JP2004106532A - 液体噴射記録へッドの製造方法 - Google Patents

液体噴射記録へッドの製造方法 Download PDF

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木上 博之
Junichiro Iri
井利 潤一郎
Manabu Tanimoto
谷本 学
Naoki Nakajo
中條 直樹
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Abstract

【課題】 記録素子基板の周囲の凹部を埋めるように十分な量の封止樹脂を塗布しても封止樹脂の硬化収縮による記録素子基板の破壊を招かず、かつ、記録素子基板とフレキシブルフィルム配線基板との電気的接続部をワイピングなどの外力から保護することが可能な液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】 フレキシブルフィルム配線基板と記録素子基板との間に凹部を形成する工程と、フレキシブルフィルム配線基板と記録素子基板との電気的接続を行う電気的接続部を凹部に設ける工程と、凹部に第1の樹脂を注入して第1の樹脂を膜硬化させる膜硬化工程と、膜硬化工程の後に、電気的接続部と第1の樹脂との上方を第2の樹脂で被覆する工程と、を含む液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供することで、電気的接続部を液滴等から保護して電気的信頼性を向上させる。
【選択図】   図1

Description

 本発明は、微細な吐出口から記録液を液滴として吐出させて記録媒体に記録を行なう液体噴射記録ヘッドの製造方法に関する。
 いわゆるノンインパクト記録方式である液体噴射記録装置は、代表的な例としては、吐出エネルギー発生素子として電気熱変換素子を用いて微少な吐出口から記録液の液滴を吐出させ、記録媒体に対し記録を行なう液体噴射記録ヘッドと、この記録ヘッドに対して記録液を供給する記録液供給系と、から構成されている。
 さらに、電気熱変換方式を用いた液体噴射記録ヘッドには、電気熱変換素子が配列された基板面に沿った方向に液滴を吐出させる方式のものと、電気熱変換素子が配列された基板に対して垂直に液滴を吐出させる方式のものとがある。
 図29は、一般的な電気熱変換素子が配列され液滴を吐出させる機能を有する基板(以下、「記録素子基板」という。)を示す図であり、同図(a)はその平面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。また、図30は、図29に示した記録素子基板が配線基板に接続された状態を示す図である。
 図29に示すように、記録素子基板101にはその裏面から記録液を供給するための貫通穴(記録液供給口)103が形成され、基板102の表面には記録液に吐出エネルギーを付与するための電気熱変換素子(不図示)が貫通穴103の両側にそれぞれ複数配列され、また、基板102上には吐出プレート105が設けられ、この吐出プレート105には、複数の電気熱変換素子にそれぞれ対向するように複数の吐出口106が形成されている。そして、基板102の表面の両端部には複数の電気熱変換素子にそれぞれ電気的に接続された複数の電極107が配されている。
 また、図30に示すように、記録素子基板101a〜101dに設けられた複数の電極107とフレキシブルフィルム配線基板111に設けられた複数の電極リード113とが、例えばTAB技術等によって電気的に接続されて記録素子ユニット120が構成される。この電気的接続部は、記録液による腐食や外部から作用する力による断線から保護するために、接続部全体が封止樹脂119によって被覆保護されている。
 図31は、図30に示した記録素子ユニットが設けられた従来の液体噴射記録ヘッドの一構成例を示す図であり、同図(a)は外観斜視図、同図(b)は図(a)に示すA−A線断面の部分拡大図である。
 図31に示すように、記録素子ユニットは、支持部材108の上面に接着樹脂A121により接着固定されている。さらに、支持部材108の上面には支持板109が接着樹脂B122により接着固定され、支持板109の上面にはフレキシブルフィルム配線基板111が接着樹脂C123により接着固定されている。また、支持部材109の側面には、記録装置本体側から液体噴射記録ヘッドへ記録情報などの電気信号を与える外部入力パッド115が設けられている第2の配線基板116が保持固定されている。第2の配線基板116と各記録素子ユニットとは、フレキシブルフィルム配線基板111a,111b,111c,111dを介して電気的に接続されている。
 そして、図31(b)に示すように、支持板109と記録素子基板101との間にできる凹部117が、記録液による腐食および記録液を介してのショートを防止するために、第1の封止樹脂118により被覆保護されている。
 図32は、従来の他の液体噴射記録ヘッドの断面図である。
 図32に示すように、基板102にはその裏面から記録液を供給するための貫通穴(記録液供給口)103が形成され、基板102の表面には記録液に吐出エネルギーを付与するための吐出エネルギー発生素子(例えば電気熱変換素子など)104が貫通穴(記録液供給口)103の両側にそれぞれ複数配列され、また、基板102上には吐出口プレート105が設けられ、この吐出口プレート105には、複数の電気熱変換素子にそれぞれ対向するように複数の吐出口106が形成されている。そして、基板102の表面の両端部には複数の電気熱変換素子にそれぞれ電気的に接続された複数の電極(不図示)が配されている。
 支持部材108の上面には支持板109が接着固定され、さらに支持板109の上面には、フレキシブルフィルム配線基板111を成すベースフィルム124がレジスト125を介して接着固定されている。フレキシブルフィルム配線基板111は、記録素子基板101と電気的に接続されている。そして、支持板109と記録素子基板101との間にできる凹部117が、記録液による腐食および記録液を介してのショートを防止するために第1の封止樹脂118により被覆保護されている。さらに、記録素子基板101の電極(不図示)とフレキシブルフィルム配線基板111の電極リード(不図示)との電気的接続部が第2の封止樹脂(不図示)により被覆保護されている。さらには、支持板109上に接着固定されたフレキシブルフィルム配線基板111の外周が、記録液による腐食を防止するために第3の封止樹脂127により被覆保護されている。
 上記第1の封止樹脂と第2の封止樹脂を使用した従来の樹脂封止方法がある(特許文献1参照。)。この従来技術に開示されたインクジェット記録ヘッドは、第1の封止樹脂を充填後、温度を室温よりやや高めにして樹脂の粘度を低下させて流動化してくまなく充填させてから硬化温度で一定時間加熱する、もしくは第1の封止樹脂を上述のような流動化充填後、より高粘度で流動性の低い第2の封止樹脂を所定の位置に塗布してから、一度に硬化温度で一定時間加熱するものである。
 このように構成された本従来技術の液体噴射記録ヘッドによれは、最初の加熱は第1の封止樹脂の粘度を低下させ流動化させるためのものであって、次の加熱は封止樹脂全体を硬化させるための加熱である。
 さらに、上記第1の封止樹脂と第2の封止樹脂を使用した他の従来の樹脂封止方法がある(特許文献2参照。)。この従来技術に開示された液体噴射記録へッドは、フレキシブルフィルム配線基板の開口部および支持板の開口部と記録素子基板の周囲との間に形成される凹部に、硬化後に弾性を有する第1の樹脂剤が充填され、更に、硬化後に記録素子基板とフレキシブルフィルム配線基板との電気的接続部を強固に接着して硬く覆うことのできる第2の樹脂剤が被覆しているものである。
 このように構成された本従来技術の液体噴射記録ヘッドによれば、フレキシブルフィルム配線基板の開口部および支持板9の開口部と記録素子基板1の周囲との間に形成される凹部に充填される第1の樹脂剤18は硬化後に弾性を有するものであることから、第1の樹脂剤18が硬化収縮しても記録素子基板1にクラック等を発生させるおそれがない。さらに、記録素子基板1とフレキシブルフィルム配線基板との電気的接続部が強固な第2の樹脂剤19で充分に被覆されることから、この電気的接続部はワイピングなどの外力から保護される。
 すなわち、第1の封止樹脂18では硬化後に弾性を持つ、狭い隙間にも充填可能である、機能が必要であり一般的にはシリコン変性のエポキシ樹脂が最適な性質として使われる。また、第2の封止樹脂19にはワイピングなどの外力から保護をする必要がある、ワイピング時にワイパの破損を防ぐために凹凸のある電気的接続部を滑らかな状態にて樹脂剤で覆う必要があることからエポキシ樹脂、その中でもダム剤(硬化後、強固な状態になり塗布後の形状を維持できる樹脂剤)が最適である。
 また、フレキシブルフィルム配線基板の開口部および支持板9の開口部と記録素子基板1の周囲との間に形成される凹部に第1の封止樹脂18を塗布するとヘッド構成においては、第1の封止樹脂18は記録素子基板1とフレキシブルフィルム配線基板との電気的接続部の下部、電極リード13の下にも回り込む。基本的には、この回り込みで電気接点や電極リード13の下側を封止する考えであるため、必要な回り込みである。電極リード13下の狭い空間にまわしこませるため、流動性のよい第一の封止樹脂18でまわしこむ必要がある。第2の封止樹脂19はダム剤であって流動性が良くなく、電極リード13下のような狭い空間を充填することは不可能である。そのため、2つの封止樹脂を使用せざるを得ず、電気的接続部において第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19との界面が存在する構成になる。
