JP2004103953A - レーザチップキャリアおよびレーザモジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明のチップキャリア12の上面12aには、レーザチップ10とともにメタルブロック30が搭載される。メタルブロックの斜面30aは、レーザチップ10の上部電極の付近からチップキャリアの上面付近まで延在する。このため、上部電極とメタルブロック30の一端を短いワイヤによってワイヤボンディングできる。メタルブロック30の他端を配線部材20の導体パターン22とワイヤボンディングすれば、信号入力ピン26を介して駆動電流信号をレーザチップに供給できる。ボンディングワイヤが短いので、駆動電流経路のインダクタンスを抑え、出力光信号の劣化を防止できる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザモジュール内でレーザチップを搭載するレーザチップキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザモジュールは、光通信用の光源として一般的に使用されている。レーザモジュールは、外部からの電気信号を光信号に変換して出力する。レーザモジュールは、半導体レーザチップを内蔵している。レーザモジュールは、外部から駆動電流信号を受け取る。この駆動電流信号がレーザチップに注入され、これによりレーザチップが発光する。レーザチップから発する光は、駆動電流信号に応じたパワーを有する。駆動電流信号が変調されていれば、レーザモジュールは、駆動電流信号と同じように変調された光信号を出力する(特許文献1および2参照)。
【0003】
図7は、従来のレーザモジュール内に配置されたレーザチップを示す概略斜視図である。レーザチップ10は、チップキャリア12の上面に搭載されている。チップキャリア12の上面には、導体パターン12bおよび12bが設けられている。レーザチップ10の底面は、導体パターン12bに接触している。レーザチップ10の底面に設けられた電極は、導体パターン12bに電気的に接続されている。一方、レーザチップ10の上面に設けられた電極は、ワイヤ14を介して導体パターン12bにワイヤボンディングされている。
【0004】
レーザモジュール内には、配線部材20がチップキャリア12に対向するようにして配置されている。配線部材20の上面には、導体パターン22aおよび22bが設けられている。これらの導体パターンは、レーザモジュールの外側へ延びる2本の信号入力ピン(図示せず)にそれぞれ電気的に接続されている。レーザモジュールは、これらの信号入力ピンを介して駆動電流信号を受け取る。導体パターン22aは、ワイヤ24aによって導体パターン12bにワイヤボンディングされている。同様に、導体パターン22bは、ワイヤ24bによって導体パターン12bにワイヤボンディングされている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−240874号公報
【特許文献2】
特開2000−91695号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示されるように、レーザチップ10の上面とチップキャリア12の上面との間には、レーザチップ10の厚みに相当する段差が生じている。この段差のために、レーザチップ10の上面の電極と導体パターン12bとを結ぶボンディングワイヤ14が比較的長くなる。ボンディングワイヤ14が長いと、レーザチップ10の駆動電流経路のインダクタンスが大きくなる。このため、レーザモジュールに入力された駆動電流信号が劣化しやすく、それに応じて出力光信号も劣化しやすい。駆動電流信号の劣化は、その駆動電流信号が高周波信号のときに特に顕著である。
【0007】
そこで、この発明は、レーザチップに接続されるボンディングワイヤを短縮することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明のチップキャリアは、その上面にレーザチップが搭載されている。このレーザチップの下面には、駆動電流を注入するための下部電極が設けられている。チップキャリアの上面には、導体パターンが設けられている。レーザチップの下部電極は、この導体パターンに電気的に接続されている。このレーザチップの上面には、駆動電流を注入するための上部電極が設けられている。このチップキャリアは、レーザチップの上部電極の付近からチップキャリアの上面付近まで延在する導電性部材を有している。この導電性部材は、チップキャリアの上面に対して傾斜した傾斜部を有している。レーザチップの上部電極は、この導電性部材にワイヤボンディングされている。
