JP2004105121A - 無細胞タンパク質合成方法 - Google Patents

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薦田  圭介
Satoru Naito
内藤  哲
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Abstract

【課題】従来の植物無細胞タンパク質合成系の、遺伝子の翻訳後に生細胞で行われる小胞体、ゴルジ体等の細胞内膜系が関与する複雑な生化学反応を、in vitroで再現することが困難という欠点を克服し、タンパク質合成効率が高く簡便に操作できる、植物無細胞タンパク質合成系を提供する。
【解決手段】無細胞タンパク質合成系によるタンパク質の製造方法において、小胞体、ゴルジ体等の細胞内膜系を含み且つ液胞が除去された細胞成分を植物細胞より選択的に分画し、該細胞成分から調製した抽出液を用いてタンパク質を合成する。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンパク質の高次構造形成や翻訳後修飾に重要な役割を果たす小胞体、ゴルジ体等の細胞内膜系を含み、且つ、翻訳活性を低下させる各種分解酵素を多量に含む液胞が除去された細胞成分を植物細胞より分画し、該細胞成分から調製した抽出液を用いて、タンパク質合成効率が高く、生細胞で行われる複雑な翻訳後修飾や膜結合型活性をin vitroで再現することを可能とする、新規な無細胞タンパク質合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
無細胞タンパク質合成系は細胞内mRNAやクローニングされたcDNAにコードされているさまざまなタンパク質の同定等に広く用いられる手法であり、生細胞を用いる遺伝子工学的生産系と比較し、操作が簡便で、タンパク質合成に要する時間も比較的短時間で済み、細胞毒性を持つタンパク質の合成も可能になる等多くの利点を有する。このような無細胞タンパク質合成系(無細胞タンパク質合成法、無細胞タンパク質翻訳系とも呼ぶ)に用いられるのが無細胞タンパク質合成液である。
【0003】
この無細胞タンパク質合成系として一般的に用いられる方法としては、コムギ胚芽抽出液を用いるもの、ウサギ網状赤血球溶血液を用いるもの、及び、大腸菌S30抽出液を用いる方法があり、これら方法の選択は、合成するタンパク質の遺伝子の由来(原核/真核細胞)や、その使用目的を考慮して行う必要がある。一般的には、真核生物由来遺伝子の翻訳には、主にコムギ胚芽抽出液を用いる系か又はウサギ網状赤血球溶血液を用いる系のどちらかが選択されることが多い。
【0004】
真核生物由来遺伝子産物や、種々のウィルス由来遺伝子産物は、その翻訳後に、小胞体、ゴルジ体等の細胞内膜が関与する複雑な生化学反応、例えばタンパク質の糖鎖付加等の翻訳後修飾や、分泌シグナルのプロセッシング、細胞内膜上に存在する各種タンパク質との相互作用等を経て活性発現を示すものが多い。しかしながら、従来の無細胞タンパク質合成系では、抽出液の調製時に主要な細胞内膜成分が除かれてしまうため、前述の各種生化学反応の試験管内での再現が困難であった。唯一、ウサギ網状赤血球を用いる系では、反応系にイヌ膵臓ミクロソーム膜を添加することにより,翻訳後修飾や、分泌シグナルのプロセッシングを可能としているが(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,78 5598―5602 (1981))、ミクロソーム膜を別に用意する必要がある等、操作が複雑となる欠点があった。また、コムギ胚芽抽出液を用いる系にイヌ膵臓ミクロソーム膜を添加した場合は、ミクロソーム膜の添加量に応じて翻訳活性が低下してしまう現象が報告されている(J.Biol.Chem.,253 3753―3756 (1978))。そのため、活性発現に細胞内膜成分の関与が必要な遺伝子産物を、安定に活性型で発現させることを可能とする細胞内膜系(細胞内膜成分)を含み、mRNAやcDNAから簡便かつ効率よく翻訳物(タンパク質)を合成する事が出来る植物無細胞タンパク質合成液はこれまで存在しなかった。
【0005】
【非特許文献1】Proc.Natl.Acad.Sci.USA,78 5598―5602 (1981)
【0006】