 上記構成においては、第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19、さらには電気的接続部に第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19との界面が存在するため、その界面が外部からのインク等のアタック(侵食)に対し、電気的接続部を充分にシールすることが必要である。
 さらに、上述の凹部に第1の樹脂剤18を充填した後に電気的接続部を第2の樹脂剤19で被覆し、第1の樹脂剤18と第2の樹脂剤19とを同時に硬化させることにより製造される構成としてもよい。これにより、第1の樹脂剤18と第2の樹脂剤19のキュア工程を連続的に行う場合に比べて生産効率を向上させることができる。
 さらに、第1の樹脂剤18は熱硬化性シリコン変性エポキシ樹脂である構成としてもよく、さらには、第2の樹脂剤19は熱硬化性エポキシ樹脂である構成としてもよい。
特開2001−130001号公報 特開2002−19120号公報
 しかしながら、上述した従来の液体噴射記録ヘッドの製造方法では以下の課題がある。
 第1の封止樹脂(熱硬化性シリコン変性エポキシ樹脂)18を塗布後、第2の封止樹脂(熱硬化性エポキシ樹脂)19を未硬化状態の第1の封止樹脂18の上に重ね塗布し、その後、2つの封止樹脂を同時に硬化させるために、第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19の境界部にて相溶層29ができる。この相溶層29は、硬化阻害を生じてシールするに充分な硬化をすることができない場合がある。
 また、上記構成では第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19の境界層(接着界面)が電気的接続部に存在するため、この相溶層29が外部と電極リード13、電気的接続部間で連通すると外部からのインクの侵入等にて電気不良を発生させる恐れがある(図19)。
 この対策として、第1の封止樹脂18を電気的接続部と電極リード13の上を覆うように塗布し、第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19の境界層が電気的接続部にかからないようにすることも考えられる。
 しかし、第1の封止剤を塗布後未硬化状態にて第2の封止樹脂18を塗布すると、第2の封止樹脂19が第1の封止樹脂18の中に沈みこんで電極リード13、電気的接続部に到達し、やはり第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19の境界層が電気的接続部に生じてしまう。そして、その境界層に相溶層29があれば電気不良を生じる。
 更にまた、この対策として、第1の封止樹脂18を完全硬化後、第2の封止樹脂19を塗布する方法も考えられるが、第1の封止樹脂18を完全硬化させると、リード間等に硬化収縮によるヒケが発生し、このヒケ部にダム剤としての粘度の高い第2の封止樹脂19が入り込めず、空気だまりが電極リード13や電気的接続部に発生しシール性を低下させること、さらには、空気だまりが封止樹脂の全体を完全に硬化する際に膨張、破裂し、第2の封止樹脂19に穴を開け、シール性を損なうこともある。
 また、第1の封止樹脂18を完全硬化させる方法では、完全硬化のための硬化工程が第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19において2工程それぞれ必要になり、生産効率が著しく低下する。
 上述したように第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19とはヘッドの構成上異なる性質・機能をもつ封止樹脂である必要があり、上述のシリコン変性のエポキシ樹脂とエポキシ樹脂に限らず、異種封止樹脂間の接着に関して同様な課題が発生する。
 本発明の目的は、記録素子基板の周囲の凹部を埋めるように十分な量の封止樹脂を塗布しても封止樹脂の硬化収縮による記録素子基板の破壊を招かず、かつ、記録素子基板とフレキシブルフィルム配線基板との電気的接続部をワイピングなどの外力から保護することが可能な液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供することにある。
 また、本発明の他の目的は、電気的接続部において第1と第2の封止樹脂の境界層(界面)を作らない構成にし、かつ、上記異種封止剤の間においても、その境界層においても必要な界面の接着力を強固なものとし、インク等の液体に対するシール性を向上させ、ヘッドの電気的な信頼性を向上させることが可能な液体噴射記録へッドの製造方法を提供することにある。
 また、本発明の他の目的は、上記ヘッドの封止工程において、第1、第2の封止樹脂を同時に硬化させることによって生産効率を高めることが可能な液体噴射記録へッドの製造方法を提供することにある。
 また、本発明の他の目的は、フレキシブルフィルム配線基板に設けられた複数の電極リードと記録素子基板に設けられた複数の電極との電気的接続部を覆うように充填した第1の封止樹脂の表面が膜状に硬化した後、電気的接続部をさらに第2の封止樹脂で被覆させる液体噴射記録へッドの製造方法を提供することにある。
 また、本発明の他の目的はフレキシブルフィルム配線基板に設けられた複数の電極リードと記録素子基板に設けられた複数の電極との電気的接続部を覆うように充填した第1の封止樹脂の表面が膜状に硬化した後、電気的接続部をさらに第2の封止樹脂で被覆させた後、第1の封止樹脂と第2の封止樹脂との全体を硬化させる液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供することにある。
 本発明の液体噴射記録ヘッドの製造方法は、
 フレキシブルフィルム配線基板と記録素子基板との間に凹部を形成する工程と、フレキシブルフィルム配線基板と記録素子基板との電気的接続を行う電気的接続部を凹部に設ける工程と、凹部に第1の樹脂を注入して第1の樹脂を膜硬化させる膜硬化工程と、膜硬化工程の後に、電気的接続部と第1の樹脂との上方を第2の樹脂で被覆する工程とを含む。
 また、膜硬化工程は、第1の樹脂の内部をゲル状としながらも表面を指触乾燥状態としてもよい。
 また、第1の樹脂は、電気接続部を埋没するように凹部に充填されてもよい。
 また、第1の樹脂の膜硬化後に第1の樹脂を覆うように第2の樹脂が塗布された後、第1の樹脂と第2の樹脂とが完全に硬化されてもよい。
 また、第1の樹脂と前記第2の樹脂との境界には相溶層が存在しないように、第1の樹脂を膜硬化させた後に第2の樹脂を塗布してもよい。
 また、第1の樹脂と第2の樹脂との間に相溶層が生じても、第2の樹脂が相溶層を完全に覆うように塗布されてもよい。
 また、第2の樹脂が塗布された後に、第1の樹脂と第2の樹脂とが完全に硬化されてもよい。
 また、第1の樹脂は熱硬化性シリコン変性エポキシ樹脂であり、第2の樹脂は熱硬化性エポキシ樹脂であってもよい。
 また、フレキシブルフィルム配線基板の開口部の縁に設けられた複数の電極リードは、ぬれ性を向上させる表面処理が施されていてもよい。
 本発明には、以下の効果がある。
 記録素子基板の周囲の凹部を埋めるように十分な量の封止樹脂を塗布しても封止樹脂の硬化収縮により記録素子基板を破壊せず、かつ、記録素子基板とフレキシブルフィルム配線基板との電気的接続部をワイピングなどの外力から保護することが可能な液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供することができる。
 また、電気的接続部に存在する第1の封止樹脂と第2の封止樹脂の境界部に相溶層を発生させず両者の界面での強固な接着状態を実現させ対インク等のシール性を向上させヘッドの電気的な信頼性を向上させることが可能な液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供することができる。
 また、第1の封止樹脂と第2の封止樹脂の間に部分的に第1の封止樹脂の膜がやぶれて相溶層が発生しても第2の封止樹脂で相溶層を完全にインクの侵入を防ぐ形で外部と遮断、覆うことによって、第1の封止樹脂と第2の封止樹脂の相溶層が外部と、電極リード、電気的接続部間に連通させず、シール性を確保しヘッドの電気的な信頼性を向上させることが可能となる可能な液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供することができる。
 また、上記シール性の信頼性を確保することが可能な封止工程において、第1、第2の封止樹脂を同時に完全硬化させることから、封止工程の時間短縮、生産効率のアップを可能なものとする液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供することができる。
 また、第1と第2の封止樹脂の境界層(界面)を、封止すべき電極リード部、電気的接続部に形成しない構成としたことで、電極リード部、電気的接続部には、界面が存在しない状態になり、第1の封止樹脂でシールされる。そのため、シール性の信頼性が高く、更にまた、たとえ第1と第2の封止樹脂の境界層に相溶層が発生しても、電極リードと電気接点の封止、シール性に対しては問題にならず、対インク等のシール性を向上させヘッドの電気的な信頼性を向上させることが可能となる液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供することができる。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
