JP2004108940A - 光導波路を利用する露点の測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
光導波路を周囲の気体と同様あるいはより低い温度にした光導波路の表面に付着する霜あるいは露の作用により、光源より光導波路コア内に導入されコア内を伝搬する伝搬光がコア表面に付着した霜あるいは露により散乱されることにより減衰することを利用して検出する露点測定装置において、光導波路表面に均一且つ微細な霜あるいは露が付着しやすくするために表面に霜あるいは露の核を形成するための表面処理が施されていることを特徴とする露点測定装置。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路を利用する露点あるいは霜点の測定装置に関するものである。
(以降、露点は、「露点あるいは霜点」のことである。また、「露」は「露あるいは霜」と読み替える。)
【0002】
【従来の技術】
標準ガスとして用いられる高純度ガスや半導体プロセスなどに用いられる高純度ガスを利用する場合にできるだけ水分が少ないことが要求される。水分を測定する手段の一つとして、ガスの露点を調べることが行われてきた。
空気などの気体中に含まれる水分などの凝集性物質の濃度を測定する場合には、ガラスや金属表面を冷却して露又は霜(以下、これらを単に露と言う)のつき始めた温度を測定して熱力学的原理に基づいて前記濃度を表示することが行われる。前記のような産業用ガスを用いる場合には、特に低温での露点の測定が必要となる。
ガラスや金属表面の鏡面から反射した光の強度や散乱した光の増加を利用して露点を測定する場合、特に、低い水分濃度では、冷却した金属などの表面に析出する露の量は、きわめて少なくなる。したがって、反射光測定の場合には、反射光が少なく、検出が困難となる。また、散乱光の測定では、高感度の検出装置が必要とされ、そのためレーザーを利用した検出装置を用いるなど大掛かりな測定装置が開発されている(特許文献1)。
本発明者らは、このような技術背景のもとに、試料ガスとこのガスと接触表面を有する光導波路層を接触させて、その光導波路コア層に光を入射させて、光を多重反射させて、出射光を取り出し、試料ガスからの露が表面に付着したことによる出射光の光散乱特性を測定すること、具体的には、光導波路内の伝播光の減衰を利用するものである(特許文献2)。光導波路内の伝播光の減衰を利用する露点測定装置では、薄い光導波路内で非常に多数回の内部反射により表面に付いたわずかの露であっても最終的に光の減衰が強く生じる結果、高感度な検出が可能となった。
また、ハウジング内に封入された光学的に透明な本体の冷却された部分に導光器が設置されており、光学的に透明な本体の冷却された部分に凝縮層が形成されるようになっており、凝縮により光の強度が急激に低下することを利用するオンラインの測定方法も知られている(特許文献3)。
本発明者らは、光導波路内の伝播光の減衰を利用する露点測定装置において、薄い光導波路内で非常に多数回の内部反射により表面に付いたわずかの露であっても最終的に光の減衰が強く生じる現象に関して、温度との関係について検討してみた。
光導波路温度を+30℃〜−50℃まで冷却した場合の伝播光の強度変化を示す図である(図5)。
光強度の減少が起こる温度が、試料ガス中の水分量に対応して変化する状態を示したものである。
試料ガスの露点温度が−20℃の場合には、図中の曲線(曲線a)のように光強度の減少は急峻であり、露点の検出は容易である。
次に、露点がこれより低い、−40℃(d)の場合には、(曲線d)のように光強度の減少が緩やかであった。露点が、約−30℃(曲線b)〜―35℃(曲線c)の場合では、冷却温度を下げていく途中で、信号強度が一度減少してから増加し(図中の*)、その後再び減少した。これは、光導波路の表面に付着する露(霜)の形態の相違により起こる現象であることが観察された。
すなわち、これらの現象の研究を進めるうちに、およそー35℃以下となる時点で霜の付き方が大きく変わり、感度が低下することがわかった。すなわち、およそ、―35℃以上のガラス表面では細かい均一な霜を生じるが、それ以下になると、比較的大きい結晶状の霜が生成する。その結果、光散乱強度が非常に小さくなり、結果的に光導波路内の伝播光の減衰の程度が小さく、感度が低下することがわかった。すなわち、本発明者らの装置を用いる場合には、このような低温度領域では測定感度が低下することがわかり、この装置の改良が必要とされている。
