JP2004103924A - 回路基板保持装置および対回路基板作業機 - Google Patents

回路基板保持装置および対回路基板作業機 Download PDF

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Seigo Kodama
児玉 誠吾
Shinsuke Suhara
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Abstract

【課題】回路基板を従来とは異なる態様で保持する回路基板保持装置,対回路基板作業装置を提供する。
【解決手段】支持装置42の複数の支持ピン54は、支持台52に立設した第一部材62,第一部材62に摺動可能に嵌合した第二部材64,それらを互いに離間する向きに付勢するスプリング58を含む。電子回路部品の装着時には、搬入されたプリント回路板14の両端部を側部拘束装置によって拘束した後、支持装置42を上昇させる。それにより電子回路部品20に対応する支持ピン54が電子回路部品20あるいは裏面70に接触し、スプリング58によりプリント回路板14を上方へ付勢する。この際、表面28の高さを検出し、設定高さになった状態で支持装置42の上昇を停止させ、プリント回路板14は上に凸に湾曲した状態で支持される。スプリングに代えてエアにより第一,第二部材を付勢してもよい。
【選択図】   図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回路基板保持装置および対回路基板作業機に関するものであり、特に、複数の支持突部によって回路基板を裏面側から支持する回路基板保持装置およびその回路基板保持装置を備えた対回路基板作業機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回路基板には電子回路部品が装着されて電子回路が組み立てられるが、その際、回路基板の表面には、接着剤,クリーム状半田等の高粘性流体の塗布や、電子回路部品の装着等、種々の作業が行われる。このような作業が行われる際、回路基板が作業が行われる側とは反対側に撓む恐れがあるため、回路基板を裏面側から支持することが行われている。
【0003】
例えば、回路基板の両側部を側部拘束装置によって拘束するとともに、支持装置によって裏面側から支持する回路基板保持装置が知られている。支持装置は、支持台と、支持台上に立設された複数の支持ピンとを備え、側部拘束装置は、一対の基板押さえ部と、支持台に設けられ、一対の基板押さえ部に回路基板を押し付ける一対の押付部とを含む。複数の支持ピンのそれぞれ回路基板を支持する支持面は同一平面内に位置させられ、支持装置が上昇させられることにより、複数の支持ピンが回路基板を裏面側から支持するとともに、押付部が回路基板の両側部を基板押さえ部に押し付けて回路基板を保持する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、支持ピンが支持台に長手方向に移動可能に保持されるとともに、付勢手段により支持台から突出する向きに付勢されている回路基板保持装置が知られている。この回路基板保持装置によれば、回路基板の裏面に既に電子回路部品が装着される等により凹凸があっても、支持ピンは凹凸にならって裏面に接触し、支持することができる。回路基板を支持する際には基板押さえ板が用いられ、回路基板を表面側から押さえるようにされており、支持ピンは回路基板を裏面側から支持した状態で固定装置により支持台に固定される。また、支持ピンが負圧によって回路基板を吸着し、保持する(例えば、特許文献2参照)。
このように、従来、種々の態様の回路基板保持装置が知られているが、いずれも回路基板をその表面が平坦となる状態で支持することを目指して構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−195899号公報
【0006】
【特許文献2】
特許第2889012号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、以上の事情を背景とし、従来の回路基板保持装置とは異なる態様で回路基板を保持することを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の回路基板保持装置,対回路基板作業機および基板支持ピンが得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0008】
なお、以下の各項において、 (1)項および (2)項を併せた項が請求項1に相当し、 (1)項, (2)項および (8)項を併せた項が請求項2に、(10)項が請求項3に、(13)項が請求項4に、(14)項が請求項5に、(16)項が請求項6に、(18)項が請求項7にそれぞれ相当する。
【0009】
(1)表面が上向きでほぼ水平な姿勢の回路基板の両側部を、少なくとも上方へ移動不能に拘束する側部拘束装置と、
その側部拘束装置により拘束された回路基板の、側部拘束装置から隔たった中間部を、裏面側から、支持装置本体から上方へ突出した複数の支持突部により支持する支持装置と
を含む回路基板保持装置。
回路基板には、例えば、絶縁基板に設けられたプリント配線の全部に電子回路部品が搭載されていないプリント配線板、プリント配線の一部に既に電子回路部品が搭載されたプリント配線板、両面の一方のプリント配線に電子回路部品が搭載されるとともに、半田付け接合が行われているプリント回路板等が該当する。電子回路部品は回路基板に装着されて電子回路を構成する。
本項は、本発明を説明する都合上、便宜的に作成した項である。
【0010】
(2)前記支持装置が、前記回路基板を上に凸に湾曲させて支持する (1)項に記載の回路基板保持装置。
回路基板の両側部を少なくとも上方へ移動不能に拘束すれば、その中間部を支持装置に上に凸に湾曲させて支持させることができ、回路基板は支持突部により支持されて上に凸に湾曲した状態に保たれる。そのため、回路基板の表面への作業時に下向きの力が加えられても、回路基板の撓みが少なくて済み、作業が良好に行われる。特に、回路基板が剛性が低いものであり、側部拘束装置によって両側部を拘束されるのみでは、中間部が下方へ凸に撓んだ状態になるものであっても、上に凸に湾曲した状態であって、予め定められた状態で支持されるとともに、回路基板への作業時にもその状態が維持され、作業が良好に行われる。
【0011】
(3)前記複数の支持突部が支持装置本体に支持されるとともに、その支持装置本体に対して上下方向に相対移動不能に拘束された状態で前記回路基板を支持する (1)項または (2)項に記載の回路基板保持装置。
複数の支持突部は支持装置本体に対して常時上下方向に相対移動不能に拘束されたものとすることが可能である。例えば、回路基板が上に凸に湾曲した状態が得られるように、それぞれ高さが設定された複数の支持突部を支持装置本体に設けるのである。また、通常は支持装置本体に対して上下方向に相対移動可能であって、例えば後述の (8)項におけるように、弾性的に回路基板の裏面に接触するが、接触後に支持装置本体に対する上下方向の相対移動を拘束された状態となり、その状態で回路基板を支持するものとすることも可能である。
いずれにしても、本項によれば、作業時には回路基板が支持突部によって裏面側から強固に支持されることとなり、作業時に回路基板に力が加えられても下方へ撓むことがなく、作業が良好に行われる。
【0012】
(4)前記側部拘束装置と前記支持装置との相対高さ位置を変更する相対高さ位置変更装置を含む (1)項ないし (3)項のいずれかに記載の回路基板保持装置。
本項によれば、側部拘束装置により拘束された回路基板と、支持装置との相対位置を変更することができ、支持装置による回路基板の支持が容易である。
【0013】
(5)前記回路基板の前記表面の、少なくとも1点の高さを検出する高さ検出装置を含む (1)項ないし (4)項のいずれかに記載の回路基板保持装置。
(6)前記高さ検出装置が、前記表面の複数点の高さを検出するものである (5)項に記載の回路基板保持装置。
上記複数点は、回路基板の表面上に規則的に設定された複数点でもよく、不規則に設定された複数点でもよい。後者の一例は、例えば、回路基板の表面に複数の電子回路部品が装着される場合における各電子回路部品の装着点や、各電子回路部品の装着点近傍に接着剤等の仮止め剤が塗布される場合における各塗布点等が高さ検出点とされることである。
(7)前記高さ検出装置が、
前記回路基板の表面の高さを検出する高さ検出器と、
その高さ検出器と、前記側部拘束装置および前記支持装置とを、少なくとも水平面に平行な方向に相対移動させる相対移動装置と
を含む (5)項または (6)項に記載の回路基板保持装置。
高さ検出器は、相対移動装置によって水平面に平行な方向に相対移動させられることにより、回路基板の表面に設定された高さ検出点へ相対的に移動させられ、高さ検出器により高さが検出される。
相対移動装置は、側部拘束装置と支持装置とを、水平面に直角な方向にも相対移動させる装置としてもよい。それにより、例えば、高さ検出器と側部拘束装置および支持装置との高さ方向の相対位置を調節し、あるいは高さ検出器を退避位置へ退避させるようにすることができる。
【0014】
(8)前記複数の支持突部が、前記回路基板の対応する部分にそれぞれ弾性的に接触して回路基板を支持する (1)項ないし (7)項のいずれかに記載の回路基板保持装置。
本項の回路基板保持装置によれば、例えば、電子回路部品が装着される等によって回路基板の裏面に凹凸があっても、支持突部はそれら凹凸にならって裏面に接触し、回路基板を支持することができる。回路基板に弾性的に接触する支持突部は、その弾性に基づいて支持装置本体に対して相対移動することができ、それにより回路基板の被支持面の高さの差が吸収されるのである。
本項の支持突部の支持装置本体に対する上下方向の相対移動が拘束されない場合、作業時に回路基板に作用する力により、支持突部に支持装置本体側へ移動する力が作用するが、複数の支持突部が回路基板の作業点近傍部分を裏面側から弾性的に支持しており、それら支持突部の各付勢力の和が作業時に回路基板に作用する力に対抗し、回路基板の撓みが抑えられる。特に、支持装置が回路基板を上に凸に湾曲させて支持する場合、回路基板を支持する複数の支持突部の全部に、作業時に回路基板に作用する力に抗する弾性力を作用させることが容易であり、作業時における回路基板の撓みが確実に抑えられる。
【0015】
(9)前記複数の支持突部の回路基板への接触力を予め定められた大きさに規定する弾性的接触力規定部を含む (8)項に記載の回路基板保持装置。
接触力は、例えば、支持突部が互いに内外にかつ摺動可能に嵌合された第一部材および第二部材と、それら第一,第二部材を互いに離間する向きに付勢する付勢手段としての弾性部材とを含んで構成されるとともに、(15)項に記載されているように、弾性部材の弾性力が第一,第二部材の相対移動可能範囲内でほぼ一定とみなし得るようにすることにより、予め定められた大きさに規定される。
あるいは弾性部材が、その弾性力が第一,第二部材の相対移動可能範囲内でほぼ一定とみなし得ないものであっても、回路基板の裏面に設けられた電子回路部品等の突部の高さによっては、複数の支持突部間において弾性変形量の差を小さくし、接触力が予め定められた大きさとなるように規定することが可能である。
あるいは(13)項に記載されているように、支持突部が、エア圧室により構成される付勢手段を含む場合、エア圧室内のエア圧の制御によって接触力を予め定められた大きさに規定することができる。
このように接触力が予め定められた大きさに規定されるように為された構成が弾性的接触力規定部を構成する。
本項によれば、例えば、支持突部が回路基板をその裏面の凹凸に沿って支持しつつ、予め定められた接触力で接触するため、回路基板が支持突部によって強く押され過ぎたり、あるいは支持が不足することなく、良好に支持される。
【0016】
(10)前記複数の支持突部の各々が、
少なくとも一方が長手形状をなす2部材であって、互いに内外にかつ摺動可能に嵌合された第一部材および第二部材と、
それら第一、第二部材を互いに離間する向きに付勢する付勢手段と
を含む (8)項または (9)項に記載の回路基板保持装置。
上記第一、第二部材のうち、長手形状をなすものは、支持装置本体から上方へ突出するが、長手形状をなさないものは必ずしも突出する必要はない。また、長手形状をなさないものを支持装置本体の一部により構成し、あるいは支持装置本体と一体に構成することも可能である。