 図1は本発明の液体噴射記録へッドの一実施形態の一部をなす記録素子ユニットを示す図であり、同図(a)はこの記録素子ユニットを示す斜視図、同図(b)は図(a)のA−A線における断面図、同図(c)は図(a)のB−B線における断面図である。
 図1(a)に図示するように、本発明の液体噴射記録ヘッドにおける記録素子ユニットは、形状およびサイズの異なる複数の記録素子基板(本実施形態では便宜上、記録素子基板が2つの例を示す。)1a,1bと、記録素子基板1a,1bが保持固定される支持部材8と、フレキシブルフィルム配線基板11と、支持部材8とフレキシブルフィルム配線基板11との間に介在してフレキシブルフィルム配線基板11を保持固定する支持板9とを有している。
 各記録素子基板1a,1bの表面側に設けられている吐出口プレート5には、記録液を吐出するための吐出口6が、記録素子である吐出エネルギー発生素子(例えば、電気熱変換素子)4に対向する位置に2列にわたって複数開口されている。各記録素子基板1a,1bの裏面側の中央には、記録液が供給されるための貫通した記録液供給口3が、吐出口6の配列方向の長さとほぼ等しい長さで開口している。
 また、図1(c)に示すように、各記録素子基板1(1a,1b)の両端部には、複数の吐出エネルギー発生素子4のそれぞれに電気的に接続された複数の電極7が設けられている。これらの各電極7には、一般的に行われている金線を用いたスタッドバンプ14がそれぞれ設けられている。なお、本実施形態においてはスタッドバンプを用いているが、バンプの構造はこれに限られず、ソルダーバンプであっても、あるいはめっきバンプであっても、同様の効果が得られることは言うまでもない。これらの記録素子基板1a,1bは、その裏面側が記録液供給部材の支持部材8上に近接して配設され、数μm〜数十μmの高い精度で所定の位置に接着固定されている。なお、図1(b)および(c)には、吐出口6および電極7は例示的に数個しか示していないが、実際には数十〜数百個設けられている。なお、2は記録素子基板1を構成し、エネルギー発生素子4を支持する基板であり、24はフレキシブルフィルム配線基板を構成するベースフィルムであり、25はレジストである。
 図1(a)から分かるように、フレキシブルフィルム配線基板11には、2つの記録素子基板1a,1bがそれぞれ露出した状態に組み込まれる2つの開口部12a,12bが設けられている。そして、2個の記録素子基板1a,1bを電気的に実装するために、各開口部12a,12bの縁には各記録素子基板1の電極7と電気的に接続される電極リード13が電極7の個数と同数設けられており、これらの電極リード13は記録素子基板1の電極7にスタッドバンプ14を介して電気的に接続されている。この接続に際しては、電極接続部を160℃〜200℃に加熱した状態で適切な荷重と超音波振動とを所定時間加え、電極7上の金バンプと、フレキシブルフィルム配線基板11に設けられ金めっきされた電極リード13と、の接触面間に金属間結合を起こさせることにより行われる。本実施形態では上述したようなシングルポイントボンディングを用いたが、その他の接続方法としては、熱圧着ユニットを用いて全接続部を一括接続するギャングボンディングや、はんだバンプを溶融するリフロー法や、対応する両電極間をワイヤーで接続するワイヤーボンディングや、公知のACF接続法等の方法があり、これらのいかなる方法をも用いることが可能である。所有する生産ラインを考慮して、これらの方法から最適な方法を選択すれば良い。
 上述した記録素子ユニットでは、フレキシブルフィルム配線基板11が、支持板9を完全に覆い、かつ支持板9の周囲から庇状に所定量突出するように形成され、支持板9上に接着固定されている。そのため、フレキシブルフィルム配線基板11の突出部の裏面と支持板9の外周と支持部材8の表面とによって囲まれる領域に作用する毛管力を利用すれば、フレキシブルフィルム配線基板11の外周の1箇所から樹脂剤(第3の封止樹脂)27を供給することにより、フレキシブルフィルム配線基板11の外周全周に樹脂剤27を流し込むことができる。第3の封止樹脂としての樹脂剤27としては、粘度が低く所定位置に所定量塗布すれば、後は毛管力により自然にフレキシブルフィルム配線基板11の外周に広がっていく材料が好ましく、例えば日本レック株式会社製の熱硬化型シリコン変性エポキシ樹脂(NR200C)などが最適である。これによれば、図32に示したように、封止剤がフレキシブルフィルム配線基板11の表面から突出して塗布されることがない。
 さらに、フレキシブルフィルム配線基板11の開口部12a,12bと支持板9の開口部10と記録素子基板1の周囲との間に形成される凹部17および複数の記録素子基板1とフレキシブルフィルム配線基板11との電気的接続部の一部(スタッドバンプ14周囲および電極リード13の下部)を保護するために、第1の熱硬化型封止樹脂18が塗布されている。この第1の熱硬化型封止樹脂18としては、例えば日本レック株式会社製の熱硬化型シリコン変性エポキシ樹脂(NR200C)のような、硬化後においても弾性を有する熱硬化型封止剤が好ましい。本実施形態では、第1の封止樹脂18と第3の封止樹脂27とに同じ材料を用いることにより、樹脂封止工程の簡略化が図られている。なお、支持部材8の表面の凹部17に面する部分には、溝28が記録素子基板1a,1bの周囲を囲むように設けられている。この溝28は、凹部17に流し込まれた封止樹脂18を、凹部17の全周に回り易くする。
 さらに、複数の記録素子基板1とフレキシブルフィルム配線基板11との電気的接続部の上部(電極リード13を挟み、フレキシブルフィルム配線基板11から吐出口プレート5を含む領域)が、第2の熱硬化型封止樹脂19により被覆保護されている。この第2の熱硬化型封止樹脂19としては、例えば松下電工株式会社製の熱硬化型エポキシ樹脂(CV5420D)のような、硬化後に非常に固い硬度を有し、機械的強度を有する熱硬化型封止剤が好ましい。
 第1の封止樹脂18を塗布後、まず第1の封止樹脂を膜硬化(後で詳述するように、樹脂の表面だけが膜状に硬化した状態であって、内部は未だ流動性を有しているような硬化のさせ方をいう。)させ、その後、第2の封止樹脂を塗布し、最後に第1の封止樹脂と第2の封止樹脂を同時に完全硬化(上述で述べた、樹脂の表面だけが硬化する膜硬化ではなく、最終的に樹脂の全体を硬化させることをいう。)させる。本実施形態では、第1の封止樹脂塗布後,100℃、4hrで第1の封止樹脂を膜硬化後、第2の封止樹脂を塗布し、その後第1の封止樹脂と第2の封止樹脂を同時に150℃、3.5hrで完全硬化させている。
 フレキシブルフィルム配線基板11には、記録装置本体側から液体噴射記録ヘッドヘ記録情報などの電気信号を与える外部入力パッド15が設けられている第2の配線基板16が電気的に接続される。勿論、このフレキシブルフィルム配線基板11と第2の配線基板16とを同一の基板で一体的に構成されていてもよい。そして、このフレキシブルフィルム配線基板11が記録液供給部材(不図示)に沿うように折り曲げられて貼り付けられる。
 上記のように構成された本実施形態の液体噴射記録ヘッドによれば、フレキシブルフィルム配線基板11の開口部および支持板9の開口部と記録素子基板1の周囲との間に形成される凹部17に充填される第1の樹脂剤18が硬化後に弾性を有するものであることから、第1の樹脂剤18が硬化収縮しても記録素子基板1にクラック等を発生させるおそれがない。さらに、記録素子基板1とフレキシブルフィルム配線基板11との電気的接続部が第2の樹脂剤19で被覆されることから、この電気的接続部はワイピングなどの外力から保護される。
 さらに、フレキシブルフィルム配線基板11が、支持板9の上面を完全に覆うと共に支持板9の外周縁から庇状に突出するように形成されているので、フレキシブルフィルム配線基板11の、支持板9の外周縁から庇状に突出した部分の裏面(支持部材8に対向する面)側に第3の樹脂剤27を塗布することが可能になり、フレキシブルフィルム配線基板11を支持板9に加熱圧着させるヒーター(不図示)に第3の樹脂剤27が付着したり、あるいは、フレキシブルフィルム配線基板11の表面側に第3の第3の樹脂剤27が突出し、これが被記録媒体(不図示)に接触して印字品位が損なわれたりすることが防止される。
 次に、上記に説明した液体噴射記録ヘッドの製造方法について、主に図1を参照して説明する。
 上記の液体噴射記録ヘッドの製造方法においては、まず最初に、支持板9を支持部材8上の所定の位置に接着樹脂B22を用いて接合する。
 次に、記録素子基板1を支持板9の開口部を通して支持部材8上の所定の位置に接着樹脂A21を用いて接合し、フレキシブルフィルム配線基板11を支持板6の上面を完全に覆うと共にフレキシブルフィルム配線基板11の外周縁が支持板6の外周縁から庇状に突出するように支持板9の上に接着樹脂C23を用いて接合する。
 そして、フレキシブルフィルム配線基板11の開口部および支持板9の開口部と記録素子基板1の周囲との間に凹部を形成する。
 続いて、フレキシブルフィルム配線基板11の電極リードを記録素子基板1の電極パッドにそれぞれ電気的に接続する電気的接続部を凹部に設ける。
 そして、フレキシブルフィルム配線基板11の開口部および支持板9の開口部と記録素子基板1の周囲との間に形成される凹部に、硬化後に弾性を有する第1の封止樹脂18を充填した後に(図1(b)参照)、第1の封止樹脂18を膜硬化させその後、記録素子基板1とフレキシブルフィルム配線基板11との電気的接続部をさらに第2の封止樹脂19で覆う。(図1(c)参照)。