【0003】
【特許文献1】特開平8−211001号公報
【特許文献2】特開平8−110300号公報.特許第28023361号明細書
【特許文献3】特表平11−504719号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、光導波路内の伝播光の減衰を利用する露点の測定方法において、―35℃以下の温度においても、それ以上の温度と同様な伝播光の急激な減衰を利用して高感度な検出が可能な露点の測定方法及び測定装置を提供することである。
【0005】
本発明者らは、前記課題について研究を進め、以下の知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、光導波路の表面を処理することにより、前記―35℃以下の温度であっても光導波路内において急峻な光信号の減少することを見出した。
前記のように表面処理を施すと、多数の露あるいは霜の核が表面に生成されることにより、均一な霜あるいは露が表面に生成する。従って、およそー35℃以下となっても、―35℃以上の場合に表面に付着するのと同様に均一な霜を生じさせることができ、比較的大きい結晶状の霜の生成を防止することができることにより、光導波路内において急峻な光信号の減少を可能としたものである。
【0006】
この場合の表面処理には、白金、金、銅、クロム、銀等の金属、ガラス、シリカ、などの酸化物による光導波路内表面のコーティングが用いられる。コーティング処理には、スパッタリング処理、真空蒸着、金コロイド粒子の塗布が利用できる。、あるいは光導波路の表面に細かい傷をつけるなどの表面処理、又は細かい微粒子を付着させる処理も利用できる。
【0007】
この現象については、スパッタリング装置を用いて、0.11nm厚さの白金を光導波路表面にコーティングする場合に、露点がー50℃の場合であっても伝播光の急峻な減衰を見出すことができた(図3)。この場合には、白金の微粒子が核となり細かな霜が均一に付着するようになるためであり、その結果、急峻な変化を読み取ることができるようになるためである。本実験での白金のスパッタリングは、空気を雰囲気ガスとして用いており、一般的なスパッタの条件としては、好ましくない条件であり、白金膜厚さが0.1ナノメーターと非常に薄いことと相まって、膜とはいうものの、均一な膜ではなく、白金の微粒子の状態となっていると考えられる。従って、白金以外の金属のスパッタリングあるいは真空蒸着処理、金コロイドの付着などによっても同様な効果が期待できる。
また、格別のコーティングを施さなくても、光導波路の表面に微細な粒子を付着させた場合にも前記と同様な現象が存在することを見出した(図4)。この場合には、光導波路コア層の表面に大気中の微細な塵が多数付着し、これが霜生成時の核として作用していることによるものと考えられる。光導波路の表面に細かい傷をつけるなどの表面処理によっても同様な効果が得られるものである。
【0008】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)光導波路周囲の気体と同様或いはより低い温度にした光導波路の表面に付着する霜あるいは露の作用により、光源より光導波路コア内に導入されコア内を伝搬する伝搬光がコア表面に付着した霜あるいは露により散乱されることにより減衰することを利用して検出する露点測定装置において、光導波路表面に均一且つ微細な霜あるいは露が付着しやすくするために表面に霜あるいは露の核を形成するための表面処理が施されていることを特徴とする露点測定装置。
(2)表面処理が、白金、金、銅、クロム、銀等の金属、ガラス、シリカ、などの酸化物によりスパッタリング処理によりなされていることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
(3)表面処理が、白金、金、銅、クロム、銀等の金属、炭素により真空蒸着処理によりなされていることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
(4)表面処理が、金コロイド等の金属コロイドを付着させていることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
(5)表面処理が、細かい傷をつける表面処理であることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
