JP2004109374A - 電動光学顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】各種光学素子の諸元データを入力する情報入力機構や表示出力機構などを必要せず、操作性を向上でき、かつ小型化、コストの低減化を図り、種々の観察法を実現すること。
【解決手段】不揮発メモリ20−5に各操作ボタンB1〜B16に割り付けられた各種観察法に対応した光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を格納し、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、CPU20−1によって当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する。
【選択図】 図3
【解決手段】不揮発メモリ20−5に各操作ボタンB1〜B16に割り付けられた各種観察法に対応した光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を格納し、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、CPU20−1によって当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば透過フィルタや対物レンズなどの複数の光学素子を選択的に光路に配置し、例えば明視野観察法などの各種観察法を実現する電動光学顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡は、医学や生物学の分野、又半導体や大容量記憶メディア製造などの工業系分野などにおいてその用途に応じた種々複数の観察法により使用される。例えば顕微鏡は、観察対象である例えば標本の微細化や化学特性の多様化に対応して明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法は勿論のこと、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法が必要である。
【0003】
このような事から顕微鏡を使用するには、照明用光源から接眼レンズまでの光路、或いは照明用光源からカメラに至るまでの光路に対して複数の光学素子、例えば透過フィルタや対物レンズなどの光学素子を選択して配置し、かつこれら光学素子を組み合わせることで使用者の要求する各種観察法を実現している。
【0004】
種々の観察法を実現できる顕微鏡としては、例えば複数の光学素子切替え機構と、各種観察法を実現する光学素子配置の設定機構とを備えた提案が数多くされている。この顕微鏡では、設定操作が複雑であることから、この設定操作を少しでも容易にするために特に設定機構に工夫を凝らした構成が多い。
【0005】
例えば特開平8−179218号公報には、例えば、対物レンズ、キューブ、コンデンサトップレンズ、フィルタ、接眼レンズなどの各種光学素子を光路に対して挿脱する電動挿脱手段と、光学素子の光路に対する挿脱状態を検出する検出手段と、操作者から与えられる制御指示を入力する入力手段と、検出手段から光学素子の挿脱状態が入力されると共に、入力手段から入力された制御指示に対応して該当する光学素子を挿脱制御すべく電動挿脱手段に対して制御指令を出力する制御手段を備えた顕微鏡システムにおいて、各種光学素子の諸元データ(例えば対物レンズの名称、倍率、開口数、焦点距離、作動距離など)を任意に設定する設定手段と、この設定手段により設定された光学素子の諸元データが記憶され、電源遮断後においてもその諸元データを保持する記憶手段と、各種光学素子の諸元データの内容を表示する表示手段とを設けた顕微鏡システムが記載されている。
【0006】
このような顕微鏡システムによれば、光学部品のユニットに対して、新規諸元データを有する光学部材に追加が可能となり、追加された光学部材を用いての照明系、及び焦準系の最適制御ができると共に、光学部材の検索を行うことにより、顕微鏡の環境構築が容易になされ、操作性の改善された顕微鏡シンテムが実現される。
【0007】
又、特開平11−23975号公報には、複数の対物レンズを取付け可能でかつ相互に切り替えるためのレボルバと、このレボルバにおける対物レンズの取付位置情報及びレボルバに取り付け可能な対物レンズのレンズ情報をそれぞれ所定の形式にてコード化したコード情報を入力する入力手段と、この入力手段にて入力されたコード情報を解読する解読手段と、この解読手段にて解読された取付位置情報とレンズ情報とを相互に対応づけて記憶する記憶手段とを備えた顕微鏡が記載されている。
【0008】
このような顕微鏡によれば、自動制御タイプの電動式顕微鏡において、使用に先立つ制御に必要な情報の入力をそれぞれ所定の形式にてコード化したコード情報を入力する入力手段と、この入力手段にて入力されたコード情報を解読する解読手段と、この解読手段にて解読された取付位置情報とレンズ情報とを相互に対応づけて記憶する記憶手段などを備えたことにより、コード化された情報を入力すると、該情報が自動的に解読及び記憶されるので、顕微鏡に対する情報の入力が非常に容易になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の公報に記載されているように顕微鏡への新規諸元データを有する光学部材の追加や、後者の公報に記載されているように顕微鏡の自動制御に必要な情報を実使用に先立って入力するようなことは、頻繁に必要になることでない。
【0010】
又、前者の公報では、各種光学素子の諸元データを任意に設定する設定手段及び各種光学素子の諸元データの内容を表示する表示手段を備え、後者の公報では、レボルバにおける対物レンズの取付位置情報及びレボルバに取り付け可能な対物レンズのレンズ情報をそれぞれ所定の形式にてコード化したコード情報を入力する入力手段などを備えるなど、換言すれば、情報入力機構や表示出力機構などの顕微鏡を制御するための各種情報設定機構を顕微鏡本体に備えるものとなる。
【0011】
このため、これら公報に記載された顕微鏡では、種々の観察法を実現するためとは言え、標本を観察するという顕微鏡本来の目的に反して、顕微鏡自体が複雑化、大型化し、これにより故障発生のおそれが生じると共に、コストも高くなる。近年、工業系分野のみならず、医学、生物学の分野においても省スペースに対する要請が高まってきており、この観点からも顕微鏡の大型化は容易に受け入れられないものとなっている。
【0012】
一方、顕微鏡においても、いわゆるアフターパーツと呼ばれる外部周辺機器などが使用される。この外部周辺機器は、例えば高速シャッタや高速フィルタターレットなどである。この外部周辺機器を顕微鏡に取付けた場合には、顕微鏡自体を制御する制御手段(例えば、コンピュータなど)に加えて、外部周辺機器を制御するためのコンピュータを別途接続する必要がある。このため、顕微鏡の動作に連動して外部周辺機器を動作させる場合などでは、その操作性が悪くなる。そこで、外部周辺機器を顕微鏡に取付けた場合でも柔軟で容易な操作性が要求される。
【0013】
そこで本発明は、各種光学素子の諸元データを入力する情報入力機構や表示出力機構などを必要せず、操作性を向上でき、かつ小型化、コストの低減化を図り、種々の観察法が実現できる電動光学顕微鏡を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の光学素子を選択的に観察光学系及び照明光学系の各光路に配置して各種観察法を実現する電動光学顕微鏡において、少なくとも各種観察法に応じて選択される光学素子及びその配置状態を示す情報を複数の操作入力端に対して割り付けて記憶する記憶手段と、操作入力端が操作されると、当該操作入力端に割り付けられた光学素子及びその配置状態を示す情報を記憶手段から読み出し、この情報に従って光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する制御手段と、外部の通信回線を通して取り込んだ情報を複数の操作入力端のうちいずれかの操作入力端に割り付けて記憶手段に記憶する情報設定手段とを具備したことを特徴とする電動光学顕微鏡である。
【0015】
本発明の電動光学顕微鏡における記憶手段には、外部周辺機器を動作制御する情報が複数の操作入力端のうちいずれかの操作入力端に割り付けて記憶される。
【0016】
本発明の電動光学顕微鏡における情報設定手段は、外部コンピュータから通信回線を通して取り込んだ情報を記憶手段に記憶する。
【0017】
本発明の電動光学顕微鏡における各種観察法は、少なくとも明視野観察法、暗視野観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、及びこれら観察法を組み合わせた複合観察法である。
【0018】
本発明の電動光学顕微鏡における操作入力端は、操作ボタンである。
【0019】
本発明の電動光学顕微鏡における複数の光学素子は、観察光学系を構成する少なくとも透過フィルタ、コンデンサレンズ、対物レンズ及び各種観察法により選択的に光路に挿入される複数のフィルタキューブを装着したキューブカセットであり、照明光学系を構成する少なくとも透過照明用光源及び落射照明用光源である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は電動光学顕微鏡の全体構成図である。照明光学系について説明すると、例えばハロゲンランプからなる透過照明用光源1が備えられている。この透過照明用光源1から出射された照明光は、コレクタレンズ2で集光され、透過視野絞り3を経て、顕微鏡本体に対して換装可能な透過フィルタターレット4に入射する。
【0022】
この透過フィルタターレット4には、例えば、透過照明用光源1の色温度を変えずに明るさの調光を行う複数枚のNDフィルタ、或いは色補正を行うための複数枚の補正フィルタ等が装着され、これらフィルタのうち任意のフィルタが照明光学系の光路中に選択的に挿脱可能になっている。ここでは、フィルタ4a〜4fの6種のフィルタが装着された6段切換えとなっている。
【0023】
この透過フィルタターレット4を透過した照明光は、透過開口絞り5、コンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7を介して試料ステージ8の下方から当該試料ステージ8上の観察試料Sを照明する。
【0024】
なお、コンデンサ光学素子ユニット6は光路中に選択的に挿入される複数のユニット6a〜6fからなり、コンデンサトップレンズユニット7は光路中に選択的に挿入される複数のユニット7a、7bからなる。又、試料ステージ8は、観察試料Sを観察光路の光軸と直交する平面内で2次元移動できると共に、ピント合わせのため光軸方向に移動可能になっている。
【0025】
試料ステージ8の上方には、複数の対物レンズ9a〜9fがレボルバ10に装着されている。このレボルバ10は、複数の対物レンズ9a〜9fを装着可能で、かつ例えば顕微鏡のアーム先端部に回転自在に取付けられており、顕微鏡本体に対し換装可能となっている。このレボルバ10は、回転することにより各対物レンズ9a〜9fのうちいずれか1つの対物レンズ9a〜9fを観察光路の光軸上に切り換える6段切換えの構成になっている。
【0026】
顕微鏡のアーム先端部の観察光路上には、顕微鏡本体に対し換装可能なキューブカセット11が配設されている。このキューブカセット11は、各種観察法、例えば明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法により選択的に挿入される6種のフィルタキューブ11a〜11fを装着した6段切換えとなっている。このキューブカセット11を透過した光は、ビームスプリッタ12で2方向に分岐され、一方の光が接眼レンズ13に導かれ、他方の光が撮影用光路に導かれる。
【0027】
一方、例えば水銀ランプ等からなる落射照明用光源14が備えられている。この落射照明用光源14から出射された照明光は、コレクタレンズ15により集光されて顕微鏡本体に対して換装可能な落射フィルタターレット16に入射する。この落射フィルタターレット16には、例えば、落射照明用光源14の色温度を変えずに明るさの調光を行う複数枚のNDフィルタ、或いは色補正を行うための複数枚の補正フィルタ等が装着され、任意のフィルタが照明光学系の光路中に選択的に挿脱可能になっている。ここでは、フィルタ16a〜16fの6種のフィルタが装着された6段切換えとなっている。
【0028】
この落射フィルタターレット16を透過した落射照明光は、落射開口絞り17、落射視野絞り18、キューブカセット11の光路中に挿入されている例えばフィルタキューブ11aに入射し、例えば対物レンズ9aを介して観察試料Sに落射照明する。
【0029】
観察試料Sからの蛍光、或いは反射光である観察光は、例えば対物レンズ9a、キューブカセット11を透過してビームスプリッタ12により2方向に分岐され、その一方の観察光が接眼レンズ13へ導かれ、他方の観察光が撮影用光路に導かれる。
【0030】
次に、電動光学顕微鏡の制御部20及び操作部21について説明する。
【0031】
本装置は、制御部20により各駆動部、すなわち透過フィルタターレット駆動部22と、コンデンサユニット駆動部23と、レボルバ駆動部24と、キューブカセット駆動部25と、と落射フィルタターレット駆動部26と、透過照明調光部27と、落射照明調光部28とをそれぞれ動作制御する。
【0032】
図2は制御部20及び操作部21の構成図である。制御部20は、CPU20−1に対してCPUバス20−2を介してROM20−3、ROM20−4及び不揮発メモリ20−5が接続されている。ROM20−3には、制御内容を記述したプログラムが記憶され、ROM20−4には、制御演算用のデータが格納されている。
【0033】
不揮発メモリ20−5は、例えばEEPROM、NVRAM或いはフラッシュメモリ等からなり、プログラムの実行により、必要な情報の記憶、読み出しが行われる。この不揮発メモリ20−5には、図3に示すように操作入力割付けデータが格納されている。なお、この操作入力割付けデータについては後述する。
【0034】
CPU20−1は、操作部21からの操作入力を受けると、不揮発メモリ20−5に格納さている操作入力割付けデータに従って透過フィルタターレット駆動部22と、コンデンサユニット駆動部23と、レボルバ駆動部24と、キューブカセット駆動部25と、落射フィルタターレット駆動部26と、透過照明調光部27と、落射照明調光部28とを動作制御する。
【0035】
この制御部20は、外部通信手段として例えばRS−232CやUSB、イーサネット等の外部インタフェース(I/F)が設けられており、外部のパーソナルコンピータPC等の外部ホスト(Host)機器からのコマンドを外部I/Fを介して送受することにより、操作部21による操作と同等の駆動部制御を行って外部Host機器との間で情報交換を行なう。
【0036】
操作部21は、表示部21−1及び操作入力部22−2を有し、CPU20−1に対して接続され、操作入力部21−2からの操作信号をCPU20−1に送出し、かつ透過フィルタターレット駆動部22、コンデンサユニット駆動部23、レボルバ駆動部24、キューブカセット駆動部25、落射フィルタターレット駆動部26、透過照明調光部27及び落射照明調光部28の各動作状況や各位置情報等を表示部21−1に表示する。
【0037】
図4は操作部21における操作ボタンの配置図である。この操作部21には、例えば複数の操作ボタンB1〜B16が配置されている。これら操作ボタンB1〜B16は、例えば発光ダイオード(LED)などの発光素子を内部に組み込んだ、いわゆる照光式ボタンスイッチである。これら操作ボタンB1〜B16は、CPU20−1からの指令により消灯、点灯、点滅などする。
【0038】
透過フィルタターレット駆動部22は、制御部22から送出された駆動信号をを入力し、この駆動信号により透過フィルタターレット4を回転駆動し、各フィルタ4a〜4fを光路中に挿脱する。