 さらに、フレキシブルフィルム配線基板11の外周の1箇所にのみ第3の封止樹脂27を供給し、フレキシブルフィルム配線基板11の、支持板9の外周縁から庇状に突出した部分の支持部材8に対向する面と、支持板9の外周面と、支持部材8のフレキシブルフィルム配線基板11に対向する面との間の領域に作用する毛管力を利用してフレキシブルフィルム配線基板11の外周の全周に第3の封止樹脂27を流し込むことにより、フレキシブルフィルム配線基板11の外周に第3の封止樹脂27を塗布する。
 最後に、第1の封止樹脂18、第2の封止樹脂19、および第3の封止樹脂27を同時に完全硬化させる。
 次に、本発明が実施もしくは適用される好適なヘッドカートリッジ、記録ヘッド、インクタンクのそれぞれの構成、およびそれらの関係を、図面を参照して説明する。
 図2および図3は本発明の記録ヘッドカートリッジの一実施形態を示す斜視図であり、図2は記録ヘッドとインクタンクとが組み合わされた状態を示す図、図3は記録ヘッドとインクタンクとが分離された状態で示す図である。
 本実施形態の記録ヘッドH1001は、図2および図3からわかるように、記録ヘッドカートリッジH1000を構成する一構成要素である。記録ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と記録ヘッドH1001に着脱自在に設けられたインクタンクH1900(H1901,H1902,H1903,H1904)とで構成されている。この記録ヘッドカートリッジH1000は、インクジェット記録装置本体に載置されているキャリッジ(不図示)の位置決め手段及び電気的接点によって固定支持されるとともに、このキャリッジに対して着脱可能となっている。インクタンクH1901はブラックのインク用、インクタンクH1902はシアンのインク用、インクタンクH1903はマゼンタのインク用、インクタンクH1904はイエローのインク用である。このようにインクタンクH1901,H1902,H1903,H1904のそれぞれが記録ヘッドH1001に対して着脱自在となり、それぞれのインクタンクが交換可能となっていることにより、残量が少なくなったインクタンクのみを個別に取り替えることができることから、インクジェット記録装置による画像記録のランニングコストが低減される。
 次に、記録ヘッドH1001に関して、その全体構成と各構成要素とについて詳しく説明する。
[1]記録ヘッド
 記録ヘッドH1001は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用いて記録を行うバブルジェット方式のサイドシュータ型とされる記録ヘッドである。
 記録ヘッドH1001は、図4の分解斜視図に示すように、記録素子ユニットH1002とインク供給ユニットH1003とタンクホルダーH2000とから構成されている。なお、H1307は第1の封止剤、H1308は第2の封止剤である。
 さらに、図5の分解斜視図に示すように、記録素子ユニットH1002は、第1の記録素子基板H1100、第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線テープH1300、電気コンタクト基板H2200、および第2のプレートH1400で構成されており、また、インク供給ユニットH1003は、インク供給部材H1500、流路形成部材H1600、ジョイントゴムH2300、フィルターH1700、およびシールゴムH1800から構成されている。なお、H1310は端子結合穴である。
(1)記録素子ユニット
 図6は、第1の記録素子基板H1100を一部を破断して示した斜視図である。
 第1の記録素子基板H1100は、例えば、厚さ0.5〜1mmのSi基板H1110にインク流路として長溝状の貫通口からなるインク供給口H1102がSiの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドブラストなどの方法で形成され、インク供給口H1102を挟んだ両側に電気熱変換素子H1103がそれぞれ1列ずつ千鳥状に配列され、この電気熱変換素子H1103と、電気熱変換素子H1103に電力を供給するAl等の電気配線が成膜技術により形成されて成っている。さらに、電気配線に電力を供給するための電極部H1104が電気熱変換素子H1103の両外側に配列されており、電極部H1104にはAu等のバンプH1105が形成されている。そして、Si基板H1110上には、電気熱変換素子H1103に対応したインク流路を形成するためのインク流路壁H1106と吐出口H1107とが樹脂材料でフォトリソ技術により形成され、吐出口群H1108を形成している。このように、電気熱変換素子H1103に対向して吐出口が設けられているため、インク流路H1102から供給されたインクは電気熱変換素子H1103により発生した気泡により吐出される。
 図7は、第2の記録素子基板H1101を一部を破断した状態で示す斜視図である。
 第2の記録素子基板H1101は3色のインクを吐出させるための記録素子基板であり、3個のインク供給口H1102が並列して形成されており、それぞれのインク供給口を挟んだ両側に電気熱変換素子とインク吐出口とが形成されている。第1の記録素子基板H1100と同じように、Si基板にインク供給口や電気熱変換素子、電気配線、電極部などが形成されており、その上に樹脂材料でフォトリソ技術によりインク流路やインク吐出口が形成されている。そして、第1の記録素子基板と同様に、電気配線に電力を供給するための電極部H1104にはAu等のバンプH1105が形成されている。
 再び図5を参照すると、第1のプレートH1200は、例えば、厚さ0.5mm〜10mmのアルミナ(Al23)材料で形成されている。なお、第1のプレートH1200の素材はアルミナに限られず、記録素子基板H1100の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有し、かつ、記録素子基板H1100の材料の熱伝導率と同等もしくは同等以上の熱伝導率を有する材料であってもよい。第1のプレートH1200の素材は、例えば、シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア、窒化珪素(Si34)、炭化珪素(SiC)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうちのいずれであってもよい。
 第1のプレートH1200には、第1の記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するためのインク供給口H1201と、第2の記録素子基板H1101にシアン、マゼンタ、イエローのインクを供給するためのインク供給口H1201とが形成されており、記録素子基板のインク供給口1102が第1のプレートH1200のインク供給口H1201にそれぞれ対応し、かつ、第1の記録素子基板H1100と第2の記録素子基板H1101はそれぞれ第1のプレートH1200に対して位置精度良く接着固定される。この接着に用いられる第1の接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。その第1の接着剤は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤であり、接着層の厚みは50μm以下であることが望ましい。
 電気配線テープH1300は、第1の記録素子基板H1100と第2の記録素子基板H1101とに対してインクを吐出するための電気信号を印加するための配線が形成された可撓性の配線部材である。電気配線テープH1300は、それぞれの記録素子基板を組み込むための複数の開口部と、それぞれの記録素子基板の電極部H1104に対応する電極端子H1302と、この配線テープ端部に位置し本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子を有した電気コンタクト基板H2200と電気的接続を行うための電極端子部H1303とを有している。電極端子H1302と電極端子部H1303とは、連続した銅箔の配線パターンでつながっている。
 電気配線テープH1300と第1の記録素子基板1100と第2の記録素子基板H1101とは、それぞれ互いに電気的に接続されている。これらは、例えば、記録素子基板の電極部1104と電気配線テープH1300の電極端子H1302とを熱超音波圧着法により電気接合することによって接続されている。
 第2のプレートH1400は、例えば厚さ0.5mm〜1mmの一枚の板状部材からなり、例えばアルミナ(Al23)等のセラミックや、Al、SUS(ステンレス鋼)などの金属材料で形成されている。そして、第2のプレートH1400は、第1のプレートH1200に接着固定された第1の記録素子基板H1100と第2の記録素子基板H1101の外形寸法よりも大きな開口部をそれぞれ有している。また、第2のプレートH1400は、第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101と電気配線テープH1300とを平面的に電気接続できるように、第1のプレートH1200に第2の接着剤により接着され、さらに第2のプレートH1400には、電気配線テープH1300の裏面が第3の接着剤により接着固定される。