(6)表面処理が、細かい粒子を付着させる表面処理であることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
(7)請求項1から6いずれか記載の露点測定装置において、一般に露点測定の対象となる水分以外の凝縮性の気体の濃度測定を行う濃度測定装置。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の装置の概要は、図1に示すとおりである。
光源(20)を出た光は、集光レンズ(21)を経て集光され、入射光側光フアイバー(23)を通り、入射光レンズ(24)を経て、光導波路コア層の入射光の光導波路端面から光導波路コア層に導入され、全反射を繰り返して光導波路コア層内を進み、光導波路コア層の出射光の光導波路端面から出射光は出て、出射光レンズ(31)により集光され、入射光側光フアイバー(32)を通り、光検出器(33)により光の減衰強度が測定され、データロガー(34)によりデータが取り込まれ、光の減衰強度が記録される光の減衰強度を測定することができる。
光導波路を冷却するための表面処理冷却装置(28)及び冷却時の光導波路コア層の温度を精密に測定する精密温度計(29)から構成され、精密温度計の測定結果は、データロガーに記録される。
試料ガス(27)は、吹き出し口(26)から、冷却時の光導波路コア層の表面に向かって吹き付けられる。
本装置の露(16)が付着し、その部分より散乱光(17)が出て行く状態を、図2は示している。
図2によると、(10)は、スラブ光導波路である。(12)は、光導波路の基板である。(11)は、光導波路コア層、(14)は、光導波路コア層の表面である。この表面には、後記の表面処理が施されている。(15)は、空気である。(16)は、試料ガスから付着した露である。(13)は、光である。光源には通常、遠紫外線から遠赤外線までの任意の波長の光を用いる事ができる。可干渉性が低いことから白色光源を用いることも好ましい。また、レーザ光も用いる事ができる。より安定に光強度を測定するためにチョッパーなどにより光源光を断続させ、ロックイン増幅などの同期検出法を用いることも好ましい。
17は、散乱光である。(18)は、測定に際し光導波路を冷却するための冷却装置、(19)は、光導波路の冷却時の温度を測定する温度計である。
図1による本発明の露点測定装置は、(a)光の減衰強度が測定される測定装置、(b)光導波路および光導波路を冷却する装置、及び(c)試料ガス供給装置から構成される。
【0010】
(1)光の減衰強度が測定される測定装置は、以下のように構成されている。
光源(20)を出た光は、レンズ(21)、入射光側光フアイバー(28)を通り、入射光レンズ(24)で集光された光を、光導波路コア層の入射光の光導波路端面から光導波路コア層(11)に導入される。この場合に、光導波路コア層表面に設けられたカップリングプリズムを介して光を光導波路コア層内に導いてもよい。光導波路コア層内に進入した光は、全反射を繰り返して光導波路コア層内を進み、光導波路端面から出射光は出る。あるいは入射光側と一対に設けられている光導波路コア層表面に設けられたカップリングプリズムを介して光を取り出すことができる。出射光は、出射光レンズ(31)により集光され、入射光側光フアイバー(32)を通り、光検出器(33)により光の強度が測定される。結果がデータロガーにより記録される(34)。
光源を出た光は、集光レンズを経て入射光側光フアイバーを通り、光導波路コア層の入射光の光導波路端面から光導波路コア層に導入され、全反射を繰り返して光導波路コア層内を進み、光導波路周囲の気体と同様あるいはより低い温度にした光導波路の表面に付着する霜あるいは露の作用により、光源より光導波路コア内に導入されコア内を伝搬する伝搬光がコア表面に付着した霜あるいは露により散乱されることにより減衰することを利用して検出するものである。
その際に、光導波路表面に均一且つ微細な霜あるいは露が付着しやすくするために表面に霜あるいは露の核を形成するための表面処理が施されている
【0011】
(2)光導波路および光導波路を冷却する装置は、以下のように構成される。
光導波路コア層(11)、光導波路基板(12)、光導波路を冷却するための冷却装置(28)及び冷却時の温度を測定する温度計(29)から構成される。温度計により測定された温度は、データロガーにより記録される(34)。
測定に際し、光導波路に接して設けられている冷却器により光導波路は一定の割合で冷却される。あるいは、一定の光強度が維持できるような温度制御を行う。
