JP2004104578A - 中継装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】前段の中継装置に回線断や電源の入/切等があっても、TSL中継装置に影響を与えず、正常に補助信号を伝送し、この補助信号を利用した中継装置のリモート制御・監視が正常動作するTSL中継装置の実現を目的とする。
【解決手段】前段の中継装置からのTS信号に補助信号を多重して変調する送信制御部と、当該変調されたTS信号を所定の無線周波数へ変換して送信する送信高周波部と、この受信信号を所定の周波数へ変換する受信高周波部と、当該信号を復調して元のTS信号を出力する受信制御部を有する中継装置において、前段の中継装置からのTS信号の同期信号を検出できなくなった場合、TS信号の代わりに所定のテスト信号を補助信号に多重し、補助信号入力がなくなった場合、補助信号の代わりに所定のダミーデータをTS信号に多重するようにしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】前段の中継装置からのTS信号に補助信号を多重して変調する送信制御部と、当該変調されたTS信号を所定の無線周波数へ変換して送信する送信高周波部と、この受信信号を所定の周波数へ変換する受信高周波部と、当該信号を復調して元のTS信号を出力する受信制御部を有する中継装置において、前段の中継装置からのTS信号の同期信号を検出できなくなった場合、TS信号の代わりに所定のテスト信号を補助信号に多重し、補助信号入力がなくなった場合、補助信号の代わりに所定のダミーデータをTS信号に多重するようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、補助信号を多重する中継装置において、送信側入力データの状態によらず、安定した本線信号と補助信号が伝送可能な手段と当該機能を内蔵した装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放送局等において、ニュースや番組などの素材の中継伝送には、FPU(FieldPick−up Unit)やTSL(Transmitter to Studio Link)と呼ばれる無線式の中継装置が使われている。 FPUやTSL中継装置は、ARIB(Association of Radio Industries and Business)により標準規格が策定されている。FPU中継装置は、可搬形の無線中継装置であり中継車等により送信地点まで中継装置を持っていったり、ヘリコプタに搭載したりして最寄りの中継所(点)や放送局へ向けて素材とよばれる映像・音声信号などを伝送するシステムである。TSL中継装置は、固定形の無線中継装置でFPU中継装置からの信号を放送局まで伝送したり、TSL中継装置からの信号をさらに遠地へ中継伝送したりするシステムである。
FPUの使用形態は運用の便をはかるため、一般的に変調および高周波部への電源供給を行う送信制御部と、無線周波数への変換周波数および電力増幅を行う送信高周波部、受信した無線周波数を低雑音増幅して中間周波数へ変換する受信高周波部と、中間周波数を受け取り、復調および受信高周波部への電源供給を行う受信制御部に別れ構成されている。TSL中継装置についてもFPU中継装置と同様の使用形態をとることがある。本説明では、TSL中継装置はFPU中継装置と同じ形態で使用していることを前提に説明する。
【0003】
前述の中継装置には、大きく分けて、アナログ方式とデジタル方式とがある。アナログ方式は、通常、映像・音声信号などを直接送信制御部に入力しアナログ変調を行い、送信高周波部にて送信し、受信高周波部にて受信し、受信制御部で元の映像・音声信号などを出力する。 デジタル方式は、中継装置内蔵あるいは外付けの映像・音声圧縮変換装置によりデジタル信号に変換し、送信制御部にてデジタル変調し、受信制御部にてデジタル復調を行い、元の映像・音声信号あるいは圧縮されたデジタル信号を出力する。 ここで、圧縮したデジタル信号は、多重・分離をしやすくするため、TS(Transport Stream)パケット信号となっている。 中継装置には、このTSパケット信号をRS(Reed−Solomon)符号による誤り訂正符号化/復号化(外符号)を行う回路が内蔵されており、伝送路に適した誤り訂正を行っている。
【0004】
従来のアナログ変調方式のTSL送信装置は、FPU送信装置より送信された信号をFPU受信装置で受信し、次の中継地点までTSL送信装置を使い、再び伝送する「通り中継」を行っている。「通り中継」の方法は種々あるが、その内代表的な方法について説明する。まず、一般的な「IF通り中継」方式について説明する。
この方式は、無線周波数(RF)で受信した信号を、一度、周波数の低い中間周波数(IF)に変換し、そのまま送信装置に渡して、送信装置で再び無線周波数に変換し伝送する方式である。 この方式は、通り中継地点で復調・変調の処理を行わないため、受信制御部、送信制御部を不要とし、復調・再変調による劣化を生じない。 またIF信号を光信号に変換し、遠地で光からIF信号に戻し伝送する方式もある。
