防止される。
【0037】
図6は本発明の表示装置の全体構成を模式的に説明する展開斜視図である。参照符号PN1は背面パネル、PN2は前面パネル、1は背面基板、21は前面基板を示す。背面基板1の内面には一方向(y方向)に延在し前記一方向に交差する他方向(x方向)に並設された多数の陰極配線2を有する。この陰極配線2の上にはカーボンナノチューブ等の電子源を有する(図示せず)。そして、陰極配線2と交差する他方向(x方向)に延在し上記一方向(y方向)に並設された複数の帯状電極素子からなる制御電極4が設置されている。また、前面基板21の内面には陽極および蛍光体を有するが図示は省略してある。背面パネルPN1(背面基板1)と前面パネルPN2(前面基板21)は外枠9で封止されている。
【0038】
外枠9の内側には内枠6を有し、外枠9と内枠6の間にゲッター室が形成され、このゲッター室にゲッター13が収容されている。陰極配線2には陰極配線引出し線20から映像信号が供給される。制御電極4には、その制御電極引出し端子40から制御信号(走査信号)が供給される。他の構成は図1で説明済みなので繰り返しの説明はしない。
【0039】
図7は本発明による表示装置の全体構成例を模式的に説明する断面図である。背面パネルPN1を構成する背面基板1の内面には、y方向に延在し、x方向に並設された多数本の陰極配線2を有し、この陰極配線2の上にカーボンナノチューブ等の電子源2aを有する。また、前面基板PN2を構成する前面基板21の内面には、陽極30および蛍光体40を有する。なお、蛍光体40を覆って陽極30を形成してもよい。背面パネルPN1と前面パネルPN2は間隔保持部材10で所定の間隔に規制されている。背面パネルPN1と前面パネルPN2の両者の内周縁にはガラス等の絶縁材で形成された封止枠9を介挿して貼り合わされている。貼り合わされた内部を真空にして構成される。なお、図7では図1に示した内枠6、その他の細部は図示を省略してある。
【0040】
本構成例では、陰極配線2をカラー1画素(赤:R、緑:G、青:Bの各単位画素で構成)毎にグルーピングさせている。そして、グループ内の陰極配線2間の間隙をd2、隣接するグループとの間隙をd1としたとき、d1>d2となっている。この間隙d1に前記した制御電極4の帯状電極素子4Aに有する脚部4bを位置させる。また、間隔保持部材10は上記脚部4bの前面パネルPN2側に載置されて当該前面パネルPN2と背面パネルPN1を所定の間隔で保持している。
【0041】
前面パネルPN2を構成する前面基板21の内面に有する蛍光体PHSは等間隔としても良いが、本構成例では陰極配線2間の間隙に対応してx方向にグルーピングし、その1グループ内の蛍光体40間の間隙をd4とし、隣接するグループの間の間隙をd3としたとき、x3>x4としている。これにより、隣りのグループの蛍光体に電子が当たることを低減できる。また、陽極30をグルーピングしても良い。これにより、制御電極4と陰極配線2とで順次選択された所定の画素(カラーでは単位画素)が所定の色光で発光し、2次元の映像を表示する。本構成例の表示装置により、比較的低電圧で高効率のフラットパネル型の表示装置が実現できる。
【0042】
図8は本発明による表示装置の背面パネルに対向する前面パネルの蛍光体配置例の模式図である。表示領域ARはx方向に長辺をもつ矩形であり、カラー表示のための各蛍光体R,G,Bはx方向に配列されている。x方向は陰極配線の延在方向、y方向は制御電極の延在方向、z方向は前面基板側を示す。図中、参照符号11は排気管の位置を示す。
【0043】
図9は本発明の表示装置の等価回路例の説明図である。図中に破線で示した領域は表示領域であり、この表示領域に陰極配線2と制御電極4(帯状電極素子(4A))が互いに交差して配置されてn×mのマトリクスが形成されている。マトリクスの各交差部は単位画素を構成し、図中の“R”,“G”,“B”の1グループでカラー1画素を構成する。陰極配線2は陰極配線引出し線20(X1,X2,・・・Xn)で映像駆動回路200に接続され、板部材制御電極4は制御電極引出し線40(Y1,Y2,・・・Ym)で走査駆動回路400に接続されている。映像駆動回路200には外部信号源から映像信号201が入力され、走査駆動回路400には同様に走査信号(同期信号)401が入力される。これにより、制御電極4を構成する多数の帯状電極素子4Aと多数の陰極配線2とで順次選択された所定の画素が所定の色光で発光し、2次元の映像を表示する。本構成例の表示装置により、比較的低電圧で高効率のフラットパネル型の表示装置が実現される。
【0044】
図10は本発明の表示装置を実装した電子機器の一例としてのテレビ受像機の外観図である。このテレビ受像機の表示部DSPには前記した表示装置が実装され、その表示領域ARが観察窓に露呈している。この表示部DSPはスタンド部STDで植立して保持されている。なお、このテレビ受像機の形状はあくまで一例であり、この他に種々の形状を有するものとすることができる。
【0045】
以上のように、様々な実施例を用いて本発明を説明してきたが、発明の目的や効果から考えて必須でない構成要素については適宜省略や変更が可能である。例えば、制御電極を陰極配線よりも下層に配置したアンダーゲート構造としても良い。さらに、集束電極を追加して4極管の構成としてもよい。
【0046】
また、単純マトリクス型ではなく、アクティブ素子を用いたアクティブマトリクス型としても良い。前記したが、陽極の構造や陽極と蛍光体との積層順についても、陽極を金属とし、前面基板と陽極との間に蛍光体を配置したいわゆるメタルバック構造としても良い。その他、上記した以外にも様々な変更が可能であることは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、陰極配線と制御電極とを確実に位置合わせすることができ、また制御電極の弛みによって当該制御電極にクラックや破断が発生するのを回避でき、製品の歩留りを向上させて高品質の画像表示を可能とした信頼性の高い表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表示装置の一実施例を説明する背面パネル側の要部構成を模式的に説明する平面図である。