【0009】
この発明のレーザモジュールは、(a)上記のチップキャリアと、(b)このチップキャリアに対向し、その上面に第1および第2の導体パターンを有する配線部材と、(c)このチップキャリアおよび配線部材を収容する筐体と、(d)第1および第2の導体パターンにそれぞれ電気的に接続され、筐体の外側に延びる第1および第2の信号入力ピンとを備えている。配線部材の第1導体パターンは、チップキャリア上の導体パターンにワイヤボンディングされている。配線部材の第2導体パターンは、チップキャリアの導電性部材にワイヤボンディングされている。このレーザモジュール内において、配線部材の導体パターンと信号入力ピンとの間に電気回路が設けられていてもよい。この電気回路は、例えば、レーザチップの駆動電流信号の増幅回路である。
【0010】
導電性部材の一部は、レーザチップの上部電極の付近に位置する。この部分と上部電極とは、短いワイヤを用いてワイヤボンディングできる。導電性部材は、チップキャリアの上面付近に位置する部分も含んでいる。この部分と配線部材の第2導体パターンとは、短いワイヤを用いてワイヤボンディングできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
【0012】
(第1実施形態)
図1〜図3を参照しながら、第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成を説明する。図1は、このレーザモジュール1の構成を示す部分破断斜視図である。図2は、レーザモジュール1の部分破断側面図である。図3は、レーザモジュール1に内蔵されたチップキャリア12の構成を示す斜視図である。図1および図2では、レーザモジュール1の筐体8の上壁は図示されていない。
【0013】
レーザモジュール1は、バタフライ型のモジュールである。レーザモジュール1の筐体8内には、チップキャリア12が収容されている。チップキャリア12は、絶縁性または半絶縁性である。チップキャリア12は、直方体形状を有している。チップキャリア12の上面は、筐体8の底面と実質的に平行である。チップキャリア12は、搭載部材16上に搭載されている。搭載部材16は、ペルチェ素子18の上に固定されている。ペルチェ素子18は、筐体8の底面に固定されている。
【0014】
チップキャリア12の上面12aには、半導体レーザチップ10およびメタルブロック30が搭載されている。レーザチップ10は、駆動電流を注入するための二つの電極、すなわち上部電極および下部電極(図示せず)を有している。上部電極は、レーザチップ10の上面に設けられ、下部電極は、レーザチップ10の底面に設けられている。チップキャリア12の上面には、導体パターン12bも設けられている。レーザチップ10は、導体パターン12b上に設置されている。レーザチップ10の下部電極は、導体パターン12bに電気的に接続されている。導体パターン12bは、レーザチップ10からチップキャリア12の一つのエッジまで延在している。
【0015】
筐体8内には、2個の配線部材20、21がさらに収容されている。これらの配線部材20、21は、筐体8の互いに対向する二つの側壁にそれぞれ取り付けられている。配線部材20、21は、チップキャリア12の両側方に配置されている。配線部材20、21の各上面の高さは、チップキャリア12の上面12aの高さに実質的に等しい。配線部材20、21は、それぞれ絶縁体であるセラミックから構成されている。配線部材20、21の上面には、それぞれ複数の導体パターン22が設けられている。各導体パターン22には、信号入力ピン26が接続されている。これらの信号入力ピン26は、筐体8の側壁から外側に延びている。
【0016】
一方の配線部材20は、チップキャリア12とワイヤボンディングされている。具体的には、チップキャリア12上の導体パターン12bと配線部材20上の導体パターン22aが、ワイヤ24aによってワイヤボンディングされている。また、チップキャリア12上のメタルブロック30と配線部材20上の導体パターン22bが、ワイヤ24bによってワイヤボンディングされている。
【0017】