【0005】
次に、「ベースバンド通り中継」方式について説明する。 アナログ変復調の方式では、受信高周波部で受信した信号を受信制御部において映像・音声・制御信号等に復調し、送信制御部にベースバンドである映像・音声・制御信号を入力し、再び変調し送信高周波部より送信する。このような変復調を行うことにより、初段の中継点で正しく信号が伝送できているか確認できるメリットはあるが、変復調のプロセスを経由するため、劣化が大きい。 デジタル変復調の方式では、アナログ変復調の方式と同様に、受信高周波部で受信した信号を受信制御部にて復調する。復調した信号は、RS符号化されたTSパケット信号から構成されているため、制御部に内蔵した誤り訂正回路により伝送路にて発生した誤りを訂正することができる。この大きなメリットにより、複数段中継を行った場合でも、誤り訂正回路の遅延量を考慮しなければ、伝送路による品質劣化がなく中継することができる。
【0006】
TSL中継装置では、ARIB規格により2種類の物理接続インタフェースが規定されている。一つの方式は、DVB−ASI(Digital Video Broadcasting for Europe−Asynchronous Serial Interface)、もうひとつが日本国内規格であるARIB STD B18(データ・クロック別送シリアルインタフェース)である。DVB−ASIでは信号は同期信号を含んだTSパケット形態で送られる。ARIB STD B18では、基準となるリファレンスクロック、送信制御部への入力となるデジタルデータ、クロック信号から構成され、DVB−ASIと同様、通常、TSパケット信号が使用される。
TSL中継装置の用途としては、ニュース・音楽番組・スポーツ中継など様々であるが、これらの回線は重要であるため、中継装置の設定を制御したり、監視したりする必要性がある。 制御・監視を行う通信回線は、公衆電話回線、専用電話回線、FPU/TSL中継装置の制御信号(アナログ変調方式時)を使う無線方式など様々である。
【0007】
デジタルTSL装置では、本来、伝送する圧縮された映像・音声信号とは別に補助データと呼ばれる時間独立した信号を多重し、伝送することが可能である。この補助信号は、ARIB STD B12により規定され、フレーム区間の一部を使用している。 補助信号の用途としては、中継装置のリモート(遠隔)制御・監視、サブチャンネル信号の伝送、デジタルデータの伝送など様々考えられる。中継装置のリモート制御・監視の一形態を、図2を例にして詳細に説明する。前段の中継装置(受信高周波部12、受信制御部13)から送られてきたTS信号は、図示しないスイッチャによって信号選択された後、TSL送信制御部14に入力される。同時にリモコン子局19の状態(監視信号)をデジタル多重端局装置18に送り、TSL送信制御部14の補助信号として入力し伝送する。 TSL受信装置では、送信側の逆の処理となり、TSL受信制御部17より補助信号を出力し、デジタル多重端局装置20にて元の監視信号として取り出す。デジタル多重端局装置20では、必要に応じた誤り訂正処理を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述のようなTSL中継装置で補助信号を利用してリモコン子局19の監視を行おうとした場合、リモコン親局21からの通信回線だけでなく、リモコン子局19からリモコン親局21への回線からなる双方向回線が必要で回線設置の費用がかかる。 リモコン装置による中継装置の監視は、常時行わなければいけないので、補助信号はいかなる状態でも正しく伝送できなければならない。しかし、送信制御部14に入力する信号がなくなったり、破綻した場合、TSL中継装置では、フレーム構造をもつデータの中身が正しくなくなり、受信側で正常に補助信号が復調できなくなる場合がある。 補助信号が復調できないと、TSL送信中継装置に多重した監視信号、すなわち、リモコン子局の監視信号が送られないことがある。そのため、TSL送信中継装置の入力状態により、アラームを検出した場合、補助信号により緊急に予備系統に切り換えるシステムでは、検出結果そのものを伝送できなくなる欠点がある。
また、補助信号を入力する側の装置の電源断、信号断、故障などにより、補助信号が正しく入力されない場合も、上記と同様に受信側で本線の映像・音声信号が正常に復調できなくなるおそれがある。
本発明はこれらの欠点を除去し、TSL中継装置前段の中継装置に、回線断や電源の入/切等があっても、TSL中継装置に影響を与えず、正常に補助信号を伝送し、この補助信号を利用した中継装置のリモート制御・監視が正常動作するTSL中継装置の実現を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、前段の中継装置からのTS信号に補助信号を多重して変調する送信制御部と、当該変調されたTS信号を所定の無線周波数へ変換して送信する送信高周波部と、この受信信号を所定の周波数へ変換する受信高周波部と、当該信号を復調して元のTS信号を出力する受信制御部を有する中継装置において、前段の中継装置からのTS信号の同期信号を検出できなくなった場合、TS信号の代わりに送信制御部内蔵の所定のテスト信号を補助信号に多重するようにしたものである。