【0039】
コンデンサユニット駆動部23は、制御部22から送出された駆動信号を入力し、この駆動信号により透過開口絞り5を調整駆動し、かつコンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7を回転駆動して光路中に挿脱する。
【0040】
レボルバ駆動部24は、制御部20から送出された駆動信号を入力し、この駆動信号によりレボルバ10を回転駆動して各対物レンズ9a〜9fを光路中に挿脱する。
【0041】
キューブカセット駆動部25は、制御部20から送出された駆動信号を入力し、この駆動信号によれキューブカセット11を回転駆動して各フィルタキューブ11a〜11fを光路中に挿脱する。
【0042】
落射フィルタターレット駆動部26は、制御部20から送出された駆動信号を入力し、この駆動信号により落射フィルタターレット16を回転駆動して各フィルタ16a〜16fを光路中に挿脱する。
【0043】
透過照明調光部27は、制御部20から送出された調光信号を入力し、この調光信号により透過照明用光源1を調光する。
【0044】
落射照明調光部28は、制御部20から送出された調光信号を入力し、この調光信号により落射照明用光源14を調光する。
【0045】
図5及び図6はキューブカセット11の構成図であって、図5は正面部分図、図6は側面部分図である。このキューブカセット11には円板11−1が設けられている。この円板11−1の中心部には、キューブカセット駆動部25のパルスモータ25−1の軸が接続されている。これにより、円板11−1は、パルスモータ25−1の駆動によって中心軸の周りに回転可能となっている。このように円板11−1がパルスモータ25−1の駆動によって適宜回転することにより、円板11−1に着脱可能に保持されたフィルターキューブ11a〜11fのいずれか1つが光路OP上に配置される。
【0046】
この円板11−1の外周部の一箇所には、磁石11−8が取り付けられている。この磁石11−8は、円板11−1の原点位置を検出するためのものである。又、キューブカセット駆動部25のホール素子25−2が円板11−1の原点位置を検出するための位置に設けられている。従って、円板11−1が原点位置にあると、ホール素子25−2の対向位置に磁石11−8が配置されるので、ホール素子25−2により磁石11−8を検出することで、円板11−1が原点位置に配置されていることが検出される。
【0047】
一方、円板11−1の縁部には、各フィルタキューブ11a〜11fの位置に対応して各開口部11−2〜11−7が形成されている。これら開口部11−2〜11−7は、各フィルタキューブ11a〜11fの何れかを光路OP上に正しく位置決め配置するためのものである。又、円板11−1の外周部には、キューブカセット駆動部25のフォトインタラプタ25−3が設けられている。このフォトインタラプタ25−3は、円板11−1の縁部の各開口部11−2〜11−7を検出する。
【0048】
従って、例えばフィルタキューブ11aが光路OP上に配置されている場合、キューブカセット駆動部25のフォトインタラプタ25−3によって開口部11−5の存在を検出できるので、フィルタキューブ11aを光路OP上に正しく位置決め配置することが可能である。
【0049】
なお、透過フィルタターレット4、レボルバ10及び落射フィルタターレット16も図示を省略するが原点位置検出用の磁石とホール素子、及び位置決め配置用の開口部とフォトインタラプタが設けられており、原点検出及び所望の位置への位置決め制御が可能となっている。
【0050】
上記不揮発メモリ(記憶手段)20−5には、上記図3に示すように操作入力割付け情報が格納されている。この操作入力割付け情報は、例えば明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法などの各種観察法に応じて選択される光学素子、すなわち観察光学系を構成する透過フィルタターレット4、コンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7、対物レンズ9a〜9f及びキューブカセット11などであり、照明光学系を構成する透過照明用光源1、落射照明用光源14などであり、これら光学素子の配置状態を示す操作入力割付け情報が操作部21の各操作ボタン(操作入力端)B1〜B16に対して割り付けて記憶されている。
【0051】
具体的に説明すると、本発明の電動光学顕微鏡の各電動機構には、図7及び図8に示すような上記各光学素子が装着されている。例えば、透過フィルタターレット4は、各位置「1」〜「6」に対して6種のフィルタ4a〜4fが割り付けられている。このうち例えばフィルタ4aは、ND「6」、透過率6%であり、フィルタ4bは、ND「12」、透過率12%である。
【0052】
透過開口絞り5は、位置「0〜482」に対する絞り径が設定され、このうち最小の絞り径が「0」で、最大の絞り径が「482」というように連続的に絞り径が設定されている。
【0053】
レボルバ/対物レンズ10、9は、各位置「1」〜「6」に対して各対物レンズ9a〜9fが割り付けられている。このうち例えば対物レンズ9aは、倍率「10×」であり、対物レンズ9bは、倍率「20×」である。
【0054】
以下、同様に、コンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7、キューブカセット11、透過照明用光源1、落射フィルタターゲット16、落射照明用光源14、試料ステージ8の位置、オートフォーカス(AF)に対する位置及びその機能の意味が設定されている。
【0055】
このような各光学素子の各位置及びその機能の情報に従って不揮発メモリ20−5には、上記図3に示すように操作入力割付けデータが格納される。この操作入力割付け情報は、例えばファイル別に割付け情報「1」〜「16」を有する。
【0056】
このうち割付け情報「1」には、図9に示すように操作ボタンB1に対して倍率「10×」の対物レンズ9aでの透過明視野観察法の切り替え動作が番号「1」〜「8」に設定されている。すなわち、透過フィルタターレット4を位置「3:(フィルタ4c)」に切換え、透過開口絞り5を位置「100」に切換え、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「1:(ユニット6a)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「IN:(ユニット7a)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「1:(対物レンズ9a)」に切換え、キューブカセット11を位置「1:(フィルタキューブ11a)」に切換え、透過照明用光源1を位置「90:(電圧9V)」に調光し、落射フィルタターレット16を位置「6:(フィルタ16f)」に切換える設定がなされている。
【0057】
又、割付け情報「1」の操作ボタンB2に対しては、図10に示すように倍率「20×」の対物レンズ9bでの落射蛍光観察法の切り替え動作が番号「1」〜「6」に設定されている。すなわち、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「6:(ユニット6f)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「OUT:(ユニット7b)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「2:(対物レンズ9b)」に切換え、キューブカセット11を位置「3:(フィルタキューブ11c)」に切換え、落射照明用光源14を位置「ON:点灯」に調光し、落射フィルタターレット16を位置「5:(フィルタ16e)」に切換える設定がなされている。
【0058】
又、割付け情報「1」の操作ボタンB3に対しては、後述するように例えば外部PCなどの外部Host機器からの取り込み動作を説明するための割付け情報が設定されている。すなわち、図11に示すように倍率「10×」の対物レンズ9eでの位相差観察法の切り替え動作が番号「1」〜「8」に設定されている。すなわち、透過照明用光源1を位置「100:(電圧10V)」に切替え、透過フィルタターレット4を位置「4:(フィルタ4d)」に切換え、透過開口絞り5を位置「482:(最大径)」に切換え、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「2:(ユニット6a)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「IN:(ユニット7a)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「5:(対物レンズ9e)」に切換え、キューブカセット11を位置「1:(フィルタキューブ11a)」に切換え、落射フィルタターレット16を位置「6:(フィルタ16f)」に切換える設定がなされている。
【0059】
上記CPU20−1は、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた上記光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って上記光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する機能(制御手段)を有する。
【0060】
又、CPU20−1は、例えば外部のパーソナルコンピータPCから情報、すなわち上記同様の各種観察法に応じて選択される光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を外部I/Fを介して取り込み、この割付け情報を各操作ボタンB1〜B16のうちいずれかの操作ボタンに割り付けて不揮発メモリ20−5に記憶する機能(情報設定手段)を有する。
【0061】
次に、上記の如く構成された電動光学顕微鏡の動作について図12乃至図15に示す割り付け動作制御フローチャートに従って説明する。
【0062】
CPU20−1は、ステップ#1において各操作ボタンB1〜B16が操作されたか否かを判断し、操作部21の操作ボタンB1が押されると、ステップ#2に移って操作ボタンB1の押し操作を検出し、図13に示す操作ボタンB1の処理、すなわち操作ボタンB1に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0063】
先ず、CPU20−1は、ステップ#2−1において、当該制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「1」を不揮発メモリ20−5から読出す。
【0064】
なお、この読出した割付け情報「1」にいずれの部位にも割付け情報の設定がなければ、CPU20−1は、ステップ#2−2において、何も処理動作を行わず、次の操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0065】
割付け情報「1」には、図9に示すように操作ボタンB1に対して倍率「10×」の対物レンズ9aでの透過明視野観察法の切り替え動作が番号「1」〜「8」に設定されている。すなわち、透過フィルタターレット4を位置「3:(4c)」に切換え、透過開口絞り5を位置「100」に切換え、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「1:(6a)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「IN:(7a)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「1:(9a)」に切換え、キューブカセット11を位置「1:(11a)」に切換え、透過照明用光源1を位置「90:(9V)」に調光し、落射フィルタターレット16を位置「6:(16f)」に切換える設定がなされている。
【0066】
ここで、落射フィルタターレット16を位置「6」に切換えるのは、装着された遮光板により、落射照明用光源14を遮光し、透過明視野観察への迷光などによる悪影響を除去するためである。
【0067】
CPU20−1は、不揮発メモリ20−5から読み出した図9に示す割付け情報「1」に従い、ステップ#2−3において透過フィルタターレット駆動部22を介して透過フィルタターレット4を位置「3:(4c)」に駆動開始し、次にステップ#2−4においてコンデンサユニット駆動部23を介して透過開口絞り5を位置「100」に駆動開始し、次にステップ#2−5においてコンデンサ光学素子ユニット6を位置「1:(6a)」に駆動開始し、次にステップ#2−6においてコンデンサトップレンズ7を位置「IN:(7a)」に駆動開始し、次にステップ#2−7においてレボルバ駆動部24を介してレボルバ10/対物レンズ9を位置「1:(9a)」に駆動開始し、次にステップ#2−8においてキューブカセット駆動部25を介してキューブカセット11を位置「1:(11a)」に駆動開始し、次にステップ#2−9において透過照明調光部27を介して透過照明用光源1を位置「90:(9V)」に調光し、次にステップ#2−10において落射フィルタターレット駆動部26を介して落射フィルタターレット16を位置「6:(16f)」に駆動開始する。
【0068】
次に、CPU20−1は、ステップ#2−11において各駆動部からの駆動終了信号を監視する。そして、CPU20−1は、全ての駆動部からの駆動終了信号を確認すると、操作ボタンB1の割付けに対応した切換え制御を終了し、次なる操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0069】
このように操作ボタンB1の操作入力の結果、透過フィルタターレット4におけるND25、透過率25%のフィルタ4cが光路に配置され、透過開口絞り5は開口径:100に切換わり、コンデンサ光学素子ユニット6では明視野観察用として空穴となり、コンデンサトップレンズ7は光路に配置され、対物レンズ9は倍率「10×」の対物レンズ9aに切換わり、キューブカセット11では明視野用ミラーユニットが光路に配置され、透過照明用光源1は9Vに調光され、落射フィルタターレット16では遮光板が落射照明光路に配置されて落射照明を遮光する。この結果、倍率「10×」の対物レンズ9aでの透過明視野観察が実現される。
【0070】
一方、操作部21の操作ボタンB2が押されると、図12に示すステップ#3において操作ボタンB2の押し操作を検出し、図14に示す操作ボタンB2の処理、すなわち操作ボタンB2に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0071】
先ず、CPU20−1は、ステップ#3−1において、当該制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「1」を不揮発メモリ20−5から読出す。
【0072】
なお、この読出した割付け情報「1」にいずれの部位にも割付け情報の設定がなければ、CPU20−1は、ステップ#3−2において、何も処理動作を行わず、次の操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0073】
割付け情報「1」には、図10に示すように操作ボタンB2に対して倍率「20×」の対物レンズ9bでの落射蛍光観察法の切り替え動作が番号「1」〜「6」に設定されている。すなわち、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「6:(6f)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「OUT:(7b)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「2:(9b)」に切換え、キューブカセット11を位置「3:(11c)」に切換え、落射照明用光源14を位置「ON:点灯」に調光し、落射フィルタターレット16を位置「5:(16e)」に切換える設定がなされている。
