JP2004108467A - ソレノイドバルブ - Google Patents

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Kazuo Hiraishi
平石 一男
Taisuke Toyoshige
豊榮 泰輔
Yoshinaga Matsufuji
松藤 能長
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Toto Ltd
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Abstract

【課題】ダイヤフラム弁のブリード穴へ異物が詰まることを防止し、安定動作可能なソレノイドバルブを提供する。
【解決手段】一次側流路2と二次側流路3との間に設けられたダイヤフラム弁4と、前記ダイヤフラム弁に設けられ内部にクリーニングピン5を擁したブリード穴と、前記ブリード穴により一次側と連通しパイロット穴7により二次側流路と連通した圧力室8と、先端部に弁座パッキン9を設け前記パイロット穴を開閉するためのプランジャ10を有したソレノイドを備え、前記パイロット穴を開閉することで前記一次側流路と二次側流路との差圧を利用してダイヤフラム弁を開閉するソレノイドバルブ1において、前記クリーニングピンが前記プランジャに固定されるよう構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力室式ダイヤフラム弁を有するソレノイドバルブに関する。
【0002】
従来のソレノイドバルブは、ダイヤフラム押さえにクリーニングピンが固定されており、ダイヤフラム弁が開閉弁する時にクリーニングピンがブリード穴内部で相対的に摺動することにより、ブリード穴に異物が詰まりソレノイドバルブが動作不良を起こすという問題を解決していている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
国際公開番号WO97/09727(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のソレノイドバルブではクリーニングピンが固定部品であるダイヤフラム押さえ等に固定されていたために、クリーニングピンがブリード穴内の異物を排除するクリーニング動作はダイヤフラム弁の開閉弁時にのみ行われるに過ぎず、異物排除のクリーニング効果が小さかった。
また、クリーニングピンのブリード穴内での摺動部がストレート形状になっていたためクリーニング効果が小さかった。
さらに、ダイヤフラム弁が開弁状態の時、圧力室には一次側流路からの液体がブリード穴を通じて流れ込むため、液体中の異物がブリード穴に詰まる機会が多かった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ダイヤフラム弁のブリード穴へ異物が詰まることを防止し、安定動作可能なソレノイドバルブを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、一次側流路と二次側流路との間に設けられたダイヤフラム弁と、前記ダイヤフラム弁に設けられ内部にクリーニングピンを擁したブリード穴と、前記ブリード穴により一次側と連通しパイロット穴により二次側流路と連通した圧力室と、先端部に弁座パッキンを設け前記パイロット穴を開閉するためのプランジャを有したソレノイドを備え、前記パイロット穴を開閉することで前記一次側流路と二次側流路との差圧を利用してダイヤフラム弁を開閉するソレノイドバルブにおいて、前記クリーニングピンが前記プランジャに固定されるよう構成したので、ダイヤフラム弁が開閉弁する時のみならずプランジャが移動するときにもクリーニングピンがブリード穴を摺動するため、クリーニング効果を著しく高めることができ、安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができる。
【0007】
上記目的を達成するために請求項2は、請求項1に記載のソレノイドバルブにおいて、クリーニングピンのプランジャ固定端側と逆側の略先端部に、ブリード穴径と略同径の拡径部を設けたので、従来のストレート形状のクリーニングピンに比べてクリーニング効果を著しく高めることができ、安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができる。
【0008】
上記目的を達成するために請求項3は、請求項2に記載のソレノイドバルブにおいて、プランジャがパイロット穴を閉塞している時の前記拡径部の位置がブリード穴よりも一次側流路側にあり、プランジャが吸引完了しダイヤフラム弁が全開時の拡径部の位置がブリード穴を閉塞する位置にあるよう構成したので、従来通りの開閉弁動作が行えると共に、開弁を維持している状態ではクリーニングピンがブリード穴を閉塞するので液体が圧力室に流れ込むことが無く、異物がブリード穴に詰まるのを確実に防げるので、安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができる。
【0009】