また、補助信号入力がなくなった場合、当該補助信号の代わりに送信制御部内で所定のダミーデータをTS信号に多重するようにしたものである。
その結果、前段の中継装置に回線断や電源の入/切等があっても、TSL中継装置に影響を与えず正常に補助信号を伝送でき、この補助信号を利用した中継装置のリモート制御・監視装置が正常動作する。また、補助信号入力がなくなった場合にも、補助信号の代わりにダミーデータが挿入されるので、本線のTS信号を破綻させないで伝送することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のTSL中継装置における送信制御部の実施形態について、図面を参照しながら説明する。 図1に、実施形態の一例を挙げる。 入力信号は、ASI TS1とARIB TS2の2種類あるため、データ選択回路1にて装置に設定されたどちらかを選択する。 次に、入力されたTS信号から、TS同期検出回路2により同期信号パターンを探し出し、同期確立を行う。 次に、同期確立状態をTS同期検出回路2内の同期監視回路で監視し、指定の回数以上同期信号パターンを受信しない場合、切換信号を発生し、これにより、通常/テスト信号切換回路3で生成した疑似ランダムテスト信号に切り換えて、連続した信号とする。 安定した連続信号に補助信号挿入回路4にて補助信号11を入れる。補助信号11を挿入したあと、変調回路5により規定の変調方式に変調し、送信高周波部7へ送り出す。
即ち、TSL送信制御部の入力となる前段中継回線からのTS信号の同期信号を検出して、同期信号がなくなった場合に、送信中の補助信号に影響を与えないよう、TSL送信制御部内蔵のテスト信号に切り換える。 なお、補助信号入力がなくなった場合に、送信制御部内でダミーデータを挿入し、本線信号を破綻させないで伝送することも可能である。
【0011】
また、図2に示すTSL通り中継システムの中で、中継装置受信高周波部12や中継装置受信制御部13の状態は、TSL中継装置送信制御部14内のTS同期検出回路2により検出し、デジタル多重端局装置18の指示によらず検出結果を補助信号に多重する。 多重した補助信号はTSL中継装置送信高周波部15、TSL中継装置受信高周波部16、TSL中継装置受信制御部17を経由し、デジタル多重端局装置20へ補助信号出力として伝送される。デジタル多重端局装置20より得た情報を基に、リモコン親局21はリモコン子局19へ新たに指示を行うことも可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、TSL送信制御部の入力となる前段中継回線からのTS信号の同期信号を検出して、同期信号がなくなった場合に送信中の補助信号に影響が与えないよう、TSL送信制御部内蔵のテスト信号に切り換えれば、TSL中継装置前段の中継装置に回線断や電源の入/切等があっても、TSL中継装置に影響を与えず正常に補助信号を伝送でき、この補助信号を利用した中継装置のリモート制御・監視装置が正常動作する。即ち、TSL中継装置の前段の中継回線の状態に影響されないだけでなく、メンテナンスを行う際も、特段TSL送信中継装置の入力信号を切ることに注意を払わず行うことができ、放送事故を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るTSL送信制御部の一実施例を示すブロック図
【図2】デジタル変調方式TSL通り中継システムの一例を示すブロック図
【符号の説明】
1:データ選択回路、2:TS同期検出回路、3:通常/テスト信号切換回路、4:補助信号挿入回路、5:変調回路、6:クロック分配・制御回路、7:送信高周波部、11:補助信号、12:中継装置受信高周波部、13:中継装置受信制御部、14:TSL中継装置送信制御部、15:TSL中継装置送信高周波部、16:TSL中継装置受信高周波部、17:TSL中継装置受信制御部、18:デジタル多重端局装置、19:リモコン子局、20:デジタル多重端局装置、21:リモコン親局。
【発明の属する技術分野】
本発明は、補助信号を多重する中継装置において、送信側入力データの状態によらず、安定した本線信号と補助信号が伝送可能な手段と当該機能を内蔵した装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放送局等において、ニュースや番組などの素材の中継伝送には、FPU(FieldPick−up Unit)やTSL(Transmitter to Studio Link)と呼ばれる無線式の中継装置が使われている。 FPUやTSL中継装置は、ARIB(Association of Radio Industries and Business)により標準規格が策定されている。FPU中継装置は、可搬形の無線中継装置であり中継車等により送信地点まで中継装置を持っていったり、ヘリコプタに搭載したりして最寄りの中継所(点)や放送局へ向けて素材とよばれる映像・音声信号などを伝送するシステムである。TSL中継装置は、固定形の無線中継装置でFPU中継装置からの信号を放送局まで伝送したり、TSL中継装置からの信号をさらに遠地へ中継伝送したりするシステムである。
