JP2004107205A - レーザビームによってアンプルを密封するための装置と方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザビームによってアンプルを密封するための装置と方法を改良して、多種多様の寸法のアンプルを簡単に加工できるようにする。
【解決手段】レーザビームによってアンプル2を密封する装置が少なくとも1つのレーザビーム15を発生する装置20を有している。本発明ではレーザビーム15が、種々異なったサイズ型態のアンプル2を加工できるようにアンプル2のヘッド区分1を加熱するために上下運動可能に配置されており、しかもレーザビーム15によって加熱すべき区域3が、アンプル2の被加熱域の直径に常時ほぼ等しい。
【選択図】図1

Description

 本発明は、2つの独立請求項1及び5において発明の上位概念として特定した形式の、レーザビームによってアンプルを密封するための装置と方法に関する。
 前記形式の装置及び方法はすでに公知になっている(例えば、特許文献1参照。)。当該特許文献に基づいて、種々異なったサイズのアンプルを同一の装置で加工しようとする場合、いわゆるアンプル・ランス(槍状体)の直径にレーザビームを適合させる必要があることが判った。ここで云うアンプル・ランスとは、(未密封)アンプルの上部域のことである。レーザビームがアンプルに衝突する、アンプルにおけるレーザビームの高さ域が、このアンプル領域における直径にほぼ等しい場合に、満足のいく成績を得ることが可能である。更にまたレーザビームの直径を過度に大きく選んではならないことが判った。さもないと、アンプルに対して鋭角的に衝突するレーザビーム域がアンプル表面から反射されるので、このレーザビーム域内に存在するエネルギーが、アンプルのガラスを加熱するために全く又は僅かしか寄与しないからである。
国際特許99/10238号明細書
 そこで本発明の課題は、レーザビームによってアンプルを密封するための装置と方法を改良して、多種多様の寸法のアンプルを簡単に加工できるようにすることである。
 レーザビームによってアンプルを密封する装置において前記課題を解決する本発明の構成手段は、請求項1の特徴部に記載したように、レーザビームの作用中にレーザビームが装置によってアンプルの縦軸線に沿って移動可能であり、しかも該移動範囲が、アンプルのヘッド域直径にほぼ等しいヘッド域の高さ帯域内でレーザビームを作用させるような範囲に選ばれている点にある。
 レーザビームによってアンプルを密封する本発明の装置の有利な構成手段は、従属請求項としての請求項1〜請求項4に記載した通りである。レーザビームの高さ範囲をカバーするために必要な高さ調整装置は、有利な実施形態では、旋回可能なミラーによって、装置技術的に見て比較的簡便に実現される。更なる有利な実施形態では、所期の特性を有するレーザビームを調製する光学ブロックが、全体として上下運動可能に構成される。その場合、光学ブロックを、種々のアンプル高さに適合させるために始めから高さ調整できるように構成しておくのが有利である。
 光学ブロックの高さ調整はサーボモータによって行われるのが有利である。
 レーザビームによってアンプルを密封する方法において前記課題を解決する本発明の構成手段は、独立請求項としての請求項5の特徴部に記載したように、レーザビーム を縦軸線に沿って、加熱すべきヘッド域において上下運動させ、しかも該上下運動を、レーザビームによって加熱すべき領域におけるアンブルの直径にほぼ等しい範囲内で行う点にある。
 次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
 図1には、第1アンプル2のヘッド区分1が図示されている。第1アンプル2とは、加工すべき最小型態のアンプルであり、この最小型態の第1アンプル2は約2mlの液体もしくは薬剤を収容する。ヘッド区分1の領域内に示した区域3の高さh1は約5mmに相当する。該区域3の高さh1は同時に、区域3におけるヘッド区分1の直径にもほぼ等しい。
 図2には、区域7を有する第2アンプル6のヘッド区分5が図示されている。第2アンプル6は、加工すべき最大型態を表わし、この最大型態の第2アンプル6は約20mlの液体もしくは薬剤を収容する。区域7の高さh2はその場合、約8mmであり、しかも区域7におけるヘッド区分5の直径は同じく約8mmである。
