JP2004104855A - ジャンパ線の接続構造及びジャンパ線の弛み吸収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線が伸びた際に径間の弛度を一定に保持するための電線の引き寄せ時に生じるジャンパ線の弛みの増加を吸収することができ、これによってジャンパ線の疲労強度の低下、並びにジャンパ線と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離の減少による危険状態を回避することができるジャンパ線の接続構造を提供する。
【解決手段】温度上昇に応じて電線8が伸びた際に、その伸びた長さだけ弛度抑制装置可動アーム部7aが耐張碍子装置2側に引き寄せられ、この引き寄せに伴い電線8も引き寄せられる。この際、一方の電線引留クランプ6も同様に引き寄せられるので、ジャンパ線9の弛みが増加する。そこで、支持碍子3を、可倒式支持碍子取付座4bの復元力によって上記引き寄せ方向と同方向へ倒れるようにして、上記の増加を吸収するようにした。
【選択図】図1
【解決手段】温度上昇に応じて電線8が伸びた際に、その伸びた長さだけ弛度抑制装置可動アーム部7aが耐張碍子装置2側に引き寄せられ、この引き寄せに伴い電線8も引き寄せられる。この際、一方の電線引留クランプ6も同様に引き寄せられるので、ジャンパ線9の弛みが増加する。そこで、支持碍子3を、可倒式支持碍子取付座4bの復元力によって上記引き寄せ方向と同方向へ倒れるようにして、上記の増加を吸収するようにした。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架空送電線を中継する鉄塔において、その電線に接続されるジャンパ線の接続構造及びジャンパ線の弛み吸収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、架空送電線の電流容量を増大させるため電線の許容温度を高めることが検討されている。一般的にアルミ導体製の架空送電線は、導体温度が上昇すれば電線に伸びが生じるので、この伸びによって、鉄塔間(径間という)内で電線の弛みが増加しても、地上との必要な間隔を保てるような高さに架線されている。しかし、既存の架空送電線では、従来の許容温度に対応する電線の弛み(弛度という)の増加しか考慮されていない高さで鉄塔が建設されているため、従来の許容温度を上回る温度にて使用する場合は弛度を抑制する必要がある。この抑制のため、鉄塔の耐張碍子装置側にて電線の伸びを吸収する構造が検討されている。
【0003】
この構造は、図2のジャンパ線の接続構造に示すように、鉄塔腕金1に取り付けられた耐張碍子装置2に、弛度を抑制する弛度抑制装置本体部7を取り付け、この本体部7の内部で可動する弛度抑制装置可動アーム部7aに、電線引留クランプ6を介して電線8を接続するものである。
【0004】
この電線8の端はジャンパ線9で接続される。ジャンパ線9の端は、電線8の端が接続された電線引留クランプ6に接続され、更に、ジャンパ線9の両端の概略中心部分は、鉄塔腕金1に支持碍子取付座4で固定された支持碍子3にジャンパ線把持クランプ5で接続されている。
【0005】
このような構造においては、導体温度の上昇に応じて電線8が伸びると、図3に示すように、その伸びた長さだけ弛度抑制装置可動アーム部7aが耐張碍子装置2側に引き寄せられる。この引き寄せられた部分は、弛度抑制装置本体部7に収容される。弛度抑制装置可動アーム部7aの引き寄せに伴い、電線8も引き寄せられるので、径間の弛度が一定に保持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のジャンパ線の接続構造においては、電線8の引き寄せに伴い、一方の電線引留クランプ6も同じ長さ引き寄せられるので、ジャンパ線9の支持点間隔が狭められ、9aで示すように一方の電線引留クランプ6と支持碍子3間のジャンパ線9の弛みが増加することになる。このように弛みが増加すると、ジャンパ線9に大きな曲げ歪みが発生して疲労強度を低下させる原因となり、また、ジャンパ線9の弛み最下点と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離が減少し、危険な状態に至る問題がある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、電線が伸びた際に径間の弛度を一定に保持するための電線の引き寄せ時に生じるジャンパ線の弛みの増加を吸収することができ、これによってジャンパ線の疲労強度の低下、並びにジャンパ線と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離の減少による危険状態を回避することができるジャンパ線の接続構造及びジャンパ線の弛み吸収方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のジャンパ線の接続構造は、架空送電線路の径間における温度上昇に伴う電線の伸びを吸収して電線の弛みを抑制する構造を成す際に、電線を鉄塔腕金の両側に引き留める両側のクランプにジャンパ線の端を接続し、この接続間を鉄塔腕金に取り付けられた碍子で把持するジャンパ線の接続構造において、前記ジャンパ線を把持する碍子は、前記電線の伸びを吸収するための電線の引き寄せ方向へ倒れる復元力を有することを特徴としている。