【0012】
試料ガス供給装置は、試料ガスを供給する手段から構成される。
試料ガス(27)は、試料ガス供給源から供給手段であるパイプ(26を)通り、出口を通り冷却された導波路コア表面に吹き付けられる。
試料ガスが光導波路表面に吹き付けられ、光導波路表面に露が付着することにより、露の部分で光散乱が起こり、光導波路コア層内を透過する光が弱くなることから、光導波路コア層内で全反射を繰り返し、出てくる出射光は、急激に減少する。この結果、露が存在することがわかり、そのときの温度を検出することにより、露点の検出が可能となる。
【0013】
光導波路の基板(12)には、ガラス板、石英板、プラスチックなどの透明板を使用することが好ましい。基板の厚さは全体の形を支えることができるものであればよく、0.1mmから5mm程度であり、好ましくは、0.1〜0.5mmである。
【0014】
基板(12)の上に透明な光導波路コア層(11)を形成する。光導波路コア層の屈折率n2は、基板(12)の屈折率n1及び空気(15)の屈折率n3より高いことが要求される(n2>n1>n3)。適当な角度で入射した光(13)は、光導波路コア層(11)内を全反射しながら進む。
光導波路コア層の厚さは、0.1μm〜数十μm程度であることが望ましい。
光導波路コア層(11)は、ソーダガラスの表面のナトリウムイオンを、カリウムイオンやタリウムイオンのような屈折率の高い物質とイオン交換することにより、又はゾル・ゲル法、もしくはスピンコート法などの方法で高屈折率の物質を薄くコートすることにより達成される。
【0015】
本発明の光導波路コア層は、表面処理を施して用いる。
この光導波路層の表面を表面処理する場合には以下のようにする。
(1)スパッタリング処理
白金、金、銅、クロム、銀等の金属、ガラス、シリカ、などの酸化物によるスパッタリング処理を施すことにより、光導波路表面に白金、金、銅、クロム、銀等の金属、ガラス、シリカ、などの酸化物の微粒子を付着させる。
固体表面から飛び出すスパッタ原子(金、白金)を、固体から離して対向させた前記光導波路に堆積せしめ、薄膜を形成するものである。
スパッタリングを効率よく起こさせるためには、真空放電を発生せしめ、陽イオンが電界に加速されて陰極表面を衝撃する現象を利用するものである。
スパッタリング圧力は、1〜10Pa、ターゲット印加電圧が2〜7kV、ターゲット電流密度は、0.1〜1mA/cm2である。
スパッタリングによりプラチナ又は白金を、0.1nm〜1nnm程度のコーティングを施す。
(2)真空蒸着処理
真空中で金、白金、銅、クロム、銀等の金属、炭素を加熱し蒸発させて、その蒸気を光導波路層表面に付着させることによるものである。
真空蒸着によりプラチナ又は白金を、0.1nm〜1nnm程度のコーティングを施す
(3)金コロイド等の金属コロイドの付着
金コロイド溶液を作り、これを光導波路の表面に塗布乾燥させる。
金コロイド溶液は、例えば、塩化金酸を王水に溶解したものを還元して得られる。金コロイド液の塗布は、スプレー法あるいはディップ法により行うことが可能である。金を、0.1nm〜1nnm程度厚さとなるように付着される。
(4)光導波路の表面の細かい傷による核形成処理
光導波路の表面を、フッ化水素によりエッチングする、或いは微細なダイヤモンド研磨剤により擦るなどの手段により、表面に細かい傷をつけるものである。
(5)微粒子を付着させることによる核形成処理
光導波路の表面に細かい微粒子を付着させえる。これは、高度に無塵状態に保たれている装置内に光導波路を保持し、その表面に、わずかに存在すると考えられる細かい微粒子を付着させるものである。
【0016】
【実施例】
以下に実施例として具体例を述べる。
【0017】
実施例1
光源を出た光は、レンズを経て、入射光側光フアイバーを通り、入射光レンズで集光された光は、光導波路コア層の60度にカットされた端面部分から、光導波路コア層に導入され、全反射を繰り返して光導波路コア層内を進み、同様に60度カットされた光導波路コア層の出射光側端面から出射光レンズで光は集光され、出射光側光フアイバーを通り、光検出器により光の強度が測定される。光の強度の測定結果がデータロガーにより記録される装置を用いた。
0.5mmの厚さの石英製からなる光導波路コア層及び基板を有するスラブ光導波路を、冷却装置の上に置き、冷却温度を徐々に下げながら、表面に測定対象となるガスを吹きつけ、光導波路コア層内を伝播する光強度をモニターすることにより露点を検出した。