 図3では第1アンプル2のヘッド区分2が、レーザビームによるヘッド区分1の密封中の幾何学形状を明確にするために図示されている。図面から2つの指頭状輪郭9,10が確認されるが、この場合、指頭状輪郭10は第1アンプル2の成端上縁を形成して第1アンプルを密封し、かつ指頭状輪郭9は、その上位に位置する区分11と共に除去される。更にまた図3に基づいて明らかなように、前記指頭状輪郭9,10は、レーザビームによって加熱されるアンプル2の区域3内に位置している。指頭状輪郭9の上位及び指頭状輪郭10の下位に位置する、加熱されなかったガラス材料は、アンプル2の成形加工には関与しない。
 図1において符号15で示したレーザビームの円形輪郭は、5mmの直径、すなわち区域3に等しい高さh1を有している。更にまたレーザビーム15は第1アンプル2の縦軸線4に整合されている。いま同一のレーザビーム15でもって第2アンプル6の区域7も加熱しようとする場合には、本発明ではレーザビーム15が第2アンプル6の縦軸線8に沿って上下運動させられ、この場合レーザビーム15の上限位置15′と下限位置15″が共に破線によって図示されている。区域7におけるレーザビーム15の上下運動はその場合、必要に応じて1回通し式に行われるか、或いは複数回の上下運動を行うことも可能である。
 図4では、アンプル2をレーザビーム15によって加熱する状況が平面図で示されており、この場合レーザビーム15は、ヘッド区分1における第1アンプル2の直径に等しい直径を有している。図面から判るように、レーザビーム15の両縁域は、第1アンプル2のヘッド区分1に対して鋭角的に照射され、それに伴って偏向させられる。その結果、レーザビーム15の両縁域は、殆んど又は僅かしかヘッド区分1の加熱に寄与しないが、これに対してヘッド区分1のガラス表面に鈍角的に照射するレーザビーム15のセンタ域は、完全にヘッド区分1内に侵入し、それに伴って該ヘッド区分1を加熱する。従ってレーザビーム15の直径を、アンプルの加熱すべきヘッド区分の直径よりも小さく構成するのが有利である。この状況が図1及び図2では、前記レーザビーム15よりも著しく小さな直径を有するレーザビーム16によって付加的に図示されており、従って該レーザビーム16は、第1アンプル2の場合も第2アンプル6の場合も、各アンプル2,6の区域3,7の全体をカバーして該区域を加熱するために上下運動されねばならない。
 図5には、アンプル2,6用の充填・密封プラントの一部分が図示されている。該充填・密封プラントはレーザビーム発生装置20を備え、該レーザビーム発生装置はレーザビームを、例えば複数の導波ミラーを有するビーム案内21によって光学ブロック22へ導く。該光学ブロック22は、レーザビームを所期のビーム直径並びに所期のビーム本数でアンプル2,6の所要部位に給送するように、単数又は複数のレーザビームを光学的に操作するために使用される。光学ブロック22はこの場合、架台23に上下運動可能に配置されており、この上下運動は矢印24で示した通りである。前記架台23の領域内には、それ自体公知のようにアンプル2,6用の搬送装置25が位置している。該搬送装置25は、図6に示したように1条のボトムレール26を有し、該ボトムレールに沿ってアンプル2,6はステップ・バイ・ステップ式に搬送される。更にアンプル2,6のための、いわゆるローリングローラ27が設けられており、該ローリングローラは各アンプル2,6を、各アンプルの縦軸線を中心として回転させ、これによってレーザビームの作用下で相当ヘッド区分に均等加熱が施される。アンプル2,6の上位には所謂ランス・ストリッパ28が配置されており、該ランス・ストリッパは、アンプル2,6の密封後に屑として残留するところの、アンプル2,6のヘッド区分の領域を掴む。図5に基づいて判るように光学ブロック22は、アンプル2,6の相当ヘッド区分を予熱するため、並びにアンプル2,6に本来の密封を施すために夫々8本のレーザビームを調製し、このために光学ブロック22は相応の光学素子を有している。搬送装置25によってアンプル2,6はその場合ステップ・バイ・ステップ式に夫々8桁部位ずつ搬送方向29に移送されるので、第1の搬送ステップにおいてレーザビームがアンプル2,6のヘッド域を加熱するのに対して、次の搬送ステップ後、レーザビームがヘッド区分に作用しかつアンプル2,6のヘッド区分を溶融温度に更に加熱する間に、ランス・ストリッパ28がアンプル2,6のヘッド区分に接触させられ、しかもランス・ストリッパによってランス屑部分が上向きに引抜かれるので、図3に示したような指頭状輪郭が個々のアンプル2,6に製作される。
 その場合アンプル2,6の昇温・予熱中も、アンプル2,6の溶融範囲への更なる加熱中も光学ブロック22は、相応の運動法則に従って、殊にサーボモータ30によって上下運動させられる。