【図2】図1における制御電極となる制御電極部品の構成例の模式的図である。
【図3】本発明の表示装置の一実施例における背面パネルに設置される陰極配線と制御電極の寸法関係を説明する模式断面図である。
【図4】制御電極と間隙保持部材の組合せ構造の一例を説明する要部断面図である。
【図5】制御電極を構成する帯状電極素子と間隙保持部材および背面基板の組合せ構造の一例を説明する要部断面図である。
【図6】本発明の表示装置の全体構成を模式的に説明する展開斜視図である。
【図7】本発明による表示装置の全体構成例を模式的に説明する断面図である。
【図8】本発明による表示装置の背面パネルに対向する前面パネルの蛍光体配置例の模式図である。
【図9】本発明の表示装置の等価回路例の説明図である。
【図10】本発明の表示装置を実装した電子機器の一例としてのテレビ受像機の外観図である。
【図11】電界放出型の表示装置の概略構成を説明する背面基板の平面図である。
【符号の説明】
PN1 背面パネル
PN2 前面パネル
1 背面基板
2 陰極配線
2a 電子源
20 陰極配線引出し線
21 前面基板
4 制御電極
4A 帯状電極素子
4a 電子ビーム通過孔
4b 脚部
4c 凹部
4d 溝
40 制御電極引出し線
6 内枠
9 外枠
10 間隙保持部材
11 排気孔
13 ゲッター
14 接着剤
15 案内部材
30 陽極
40 蛍光体。
Claims (6)
- 一方向に延在し前記一方向に交差する他方向に所定の陰極ピッチをもって並設された電子源を有する多数の陰極配線に非接触で交差する制御電極を構成するための制御電極部品であって、
前記制御電極部品は、前記他方向に平行に延在した多数の帯状電極素子の両端のそれぞれを共通に連結する一対の第1橋絡部を有し、
前記帯状電極素子のそれぞれには前記延在方向に沿って前記陰極ピッチより狭い初期ピッチで形成された電子通過孔を有することを特徴とする制御電極部品。 - 前記一対の第1橋絡部の各両端のそれぞれを連結する第2橋絡部を有し、全体として枠状体であることを特徴とする請求項1に記載の制御電極部品。
- 前記陰極ピッチをCp、両端に位置する陰極の中心間距離をCd、前記帯状電極素子の電子通過孔の初期ピッチをGp、両端に位置する画素領域に形成された電子通過孔の中心間距離をGdとしたとき、Cp>Gp、Cd>Gdであることを特徴とする請求項1または2に記載の制御電極部品。
- 前記一対の第1橋絡部のそれぞれの前記他方向にわたって、当該一対の第1橋絡部の間に張力を加えたときに前記多数の帯状電極素子のそれぞれにかかる張力を均一化する切込みを有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の制御電極部品。
- 陽極及び蛍光体を内面に有する前面基板と、
一方向に延在し前記一方向に交差する他方向に並設され、かつ電子源を有する複数の陰極配線と、表示領域内で前記陰極配線と非接触で交差し、かつ前記他方向に延在し前記一方向に並設されて前記電子源からの電子を前記前面基板側に通過させる電子通過孔を有する複数の帯状電極素子を平行配列した制御電極を内面に有して前記前面基板と所定の間隔をもって対向する背面基板と、
前記前面基板と前記背面基板の間で前記表示領域を周回して介挿され、前記所定の間隙を保持するための外枠を有する表示装置であって、
前記制御電極は前記他方向に張力が印加された状態で前記陰極配線との間に所定の間隙をもって設置され、当該制御電極の電子通過孔と前記陰極配線とが位置整合状態にあることを特徴とする表示装置。 - 前記表示領域外かつ前記外枠の内側において前記背面基板に前記制御電極を構成する帯状電極素子の両端領域を固定する内枠を有することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002271041A JP2004111176A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 制御電極部品およびこの制御電極を用いた表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002271041A JP2004111176A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 制御電極部品およびこの制御電極を用いた表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004111176A true JP2004111176A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32268476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002271041A Pending JP2004111176A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 制御電極部品およびこの制御電極を用いた表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004111176A (ja) |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002271041A patent/JP2004111176A/ja active Pending
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