【0074】
ここで・コンデンサ光学素子ユニット6を位置「6」に切換えるのは、装着された遮光板により透過照明用光源1を遮光し、落射蛍光観察への迷光などによる悪影響を除去するためである。又、コンデンサトップレンズ7を位置「OUT」に切換えるのは、トップレンズによる自家蛍光などによる落射蛍光観察への悪影響を除去するためである。
【0075】
次に、CPU20−1は、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「1」に従い、ステップ#3−3においてコンデンサユニット駆動部23を介してコンデンサ光学素子ユニット6を位置「6:(6f)」に駆動開始し、次にステップ#3−4においてコンデンサトップレンズ7を位置「OUT:(7b)」に駆動開始し、次にステップ#3−5においてレボルバ駆動部24を介してレボルバ10/対物レンズ9を位置「2:(9b)」に駆動開始し、次にステップ#3−6においてキューブカセット駆動部25を介してキューブカセット11を位置「3:(11c)」に駆動開始し、次にステップ#3−7において落射照明調光部28を介して落射照明用光源14を位置「ON:(点灯)」に調光し、次にステップ#3−8において落射フィルタターレット駆動部26を介して落射フィルタターレット16を位置「5:(16e)」に駆動開始する。
【0076】
次に、CPU20−1は、ステップ#3−9において、各駆動部からの駆動終了信号を監視する。そして、CPU20−1は、全ての駆動部からの駆動終了信号を確認すると、操作ボタンB2の割付けに対応した切換え制御を終了し、次なる操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0077】
このように操作ボタンB2の操作入力の結果、コンデンサ光学素子ユニット6では遮光板が光路に配置され、コンデンサトップレンズ7は光路から外され、対物レンズ9は、倍率「20×」の対物レンズ99bに切換わり、キューブカセット11では、蛍光B励起用ミラーユニットが光路に配置され、落射照明用光源14は点灯され、落射フィルタターレット16では、空穴が光路に配置されて落射照明が100%透過される。この結果、倍率「20×」の対物レンズ9bでの落射蛍光観察法が実現される。
【0078】
次に、外部PCなどの外部Host機器から操作入力割付け情報を設定する場合の動作を説明する。ここでは、例えば割付け情報「1」の操作ボタンB3に倍率「10×」の位相差観察法を設定するものとする。
【0079】
CPU20−1は、外部PCから外部I/Fを介して例えば以下のコマンドを受信する。
【0080】
「memory1,3,TL=100,TF=4,TA=482,CD=2,CDT=IN,REV=5,OC=1,RF=6」
このコマンドを受信すると、CPU20−1は、コマンドのパラメータに従い、不揮発メモリ20−5の該当領域の記憶データを消去し、新たにデータを書き込む。
【0081】
すなわち、CPU20−1は、コマンドの’memory’により、操作入力割付け情報の設定を始める。コマンドの最初の「1」により、不揮発メモリ20−5に記憶されている割付け情報「1」を該当領域として決定し、次の「3」により割付け情報「1」中から操作ボタンB3を設定対象とする。
【0082】
次に、CPU20−1は、コマンドの「TL=100」から番号を「1」とし、部位を透過照明用光源1とし、位置を「100」とする。
【0083】
このようにCPU20−1は、順次、コマンドのパラメータを解釈してゆき、その結果として図11に示すような割付け情報「1」の操作ボタンB3に対して、透過照明用光源1が位置「100:(10V)」、透過フィルターターレット4が位置「4:(4d)」、透過開口絞り5が位置「482:(最大径)」、コンデンサ光学素子ユニット6が位置「2:(6a)」、コンデンサトップレンズ7が位置「IN:(7a)」、レボルバ10/対物レンズ9が位置「5:(9e)」、キューブカセット11が位置「1:(11a)」、落射フィルタターレット16が位置「6:(16f)」に切換える設定が不揮発メモリ20−5に書き込まれ記憶される。
【0084】
なお、外部PCから外部I/Fを介して例えば上記コマンドをCPU20−1で受信する具体的な方法として、例えば外部PCからのI/FとしてRS−232Cを使用すれば、外部PCの一般のオペレーティングシステム(OS)に付随するターミナルソフトなどから、上述するように、使用者は、任意の操作ボタンB1〜B16に電動光学顕微鏡の所望の光学素子の組合せを割付け、設定することが簡単にできる。
【0085】
又、実際の電動光学顕微鏡操作においては、既に電動光学顕微鏡に記憶された操作入力割付け情報の設定により各駆動部部が動作して種々の観察法を実現するので、外部PCなどの外部Host機器を必要としなくてもよい。
【0086】
一方、インターネットを経由したWebサーバー上のアプレットなとのアプリケーションソフトにより、上述する電動光学顕微鏡の操作入力割付け情報の設定を行なうことも可能である。インターネットブラウザの豊富な機能、特にGUI機能を利用できるので、更に電動光学顕微鏡への操作入力割付け情報の設定が快適で確実なものとなり、さらに、使用者側で電動光学顕微鏡の操作入力割付け情報を設定するための特別なアプリケーションソフトも必要ない。
【0087】
次に、操作部21の操作ボタンB3が押されると、図12に示すステップ#4において操作ボタンB3の押し操作を検出し、図15に示す操作ボタンB3の処理、すなわち操作ボタンB3に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0088】
先ず、CPU20−1は、ステップ#4−1において、当該制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「1」を不揮発メモリ20−5から読出す。
【0089】
なお、この読出した割付け情報「1」にいずれの部位にも割付け情報の設定がなければ、CPU20−1は、ステップ#4−2において、何も処理動作を行わず、次の操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0090】
割付け情報「1」には、上記したように外部PCなどの外部Host機器から操作入力割付け情報として、図11に示すように操作ボタンB3に対して倍率「10×」の対物レンズ9eでの位相差観察法の切り替え動作が番号「1」〜「8」に設定されている。すなわち、操作ボタンB3に対して、透過照明用光源1が位置「100:(10V)」、透過フィルタターレット4が位置「4:(4d)」、透過開口絞り5が位置「482:(最大径)」、コンデンサ光学素子ユニット6が位置「2:(6a)」、コンデンサトップレンズ7が位置「IN:(7a)」、レボルバ10/対物レンズ9が位置「5:(9e)」、キューブカセット11が位置「1:(11a)」、落射フィルタターレット16が位置「6:(16f)」に切換える設定である。
【0091】
次に、CPU20−1は、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「1」に従い、ステップ#4−3において、透過照明調光部27を介して透過照明用光源1を位置「100(10V)」に調光し、次にステップ#4−4において透過フィルタターレット駆動部22を介して透過フィルタターレット4を位置「4:(4d)」に駆動開始し、次にステップ#4−5においてコンデンサユニット駆動部23を介して透過開口絞り5を位置「482(最大径)」に駆動開始し、次にステップ#4−6においてコンデンサ光学素子ユニット6を位置「2:(6b)」に駆動開始し、次にステップ#4−7においてコンデンサトップレンズ7を位置「OUT:(7b)」に駆動開始し、次にステップ#4−8においてレボルバ駆動部24を介してレボルバ10/対物レンズ9を位置「5:(9e)」に駆動開始し、次にステップ#4−9においてキューブカセット駆動部25を介してキューブカセット11を位置「1:(11a)」に駆動開始し、次にステップ#4−10において落射フィルタターレット駆動部26を介して落射フィルタターレット16を位置「6:(16f)」に駆動開始する。
【0092】
次に、CPU20−1は、ステップ#4−11において、各駆動部からの駆動終了信号を監視する。そして、CPU20−1は、全ての駆動部からの駆動終了信号を確認すると、操作ボタンB3の割付けに対応した切換え制御を終了し、次なる操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0093】
このように操作ボタンB3の操作入力の結果、透過照明用光源1は、10[V]に調光され、透過フィルタターレット4では、ND50で透過率50%のフィルタ4dが光路に配置され、透過開口絞り5は、開口径:最大径に切換わり、コンデンサ光学素子ユニット6では、倍率「10×」の位相差観察用リングスリットが光路に配置され、コンデンサトップレンズ7は光路に配置され、対物レンズ9は倍率「10×」の位相差観察用に切換わり、キューブカセット11では明視野用ミラーユニットが光路に配置され、落射フィルタターレット16では、遮光板が落射照明光路に配置されて落射照明を遮光する。この結果、倍率「10×」の対物レンズ9eでの位相差観察が実現される。
【0094】
以下、上記同様に、操作ボタンB4〜B16が操作されると、CPU20−1は、ステップ#5乃至#6において、当該操作ボタンB4〜B16に割り付けられた光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する。
【0095】
このように上記第1の実施の形態においては、不揮発メモリ20−5に各操作ボタンB1〜B16に割り付けられた各種観察法に対応した光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を格納し、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、CPU20−1によって当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置するので、例えば明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法などの各種観察法に応じて複数の光学素子、例えば観察光学系を構成する透過フィルタターレット4、コンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7、対物レンズ9a〜9f及びキューブカセット11などであり、照明光学系を構成する透過照明用光源1、落射照明用光源14などを選択的に光路に配置して、各種観察法を実現できる。
【0096】
この場合、不揮発メモリ20−5に格納する割付け情報は、例えば外部のパーソナルコンピータPCから外部I/Fを介して取り込み、この割付け情報を各操作ボタンB1〜B16のうちいずれかの操作ボタンに割り付けて不揮発メモリ20−5に記憶するので、割付け情報を設定するための特別な入力機構や表示出力機構などが必要なく、操作性を向上でき、かつ電動光学顕微鏡の筐体を小型化することが可能になり、さらにコストを低減できる。
【0097】
近年、工業系分野のみならず、医学、生物学の分野では省スペースに対する要請が高まってきているので、これら分野においては、小型化した電動光学顕微鏡を容易に受け入れることができるものとなる。
【0098】
そのうえ、例えば明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法などの各種観察法のうち所望の観察法の割付け情報のみを格納したり、必要な観察法の割付け情報をその都度格納することが可能で、必要に応じて割付け情報の追加、変更、削除が容易にできる。
【0099】
なお、上記したように、外部PCから外部I/Fを介して例えば上記コマンドをCPU20−1で受信する具体的な方法として、例えば外部PCからのI/FとしてRS−232Cを使用すれば、外部PCの一般のオペレーティングシステム(OS)に付随するターミナルソフトなどから使用者は、任意の操作ボタンB1〜B16に電動光学顕微鏡の所望の光学素子の組合せを割付け、設定することが簡単にできる。
【0100】
又、実際の電動光学顕微鏡操作においては、既に電動光学顕微鏡に記憶された操作入力割付け情報の設定により各駆動部部が動作して種々の観察法を実現するので、外部PCなどの外部Host機器を必要としなくてもよい。
【0101】
一方、インターネットを経由したWebサーバー上のアプレットなとのアプリケーションソフトにより、上述する電動光学顕微鏡の操作入力割付け情報の設定を行なうことも可能である。インターネットブラウザの豊富な機能、特にGUI(Graphical User Interface)機能を利用できるので、更に電動光学顕微鏡への操作入力割付け情報の設定が快適で確実なものとなり、さらに、使用者側で電動光学顕微鏡の操作入力割付け情報を設定するための特別なアプリケーションソフトも必要ない。
【0102】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0103】
図16は電動光学顕微鏡の全体構成図である。本発明の電動光学顕微鏡は、上記第1の実施の形態における構成に対して、落射フィルタターレット16を取り除き、かつ外部周辺機器として高速シャッタシステム200を接続した構成である。
【0104】
この高速シャッタシステム200は、高速シャッタ201とコントローラ202とを備えている。これら高速シャッタ201とコントローラ202とは、ケーブルにより接続されている。
【0105】
コントローラ202は、外部通信手段として例えばRS−232Cを備え、外部パーソナルコンピュータPCなどの外部Host機器から送出される高速シャッタシステム200に対する固有のコマンドを受け、このコマンドにより高速シャッタ201を開閉制御する。
【0106】
図17は制御部20及び操作部21の構成図である。なお、図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。CPU20−1には、CPUバス20−2を介して通信コントローラ203が接続されている。この通信コントローラ203は、CPU20−1と外部周辺機器として例えば高速シャッターシステム200や外部パーソナルコンピュータPCなどとの間でデータ通信を行う外部I/Fとして機能するもので、外部周辺機器を接続するための4チャンネルのCOM端子「1」〜「4」が設けられている。ここでは、例えば、COM端子「1」に外部パーソナルコンピュータPCが接続され、COM端子「3」に高速シャッタシステム200が接続されている。
【0107】
不揮発メモリ20−5には、上記第1の実施の形態と同様に、図9乃至図11に示すような各操作ボタンB1〜B16に割り付けられた各光学素子及びその配置状態を示す割付け情報が例えば外部のパーソナルコンピータPCから外部I/Fを介して取り込まれ、それぞれ各操作ボタンB1〜B16に割り付けられて記憶されている。
【0108】
又、不揮発メモリ20−5には、図18に示すように例えば高速シャッターシステム200等の外部周辺機器を動作制御する情報(以下、割付け情報と称する)が各操作ボタンB1〜B16に割り付けられて記憶される。この割付け情報も例えば外部のパーソナルコンピータPCから外部I/Fを介して取り込まれ、それぞれ各操作ボタンB1〜B16に割り付けられて記憶される。この割付け情報は、各操作B1〜B16にそれぞれ番号、外部I/F部位及び外部コマンドを有する。
【0109】
CPU20−1は、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた例えば高速シャッタシステム200等の外部周辺機器を動作制御する割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って例えば高速シャッタシステム200等の外部周辺機器を動作制御する機能を有する。