【0009】
また、前記ジャンパ線を把持する碍子は、前記電線に伸びが無い状態にあって、前記ジャンパ線における前記碍子の把持位置と前記両側のクランプへの接続位置との間の双方の弛みが、ほぼ等しくなる位置で前記ジャンパ線を把持することを特徴としている。
【0010】
また、本発明のジャンパ線の弛み吸収方法は、架空送電線路の径間における温度上昇に伴う電線の伸びを吸収して電線の弛みを抑制する構成にあって、前記電線を鉄塔腕金の両側に引き留める両側のクランプにジャンパ線の端を接続し、この接続間を前記鉄塔腕金に取り付けられた碍子で把持し、この把持を行う碍子を、前記電線の伸びを吸収するための電線の引き寄せ時に、同じ引き寄せ方向へ倒すことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るジャンパ線の接続構造の構成を示す図である。但し、この図1に示す本実施の形態において図2又は図3の従来例の各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0013】
この図1に示すジャンパ線の接続構造が、図2又は図3に示した従来の構造と異なる点は、支持碍子3を鉄塔腕金1に固定せず、可倒式支持碍子取付座4bによって可倒可能に取り付けたことにある。
【0014】
即ち、可倒式支持碍子取付座4bは、支持碍子3をジャンパ線9の経路方向へのみ倒す可倒構造となっており、一方の電線引留クランプ6が移動することにより生じる片側からのジャンパ線9の弛み増加を、電線引留クランプ6と同方向へ支持碍子3を倒すことによって吸収する。
【0015】
この際、支持碍子3はある程度の重みがあるので、電線引留クランプ6が移動する方向と同方向へ倒れる復元力が備わっている。この復元力は、鉄塔腕金1への取付側に対して支持碍子3への取付側の座面が回転できるように成された取付座4bに、予め想定した復元力に等しい力を発生させることができるバネや他の張力手段を用いることにより実現されている。
【0016】
但し、支持碍子3を一定方向へのみ倒す方法は、可倒式支持碍子取付座4bの自己復元力を利用する以外に、外部からのコントロールによる方法としても良い。
【0017】
このようなジャンパ線の接続構造において、ジャンパ線9の弛みが正常状態である場合は、図2に示したように、一方の電線引留クランプ6と支持碍子3間並びに、他方の電線引留クランプ6と支持碍子3間の双方のジャンパ線9の弛みがほぼ等しくなるように、言い換えれば支持碍子3がほぼ垂直状態となるように、支持碍子3が復元力と反対方向に引き寄せられてジャンパ線把持クランプ5でジャンパ線9に取り付けられている。
【0018】
そして、導体温度の上昇に応じて電線8が伸びると、図1に示すように、その伸びた長さだけ弛度抑制装置可動アーム部7aが耐張碍子装置2側に引き寄せられ、この引き寄せに伴い電線8も引き寄せられる。この際、一方の電線引留クランプ6も同様に引き寄せられるので、ジャンパ線9の弛みが増加するが、支持碍子3は可倒式支持碍子取付座4bの復元力によって上記の引き寄せ方向と同方向へ倒れるので、その増加は吸収される。これによって、一方の電線引留クランプ6と支持碍子3間並びに、他方の電線引留クランプ6と支持碍子3間の双方のジャンパ線9の弛みは、ほぼ等しく保持される。
【0019】
これによって、ジャンパ線9に従来のような弛みの増加による大きな曲げ歪みが発生することは無いので、その曲げ歪みによる疲労強度の低下を防止することができる。また、ジャンパ線9の弛み最下点と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離が減少することも無くなるので、絶縁離隔距離の減少による危険な状態を回避することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電線を鉄塔腕金の両側に引き留める両側のクランプにジャンパ線の端を接続し、この接続間を鉄塔腕金に取り付けられた碍子で把持するジャンパ線の接続構造において、ジャンパ線を把持する碍子を、電線の伸びを吸収するための電線の引き寄せ方向へ倒れる復元力を有するものとした。