 図示の実施例の変化態様によればレーザビームを予熱範囲では単に定位置でアンプル2,6に作用させることも考えられる。
 図7にはレーザビーム16用の調整装置32が略示されており、該調整装置は高さ調整可能な光学ブロックの代わりに、旋回可能なミラー33を有している。該ミラー33は調整駆動装置34と結合されており、該調整駆動装置34はレーザビーム16を連続的にアンプル2の、加熱すべき区域3に沿って上下運動させ、その場合ミラー33はその中立位置を中心として偏位させられる。
最小型態アンプルサイズの密封すべきアンプル・ヘッド域の側面図である。
最大型態アンプルサイズの密封すべきアンプル・ヘッド域の側面図である。
密封前と密封後におけるアンプルの幾何学形状を明示するためのアンプル・ヘッド域の側面図である。
密封すべきアンプル域の平面図である。
レーザビームによってアンプルを密封する装置のシステム図の斜視図である。
図5に示した装置の一部分を拡大して示した斜視図である。
旋回可能なミラーによるレーザビーム用調整装置の概略図である。
符号の説明
 1  第1アンプルのヘッド区分、 2  第1アンプル、 3  第1アンプルの区域、 4  第1アンプルの縦軸線、 5  第2アンプルのヘッド区分、 6  第2アンプル、 7  第2アンプルの区域、 8  第2アンプルの縦軸線、 9,10  指頭状輪郭、 11  区分、 15  レーザビーム、 15′  レーザビームの上限位置、 15″  レーザビームの下限位置、 16  レーザビーム、 20  レーザビーム発生装置、 21  ビーム案内、 22  光学ブロック、 23  架台、 24  上下運動を示す矢印、 25  アンプル用の搬送装置、 26  ボトムレール、 27  ローリングローラ、 28  ランス・ストリッパ、 29  搬送方向を示す矢印、 30  サーボモータ、 32  調整装置、 33  旋回可能なミラー、 34  調整駆動装置、 h1,h2  高さ

Claims (6)

  1.  アンプル(2;6)の加熱すべきヘッド域(1;5)に方位づけられる少なくとも1つのレーザビーム(15;16)を発生する装置(20)と、前記レーザビーム(15,16)の作用中に前記アンプル(2;6)をその縦軸線(4;8)を中心として回動させる手段(27)とを備えた形式の、レーザビームによってアンプル(2;6)を密封する装置において、レーザビームの作用中にレーザビーム(15;16)が装置(30;32)によってアンプル(2;6)の縦軸線(4;8)に沿って移動可能であり、しかも該移動範囲が、アンプル(2;6)のヘッド域(1;5)直径にほぼ等しいヘッド域(1;5)の高さ帯域内でレーザビーム(15;16)を作用させるような範囲に選ばれていることを特徴とする、レーザビームによってアンプルを密封する装置。
  2.  移動装置(32)が、ヘッド域(1;5)の加熱中に調整駆動装置(34)によって中立位置を中心として旋回させられる旋回可能なミラー(33)を有している、請求項1記載の装置。
  3.  少なくとも1つのレーザビーム(15;16)を発生する装置(20)が光学ブロック(22)を有し、かつ該光学ブロック(22)が移動装置(30)によって、ユニットとして上下運動させられる、請求項1記載の装置。
  4.  移動装置がサーボ駆動装置(30)を有している、請求項3記載の装置。
  5.  アンプル(2;6)の加熱すべきヘッド域(1;5)に方位づけられる少なくとも1つのレーザビーム(15;16)を発生させ、しかも該レーザビームの作用中に前記アンプル(2;6)を、その縦軸線(4;8)を中心として回動する形式の、レーザビームによってアンプル(2;6)を密封する方法において、レーザビーム(15;16)を縦軸線(4;8)に沿って、加熱すべきヘッド域(1;5)において上下運動させ、しかも該上下運動を、レーザビーム(15;16)によって加熱すべき領域におけるアンブル(2;6)の直径にほぼ等しい範囲(3;7)内で行うことを特徴とする、レーザビームによってアンプルを密封する方法。
  6.  アンプル(2;6)の加熱すべき領域におけるレーザビーム(16)の直径を、前記加熱すべき領域におけるアンプル(2;6)の直径よりも著しく小さくし、かつ前記レーザビーム(16)を前記アンプル(2;6)の縦軸線(4;8)に整合させ、レーザビーム(16)をアンプル(2;6)の表面に対して、実質的に正面から、つまり鈍角的に照射するようにする、請求項5記載の方法。
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