【非特許文献2】J.Biol.Chem.,253 3753―3756 (1978)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の植物無細胞タンパク質合成系の、遺伝子の翻訳後に生細胞で行われる小胞体、ゴルジ体等の細胞内膜系が関与する複雑な生化学反応を、invitroで再現することが困難という欠点を克服し、タンパク質合成効率が高く簡便に操作できる、無細胞タンパク質合成液及びそれを用いた無細胞タンパク質合成方法を提供することを目的とするものである。また、本発明は従来の方法では合成効率の悪かった高分子量蛋白質の合成を効率よく行うことを可能ならしめる無細胞タンパク質合成液及びそれを用いた無細胞タンパク質合成方法を提供する事を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、植物培養細胞を分画し、翻訳活性を低下させる各種分解酵素を多量に含む液胞を除去し、且つ、小胞体、ゴルジ体等の細胞内膜系を保持した細胞成分抽出液を調製することにより新規な無細胞タンパク質合成液が提供できる事及びそれを用いると従来知られている無細胞タンパク質合成法が有する欠点のない新規な無細胞タンパク質合成方法を提供できる事を見出した。本発明の無細胞タンパク質合成法は、従来の無細胞タンパク質合成系で翻訳自体が不可能であったタバコモザイクウィルス由来遺伝子産物を、高効率で翻訳し、しかも活性型として機能する形での発現を可能にし得る。
【0009】
本発明は以上のような知見に基づいて完成に至ったものである。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1] 植物のプロトプラストより調製した脱液胞化プロトプラストから得られることを特徴とする無細胞タンパク質合成液。
[2] 植物のプロトプラストを密度勾配液を用いて遠心分画し、回収された脱液胞化プロトプラストを用いることを特徴とする[1]記載の無細胞タンパク質合成液。
[3] 植物のプロトプラストを2種以上の濃度の異なる密度勾配液を用いて遠心分画し、回収された脱液胞化プロトプラストを用いることを特徴とする[2]記載の無細胞タンパク質合成液。
[4]  脱液胞化プロトプラストが、濃度の異なる密度勾配液の液−液界面に濃縮されるように植物プロトプラストを遠心分画して回収されることを特徴とする[3]記載の無細胞タンパク質合成液。
[5]  密度勾配液としてパーコールを用いることを特徴とする[2]〜[4]の何れか一項に記載の無細胞タンパク質合成液。
[6] 重層するパーコールの最下層の濃度が、30〜90%の範囲内で選択されることを特徴とする[5]記載の無細胞タンパク質合成液。
[7] 植物がNicotiana tabacumである[1]〜[6]の何れか一項に記載の無細胞タンパク質合成液。
[8] 植物がArabidopsis thalianaである[1]〜[6]の何れか一項に記載の無細胞タンパク質合成液。
[9] [1]〜[8]の何れか一項に記載の無細胞タンパク質合成液を用いることを特徴とする無細胞タンパク質合成方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の無細胞タンパク質合成液は、植物細胞より調製された植物のプロトプラストから液胞が除去され且つ細胞内膜系(細胞内膜成分とも呼ぶ)を含む脱液胞化プロトプラストから調製される。液胞とは、植物細胞において、周囲の原形質から脂質膜により明確に区画され、水溶液を満たした細胞内成分を云う。この水溶液中には、無機イオン、有機酸、炭水化物等と共に、タンパク質成分としてプロテアーゼやRNaseを含むことが知られている。そのため、これらの成分が無細胞タンパク質合成系に存在する事はタンパク質の合成の効率を低下されるため好ましくないと考えられる。
【0011】
細胞内膜系とは、細胞質内に存在する脂質膜よりなる細胞小器官を云い、小胞体、ゴルジ体、ミトコンドリア、葉緑体、液胞等の細胞内顆粒全般を指す。特に小胞体、ゴルジ体はタンパク質の翻訳後修飾に重要な役割を果たしており、膜タンパク質や分泌タンパク質の成熟に必須な細胞成分である。これら小胞体、ゴルジ体は、組織のホモジェネートからミクロソーム画分として分画することができ、それらを主要な構成成分とするイヌ膵臓ミクロソーム膜は、ウサギ網状赤血球系での無細胞タンパク質合成に添加して用いられることは前述のとおりである。本発明の無細胞タンパク質合成液中には、液胞以外の、小胞体、ゴルジ体等の細胞内顆粒を多く含む細胞内膜系が保持されている。