これによって、電線引き寄せ時にクランプが同様に引き寄せられることでジャンパ線の弛みが増加した場合に、碍子がその引き寄せ方向と同方向へ倒れるので、その増加が吸収される。従って、電線が伸びた際に径間の弛度を一定に保持するための電線の引き寄せ時に生じるジャンパ線の弛みの増加を吸収することができ、これによってジャンパ線の疲労強度の低下、並びにジャンパ線と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離の減少による危険状態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るジャンパ線の接続構造の構成を示す図である。
【図2】従来のジャンパ線の接続構造の構成を示す図である。
【図3】従来のジャンパ線の接続構造におけるジャンパ線の弛みの増加を示す図である。
【符号の説明】
1 鉄塔腕金
2 耐張碍子装置
3 支持碍子
4a 支持碍子取付座
4b 可倒式支持碍子取付座
5 ジャンパ線把持クランプ
6 電線引留クランプ
7 弛度抑制装置本体部
7a 弛度抑制装置可動アーム部
8 電線
9 ジャンパ線
【発明の属する技術分野】
本発明は、架空送電線を中継する鉄塔において、その電線に接続されるジャンパ線の接続構造及びジャンパ線の弛み吸収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、架空送電線の電流容量を増大させるため電線の許容温度を高めることが検討されている。一般的にアルミ導体製の架空送電線は、導体温度が上昇すれば電線に伸びが生じるので、この伸びによって、鉄塔間(径間という)内で電線の弛みが増加しても、地上との必要な間隔を保てるような高さに架線されている。しかし、既存の架空送電線では、従来の許容温度に対応する電線の弛み(弛度という)の増加しか考慮されていない高さで鉄塔が建設されているため、従来の許容温度を上回る温度にて使用する場合は弛度を抑制する必要がある。この抑制のため、鉄塔の耐張碍子装置側にて電線の伸びを吸収する構造が検討されている。
【0003】
この構造は、図2のジャンパ線の接続構造に示すように、鉄塔腕金1に取り付けられた耐張碍子装置2に、弛度を抑制する弛度抑制装置本体部7を取り付け、この本体部7の内部で可動する弛度抑制装置可動アーム部7aに、電線引留クランプ6を介して電線8を接続するものである。
【0004】
この電線8の端はジャンパ線9で接続される。ジャンパ線9の端は、電線8の端が接続された電線引留クランプ6に接続され、更に、ジャンパ線9の両端の概略中心部分は、鉄塔腕金1に支持碍子取付座4で固定された支持碍子3にジャンパ線把持クランプ5で接続されている。
【0005】
このような構造においては、導体温度の上昇に応じて電線8が伸びると、図3に示すように、その伸びた長さだけ弛度抑制装置可動アーム部7aが耐張碍子装置2側に引き寄せられる。この引き寄せられた部分は、弛度抑制装置本体部7に収容される。弛度抑制装置可動アーム部7aの引き寄せに伴い、電線8も引き寄せられるので、径間の弛度が一定に保持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のジャンパ線の接続構造においては、電線8の引き寄せに伴い、一方の電線引留クランプ6も同じ長さ引き寄せられるので、ジャンパ線9の支持点間隔が狭められ、9aで示すように一方の電線引留クランプ6と支持碍子3間のジャンパ線9の弛みが増加することになる。このように弛みが増加すると、ジャンパ線9に大きな曲げ歪みが発生して疲労強度を低下させる原因となり、また、ジャンパ線9の弛み最下点と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離が減少し、危険な状態に至る問題がある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、電線が伸びた際に径間の弛度を一定に保持するための電線の引き寄せ時に生じるジャンパ線の弛みの増加を吸収することができ、これによってジャンパ線の疲労強度の低下、並びにジャンパ線と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離の減少による危険状態を回避することができるジャンパ線の接続構造及びジャンパ線の弛み吸収方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のジャンパ線の接続構造は、架空送電線路の径間における温度上昇に伴う電線の伸びを吸収して電線の弛みを抑制する構造を成す際に、電線を鉄塔腕金の両側に引き留める両側のクランプにジャンパ線の端を接続し、この接続間を鉄塔腕金に取り付けられた碍子で把持するジャンパ線の接続構造において、前記ジャンパ線を把持する碍子は、前記電線の伸びを吸収するための電線の引き寄せ方向へ倒れる復元力を有することを特徴としている。