筐体8内には、レンズ40も収容されている。レンズ40は、レーザチップ10の光出射面に対向させて配置されている。レンズ40は、レーザチップ10が発するレーザ光を集光する。筐体8の前壁には、フェルール42が取り付けられている。フェルール42は、光ファイバ(図示せず)を内蔵している。この光ファイバは、レンズ40を介してレーザチップ10に光学的に接続されている。レーザチップ10からのレーザ光は、レンズ40によって集光され、フェルール42内の光ファイバに送られる。レーザ光は、この光ファイバによってレーザモジュール1の外部へ出力される。
【0018】
この実施形態の特徴は、チップキャリア12上にメタルブロック30を設置したことにある。メタルブロック30は、直角三角柱形状を有している。メタルブロック30は、その斜面30aを上に向けて設置されている。斜面30aは、チップキャリア12の上面12aに対して、一定の角度で傾斜している。斜面30aは、レーザチップ10の上面の付近からチップキャリア12の上面12aの付近まで延在している。メタルブロック30は、互いに直交する二つの側面30bおよび30cを有している。側面30bは、チップキャリア12の上面12aに接している。側面30cは、レーザチップ10と対向している。斜面30aと側面30bとが交差するエッジは、チップキャリア12のエッジに位置合わせされている。上面12aに垂直な方向に沿ったメタルブロック30の高さは、レーザチップ10の高さとほぼ同じである。
【0019】
ボンディングワイヤ14は、レーザチップ10の上部電極とメタルブロック30の斜面30aとの間に接続されている。ボンディングワイヤ24bは、配線部材20の導体パターン22bとメタルブロック30の斜面30aとの間に接続されている。この結果、導体パターン22bとレーザチップ10の上部電極とが電気的に接続される。一方、レーザチップ10の下部電極は、チップキャリア12の導体パターン12bに電気的に接続されており、導体パターン12bは配線部材20の導体パターン22aとワイヤボンディングされている。この結果、レーザチップ10の下部電極は、導体パターン22aと電気的に接続されている。このようにして、導体パターン22a、ワイヤ24a、導体パターン12b、レーザチップ10、ワイヤ14、メタルブロック30、ワイヤ24bおよび導体パターン22bからなる電流経路が形成される。なお、表皮効果により、大部分の電流は、メタルブロック30のうち斜面30aを含む表層部を流れる。
【0020】
導体パターン22a、22bには、それぞれ信号入力ピン26a、26bが接続されている。レーザモジュール1の動作時には、外部駆動回路が信号入力ピン26aおよび26bに接続される。外部駆動回路は、レーザチップ10の駆動電流を生成し、信号入力ピン26aおよび26bの一方から他方に流す。この駆動電流は、上記の電流経路を流れて、レーザチップ10に注入される 。これにより、レーザチップ10はレーザ光を発する。
【0021】
以下では、この実施形態の利点を説明する。図3と図7を比較すれば明らかなように、この実施形態のチップキャリア12では、レーザチップ10に接続されるボンディングワイヤ14が従来技術に比べて短い。これは、レーザチップ10の上面とチップキャリア12の上面12aとの段差が、メタルブロック30によって埋められているからである。メタルブロック30の斜面30aは、レーザチップ10の上部電極の高さから、配線部材20の導体パターン22bの高さまで傾斜している。したがって、ワイヤ14および24bは、それぞれ高さのほぼ等しい2点間に接続することができる。このため、ワイヤ14およびワイヤ24bを短縮できる。この結果、駆動電流経路のインダクタンスを抑え、出力光信号の劣化を防止できる。
【0022】
また、ワイヤ14とワイヤ24bが導電性の斜面30aを介して接続されていることは、別の利点を生み出す。以下では、図3と図4を比較しながら、この利点を説明する。ここで、図4は、本実施形態のメタルブロック30と異なる形状のメタルブロック50が搭載されたチップキャリア12を示す斜視図である。
【0023】
図4に示されるメタルブロック50は、直方体形状を有している。チップキャリア12の上面12aには、導体パターン12bに加えて、導体パターン12cが設けられている。メタルブロック50は、この導体パターン12c上に設置され、導体パターン12cに電気的に接続されている。メタルブロック50の上面50aは、レーザチップ10の上部電極にワイヤ14によってワイヤボンディングされている。導体パターン12cは、配線部材20の導体パターン22bにワイヤ24bによってワイヤボンディングされている。メタルブロック50は、レーザチップ10とほぼ同じ高さを有している。このため、ワイヤ14の長さは短くて済む。