【0110】
次に、上記の如く構成された電動光学顕微鏡における外部周辺機器としての高速シャッタシステム200の割付け情報の設定動作について説明する。
【0111】
先ず、割付け情報「1」の操作ボタンB9に外部周辺機器としての高速シャッタシステム200の閉制御の割付け情報の設定が行われる。この設定動作は、COM端子「1」に接続された外部パーソナルコンピュータPCなどの外部Host機器から高速シャッタシステム200のコマンドを取り込むことにより行われる。
【0112】
図19は高速シャッタシステム200のコマンドを示す図である。高速シャッタシステム200のシャッタ閉に対するコマンドは、「#0001」であり、シャッタ開に対するコマンドは、「#0000」である。
【0113】
CPU20−1は、外部パーソナルコンピュータPCから通信コントローラ203を介して例えば高速シャッタシステム200をシャッタ閉制御する以下のコマンドを受信する。
【0114】
「memory 10,9,COM4:”#0001”」
このコマンドを受信すると、CPU20−1は、当該コマンドのパラメータに従い、不揮発メモリ20−5の該当領域の記憶データを消去し、新たに割付け情報を書き込む。
【0115】
すなわち、CPU20−1は、コマンドの「memory」により、割付け情報の設定を始ある。コマンドの最初の「10」により不揮発メモリ20−5に記憶されている割付け情報「10」を該当領域として決定し、コマンドの次の「9」により割付け情報「10」の中から操作ボタンB9を設定対象とする。
【0116】
次に、CPU20−1は、コマンドの「COM4:”#0001」から番号を「1」として決定し、外部I/F部位をCOM端子「4」に設定し、外部コマンドを「#0001」とする。
【0117】
この結果、図20に示すように割付け情報「10」の操作ボタンB9に外部I/F、COM端子「4」へ外部コマンド「#0001」を送信する設定が書き込まれ記憶される。
【0118】
又、CPU20−1は、外部パーソナルコンピュータPCから通信コントローラ203を介して例えば高速シャッタシステム200をシャッタ開制御する以下のコマンドを受信する。
【0119】
「memory 10,10,COM4:”#0000”」
このコマンドを受信すると、CPU20−1は、当該コマンドのパラメータに従い、不揮発メモリ20−5の該当領域の記憶データを消去し、新たに割付け情報を書き込む。
【0120】
すなわち、CPU20−1は、コマンドの「memory」により、割付け情報の設定を始ある。コマンドの最初の「10」により不揮発メモリ20−5に記憶されている割付け情報「10」を該当領域として決定し、コマンドの次の「10」により割付け情報「10」の中から操作ボタンB10を設定対象とする。
【0121】
次に、CPU20−1は、コマンドの「COM4:”#0000」から番号を「1」として決定し、外部I/F部位をCOM端子「4」に設定し、外部コマンドを「#0000」とする。
【0122】
この結果、図21に示すように割付け情報「10」の操作ボタンB10に外部I/F、COM端子「4」へ外部コマンド「#0000」を送信する設定が書き込まれ記憶される。
【0123】
次に、上記の如く構成された電動光学顕微鏡の動作について図22乃至図24に示す割り付け動作制御フローチャートに従って説明する。
【0124】
CPU20−1は、ステップ#1において各操作ボタンB1〜B16が操作されたか否かを判断し、操作部21の操作ボタンB9が押されると、ステップ#10に移って操作ボタンB9の押し操作を検出し、図23に示す操作ボタンB9の処理、すなわち操作ボタンB9に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0125】
先ず、CPU20−1は、ステップ#10−1において、制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「10」を不揮発メモリ20−5から読み出す。
【0126】
なお、CPU20−1は、ステップ#10−2において、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「10」にいずれの部位も設定されていなければ、何もせず、次なる各操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0127】
不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「10」には、図20に示すように操作ボタンB9に対して高速シャッタシステム200の閉制御として番号「1」に、COM端子「4」へ外部コマンド「#0001」を送信する設定がされている。
【0128】
従って、CPU20−1は、ステップ#10−3において、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報に従い、COM端子「4」を介して高速シャッタシステム200に外部コマンド「#0001」を送信する。
【0129】
高速シャッタシステム200では、コントローラ202により外部コマンド「#0001」を受信すると、直ぐに高速シャッタ201を閉じる。
【0130】
次に、操作部21の操作ボタンB10が押されると、CPU20−1は、ステップ#11に移って操作ボタンB10の押し操作を検出し、図24に示す操作ボタンB10の処理、すなわち操作ボタンB10に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0131】
先ず、CPU20−1は、ステップ#11−1において、制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「10」を不揮発メモリ20−5から読み出す。
【0132】
なお、CPU20−1は、ステップ#11−2において、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「10」にいずれの部位も設定されていなければ、何もせず、次の各操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0133】
不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「10」には、図21に示すように操作ボタンB10に対して高速シャッタシステム200の閉制御として番号「1」に、COM端子「4」へ外部コマンド「#0001」を送信する設定がされている。
【0134】
従って、CPU20−1は、ステップ#11−3において、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報に従い、COM端子「4」を介して高速シャッタシステム200に外部コマンド「#0000」を送信する。
【0135】
高速シャッタシステム200では、コントローラ202により外部コマンド「#0000」を受信すると、直ぐに高速シャッタ201を開く。
【0136】
このように上記第2の実施の形態においては、不揮発メモリ20−5に外部周辺機器として例えば高速シャッタシステム200の割付け情報を、例えば外部のパーソナルコンピータPCから外部I/Fを介して取り込んで各操作ボタンB1〜B16に割り付けて記憶し、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、CPU20−1によって当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って高速シャッタシステム200を動作制御するので、電動光学顕微鏡に対して外部周辺機器として例えば高速シャッタシステム200を接続しても、この高速シャッタシステム200の動作を各操作ボタンB9、B10の操作によって任意に制御できる。
【0137】
又、外部周辺機器として例えば高速シャッタシステム200の割付け情報を不揮発メモリ20−5に記憶するので、高速シャッタシステム200を制御するためのコンピュータを別途接続する必要がない。これにより、電動光学顕微鏡の動作に連動して高速シャッタシステム200を動作させる場合でも、柔軟で高い操作性を得ることができる。
【0138】
又、高速シャッタシステム200の割付け情報は、任意の操作ボタンB1〜B16に割り付けられるので、高速シャッタシステム200を動作させるのに分かり易い操作ボタンB1〜B16に割り付けることができる。又、高速シャッタシステム200を動作制御する操作ボタンと電動光学顕微鏡の各光学素子を動作制御する操作ボタンとの配置位置を区分することにより、これら操作ボタンの配置が明瞭となり、より操作性を向上できる。
【0139】
又、電動光学顕微鏡に接続する外部周辺機器は、高速シャッタシステム200に限らず、高速フィルタターレットなどを接続してもよい。そして、電動光学顕微鏡に接続する外部周辺機器は、1台に限らず、各操作ボタンB1〜B16の数に応じて複数接続してもよい。
【0140】
又、高速シャッタシステム200では、シャッタ開と閉との動作を行うようにしたが、外部周辺機器の動作内容によっては複雑な動作制御もさせることが可能である。
【0141】
従って、上記第2の実施の形態によれば、特定の外部周辺機器に限定することなく、市場の様々な性能を持つ外部周辺機器を電動光学顕微鏡に接続でき、これによって、電動光学顕微鏡の使用者の所望するシステムへの構築をこれまでになく柔軟に実現できる。
【0142】
なお、本発明は、上記第1及び第2の実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0143】
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0144】
例えば、ホストコンピュータを設置し、このホストコンピュータに上記第2の実施の形態における通信コントローラ203を介して複数の本発明の電動光学顕微鏡を接続してもよい。このような構成にすれば、ホストコンピュータから複数の電動光学顕微鏡に対して各操作ボタンB1〜B16に割り付けるための各光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を送信できる。このときの割付け情報は、全て同一内容にしたり、各電動光学顕微鏡毎に異なる内容にすることも可能であり、さらに外部周辺機器を動作させる割付け情報にすることも可能である。さらに、ホストコンピュータによって複数の電動光学顕微鏡の各割付け情報を管理できる。
【0145】
又、割付け情報は、インターネットを介して電動光学顕微鏡の制御部20に取り込み、不揮発メモリ20−5に記憶するようにしてもよい。
【0146】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、各種光学素子の諸元データを入力する情報入力機構や表示出力機構などを必要せず、操作性を向上でき、かつ小型化、コストの低減化を図り、種々の観察法が実現できる電動光学顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における制御部及び操作部の構成図。
【図3】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作入力割付けデータの模式図。
【図4】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作部における操作ボタンの配置図。
【図5】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態におけるキューブカセットの正面部分構成図。
【図6】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態におけるキューブカセットの側面部分構成図。
【図7】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における位置及びその機能の意味を示す図。
【図8】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における位置及びその機能の意味を示す図。
【図9】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作ボタンB1に対する割付け情報を示す模式図。
【図10】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作ボタンB2に対する割付け情報を示す模式図。
【図11】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作ボタンB3に対する割付け情報を示す模式図。
【図12】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図13】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図14】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図15】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図16】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態を示す構成図。
【図17】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における制御部及び操作部の構成図。
【図18】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における不揮発メモリの記憶される外部周辺機器を動作制御する割付け情報を示す模式図。
【図19】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における高速シャッタシステムのコマンドを示す図。
【図20】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における不揮発メモリの記憶される高速シャッタシステムの閉動作の割付け情報を示す模式図。
【図21】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における不揮発メモリの記憶される高速シャッタシステムの開動作の割付け情報を示す模式図。
【図22】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図23】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図24】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【符号の説明】
1:透過照明用光源
2:コレクタレンズ
3:透過視野絞り
4:透過フィルタターレット
5:透過開口絞り
6:コンデンサ光学素子ユニット
7:コンデンサトップレンズユニット
8:試料ステージ
9a〜9f:対物レンズ
11:キューブカセット
11−1:円板
11−2〜11−7:開口部
11−8:磁石
12:ビームスプリッタ
13:接眼レンズ
14:落射照明用光源
15:コレクタレンズ
16:落射フィルタターレット
17:落射開口絞り
18:落射視野絞り
20:制御部
20−1:CPU
20−2:CPUバス
20−3:ROM
20−4:ROM
20−5:不揮発メモリ
21:操作部
22:透過フィルタターレット駆動部
23:コンデンサユニット駆動部
24:レボルバ駆動部
25:キューブカセット駆動部
25−1:パルスモータ
25−2:ホール素子
25−3:フォトインタラプタ
26:落射フィルタターレット駆動部