第一,第二部材のうち、支持装置本体から上方へ突出する部材および付勢手段が支持突部を構成する。下記の基板支持ピンはこの支持突部の一例である。
(11)前記第一部材および第二部材が共に長手形状の部材であり、互いに共同して支持ピン本体を構成している(10)項に記載の回路基板保持装置。
【0017】
(12)前記付勢手段の付勢力による第一部材と第二部材との相対移動の限度を規定する規定手段を含む(10)項または(11)項に記載の回路基板保持装置。
規定手段は、第一部材と第二部材との一方に設けられた係合部と、他方に設けられた被係合部とを含み、それら係合部と被係合部との係合により、相対移動の限度を規定するものであればよい。
【0018】
(13)前記第一部材と第二部材との間に気密のエア圧室が形成され、そのエア圧室が前記付勢手段を構成している(10)項ないし(12)項のいずれかに記載の回路基板保持装置。
本項の基板保持装置においては、エア圧室内のエア圧を制御することによって、第一,第二部材のうち、回路基板に接触する部材の接触力(電子回路部品を介して接触する場合を含む)を調節し得る。接触力は一定に保たれるようにすることもでき、電子回路部品等、裏面の凸部の高さに応じて変化するようにすることもできる。特に、エア圧室にエア圧制御装置を接続すれば、第一部材と第二部材との摺動による相対移動にかかわらず、エア圧室内のエア圧が変化しないようにすることができ、そのようにした場合には、第一部材あるいは第二部材が電子回路部品を介して回路基板に接触し、その電子回路部品の高さが一定ではない場合にも、第一部材あるいは第二部材の回路基板への接触力を一定に保ち得る。
第一部材と第二部材との間にシール手段が設けられて両部材の完全な気密が保たれていても、例えば、第一部材と第二部材との嵌合隙間が小さくされることにより、実用上問題となるほどの漏れが生じないようにされていてもよい。
【0019】
(14)前記第一部材と前記第二部材との間に弾性部材が配設され、その弾性部材が前記付勢手段を構成している(10)項ないし(12)項のいずれかに記載の回路基板保持装置。
【0020】
(15)前記第一部材と前記第二部材との前記摺動による相対移動可能範囲が予め決まっており、かつ、前記弾性部材の弾性力がその相対移動可能範囲内でほぼ一定とみなし得る(14)項に記載の回路基板保持装置。
上記「弾性部材の弾性力が支持ピン本体の伸縮可能範囲内でほぼ一定とみなし得る」とは、支持ピン本体の伸縮可能範囲における弾性力の最大値と最小値との差が、最小値の30%以下であることを意味し、20%以下であること、10%以下であることが望ましい。この要件を満たす弾性部材としては、例えば圧縮コイルスプリングが好適である。
【0021】
(16)前記回路基板の前記表面の、少なくとも1点の高さを検出する高さ検出装置と、
前記側部拘束装置と前記支持装置との相対高さ位置を変更する相対高さ位置変更装置と、
前記高さ検出装置の検出結果に基づいて前記相対高さ位置変更装置を制御することにより、前記回路基板の表面の高さを予め定められた高さにする相対高さ位置変更装置制御装置を含む (8)項ないし(15)項のいずれかに記載の回路基板保持装置。
支持突部が回路基板に弾性的に接触させられて回路基板を支持するとき、回路基板の表面の高さが予め定められた高さである状態において相対高さ位置変更装置の作動を停止することにより、回路基板の表面の高さを予め定められた高さとし、回路基板を所定の状態、例えば、所定量上に凸に湾曲させた状態で支持することができる。
また、例えば、支持突部が回路基板に加える弾性力の大きさが支持装置と側部拘束装置との相対高さ位置によって変化する場合、表面の高さを検出し、その表面が予め定められた高さに位置する状態で側部拘束装置と支持装置との相対移動を停止させることにより、支持突部に所定の弾性力で回路基板を支持させることができる。
【0022】
(17)少なくとも、前記支持装置が前記回路基板を支持する状態では、その支持装置と前記側部拘束装置とを予め設定された設定相対位置に位置決めする相対高さ位置決め装置を含む (8)項ないし(15)項のいずれかに記載の回路基板保持装置。
支持突部が回路基板に弾性的に接触して支持する場合、支持突部によって支持される際の回路基板の状態は支持突部が回路基板に付与し得る弾性力の大きさによって決まる。支持突部が回路基板に接触していない状態では弾性的な接触力は生じておらず、支持装置と側部拘束装置とが互いに接近させられ、支持突部が回路基板に接触させられた後に生じる。両装置が所定の相対位置に位置する状態において所定の弾性力が得られ、回路基板が所定の状態で支持される。したがって、本項の回路基板保持装置によれば、回路基板を予め設定された大きさの弾性力により、予め設定された状態で支持することができる。
【0023】
(18) (1)項ないし (4)項, (6)項ないし(17)項のいずれかに記載の回路基板保持装置と、
その回路基板保持装置に保持された回路基板の表面の少なくとも1点の高さを検出する高さ検出装置と、
前記回路基板保持装置に保持された回路基板の表面に予め定められた作業を行う作業ヘッドと、
その作業ヘッドと前記回路基板保持装置とを、その回路基板保持装置に保持された回路基板の表面にほぼ平行な方向に相対移動させることにより、前記作業ヘッドを回路基板の表面の予め定められた複数の作業点に対向させる相対移動装置と、
前記作業ヘッドと前記回路基板保持装置とを相対的に昇降させるとともに、回路基板保持装置に保持された回路基板の表面と作業ヘッドとの接近限度を、前記高さ検出装置による検出結果に基づいて制御する昇降装置と
を含む対回路基板作業機。
作業ヘッドは、例えば、(19)項に記載されているように、部品装着ヘッドでもよく、あるいは接着剤等の高粘性流体を回路基板にスポット状に塗布する塗布ヘッドでもよい。
高さ検出装置は、回路基板の表面の1点の高さを検出する装置としてもよく、複数点の高さを検出する装置としてもよい。前者の場合、1つの検出点は、作業点であってもよく、作業点以外の点であってもよい。回路基板保持装置によって保持された状態での回路基板の表面の形状が予め決まっていて、1点の高さを検出すれば、表面上の他の点の高さを推定することができるのであれば、1点の高さを検出するのみでよい。高さ検出装置を、複数点の高さを検出する装置とする場合、高さ検出装置は、例えば、前記 (6)項に記載の高さ検出装置と同様に説明される。
本項の対回路基板作業機においては、回路基板の表面の高さの検出に基づいて作業点の実際の高さが得られる。そのため、例えば、回路基板が回路基板保持装置により保持された状態において表面の高さに誤差があっても、作業時に作業ヘッドと回路基板とは相対的に作業に適した位置に接近させられ、作業が良好に行われる。
【0024】
(19)前記作業ヘッドが、電子回路部品を装着する部品装着ヘッドを含む(18)項に記載の対回路基板作業機。
【0025】
(20)前記回路基板に前記電子回路部品が装着される前に装着点の高さを前記高さ検出装置に検出させるとともに、装着後に電子回路部品の上面の高さを検出させ、それら両高さの違いに基づいて、電子回路部品の装着が適正に行われたか否かを判定する装着適否判定部を含む(19)項に記載の対回路基板作業機。
上記装着適否判定部は、例えば、電子回路部品が装着されたか否か、装着された電子回路部品が予定通りのものであるか否か、電子回路部品の回路基板の表面に直角な方向の位置が適正であるか否か等のうちの少なくとも1つを判定するものとすることが望ましい。
【0026】
(21)電子回路の基材としての回路基板を裏面から支持する基板支持ピンであって、
共に長手形状をなし、互いに内外にかつ摺動可能に嵌合された第一部材および第二部材を含み、伸縮可能な支持ピン本体と、
それら第一、第二部材を互いに離間する向きに付勢する付勢手段と、
を含む基板支持ピン。
【0027】
(22)前記付勢手段の付勢力による第一部材と第二部材との相対移動の限度を規定する規定手段を含む(21)項に記載の基板支持ピン。
(23)前記第一部材と第二部材との間に気密のエア圧室が形成され、そのエア圧室が前記付勢手段を構成している(21)項または(22)項に記載の基板支持ピン。
(24)前記第一部材と前記第二部材との間に弾性部材が配設され、その弾性部材が前記付勢手段を構成している(21)項または(22)項に記載の基板支持ピン。
(25)前記支持ピン本体の伸縮可能範囲が予め決まっており、かつ、前記弾性部材の弾性力が前記支持ピン本体の伸縮可能範囲内でほぼ一定とみなし得る(24)項に記載の基板支持ピン。
本項は、例えば、前記(15)項と同様に説明される。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態である対回路基板作業機としての電子回路部品装着機を図1ないし図10に基づいて説明する。この電子回路部品装着機は、部品装着ヘッドが回路基板の表面に平行な平面内において移動させられて電子回路部品を部品供給装置から受け取り、プリント配線板やプリント回路板に装着するものであり、例えば、特許第2824378号公報等において既に知られており、簡単に説明する。
【0029】
図1において12は電子回路部品装着機の本体としてのベースである。ベース12上には、回路基板の一種であるプリント回路板14をX軸方向(図1においては左右方向)に搬送する基板コンベヤ16,プリント回路板14を保持する基板保持装置18,プリント回路板14に電子回路部品20(図4参照。以後、部品20と略称する。)を装着する部品装着装置22および部品装着装置22に部品20を供給する部品供給装置24等が設けられている。
【0030】
本実施形態においては、電子回路部品装着機全体についてXY座標面が設定され、このXY座標面上において部品装着装置22の後述する部品装着ヘッド等の移動データ等が設定される。このXY座標面は、本実施形態では、水平な座標面とされている。
【0031】
本実施形態においてプリント回路板14は、基板コンベヤ16により水平な姿勢で搬送され、図示を省略する停止装置によって予め定められた装着作業位置において停止させられるとともに、ベース12の装着作業位置に対応する部分に設けられた基板保持装置18により保持される。本実施形態においてプリント回路板14は、その部品20が装着される装着面たる表面28(図3参照)が水平な姿勢で支持される。表面28は、プリント回路板14の上面である。
【0032】
基板コンベヤ16は、図4に示すように、1対のガイドレール30および各ガイドレール30に設けられた巻掛部材たる無端のベルト32を備えている。これらベルト32が図示を省略するベルト駆動装置によって周回させられることにより、ベルト32上に載せられたプリント回路板14がX軸方向に平行な方向に搬送される。1対のガイドレール30にはそれぞれ、プリント回路板14の幅方向の端面に当接することによって幅方向の位置を規定する位置決め面34が設けられており、プリント回路板14は、ベルト32によって下方から支持されるとともに位置決め面34によって幅方向の位置を規定され、表面28が上向きで水平な姿勢で搬送される。
【0033】
基板コンベヤ16により搬送されたプリント回路板14は、図示を省略する停止装置により、回路基板保持装置としての基板保持装置18によって保持される位置において停止させられる。基板保持装置18は、本実施形態においては、図4に示すように、側部拘束装置40,支持装置42および支持装置昇降装置44等を含む。側部拘束装置40は、前記一対のガイドレール30にそれぞれ設けられ、プリント回路板14の搬送方向(以後、基板搬送方向と称する)に平行な両側部を下方から支持する上向きの支持面46と、一対のガイドレール30にそれぞれ、基板搬送方向に平行な軸線まわりに回動可能に設けられた複数ずつのクランプ部材48と、それらクランプ部材48を回動させるクランプ部材駆動装置としてのクランプ部材回動装置とを備えている。複数ずつのクランプ部材48はそれぞれ、回動軸50に固定されている。クランプ部材回動装置は、本実施形態においては、流体圧アクチュエータの一種であるエアシリンダ51(図6参照)を駆動源とし、回動軸50がクランプ部材回動装置によって回動させられることにより、クランプ部材48が拘束位置と非拘束位置とに移動させられる。拘束位置は、クランプ部材48がプリント回路板14の両側部に表面28側から接触して支持面46との間に挟み、表面28が上向きで水平な姿勢のプリント回路板14の両側部を上下両方向に移動不能に拘束する位置であり、非拘束位置は、クランプ部材48がプリント回路板14から離れ、プリント回路板14を解放し、移動を許容する解放位置である。
【0034】