【0009】
また、前記ジャンパ線を把持する碍子は、前記電線に伸びが無い状態にあって、前記ジャンパ線における前記碍子の把持位置と前記両側のクランプへの接続位置との間の双方の弛みが、ほぼ等しくなる位置で前記ジャンパ線を把持することを特徴としている。
【0010】
また、本発明のジャンパ線の弛み吸収方法は、架空送電線路の径間における温度上昇に伴う電線の伸びを吸収して電線の弛みを抑制する構成にあって、前記電線を鉄塔腕金の両側に引き留める両側のクランプにジャンパ線の端を接続し、この接続間を前記鉄塔腕金に取り付けられた碍子で把持し、この把持を行う碍子を、前記電線の伸びを吸収するための電線の引き寄せ時に、同じ引き寄せ方向へ倒すことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るジャンパ線の接続構造の構成を示す図である。但し、この図1に示す本実施の形態において図2又は図3の従来例の各部に対応する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0013】
この図1に示すジャンパ線の接続構造が、図2又は図3に示した従来の構造と異なる点は、支持碍子3を鉄塔腕金1に固定せず、可倒式支持碍子取付座4bによって可倒可能に取り付けたことにある。
【0014】
即ち、可倒式支持碍子取付座4bは、支持碍子3をジャンパ線9の経路方向へのみ倒す可倒構造となっており、一方の電線引留クランプ6が移動することにより生じる片側からのジャンパ線9の弛み増加を、電線引留クランプ6と同方向へ支持碍子3を倒すことによって吸収する。
【0015】
この際、支持碍子3はある程度の重みがあるので、電線引留クランプ6が移動する方向と同方向へ倒れる復元力が備わっている。この復元力は、鉄塔腕金1への取付側に対して支持碍子3への取付側の座面が回転できるように成された取付座4bに、予め想定した復元力に等しい力を発生させることができるバネや他の張力手段を用いることにより実現されている。
【0016】
但し、支持碍子3を一定方向へのみ倒す方法は、可倒式支持碍子取付座4bの自己復元力を利用する以外に、外部からのコントロールによる方法としても良い。
【0017】
このようなジャンパ線の接続構造において、ジャンパ線9の弛みが正常状態である場合は、図2に示したように、一方の電線引留クランプ6と支持碍子3間並びに、他方の電線引留クランプ6と支持碍子3間の双方のジャンパ線9の弛みがほぼ等しくなるように、言い換えれば支持碍子3がほぼ垂直状態となるように、支持碍子3が復元力と反対方向に引き寄せられてジャンパ線把持クランプ5でジャンパ線9に取り付けられている。
【0018】
そして、導体温度の上昇に応じて電線8が伸びると、図1に示すように、その伸びた長さだけ弛度抑制装置可動アーム部7aが耐張碍子装置2側に引き寄せられ、この引き寄せに伴い電線8も引き寄せられる。この際、一方の電線引留クランプ6も同様に引き寄せられるので、ジャンパ線9の弛みが増加するが、支持碍子3は可倒式支持碍子取付座4bの復元力によって上記の引き寄せ方向と同方向へ倒れるので、その増加は吸収される。これによって、一方の電線引留クランプ6と支持碍子3間並びに、他方の電線引留クランプ6と支持碍子3間の双方のジャンパ線9の弛みは、ほぼ等しく保持される。
【0019】
これによって、ジャンパ線9に従来のような弛みの増加による大きな曲げ歪みが発生することは無いので、その曲げ歪みによる疲労強度の低下を防止することができる。また、ジャンパ線9の弛み最下点と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離が減少することも無くなるので、絶縁離隔距離の減少による危険な状態を回避することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電線を鉄塔腕金の両側に引き留める両側のクランプにジャンパ線の端を接続し、この接続間を鉄塔腕金に取り付けられた碍子で把持するジャンパ線の接続構造において、ジャンパ線を把持する碍子を、電線の伸びを吸収するための電線の引き寄せ方向へ倒れる復元力を有するものとした。これによって、電線引き寄せ時にクランプが同様に引き寄せられることでジャンパ線の弛みが増加した場合に、碍子がその引き寄せ方向と同方向へ倒れるので、その増加が吸収される。従って、電線が伸びた際に径間の弛度を一定に保持するための電線の引き寄せ時に生じるジャンパ線の弛みの増加を吸収することができ、これによってジャンパ線の疲労強度の低下、並びにジャンパ線と下相の鉄塔腕金との絶縁離隔距離の減少による危険状態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るジャンパ線の接続構造の構成を示す図である。