27:透過照明調光部
28:落射照明調光部
200:高速シャッタシステム
201:高速シャッタ
202:コントローラ
203:通信コントローラ
S:観察試料
B1〜B16:操作ボタン
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば透過フィルタや対物レンズなどの複数の光学素子を選択的に光路に配置し、例えば明視野観察法などの各種観察法を実現する電動光学顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡は、医学や生物学の分野、又半導体や大容量記憶メディア製造などの工業系分野などにおいてその用途に応じた種々複数の観察法により使用される。例えば顕微鏡は、観察対象である例えば標本の微細化や化学特性の多様化に対応して明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法は勿論のこと、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法が必要である。
【0003】
このような事から顕微鏡を使用するには、照明用光源から接眼レンズまでの光路、或いは照明用光源からカメラに至るまでの光路に対して複数の光学素子、例えば透過フィルタや対物レンズなどの光学素子を選択して配置し、かつこれら光学素子を組み合わせることで使用者の要求する各種観察法を実現している。
【0004】
種々の観察法を実現できる顕微鏡としては、例えば複数の光学素子切替え機構と、各種観察法を実現する光学素子配置の設定機構とを備えた提案が数多くされている。この顕微鏡では、設定操作が複雑であることから、この設定操作を少しでも容易にするために特に設定機構に工夫を凝らした構成が多い。
【0005】
例えば特開平8−179218号公報には、例えば、対物レンズ、キューブ、コンデンサトップレンズ、フィルタ、接眼レンズなどの各種光学素子を光路に対して挿脱する電動挿脱手段と、光学素子の光路に対する挿脱状態を検出する検出手段と、操作者から与えられる制御指示を入力する入力手段と、検出手段から光学素子の挿脱状態が入力されると共に、入力手段から入力された制御指示に対応して該当する光学素子を挿脱制御すべく電動挿脱手段に対して制御指令を出力する制御手段を備えた顕微鏡システムにおいて、各種光学素子の諸元データ(例えば対物レンズの名称、倍率、開口数、焦点距離、作動距離など)を任意に設定する設定手段と、この設定手段により設定された光学素子の諸元データが記憶され、電源遮断後においてもその諸元データを保持する記憶手段と、各種光学素子の諸元データの内容を表示する表示手段とを設けた顕微鏡システムが記載されている。
【0006】
このような顕微鏡システムによれば、光学部品のユニットに対して、新規諸元データを有する光学部材に追加が可能となり、追加された光学部材を用いての照明系、及び焦準系の最適制御ができると共に、光学部材の検索を行うことにより、顕微鏡の環境構築が容易になされ、操作性の改善された顕微鏡シンテムが実現される。
【0007】
又、特開平11−23975号公報には、複数の対物レンズを取付け可能でかつ相互に切り替えるためのレボルバと、このレボルバにおける対物レンズの取付位置情報及びレボルバに取り付け可能な対物レンズのレンズ情報をそれぞれ所定の形式にてコード化したコード情報を入力する入力手段と、この入力手段にて入力されたコード情報を解読する解読手段と、この解読手段にて解読された取付位置情報とレンズ情報とを相互に対応づけて記憶する記憶手段とを備えた顕微鏡が記載されている。
【0008】
このような顕微鏡によれば、自動制御タイプの電動式顕微鏡において、使用に先立つ制御に必要な情報の入力をそれぞれ所定の形式にてコード化したコード情報を入力する入力手段と、この入力手段にて入力されたコード情報を解読する解読手段と、この解読手段にて解読された取付位置情報とレンズ情報とを相互に対応づけて記憶する記憶手段などを備えたことにより、コード化された情報を入力すると、該情報が自動的に解読及び記憶されるので、顕微鏡に対する情報の入力が非常に容易になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の公報に記載されているように顕微鏡への新規諸元データを有する光学部材の追加や、後者の公報に記載されているように顕微鏡の自動制御に必要な情報を実使用に先立って入力するようなことは、頻繁に必要になることでない。
【0010】
又、前者の公報では、各種光学素子の諸元データを任意に設定する設定手段及び各種光学素子の諸元データの内容を表示する表示手段を備え、後者の公報では、レボルバにおける対物レンズの取付位置情報及びレボルバに取り付け可能な対物レンズのレンズ情報をそれぞれ所定の形式にてコード化したコード情報を入力する入力手段などを備えるなど、換言すれば、情報入力機構や表示出力機構などの顕微鏡を制御するための各種情報設定機構を顕微鏡本体に備えるものとなる。
【0011】
このため、これら公報に記載された顕微鏡では、種々の観察法を実現するためとは言え、標本を観察するという顕微鏡本来の目的に反して、顕微鏡自体が複雑化、大型化し、これにより故障発生のおそれが生じると共に、コストも高くなる。近年、工業系分野のみならず、医学、生物学の分野においても省スペースに対する要請が高まってきており、この観点からも顕微鏡の大型化は容易に受け入れられないものとなっている。
【0012】
一方、顕微鏡においても、いわゆるアフターパーツと呼ばれる外部周辺機器などが使用される。この外部周辺機器は、例えば高速シャッタや高速フィルタターレットなどである。この外部周辺機器を顕微鏡に取付けた場合には、顕微鏡自体を制御する制御手段(例えば、コンピュータなど)に加えて、外部周辺機器を制御するためのコンピュータを別途接続する必要がある。このため、顕微鏡の動作に連動して外部周辺機器を動作させる場合などでは、その操作性が悪くなる。そこで、外部周辺機器を顕微鏡に取付けた場合でも柔軟で容易な操作性が要求される。
【0013】
そこで本発明は、各種光学素子の諸元データを入力する情報入力機構や表示出力機構などを必要せず、操作性を向上でき、かつ小型化、コストの低減化を図り、種々の観察法が実現できる電動光学顕微鏡を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の光学素子を選択的に観察光学系及び照明光学系の各光路に配置して各種観察法を実現する電動光学顕微鏡において、少なくとも各種観察法に応じて選択される光学素子及びその配置状態を示す情報を複数の操作入力端に対して割り付けて記憶する記憶手段と、操作入力端が操作されると、当該操作入力端に割り付けられた光学素子及びその配置状態を示す情報を記憶手段から読み出し、この情報に従って光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する制御手段と、外部の通信回線を通して取り込んだ情報を複数の操作入力端のうちいずれかの操作入力端に割り付けて記憶手段に記憶する情報設定手段とを具備したことを特徴とする電動光学顕微鏡である。
【0015】
本発明の電動光学顕微鏡における記憶手段には、外部周辺機器を動作制御する情報が複数の操作入力端のうちいずれかの操作入力端に割り付けて記憶される。
【0016】
本発明の電動光学顕微鏡における情報設定手段は、外部コンピュータから通信回線を通して取り込んだ情報を記憶手段に記憶する。
【0017】
本発明の電動光学顕微鏡における各種観察法は、少なくとも明視野観察法、暗視野観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、及びこれら観察法を組み合わせた複合観察法である。
【0018】
本発明の電動光学顕微鏡における操作入力端は、操作ボタンである。
【0019】
本発明の電動光学顕微鏡における複数の光学素子は、観察光学系を構成する少なくとも透過フィルタ、コンデンサレンズ、対物レンズ及び各種観察法により選択的に光路に挿入される複数のフィルタキューブを装着したキューブカセットであり、照明光学系を構成する少なくとも透過照明用光源及び落射照明用光源である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は電動光学顕微鏡の全体構成図である。照明光学系について説明すると、例えばハロゲンランプからなる透過照明用光源1が備えられている。この透過照明用光源1から出射された照明光は、コレクタレンズ2で集光され、透過視野絞り3を経て、顕微鏡本体に対して換装可能な透過フィルタターレット4に入射する。
【0022】
この透過フィルタターレット4には、例えば、透過照明用光源1の色温度を変えずに明るさの調光を行う複数枚のNDフィルタ、或いは色補正を行うための複数枚の補正フィルタ等が装着され、これらフィルタのうち任意のフィルタが照明光学系の光路中に選択的に挿脱可能になっている。ここでは、フィルタ4a〜4fの6種のフィルタが装着された6段切換えとなっている。
【0023】
この透過フィルタターレット4を透過した照明光は、透過開口絞り5、コンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7を介して試料ステージ8の下方から当該試料ステージ8上の観察試料Sを照明する。
【0024】
なお、コンデンサ光学素子ユニット6は光路中に選択的に挿入される複数のユニット6a〜6fからなり、コンデンサトップレンズユニット7は光路中に選択的に挿入される複数のユニット7a、7bからなる。又、試料ステージ8は、観察試料Sを観察光路の光軸と直交する平面内で2次元移動できると共に、ピント合わせのため光軸方向に移動可能になっている。
【0025】
試料ステージ8の上方には、複数の対物レンズ9a〜9fがレボルバ10に装着されている。このレボルバ10は、複数の対物レンズ9a〜9fを装着可能で、かつ例えば顕微鏡のアーム先端部に回転自在に取付けられており、顕微鏡本体に対し換装可能となっている。このレボルバ10は、回転することにより各対物レンズ9a〜9fのうちいずれか1つの対物レンズ9a〜9fを観察光路の光軸上に切り換える6段切換えの構成になっている。
【0026】
顕微鏡のアーム先端部の観察光路上には、顕微鏡本体に対し換装可能なキューブカセット11が配設されている。このキューブカセット11は、各種観察法、例えば明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法により選択的に挿入される6種のフィルタキューブ11a〜11fを装着した6段切換えとなっている。このキューブカセット11を透過した光は、ビームスプリッタ12で2方向に分岐され、一方の光が接眼レンズ13に導かれ、他方の光が撮影用光路に導かれる。
【0027】
一方、例えば水銀ランプ等からなる落射照明用光源14が備えられている。この落射照明用光源14から出射された照明光は、コレクタレンズ15により集光されて顕微鏡本体に対して換装可能な落射フィルタターレット16に入射する。この落射フィルタターレット16には、例えば、落射照明用光源14の色温度を変えずに明るさの調光を行う複数枚のNDフィルタ、或いは色補正を行うための複数枚の補正フィルタ等が装着され、任意のフィルタが照明光学系の光路中に選択的に挿脱可能になっている。ここでは、フィルタ16a〜16fの6種のフィルタが装着された6段切換えとなっている。
【0028】
この落射フィルタターレット16を透過した落射照明光は、落射開口絞り17、落射視野絞り18、キューブカセット11の光路中に挿入されている例えばフィルタキューブ11aに入射し、例えば対物レンズ9aを介して観察試料Sに落射照明する。
【0029】
観察試料Sからの蛍光、或いは反射光である観察光は、例えば対物レンズ9a、キューブカセット11を透過してビームスプリッタ12により2方向に分岐され、その一方の観察光が接眼レンズ13へ導かれ、他方の観察光が撮影用光路に導かれる。
【0030】
次に、電動光学顕微鏡の制御部20及び操作部21について説明する。
【0031】
本装置は、制御部20により各駆動部、すなわち透過フィルタターレット駆動部22と、コンデンサユニット駆動部23と、レボルバ駆動部24と、キューブカセット駆動部25と、と落射フィルタターレット駆動部26と、透過照明調光部27と、落射照明調光部28とをそれぞれ動作制御する。
【0032】
図2は制御部20及び操作部21の構成図である。制御部20は、CPU20−1に対してCPUバス20−2を介してROM20−3、ROM20−4及び不揮発メモリ20−5が接続されている。ROM20−3には、制御内容を記述したプログラムが記憶され、ROM20−4には、制御演算用のデータが格納されている。
【0033】
不揮発メモリ20−5は、例えばEEPROM、NVRAM或いはフラッシュメモリ等からなり、プログラムの実行により、必要な情報の記憶、読み出しが行われる。この不揮発メモリ20−5には、図3に示すように操作入力割付けデータが格納されている。なお、この操作入力割付けデータについては後述する。
【0034】
CPU20−1は、操作部21からの操作入力を受けると、不揮発メモリ20−5に格納さている操作入力割付けデータに従って透過フィルタターレット駆動部22と、コンデンサユニット駆動部23と、レボルバ駆動部24と、キューブカセット駆動部25と、落射フィルタターレット駆動部26と、透過照明調光部27と、落射照明調光部28とを動作制御する。
【0035】
この制御部20は、外部通信手段として例えばRS−232CやUSB、イーサネット等の外部インタフェース(I/F)が設けられており、外部のパーソナルコンピータPC等の外部ホスト(Host)機器からのコマンドを外部I/Fを介して送受することにより、操作部21による操作と同等の駆動部制御を行って外部Host機器との間で情報交換を行なう。
【0036】
操作部21は、表示部21−1及び操作入力部22−2を有し、CPU20−1に対して接続され、操作入力部21−2からの操作信号をCPU20−1に送出し、かつ透過フィルタターレット駆動部22、コンデンサユニット駆動部23、レボルバ駆動部24、キューブカセット駆動部25、落射フィルタターレット駆動部26、透過照明調光部27及び落射照明調光部28の各動作状況や各位置情報等を表示部21−1に表示する。
【0037】
図4は操作部21における操作ボタンの配置図である。この操作部21には、例えば複数の操作ボタンB1〜B16が配置されている。これら操作ボタンB1〜B16は、例えば発光ダイオード(LED)などの発光素子を内部に組み込んだ、いわゆる照光式ボタンスイッチである。これら操作ボタンB1〜B16は、CPU20−1からの指令により消灯、点灯、点滅などする。
【0038】
透過フィルタターレット駆動部22は、制御部22から送出された駆動信号をを入力し、この駆動信号により透過フィルタターレット4を回転駆動し、各フィルタ4a〜4fを光路中に挿脱する。
【0039】
コンデンサユニット駆動部23は、制御部22から送出された駆動信号を入力し、この駆動信号により透過開口絞り5を調整駆動し、かつコンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7を回転駆動して光路中に挿脱する。
【0040】
レボルバ駆動部24は、制御部20から送出された駆動信号を入力し、この駆動信号によりレボルバ10を回転駆動して各対物レンズ9a〜9fを光路中に挿脱する。
【0041】
キューブカセット駆動部25は、制御部20から送出された駆動信号を入力し、この駆動信号によれキューブカセット11を回転駆動して各フィルタキューブ11a〜11fを光路中に挿脱する。
【0042】
落射フィルタターレット駆動部26は、制御部20から送出された駆動信号を入力し、この駆動信号により落射フィルタターレット16を回転駆動して各フィルタ16a〜16fを光路中に挿脱する。
【0043】
透過照明調光部27は、制御部20から送出された調光信号を入力し、この調光信号により透過照明用光源1を調光する。