支持装置42は、図4に示すように、支持装置本体としての支持台52と、基板支持部材としての複数の基板支持ピン(以後、支持ピンと略称する)54とを備え、一対のガイドレール30の間に設けられている。複数の支持ピン54はそれぞれ、図5に示すように、支持ピン本体56と、付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング(以下、スプリングと略称する)58と、規定手段60とを備えている。
【0035】
支持ピン本体56は、本実施形態においては、円柱状をなし、支持台52に圧入され、上下方向に立設された長手形状の第一部材62と、有底の円筒状をなし、第一部材62の外に軸方向に摺動可能に嵌合された長手形状の第二部材64とを含み、伸縮可能であり、第二部材64の底壁の外面である上面がプリント回路板14を支持する支持面66を構成している。支持面66は、ゴムまたはその類似物製のクッション67により覆われている。クッション67は、例えば、ブチルゴムにより作られている。それにより支持面66は、プリント回路板14や部品20に柔らかく接触するようにされているが、このクッション67には静電防止対策が講じられているため、支持面66に静電気によって埃等が付着して汚れることが防止される。また、支持面66の近傍部が帯電し、プリント回路板14の裏面に装着された電子回路部品内の回路や、プリント回路板14に設けられた回路や集積回路等に内部破損が生ずることが防止される。さらに、プリント回路板14の表面に電子回路部品が装着される際に、プリント回路板14の振動が防止され、表面28に先に搭載された電子回路部品のずれが防止される。さらにまた、電子回路部品がプリント回路板に当接させられる際の衝撃が緩和され、装着される電子回路部品およびプリント回路板14の裏面に装着されて支持ピン54が当接している電子回路部品の割れが防止される。支持ピン54の少なくとも支持面66の近傍部が帯電防止部材および制振部材としても機能するのである。
【0036】
スプリング58は、第一部材62と、第二部材64の底壁との間に配設され、第一,第二部材62,64を互いに離間する向きに付勢している。第一部材62の外周面には突部68が突設され、第二部材64の側壁に長手方向に平行に、側壁を貫通して設けられた長穴69に、第二部材64の長手方向に相対移動可能に嵌合されている。スプリング58の付勢による第二部材64の移動限度は、突部68が長穴69の下側の端面に当接することにより規定され、第二部材64は上昇端位置に位置する。これら突部68および長穴69が前記規定手段60を構成しているのである。この規定手段60により、スプリング58には予荷重が加えられることとなるが、本実施形態においては、この予荷重は可及的に小さいことが望ましい。複数の支持ピン54はそれぞれ、支持台52から上方へ突出させられており、支持突部を構成し、側部拘束装置40により拘束されたプリント回路板14の、側部拘束装置40から隔たった中間部を裏面70側から支持する。
【0037】
支持装置昇降装置44は、本実施形態においては、図4に示すように、支持装置昇降用モータ72(図6参照)を駆動源とし、その回転がタイミングプーリ74,タイミングベルト76を含む回転伝達装置により、ベース12に回転可能に設けられた複数のナット78に伝達されるとともに、複数のナット78および支持台52に相対回転不能に設けられた複数のねじ軸80を含む運動変換装置により、支持台52の昇降運動に変換される。本実施形態において支持装置昇降用モータ72は、回転角度の精度のよい制御が可能なサーボモータとされている。支持装置42は、支持装置昇降装置44により昇降させられ、側部拘束装置40と支持装置42との相対高さ位置が変更されるのであり、支持装置昇降装置44が相対高さ位置変更装置を構成している。
【0038】
前記部品供給装置24は、本実施形態においてはフィーダ型部品供給装置とされ、位置を固定して静止して設けられている。部品供給装置24においては、図1に示すように、多数のフィーダ90がフィーダ支持台92上に、各部品供給部が、例えばX軸方向に平行な方向に並べて配列されている。各フィーダ90は、例えば、部品20を部品保持テープに保持させ、テープ化電子回路部品とした状態で供給するテープフィーダとされている。部品保持テープはテープ送り装置により送られ、多数の部品20が1個ずつ、予め設定された部品供給部に位置決めされる。
【0039】
前記部品装着装置22は、主に、作業ヘッドとしての部品装着ヘッド100,部品装着ヘッド100を移動させるヘッド移動装置としてのXYロボット102,部品装着ヘッド100を昇降させるヘッド昇降装置104(図3参照),部品装着ヘッド100をその軸線まわりに回転させるヘッド回転装置106(図3参照)等を備えている。
【0040】
XYロボット102は、図1に示すように、移動部材としてのX軸スライド110,X軸スライド移動装置112,移動部材としてのY軸スライド114,Y軸スライド移動装置116を備えている。X軸スライド移動装置112は、X軸スライド駆動用モータ118,ボールねじ120およびナット122(図2参照)を備え、X軸スライド110をX軸方向に移動させ、X軸スライド110と共にX軸移動装置124を構成している。Y軸スライド114およびY軸スライド移動装置116は、X軸スライド110上に設けられている。Y軸スライド移動装置116は、Y軸スライド駆動用モータ130,ボールねじ132およびナット134(図2参照)を備え、Y軸スライド114をY軸方向に移動させ、Y軸スライド114と共にY軸移動装置136を構成している。
【0041】
Y軸スライド114に、図2および図3に示すように、前記部品装着ヘッド100,ヘッド昇降装置104,ヘッド回転装置106が設けられている。これら部品装着ヘッド100等は、XYロボット102により、基板保持装置18に対して、基板保持装置18に保持されたプリント回路板14の表面28に平行な一平面である水平面に平行な方向に移動させられ、その水平面内の任意の位置へ移動させられる。それにより、部品装着ヘッド100は、プリント回路板14の表面28の予め定められた複数の作業点であって、部品20が装着される複数の装着点の各々に順次、対向させられる。XYロボット102は、部品装着ヘッド100と基板保持装置18とを相対移動させる相対移動装置を構成している。
【0042】
本実施形態の部品装着ヘッド100,ヘッド昇降装置104およびヘッド回転装置106は、特許第3093339号公報に記載の部品装着ヘッド等と同様に構成されており、簡単に説明する。
Y軸スライド114には、図2および図3に示すように、軸140がZ軸方向(本実施形態では垂直方向)に平行な方向に移動可能かつ自身の軸線まわりに回転可能に設けられ、その下端部に設けられたホルダ142によって部品保持具としての吸着ノズル144が着脱可能に保持される。吸着ノズル144は、本実施形態においては、ホルダ142によって軸方向に相対移動可能に保持されるとともに、付勢手段の一種である弾性部材としてのスプリングによってホルダ142から突出する向きに付勢されている。本実施形態においては、軸140,ホルダ142および吸着ノズル144が部品装着ヘッド100を構成している。軸140およびホルダ142が部品装着ヘッド100を構成していると考えてもよい。
【0043】
ヘッド昇降装置104は、昇降用モータ150を駆動源とし、昇降用モータ150の回転がギヤ152,154(図3参照)を含む回転伝達装置によりナット156に伝達され、ナット156が回転させられることにより、ナット156に螺合された軸140が昇降させられ、部品装着ヘッド100が基板保持装置18に対して昇降させられ、接近,離間させられる。回転装置106は、回転用モータ160(図6参照)を駆動源とし、その回転がギヤ162を含む回転伝達装置により軸140に伝達され、軸140が軸線まわりに回転させられて、部品装着ヘッド100が垂直な回転軸線まわりに回転させられる。
【0044】
吸着ノズル144は部品20を負圧により吸着し、プリント回路板14に装着する。そのため、吸着ノズル144は、図示を省略する負圧源,正圧源および大気に接続されており、電磁方向切換弁装置(図示省略)の切換えにより、吸着管170が負圧源,正圧源および大気に択一的に連通させられる。
【0045】
Y軸スライド114にはまた、プリント回路板14に設けられた複数の基準マーク180(図1参照)を撮像する撮像装置たる基準マークカメラ182(図1,図3参照)が移動不能に設けられている。基準マークカメラ182は、本実施形態においては、CCDカメラにより構成されるとともに、面撮像装置とされている。基準マークカメラ182に対応して照明装置184が配設されており、基準マーク180およびその周辺を照明する。
【0046】
Y軸スライド114には、さらに、図3に示すように、可視光を放射する光放射装置190が設けられている。この光放射装置190および前記基準マークカメラ182は、Y軸スライド114上にY軸方向に並んで設けられている。光放射装置190は、可視光を発光する発光器192とレンズ系194とを備え、基板保持装置18により位置決め保持されたプリント回路板14の表面28において明瞭な輪郭を有する形象200(図10参照)を形成する。光放射装置190は、それの光軸が表面28の法線に対して傾斜して設けられ、Z−Y平面に平行な面に沿って傾斜させられており、本実施形態においては、図10(b)に示すように、表面28に対して入射角θとなる光を放射するが、この光により、表面28において、基準マークカメラ182の撮像面に形象200の像が形成される。本実施形態においては、プリント回路板14の上面たる表面28が灰色とされており、光放射装置190が、横断面形状が円形の白色光を放射することにより、表面28上に周囲より明度の高い形象を形成する。このとき、基準マークカメラ182により、表面28から垂直方向上方に向かって反射された乱反射光が受光される。
なお、光放射装置190により放射される光は他の形状であっても良く、例えば横断面形状が三角形,正方形,長方形,十字形等に形成されてもよいし、さらに、光の色彩は、表面28の対応して明度の異なる形象が形成されればよく、例えば、色彩が赤色,青色等でもよい。さらに、表面28が白色や黒色など中間的な明度の色彩でない場合には、形象が形成される部位に中間的な明度の塗料を塗布して形象が容易に識別されるようにしてもよい。
さらに光放射装置は、レーザ光を放射してもよく、その場合には、レンズ系を設けなくてもよい。
【0047】
後に詳細に説明するが、光放射装置190が上記表面28に可視光を放射する場合に、その表面28の上下方向位置が異なれば、それに対応して形象200が形成される位置が変化して、基準マークカメラ182により撮像される撮像面内における形象200の像の位置も変化する。本実施形態においては、その撮像面内の形象200の像の位置のずれの量に基づいて、表面28の高さを検出する。本実施形態においては、光放射装置190および基準マークカメラ182がプリント回路板14の表面28の高さであって、上下方向の位置を検出する高さ検出器202を構成している。
【0048】
Y軸スライド114は、部品装着ヘッド100を保持して移動する保持部材ないし移動部材が、XYロボット102を構成するY軸スライド114と一体的に設けられていると考えることができ、Y軸スライド114の一部が保持部材ないし移動部材を構成していると考えることもできる。いずれにしても、本実施形態においては、部品装着ヘッド100および高さ検出器202が同じ保持部材ないし移動部材に設けられており、高さ検出器202は、XYロボット102により、前記側部拘束装置40および支持装置42に対して、水平面に平行な方向に移動させられる。本実施形態においては、XYロボット102が相対移動装置を構成し、高さ検出器202と共に高さ検出装置を構成している。
【0049】
前記X軸スライド110には、図1および図2に示すように、ちょうどX軸スライド110を移動させるボールねじ120に対応する位置であって、部品供給装置24とプリント回路板14との間に、部品撮像システム210が移動不能に設けられている。部品撮像システム210は、撮像装置としての部品カメラ212,照明装置214および導光装置216を備え、前記吸着ノズル144により保持された部品20の正面像あるいは投影像を撮像する。本実施形態においては、部品カメラ212は、前記基準マークカメラ182と同様に、CCDカメラとされるとともに、面撮像装置とされている。
【0050】