 第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101と電気配線テープH1300との電気接続部分は、図1(c)に示したように、第1の封止樹脂18および第2の封止樹脂19により封止され、電気接続部分がインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。第1の封止樹脂18は、主に電気配線テープH1300の電極端子H1302と記録素子基板の電極部H1105との接続部と記録素子基板の外周部分を封止し、第2の封止樹脂19は、この接続部を更に第1の封止樹脂の上から塗布している。図1(c)では電極リード13が第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19との境界となっているが、例えば第1の封止樹脂18の充填量が少ない場合には、この境界は電極リード13の下側に位置することになる。
 さらに、電気配線テープH1300の端部に、本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子を有した電気コンタクト基板H2200を、異方性導電フィルム等を用いて熱圧着して電気的に接続する。
 そして、電気配線テープH1300は、第1のプレートH1200の一側面で折り曲げられ、第1のプレートH1200の側面に第3の接着剤で接着される。第3の接着剤は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした厚さ10〜100μmの熱硬化接着剤が使用される。
(2)インク供給ユニット
 図5に示すインク供給部材H1500は、例えば、樹脂成形により形成されている。この樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。
 図5および図8に示すように、インク供給部材H1500は、インクタンクH1900から記録素子ユニットH1002にインクを導くためのインク供給ユニットH1003の一構成部品である。インク供給部材H1500には、インク流路H1501を形成する流路形成部材H1600が超音波溶着されている。また、インクタンクH1900を係合するジョイント部H1520には、外部からのゴミの進入を防ぐためのフィルターH1700が溶着により接合されており、さらに、ジョイントH1520部からのインクの蒸発を防止するために、シールゴムH1800が装着されている。
 また、インク供給部材H1500は、着脱自在のインクタンクH1900を保持する機能も一部有しており、インクタンクH1900の第2の爪H1910を係合する第1の穴H1503を有している。
 さらに、インク供給部材H1500は、記録ヘッドカートリッジH1000をインクジェット記録装置本体のキャリッジの装着位置に案内するための装着ガイドH1601、記録ヘッドカートリッジをヘッドセットレバーによりキャリッジに装着固定するための係合部、キャリッジの所定の装着位置に位置決めするためのX方向(キャリッジスキャン方向)の突き当て部H1509、Y方向(記録メディア搬送方向)の突き当て部H1510、およびZ方向(インク吐出方向)の突き当て部H1511を備えている。さらには、インク供給部材H1500は記録素子ユニットH1002の電気コンタクト基板H2200を位置決め固定する端子固定部H1512を有し、端子固定部H1512およびその周囲には複数のリブが設けられ、端子固定部H1512を有する面の剛性を高めている。
(3)記録ヘッドユニットとインク供給ユニットとの結合
 図4に示した通り、記録ヘッドH1001は、記録素子ユニットH1002をインク供給ユニットH1003に結合し、さらにこれをタンクホルダーH2000と結合させることにより完成する。この結合は以下のように行われる。
 記録素子ユニットH1002のインク供給口(第1のプレートH1200のインク供給口H1201)とインク供給ユニットH1003のインク供給口(流路形成部材H1600のインク供給口H1602)とが、インクがリークしないように連通させるため、ジョイントゴムH2300を介してそれぞれの部材を圧着させるようにビスH2400で固定される。この際同時に、記録素子ユニットH1002はインク供給ユニットのX方向、Y方向、Z方向の基準位置に対して正確に位置決めをして固定される。
 そして、記録素子ユニットH1002の電気コンタクト基板H1301が、インク供給部材H1500の一側面に、端子位置決めピンH1515(2ヶ所)と端子位置決め穴H1309(2ヶ所)とにより位置決めされて、固定される。この固定は、例えば、インク供給部材H1500に設けられた端子結合ピンH1515を加締めることにより行われるが、その他の固定手段を用いて固定しても良い。以上により、図9に示すような、記録素子ユニットH1002とインク供給ユニットH1003との結合体が構成される。
 さらに、インク供給部材H1500のタンクホルダーとの結合穴および結合部をタンクホルダーH2000に嵌合させてこれに結合させることにより、図10に示すように記録ヘッドH1001が完成する。
[2]記録ヘッドカートリッジ
 図2および図3は、記録ヘッドカートリッジH1000を構成する記録ヘッドH1001にインクタンクH1901,H1902,H1903,H1904を装着する動作を示している。各インクタンクH1901,H1902,H1903,H1904の内部には、上述した各色のインクがそれぞれ収納されている。また、図8に示すように、それぞれのインクタンクH1900には、インクタンク内のインクを記録ヘッドH1001に供給するためのインク供給口H1907が形成されている。例えばインクタンク1901Hが記録ヘッドH1001に装着されると、インクタンクH1901のインク供給口H1907が記録ヘッドH1001のジョイント部H1520に設けられたフィルターH1700と圧接され、インクタンクH1901内のブラックインクがインク供給口H1907から記録ヘッドH1001のインク流路H1501を介して第1のプレートH1200を通り第1の記録素子基板H1100に供給される。
 そして、電気熱変換素子H1103と吐出口H1107とが配されている発泡室にインクが供給され、電気熱変換素子H1103に与えられる熱エネルギーによって被記録媒体である記録用紙に向けてインクが吐出され、記録用紙に画像が記録される。
 なお、H1502はタンク位置決め穴、H1504は第2の穴、H1908はタンク位置決めピン、H1909は第1の爪、H1911は第3の爪、H1912は可動レバーである。
  (本発明の第1の実施例)
 以下に本発明の第1の実施例を詳述する。
(1)第1の封止樹脂18の塗布
 第1の封止樹脂18の塗布方法を図11〜図13を用いて説明する。
 まず、第1の封止樹脂18を注入したシリンジの先端ニードル部を凹部a17aのA部に持っていく。次に第1の封止樹脂18を吐出させながら凹部a17aのAからA’部へとニードルを移動させる。同じように、第1の封止樹脂18を吐出させながら凹部a17aのBからB’へとニードルを移動させ第1の封止樹脂18を凹部a17aへと充填させる。
 このとき、第1の封止樹脂18は流れ性の良好なものを使用しているために凹部a17aに充填されたのち電極リード13の下側の凹部b17bへも流れ込み、充填される(図11)。
 第1の封止樹脂18が充填された後の状態を図12と図13とで示す。
 図12は図11の第1の封止樹脂18が充填後のX−X’断面である。第1の封止樹脂18が、素子基板1と支持板9、支持部材8で形成される凹部a17aに充填され、各部の接合部をシールしている。
 図13は図11の第1の封止樹脂が充填された後のY−Y’断面である。凹部a17aに充填された第1の封止樹脂18は流れ性の良好な性質をもつため凹部b17bへと流れ込み電極リードの下側の凹部b17bに充填される。
このときワーク全体を加熱しておくとさらに第1の封止樹脂18の流動性がよくなり良好な回り込み、充填が可能となる。
 第1の封止樹脂18は電極リード13の下側、電極7の隙間にもメニスカスによって充填され図13に示すように電気的接続部を封止する。
 なお、この第1の熱硬化型封止樹脂18としては、例えば日本レック株式会社製の熱硬化型シリコン変性エポキシ樹脂(NR200C)のような、硬化後においても弾性を有し、かつ、塗布時の流動性の良好な(凹部a17aや凹部b17bに充填するため)熱硬化型封止剤が好ましい。
(2)第1の封止樹脂18の膜硬化
 次に、充填された第1の封止樹脂18を膜硬化させる。膜硬化とは、樹脂の表面が硬化して、例えば、指等で触れても樹脂が指等に粘着しない状態(指触乾燥状態)であるとともに、内部がゲル化している状態をいう。具体的な膜硬化のポイントとしては、以下の3点である。
 (イ) 膜硬化によって、その後、第1の封止樹脂の上に第2の封止樹脂を載  せても、第1の封止樹脂と第2の封止樹脂の境界層にて相溶層が発生しない  状態になること(図17)。
 (ロ) または、膜硬化によって第1の封止樹脂の流動性がなくなる状態であ  ること。
   これによって、第2の封止樹脂を塗布する際に、相溶層が第1の封止樹脂  との間に部分的に発生しても、第1の封止樹脂(相溶層も含めて)が膜硬化  によって流動性がなくなっている状態であり、かつ、第2の樹脂剤が相溶層  を完全に覆うように塗布されていれば、相溶層が、電極リードや電気的接続  部を外部と連通させず、シール性を確保し続け、ヘッドの電気的な信頼性を  向上させることができる(図18)。
 (ハ) 更に好ましくは、上記(イ)又は(ロ)の状態であり、かつ、第1の  封止樹脂が膜硬化後、電極リード間にヒケが発生しない状態であること。