【0044】
落射照明調光部28は、制御部20から送出された調光信号を入力し、この調光信号により落射照明用光源14を調光する。
【0045】
図5及び図6はキューブカセット11の構成図であって、図5は正面部分図、図6は側面部分図である。このキューブカセット11には円板11−1が設けられている。この円板11−1の中心部には、キューブカセット駆動部25のパルスモータ25−1の軸が接続されている。これにより、円板11−1は、パルスモータ25−1の駆動によって中心軸の周りに回転可能となっている。このように円板11−1がパルスモータ25−1の駆動によって適宜回転することにより、円板11−1に着脱可能に保持されたフィルターキューブ11a〜11fのいずれか1つが光路OP上に配置される。
【0046】
この円板11−1の外周部の一箇所には、磁石11−8が取り付けられている。この磁石11−8は、円板11−1の原点位置を検出するためのものである。又、キューブカセット駆動部25のホール素子25−2が円板11−1の原点位置を検出するための位置に設けられている。従って、円板11−1が原点位置にあると、ホール素子25−2の対向位置に磁石11−8が配置されるので、ホール素子25−2により磁石11−8を検出することで、円板11−1が原点位置に配置されていることが検出される。
【0047】
一方、円板11−1の縁部には、各フィルタキューブ11a〜11fの位置に対応して各開口部11−2〜11−7が形成されている。これら開口部11−2〜11−7は、各フィルタキューブ11a〜11fの何れかを光路OP上に正しく位置決め配置するためのものである。又、円板11−1の外周部には、キューブカセット駆動部25のフォトインタラプタ25−3が設けられている。このフォトインタラプタ25−3は、円板11−1の縁部の各開口部11−2〜11−7を検出する。
【0048】
従って、例えばフィルタキューブ11aが光路OP上に配置されている場合、キューブカセット駆動部25のフォトインタラプタ25−3によって開口部11−5の存在を検出できるので、フィルタキューブ11aを光路OP上に正しく位置決め配置することが可能である。
【0049】
なお、透過フィルタターレット4、レボルバ10及び落射フィルタターレット16も図示を省略するが原点位置検出用の磁石とホール素子、及び位置決め配置用の開口部とフォトインタラプタが設けられており、原点検出及び所望の位置への位置決め制御が可能となっている。
【0050】
上記不揮発メモリ(記憶手段)20−5には、上記図3に示すように操作入力割付け情報が格納されている。この操作入力割付け情報は、例えば明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法などの各種観察法に応じて選択される光学素子、すなわち観察光学系を構成する透過フィルタターレット4、コンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7、対物レンズ9a〜9f及びキューブカセット11などであり、照明光学系を構成する透過照明用光源1、落射照明用光源14などであり、これら光学素子の配置状態を示す操作入力割付け情報が操作部21の各操作ボタン(操作入力端)B1〜B16に対して割り付けて記憶されている。
【0051】
具体的に説明すると、本発明の電動光学顕微鏡の各電動機構には、図7及び図8に示すような上記各光学素子が装着されている。例えば、透過フィルタターレット4は、各位置「1」〜「6」に対して6種のフィルタ4a〜4fが割り付けられている。このうち例えばフィルタ4aは、ND「6」、透過率6%であり、フィルタ4bは、ND「12」、透過率12%である。
【0052】
透過開口絞り5は、位置「0〜482」に対する絞り径が設定され、このうち最小の絞り径が「0」で、最大の絞り径が「482」というように連続的に絞り径が設定されている。
【0053】
レボルバ/対物レンズ10、9は、各位置「1」〜「6」に対して各対物レンズ9a〜9fが割り付けられている。このうち例えば対物レンズ9aは、倍率「10×」であり、対物レンズ9bは、倍率「20×」である。
【0054】
以下、同様に、コンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7、キューブカセット11、透過照明用光源1、落射フィルタターゲット16、落射照明用光源14、試料ステージ8の位置、オートフォーカス(AF)に対する位置及びその機能の意味が設定されている。
【0055】
このような各光学素子の各位置及びその機能の情報に従って不揮発メモリ20−5には、上記図3に示すように操作入力割付けデータが格納される。この操作入力割付け情報は、例えばファイル別に割付け情報「1」〜「16」を有する。
【0056】
このうち割付け情報「1」には、図9に示すように操作ボタンB1に対して倍率「10×」の対物レンズ9aでの透過明視野観察法の切り替え動作が番号「1」〜「8」に設定されている。すなわち、透過フィルタターレット4を位置「3:(フィルタ4c)」に切換え、透過開口絞り5を位置「100」に切換え、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「1:(ユニット6a)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「IN:(ユニット7a)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「1:(対物レンズ9a)」に切換え、キューブカセット11を位置「1:(フィルタキューブ11a)」に切換え、透過照明用光源1を位置「90:(電圧9V)」に調光し、落射フィルタターレット16を位置「6:(フィルタ16f)」に切換える設定がなされている。
【0057】
又、割付け情報「1」の操作ボタンB2に対しては、図10に示すように倍率「20×」の対物レンズ9bでの落射蛍光観察法の切り替え動作が番号「1」〜「6」に設定されている。すなわち、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「6:(ユニット6f)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「OUT:(ユニット7b)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「2:(対物レンズ9b)」に切換え、キューブカセット11を位置「3:(フィルタキューブ11c)」に切換え、落射照明用光源14を位置「ON:点灯」に調光し、落射フィルタターレット16を位置「5:(フィルタ16e)」に切換える設定がなされている。
【0058】
又、割付け情報「1」の操作ボタンB3に対しては、後述するように例えば外部PCなどの外部Host機器からの取り込み動作を説明するための割付け情報が設定されている。すなわち、図11に示すように倍率「10×」の対物レンズ9eでの位相差観察法の切り替え動作が番号「1」〜「8」に設定されている。すなわち、透過照明用光源1を位置「100:(電圧10V)」に切替え、透過フィルタターレット4を位置「4:(フィルタ4d)」に切換え、透過開口絞り5を位置「482:(最大径)」に切換え、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「2:(ユニット6a)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「IN:(ユニット7a)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「5:(対物レンズ9e)」に切換え、キューブカセット11を位置「1:(フィルタキューブ11a)」に切換え、落射フィルタターレット16を位置「6:(フィルタ16f)」に切換える設定がなされている。
【0059】
上記CPU20−1は、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた上記光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って上記光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する機能(制御手段)を有する。
【0060】
又、CPU20−1は、例えば外部のパーソナルコンピータPCから情報、すなわち上記同様の各種観察法に応じて選択される光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を外部I/Fを介して取り込み、この割付け情報を各操作ボタンB1〜B16のうちいずれかの操作ボタンに割り付けて不揮発メモリ20−5に記憶する機能(情報設定手段)を有する。
【0061】
次に、上記の如く構成された電動光学顕微鏡の動作について図12乃至図15に示す割り付け動作制御フローチャートに従って説明する。
【0062】
CPU20−1は、ステップ#1において各操作ボタンB1〜B16が操作されたか否かを判断し、操作部21の操作ボタンB1が押されると、ステップ#2に移って操作ボタンB1の押し操作を検出し、図13に示す操作ボタンB1の処理、すなわち操作ボタンB1に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0063】
先ず、CPU20−1は、ステップ#2−1において、当該制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「1」を不揮発メモリ20−5から読出す。
【0064】
なお、この読出した割付け情報「1」にいずれの部位にも割付け情報の設定がなければ、CPU20−1は、ステップ#2−2において、何も処理動作を行わず、次の操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0065】
割付け情報「1」には、図9に示すように操作ボタンB1に対して倍率「10×」の対物レンズ9aでの透過明視野観察法の切り替え動作が番号「1」〜「8」に設定されている。すなわち、透過フィルタターレット4を位置「3:(4c)」に切換え、透過開口絞り5を位置「100」に切換え、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「1:(6a)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「IN:(7a)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「1:(9a)」に切換え、キューブカセット11を位置「1:(11a)」に切換え、透過照明用光源1を位置「90:(9V)」に調光し、落射フィルタターレット16を位置「6:(16f)」に切換える設定がなされている。
【0066】
ここで、落射フィルタターレット16を位置「6」に切換えるのは、装着された遮光板により、落射照明用光源14を遮光し、透過明視野観察への迷光などによる悪影響を除去するためである。
【0067】
CPU20−1は、不揮発メモリ20−5から読み出した図9に示す割付け情報「1」に従い、ステップ#2−3において透過フィルタターレット駆動部22を介して透過フィルタターレット4を位置「3:(4c)」に駆動開始し、次にステップ#2−4においてコンデンサユニット駆動部23を介して透過開口絞り5を位置「100」に駆動開始し、次にステップ#2−5においてコンデンサ光学素子ユニット6を位置「1:(6a)」に駆動開始し、次にステップ#2−6においてコンデンサトップレンズ7を位置「IN:(7a)」に駆動開始し、次にステップ#2−7においてレボルバ駆動部24を介してレボルバ10/対物レンズ9を位置「1:(9a)」に駆動開始し、次にステップ#2−8においてキューブカセット駆動部25を介してキューブカセット11を位置「1:(11a)」に駆動開始し、次にステップ#2−9において透過照明調光部27を介して透過照明用光源1を位置「90:(9V)」に調光し、次にステップ#2−10において落射フィルタターレット駆動部26を介して落射フィルタターレット16を位置「6:(16f)」に駆動開始する。
【0068】
次に、CPU20−1は、ステップ#2−11において各駆動部からの駆動終了信号を監視する。そして、CPU20−1は、全ての駆動部からの駆動終了信号を確認すると、操作ボタンB1の割付けに対応した切換え制御を終了し、次なる操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0069】
このように操作ボタンB1の操作入力の結果、透過フィルタターレット4におけるND25、透過率25%のフィルタ4cが光路に配置され、透過開口絞り5は開口径:100に切換わり、コンデンサ光学素子ユニット6では明視野観察用として空穴となり、コンデンサトップレンズ7は光路に配置され、対物レンズ9は倍率「10×」の対物レンズ9aに切換わり、キューブカセット11では明視野用ミラーユニットが光路に配置され、透過照明用光源1は9Vに調光され、落射フィルタターレット16では遮光板が落射照明光路に配置されて落射照明を遮光する。この結果、倍率「10×」の対物レンズ9aでの透過明視野観察が実現される。
【0070】
一方、操作部21の操作ボタンB2が押されると、図12に示すステップ#3において操作ボタンB2の押し操作を検出し、図14に示す操作ボタンB2の処理、すなわち操作ボタンB2に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0071】
先ず、CPU20−1は、ステップ#3−1において、当該制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「1」を不揮発メモリ20−5から読出す。
【0072】
なお、この読出した割付け情報「1」にいずれの部位にも割付け情報の設定がなければ、CPU20−1は、ステップ#3−2において、何も処理動作を行わず、次の操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0073】
割付け情報「1」には、図10に示すように操作ボタンB2に対して倍率「20×」の対物レンズ9bでの落射蛍光観察法の切り替え動作が番号「1」〜「6」に設定されている。すなわち、コンデンサ光学素子ユニット6を位置「6:(6f)」に切換え、コンデンサトップレンズ7を位置「OUT:(7b)」に切換え、レボルバ10/対物レンズ9を位置「2:(9b)」に切換え、キューブカセット11を位置「3:(11c)」に切換え、落射照明用光源14を位置「ON:点灯」に調光し、落射フィルタターレット16を位置「5:(16e)」に切換える設定がなされている。
【0074】
ここで・コンデンサ光学素子ユニット6を位置「6」に切換えるのは、装着された遮光板により透過照明用光源1を遮光し、落射蛍光観察への迷光などによる悪影響を除去するためである。又、コンデンサトップレンズ7を位置「OUT」に切換えるのは、トップレンズによる自家蛍光などによる落射蛍光観察への悪影響を除去するためである。
【0075】
次に、CPU20−1は、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「1」に従い、ステップ#3−3においてコンデンサユニット駆動部23を介してコンデンサ光学素子ユニット6を位置「6:(6f)」に駆動開始し、次にステップ#3−4においてコンデンサトップレンズ7を位置「OUT:(7b)」に駆動開始し、次にステップ#3−5においてレボルバ駆動部24を介してレボルバ10/対物レンズ9を位置「2:(9b)」に駆動開始し、次にステップ#3−6においてキューブカセット駆動部25を介してキューブカセット11を位置「3:(11c)」に駆動開始し、次にステップ#3−7において落射照明調光部28を介して落射照明用光源14を位置「ON:(点灯)」に調光し、次にステップ#3−8において落射フィルタターレット駆動部26を介して落射フィルタターレット16を位置「5:(16e)」に駆動開始する。