FPUの使用形態は運用の便をはかるため、一般的に変調および高周波部への電源供給を行う送信制御部と、無線周波数への変換周波数および電力増幅を行う送信高周波部、受信した無線周波数を低雑音増幅して中間周波数へ変換する受信高周波部と、中間周波数を受け取り、復調および受信高周波部への電源供給を行う受信制御部に別れ構成されている。TSL中継装置についてもFPU中継装置と同様の使用形態をとることがある。本説明では、TSL中継装置はFPU中継装置と同じ形態で使用していることを前提に説明する。
【0003】
前述の中継装置には、大きく分けて、アナログ方式とデジタル方式とがある。アナログ方式は、通常、映像・音声信号などを直接送信制御部に入力しアナログ変調を行い、送信高周波部にて送信し、受信高周波部にて受信し、受信制御部で元の映像・音声信号などを出力する。 デジタル方式は、中継装置内蔵あるいは外付けの映像・音声圧縮変換装置によりデジタル信号に変換し、送信制御部にてデジタル変調し、受信制御部にてデジタル復調を行い、元の映像・音声信号あるいは圧縮されたデジタル信号を出力する。 ここで、圧縮したデジタル信号は、多重・分離をしやすくするため、TS(Transport Stream)パケット信号となっている。 中継装置には、このTSパケット信号をRS(Reed−Solomon)符号による誤り訂正符号化/復号化(外符号)を行う回路が内蔵されており、伝送路に適した誤り訂正を行っている。
【0004】
従来のアナログ変調方式のTSL送信装置は、FPU送信装置より送信された信号をFPU受信装置で受信し、次の中継地点までTSL送信装置を使い、再び伝送する「通り中継」を行っている。「通り中継」の方法は種々あるが、その内代表的な方法について説明する。まず、一般的な「IF通り中継」方式について説明する。
この方式は、無線周波数(RF)で受信した信号を、一度、周波数の低い中間周波数(IF)に変換し、そのまま送信装置に渡して、送信装置で再び無線周波数に変換し伝送する方式である。 この方式は、通り中継地点で復調・変調の処理を行わないため、受信制御部、送信制御部を不要とし、復調・再変調による劣化を生じない。 またIF信号を光信号に変換し、遠地で光からIF信号に戻し伝送する方式もある。
【0005】
次に、「ベースバンド通り中継」方式について説明する。 アナログ変復調の方式では、受信高周波部で受信した信号を受信制御部において映像・音声・制御信号等に復調し、送信制御部にベースバンドである映像・音声・制御信号を入力し、再び変調し送信高周波部より送信する。このような変復調を行うことにより、初段の中継点で正しく信号が伝送できているか確認できるメリットはあるが、変復調のプロセスを経由するため、劣化が大きい。 デジタル変復調の方式では、アナログ変復調の方式と同様に、受信高周波部で受信した信号を受信制御部にて復調する。復調した信号は、RS符号化されたTSパケット信号から構成されているため、制御部に内蔵した誤り訂正回路により伝送路にて発生した誤りを訂正することができる。この大きなメリットにより、複数段中継を行った場合でも、誤り訂正回路の遅延量を考慮しなければ、伝送路による品質劣化がなく中継することができる。
【0006】
TSL中継装置では、ARIB規格により2種類の物理接続インタフェースが規定されている。一つの方式は、DVB−ASI(Digital Video Broadcasting for Europe−Asynchronous Serial Interface)、もうひとつが日本国内規格であるARIB STD B18(データ・クロック別送シリアルインタフェース)である。DVB−ASIでは信号は同期信号を含んだTSパケット形態で送られる。ARIB STD B18では、基準となるリファレンスクロック、送信制御部への入力となるデジタルデータ、クロック信号から構成され、DVB−ASIと同様、通常、TSパケット信号が使用される。
TSL中継装置の用途としては、ニュース・音楽番組・スポーツ中継など様々であるが、これらの回線は重要であるため、中継装置の設定を制御したり、監視したりする必要性がある。 制御・監視を行う通信回線は、公衆電話回線、専用電話回線、FPU/TSL中継装置の制御信号(アナログ変調方式時)を使う無線方式など様々である。
【0007】