【0024】
しかしながら、図4のメタルブロック50を使用した場合、次のような問題が生じる。メタルブロック50では、表皮効果により、レーザチップ10の駆動電流信号の大部分は、上面50aおよび側面50bを含む表層部を流れる。上面50aと側面50b、側面50bと導体パターン12cはそれぞれ直交しているので、駆動電流信号の経路も直角の折れ曲がりを持つ。このような急峻な折れ曲がりを有する経路に沿って駆動電流信号を流すと、駆動電流信号が劣化しやすく、それに応じて出力光信号も劣化しやすい。この劣化は、高周波信号において特に顕著である。つまり、駆動電流経路の急峻な折れ曲がりは、主にレーザモジュールの高周波性能を劣化させる。さらに、図4の例では、メタルブロック50と導体パターン12cとの間に急峻な電流経路の狭まりがある。このような電流経路の狭まりも、高周波性能を劣化させる。
【0025】
これに対し、この実施形態のチップキャリア12では、メタルブロック30が斜面30aを有しており、この斜面30aに沿って駆動電流が流れるようになっている。このため、電流経路に急峻な折れ曲がりはない。したがって、高周波性能の劣化を防止できる。
【0026】
さらに別の利点を説明する。この実施形態のチップキャリア12は、製造が容易である。メタルブロック30は、単純な構造の金属部品である。このため、安価かつ簡単に製造できる。また、メタルブロック30は、レーザチップ10をチップキャリア12上に実装する工程において、レーザチップ10と同様の方法により実装できる。メタルブロック30の実装のために、特殊な設備を用意する必要はない。
【0027】
(第2実施形態)
以下では、図5を参照しながら、この発明の第2の実施形態を説明する。図5は、この実施形態のチップキャリア12の構成を示す斜視図である。第2実施形態では、第1実施形態のメタルブロック30と異なる形状のメタルブロック31がチップキャリア12上に搭載されている。他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0028】
図5に示されるように、メタルブロック31は、多角柱形状を有している。メタルブロック30と同様に、メタルブロック31は、導電性の斜面31aを有している。斜面31aは、チップキャリア12の上面12aに対して一定の角度で傾斜している。斜面31aは、レーザチップ10の上面付近からチップキャリア12の上面12aの付近まで延在している。メタルブロック31は、斜面31aを上向きにして、チップキャリア12の上面12a上に設置されている。
【0029】
第1実施形態との相違点は、メタルブロック31の斜面31aの両側に水平面31dおよび31eが設けられていることである。水平面31dおよび31eは、チップキャリア12の上面12aと実質的に平行である。水平面31dは、レーザチップ10の上面に近い高さを有している。水平面31eは、配線部材20の導体パターン22bに近い高さを有している。斜面31aは、水平面31dおよび31eに挟まれている。水平面31dは、ワイヤ14によってレーザチップ10の上部電極にワイヤボンディングされている。水平面31eは、ワイヤ24bによって配線部材20の導体パターン22bにワイヤボンディングされている。レーザチップ10の駆動電流は、斜面31aならびに水平面31dおよび31eに沿って流れる。
【0030】
以下では、この実施形態の利点を説明する。この実施形態のチップキャリアは、第1実施形態のチップキャリアと同じ効果を奏する。つまり、メタルブロック31がレーザチップ10の上面とチップキャリア12の上面12aとの段差を埋めるので、ボンディングワイヤ14を短縮できる。これにより、出力光信号の劣化を抑えられる。また、電流経路に急峻な折れ曲がりがないので、高周波性能の劣化を抑えられる。メタルブロック31は単純な構造の金属部品なので、この実施形態のチップキャリアは製造が容易である。
【0031】
この実施形態のチップキャリアは、さらに別の利点を有する。すなわち、この実施形態では、チップキャリア12をレーザチップ10および配線部材20にワイヤボンディングしやすい。これは、水平面31dおよび31eにボンディングワイヤ14および24bがそれぞれ接合されるからである。斜面および水平面間よりも水平面同士間の方が、ボンディングワイヤを結線しやすい。ボンディング作業が容易になれば、それに応じて、チップキャリアおよびレーザモジュールの生産性も高まる。