【0012】
本発明に使用することができる植物プロトプラストとしては、植物個体より得た細胞、及び、各種植物培養細胞から定法により調製されるものが挙げられ、またそれら植物細胞に必要により遺伝子組替え等の遺伝子操作を加えた人工の植物細胞を用いてもよい。
【0013】
これらの中でも、均一な細胞集団が得られるという点で本発明に好適な細胞として、株化された植物培養細胞、例えばタバコ(Nicotiana tabacum)培養細胞や、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)培養細胞が挙げられる。これら培養細胞は、タバコ植物組織、あるいは、シロイヌナズナ植物組織から、通常の植物組織培養方法(植物バイオテクノロジー,S.H.MANTELL/J.A.MATTHEWS/R.A.McKEE共著 発行所オーム社(1987))によって作製することができる。
【0014】
以下本発明の無細胞タンパク質合成液の調整方法を説明する。
まず、上述のような植物細胞に高張液中で酵素処理を加えることにより、細胞壁が除かれたプロトプラストを調製する。このプロトプラストの調製は広く一般に行われている方法で実施することができ、例えば、1%セルラーゼ、0.1%ペクトリアーゼ、1%ドリセラーゼ存在下で行うことができる。
このプロトプラストを更に密度勾配遠心により分画して液胞を除く必要がある。本発明における脱液胞化プロトプラストとは、プロトプラストを遠心分画して液胞を取り除いた結果得られる細胞成分を指す。
【0015】
使用される密度勾配液としては、ショ糖、シリカゾル等が挙げられるが、生体膜の保全性と遠心時間の短さの点で、シリカゾルの使用が好ましく、例えばパーコールを用いることができる。Sonobeらは、BY2タバコ培養細胞由来のプロトプラストをパーコール溶液中で遠心することにより、液胞とそれ以外の細胞成分(脱液胞化プロトプラスト)に分離可能であることを報告している(Protoplasma,155 239―242 (1990))。Sonobeらの方法では、遠心管の底に脱液胞化プロトプラストが堆積するため、同じく堆積する糖質等の固形成分により脱液胞化プロトプラストが破砕されてしまう問題があった。本発明は、密度勾配液を用いる事とりわけ濃度の異なるパーコール溶液を重層することにより、脱液胞化プロトプラストを無傷に近い形で回収することを可能とする。重層するパーコールの濃度や脱液胞化プロトプラストを回収する画分は、用いる細胞に合わせて最適化すればよく、その分画の成否は顕微鏡による観察により容易に確認できる。例えば、タバコ培養細胞由来のプロトプラストの場合は、30%、40%、70%パーコール溶液からなる不連続密度勾配にて遠心分画し、40%と70%との界面に目的とする脱液胞化プロトプラストが得られる。シロイヌナズナ培養細胞由来のプロトプラストの場合には、同様に遠心分画し、目的とする脱液胞化プロトプラストを30%と40%との界面に高純度で回収できる。
【0016】
以上のようにして得られた脱液胞化プロトプラストをバッファー置換し、ダウンス型ホモジェナイザーで破砕するなど細胞を破砕した後、低速遠心分離して得られる上清を無細胞タンパク質合成液として用いる。
【0017】
本発明の無細胞タンパク質合成液によるタンパク質の合成は、従来の無細胞タンパク質合成系と同様の方法で行うことができる。この方法は、公知のバッチ法であってもよいし、Spirinらによる連続式無細胞タンパク質合成システム(Science,242 1162―1164 (1988))のようなアミノ酸、エネルギー源の連続供給系であってもよい。ここで、エネルギー源としては、ATP、GTP、クレアチンリン酸等が挙げられ、アミノ酸としては20種類のL型アミノ酸が挙げられる。
【0018】
前述の脱液胞化プロトプラスト処理が適用可能であれば、いかなる植物細胞をも原料として高い活性を有する無細胞タンパク質合成液が調製可能である。更にはプロトプラスト化する植物細胞として形質転換した培養細胞を用いることにより、特定の因子を欠損あるいは過剰発現させた無細胞タンパク質合成液が容易に調製でき、例えば、特定の翻訳関連因子を欠損させた無細胞タンパク質合成液が調製可能であり、翻訳機構の分子メカニズムを解析する研究等に非常に有用である。そして、そのような無細胞タンパク質合成液を用いた無細胞タンパク質合成方法もまた本発明の範疇である。また、コムギ胚芽抽出液と異なり細胞内膜成分を除去していないため、各種膜タンパク質をコードする遺伝子を翻訳させることにより、それらの膜タンパク質の翻訳後修飾や膜結合型活性の解析にも適用可能である。