上記目的を達成するために請求項4は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載のソレノイドバルブにおいて、複数本のクリーニングピンがプランジャに対して軸対象に配置されるよう構成したので、クリーニングピンの摺動によるプランジャへの偏心力が互いに打ち消されるので、より安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができる。
【0010】
上記目的を達成するために請求項5は、請求項1乃至4にのいずれか1つに記載のソレノイドバルブにおいて、クリーニングピンがプランジャから軸方向に一体形成されるよう構成したので、クリーニングピンの摺動によるプランジャへの偏心力を小さくでき、より安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができると共に、クリーニングピンをプランジャに固定する作業が省けて組立性も良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の内容をより理解しやすくする為、以下に図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明の一実施の形態であるソレノイドバルブの閉弁時の断面図、図2は図1のブリード穴周辺の部分拡大図、図3は図1のソレノイドバルブのプランジャが吸引された時の断面図、図4は図3のブリード穴周辺の部分拡大図、図5は図1のソレノイドバルブのダイヤフラム弁が全開した時の断面図、図6は図5のブリード穴周辺の部分拡大図、図7は図1のソレノイドバルブのダイヤフラム弁が全開状態でプランジャがパイロット穴を閉塞した時の断面図、図8は図7のブリード穴周辺の部分拡大図、図9は複数のクリーニングピンがプランジャに軸対象に配設された本発明のソレノイドバルブの断面図、図10はクリーニングピンがプランジャ軸方向に一体形成された本発明のソレノイドバルブの断面図、図11、12は従来のソレノイドバルブの断面図である。
【0012】
まず、本発明のソレノイドバルブ1の動作について説明する。図1において、ソレノイドバルブ1は一次側流路2と二次側流路3との間に設けられたダイヤフラム弁4と、前記ダイヤフラム弁4に設けられ内部にクリーニングピン5を擁したブリード穴6と、前記ブリード穴6により一次側流路2と連通しパイロット穴7により二次側流路3と連通した圧力室8と、先端部に弁座パッキン9を設け前記パイロット穴7を開閉するためのプランジャ10より構成されており、前記パイロット穴7をプランジャ10が開閉することで前記一次側流路2と二次側流路3との差圧を利用してダイヤフラム弁4を開閉制御している。
【0013】
ここでソレノイドバルブ1の動作について、さらに詳細な説明を行う。
図1の状態ではプランジャ10に埋め込まれた弁座パッキン9がダイヤフラム弁4のパイロット穴7を閉塞しているため、圧力室8内の圧力はブリード穴6を通して一次側流路2の圧力と同圧になっている。二次側流路3の圧力は一次側流路2の圧力より低いため、ダイヤフラム弁4は圧力差により閉弁している。
次に、図3に示す如くプランジャ10が吸引されるとパイロット穴7が開放される。ダイヤフラム弁4はパイロット穴7の流路面積がブリード穴6の流路面積(=ブリード穴面積−クリーニングピン断面積)よりも大きく設定されているので、圧力室8内の圧力は急激に低下する。するとダイヤフラム弁4外周部の一次圧力によりダイヤフラム弁4は図5のように開弁し液体が流れ出す。
次に、ソレノイドバルブ1がプランジャ10の吸引を解除すると、図7に示す如く弁座パッキン9がパイロット穴7を閉塞する。すると、圧力室8内にブリード穴6を通して流れ込む液体により圧力室内の圧力が急激に増加し、ダイヤフラム弁4は図1のように閉弁し液体の流れは止まる。
【0014】
次に、従来のソレノイドバルブ101を用いて、ブリード穴106に異物が詰まるのをクリーニングピン105が防ぐ働きについて説明する。
図11に示す如く従来のソレノイドバルブ101では、クリーニングピン105はダイヤフラム押さえ112等の固定部品に固定されている。したがって、ダイヤフラム弁104が閉弁状態から開弁状態になる時、または開弁状態から閉弁状態になる時にブリード穴106の中をクリーニングピン105が相対的に摺動するので、ブリード穴106とクリーニングピン105の間の隙間部分に異物が詰まっていたとしてもそれを排除することができる。
【0015】
ここで、本発明のようにクリーニングピン5をプランジャ10に固定するように構成すれば、通常のソレノイドバルブ101がダイヤフラム弁104が開閉弁時にのみクリーニング動作を行うのに対し、それに加えてプランジャ10が移動する時にもクリーニング動作を行うことができ、クリーニング効果を著しく高めることができ、安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができる。
【0016】
また、クリーニングピン5のプランジャ10の固定端側と逆側の略先端部に、ブリード穴6の内径と略同径の拡径部11を設けるよう構成すれば、従来のストレート形状のクリーニングピンに比べてクリーニング効果を著しく高めることができ、安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができる。