【0076】
次に、CPU20−1は、ステップ#3−9において、各駆動部からの駆動終了信号を監視する。そして、CPU20−1は、全ての駆動部からの駆動終了信号を確認すると、操作ボタンB2の割付けに対応した切換え制御を終了し、次なる操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0077】
このように操作ボタンB2の操作入力の結果、コンデンサ光学素子ユニット6では遮光板が光路に配置され、コンデンサトップレンズ7は光路から外され、対物レンズ9は、倍率「20×」の対物レンズ99bに切換わり、キューブカセット11では、蛍光B励起用ミラーユニットが光路に配置され、落射照明用光源14は点灯され、落射フィルタターレット16では、空穴が光路に配置されて落射照明が100%透過される。この結果、倍率「20×」の対物レンズ9bでの落射蛍光観察法が実現される。
【0078】
次に、外部PCなどの外部Host機器から操作入力割付け情報を設定する場合の動作を説明する。ここでは、例えば割付け情報「1」の操作ボタンB3に倍率「10×」の位相差観察法を設定するものとする。
【0079】
CPU20−1は、外部PCから外部I/Fを介して例えば以下のコマンドを受信する。
【0080】
「memory1,3,TL=100,TF=4,TA=482,CD=2,CDT=IN,REV=5,OC=1,RF=6」
このコマンドを受信すると、CPU20−1は、コマンドのパラメータに従い、不揮発メモリ20−5の該当領域の記憶データを消去し、新たにデータを書き込む。
【0081】
すなわち、CPU20−1は、コマンドの’memory’により、操作入力割付け情報の設定を始める。コマンドの最初の「1」により、不揮発メモリ20−5に記憶されている割付け情報「1」を該当領域として決定し、次の「3」により割付け情報「1」中から操作ボタンB3を設定対象とする。
【0082】
次に、CPU20−1は、コマンドの「TL=100」から番号を「1」とし、部位を透過照明用光源1とし、位置を「100」とする。
【0083】
このようにCPU20−1は、順次、コマンドのパラメータを解釈してゆき、その結果として図11に示すような割付け情報「1」の操作ボタンB3に対して、透過照明用光源1が位置「100:(10V)」、透過フィルターターレット4が位置「4:(4d)」、透過開口絞り5が位置「482:(最大径)」、コンデンサ光学素子ユニット6が位置「2:(6a)」、コンデンサトップレンズ7が位置「IN:(7a)」、レボルバ10/対物レンズ9が位置「5:(9e)」、キューブカセット11が位置「1:(11a)」、落射フィルタターレット16が位置「6:(16f)」に切換える設定が不揮発メモリ20−5に書き込まれ記憶される。
【0084】
なお、外部PCから外部I/Fを介して例えば上記コマンドをCPU20−1で受信する具体的な方法として、例えば外部PCからのI/FとしてRS−232Cを使用すれば、外部PCの一般のオペレーティングシステム(OS)に付随するターミナルソフトなどから、上述するように、使用者は、任意の操作ボタンB1〜B16に電動光学顕微鏡の所望の光学素子の組合せを割付け、設定することが簡単にできる。
【0085】
又、実際の電動光学顕微鏡操作においては、既に電動光学顕微鏡に記憶された操作入力割付け情報の設定により各駆動部部が動作して種々の観察法を実現するので、外部PCなどの外部Host機器を必要としなくてもよい。
【0086】
一方、インターネットを経由したWebサーバー上のアプレットなとのアプリケーションソフトにより、上述する電動光学顕微鏡の操作入力割付け情報の設定を行なうことも可能である。インターネットブラウザの豊富な機能、特にGUI機能を利用できるので、更に電動光学顕微鏡への操作入力割付け情報の設定が快適で確実なものとなり、さらに、使用者側で電動光学顕微鏡の操作入力割付け情報を設定するための特別なアプリケーションソフトも必要ない。
【0087】
次に、操作部21の操作ボタンB3が押されると、図12に示すステップ#4において操作ボタンB3の押し操作を検出し、図15に示す操作ボタンB3の処理、すなわち操作ボタンB3に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0088】
先ず、CPU20−1は、ステップ#4−1において、当該制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「1」を不揮発メモリ20−5から読出す。
【0089】
なお、この読出した割付け情報「1」にいずれの部位にも割付け情報の設定がなければ、CPU20−1は、ステップ#4−2において、何も処理動作を行わず、次の操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0090】
割付け情報「1」には、上記したように外部PCなどの外部Host機器から操作入力割付け情報として、図11に示すように操作ボタンB3に対して倍率「10×」の対物レンズ9eでの位相差観察法の切り替え動作が番号「1」〜「8」に設定されている。すなわち、操作ボタンB3に対して、透過照明用光源1が位置「100:(10V)」、透過フィルタターレット4が位置「4:(4d)」、透過開口絞り5が位置「482:(最大径)」、コンデンサ光学素子ユニット6が位置「2:(6a)」、コンデンサトップレンズ7が位置「IN:(7a)」、レボルバ10/対物レンズ9が位置「5:(9e)」、キューブカセット11が位置「1:(11a)」、落射フィルタターレット16が位置「6:(16f)」に切換える設定である。
【0091】
次に、CPU20−1は、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「1」に従い、ステップ#4−3において、透過照明調光部27を介して透過照明用光源1を位置「100(10V)」に調光し、次にステップ#4−4において透過フィルタターレット駆動部22を介して透過フィルタターレット4を位置「4:(4d)」に駆動開始し、次にステップ#4−5においてコンデンサユニット駆動部23を介して透過開口絞り5を位置「482(最大径)」に駆動開始し、次にステップ#4−6においてコンデンサ光学素子ユニット6を位置「2:(6b)」に駆動開始し、次にステップ#4−7においてコンデンサトップレンズ7を位置「OUT:(7b)」に駆動開始し、次にステップ#4−8においてレボルバ駆動部24を介してレボルバ10/対物レンズ9を位置「5:(9e)」に駆動開始し、次にステップ#4−9においてキューブカセット駆動部25を介してキューブカセット11を位置「1:(11a)」に駆動開始し、次にステップ#4−10において落射フィルタターレット駆動部26を介して落射フィルタターレット16を位置「6:(16f)」に駆動開始する。
【0092】
次に、CPU20−1は、ステップ#4−11において、各駆動部からの駆動終了信号を監視する。そして、CPU20−1は、全ての駆動部からの駆動終了信号を確認すると、操作ボタンB3の割付けに対応した切換え制御を終了し、次なる操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0093】
このように操作ボタンB3の操作入力の結果、透過照明用光源1は、10[V]に調光され、透過フィルタターレット4では、ND50で透過率50%のフィルタ4dが光路に配置され、透過開口絞り5は、開口径:最大径に切換わり、コンデンサ光学素子ユニット6では、倍率「10×」の位相差観察用リングスリットが光路に配置され、コンデンサトップレンズ7は光路に配置され、対物レンズ9は倍率「10×」の位相差観察用に切換わり、キューブカセット11では明視野用ミラーユニットが光路に配置され、落射フィルタターレット16では、遮光板が落射照明光路に配置されて落射照明を遮光する。この結果、倍率「10×」の対物レンズ9eでの位相差観察が実現される。
【0094】
以下、上記同様に、操作ボタンB4〜B16が操作されると、CPU20−1は、ステップ#5乃至#6において、当該操作ボタンB4〜B16に割り付けられた光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する。
【0095】
このように上記第1の実施の形態においては、不揮発メモリ20−5に各操作ボタンB1〜B16に割り付けられた各種観察法に対応した光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を格納し、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、CPU20−1によって当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置するので、例えば明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法などの各種観察法に応じて複数の光学素子、例えば観察光学系を構成する透過フィルタターレット4、コンデンサ光学素子ユニット6、コンデンサトップレンズユニット7、対物レンズ9a〜9f及びキューブカセット11などであり、照明光学系を構成する透過照明用光源1、落射照明用光源14などを選択的に光路に配置して、各種観察法を実現できる。
【0096】
この場合、不揮発メモリ20−5に格納する割付け情報は、例えば外部のパーソナルコンピータPCから外部I/Fを介して取り込み、この割付け情報を各操作ボタンB1〜B16のうちいずれかの操作ボタンに割り付けて不揮発メモリ20−5に記憶するので、割付け情報を設定するための特別な入力機構や表示出力機構などが必要なく、操作性を向上でき、かつ電動光学顕微鏡の筐体を小型化することが可能になり、さらにコストを低減できる。
【0097】
近年、工業系分野のみならず、医学、生物学の分野では省スペースに対する要請が高まってきているので、これら分野においては、小型化した電動光学顕微鏡を容易に受け入れることができるものとなる。
【0098】
そのうえ、例えば明視野観察法、暗視観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、これら観察法を組み合わせた複合観察法などの多岐に亘る観察法などの各種観察法のうち所望の観察法の割付け情報のみを格納したり、必要な観察法の割付け情報をその都度格納することが可能で、必要に応じて割付け情報の追加、変更、削除が容易にできる。
【0099】
なお、上記したように、外部PCから外部I/Fを介して例えば上記コマンドをCPU20−1で受信する具体的な方法として、例えば外部PCからのI/FとしてRS−232Cを使用すれば、外部PCの一般のオペレーティングシステム(OS)に付随するターミナルソフトなどから使用者は、任意の操作ボタンB1〜B16に電動光学顕微鏡の所望の光学素子の組合せを割付け、設定することが簡単にできる。
【0100】
又、実際の電動光学顕微鏡操作においては、既に電動光学顕微鏡に記憶された操作入力割付け情報の設定により各駆動部部が動作して種々の観察法を実現するので、外部PCなどの外部Host機器を必要としなくてもよい。
【0101】
一方、インターネットを経由したWebサーバー上のアプレットなとのアプリケーションソフトにより、上述する電動光学顕微鏡の操作入力割付け情報の設定を行なうことも可能である。インターネットブラウザの豊富な機能、特にGUI(Graphical User Interface)機能を利用できるので、更に電動光学顕微鏡への操作入力割付け情報の設定が快適で確実なものとなり、さらに、使用者側で電動光学顕微鏡の操作入力割付け情報を設定するための特別なアプリケーションソフトも必要ない。
【0102】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0103】
図16は電動光学顕微鏡の全体構成図である。本発明の電動光学顕微鏡は、上記第1の実施の形態における構成に対して、落射フィルタターレット16を取り除き、かつ外部周辺機器として高速シャッタシステム200を接続した構成である。
【0104】
この高速シャッタシステム200は、高速シャッタ201とコントローラ202とを備えている。これら高速シャッタ201とコントローラ202とは、ケーブルにより接続されている。
【0105】
コントローラ202は、外部通信手段として例えばRS−232Cを備え、外部パーソナルコンピュータPCなどの外部Host機器から送出される高速シャッタシステム200に対する固有のコマンドを受け、このコマンドにより高速シャッタ201を開閉制御する。
【0106】
図17は制御部20及び操作部21の構成図である。なお、図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。CPU20−1には、CPUバス20−2を介して通信コントローラ203が接続されている。この通信コントローラ203は、CPU20−1と外部周辺機器として例えば高速シャッターシステム200や外部パーソナルコンピュータPCなどとの間でデータ通信を行う外部I/Fとして機能するもので、外部周辺機器を接続するための4チャンネルのCOM端子「1」〜「4」が設けられている。ここでは、例えば、COM端子「1」に外部パーソナルコンピュータPCが接続され、COM端子「3」に高速シャッタシステム200が接続されている。
【0107】
不揮発メモリ20−5には、上記第1の実施の形態と同様に、図9乃至図11に示すような各操作ボタンB1〜B16に割り付けられた各光学素子及びその配置状態を示す割付け情報が例えば外部のパーソナルコンピータPCから外部I/Fを介して取り込まれ、それぞれ各操作ボタンB1〜B16に割り付けられて記憶されている。
【0108】
又、不揮発メモリ20−5には、図18に示すように例えば高速シャッターシステム200等の外部周辺機器を動作制御する情報(以下、割付け情報と称する)が各操作ボタンB1〜B16に割り付けられて記憶される。この割付け情報も例えば外部のパーソナルコンピータPCから外部I/Fを介して取り込まれ、それぞれ各操作ボタンB1〜B16に割り付けられて記憶される。この割付け情報は、各操作B1〜B16にそれぞれ番号、外部I/F部位及び外部コマンドを有する。
【0109】
CPU20−1は、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた例えば高速シャッタシステム200等の外部周辺機器を動作制御する割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って例えば高速シャッタシステム200等の外部周辺機器を動作制御する機能を有する。
【0110】
次に、上記の如く構成された電動光学顕微鏡における外部周辺機器としての高速シャッタシステム200の割付け情報の設定動作について説明する。
【0111】
先ず、割付け情報「1」の操作ボタンB9に外部周辺機器としての高速シャッタシステム200の閉制御の割付け情報の設定が行われる。この設定動作は、COM端子「1」に接続された外部パーソナルコンピュータPCなどの外部Host機器から高速シャッタシステム200のコマンドを取り込むことにより行われる。
【0112】
図19は高速シャッタシステム200のコマンドを示す図である。高速シャッタシステム200のシャッタ閉に対するコマンドは、「#0001」であり、シャッタ開に対するコマンドは、「#0000」である。
【0113】
CPU20−1は、外部パーソナルコンピュータPCから通信コントローラ203を介して例えば高速シャッタシステム200をシャッタ閉制御する以下のコマンドを受信する。
【0114】
「memory 10,9,COM4:”#0001”」