〔参考文献〕
植物バイオテクノロジー,S.H.MANTELL/J.A.MATTHEWS/R.A.McKEE共著 発行所オーム社 (1987)
Protoplasma,155 239−242 (1990)
Science,242 1162−1164 (1988)
【0019】
【実施例】
以下、実施例を挙げて更に具体的に説明するが、本発明はこの例により何ら限定されるものではない。
【0020】
〔実施例1〕タバコ培養細胞の作製
Nicotiana tabacum L.cv.Bright Yellow2種子を次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素濃度2%)で滅菌後、滅菌水を含んだ脱脂綿に播種し、暗黒下、25℃で培養した。2週間後、展開した下胚軸を切取り、更に0.2mg/L 2,4−D,30g/L sucroseを含むムラシゲ・スクーグ培地に置床し、25℃、暗黒下でカルス誘導を行なった。得られたカルスを1週間毎に継代培養し増殖旺盛なタバコ培養細胞株を確立した。
【0021】
〔実施例2〕タバコ培養細胞脱液胞化プロトプラスト抽出液の調製
タバコ培養細胞は、0.2mg/L 2,4−D,30g/L sucroseを含むムラシゲ・スクーグ培地を用い、26〜27℃,130rpm,遮光状態で、7日間のフラスコ培養にて、定常状態にある細胞を取得した。この培養液を更に新鮮な培地に植え継いで3日間培養した。こうして得られた培養液を遠心(TOMY LC−121,; 800rpm,1分間)して上清を除去し、細胞に0.4M マンニトール(30℃)を加えて10分間、室温に静置した。これを再び遠心(TOMY LC−121,; 800rpm,1分間)して上清を除去した後、プロトプラスト調製液(1% セルラーゼ“ONOZUKA”RS(ヤクルト),0.1%ペクトリアーゼY23(キッコーマン),1% ドリセラーゼ(協和発酵),0.7M マンニトール,pH5.5)を添加し30℃,2時間反応させ、プロトプラストを調製した。再度遠心(TOMY LC−121,; 800rpm,5分間)して上清を除き、0.4M マンニトールで4回洗浄し、30%パーコール溶液(5mM PIPES−KOH(pH7.4),20mM MgCl,30%パーコール(v/v))に細胞を懸濁した。この細胞懸濁液を遠心チューブに移し、その下層に40%パーコール溶液(5mM PIPES−KOH(pH7.4),20mM MgCl,40%パーコール(v/v))、更にその下層に70%パーコール溶液(5mM PIPES−KOH(pH7.4),20mM MgCl,70%パーコール(v/v))を注射器を用いて注入し、遠心(Beckman JS24.15; 10,000×g,60分間,25℃)した。遠心終了後、40%の層と70%の層との界面に位置している細胞(脱液胞化プロトプラスト)を回収した。これを顕微鏡観察したところ、液胞がなく、細胞小器官が保持された目的のプロトプラストが大多数を占める目的の画分である事を確認した。更にこれを氷冷0.4M マンニトールで3回洗浄し、細胞量の4倍容の氷冷TRバッファー(30mM HEPES−KOH(pH7.4),100mM KOAc,2mM Mg(OAc),2mM DTT,protease inhibitor cocktail(Complete Mini EDTA−free:Roche社;10mlあたり1粒))を添加後、氷冷したダウンス型ホモジェナイザー(tight)で50回ストロークして、脱液胞化プロトプラストを破砕した。細胞量の1/20倍容の40mg/mlベントナイト溶液を添加し、遠心(TOMY TMS−21,; 3,000rpm,10分間,4℃)し、上清を無細胞タンパク質合成液として回収、−80℃で凍結保存した。
【0022】
〔実施例3〕シロイヌナズナ培養細胞の作製