【0032】
(第3実施形態)
以下では、図6を参照しながら、この発明の第3の実施形態を説明する。図6は、この実施形態のチップキャリア12の構成を示す斜視図である。第3実施形態では、上記のメタルブロック30および31と異なる構造のブロック32がチップキャリア12上に搭載されている。他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0033】
ブロック32は、第1実施形態のメタルブロック30と同様に、三角柱形状を有している。しかし、ブロック32は、その全体が金属から構成されているのではない。ブロック32は、三角柱形状のセラミック基体32aと、その基体32aの斜面全体を覆う導体パターン32bから構成されている。導体パターン32bの上面は、チップキャリア12の上面12aに対して一定の角度で傾斜している。ブロック32は、導体パターン32bを上向きにして、チップキャリア12の上面12a上に設置されている。上面12aに垂直な方向に沿ったブロック32の高さは、レーザチップ10の高さとほぼ同じである。
【0034】
導体パターン32bは、ワイヤ14によってレーザチップ10の上部電極にワイヤボンディングされている。また、導体パターン32bは、ワイヤ24bによって配線部材20の導体パターン22bにワイヤボンディングされている。このため、レーザチップ10の駆動電流は、導体パターン32bを流れることになる。
【0035】
この実施形態のチップキャリアは、第1実施形態のチップキャリアと同じ効果を奏する。つまり、ブロック32がレーザチップ10の上面とチップキャリア12の上面12aとの段差を埋めるので、ボンディングワイヤ14の長さを短縮できる。これにより、出力光信号の劣化を抑えられる。また、電流経路に急峻な折れ曲りがないので、高周波性能の劣化を抑えられる。
【0036】
この実施形態は、さらに別の利点を有する。ブロック32は、セラミック基体32aの表面に導体パターン32bを設けた構成を有するので、導体パターン32bに工夫を加える余地があり、応用範囲が広い。例えば、導体パターン32b中に抵抗を設けてインピーダンスマッチングを達成することができる。
【0037】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0038】
上記実施形態では、配線部材20、21の導体パターン22と信号入力ピン26とが直接接続されている。しかしながら、導体パターン22と信号入力ピン26とは、電気回路を介して電気的に接続されていてもよい。この電気回路は、例えば、レーザチップ10の駆動電流信号を増幅する回路であってもよい。
【0039】
【発明の効果】
この発明のチップキャリアは、レーザチップの上部電極の付近からチップキャリアの上面付近まで延在する導電性部材を有している。このため、上部電極と導電性部材とを短いワイヤによってワイヤボンディングすることにより、駆動電流経路を形成できる。したがって、この発明のチップキャリアを備えるレーザモジュールは、劣化の少ない光信号を出力でき、高周波性能にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のレーザモジュールの構成を示す部分破断斜視図である。
【図2】第1実施形態のレーザモジュールの構成を示す部分破断側面図である。
【図3】第1実施形態のチップキャリアの構成を示す斜視図である。
【図4】比較例のチップキャリアの構成を示す斜視図である。
【図5】第2実施形態のチップキャリアの構成を示す斜視図である。
【図6】第3実施形態のチップキャリアの構成を示す斜視図である。
【図7】従来技術のチップキャリアの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…レーザモジュール、8…筐体、10…レーザチップ、12…チップキャリア、12bおよび12c…導体パターン、14、24aおよび24b…ボンディングワイヤ、16…搭載部材、18…温度調節手段としてのペルチェ素子、20および21…配線部材20…導体パターン、26…信号入力ピン、30〜32および50…配線用ブロック、32b…傾斜導体パターン、40…レンズ、42…フェルール。
Claims (8)
- その上面にレーザチップが搭載されたチップキャリアであって、
前記レーザチップの下面には、駆動電流を注入するための下部電極が設けられており、
前記チップキャリアの上面には、導体パターンが設けられており、