このコマンドを受信すると、CPU20−1は、当該コマンドのパラメータに従い、不揮発メモリ20−5の該当領域の記憶データを消去し、新たに割付け情報を書き込む。
【0115】
すなわち、CPU20−1は、コマンドの「memory」により、割付け情報の設定を始ある。コマンドの最初の「10」により不揮発メモリ20−5に記憶されている割付け情報「10」を該当領域として決定し、コマンドの次の「9」により割付け情報「10」の中から操作ボタンB9を設定対象とする。
【0116】
次に、CPU20−1は、コマンドの「COM4:”#0001」から番号を「1」として決定し、外部I/F部位をCOM端子「4」に設定し、外部コマンドを「#0001」とする。
【0117】
この結果、図20に示すように割付け情報「10」の操作ボタンB9に外部I/F、COM端子「4」へ外部コマンド「#0001」を送信する設定が書き込まれ記憶される。
【0118】
又、CPU20−1は、外部パーソナルコンピュータPCから通信コントローラ203を介して例えば高速シャッタシステム200をシャッタ開制御する以下のコマンドを受信する。
【0119】
「memory 10,10,COM4:”#0000”」
このコマンドを受信すると、CPU20−1は、当該コマンドのパラメータに従い、不揮発メモリ20−5の該当領域の記憶データを消去し、新たに割付け情報を書き込む。
【0120】
すなわち、CPU20−1は、コマンドの「memory」により、割付け情報の設定を始ある。コマンドの最初の「10」により不揮発メモリ20−5に記憶されている割付け情報「10」を該当領域として決定し、コマンドの次の「10」により割付け情報「10」の中から操作ボタンB10を設定対象とする。
【0121】
次に、CPU20−1は、コマンドの「COM4:”#0000」から番号を「1」として決定し、外部I/F部位をCOM端子「4」に設定し、外部コマンドを「#0000」とする。
【0122】
この結果、図21に示すように割付け情報「10」の操作ボタンB10に外部I/F、COM端子「4」へ外部コマンド「#0000」を送信する設定が書き込まれ記憶される。
【0123】
次に、上記の如く構成された電動光学顕微鏡の動作について図22乃至図24に示す割り付け動作制御フローチャートに従って説明する。
【0124】
CPU20−1は、ステップ#1において各操作ボタンB1〜B16が操作されたか否かを判断し、操作部21の操作ボタンB9が押されると、ステップ#10に移って操作ボタンB9の押し操作を検出し、図23に示す操作ボタンB9の処理、すなわち操作ボタンB9に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0125】
先ず、CPU20−1は、ステップ#10−1において、制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「10」を不揮発メモリ20−5から読み出す。
【0126】
なお、CPU20−1は、ステップ#10−2において、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「10」にいずれの部位も設定されていなければ、何もせず、次なる各操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0127】
不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「10」には、図20に示すように操作ボタンB9に対して高速シャッタシステム200の閉制御として番号「1」に、COM端子「4」へ外部コマンド「#0001」を送信する設定がされている。
【0128】
従って、CPU20−1は、ステップ#10−3において、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報に従い、COM端子「4」を介して高速シャッタシステム200に外部コマンド「#0001」を送信する。
【0129】
高速シャッタシステム200では、コントローラ202により外部コマンド「#0001」を受信すると、直ぐに高速シャッタ201を閉じる。
【0130】
次に、操作部21の操作ボタンB10が押されると、CPU20−1は、ステップ#11に移って操作ボタンB10の押し操作を検出し、図24に示す操作ボタンB10の処理、すなわち操作ボタンB10に対応する各電動機構の駆動を開始する。
【0131】
先ず、CPU20−1は、ステップ#11−1において、制御部20に設けられた不図示のDIP−SWにより選択されている割付け情報「10」を不揮発メモリ20−5から読み出す。
【0132】
なお、CPU20−1は、ステップ#11−2において、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「10」にいずれの部位も設定されていなければ、何もせず、次の各操作ボタンB1〜B16の操作入力を待つ。
【0133】
不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報「10」には、図21に示すように操作ボタンB10に対して高速シャッタシステム200の閉制御として番号「1」に、COM端子「4」へ外部コマンド「#0001」を送信する設定がされている。
【0134】
従って、CPU20−1は、ステップ#11−3において、不揮発メモリ20−5から読み出した割付け情報に従い、COM端子「4」を介して高速シャッタシステム200に外部コマンド「#0000」を送信する。
【0135】
高速シャッタシステム200では、コントローラ202により外部コマンド「#0000」を受信すると、直ぐに高速シャッタ201を開く。
【0136】
このように上記第2の実施の形態においては、不揮発メモリ20−5に外部周辺機器として例えば高速シャッタシステム200の割付け情報を、例えば外部のパーソナルコンピータPCから外部I/Fを介して取り込んで各操作ボタンB1〜B16に割り付けて記憶し、各操作ボタンB1〜B16が操作されると、CPU20−1によって当該操作ボタンB1〜B16に割り付けられた割付け情報を不揮発メモリ20−5から読み出し、この割付け情報に従って高速シャッタシステム200を動作制御するので、電動光学顕微鏡に対して外部周辺機器として例えば高速シャッタシステム200を接続しても、この高速シャッタシステム200の動作を各操作ボタンB9、B10の操作によって任意に制御できる。
【0137】
又、外部周辺機器として例えば高速シャッタシステム200の割付け情報を不揮発メモリ20−5に記憶するので、高速シャッタシステム200を制御するためのコンピュータを別途接続する必要がない。これにより、電動光学顕微鏡の動作に連動して高速シャッタシステム200を動作させる場合でも、柔軟で高い操作性を得ることができる。
【0138】
又、高速シャッタシステム200の割付け情報は、任意の操作ボタンB1〜B16に割り付けられるので、高速シャッタシステム200を動作させるのに分かり易い操作ボタンB1〜B16に割り付けることができる。又、高速シャッタシステム200を動作制御する操作ボタンと電動光学顕微鏡の各光学素子を動作制御する操作ボタンとの配置位置を区分することにより、これら操作ボタンの配置が明瞭となり、より操作性を向上できる。
【0139】
又、電動光学顕微鏡に接続する外部周辺機器は、高速シャッタシステム200に限らず、高速フィルタターレットなどを接続してもよい。そして、電動光学顕微鏡に接続する外部周辺機器は、1台に限らず、各操作ボタンB1〜B16の数に応じて複数接続してもよい。
【0140】
又、高速シャッタシステム200では、シャッタ開と閉との動作を行うようにしたが、外部周辺機器の動作内容によっては複雑な動作制御もさせることが可能である。
【0141】
従って、上記第2の実施の形態によれば、特定の外部周辺機器に限定することなく、市場の様々な性能を持つ外部周辺機器を電動光学顕微鏡に接続でき、これによって、電動光学顕微鏡の使用者の所望するシステムへの構築をこれまでになく柔軟に実現できる。
【0142】
なお、本発明は、上記第1及び第2の実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0143】
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0144】
例えば、ホストコンピュータを設置し、このホストコンピュータに上記第2の実施の形態における通信コントローラ203を介して複数の本発明の電動光学顕微鏡を接続してもよい。このような構成にすれば、ホストコンピュータから複数の電動光学顕微鏡に対して各操作ボタンB1〜B16に割り付けるための各光学素子及びその配置状態を示す割付け情報を送信できる。このときの割付け情報は、全て同一内容にしたり、各電動光学顕微鏡毎に異なる内容にすることも可能であり、さらに外部周辺機器を動作させる割付け情報にすることも可能である。さらに、ホストコンピュータによって複数の電動光学顕微鏡の各割付け情報を管理できる。
【0145】
又、割付け情報は、インターネットを介して電動光学顕微鏡の制御部20に取り込み、不揮発メモリ20−5に記憶するようにしてもよい。
【0146】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、各種光学素子の諸元データを入力する情報入力機構や表示出力機構などを必要せず、操作性を向上でき、かつ小型化、コストの低減化を図り、種々の観察法が実現できる電動光学顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における制御部及び操作部の構成図。
【図3】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作入力割付けデータの模式図。
【図4】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作部における操作ボタンの配置図。
【図5】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態におけるキューブカセットの正面部分構成図。
【図6】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態におけるキューブカセットの側面部分構成図。
【図7】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における位置及びその機能の意味を示す図。
【図8】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における位置及びその機能の意味を示す図。
【図9】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作ボタンB1に対する割付け情報を示す模式図。
【図10】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作ボタンB2に対する割付け情報を示す模式図。
【図11】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における操作ボタンB3に対する割付け情報を示す模式図。
【図12】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図13】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図14】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図15】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第1の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図16】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態を示す構成図。
【図17】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における制御部及び操作部の構成図。
【図18】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における不揮発メモリの記憶される外部周辺機器を動作制御する割付け情報を示す模式図。
【図19】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における高速シャッタシステムのコマンドを示す図。
【図20】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における不揮発メモリの記憶される高速シャッタシステムの閉動作の割付け情報を示す模式図。
【図21】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における不揮発メモリの記憶される高速シャッタシステムの開動作の割付け情報を示す模式図。
【図22】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図23】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【図24】本発明に係わる電動光学顕微鏡の第2の実施の形態における割り付け動作制御フローチャート。
【符号の説明】
1:透過照明用光源
2:コレクタレンズ
3:透過視野絞り
4:透過フィルタターレット
5:透過開口絞り
6:コンデンサ光学素子ユニット
7:コンデンサトップレンズユニット
8:試料ステージ
9a〜9f:対物レンズ
11:キューブカセット
11−1:円板
11−2〜11−7:開口部
11−8:磁石
12:ビームスプリッタ
13:接眼レンズ
14:落射照明用光源
15:コレクタレンズ
16:落射フィルタターレット
17:落射開口絞り
18:落射視野絞り
20:制御部
20−1:CPU
20−2:CPUバス
20−3:ROM
20−4:ROM
20−5:不揮発メモリ
21:操作部
22:透過フィルタターレット駆動部
23:コンデンサユニット駆動部
24:レボルバ駆動部
25:キューブカセット駆動部
25−1:パルスモータ
25−2:ホール素子
25−3:フォトインタラプタ
26:落射フィルタターレット駆動部
27:透過照明調光部
28:落射照明調光部
200:高速シャッタシステム
201:高速シャッタ
202:コントローラ
203:通信コントローラ
S:観察試料
B1〜B16:操作ボタン
Claims (3)
- 複数の光学素子を選択的に観察光学系及び照明光学系の各光路に配置して各種観察法を実現する電動光学顕微鏡において、
少なくとも前記各種観察法に応じて選択される前記光学素子及びその配置状態を示す情報を複数の操作入力端に対して割り付けて記憶する記憶手段と、
前記操作入力端が操作されると、当該操作入力端に割り付けられた前記光学素子及びその配置状態を示す情報を前記記憶手段から読み出し、この情報に従って前記光学素子を観察光学系及び照明光学系の各光路に配置する制御手段と、
外部の通信回線を通して取り込んだ前記情報を複数の前記操作入力端のうちいずれかの前記操作入力端に割り付けて前記記憶手段に記憶する情報設定手段と、を具備したことを特徴とする電動光学顕微鏡。 - 前記記憶手段には、外部周辺機器を動作制御する情報が複数の前記操作入力端のうちいずれかの前記操作入力端に割り付けて記憶されることを特徴とする請求項1記載の電動光学顕微鏡。
- 前記情報設定手段は、外部コンピュータから前記通信回線を通して取り込んだ前記情報を前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1記載の電動光学顕微鏡。
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