Arabidopsis thaliana種子を70% エタノールで滅菌後、ハイポネックス1/1000希釈液を含んだ脱脂綿に播種し、照明下(照度:3000ルクス)、23℃で培養した。2週間後、幼苗を切取り、更にJPL培地(30 ml/L JPL A’(65.5g/L KNO ,4.4g/L CaCl・2HO, 3.7g/L MgSO・7HO, 1.7g/L KHPO), 0.3ml/L JPL B(6.2g/L HBO , 22.3g/L MnSO・4HO, 10.6g/L ZnSO・7HO, 0.83g/L KI, 0.25g/L NaMoO・2HO, 0.025g/L CoCl・6HO, 0.025g/L CuSO・5HO), 1ml/L JPL C(2780mg/L FeSO・7HO, 3720mg/L Na−EDTA・2HO), 10ml/L JPL D(10g/L myo−Inositol, 0.2g/L glycine), 1ml/L JPL VT(500mg/L nicotinic acid, 500mg/L pyridoxine・HCl, 400mg/L thiamine・HCl), 1ml/L JPL P(5300mg/L KHPO, 21850mg/L NaHPO・12HO), 1μM NAA, 15g/L sucrose, pH5.7)に置床し、25℃、照明下(3000ルクス)でカルス誘導を行なった。2週間毎に継代培養し増殖旺盛なシロイヌナズナ培養細胞株を確立した。
【0023】
〔実施例4〕シロイヌナズナ培養細胞脱液胞化プロトプラスト抽出液の調製
シロイヌナズナ培養細胞は、JPL培地を用い、23℃,120rpm,連続白色光下で、14日間のフラスコ培養にて、定常状態にある細胞を取得した。この培養液を更に新鮮な培地に植え継いで3日間培養した。こうして得られた培養液を遠心(TOMY LC−121,; 800rpm,1分間)して上清を除去し、細胞に0.6M マンニトール(25℃)を加えて10分間、室温に静置した。これを再び遠心(TOMY LC−121,; 800rpm,1分間)して上清を除去した後、プロトプラスト調製液(1% セルラーゼ“ONOZUKA”RS(ヤクルト),0.2% ペクトリアーゼY23(キッコーマン),pH5.8)を添加し25℃,3時間反応させ、プロトプラストを調製した。再度遠心(TOMY LC−121,; 800rpm,5分間)して上清を除き、0.6M マンニトール(25℃)で4回洗浄し、30%パーコール溶液に細胞を懸濁した。この細胞懸濁液を遠心チューブに移し、その下層に40%パーコール溶液、更にその下層に70%パーコール溶液を注射器を用いて注入し、遠心(Beckman JS24.15; 10,000×g,60分間,25℃)した。遠心終了後、30%の層と40%の層との界面に位置している細胞(脱液胞化プロトプラスト)を回収した。これを顕微鏡観察したところ、液胞がなく、細胞小器官が保持された目的のプロトプラストが大多数を占める目的の画分である事を確認した。更にこれを氷冷0.4M マンニトールで3回洗浄し、細胞量の4倍容の氷冷TRバッファーを添加後、氷冷ダウンス型ホモジェナイザー(tight)で50回ストロークして、脱液胞化プロトプラストを破砕した。細胞量の1/20倍容の40mg/mlベントナイト溶液を添加し、遠心(TOMY TMS−21,; 3,000rpm,10分間,4℃)し、上清を無細胞タンパク質合成液として回収、−80℃で凍結保存した。
【0024】
〔実施例5〕脱液胞化プロトプラスト抽出液を用いたRenilla由来ルシフェラーゼmRNAの翻訳
脱液胞化プロトプラスト抽出液を用いた無細胞タンパク質合成反応には、以下のような組成で総量52.5μlの反応液を調製した。25μl 脱液胞化プロトプラスト抽出液(タバコ培養細胞由来あるいはシロイヌナズナ培養細胞由来),5μg Creatin Phosphokinase(Roche社),20−40U RNasin(Promega社),25μl 2×substratemix(1.5mM rATP,0.2mM rGTP(Amersham Pharmacia Biotech社),50mM creatin phosphate(オリエンタル酵母社),100μM 各種アミノ酸(−Met),100μM 各種アミノ酸(−Leu) (Promega社),160μM spermine,in TRバッファー),42.2ng Renilla由来ルシフェラーゼRNA。
【0025】
比較のため実施したコムギ胚芽抽出液を用いた無細胞タンパク質合成反応には、以下のような組成で総量50μlの反応液を調製した。25μl コムギ胚芽抽出液(Promega社:L4380),80μM アミノ酸(−Leu),80μM アミノ酸(−Cys),20−40U RNasin(Promega社),42.2ng Renilla由来ルシフェラーゼRNA。