   電極リード間等に樹脂の硬化収縮によるヒケが発生すると、このヒケ部に  ダム剤としての粘度の高い第2の封止樹脂が入り込めず、そこに空気だまり  が電極リード部や電気的接続部に発生してシール性を低下させ、更には、空  気だまりが封止樹脂の硬化時に膨張、破裂して第2の封止樹脂に穴を明け、  シール性を損なわせてしまう(図20)。
 次に、具体的に上述した第1の封止樹脂18に熱硬化型封止樹脂として、例えば日本レック株式会社製の熱硬化型シリコン変性エポキシ樹脂(NR200C)を、また第2の封止樹脂として熱硬化型封止樹脂、例えば松下電工株式会社製の熱硬化型エポキシ樹脂(CV5420D)を使用したときの第1の封止樹脂の膜硬化条件を述べる。
 第1の封止樹脂であるNR200Cは通常100℃、1hrの硬化(これは硬化時のガス抜きが目的であり、今回の相溶層の発生を防ぐのとは目的が異なる。)と150℃、3.5hrの完全硬化時間が必要である。
 本実施例では、第1の樹脂の塗布後、100℃で3hr程度保持して第1の樹脂を膜硬化する。
 第1の封止樹脂を膜硬化させると表面に膜が形成され、他の封止樹脂、本実施例では第2の封止樹脂であるCV5420Dをその上から塗布しても、その境界層に相溶層は発生しない状態になる。
 また、この膜硬化状態にあるNR200Cは、時間の経過とともに更に硬化の状態が進み、樹脂内部においてもかなり粘性が低下し、膜以外の部分でも、例えば、図14に示すような流動性を確認するような試験においてほとんど流動性が確認できないレベルになる。
 流動性のないレベルの硬化状態を図14の流動性確認試験によって説明する。
 ガラスプレート30の上に試験すべき液体を塗布する。
 それを45°に傾け、ある一定時間後に流れだした距離(L)を測ることによって流動性を確認する。
 流動性のないレベルとは、完全な硬化状態ではないものの、例えば、流れ性試験において流れ出し距離がほとんどないような状態をいう。
 この流動性のない硬化状態であれば、上述したように第1の封止樹脂18としてのNR200Cを膜硬化させて表面に膜を形成した状態とし、その上に第2の封止樹脂としてのCV5420Dを塗布する際に、第1の樹脂の表面膜に加わる圧力によって、第1の封止樹脂18の膜の一部が破れ、その結果として部分的に相溶層が発生しても、第2の封止樹脂19でこの相溶層を覆うことが可能となる。これにより、電気的接続部の外部に対するシール性を確保することができる(図18)。
 第1の封止樹脂としてのNR200Cは、100℃で硬化時間が5hr程度になると更に樹脂層内部の硬化が進み、全体的に固体化し始めるために、硬化収縮によるヒケが発生する。そのため、第2の封止樹脂を塗布したときに、電気的接続部が存在する第1、第2の封止樹脂の境界部に空気層が発生し、シール性が低下してしまう。
 硬化時間が3hrであれば、表面に硬化した膜があるものの、内部はまだゲル状態であり、固体化による硬化収縮によるヒケも発生しない。
 従って、第1の封止樹脂としてのNR200Cの膜硬化のための加熱時間は、3hr前後が適当となる。
(3)第2の封止樹脂19の塗布
 次に第2の封止樹脂19の塗布方法について図15〜図17において述べる。
 まず、第2の封止樹脂19を注入したシリンジの先端ニードル部を電極リード部13のC部に持っていく。次に第2の封止樹脂19を吐出させながらCからC’部へとニードル33を移動させる。同じように、第2の封止樹脂19を吐出させながらDからD’部へとニードル33を移動させ、第2の封止樹脂19でリード電極13や電極7の電気的接続部を完全に覆うように塗布する。
 第2の封止樹脂19を塗布するときのポイントを図17〜図19を使って説明する。
 (イ) 電気的接続部を完全にシールするため、電極リード13、電気的接続  部7を完全に幅広く覆う(図17)。
 (ロ) 第2の封止樹脂19を、塗布時に第1の封止樹脂18の硬化膜を破ら  ないように塗布する。第1の封止樹脂は膜硬化によって表面が膜状に硬化し  ているが、あまり勢い良く第2の封止樹脂を塗布するとその膜が破れてしま  い、相溶層29が外部へはみ出してしまう(相溶層29の外部へのはみ出し  32が発生してしまう。)(図19)。
 (ハ) 第1の封止樹脂を覆う形で第2の封止樹脂を塗布する(図18)。
   第1の封止樹脂の膜が一部破れても、その破れた部分を完全に覆うように  塗布する。
 これによって、図18で示すように第2の封止樹脂を塗布時に一部膜が破れ て相溶層29が発生しても、第1の封止樹脂はゲル化して流動性を失っていること、また、その流動性を失った第1の封止樹脂(相溶層)を完全に覆う形で第2の封止樹脂が覆うことによって、相溶層29は外部と連通せず、したがって、電気的接続部、電極リードの外部に対するシール性が保たれる。
 具体的には、第2の封止樹脂を塗布するシリンジの先端に装着するニードルは径の大きいものを選択し、塗布圧を下げ、かつ、塗布スピードを下げて塗布する方がいい。
 すなわち、ニードル径を大きくすると、塗布圧が下がる方向になり第1の封止樹脂(相溶層を含む。)の膜を破り難くなり、更に、仮令一部破れたとしても流動性のない第1の封止樹脂を第2の封止樹脂で覆った範囲から外部へ押し出すこともなくなる。また、ニードル径を大きくすると第2の封止樹脂の塗布時の塗布幅が広がり、第1の封止樹脂を覆い易くなる。
(4)完全硬化
 上記(1)〜(3)によって塗布された第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19とを、同時に完全硬化させる。
 上記実施例で使用の第1の封止樹脂18である熱硬化型シリコン変性エポキシ樹脂(NR200C)と第2の封止樹脂19である熱硬化型エポキシ樹脂(CV5430D)は、完全硬化のための条件が同じなので、同時に同じ条件にて完全硬化が可能である。
 具体的には150℃、3.5hrの加熱で完全に硬化させて、封止工程を終了する。
 上記方法であれば、第1の封止樹脂18を完全硬化させた後に、第2の封止樹脂19をその上へ塗布して完全硬化させる工程に比較し、完全硬化工程が一度で済み、生産効率を向上させることが可能となる。
 このように構成された本発明によれば、記録素子基板の周囲の凹部を埋めるように十分な量の封止樹脂を塗布しても封止樹脂の硬化収縮により記録素子基板を破壊せず、かつ、記録素子基板とフレキシブルフィルム配線基板との電気的接続部をワイピングなどの外力から保護することが可能な液体噴射記録ヘッドの製造方法が提供され、電気的接続部に存在する第1の封止樹脂と第2の封止樹脂との境界部に相溶層を発生させず、かつ、両者の界面での強固な接着状態を実現させることで、対インク等のシール性を向上させてヘッドの電気的な信頼性を向上させることが可能となる。
 また、第1の封止樹脂と第2の封止樹脂の間に部分的に第1の封止樹脂の膜が破れて相溶層が発生しても、相溶層の流動性はなく、第2の封止樹脂で相溶層を完全にインクの侵入を防ぐ形で外部と遮断、覆うことができるので、第1の封止樹脂と第2の封止樹脂の相溶層が、電極リードや電気的接続部と外部とを連通させず、シール性を確保してヘッドの電気的な信頼性を向上させることが可能となる。
 また、上記シール性の信頼性を確保するための封止工程において、第1、第2の封止樹脂を同時に完全硬化させることから、封止工程の時間短縮、生産効率の向上を可能なものとすることができる。
  (本発明の第2の実施例)
 以下に本発明の第2の実施例を詳述する。尚、本実施例で用いる第1の封止樹脂18、第2の封止樹脂19は、上述の第1の実施例で述べたものと同じものを使用する。
(1)第1の封止樹脂18の塗布
 第1の封止樹脂18の塗布方法を図21〜図23を用いて説明する。
 まず、第1の封止樹脂18を注入したシリンジの先端ニードル部を凹部a17aのA部に持っていく。次に第1の封止樹脂18を吐出させながら凹部a17aのA部からA’部へとニードルを移動させる。同じように、第1の封止樹脂18を吐出させながら凹部a17aのB部からB’部へとニードルを移動させ、第1の封止樹脂18を凹部a17aへと充填させる(図21)。
 このとき、第1の封止樹脂18は流れ性の良好なものを使用しているために、第1の封止樹脂18は、凹部a17aに充填されたのち電極リード13の下側の凹部b17b、更には電極リード13、電極7を完全に覆う形で流れ込み、これらを充填する。
 本実施例においては、このとき第1の封止樹脂18が電極リード13と電極7とを完全に覆う形で充填されること(図23)がポイントであり、その為には以下の方法がある。
 (イ) 図23においてA部,A’部,B部,B’部の位置において、第1の  封止樹脂18を塗布している状態にてタイマを入れて停止時間を設け、電極  7と電極リード13を完全に覆えるだけの充分な第1の封止樹脂18をA部  ,A’部,B部,B’部の位置において充填する。
 (ロ) 前の(イ)の方法で電極リード13と電極7とを覆えない場合は、塗  布工程のタクトは伸びるが、図25のC部→C’部、D部→D’部の位置で  第1の封止樹脂18を、直接、上から塗布する方法もある。
 (ハ) また、電極7や電極リード13に予めヌレ性向上の表面処理を施すと  (例えばUVオゾン処理)、電極7や電極リード13の上を、第1の封止樹  脂18が容易に覆うことができる。
 第1の封止樹脂18が充填された後の状態を、図22と図23とで示す。
 図22は、図21の第1の封止樹脂18が充填された後のX−X’断面である。第1の封止樹脂18が、素子基板1と支持板9、支持部材8で形成される凹部a17aに充填され、各部の接合部をシールしている。