光導波路コア層の表面は、厚さ0.11nmの白金のコ−ティングをスパッタリングにより行ったものを使用して露点の測定を行った。
結果は、図3のとおりであり、試料中の水分量が露点で−40度付近の低温にも関わらず、急峻な光強度の現象が観察された。
【0018】
実施例2
実施例1と同じ装置を用い、0.5mmの厚さの石英製からなる光導波路コア層及び基板を有するスラブ光導波路を、冷却装置の上に置き、冷却温度を徐々に下げながら、表面に測定対象となるガスを吹きつけ、光導波路コア層内を伝播する光強度をモニターすることにより露点を検出した。
光導波路コア層の表面は、表面処理を施さずに、光導波路層をクリーン度10000のクリーンルーム室内に、約2ヶ月程度放置した後に、露点の測定に用いた。
結果は、図4のとおりであり、試料中の水分量が露点で−40度以下の低温にも関わらず、急峻な光強度の現象が観察された。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、周囲と同程度あるいはより低温にした光導波路表面に試料ガスを吹き付け、光導波路表面に露を生成させて、露の部分での光散乱により光導波路コア層内を透過する光が弱くなり、光導波路コア内を伝搬する伝搬光が急激に減少することを利用して、露点の検出を行う装置において、本発明の光導波路コア層に表面処理を施した結果、従来の何も施していない光導波路コア層では―35℃以下では霜の付き方が変わり、感度が低下して露点の測定が十分に行うことができなかったが、この点が改良され、−40℃以下であっても、出射光は、急激に減少することが観察され、より低温の露点測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の概略を示す図
【図2】露が付着している状態を示す図
【図3】白金を光導波路表面にコーティングしたものを用いた結果、露点がー40℃以下の場合であっても伝播光の急峻な減衰を見出すことができることを示す図
【図4】光導波路の表面に微細な微粒子(塵埃)を付着させた場合、露点がー40℃以下の場合であっても伝播光の急峻な減衰を見出すことができることを示す図
【図5】光導波路温度を+30℃〜−50℃まで徐々に変化させた場合の伝播光の強度変化を示す図
符号の説明
10 スラブ光導波路
11 光導波路コア層
12 基板
16 露
17 散乱光
20 光源
21 集光レンズ
23 入射光側光フアイバー
24 入射光レンズ
26 吹き出し口
27 試料ガス
28 表面処理冷却装置
29 精密温度計
31 出射光レンズ
32 入射光側光フアイバー
33 光検出器
34 データロガー
Claims (7)
- 光導波路を周囲の気体と同様或いはより低い温度にした光導波路の表面に付着する霜あるいは露の作用により、光源より光導波路コア内に導入されコア内を伝搬する伝搬光がコア表面に付着した霜あるいは露により散乱されることにより減衰することを利用して検出する露点測定装置において、光導波路表面に均一且つ微細な霜あるいは露が付着しやすくするために表面に霜あるいは露の核を形成するための表面処理が施されていることを特徴とする露点測定装置。
- 表面処理が、白金、金、銅、クロム、銀等の金属、ガラス、シリカ、などの酸化物によりスパッタリング処理によりなされていることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
- 表面処理が、白金、金、銅、クロム、銀等の金属、炭素により真空蒸着処理によりなされていることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
- 表面処理が、金コロイド等の金属コロイドを付着させていることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
- 表面処理が、細かい傷をつける表面処理であることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
- 表面処理が、細かい粒子を付着させる表面処理であることを特徴とする請求項1記載の露点測定装置。
- 請求項1から6いずれか記載の露点測定装置において、一般に露点測定の対象となる水分以外の凝縮性の気体の濃度測定を行う濃度測定装置。
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