前記レーザチップの下部電極は、前記導体パターンに電気的に接続されており、
前記レーザチップの上面には、駆動電流を注入するための上部電極が設けられており、
前記チップキャリアは、前記レーザチップの上部電極の付近から前記チップキャリアの上面付近まで延在する導電性部材を有しており、
前記導電性部材は、前記チップキャリアの上面に対して傾斜した傾斜部を有しており、
前記レーザチップの上部電極は、前記導電性部材にワイヤボンディングされている
チップキャリア。 - 前記導電性部材は、前記レーザチップの上部電極とほぼ等しい高さの部分を含んでおり、この部分と前記レーザチップの上部電極とがワイヤボンディングされている
請求項1記載のチップキャリア。 - 前記導電性部材は、導電性の多角形ブロックであり、
前記ブロックは、前記チップキャリアの上面に対して傾斜した斜面を有しており、
前記ブロックの前記斜面は、前記レーザチップの上部電極の付近から前記チップキャリアの上面付近まで延在している
請求項1記載のチップキャリア。 - 前記導電性部材は、前記傾斜部を挟む両端部を有しており、
前記両端部は、前記チップキャリアの上面と実質的に平行に延在しており、
前記両端部の一方は、前記レーザチップの上部電極とワイヤボンディングされている
請求項1記載のチップキャリア。 - 前記導電性部材は、導電性の多角形ブロックであり、
前記ブロックは、前記チップキャリアの上面と接する第1の側面と、前記チップキャリアの上面から離間した第2の側面とを有し、
前記ブロックの第2側面は、前記チップキャリアの上面と実質的に平行な両端部と、これらの両端部に挟まれ、前記チップキャリアの上面に対して傾斜した斜面と、を有し、
前記ブロックの前記斜面は、前記レーザチップの上部電極の付近から前記チップキャリアの上面付近まで延在しており、
前記両端部の一方は、前記レーザチップの上部電極とワイヤボンディングされている
請求項1記載のチップキャリア。 - 前記チップキャリアの上面に設置された多角形基体をさらに備える請求項1記載のチップキャリアであって、
前記導電性部材は、前記多角形基体の一側面上に設けられた導体パターンである
請求項1記載のチップキャリア。 - その上面にレーザチップが搭載されたチップキャリアと、
前記チップキャリアに対向し、その上面に第1および第2の導体パターンを有する配線部材と、
前記チップキャリアおよび前記配線部材を収容する筐体と、
前記第1および第2の導体パターンにそれぞれ電気的に接続され、前記筐体の外側に延びる第1および第2の信号入力ピンと、
を備えるレーザモジュールであって、
前記レーザチップの下面には、駆動電流を注入するための下部電極が設けられており、
前記チップキャリアの上面には、第3の導体パターンが設けられており、
前記レーザチップの下部電極は、前記第3導体パターンに電気的に接続されており、
前記レーザチップの上面には、駆動電流を注入するための上部電極が設けられており、
前記チップキャリアは、前記レーザチップの上部電極の付近から前記チップキャリアの上面付近まで延在する導電性部材を有しており、
前記導電性部材は、前記チップキャリアの上面に対して傾斜した傾斜部を有しており、
前記レーザチップの上部電極は、前記導電性部材にワイヤボンディングされており、
前記配線部材の第1導体パターンは、前記チップキャリアの第3導体パターンにワイヤボンディングされており、
前記配線部材の第2導体パターンは、前記チップキャリアの導電性部材にワイヤボンディングされている
レーザモジュール。 - 前記導電性部材は、前記傾斜部を挟む両端部を有しており、
前記両端部は、前記チップキャリアの上面と実質的に平行に延在しており、
前記両端部の一方は、前記レーザチップの上部電極とワイヤボンディングされており、
前記両端部の他方は、前記配線部材の第2導体パターンとワイヤボンディングされている
請求項7記載のレーザモジュール。
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Cited By (2)
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JP2010157763A (ja) * | 2010-03-11 | 2010-07-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および光学記録媒体駆動装置 |
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