【0026】
各反応液のタンパク質含量はタバコ培養細胞由来の脱液胞化プロトプラスト抽出液では2.67mg/ml、シロイヌナズナ培養細胞由来の脱液胞化プロトプラスト抽出液では4.14mg/ml、コムギ胚芽抽出液では5.82mg/ml。
【0027】
25℃,120分間インキュベートしてタンパク質合成反応を行い、反応後、サンプルのルシフェラーゼ活性をRenilla Luciferase Assay System(Promega社)を用いて測定した。
【0028】
タバコ培養細胞由来の無細胞タンパク質合成液は、Renilla由来ルシフェラーゼをコードするmRNAをモデル鋳型とし、バッチ式無細胞タンパク質合成を試みた場合、従来のコムギ胚芽抽出液を用いる系と比較して、反応液中のタンパク質含量が低いにもかかわらず、4〜5倍程度高い翻訳活性を有することが示された。更にシロイヌナズナ培養細胞由来の無細胞タンパク質合成液においても、同様の実験の結果、コムギ胚芽抽出液を用いる系の3〜4倍高い翻訳活性を有することが示された(図1)。
【0029】
〔実施例6〕脱液胞化プロトプラスト抽出液を用いたウィルスRNAを鋳型とするタンパク質合成反応
従来の無細胞タンパク質合成系では発現が不可能であった、タバコモザイクウィルス(TMV)由来遺伝子産物180Kタンパク質、及び130Kタンパク質の合成を試みた。タバコ培養細胞より調製したプロトプラスト抽出液、液胞抽出液、および本発明の無細胞タンパク質合成液である脱液胞化プロトプラスト抽出液をそれぞれ用いて、TMV−L(タバコモザイクウイルス トマト系統)のRNAを鋳型としてタンパク質合成反応を行なった。タンパク質合成反応には、以下のような組成で総量52.5μlの反応液を調製した。25μl 脱液胞化プロトプラスト抽出液(タバコ培養細胞由来あるいはシロイヌナズナ培養細胞由来),5μg Creatin Phosphokinase(Roche社),20−40U RNasin(Promega社),25μl 2×substrate mix,1μl ウィルスRNA(1.0μg/μl TMV−L RNA or1.0μg/μl TMV−Cg RNA or 0.98μg/μl BMV RNA or 0.8μg/μl TCV−B RNA)。
【0030】
23℃,90分間インキュベートしてタンパク質合成反応を行い、反応後、膜画分と細胞質画分を分離する目的で、各サンプルを超遠心し、沈殿(膜画分)と上清(細胞質画分)に分画した後、反応液3μlをSDS−PAGE後、ウェスタン解析した(ゲル:NuPAGETM 4―12% Bis−Tris Gel or 6%ポリアクリルアミドゲル,一次抗体:αhelicase−domeinof TMV−L or TMV−Cg,二次抗体:rabbit IgG HRP,分子量マーカー:NEB社 Prestained Protein Marker,Broad Range)(図2)。その結果、脱液胞化プロトプラスト抽出液を用いた場合にのみ、TMV−L RNA由来の翻訳産物(130K/180Kタンパク質)のバンドが明瞭に検出された。また、市販のコムギ胚芽抽出液(Promega社製)、およびシロイヌナズナ培養細胞由来の無細胞タンパク質合成液を用いてTMV−L, TMV−Cg(タバコモザイクウイルス アブラナ系統)のRNAを鋳型としてタンパク質合成させた実験では、コムギ胚芽抽出液で180Kタンパク質は検出不能、130Kタンパク質もかろうじてスメアーなバンドとして検出される程度であったのに対し、シロイヌナズナ培養細胞由来の無細胞タンパク質合成液においては、タバコ培養細胞由来の無細胞タンパク質合成液の場合と同様に多量の130K/180Kタンパク質が検出された(図3)。
【0031】
〔実施例7〕ウィルスRNAのin vitro複製
TMVでは180Kタンパク質と130Kタンパク質が、感染細胞由来の膜タンパク質であるTOM1タンパク質等と複製複合体を形成し、RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)として働くことが報告されている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,97 10107―10112 (2000))。従って、細胞内膜系を含む脱液胞化プロトプラスト抽出液を用いた無細胞タンパク質合成を実施した場合、in vivoと同様のRNA合成能力を持ったRdRpがin vitroで形成されていることが期待された。そこで、TMV−L RNAを鋳型とするタンパク質合成を行なった後、RNA合成に必要な基質等を加えてインキュベートし、RdRp活性を測定した。
