JP2004104879A - 電力機器の異常検出装置 - Google Patents

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Hiroshi Ozawa
尾澤 宏
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Abstract

【課題】本発明は、電力機器における負荷の消費電流が大きい場合、コネクタに接触不良が生じて焼損されるのを防止するための電力機器の異常検出装置に関するものである。
【解決手段】電力機器12の消費電力を検出する消費電流検出装置16と、正常駆動状態の場合の消費電流を予め記憶した記憶素子18とを設けておき、前記記憶素子18に記憶されている値と電力機器12の駆動時の電流検出値がある範囲を逸脱した場合、コネクタ13の接触不良であると、マイクロコンピュータ17に判断させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大電流で駆動する負荷を有する電力機器の異常検出装置に関するものである。本発明でいう電力機器は、コネクタを介して大電力が供給されて、水または外気等を加熱するヒータ、あるいは高出力のモータが駆動される機器に適用されるものである。本発明は、前記大電流が供給されるコネクタ端子の接触不良を検出して、異常を報知したり、あるいは電力機器の駆動を停止する電力機器の異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コネクタを介して電力が供給されている電力機器は、前記コネクタの接続状態が完全でなく接触不良が発生した場合、その接触状態によって、前記接触部にアーク放電が発生する。その結果、前記コネクタ端子部では、発熱を起こし、ついには、コネクタの焼損につながる恐れがある。本出願人は、特に、前記電力機器において、消費電力が大きいと、前記コネクタ部分の焼損が発生し易いことを発見した。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
従来の電力機器は、コネクタ部分における接触不良を判断する手段を有していなかったため、コネクタが焼損して、電力機器に電力が供給されなくなって、初めて異常を発見することができた。
【0004】
本発明は、以上のような課題を解決するためのものであり、電力機器における全消費電流の変動により、コネクタの接触不良を検出し、コネクタが焼損して前記電力機器が駆動しなくなるのを未然に防止する電力機器の異常検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)
第1発明の電力機器の異常検出装置は、電源と電力機器とがコネクタを介して接続されており、前記電力機器全体の消費電流を検出する装置を備えている電力機器の異常を検出するものであり、前記電力機器の動作時における全消費電流を検出する消費電流検出装置と、前記電力機器における正常な全消費電流を記憶する記憶素子と、前記記憶素子に予め記憶されている正常な全消費電流と、動作時における電力機器全体の消費電流とを比較し、正常と判断される消費電流を逸脱する場合、コネクタの接触不良と判断して、異常報知を行わせるマイクロコンピュータとを備えていることを特徴とする。
【0006】
(第2発明)
第2発明の電力機器の異常検出装置は、電源と電力機器とがコネクタを介して接続されており、前記電力機器全体の消費電流を検出する装置を備えている電力機器の異常を検出するものであり、前記電力機器の動作時における全消費電流を検出する消費電流検出装置と、前記電力機器における正常な全消費電流を記憶する記憶素子と、前記記憶素子に予め記憶されている正常な全消費電流と、動作時における電力機器全体の消費電流とを比較し、正常と判断される消費電流を逸脱する場合、コネクタの接触不良と判断して、電力機器の動作を停止させるマイクロコンピュータとを備えていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
(第1発明)
本出願人は、電力機器における負荷の消費電流が大きい場合、コネクタに接触不良が生じ、アーク放電が頻繁に起こり、消費電流の変動が大きくなるということを発見した。そこで、本出願人は、前記電力機器の消費電力を検出する装置を設けておき、正常駆動状態の場合の消費電流を予め記憶素子に記憶させておき、前記記憶素子に記憶されている値と電力機器の駆動時の電流検出値がある範囲を逸脱した場合、コネクタの接触不良であると判断することにした。
【0008】
第1発明の電力機器の異常検出装置は、コネクタを介して大電力が供給されている電力機器におけるコネクタ部分の異常を検出するものである。前記電力機器は、たとえば、食器乾燥機のように空気を加熱するヒータを有する機器、あるいは高出力のモータで駆動される機器であり、電力供給用のコネクタを有する。消費電流検出装置は、前記電力機器の動作時における全消費電流を検出する。また、記憶素子は、前記電力機器における正常な全消費電流を予め記憶しておく。
【0009】
マイクロコンピュータは、前記記憶素子に予め記憶されている正常な全消費電流と、動作時における消費電流検出装置によって検出された電力機器全体の消費電流とを比較する。また、マイクロコンピュータは、動作時の消費電流が前記記憶素子に記憶されている正常な電流、すなわち、電力機器によって決まるある一定幅の電流閾値、を逸脱するか否かを判定する。マイクロコンピュータは、コネクタに接触不良が発生したと判断した場合、異常報知を行う。これによって、前記電力機器のコネクタは、焼損する前に異常を検出して、接触状態が良好となるように整備が行われる。
【0010】
(第2発明)
第2発明は、マイクロコンピュータによってコネクタ部分の異常を検出した後、前記電力機器の動作を停止する点でのみ第1発明と異なっている。
【0011】
【実施例】
図1は本発明の一実施例である電力機器の異常検出装置を説明するための概略図である。図1において、電源11は、電力機器12とコネクタ13を介して接続されている。前記電力機器12は、たとえば、ヒータにより水または外気を加熱する機器、高出力のモータを駆動するためにコネクタ13を介して多くの電力を消費するものであり、特に、用途を限定するものではない。
【0012】
電力機器12は、少なくとも、負荷14と、前記負荷14を駆動する負荷駆動装置15と、当該電力機器12に消費される全ての消費電流を検出する消費電流検出装置16と、前記消費電流検出装置16により消費電流の異常を監視するマイクロコンピュータ17と、前記電力機器12の正常な全消費電流を予め記憶する記憶素子18と、前記マイクロコンピュータ17が電力機器12の異常電流を判定した場合に報知する報知装置19とから構成されている。
【0013】
前記マイクロコンピュータ17、記憶素子18、報知装置19は、前記電力機器12内に一体に組み込んだり、あるいは前記電力機器12の外部に取り付けることができる。前記消費電流検出装置16は、図示されていないカレントトランス等を介して消費電流を検出することができる。
【0014】
図2は本発明の一実施例である電力機器の異常検出装置の動作を説明するための概略図である。図2において、電力機器12の正常な全消費電流は、前記消費電流検出装置16によって、記憶素子18に予め記憶される(ステップ21)。次に、前記電力機器12の正常な電流の範囲、すなわち、閾値を設定する(ステップ22)。前記閾値は、前記電力機器12の目的、用途、電流容量等によって任意に決められるものである。
【0015】
前記電力機器12は、負荷14に電力を供給する際の消費電流を消費電流検出装置16によって検出する(ステップ23)。マイクロコンピュータ17における比較回路(図示されていない)は、前記記憶素子18に記憶されている正常な消費電流と、現在前記電力機器12で消費されている消費電流とを比較する(ステップ24)。前記マイクロコンピュータ17は、電力機器12の消費電流が予め閾値として許容範囲内であるか否かを判定する(ステップ25)。
【0016】
前記電力機器12に消費電流が予め決められた範囲内である場合、電力機器12の報知装置または警報装置、および電源停止装置は、作動されないため、電力機器12のコネクタ13部分において、接触不良等が生じていないことが判る。したがって、マイクロコンピュータ17は、通常通り、負荷14に電流を供給し続ける。
【0017】
次に、前記コネクタ13の部分に異常がある場合を説明する。電源11は、コネクタ13を介して電力機器12の負荷14に電力が供給される。前記コネクタ13を介して供給される電流は、前記コネクタ13に異常がある場合、コネクタ13の電極間でアーク放電を繰り返す。この際、負荷14に供給される電流は、変動する。前記電流の変動は、消費電流検出装置16によって検出され、マイクロコンピュータ17に伝達される。マイクロコンピュータ17は、その比較回路において、予め記憶素子18に記憶されている正常な場合の消費電流と、現在消費されている消費電流とを比較する。
【0018】
前記マイクロコンピュータ17は、前記消費電流の比較において、前記消費電流が予め決められた値(閾値)から逸脱するか否かを調べる。マイクロコンピュータ17は、前記値(閾値)を逸脱したと判断した場合、コネクタ13の接触不良であると判定し、負荷14に電流が供給されないように、負荷駆動装置15を停止する。
【0019】
一方、コネクタ13に接触不良が発生した場合、マイクロコンピュータ17は、電力機器12に設けられたLED表示等の可視装置を点灯させてコネクタ13の不良を報知する(ステップ26)。また、マイクロコンピュータ17は、可視装置の代わりにブザー等を鳴らし、警報を発生させて、使用者に通知すると共に、電源11を遮断する(ステップ27)。使用者は、コネクタ13の交換または接触不良の原因を排除して、再び電源11を投入する。マイクロコンピュータ17は、前記と同様に消費電流の正常または異常を常に監視する。
【0020】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本発明の実施例に記載された電源、消費電流検出装置、負荷駆動装置、マイクロコンピュータ、報知装置、記憶素子は、公知または周知の技術によって達成されるいかなるものであってもよいことはいうまでもない。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、コネクタにおける接触不良から発生する異常をいち早く検出することができるため、電力機器の焼損を未然に防止することができる。また、前記電力機器の焼損により、火災等の発生という重大事故を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電力機器の異常検出装置を説明するための概略図である。
【図2】本発明の一実施例である電力機器の異常検出装置の動作を説明するための概略図である。
【符号の説明】
11・・・電源
12・・・電力機器
13・・・コネクタ
14・・・負荷
15・・・負荷駆動装置
16・・・消費電流検出装置
17・・・マイクロコンピュータ
18・・・記憶素子
19・・・報知装置