デジタルTSL装置では、本来、伝送する圧縮された映像・音声信号とは別に補助データと呼ばれる時間独立した信号を多重し、伝送することが可能である。この補助信号は、ARIB STD B12により規定され、フレーム区間の一部を使用している。 補助信号の用途としては、中継装置のリモート(遠隔)制御・監視、サブチャンネル信号の伝送、デジタルデータの伝送など様々考えられる。中継装置のリモート制御・監視の一形態を、図2を例にして詳細に説明する。前段の中継装置(受信高周波部12、受信制御部13)から送られてきたTS信号は、図示しないスイッチャによって信号選択された後、TSL送信制御部14に入力される。同時にリモコン子局19の状態(監視信号)をデジタル多重端局装置18に送り、TSL送信制御部14の補助信号として入力し伝送する。 TSL受信装置では、送信側の逆の処理となり、TSL受信制御部17より補助信号を出力し、デジタル多重端局装置20にて元の監視信号として取り出す。デジタル多重端局装置20では、必要に応じた誤り訂正処理を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述のようなTSL中継装置で補助信号を利用してリモコン子局19の監視を行おうとした場合、リモコン親局21からの通信回線だけでなく、リモコン子局19からリモコン親局21への回線からなる双方向回線が必要で回線設置の費用がかかる。 リモコン装置による中継装置の監視は、常時行わなければいけないので、補助信号はいかなる状態でも正しく伝送できなければならない。しかし、送信制御部14に入力する信号がなくなったり、破綻した場合、TSL中継装置では、フレーム構造をもつデータの中身が正しくなくなり、受信側で正常に補助信号が復調できなくなる場合がある。 補助信号が復調できないと、TSL送信中継装置に多重した監視信号、すなわち、リモコン子局の監視信号が送られないことがある。そのため、TSL送信中継装置の入力状態により、アラームを検出した場合、補助信号により緊急に予備系統に切り換えるシステムでは、検出結果そのものを伝送できなくなる欠点がある。
また、補助信号を入力する側の装置の電源断、信号断、故障などにより、補助信号が正しく入力されない場合も、上記と同様に受信側で本線の映像・音声信号が正常に復調できなくなるおそれがある。
本発明はこれらの欠点を除去し、TSL中継装置前段の中継装置に、回線断や電源の入/切等があっても、TSL中継装置に影響を与えず、正常に補助信号を伝送し、この補助信号を利用した中継装置のリモート制御・監視が正常動作するTSL中継装置の実現を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、前段の中継装置からのTS信号に補助信号を多重して変調する送信制御部と、当該変調されたTS信号を所定の無線周波数へ変換して送信する送信高周波部と、この受信信号を所定の周波数へ変換する受信高周波部と、当該信号を復調して元のTS信号を出力する受信制御部を有する中継装置において、前段の中継装置からのTS信号の同期信号を検出できなくなった場合、TS信号の代わりに送信制御部内蔵の所定のテスト信号を補助信号に多重するようにしたものである。
また、補助信号入力がなくなった場合、当該補助信号の代わりに送信制御部内で所定のダミーデータをTS信号に多重するようにしたものである。
その結果、前段の中継装置に回線断や電源の入/切等があっても、TSL中継装置に影響を与えず正常に補助信号を伝送でき、この補助信号を利用した中継装置のリモート制御・監視装置が正常動作する。また、補助信号入力がなくなった場合にも、補助信号の代わりにダミーデータが挿入されるので、本線のTS信号を破綻させないで伝送することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のTSL中継装置における送信制御部の実施形態について、図面を参照しながら説明する。 図1に、実施形態の一例を挙げる。 入力信号は、ASI TS1とARIB TS2の2種類あるため、データ選択回路1にて装置に設定されたどちらかを選択する。 次に、入力されたTS信号から、TS同期検出回路2により同期信号パターンを探し出し、同期確立を行う。 次に、同期確立状態をTS同期検出回路2内の同期監視回路で監視し、指定の回数以上同期信号パターンを受信しない場合、切換信号を発生し、これにより、通常/テスト信号切換回路3で生成した疑似ランダムテスト信号に切り換えて、連続した信号とする。 安定した連続信号に補助信号挿入回路4にて補助信号11を入れる。補助信号11を挿入したあと、変調回路5により規定の変調方式に変調し、送信高周波部7へ送り出す。
即ち、TSL送信制御部の入力となる前段中継回線からのTS信号の同期信号を検出して、同期信号がなくなった場合に、送信中の補助信号に影響を与えないよう、TSL送信制御部内蔵のテスト信号に切り換える。 なお、補助信号入力がなくなった場合に、送信制御部内でダミーデータを挿入し、本線信号を破綻させないで伝送することも可能である。
【0011】