【0032】
実施例6で得られた反応液40μlに、10μl 5×RdRpアッセイバッファー(5mM ATP,5mM GTP,0.125mM CTP,5mM UTP,50mM dithiothreitol,10mM Mg(CHCOO),0.5μg/μl  actinomycin D,20μCi [α−32P]CTP)を加え、28℃,60分間インキュベートして反応を行った。ただしタイムコースをとる実験では、インキュベート時間を10分間、30分間、60分間とした。次に反応液に、フェノール抽出、フェノール_クロロフォルム_イソアミルアルコール抽出、エタノール沈殿処理を行った後、沈殿を滅菌水30μlに溶解した。
【0033】
S1ヌクレアーゼ処理を加える場合は、エタノール沈殿処理後の溶液の一部に1/10倍容の3M NaOAc(pH5.5)を加え、75℃,5分間、続いて室温,10分間インキュベート後、遠心(15,000rpm,3分間,4℃)し、2.5倍容のエタノールを加え、−80℃で20分間静置した。サンプルを室温に戻して、再度遠心(15,000rpm,10分間,15℃)し、上清を取り除いた後、風乾した。この沈殿をS1希釈液に溶解し、S1ヌクレアーゼ(TaKaRa社)処理を加えた後、フェノール抽出、フェノール_クロロフォルム_イソアミルアルコール抽出、エタノール沈殿処理を行った。
【0034】
これら溶液を8M尿素−2.4%ポリアクリルアミドゲルにて泳動し解析した。その結果、TMV−L RNAのin vitro複製が起こり、TMV由来の三種のRNAバンドが検出された。またこのRNA複製産物の合成パターンは、ウィルス感染細胞中のウィルスRNA合成パターンと酷似していることが示された。
【0035】
また、TMVと異なる他の植物ウイルスでも同様なタンパク質合成/ウイルスRNAの複製が起きるか検証した。ブロムモザイクウイルス (BMV) ,カブクリンクルウイルス(TCV)RNAを鋳型に用いて、タンパク質合成/ウイルスRNAの複製反応を行った(図4)。両ウイルスともに一本鎖のウィルスRNAの非常に効率のよい複製がみられ、複製に必須な因子が無細胞タンパク質合成液中に十分量含まれていることが示された。ウイルスのin vitroタンパク質合成/ウイルスRNAの複製は、唯一動物ウイルスのポリオウイルスにおいて報告されているが(Science,254 1647―1651 (1991))、植物ウイルスではこれまで例がなく、本発明の無細胞タンパク質合成系によりはじめてin vivo翻訳/複製系のin vitroにおける忠実な再現が可能となった。
【0036】
〔実施例8〕各種翻訳阻害剤のTMVを鋳型とするタンパク質合成/RNA複製への影響
実施例6で検出された三種のTMV由来のRNA合成がタバコ培養細胞由来の無細胞タンパク質合成液に内在しているRNA依存性RNAポリメラーゼによるものではないということを証明するため、翻訳反応阻害剤である200μM ピューロマイシン、710μM シクロヘキシミドをタンパク質合成の前と後に其々添加した。その結果、合成反応前に添加した場合には、TMVの複製酵素である130K/180Kタンパク質が検出されず、RNAも複製されなかったのに対し、タンパク質合成反応後に各物質を添加してもRNA合成における阻害効果は認められなかった。このことからウィルスRNAの複製がin vitroで忠実に再現されていることがあらためて確認された。
【0037】
【発明の効果】
上記の実施例に基づき本発明を従来のコムギ胚芽抽出液を用いる系と比較すると、以下の利点が提供される。
(1)タンパク質合成量
従来法と比較し、反応液中のタンパク質含量が低いにもかかわらず3〜5倍高いタンパク質合成活性を有している。従って本発明の方法による反応液からは純度の高いタンパク質をより簡便に精製することができる。
(2)合成可能なタンパク質の種類