本電子回路部品装着機は、制御手段として、図6に示す制御装置230を備えている。制御装置230は、CPU232,ROM234,RAM236およびそれらを接続するバス238を備えるコンピュータ240を主体として構成されている。バス238には、さらに、入出力インタフェース242が接続されており、駆動回路244を介してX軸スライド駆動用モータ118等の各種アクチュエータが接続されている。制御装置230には、画像処理コンピュータ246を介して基準マークカメラ182および部品カメラ212が接続されている。制御装置230には、さらに、制御回路252を介して表示装置たるディスプレイ254等に接続されている。
【0051】
なお、駆動源たるX軸スライド駆動用モータ118等は、本実施形態においてはサーボモータにより構成され、その回転角度がエンコーダにより検出されてコンピュータ240に入力される。図6には、エンコーダ256を一つ、代表的に示す。また、ROM234には、本電子回路部品装着機の基本動作プログラムが記憶されており、ROM234またはRAM236には、メインルーチン,電子回路部品装着プログラム,プリント回路板14の表面28の高さを検出するプログラム,図7にフローチャートで表す表面高さ制御ルーチン等を始めとする種々のプログラムおよびデータ等が記憶させられている。
【0052】
次に作動を説明する。部品20をプリント回路板14に装着する装着作業は、前記特許第2824378号公報および特開2001−223500号公報等に記載されているため、全体の説明は簡略にし、本発明に関連の深い部分を詳細に説明する。
【0053】
プリント回路板14が図示しない搬入装置により搬入され、基板コンベヤ16により部品20が装着される装着作業位置まで搬送されれば、基板保持装置18により表面28が上向きで水平となる姿勢で保持される。基板保持装置18においてプリント回路板14の搬入時には、支持装置42は下降端位置ないし非支持位置にあり、側部拘束装置40においては複数のクランプ部材48が非拘束位置にある。プリント回路板14が図示を省略する停止装置によって装着作業位置に停止させられれば、複数のクランプ部材48が拘束位置へ回動させられ、プリント回路板14の搬送方向に平行な両側部を支持面46との間に挟み、上下両方向へ移動不能に拘束する。
【0054】
次いで支持装置42が上昇させられ、支持ピン54によりプリント回路板14を上に凸に湾曲させた状態で裏面70側から支持する。支持装置42が下降端位置に位置する状態においては、複数の支持ピン54はいずれも第二部材64が上昇端位置に位置し、各支持面66が同一の水平面上に位置させられ、裏面70から離れている。支持装置42の上昇により支持面66がクッション67を介してプリント回路板14に接触させられる。本実施形態においてプリント回路板14の裏面70には、既に部品20が装着され、接着または半田付けにより固定されている。そのため、複数の支持ピン54のうち、部品20に対応するものがまず、部品20に当接するが、部品20がずれる恐れはない。
【0055】
その後、さらに支持装置42が上昇させられれば、部品20に接触した支持ピン54の上昇は抑えられるのに対し、裏面70の部品20が装着されていない部分に対応する支持ピン54は自由上昇し、やがて裏面70に接触する。そして、部品20または裏面70に接触した支持ピン54については、プリント回路板14からの反力が徐々に増し、その反力がスプリング58の予荷重に打ち勝つに到れば、支持ピン54が収縮し始め、その後、支持装置42の上昇につれて、支持ピン54と部品20または裏面70との弾性的な接触力が増大する。
【0056】
一方、プリント回路板14は、その両側部を側部拘束装置40によって拘束されているため、中間部が支持ピン54によって押し上げられ、プリント回路板14が上に凸に湾曲させられる。なお、互いに隣接して配置された支持ピン54であって、部品20に当接するものと、プリント回路板14の裏面70に当接するものとでは、収縮量が異なり、この差はスプリング58の圧縮により許容される。したがって、両支持ピン54の弾性的接触力の大きさが異なることとなるが、これは、「複数の支持ピン54によってプリント回路板14を裏面側からほぼ均等に支持する」という観点からすれば望ましいことではない。しかし、本実施形態においては、プリント回路板14の裏面70に固定されている部品20は比較的高さの低いものとされているため、実用上不都合はなく、複数の支持ピン54は、プリント回路板14の裏面70の凹凸にならってプリント回路板14を裏面70側から良好に支持する。
【0057】
本実施形態においては、スプリング58が比較的ばね定数の大きいものとされているため、支持装置42が上昇させられ、スプリング58が圧縮されるにつれて付勢力(弾性的接触力,弾性的支持力)が増大し、プリント回路板14の側部拘束装置40から離れた中間部が押し上げられ、表面28の高さが高くなる。そのため、本実施形態では、プリント回路板14の表面28の高さが検出され、その検出に基づいて支持装置42の上昇が制御され、側部拘束装置40と支持装置42との相対高さ位置が変更されることにより、表面28の高さが予め定められた高さにされる。なお、プリント回路板14は比較的剛性の高いものとされており、スプリング58の圧縮によって付勢力が増大しても、過剰に上に凸に湾曲させられることはない。
【0058】
本実施形態においては、表面28の予め設定された点である検出点であって、1つの検出点について高さ検出器202により表面28の高さが検出される。プリント回路板14は上に凸に湾曲した状態で支持されるため、表面28の高さは一定ではないが、ほぼ決まった形状に湾曲させられるため、代表的に1点の高さを検出すれば、他の部分の高さは推定することができる。
【0059】
高さ検出器202の光放射装置190は、前述のように、表面28の法線に対して傾斜した方向に沿って可視光を放射するため、図10(a),(b)に示すように、表面28の高さが変化することによって、形象200が形成される位置が変化する。本実施形態においては、光放射装置190の光軸は、Z−Y平面(Y軸およびZ軸を含む平面)に平行な面(Y軸方向に平行な垂直面)に沿って傾斜させられているため、表面28の高さが変化すれば、表面28上において形象200の形成される位置が、Y軸方向に変化するとともに、基準マークカメラ182の撮像面内における形象200の像の位置が変化するのであり、その像の位置により表面28の高さが検出される。なお、図10(b)において、プリント回路板14の表面28が予め設定された高さに位置する状態を実線で示し、その設定高さからずれている状態の例を破線で示す。
【0060】
表面28の高さの検出時には、XYロボット102により、高さ検出器202が表面高さ検出位置へ移動させられ、光放射装置190が光を放射して表面28に形象200を形成する。表面高さ検出位置は、任意に設定可能であるが、本実施形態においては、プリント回路板14が上に凸に湾曲させられた場合に最も高くなる中央部に設定されている。表面28に形成された形象200が基準マークカメラ182により撮像され、撮像面に形成される像の位置である像実位置Q(図10(a)参照)から表面28の高さが取得される。撮像面には、表面28が予め設定された高さ位置に位置する状態において形象200が形成される像基準位置Q0(図10(a)参照)が予め設定されており、この像基準位置Q0と像実位置Qとが一致する状態になれば、表面28が予め設定された高さに到達したとして、支持装置42が上昇を停止させられる。表面28が予め設定された高さ位置に位置する状態は、プリント回路板14が予め設定された量だけ上に凸に湾曲した状態で基板保持装置18により保持された状態である。
【0061】
プリント回路板14の表面高さの制御は、図7に示す表面高さ制御ルーチンに従って行われる。このルーチンは、プリント回路板14が装着作業位置に停止させられるとともに、高さ検出器202が表面高さ検出位置へ移動させられ、支持装置42が支持装置昇降装置44により上昇を開始させられた状態で実行される。
【0062】
表面高さ制御ルーチンのステップ1(以下、S1と称する。他のステップについても同じ。)においては、フラグF1が0にリセットされているか否かが判定される。フラグF1は1にセットされることにより、基準マークカメラ182による形象200の撮像が行われたことを記憶する。フラグF1は基本動作プログラムの初期設定等においてリセットされており、S1の判定結果はYESになってS2が実行され、光放射装置190により可視光を放射して表面28上に形象200を形成するように指示され、S3において、その形象200を基準マークカメラ182により撮像することが指示される。基準マークカメラ182は、その指示に従って形象200と周囲の表面28とを撮像し、その画像データを画像処理コンピュータ246に送り、画像処理される。
【0063】
そして、S4が実行されてフラグF1が1にセットされた後、S5が実行され、基準マークカメラ182により撮像された画像が、画像処理コンピュータ246により処理されることが待たれる。画像処理が終了し、処理された情報が画像処理コンピュータ246から制御装置230に伝達されれば、S5の判定結果がYESになってS6が実行され、プリント回路板14の表面28が予め設定された高さに到達したか否かの判定が行われる。
【0064】
この判定は、前述のように、表面28に形成された形象200の撮像により得られる像実位置Qと、予め設定された像基準位置Q0とが一致するか否かにより行われる。側部拘束装置40においてプリント回路板14を下方から支持する支持面46の高さは一定であり、プリント回路板14の種類が異なり、厚さが異なれば、裏面70の高さは同じであるが、表面28の位置すべき高さが異なる。そのため、プリント回路板14の種類毎に表面28が位置すべき高さが設定され、像基準位置Q0が設定されて、プリント回路板14の種類と対応付けてRAM236に記憶されている。
【0065】
S6においては、現に基板保持装置18に保持されているプリント回路板14の表面28上に形成された形象200の撮像面内における像の実際の位置である像実位置Qと、プリント回路板14の種類に応じて読み出された像基準位置Q0とが一致するか否かの判定が行われる。像実位置Qは、撮像データの画像処理により得られ、両位置が一致しない状態では、表面28は定められた高さに到達しておらず、S6の判定結果はNOになってS7が実行され、フラグF1が0にリセットされる。そのため、再度、形象200の形成,撮像等が行われ、表面28の高さが設定高さになったか否かの判定が行われる。表面28の高さが予め設定された高さになれば、像実位置Qと像基準位置Q0とが一致し、S6の判定結果がYESになってS8が実行され、支持装置42の上昇停止が指示されるとともに、フラグF1が0にリセットされる。そして、プリント回路板14は、その表面28が予め設定された高さに位置し、上に凸に湾曲した状態で基板保持装置18により保持される。なお、プリント回路板14のこの湾曲は極く緩やかであり、図4に示すプリント回路板14においては湾曲は図に表されていない。
【0066】
このようにプリント回路板14が基板保持装置18によって保持された後、XYロボット102により部品装着ヘッド100とともに基準マークカメラ182が、プリント回路板14に設けられた基準マーク180を撮像する基準マーク撮像位置に位置決めされ、2個の基準マーク180がそれぞれ撮像される。
【0067】
次に、部品装着ヘッド100はXYロボット102により、部品供給装置24の部品供給位置へ移動させられ、部品装着ヘッド100がヘッド昇降装置104により昇降させられ、吸着ノズル114に負圧が供給されることにより部品20が保持され、フィーダ90から取り出される。
【0068】
部品20を保持した部品装着ヘッド100は、部品20を受け取る部品受取位置から、プリント回路板14に部品20を装着する部品装着位置へ移動させられるのであるが、この途中で部品撮像システム210によって部品20が撮像される。なお、部品20の回転位置が吸着時と装着時とで異なる場合には、吸着後、部品撮像システム210に到達するまでの間に部品装着ヘッド100がヘッド回転装置106により回転させられ、部品20が回転させられて装着時の回転位置に変更される。
【0069】
部品装着ヘッド100は、Y軸方向においてボールねじ120に対応する位置へ至り、部品撮像システム210によって部品20が撮像される撮像位置ないし部品保持位置検出位置に到達すれば、部品20が撮像される。撮像された像のデータは画像処理コンピュータ246により画像処理され、処理された情報が制御装置23に伝達される。そして、制御装置230において保持位置誤差のない正規の像のデータと比較され、中心位置誤差(水平位置誤差)ΔXE ,ΔYE および回転位置誤差Δθが算出される。