【図2】従来のジャンパ線の接続構造の構成を示す図である。
【図3】従来のジャンパ線の接続構造におけるジャンパ線の弛みの増加を示す図である。
【符号の説明】
1 鉄塔腕金
2 耐張碍子装置
3 支持碍子
4a 支持碍子取付座
4b 可倒式支持碍子取付座
5 ジャンパ線把持クランプ
6 電線引留クランプ
7 弛度抑制装置本体部
7a 弛度抑制装置可動アーム部
8 電線
9 ジャンパ線
Claims (3)
- 架空送電線路の径間における温度上昇に伴う電線の伸びを吸収して電線の弛みを抑制する構造を成す際に、電線を鉄塔腕金の両側に引き留める両側のクランプにジャンパ線の端を接続し、この接続間を鉄塔腕金に取り付けられた碍子で把持するジャンパ線の接続構造において、
前記ジャンパ線を把持する碍子は、前記電線の伸びを吸収するための電線の引き寄せ方向へ倒れる復元力を有する
ことを特徴とするジャンパ線の接続構造。 - 前記ジャンパ線を把持する碍子は、前記電線に伸びが無い状態にあって、前記ジャンパ線における前記碍子の把持位置と前記両側のクランプへの接続位置との間の双方の弛みが、ほぼ等しくなる位置で前記ジャンパ線を把持する
ことを特徴とする請求項1に記載のジャンパ線の接続構造。 - 架空送電線路の径間における温度上昇に伴う電線の伸びを吸収して電線の弛みを抑制する構成にあって、前記電線を鉄塔腕金の両側に引き留める両側のクランプにジャンパ線の端を接続し、この接続間を前記鉄塔腕金に取り付けられた碍子で把持し、この把持を行う碍子を、前記電線の伸びを吸収するための電線の引き寄せ時に、同じ引き寄せ方向へ倒す
ことを特徴とするジャンパ線の弛み吸収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002259747A JP2004104855A (ja) | 2002-09-05 | 2002-09-05 | ジャンパ線の接続構造及びジャンパ線の弛み吸収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002259747A JP2004104855A (ja) | 2002-09-05 | 2002-09-05 | ジャンパ線の接続構造及びジャンパ線の弛み吸収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004104855A true JP2004104855A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32260651
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002259747A Pending JP2004104855A (ja) | 2002-09-05 | 2002-09-05 | ジャンパ線の接続構造及びジャンパ線の弛み吸収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004104855A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105762742A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-07-13 | 国家电网公司 | 一种多翅型整体联板 |
CN106786312A (zh) * | 2017-01-22 | 2017-05-31 | 国家电网公司 | 一种110kV线路耐张杆塔双引流装置 |
-
2002
- 2002-09-05 JP JP2002259747A patent/JP2004104855A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105762742A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-07-13 | 国家电网公司 | 一种多翅型整体联板 |
CN106786312A (zh) * | 2017-01-22 | 2017-05-31 | 国家电网公司 | 一种110kV线路耐张杆塔双引流装置 |
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