 図23は、図21の第1の封止樹脂が充填された後のY−Y’断面である。凹部a17aに充填された第1の封止樹脂18は、流れ性の良好な性質をもつため凹部b17bへと流れ込み、電極リードの下側の凹部b17b、更には電極リード13、電極7を完全に覆う形で流れ込んで充填する。このとき、ワーク全体を加熱しておくとさらに第1の封止樹脂18の流動性がよくなり、良好な回り込み、充填が可能となる。
(2)第1の封止樹脂18の膜硬化
 次に、充填された第1の封止樹脂18を膜硬化させる。膜硬化とは、上述の第1実施例の場合と同様であるが、本実施例における膜硬化の作用は以下のように表現できる。
 (イ) 第2の封止樹脂19を塗布する際に、第2の封止樹脂19が第1の封  止樹脂18の中に沈み込んで電気的接続部に到達することのないように、第  1の封止樹脂18を膜硬化させ、粘性を上げることである。すなわち、第1  の樹脂18と第2の樹脂19とを完全に硬化させた後において、電気的接続  部(電極7及び電極リード13)の上に第1の樹脂18があり、その上に第  2の樹脂19がある構成になることである。
 (ロ) 第1の封止樹脂18が膜硬化後において、電極リード間にある第1の  封止樹脂18に、ヒケが発生しない状態であること。
 もし、電極リード間等の第1の封止樹脂18に、硬化収縮によるヒケが発生すると、このヒケ部にダム剤としての粘度の高い第2の封止樹脂19が入り込めず、空気だまり31が電極リード部や電気的接続部に発生しシール性を低下させること、さらには、空気だまり31が封止樹脂の硬化時に膨張、破裂し、第2の封止樹脂19に穴を明け、シール性を損なうという事態になる(図20参照)。
 また、以下の2つのポイントを実施することによって、更にシール性の信頼性を上げることが可能となる。
 すなわち、電極リード13、電極7を覆う第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19の間に相溶層が発生せず、また、相溶層が発生しても第2の封止樹脂19の外部に連通しないように、電極リード13と電極7とを第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19とで完全にカバーする形をとって、より完全なシール状態を形成することである。
 (イ) 第1の封止樹脂18が膜硬化することによって、その後、第1の封止  樹脂18の上に第2の封止樹脂19を載せても、第1の封止樹脂18と第2  の封止樹脂19との境界層にて、相溶層が発生しない状態になること(図2  6)。
 (ロ) または、第1の封止樹脂18の膜硬化によって、第1の封止樹脂18  の流動性がなくなる状態であること。これによって、第2の封止樹脂19を  塗布する際に、相溶層が部分的に発生しても、第1の封止樹脂18(相溶層  自体も同様に)が膜硬化によって流動性がなくなっている状態であり、かつ  、第2の封止樹脂19が相溶層を完全に覆うように塗布されていれば、第1  の封止樹脂18と第2の封止樹脂19の相溶層が外部と連通されず、シール  性を確保してヘッドの電気的信頼性を向上させることができる。
 次に、具体的に上述した第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19とを第1の実施例と同じ封止樹脂を使用したときの第1の封止樹脂18の膜硬化条件を述べる。
 第1の封止樹脂18を塗布後、100℃に3hr程度、加熱することで第1の実施例で説明した膜硬化させる。第1の封止樹脂18を膜硬化させると粘性が上がり、膜硬化後では、第2の封止樹脂19をその上から塗布しても、第1の封止樹脂18の中に沈み込まない。すなわち、完全に硬化した後において、電気的接続部の上に第1の封止樹脂18があり、その上に第2の封止樹脂19がある構成になる。この状態では、電極リード13や電極7は完全に第2の封止樹脂19にて覆われているため、完全硬化後の電極リード13、電極7は、基本的には第2の封止樹脂19でシールされることになる。従って、第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19との界面に仮に相溶層29があったとしても、ヘッドの電気的信頼性に関しては問題にはならない(図27)。
 更にまた、膜硬化のための加熱時間を3hrにすることによって、同時に電極リード13、電極7を覆う第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19の間に相溶層29が発生することがなく、また、仮に相溶層29が発生しても第2の封止樹脂19の外部に相溶層29が連通しないため、電極リード13と電極7とを第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19とで完全にカバーする形をとるため、より完全なシール状態が可能となる(図27)。
 具体的には、第1の封止樹脂18を100℃、3hrの加熱時間で膜硬化させると、その表面に膜が形成され、他の封止樹脂、本実施例では第2の封止樹脂19であるCV5420Dをその上から塗布しても、その境界層に相溶層29は発生しない状態になる。
 また、この膜硬化状態であると、第1の封止樹脂18は、硬化の状態が進み、かなり粘性が低下する。そして、膜以外の部分でも、例えば、前出の図14に示すような流動性を確認するような試験において、ほとんど流動性が確認できないレベルになる。そして、上述したように、流動性のない硬化状態であれば、第1の封止樹脂18の膜の一部が破れ、部分的に相溶層29が発生しても、第2の封止樹脂19でこの相溶層29を覆うことが可能となる。その結果、電気的接続部の外部に対するシール性を確保することができる。
 また、第1の封止樹脂18のNR200Cは、膜硬化のための加熱時間が5hr程度になると硬化がより進んでしまい、固体化しはじめるために硬化収縮によるヒケが発生する。このため、第1の封止樹脂18の上に第2の封止樹脂19を塗布したときに、電気的接続部が存在する第1、第2の封止樹脂の境界部に空気層が発生し、シール性を低下させてしまう(図20参照)。
 従って、第1の封止樹脂18としてのNR200Cの膜硬化時間としては、3hr前後が適当となる。
(3)第2の封止樹脂19の塗布
 次に、第2の封止樹脂19の塗布方法について図24〜図26を用いて説明する。
 まず、第2の封止樹脂19を注入したシリンジの先端ニードル33を電極リード13の上のC部に持っていく。次に、第2の封止樹脂19をニードル33から吐出させながら、ニードル33をC部からC’部へと移動させる。同じように、第2の封止樹脂19をニードル33から吐出させながら、ニードル33をD部からD’部へと移動させ、第2の封止樹脂19を、リード電極13や電極7の電気的接続部を完全に覆うように塗布する。
 基本的には以下の(イ)、(ロ)の事項が重要である。しかしながら、膜硬化によって第1の封止樹脂18としてのNR200Cは粘性の上がった状態になっているが、あまり勢い良く第2の封止樹脂19を第1の封止樹脂18の上から塗布すると、その圧力で第1の封止樹脂18の中に第2の封止樹脂19が沈み込んでしまう。そこで、第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19との界面に相溶層29を発生させない、又は、部分的に相溶層29が発生しても第2の封止樹脂19の外部に相溶層29が漏れ出てこない状態にして、リード部と電極とを第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂1とで完全にカバーする形をとり、より完全なシール状態にするためには、以下の(ハ)、(ニ)が必要となる。
 (イ) 電気的接続部を完全にシールするため、電極リード13、電極7を完  全に幅広く覆う(図26)。
 (ロ) 第2の封止樹脂19を第1の封止樹脂18の上に塗布する際に、第2  の封止樹脂19を第1の封止樹脂18の中に押し込まないように塗布する。  
 (ハ) 第2の封止樹脂19を第1の封止樹脂18の上に塗布する際に、第1  の封止樹脂18の膜を破らないように塗布する。第1の封止樹脂18は膜硬  化によって表面に膜が形成されているが、あまり勢い良く第2の封止樹脂1  9を塗布すると膜が破れ、その結果として、相溶層29が発生してしまう(  図19参照)。
 (ニ) 第1の封止樹脂18を覆う形で第2の封止樹脂19を塗布する(図2  8)。第1の封止樹脂18の膜が一部破れても、その破れた部分を完全に覆  うように塗布する。
 これによって、図27で示すように第2の封止樹脂19を塗布する際に、第1の封止樹脂18の表面の膜の一部が破れ、相溶層29が発生しても、第1の封止樹脂18は流動性を失っていること、また、その流動性を失った第1の封止樹脂18(相溶層29を含む。)を完全に覆う形で第2の封止樹脂19で覆うことによって、相溶層29は第2の封止樹脂19の覆いから外部へ漏れ出ることなく、外部に対するシール性が保たれる。
 具体的には、第2の封止樹脂19を塗布するシリンジの先端に装着するニードル33は径の大きいものを選択し、塗布圧を下げ、かつ、塗布スピードを下げて塗布することが好ましい(図24)。
 すなわち、ニードル33の径を大きくすると、塗布圧が下がる方向になり、第1の封止樹脂18の上に第2の封止樹脂19を塗布しても、第2の封止樹脂19は第1の封止樹脂18に対して沈み込まなくなり、完全硬化後も、第1の封止樹脂18で電極リードや電極を覆う形をとることができる。また、第1の封止樹脂18(相溶層29を含む。)に生成された膜は破られ難くなり、更に仮令膜の一部が破れたとしても、流動性のない第1の封止樹脂18を第2の封止樹脂19の覆いから外部へ押し出すこともなくなる。また、ニードル33の径を大きくすると第2の封止樹脂19の塗布時の塗布幅が広がり、第1の封止樹脂18を覆い易くなる。