【0070】
また、前述のようにプリント回路板14に設けられた基準マーク180を予め基準マークカメラ182によって撮像することにより、プリント回路板14の表面28に設定された複数の装着点の各々について位置誤差ΔXP ,ΔYP が算出されており、部品装着位置へ移動するまでの間に、これら誤差ΔXE ,ΔYE,ΔXP ,ΔYP および回転位置誤差Δθの修正により生ずる部品20の中心位置のずれに基づいて部品装着ヘッド100の移動距離が修正されるとともに、部品装着ヘッド100がヘッド回転装置106により回転させられて回転位置誤差Δθが修正される。このように、部品20はプリント回路板14の正確な装着点に正しい回転位置で装着される。部品装着ヘッド100は、誤差の演算等と並行して、プリント回路板14の装着点上へ移動させられ、下降させられて部品20を装着点に装着する。この際、装着点の高さが検出され、その検出結果に基づいて部品装着ヘッド100の下降量が変更される。
【0071】
本実施形態において装着点の高さは、現に基板保持装置18に保持されているプリント回路板14の表面28上に形成された形象200を、基準マークカメラ182により撮像し、撮像面内における形象200の像の実際の位置である像実位置Qの像基準位置Q0に対する位置ずれ量を取得することにより検出される。像基準位置Q0は、前述のように、表面28が予め設定された高さに到達した状態で、表面高さ検出位置にある高さ検出器202の撮像面に形象200の像が形成される位置であり、各装着点の高さが表面高さ検出位置における高さを基準として検出されることとなる。なお、プリント回路板14が上に凸に湾曲させられているため、それの表面28には傾斜が存在することとなるが、プリント回路板14の大きさに比較して湾曲量は僅かであるため、各装着点の高さ検出時に傾斜は無視して差し支えない。
【0072】
装着点の高さは、部品20を1個装着する毎に検出され、その検出結果に基づいて部品装着ヘッド100の下降量が変更される。そのため、部品装着ヘッド100が装着点上に移動するのに先立って、まず、高さ検出器202が装着点にちょうど対向する装着点高さ検出位置へ移動させられる。
【0073】
図8に示す下降量変更ルーチンに基づいて、装着点の高さの検出および下降量の変更を説明する。このルーチンにおいては、基準マークカメラ182による形象200の撮像が行われておらず、フラグF2がリセットされている状態において、高さ検出器202が装着点高さ検出位置に到着することが待たれる(S21,S22)。高さ検出器202が装着点高さ検出位置に到着すれば、形象200の形成が指示され、撮像が指示されるとともに、フラグF2のセットにより撮像の完了が記憶される(S23〜S25)。
【0074】
そして、撮像データの画像処理が待たれ(S26)、画像処理が終了すればS27が実行され、撮像された形象200の像の実際の位置である像実位置と、像基準位置とが比較され、両位置の位置ずれ量が取得される。前記図10(a)における像実位置Qの像基準位置Q0からの位置ずれ量aに相当するものが取得されるのである。そして、S28において、位置ずれ量aに基づいて、表面28の装着点の上下方向におけるずれ量Aが算出される。位置ずれ量a,光軸の傾斜角θ,および装着点の高さの設定高さに対するずれ量Aの関係は(1)式で表される。
A=a×tanθ・・・(1)
【0075】
次にS29において、ずれ量Aに従って部品装着ヘッド100の装着作業時における下降量が変更される。本実施形態においては、前述のように像基準位置Q0がプリント回路板14の表面28の最も高い中央部に合わせて設定されているため、全ての装着点高さはそれと同じか、それより低い。また、部品装着ヘッド100の下降端位置の基準位置が、上記中央部における適正下降端位置に設定されているため、殆どの装着点において、部品装着ヘッド100の下降量が大きくなるように、すなわち下降端位置が低くなるように変更される。上記適正下降端位置は、例えば、吸着ノズル144が部品20を保持しない状態でプリント回路板14に当接させられるとともに、吸着ノズル144がスプリングを圧縮してホルダ142に対して設定距離相対移動させられた状態となる位置に設定されており、部品装着ヘッド100の下降端位置の変更は、装着点の高さの設定高さに対するずれ量に加えて、装着点に装着される部品20の高さおよび装着時における吸着ノズル144とホルダ142との相対移動距離(部品20をプリント回路板14に押し付ける押付力)を考慮して行われる。これら部品20の高さ等は、例えば、図示を省略するホストコンピュータあるいは外部記憶装置等から供給される。
【0076】
形象200の形成,撮像後、部品装着ヘッド100が装着点上へ移動させられ、下降させられて部品20を装着するのであるが、部品装着ヘッド100は変更により決定された量下降させられる。そのため、装着点の高さが予め設定された高さとは異なっていても、予定より速く部品20がプリント回路板14に接触したり、下降量が不足する等の事態の発生が回避され、良好に装着される。また、部品20のプリント回路板14への装着時には、部品装着ヘッド100によってプリント回路板14に下向きの力が加えられる。支持ピン54がプリント回路板14を支持するとき、第二部材64の第一部材62に対する相対移動は拘束されず、プリント回路板14に作用する下向きの力によって後退可能であるが、プリント回路板14の装着点およびその近傍部は複数の支持ピン54によって下方から支持されているため、部品20の装着によってプリント回路板14が下方へ撓んでも僅かであり、部品20の装着が良好に行われる。
【0077】
装着後、部品20の装着の適否の判定が行われる。この判定は、図9に示す装着適否判定ルーチンに従って行われる。装着適否の判定は、部品装着ヘッド100による部品20の装着動作の終了後に、高さ検出器202が前述の装着点高さ検出位置へ移動させられて高さを検出し、部品装着ヘッド100による装着動作の前後にそれぞれ得られる高さを比較することにより行われる。ここでは、部品20が1個装着される毎に、装着適否の判定が行われることとするが、プリント回路板14への全部の部品20の装着作業の終了後にまとめて行ってもよく、あるいは設定個数の装着毎に行ってもよい。
【0078】
部品装着ヘッド100が装着動作を行い、上昇させられたならば、装着適否判定ルーチンが実行され、フラグF3がリセットされていて、形象200の形成,撮像が行われていない状態では、高さ検出器202が装着点高さ検出位置へ到達することが待たれる(S41,S42)。この装着点高さ検出位置は、部品20の装着前に装着点の高さを検出した位置である。高さ検出器202が装着点高さ検出位置へ到着したならば、形象200の形成,撮像が指示され、フラグF3がセットされる(S43〜S45)。
【0079】
撮像データが画像処理されたならば(S46)、部品20がプリント回路板14に装着されているか否かの判定が行われる(S47)。この判定は、装着の前後にそれぞれ、装着点高さ検出位置において為された高さ検出器202による高さの検出結果を比較することにより行われる。部品20がプリント回路板14に装着されない状態では、形象200は表面28に形成され、部品20がプリント回路板14に装着されれば、形象200は部品20の上面に形成され、形象200が形成される高さ位置が、装着後の方が高くなり、撮像面内における形象200の像形成位置が変わり、高さ検出器202により検出される高さが高くなるからである。この像形成位置の変化量は部品20の高さに対応しており、装着後の高さの検出により取得された形象200の像の撮像面内における位置の、装着前の高さの検出により取得された形象200の像の撮像面内における位置に対するずれ量が、部品20の高さに応じて設定された量以上であれば、部品20が装着されていると判定される。部品20の装着前に検出された装着点の高さ、すなわち装着点に形成された形象200の像の撮像面における位置は、メモリに記憶されている。
【0080】
上記ずれ量が設定量より小さいのであれば、部品20が装着されていないと判定され、S47の判定結果はNOになってS49が実行され、装着エラーの発生が報知される。報知は、例えば、ディスプレイ254により為される。ディスプレイ254には、例えば、装着エラーの発生と共に、装着エラーが発生したプリント回路板14の番号,種類,装着点の位置,部品20の種類等が表示されるのであり、ディスプレイ254は報知装置としても機能する。
【0081】
装着点に部品20が装着されていれば、S47の判定結果がYESになってS48が実行され、装着された部品20が予定通りのものであるか否か、あるいは部品20のプリント回路板14の表面28に直角な方向の位置が適正であるか否かの判定が行われる。この判定は、予定された部品20が予定された状態で装着点に装着された場合における高さである予定高さと、装着後に検出された部品20の実高さとに基づいて行われる。
【0082】
予定高さは、装着前に取得された装着点の高さ(装着点に形成された形象200の撮像面内における位置により得られる)に、予定された部品20が予定された状態で装着点に装着された場合における部品20の上面と表面28との距離を加えることにより得られる。この距離は、表面28上に設けられたパッドの厚さおよびパッドに塗布されたクリーム状半田や接着剤の厚さを無視し得る場合には、部品20の高さに等しく、パッド等の厚さを無視し得ない場合には、それらを含めた距離とされる。この距離を撮像面における長さに換算することにより得られる値と、装着前の装着点の高さの検出により取得された形象200の像の位置とから、部品20の上面が予定高さに位置する状態での撮像面内における形象200の位置が得られる。そして、装着後の部品20の高さの検出により取得された形象200の像の位置の、予定高さを設定する位置に対するずれが求められ、装着後に取得された高さが予定高さより高いが、そのずれが設定範囲内であれば、予定された部品20が予定された状態で装着点に装着されているものと判定され、S48の判定結果がYESになってS51が実行され、フラグF3が0にリセットされてルーチンの実行が終了する。
【0083】
それに対し、上記ずれが設定範囲の上限値より大きい場合には、装着点には予定された部品20とは別の部品20が装着されているか、あるいは予定された部品20が装着されたが、例えば、表面28に塗布された接着剤あるいはクリーム状半田の量が多く、それにより部品20が浮き上がっていると考えられる。また、上記ずれが設定範囲の下限値より小さい場合には、装着点には予定された部品20とは別の部品20が装着されていると考えられる。そのため、S48の判定結果がNOになってS50が実行され、エラーの発生がディスプレイ254を用いて報知される。
【0084】
なお、上記ずれが設定範囲の上限値より大きい場合、プリント回路板14への接着剤およびクリーム状半田の塗布量が正確であることと、プリント回路板14に装着される部品20の種類が正確であることとの一方が保証されるのであれば、装着された部品20の高さのずれは、保証されない他方が原因であると推定され、報知される。
【0085】
部品20の装着後、部品装着ヘッド100は同様に、次の部品20のプリント回路板14への装着を行う。部品20の装着毎に装着点の高さの検出が行われ、必要であれば部品装着ヘッド100の下降量が変更され、また、部品装着適否の判定が行われる。
【0086】
プリント回路板14への部品20の装着が終了すれば、支持装置42が下降させられるとともに、クランプ部材48が非拘束位置へ移動させられて基板保持装置18によるプリント回路板14の保持が解かれ、プリント回路板14が搬出される。そして、次に部品20が装着されるプリント回路板14が搬入され、同様に側部拘束装置40により拘束されるとともに支持装置42により裏面70側から支持される。また、部品20の装着点の高さの検出等が行われる。部品20が装着され、電子回路が組み立てられるプリント回路板14の種類が変わった場合にも同様にプリント回路板14が基板保持装置18により保持される。この際、RAM236からプリント回路板14の種類と対応付けて記憶された表面28の設定高さが読み出され、それに基づいて支持装置42の上昇が制御され、表面28が予め設定された高さに位置し、上に凸に湾曲した状態で保持される。プリント回路板14の種類が異なっても、表面28の設定高さは同じにしてもよい。なお、本電子回路部品装着機では、裏面に部品20が固定されたプリント回路板の他、プリント配線の全部に電子回路部品が搭載されていないプリント配線板、プリント配線の一部に既に電子回路部品が搭載されたプリント配線板、電子回路部品の装着による突部以外に突部が設けられることにより裏面が凹凸を有するプリント配線板等、種々の回路基板への部品の装着が行われる。