【0017】
さらに、プランジャ10がパイロット穴7を閉塞している時の前記拡径部11の位置がブリード穴7よりも一次側流路2側にあり、プランジャ10が吸引完了しダイヤフラム弁4が全開時の拡径部11の位置がブリード穴6を閉塞する位置にあるよう構成すれば、プランジャ10がパイロット穴7を閉塞している時にはブリード穴6から圧力室8内に液体が流れ込むので、従来のソレノイドバルブ101と同様の開閉弁動作が可能である。とともに、プランジャ10が吸引されダイヤフラム弁4が全開状態においては、ブリード穴6を拡径部11が閉塞するので圧力室8には液体が流れ込まず、ブリード穴6に液体中の異物が噛み込むことが確実に防がれ、安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができる。
【0018】
また、複数本のクリーニングピン5をプランジャ10に対して軸対象に配置されるよう構成したので、クリーニングピン5の摺動によるプランジャ10への偏心力が互いに打ち消されるので、より安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができる。
【0019】
さらに、クリーニングピン5がプランジャ10から軸方向に一体形成されるよう構成したので、クリーニングピン5の摺動によるプランジャ10への偏心力を小さくできソレノイドバルブ1をより安定動作可能なソレノイドバルブを提供することができると共に、クリーニングピン5をプランジャ10に固定する作業が省けて組立性も良い。
【0020】
【発明の効果】
本発明を用いれば、ダイヤフラム弁のブリード穴へ異物が詰まることを確実に防止でき、安定して動作するソレノイドバルブを提供することができる。
【0021】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるソレノイドバルブの閉弁時の断面図である。
【図2】図1のブリード穴周辺の部分拡大図である。
【図3】図1のソレノイドバルブのプランジャが吸引された時の断面図である。
【図4】図3のブリード穴周辺の部分拡大図である。
【図5】図1のソレノイドバルブのダイヤフラム弁が全開した時の断面図である。
【図6】図5のブリード穴周辺の部分拡大図である。
【図7】図1のソレノイドバルブのダイヤフラム弁が全開状態でプランジャがパイロット穴を閉塞した時の断面図である。
【図8】図7のブリード穴周辺の部分拡大図である。
【図9】複数のクリーニングピンがプランジャに軸対象に配設された本発明の一実施の形態であるソレノイドバルブの断面図である。
【図10】クリーニングピンがプランジャ軸方向に一体形成された本発明の一実施の形態であるソレノイドバルブの断面図である。
【図11】従来のソレノイドバルブの断面図である。
【図12】従来のソレノイドバルブの部分拡大図である。
【符号の説明】
1…ソレノイドバルブ
2…一次側流路
3…二次側流路
4…ダイヤフラム弁
5…クリーニングピン
6…ブリード穴
7…パイロット穴
8…圧力室
9…弁座パッキン
10…プランジャ
11…拡径部
101…ソレノイドバルブ
105…クリーニングピン
106…ブリード穴
112…ダイヤフラム押さえ

Claims (5)

  1. 一次側流路と二次側流路との間に設けられたダイヤフラム弁と、前記ダイヤフラム弁に設けられ内部にクリーニングピンを擁したブリード穴と、前記ブリード穴により一次側流路と連通しパイロット穴により二次側流路と連通した圧力室と、先端部に弁座パッキンを設け前記パイロット穴を開閉するためのプランジャを有したソレノイドを備え、前記パイロット穴を開閉することで前記一次側流路と二次側流路との差圧を利用してダイヤフラム弁を開閉するソレノイドバルブにおいて、前記クリーニングピンが前記プランジャに固定されていることを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 請求項1に記載のソレノイドバルブにおいて、クリーニングピンのプランジャ固定端側と逆側の略先端部に、ブリード穴径と略同径の拡径部を設けたことを特徴とするソレノイドバルブ。
  3. 請求項2に記載のソレノイドバルブにおいて、プランジャがパイロット穴を閉塞している時の前記拡径部の位置がブリード穴よりも一次側流路側にあり、プランジャが吸引完了しダイヤフラム弁が全開時の拡径部の位置がブリード穴を閉塞する位置にあることを特徴とするソレノイドバルブ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のソレノイドバルブにおいて、複数本のクリーニングピンがプランジャに対して軸対象に配置されたことを特徴とするソレノイドバルブ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載のソレノイドバルブにおいて、クリーニングピンがプランジャから軸方向に一体形成されていることを特徴とするソレノイドバルブ。
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