Claims (2)

  1. 電源と電力機器とがコネクタを介して接続されており、前記電力機器全体の消費電流を検出する装置を備えている電力機器の異常検出装置において、
    前記電力機器の動作時における全消費電流を検出する消費電流検出装置と、
    前記電力機器における正常な全消費電流を記憶する記憶素子と、
    前記記憶素子に予め記憶されている正常な全消費電流と、動作時における電力機器全体の消費電流とを比較し、正常と判断される消費電流を逸脱する場合、コネクタの接触不良と判断して、異常報知を行わせるマイクロコンピュータと、
    を備えていることを特徴とする電力機器の異常検出装置。
  2. 電源と電力機器とがコネクタを介して接続されており、前記電力機器全体の消費電流を検出する装置を備えている電力機器の異常検出装置において、
    前記電力機器の動作時における全消費電流を検出する消費電流検出装置と、
    前記電力機器における正常な全消費電流を記憶する記憶素子と、
    前記記憶素子に予め記憶されている正常な全消費電流と、動作時における電力機器全体の消費電流とを比較し、正常と判断される消費電流を逸脱する場合、コネクタの接触不良と判断して、電力機器の動作を停止させるマイクロコンピュータと、
    を備えていることを特徴とする電力機器の異常検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006341712A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置及び電動パワーステアリング装置用コントローラ
US7796050B2 (en) 2005-03-29 2010-09-14 Fujitsu Limited Abnormal circuit operation detection system

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