【0087】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、制御装置230が相対高さ位置変更装置制御装置を構成し、制御装置230のS47を実行する部分が装着適否判定部としての装着有無判定部を構成し、S48を実行する部分が装着適否判定部としての装着予定実現判定部を構成し、ヘッド昇降装置104および制御装置230の、部品装着ヘッド100の変更された下降量に基づいてヘッド昇降装置104を制御する部分が昇降装置を構成している。制御装置230のS29を実行する部分が下降量決定部としての下降量変更部を構成し、この部分も昇降装置を構成していると考えてもよい。
【0088】
本発明の別の実施形態を図11,図12に基づいて説明する。
本実施形態において基板保持装置300の支持装置302を構成する複数の基板支持ピン(以後、支持ピンと略称する)304は、前記支持ピン54と同様に、伸縮可能な支持ピン本体306を有し、支持装置本体としての支持台308に支持されている。支持ピン本体306の第一部材310は円筒状を成し、支持台308に圧入されて立設されている。第二部材312は有底円筒状を成し、第一部材310の外側に長手方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、支持台308に長手方向に相対移動可能であって摺動可能にに嵌合されている。第二部材312は、第一部材310との間に配設された圧縮コイルスプリング(以後、スプリングと略称する)314により支持台308から突出する向きに付勢されている。なお、図11においては、支持ピン304は、代表的に2本図示されている。
【0089】
スプリング314は、ばね定数が、前記スプリング58に比較して小さく、長いものが大きく圧縮された状態とされており、圧縮量が変わっても弾性力が変化しないとみなし得るようにされている。スプリング314の付勢による第二部材312の移動限度は、規定手段320により規定される。規定手段320は、第一部材310の外面に突設された突部322および第二部材312に設けられた長穴324を含み、突部322が長穴324の端面に係合することにより、第二部材312の移動限度が規定される。したがって、支持ピン本体306の伸縮可能範囲は予め決まっているが、スプリング314は、本実施形態においては、支持ピン本体306の伸縮可能範囲における弾性力の最大値と最小値との差が、最小値の10%以下であるものとされ、スプリング314の弾性力が支持ピン本体306の伸縮可能範囲内でほぼ一定とみなし得るようにされている。また、スプリング314の予荷重は、プリント回路板14を上に凸に湾曲させて支持するのに十分な大きさとされている。
【0090】
本支持装置302は移動阻止装置330を備え、支持ピン304がプリント回路板14を裏面70側から支持した状態で第二部材312を拘束し、その長手方向の移動を阻止するようにされている。なお、第二部材312の底壁の外面であって、第二部材312の上面が支持面332を構成し、支持面332は静電防止ゴム製のクッション334によって覆われている。
【0091】
移動阻止装置330は、本実施形態においては、特許第2889012号公報に記載の移動阻止装置と同様に構成されており、簡単に説明する。
移動阻止装置330は、拘束部材ないし移動阻止部材としてのクランププレート340およびクランププレート移動装置342を備えている。前記支持台308は、製造の都合上、複数の部材が互いに組み付けられて成り、組付け後は一体の支持台308として機能するが、クランププレート340は支持台308内に、その板面が支持ピン304の長手方向に直角な方向に移動可能に配設されている。
【0092】
クランププレート340の複数の支持ピン304に対応する位置にはそれぞれ、厚さ方向に貫通して大径穴344が形成されるとともに、内側に高摩擦係数の摩擦部材たる環状ゴム346が配設されている。この環状ゴム346の内径は支持ピン304の第二部材312の外径より大きく、支持ピン304は環状ゴム346内に半径方向に隙間を有して嵌合されている。
【0093】
クランププレート移動装置342は、流体圧アクチュエータの一種であるエアシリンダ350を駆動源とし、エアシリンダ350のピストンロッド352の伸縮が運動伝達装置354によってクランププレート340に伝達され、クランププレート340が移動させられる。運動伝達装置354は、支持台308に垂直軸線まわりに回動可能に設けられた回動軸356,横断面形状が円形を成し、回動軸356に偏心して設けられたカム358,クランププレート340に固定のカムフォロワ360を含む。
【0094】
カム358は、カムフォロワ360に形成された長穴362(図12参照)にリング364(図12においては図示が省略されている)を介して嵌合されており、ピストンロッド352の伸縮により回動軸356が回動させられ、カム358およびリング364が回動させられてカムフォロワ360が移動させられ、クランププレート340がその板面に平行な方向に移動させられる。クランププレート340は拘束位置ないし移動阻止位置と非拘束位置,解除位置ないし移動許容位置とに移動させられ、環状ゴム346を介して支持ピン304が押されて、第二部材312が、支持台308の第二部材312が嵌合された嵌合穴の内周面に押し付けられ、その内周面との間に生ずる摩擦力および環状ゴム346との間に生ずる摩擦力によって支持台308に長手方向に移動不能に固定され、あるいは固定が解除される。移動阻止装置330は、第二部材312を拘束する拘束装置でもあり、支持装置本体に固定する固定装置でもある。なお、図12において+印は、大径穴344の形成位置(中心)を示す。
【0095】
支持装置302によってプリント回路板14を支持する場合には、プリント回路板14が基板コンベヤにより搬入され、停止装置により装着作業位置に停止させられるとともに、側部拘束装置によって拘束された状態で支持装置302が支持装置昇降装置により上昇させられる。側部拘束装置は、図示は省略するが、前記側部拘束装置40と同様に構成されている。支持装置昇降装置は、図示は省略するが、前記支持装置昇降装置44と同様に構成されており、サーボモータを駆動源とし、支持装置302は上下方向において任意の位置であって、任意の高さに移動させられる。本実施形態において支持装置302は支持装置昇降装置により予め定められた位置まで上昇させられる。エンコーダにより検出される回転量に基づいてモータが制御され、支持装置302が予め設定された位置まで上昇させられるのであり、側部拘束装置と支持装置302とが予め設定された設定相対位置に位置決めされる。本実施形態においては、支持装置昇降装置が相対高さ位置決め装置を構成している。設定相対位置であって、支持装置302の設定上昇位置は、本実施形態においては、支持ピン304がプリント回路板14に接触し、スプリング314に与えられた予荷重に等しい弾性力によってプリント回路板14を上に凸に湾曲させた状態で支持する状態となる位置に設定されている。複数の支持ピン304のうち、裏面70の部品20が固定されていない部分に接触するものの第二部材312が、その支持面332が側部拘束装置の支持面よりやや上方に位置するとともに、第二部材312がスプリング314を圧縮して第一部材310側へ僅かに後退した状態となる位置に設定されているのである。
【0096】
支持装置302が上昇させられるとき、複数の支持ピン304のうち、プリント回路板14の裏面70に固定された部品20に対応する支持ピン304が部品20に接触し、プリント回路板14を押し上げる。プリント回路板14は、その両側部が側部拘束装置によって拘束されているため、支持装置302の上昇に伴って、部品20に接触した支持ピン304の上昇が抑えられる状態となり、その状態から更に支持装置302が上昇させられることにより、裏面70の部品20が固定されていない部分に対応する支持ピン304が裏面70に接触する。第二部材312の第一部材310に対する移動は阻止されておらず、部品20に接触した支持ピン304においては、第二部材312がスプリング314の付勢力に抗して第一部材310側へ移動し、その他の支持ピン304が裏面70に接触することを許容する。
【0097】
支持装置302が設定上昇位置まで上昇させられた状態では、全部の支持ピン304が裏面70(部品20を含む)に接触するとともに、スプリング314が圧縮されて、裏面70の対応する部分にそれぞれ弾性的に接触してプリント回路板14を支持する。前述のように、スプリング314は、ばね定数の小さいものに大きな予荷重を付与して、支持ピン本体306の伸縮可能範囲内では、弾性力がほぼ一定とみなし得るものとされているため、部品20を介して裏面70に間接的に接触する支持ピン304も、裏面70に直接接触する支持ピン304も、スプリング314に与えられた予荷重にほぼ等しく、予め設定された弾性力でプリント回路板14を支持する。本実施形態の基板保持装置300によれば、全ての支持ピン304のプリント回路板14への弾性的な接触力を容易に予め定められた大きさにし得るのである。また、プリント回路板14が比較的剛性の低いものであっても、スプリング314のばね特性の設定により、過剰に撓ませることなく、上に凸に湾曲させた状態で支持することができる。
【0098】
支持装置302が設定上昇位置へ上昇させられ、支持ピン304がプリント回路板14を支持した後、クランププレート340が移動阻止位置へ移動させられて、第二部材312の長手方向の移動を阻止し、支持ピン304がプリント回路板14を裏面70側から強固に支持する状態とされる。そのため、スプリング314がばね定数の小さいものであっても、部品20のプリント回路板14への装着時に、部品20を介してプリント回路板14に加えられる力によって第二部材312が下降することがなく、装着点の高さが変わらず、部品20の装着が良好に行われる。
【0099】
プリント回路板14への部品20の装着が終了しても、支持ピン304の第二部材312は移動阻止装置330によって移動を阻止された状態に保たれる。そして、支持装置302が下降させられ、支持ピン304がプリント回路板14から離間させられるが、複数の支持ピン304の各第二部材312はプリント回路板14を支持する位置に保たれる。第二部材312が移動を阻止されず、プリント回路板14の裏面70にその凹凸にならって接触して支持するのは、例えば、連続して部品20が装着される同一種類のプリント回路板14のうちの最初のプリント回路板14についてであり、最初のプリント回路板14を支持した状態で複数の支持ピン304の各第二部材312の移動が阻止されることにより、それら支持ピン304によってプリント回路板14の裏面70の凹凸が型取りされて記憶される。また、基板コンベヤ16により搬入されたプリント回路板14は、一対のガイドレール30の各位置決め面34によって幅方向の位置を規定されて搬送されるとともに、停止装置により予め定められた装着作業位置に停止させられるため、2枚目以降のプリント回路板14は支持装置42に対して、最初のプリント回路板14と同じ位相で停止させられる。そのため、2枚目以降のプリント回路板14の支持時には、支持装置302は設定上昇位置まで上昇させられれば、複数の支持ピン54は最初のプリント回路板14の場合と同様に、プリント回路板14の裏面70に接触し、予め設定された弾性力で、上に凸に湾曲させた状態で支持することとなる。
【0100】
なお、1枚のプリント回路板14について部品装着が終了する毎に第二部材312の移動阻止を解除し、プリント回路板14の1枚毎に支持ピン304にプリント回路板14を支持し直させるようにしてもよい。また、設定枚数のプリント回路板14に部品20が装着される毎に第二部材312の移動阻止を解除し、支持ピン304にプリント回路板14を支持し直させるようにしてもよい。
【0101】
プリント回路板14が比較的剛性の高いものである場合には、移動阻止装置330を省略することも可能である。回路基板の装着点の近傍部分が複数の基板支持ピンによって裏面70側から支持されるのであれば、電子回路部品が装着されるとき、部品装着ヘッドにより回路基板に下方へ押す力が加えられても、回路基板の撓みが少なくて済むからである。
【0102】