 なお、第2の封止樹脂19としては、第1の実施例と同様に、ワイピングなどの外力から保護し、ワイピング時にワイパの破損を防ぐために凹凸のある電気的接続部を滑らかな状態にて樹脂剤で覆う必要があることから、エポキシ樹脂、その中でもダム剤(硬化後強固な状態になる、塗布後、硬化しても塗布形状を維持できる樹脂剤、)が最適である。
(4)完全硬化
 上記(1)〜(3)によって塗布された第1の封止樹脂18と第2の封止樹脂19を上述の第1の実施例の場合と同様、同時に完全に硬化させる。硬化の方法は第1実施例にあるものと同様のため、ここでは省略することとする。
本発明の液体噴射記録へッドの一実施形態における記録素子ユニットを示す図である。 本発明の記録ヘッドカートリッジの一実施形態であって、記録ヘッドとインクタンクとが組み合わされた状態を示す斜視図である。 本発明の記録ヘッドカートリッジの一実施形態であって、記録ヘッドとインクタンクとが分離された状態で示す図である。 図2等に示した記録ヘッドカートリッジの分解斜視図である。 図4に示したインク供給ユニットおよび記録素子ユニットの分解斜視図である。 図1等に示した第1の記録素子基板を、一部を破断して示した斜視図である。 図1等に示した第2の記録素子基板を、一部を破断して示した斜視図である。 図2等に示した記録ヘッドカートリッジの断面図である。 図2等に示した記録ヘッドカートリッジにおける記録素子ユニットとインク供給ユニットとの結合体を示す斜視図である。 図2等に示した記録ヘッドカートリッジの底面を示す斜視図である。 本発明の第1の実施例における第1の封止樹脂の塗布方法を示す図である。 本発明の第1の実施例における、図11におけるX−X’断面図である。 本発明の第1の実施例における、図11におけるY−Y’断面図である。 封止用樹脂の流動性実験方法を示す図である。 本発明の第1の実施例における第2の封止樹脂の塗布を示す図である。 本発明の第1の実施例における第2の封止樹脂の塗布方法を示す図である。 本発明の第1の実施例における第2の封止樹脂の全体が硬化した後の封止状態を示す図である。 本発明の第1の実施例における第2の封止樹脂の全体が硬化した後の封止状態を示す図である。 従来例における相溶層のはみ出しを示す図である。 従来例における第1の封止樹脂と第2の封止樹脂の境界部での空気だまり状態を示す図である。 本発明の第2の実施例における第1の封止樹脂の塗布方法を示す図である。 本発明の第2の実施例における、図11におけるX−X’断面図である。 本発明の第2の実施例における、図11におけるY−Y’断面図である。 本発明の第2の実施例における第2の封止樹脂の塗布を示す図である。 本発明の第2の実施例における第2の封止樹脂の塗布方法を示す図である。 本発明の第2の実施例における第2の封止樹脂の全体が硬化した後の封止状態を示す図である。 本発明の第2の実施例における第2の封止樹脂の全体が硬化した後の封止状態を示す図である。 本発明の第2の実施例における第2の封止樹脂の全体が硬化した後の封止状態を示す図である。 従来の、一般的な電気熱変換素子が配列され、記録液を吐出させる機能を有する記録素子基板を示す図である。 図29に示した記録素子基板が配線基板に接続された状態を示す図である。 図30に示した記録素子ユニットが設けられた従来の液体噴射記録ヘッドの一構成例を示す図である。 従来の他の液体噴射記録ヘッドの断面図である。
符号の説明
 1(1a,1b)、101(101a,101b,101c,101d)  記録素子基板
 2、102  基板
 3、103  記録液供給口
 4、104  吐出エネルギー発生素子(電気熱変換素子)
 5、105  吐出口プレート
 6、106  吐出口
 7、107  電極
 8、108  支持部材
 9、109  支持板
 11、111(111a,111b,111c,111d)  フレキシブルフィルム配線基板
 12a、12b  開口部
 13、113  電極リード
 14、114  スタッドバンプ
 15、115  外部信号入力パッド
 16、116  第2の配線基板
 17a  凹部a
 17b  凹部b
 18、118  第1の封止樹脂(第1の樹脂剤)
 19、119  第2の封止樹脂(第2の樹脂剤)
 21、121  接着樹脂A
 22、122  接着樹脂B
 23、123  接着樹脂C
 24、124  ベースフィルム
 25、125  レジスト
 27、127  第3の封止樹脂
 28  溝
 29  相溶層
 30  ガラスプレート
 31  空気だまり
 32  相溶層の外部へのはみ出し
 33  ニードル
 117  凹部
 120  記録素子ユニット
 H1000  記録ヘッドカートリッジ
 H1001  記録ヘッド
 H1002  記録素子ユニット
 H1003  インク供給ユニット
 H1100  第1の記録素子基板
 H1101  第2の記録素子基板
 H1102  インク供給口
 H1103  電気熱変換素子
 H1104  電極
 H1105  バンプ
 H1106  インク流路壁
 H1107  吐出口
 H1108  吐出口列
 H1110  Si基板
 H1200  第1のプレート
 H1201  インク供給口
 H1300  電気配線テープ
 H1301  外部信号入力端子
 H1302  電極端子
 H1303  電極端子部
 H1307  第1の封止剤
 H1308  第2の封止剤
 H1309  端子位置決め穴
 H1310  端子結合穴
 H1400  第2のプレート
 H1500  インク供給部材
 H1501  インク流路
 H1502  タンク位置決め穴
 H1503  第1の穴
 H1504  第2の穴
 H1509  X突き当て部
 H1510  Y突き当て部
 H1511  Z突き当て部
 H1512  端子固定部
 H1515  端子位置決めピン
 H1516  端子結合ピン
 H1520  ジョイント部
 H1600  流路形成部材
 H1601  装着ガイド
 H1602  インク供給口
 H1700  フィルター
 H1800  シールゴム
 H1900  インクタンク
 H1901  ブラックインクタンク
 H1902  シアンインクタンク
 H1903  マゼンタインクタンク
 H1904  イエローインクタンク
 H1907  インク供給口
 H1908  タンク位置決めピン
 H1909  第1の爪
 H1910  第2の爪
 H1911  第3の爪
 H1912  可動レバー
 H2000  タンクホルダー
 H2200  電気コンタクト基板
 H2300  ジョイントゴム
 H2400  ビス

Claims (9)

  1. フレキシブルフィルム配線基板と記録素子基板との間に凹部を形成する工程と、
     前記フレキシブルフィルム配線基板と前記記録素子基板との電気的接続を行う電気的接続部を前記凹部に設ける工程と、
     前記凹部に第1の樹脂を注入して該第1の樹脂を膜硬化させる膜硬化工程と、
     前記膜硬化工程の後に、前記電気的接続部と前記第1の樹脂との上方を第2の樹脂で被覆する工程と、
     を有することを特徴とする液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  2. 前記膜硬化工程は、前記第1の樹脂の内部をゲル状としながらも表面を指触乾燥状態とすることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  3. 前記第1の樹脂は、前記電気接続部を埋没するように前記凹部に充填されることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  4. 前記第1の樹脂の膜硬化後に該第1の樹脂を覆うように前記第2の樹脂が塗布された後、前記第1の樹脂と前記第2の樹脂とが完全に硬化されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  5. 前記第1の樹脂と前記第2の樹脂との境界には相溶層が存在しないように、前記第1の樹脂を膜硬化させた後に前記第2の樹脂を塗布することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  6. 前記第1の樹脂と前記第2の樹脂との間に相溶層が生じても、前記第2の樹脂が前記相溶層を完全に覆うように塗布されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  7. 前記第2の樹脂が塗布された後に、前記第1の樹脂と前記第2の樹脂とが完全に硬化されることを特徴とする請求項4又は5に記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  8. 前記第1の樹脂は熱硬化性シリコン変性エポキシ樹脂であり、前記第2の樹脂は熱硬化性エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  9. 前記フレキシブルフィルム配線基板の開口部の縁に設けられた複数の電極リードは、ぬれ性を向上させる表面処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
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