コムギ胚芽抽出液と異なり細胞内膜成分を除去していないため、従来法では困難であった、活性発現に細胞膜あるいは細胞内膜系が必要な遺伝子産物の活性型での発現が可能となり、その機能解析に適用することができる。また、TMVの130K/180Kタンパク質のように高分子量蛋白質の合成効率が従来法に比して格段に上昇した。従って、従来法では合成できなかった巨大タンパク質の合成ができる。また、翻訳産物のRNA合成活性を安定して検出できたことは、内在性のRNaseが十分に除去されていることを示唆している。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種in vitro翻訳用抽出液を用いたRenilla由来ルシフェラーゼRNAの翻訳産物量を比較した図である。図中、NTはタバコ培養細胞由来脱液胞化プロトプラスト抽出液を、ATはシロイヌナズナ培養細胞由来脱液胞化プロトプラスト抽出液を、WGEは市販のコムギ胚芽抽出液(Promega社)をそれぞれ用いたことを示している。
【図2】タバコ培養細胞由来のプロトプラスト抽出液、液胞画分、脱液胞化プロトプラスト抽出液を用いたTMV−L RNAのin vitro翻訳を行い得られたサンプルをウェスタン解析した際の電気泳動図である。
図中、Protoplastはプロトプラストを、vacuoleは液胞画分を、mini−protoplastは脱液胞化プロトプラストをそれぞれ示し、LはTMV−LのRNA、RはRenilla由来ルシフェラーゼのRNA、Tはtotal、Sはtotalを遠心した上清、Pはtotalを遠心した沈殿である事を示す。
【図3】各種抽出液を用いたTMV のRNAのin vitro翻訳物をウェスタン解析した際の電気泳動図である。
WGEは市販のコムギ胚芽抽出液(Promega社)を、NTはタバコ培養細胞由来脱液胞化プロトプラスト抽出液を、ATはシロイヌナズナ培養細胞由来脱液胞化プロトプラスト抽出液を翻訳に用いたことを示し、+−はそれら抽出液の有り無しを示し、AはTMV−LのRNAを、BはTMV−CgのRNAを翻訳させたことをそれぞれ示す。
【図4】タバコ培養細胞由来脱液胞化プロトプラスト抽出液を用いて様々な植物ウィルスのin vitro翻訳/複製能を行い得られたRNAを解析した電気泳動図である。
図中、TMV−LはTMV−LのRNA、TCVはTCVのRNA、BMVはBMVのRNAを翻訳したことを示し、noRNAはRNA未添加をそれぞれ示し、S1の+−はS1ヌクレアーゼ処理の有無を示す。

Claims (9)

  1. 植物のプロトプラストより調製した脱液胞化プロトプラストから得られることを特徴とする無細胞タンパク質合成液。
  2. 植物のプロトプラストを密度勾配液を用いて遠心分画し、回収された脱液胞化プロトプラストを用いることを特徴とする請求項1記載の無細胞タンパク質合成液。
  3. 植物のプロトプラストを2種以上の濃度の異なる密度勾配液を用いて遠心分画し、回収された脱液胞化プロトプラストを用いることを特徴とする請求項2記載の無細胞タンパク質合成液。
  4. 脱液胞化プロトプラストが、濃度の異なる密度勾配液の液−液界面に濃縮されるように植物プロトブラストを遠心分画して回収されることを特徴とする請求項3記載の無細胞タンパク質合成液。
  5. 密度勾配液としてパーコールを用いることを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の無細胞タンパク質合成液。
  6. 重層するパーコールの最下層の濃度が、30〜90%の範囲内で選択されることを特徴とする請求項5記載の無細胞タンパク質合成液。
  7. 植物がNicotiana tabacumである請求項1〜6の何れか一項に記載の無細胞タンパク質合成液。
  8. 植物がArabidopsis thalianaである請求項1〜6の何れか一項に記載の無細胞タンパク質合成液。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の無細胞タンパク質合成液を用いることを特徴とする無細胞タンパク質合成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020507322A (ja) * 2017-02-09 2020-03-12 ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー 人工エネルギー再生システムを必要としない新規の無真核細胞発現システム

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