本実施形態においても、説明は省略するが、前記実施形態と同様に、部品20の装着時に装着点の高さが検出され、その検出結果に基づいて部品装着ヘッドの下降量の変更等が行われる。ただし、本実施形態においては、前述のように、部品20を介して裏面70に間接的に接触するか、直接接触するかを問わず、全ての支持ピン304のプリント回路板14への弾性的な接触力がほぼ一定となるため、プリント回路板14の湾曲形状も常にほぼ一定となる。したがって、部品20の装着時に装着点の高さを検出することは不可欠ではない。例えば、最初のプリント回路板14が支持された際に、全ての装着点の高さを検出して、各装着点における部品装着ヘッドの下降量の変更値を装着プログラムの一部として格納しておき、2枚目以降のプリント回路板14についてはそれら変更値を使用することが可能なのである。このようにすれば、2枚目以降のプリント回路板14については高さの検出および変更値の演算を行わなくて済み、装着能率が向上する。
【0103】
上記各実施形態において基板支持ピンは、付勢手段として弾性部材を有するものとされていたが、エア圧室により付勢手段が構成されるものとしてもよい。また、支持装置昇降装置は電動モータを駆動源とするものとされていたが、流体圧アクチュエータの一種であるエアシリンダを駆動源とするものとしてもよい。それらの実施形態を図13,図14に基づいて詳細に説明する。
【0104】
本実施形態において基板保持装置400の支持装置402は、図13に示すように、支持装置本体としての支持台404および複数の基板支持ピン(以後、支持ピンと略称する)406を含む。支持ピン406の支持ピン本体407を構成する第一部材408および第二部材410はそれぞれ、図14に示すように、有底の円筒状を成し、第一部材408は支持台404に圧入されて立設され、第二部材410は第一部材408の外側および支持台404に摺動可能に嵌合されており、第一,第二部材408,410の間に気密のエア圧室412が形成されて付勢手段を構成している。また、第二部材410の底壁の外面が支持面414を構成し、支持面414は静電防止ゴム製のクッション416によって覆われている。なお、図14において支持ピン406は代表的に2本図示されている。
【0105】
本実施形態においては、第一部材408と第二部材410との嵌合隙間が小さくされることにより、実用上問題となるほどのエアの漏れが生じないようにされている。エア圧室412は、第一部材408内に形成された通路418,支持台404内に設けられた通路420および継手装置422等によって正圧源424に接続されており、圧縮エアの供給により、第二部材410が第一部材408から離間する向きに付勢される。この付勢による第二部材410の移動限度は、規定手段426により規定される。規定手段426は、本実施形態においては、第一部材408の外周面に、その長手方向に平行に設けられた溝428と、第二部材410の側壁に設けられた突部430とを含む。
【0106】
エア圧室412内のエア圧は、エア圧制御装置としての電磁式の圧力制御弁432により制御され、支持ピン406のプリント回路板14への接触力が調節される。圧力制御弁422は、供給電流量の制御により、制御圧の高さが調節可能に構成されている。本実施形態では、エア圧室412のエア圧は、プリント回路板14の剛性に応じた大きさであって、プリント回路板14を上に凸に湾曲させる大きさに制御される。
【0107】
支持装置402を昇降させる支持装置昇降装置440は、図13に示すように、エアシリンダ442を備えている。エアシリンダ442のピストンロッド444は支持装置402の支持台404に係合させられており、ピストンロッド444の伸縮により、支持装置402が複数のガイドロッド446を含む案内装置448により案内されつつ昇降させられる。エアシリンダ442は、本実施形態においては複動のエアシリンダとされており、支持装置402の上昇端位置であって、設定上昇位置は、例えば、ピストンのストロークエンドにより規定される。このストロークエンドは調節可能である。支持装置402の設定上昇位置は、本実施形態においては、図11および図12に示す実施形態と同様に設定され、エア圧室412について設定されたエア圧により得られる付勢力によってプリント回路板14を上に凸に湾曲させ、支持する位置に設定されている。複数の支持ピン406のうち、裏面70の部品20が固定されていない部分に接触するものの第二部材410が、その支持面414が、側部拘束装置40の支持面46よりやや上方に位置するとともに、第二部材410がエア圧室412内のエアを圧縮して第一部材408側へ僅かに後退した状態となる位置に設定されているのである。
【0108】
基板コンベヤにより搬入されたプリント回路板14は、停止装置により停止させられ、側部拘束装置40により拘束された後、支持装置402が上昇させられる。この際、複数の支持ピン406のうち、プリント回路板14の裏面70に固定された部品20に対応する支持ピン406がまず、部品20に接触し、プリント回路板14を押し上げる。プリント回路板14は、その両側部が側部拘束装置40によって拘束されているため、支持装置402の上昇に伴って、部品20に接触した支持ピン406の上昇が抑えられる状態となり、その状態から更に支持装置402が上昇させられることにより、裏面70の部品20が固定されていない部分に対応する支持ピン406が裏面70に接触する。この際、部品20に接触した支持ピン406は、第二部材410がエア圧室412の付勢力に抗して第一部材408側へ移動し、その他の支持ピン406が裏面70に接触することを許容する。
【0109】
支持装置402が設定上昇位置まで上昇させられた状態では、全部の支持ピン406が裏面70(部品20を含む)に接触するとともに、エア圧室412内のエアが圧縮されて、裏面70の対応する部分にそれぞれ弾性的に接触してプリント回路板14を支持する。支持装置402が上昇させられる間、エア圧室412の圧力は圧力制御弁432により制御され、予め設定された高さに保たれる。そのため、裏面70に固定された部品20の高さが高く、また、種類の異なる部品20間に高さにばらつきがあって、裏面70に接触した支持ピン406と部品20に接触した支持ピン406との間、および高さが異なる部品20にそれぞれ接触した支持ピン406の間に、支持ピン406の各々における第一,第二部材408,410の相対移動距離に差があっても、エア圧室412の圧力は設定された高さに保たれる。したがって、部品20を介して裏面70に接触する支持ピン406も、裏面70に直接接触する支持ピン406も、エア圧室412に設定された圧力により得られる弾性力であって、予め設定された大きさの弾性力でプリント回路板14を裏面70側からほぼ均等に支持し、上に凸に湾曲した状態で支持する。このように支持ピン406にプリント回路板14を支持させた後、移動阻止装置330に第二部材410を拘束させ、その長手方向の移動を阻止させる。1枚のプリント回路板14への部品20の装着が終了しても支持ピン406は移動を阻止した状態に保たれ、2枚目以降のプリント回路板14の支持時には、支持装置402は、支持ピン406がプリント回路板14を支持する位置に保たれた状態で設定上昇位置へ上昇させられる。なお、プリント回路板14が比較的剛性の高いものである場合には、移動阻止装置330を省略することも可能である。
本実施形態においても、説明は省略するが、図11および図12に示す実施形態と同様に、装着点の高さの検出に基づく部品装着ヘッドの下降量の変更等が行われる。装着点の高さの検出および下降量の変更値の演算は、最初のプリント回路板14のみについて行い、2枚目以降は、それらを使用してもよい。
【0110】
上記各実施形態において、基板保持装置18等により保持されたプリント回路板14に部品20を装着する際、部品20を1個装着する毎に、装着点の高さが検出され、部品装着ヘッド100の下降量が変更されるようにされていたが、装着点とは異なる位置の高さを検出し、その高さに基づいて装着点の高さを取得するようにしてもよい。また、部品装着のための高さの検出は、プリント回路板14が基板保持装置によって保持された後、部品20の装着開始に先立って行われるようにしてもよい。それらの実施態様を図15,図16に基づいて説明する。
【0111】
本態様においては、図15に示すように、プリント回路板14上において、表面28の高さを検出すべき高さ検出点500が格子点状に設定されており、プリント回路板14が基板保持装置18により保持されれば、電子回路部品装着作業が開始される前にそれぞれの高さ検出点500における高さが基準高さ、例えば、前記表面高さ検出位置であって、プリント回路板14の表面28の最も高い中央部における高さを基準として検出される。高さ検出点500の高さは、例えば、前記高さ検出器202によって検出され、その高さとして基準高さに対するずれ量が検出される。電子回路部品装着作業が実施される際には、それら検出された高さの情報のうち、部品20を装着する装着点の近傍に位置する高さ検出点500の高さに基づいて、その装着点における表面28の高さ(基準高さに対するずれ量)が取得され、部品装着ヘッド100の下降量が変更される。具体的には、装着点を囲む4つの検出点500における表面28の高さ(基準高さに対するずれ量)に基づいて装着点の高さ(基準高さに対するずれ量)が取得される。以下、さらに詳細に説明する。
【0112】
図16に示すように、今回部品20を装着すべき装着点Eについて、近傍の高さ検出点500として、装着点Eを囲むように位置する4つの検出点500が選択される。以下、それらを近傍検出位置A,B,C,Dと称する。それら近傍検出位置A,B,C,Dそれぞれにおける表面28の高さHA,HB,HC,HDに基づいて、部品装着位置Eにおける表面28の高さが線形補間により演算される。
【0113】
部品装着位置Eの座標を(X,Y)、4つの近傍検出位置A,B,C,Dの座標をそれぞれ(x,y),(x+1,y),(x+1,y+1),(x,y+1)とし、装着点Eと近傍検出位置AとのX座標およびY座標の差をa=X−x,b=Y−yとすると、装着点Eにおける上面高さHは次式(2)で表される。
H=HA*(1−a)*(1−b)+HB*a*(1−b)+HC*a*b+HD*(1−a)*b・・・(2)
【0114】
上記(2)式により装着点Eにおける表面28の高さHが取得され、それに基づいて部品装着ヘッド100の下降量が変更される。部品装着の開始前に、複数の高さ検出点の高さをそれぞれ検出して複数の装着点の各高さを算出するとともに、下降距離を変更しておいてもよく、複数の装着点の各高さは予め算出しておくが、下降距離の変更は装着毎に行ってもよい。いずれにしても、最初のプリント回路板14のみについて装着点の高さを検出して部品装着ヘッド100の下降量の変更値を取得し、2枚目以降のプリント回路板14については、その取得された変更値を用いて部品装着ヘッド100の下降量を変更する場合には、最初のプリント回路板14について複数の高さ検出点の各高さを検出し、それらに基づいて全部の装着点の各高さを取得するとともに部品装着ヘッド100の下降量の変更値を取得すればよい。また、複数のプリント回路板14の全部についてそれぞれ、全部の装着点の各々の高さを取得する場合、プリント回路板毎に複数の高さ検出点の各高さを検出し、それらに基づいて全部の装着点の各高さを取得すればよい。
【0115】
回路基板の表面の高さを検出する検出位置の数は、回路基板の種類に応じて異ならせてもよく、同じにしてもよい。例えば、回路基板が剛性が低く、撓んだり、反ったりし易いものである場合には、検出位置の数を多くし、できるだけ装着点に近い位置において検出された高さに基づいて装着点の高さが検出されるようにすることが望ましい。また、回路基板が剛性が高いものであれば、検出位置の数は少なくてもよい。
【0116】
上記各実施形態においては、基準マークカメラ182が表面28上に形成された形象200を撮像する撮像装置を兼ねる構成とされていたが、形象200を撮像するための形象撮像装置を専用に設けてもよい。その場合には、形象撮像装置の光軸を基準マークカメラ182と同様に垂直方向下向きに設けてもよいが、形象200が形成される検出場所の上方に形象撮像装置を配設することができない場合には、光軸を表面28の法線に対して傾斜させて配設してもよい。また、例えば、超音波が回路基板の表面に向かって放射されてから、反射波が戻って来るまでの時間が、距離によって変化することを利用して、回路基板の表面の高さを検出する超音波式距離測定装置等、他の形式の距離測定装置を高さ検出器として採用することも可能である。
【0117】
また、基板支持ピンは、負圧により回路基板を吸着して保持する保持ピンとしてもよい。例えば、特許第2889012号公報に記載されているように、基板支持ピンに吸着カップ等の吸着部材を設け、負圧を供給して回路基板を保持させる。基板支持ピンが第一部材と第二部材とを含んで構成される場合、回路基板に接触する部材に、密着性を確保するためのゴムまたはその類似物から成る吸着部材を設けることが望ましい。この吸着部材は静電防止対策を施すことにより、前記クッション67等と同様の役割を果たさせることができる。