また、図2に示すTSL通り中継システムの中で、中継装置受信高周波部12や中継装置受信制御部13の状態は、TSL中継装置送信制御部14内のTS同期検出回路2により検出し、デジタル多重端局装置18の指示によらず検出結果を補助信号に多重する。 多重した補助信号はTSL中継装置送信高周波部15、TSL中継装置受信高周波部16、TSL中継装置受信制御部17を経由し、デジタル多重端局装置20へ補助信号出力として伝送される。デジタル多重端局装置20より得た情報を基に、リモコン親局21はリモコン子局19へ新たに指示を行うことも可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、TSL送信制御部の入力となる前段中継回線からのTS信号の同期信号を検出して、同期信号がなくなった場合に送信中の補助信号に影響が与えないよう、TSL送信制御部内蔵のテスト信号に切り換えれば、TSL中継装置前段の中継装置に回線断や電源の入/切等があっても、TSL中継装置に影響を与えず正常に補助信号を伝送でき、この補助信号を利用した中継装置のリモート制御・監視装置が正常動作する。即ち、TSL中継装置の前段の中継回線の状態に影響されないだけでなく、メンテナンスを行う際も、特段TSL送信中継装置の入力信号を切ることに注意を払わず行うことができ、放送事故を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るTSL送信制御部の一実施例を示すブロック図
【図2】デジタル変調方式TSL通り中継システムの一例を示すブロック図
【符号の説明】
1:データ選択回路、2:TS同期検出回路、3:通常/テスト信号切換回路、4:補助信号挿入回路、5:変調回路、6:クロック分配・制御回路、7:送信高周波部、11:補助信号、12:中継装置受信高周波部、13:中継装置受信制御部、14:TSL中継装置送信制御部、15:TSL中継装置送信高周波部、16:TSL中継装置受信高周波部、17:TSL中継装置受信制御部、18:デジタル多重端局装置、19:リモコン子局、20:デジタル多重端局装置、21:リモコン親局。
Claims (2)
- 前段の中継装置からのTS(Transport Stream)信号に補助信号を多重して変調する送信制御部と、当該変調されたTS信号を所定の無線周波数へ変換して送信する送信高周波部と、この受信信号を所定の周波数へ変換する受信高周波部と、当該信号を復調して元のTS信号を出力する受信制御部を有する中継装置において、上記前段の中継装置からのTS信号の同期信号を検出できなくなった場合、上記TS信号の代わりに上記送信制御部内蔵の所定のテスト信号を上記補助信号に多重することを特徴とする中継装置。
- 前段の中継装置からのTS信号に補助信号を多重して変調する送信制御部と、当該変調されたTS信号を所定の無線周波数へ変換して送信する送信高周波部と、この受信信号を所定の周波数へ変換する受信高周波部と、当該信号を復調して元のTS信号を出力する受信制御部を有する中継装置において、上記補助信号入力がなくなった場合、当該補助信号の代わりに上記送信制御部内で所定のダミーデータを上記TS信号に多重することを特徴とする中継装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002265502A JP2004104578A (ja) | 2002-09-11 | 2002-09-11 | 中継装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002265502A JP2004104578A (ja) | 2002-09-11 | 2002-09-11 | 中継装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004104578A true JP2004104578A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32264628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002265502A Pending JP2004104578A (ja) | 2002-09-11 | 2002-09-11 | 中継装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004104578A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006074647A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Ikegami Tsushinki Co Ltd | デジタルfpu送信機 |
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2002
- 2002-09-11 JP JP2002265502A patent/JP2004104578A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006074647A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Ikegami Tsushinki Co Ltd | デジタルfpu送信機 |
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