【0118】
さらに、前記支持ピン54のように、比較的強いスプリング58によって第一,第二部材62,64が付勢される場合、プリント回路板14の表面28の高さを検出して支持装置42の上昇を制御することは不可欠ではなく、図11ないし図14にそれぞれ示す実施形態におけると同様に、支持装置42を、予め設定された支持位置である設定上昇位置へ上昇させて支持ピン54にプリント回路14を上に凸に湾曲した状態で支持させるようにしてもよい。また、連続して部品20が装着される同種の複数のプリント回路板14のうち、最初のプリント回路板14について部品20の装着点の高さを検出し、部品装着ヘッド100の下降量の変更値を取得するとともに部品装着プログラムの一部として格納しておき、2枚目以降のプリント回路板14についてはそれら変更値を使用して部品装着ヘッド100の下降量を変更するようにしてもよい。さらに、移動阻止装置によって第二部材64の長手方向の移動を阻止するようにしてもよい。この場合、1枚のプリント回路板14への部品装着が終了する毎に第二部材64の移動阻止を解除し、支持ピン54にプリント回路板14を支持し直させてもよく、設定枚数毎に解除してもよく、全部のプリント回路板14への部品装着の終了後に解除してもよい。プリント回路板14の表面28の高さを検出して支持装置42の上昇を制御する場合、例えば、第二部材64の移動が許容された状態で支持ピン54がプリント回路板14を支持する際に、表面28の高さを検出して支持装置42の上昇を制御するとともに、表面28が予め設定された高さに位置する状態での支持装置42の上昇位置を記憶し、第二部材64の移動阻止を解除せず、プリント回路板14を支持する状態での位置に保って次のプリント回路板14を支持させる際に、表面28の高さは検出せず、支持装置42を記憶された上昇位置へ移動させてもよく、表面28の高さを検出して支持装置42の上昇を制御してもよい。表面28が予め設定された高さに位置する状態での支持装置42の上昇位置の取得は、移動阻止装置を設けず、支持ピン54の第二部材64の移動を阻止しない場合に行ってもよい。
【0119】
また、回路基板の表面の高さを検出し、その検出結果に基づいて相対高さ位置変更装置を制御することにより、回路基板の表面の高さを予め定められた高さにする場合、表面の高さは、表面の複数の点において検出してもよい。この場合、例えば、支持装置と側部拘束装置とを高さ方向において設定距離ずつ相対移動させては停止させ、停止状態において高さ検出装置に複数の検出点の各高さを検出させ、それら検出結果に基づいて表面の高さを取得し、設定高さと比較する。例えば、複数の高さの平均を算出して表面の高さとし、あるいは中間の高さを表面の高さとする等、適宜の処理を行って高さを決定するのである。表面の高さが予め定められた高さになるまで、相対移動および高さ検出を繰り返す。あるいは複数の検出点の各々において検出された高さをそれぞれ、複数の検出点の各々について設定された設定高さと比較し、複数の実高さと設定高さとの差の和が0になったときに表面高さが予め設定された高さになったと判定するようにしてもよい。
【0120】
さらに、上記各実施形態においては回路基板の裏面側の電子回路部品が接着または半田付けにより固定されていたが、固定されていることは不可欠ではなく、接着剤やクリーム状半田によって仮止めされているのみでもよい。この場合、静電防止対策が講じられたクッション67は、静電気によって電子回路部品が基板支持ピンに付着し、回路基板から離脱することを防止する役割も果たす。
【0121】
また、側部拘束装置は、下向きの基板押さえ面ないし基板位置決め面と、回路基板を基板押さえ面ないし基板位置決め面に押し付ける押付装置とを備えたものとしてもよい。
【0122】
さらに、電子回路部品の装着時に装着点の高さを検出する場合、部品装着ヘッドを装着点に停止させた状態で高さ検出器に高さを検出させてもよい。部品装着ヘッドの部品装着位置と、高さ検出器の高さ検出位置とが同じにされ、高さ検出器は回路基板の表面の装着点に隣接した位置の高さを検出することとなるが、前述のように、表面の湾曲量は僅かであり、表面の傾斜は無視してよいからである。このようにすれば、電子回路部品を装着する際に、部品装着ヘッドおよび高さ検出器を保持したY軸スライドは1回停止するのみでよく、装着能率が向上する。
【0123】
また、同じ種類の複数枚の回路基板に電子回路部品を連続して装着する際、全部の回路基板についてそれぞれ装着点の高さを検出する場合にも、1枚目の回路基板についてのみ装着点の高さを検出する場合にも、装着作業の開始前に全部の装着点の高さを予めまとめて検出しておいてもよい。
【0124】
さらに、本発明は、上記各実施形態の各特徴を互いに入れ換えて実施することができる。例えば、支持装置の支持突部の構成、支持突部の付勢手段の構成、弾性的接触力規定部の構成、基板支持ピンの移動を阻止する移動阻止装置の有無、回路基板の表面の装着点の高さの検出態様(全部の回路基板について複数の装着点の各々の高さを装着時に検出する、1枚目の回路基板のみについて複数の装着点の各々の高さを検出し、2枚目以降に利用する、電子回路部品の装着に先立って全部の装着点の高さを検出する、予め定められた複数の高さ検出点について高さを検出し、装着点の高さを補間演算により求める等)等を適宜に組み合わせて実施することができる。
【0125】
また、上記各実施形態において部品装着装置は、部品装着ヘッドがXYロボットにより回路基板の表面に平行な方向に移動させられて電子回路部品の受取りおよび装着を行う装置とされていたが、複数の部品装着ヘッドがヘッド旋回装置により、共通の旋回軸線まわりに旋回させられて複数の停止位置に順次停止させられ、電子回路部品の受取りおよび装着等を行う装置としてもよい。この場合、複数の部品装着ヘッドおよびヘッド旋回装置が位置を固定して設けられるのであれば、回路基板保持装置が保持装置移動装置により、回路基板の表面に平行方向に移動させられ、保持装置移動装置が、部品装着ヘッドと回路基板保持装置とを回路基板の表面に平行な方向に相対移動させる相対移動装置を構成する。複数の部品装着ヘッドおよびヘッド旋回装置が更に、移動装置によって回路基板の表面に平行な方向に移動させられる構成とされる場合、その移動装置が相対移動装置を構成する。
【0126】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である電子回路部品装着機を概略的に示す平面図である。
【図2】上記電子回路部品装着機の部品装着装置を示す正面図(一部断面)である。
【図3】上記部品装着装置の要部を示す側面図である。
【図4】上記電子回路部品装着機の基板保持装置を示す側面図(一部断面)である。
【図5】上記基板保持装置の支持装置を示す正面断面図である。
【図6】上記電子回路部品装着機の制御装置を示すブロック図である。
【図7】上記制御装置により実行される表面高さ制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】上記制御装置により実行される下降量変更ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】上記制御装置により実行される装着適否判定ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】上記電子回路部品装着機の高さ検出装置により高さを検出する作業を説明するための図である。
【図11】本発明の別の実施形態である基板保持装置の支持装置を示す正面図(一部断面)である。
【図12】図11に示す支持装置の移動阻止装置を示す平面図である。
【図13】本発明の更に別の実施形態である基板保持装置を示す側面図(一部断面)である。
【図14】図13に示す基板保持装置の支持装置を示す正面図(一部断面)である。
【図15】高さ検出装置によるプリント回路板の表面の高さの検出の別の態様を説明する図であって、検出される検出位置を説明する図である。
【図16】図15に示す検出位置に基づいて装着点におけるプリント回路板の表面の高さを演算するための線形補間を説明する図である。
【符号の説明】
14:プリント回路板  18:基板保持装置  20:電子回路部品  22:部品装着装置  40:側部拘束装置  42:支持装置  44:支持装置昇降装置  52:支持台  54:基板支持ピン  56:支持ピン本体 58:圧縮コイルスプリング  60:規定手段  62:第一部材  64:第二部材  100:部品装着ヘッド  102:XYロボット  182:基準マークカメラ  190:光放射装置  202:高さ検出器  230:制御装置   300:基板保持装置  302:支持装置  304:基板支持ピン  306:支持ピン本体  308:支持台  310:第一部材  312:第二部材  314:圧縮コイルスプリング  320:規定手段  400:基板保持装置  402:支持装置  404:支持台  406:基板支持ピン  408:第一部材  410:第二部材  412:エア圧室
432:圧力制御弁  440:支持装置昇降装置

Claims (7)

  1. 表面が上向きでほぼ水平な姿勢の回路基板の両側部を、少なくとも上方へ移動不能に拘束する側部拘束装置と、
    その側部拘束装置により拘束された回路基板の、側部拘束装置から隔たった中間部を、裏面側から、支持装置本体から上方へ突出した複数の支持突部により支持し、その回路基板を上に凸に湾曲させて支持する支持装置と
    を含むことを特徴とする回路基板保持装置。
  2. 表面が上向きでほぼ水平な姿勢の回路基板の両側部を、少なくとも上方へ移動不能に拘束する側部拘束装置と、
    その側部拘束装置により拘束された回路基板の、側部拘束装置から隔たった中間部を、裏面側から、支持装置本体から上方へ突出した複数の支持突部により支持し、その回路基板を上に凸に湾曲させて支持する支持装置と
    を含む回路基板保持装置であって、
    前記複数の支持突部が、前記回路基板の対応する部分にそれぞれ弾性的に接触して回路基板を支持することを特徴とする回路基板保持装置。
  3. 前記複数の支持突部の各々が、
    少なくとも一方が長手形状をなす2部材であって、互いに内外にかつ摺動可能に嵌合された第一部材および第二部材と、
    それら第一、第二部材を互いに離間する向きに付勢する付勢手段と
    を含むことを特徴とする請求項2に記載の回路基板保持装置。
  4. 前記第一部材と第二部材との間に気密のエア圧室が形成され、そのエア圧室が前記付勢手段を構成していることを特徴とする請求項3に記載の回路基板保持装置。
  5. 前記第一部材と前記第二部材との間に弾性部材が配設され、その弾性部材が前記付勢手段を構成していることを特徴とする請求項3に記載の回路基板保持装置。
  6. 前記回路基板の前記表面の、少なくとも1点の高さを検出する高さ検出装置と、
    前記側部拘束装置と前記支持装置との相対高さ位置を変更する相対高さ位置変更装置と、
    前記高さ検出装置の検出結果に基づいて前記相対高さ変更装置を制御することにより、前記回路基板の表面の高さを予め定められた高さにする相対高さ位置変更装置制御装置を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の回路基板保持装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の回路基板保持装置と、
    その回路基板保持装置に保持された回路基板の表面の少なくとも1点の高さを検出する高さ検出装置と、
    前記回路基板保持装置に保持された回路基板の表面に予め定められた作業を行う作業ヘッドと、
    その作業ヘッドと前記回路基板保持装置とを、その回路基板保持装置に保持された回路基板の表面にほぼ平行な方向に相対移動させることにより、前記作業ヘッドを回路基板の表面の予め定められた複数の作業点に対向させる相対移動装置と、
    前記作業ヘッドと前記回路基板保持装置とを相対的に昇降させるとともに、回路基板保持装置に保持された回路基板の表面と作業ヘッドとの接近限度を、前記高さ検出装置による検出結果に基づいて制御することを特徴とする昇降装置とを含む対回路基板作業機。
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