JP2004102450A - サーバ装置、車載用電子機器、及びコンテンツ処理方法 - Google Patents
サーバ装置、車載用電子機器、及びコンテンツ処理方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】個々の処理要求に柔軟に対応できるようにする。
【解決手段】ネットワークを介して複数のサーバ101,111,121…が接続されたシステムにおいて、コンテンツを保存するときには、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバで分担して保存させるとともに、個々のデータの分担を示すディレクトリ情報254をメインサーバ251に保存させ、上記コンテンツの共有に対してあるサーバが離脱もしくは参加するときには、データの分担を変更するとともにサーバ251に保存されている情報254を更新し、上記コンテンツをあるサーバで再生するときには、サーバ251に保存されている情報254を参照することにより、当該コンテンツを構成する個々のデータを該当するサーバから取得して再生を行なう。
【選択図】 図1
【解決手段】ネットワークを介して複数のサーバ101,111,121…が接続されたシステムにおいて、コンテンツを保存するときには、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバで分担して保存させるとともに、個々のデータの分担を示すディレクトリ情報254をメインサーバ251に保存させ、上記コンテンツの共有に対してあるサーバが離脱もしくは参加するときには、データの分担を変更するとともにサーバ251に保存されている情報254を更新し、上記コンテンツをあるサーバで再生するときには、サーバ251に保存されている情報254を参照することにより、当該コンテンツを構成する個々のデータを該当するサーバから取得して再生を行なう。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツを処理可能なサーバ装置、車載用電子機器、及びコンテンツ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホームサーバやHDD(Hard Disk Drive)ビデオレコーダなどの電子機器においては、HDDや書き込み可能なDVD(Digital Versatile Disk)等の二次記憶装置(以下、HDDと呼ぶ)に動画像などのコンテンツが保存される場合がある。この場合、HDDへの保存可能な時間は、HDDの容量にほぼ比例する。よって、HDDの記憶領域を有効に使用すれば、記憶可能な容量を増大させることができ、保存可能な時間を延ばせるようになることが期待できる。
【0003】
テレビ放送等のコンテンツを保存する場合、人気番組などでは、多くの人が同じコンテンツを自身のHDDに保存している場合が想定されるが、通常は同じコンテンツに対応するデータが個々のHDDの間で重複して保存されており、HDDの記憶領域が無駄に使用されていると見ることができる。この場合、HDDにおける保存可能な時間を延ばすことはできない。
【0004】
一方、HDDの記憶領域を有効に使用する既存技術としては、複数の端末にコンテンツを分割して持たせ、クライアントからのダウンロードの要求時には、コンテンツの各部分を保持する端末がP2P(Peer to Peer)にクライアントと通信して対応し、仮想的にサーバとして機能するようなシステムがある(CenterSpan Communications社の「C−star」やOpenCola.com社の「Swarmcast」など)。
【0005】
また、複数のサーバに複数のコンテンツを分散して配置し、クライアントからの要求時、必要な連結処理を行なうシステムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−148634号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、既存のシステムは、サーバへのアクセス負荷を軽減させることに主眼が置かれて構築されたものが多く、コンテンツを共有する個々の機器からの各種の処理要求(コンテンツを共有するグループからの離脱・参加や、移動先でのコンテンツ再生など)に柔軟に対応できるものがない。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、個々の処理要求に柔軟に対応できる電子機器及びコンテンツ処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るコンテンツ処理方法は、ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるコンテンツ処理方法であって、コンテンツを保存するときには、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ装置で分担して保存させるとともに、個々のデータの分担を示す情報を特定のサーバ装置に保存させ、前記コンテンツの共有に対してあるサーバ装置が離脱もしくは参加するときには、データの分担を変更するとともに前記特定のサーバ装置に保存されている前記情報を更新し、前記コンテンツをあるサーバ装置で再生するときには、前記特定のサーバ装置に保存されている前記情報を参照することにより、当該コンテンツを構成する個々のデータを該当するサーバ装置から取得して再生を行なうことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るサーバ装置は、ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるサーバ装置であって、コンテンツを保存するときに、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ装置で分担して保存させる制御手段と、前記コンテンツを構成する個々のデータの分担を示す情報を保存する保存手段とを具備し、前記制御手段は、前記コンテンツの共有に対してあるサーバ装置が離脱もしくは参加するときにはデータの分担を変更するとともに前記保存手段に保存されている前記情報を更新し、当該情報はあるサーバ装置が前記コンテンツを再生するときに参照されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るサーバ装置は、ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるサーバ装置であって、前記複数のサーバ装置で共有すべきコンテンツを構成する個々のデータの一部を分担して保存する手段と、前記保存手段に保存されている一部のデータと、本サーバ装置以外の他のサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段と、本サーバ装置が前記コンテンツの共有から離脱するとき、離脱することを示す情報を前記ネットワークを介して特定のサーバ装置に通知する手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る車載用電子機器は、ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用される車載用電子機器であって、前記複数のサーバ装置で共有すべきコンテンツを構成する個々のデータの一部を分担して保存する手段と、前記保存手段に保存されている一部のデータと、本車載用電子機器以外の他のサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る車載用電子機器は、コンテンツを構成する個々のデータを保存している少なくとも一つのサーバ装置に無線ネットワークを介して接続可能な車載用電子機器であって、前記少なくとも一つのサーバ装置が保存している個々のデータの一部の複写物を保存する手段と、前記保存手段に保存された前記一部のデータと、前記無線ネットワークを介して前記少なくとも一つのサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る車載用電子機器は、コンテンツを構成する個々のデータを保存している少なくとも一つのサーバ装置に無線ネットワークを介して接続可能な車載用電子機器であって、あるサーバ装置による前記コンテンツの再生を中断して、中断した後の再生を前記車載用電子機器で行なう場合、前記コンテンツをどこまで再生したかを示す情報を保存する手段と、前記保存手段に保存した情報を参照することにより、中断後のコンテンツの再生を行なう手段とを具備することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係るシステムの構成を示す図である。
【0017】
<システム構成>
本システムは、例えば集合住宅や近接する複数の家で構成されるグループなどに適用され、電子機器としてのメインサーバ251、車載サーバ(車載用電子機器)101、複数のホームサーバ111,121,…を有する。これらのサーバはそれぞれLAN131及びアンテナ線141に接続されている。
【0018】
LAN131及びアンテナ線141は、集合住宅などの共用施設として配設されており、各家庭やガレージに設けられる個々のサーバの間での通信を可能とする。
【0019】
メインサーバ251は、例えば集合住宅の管理室などに設けられ、本システム全体の制御を司るものである。
【0020】
車載サーバ101は、あるユーザの自宅のガレージなどに長時間置かれる車両(充電を行なうために長時間置かれる電気自動車など)に搭載されたものであり、通常時は住宅の壁面などに設置されたコネクタ401を介してLAN131及びアンテナ線141に接続されている。
【0021】
ホームサーバ111は、上記車載サーバ101の持ち主であるユーザの自宅に設けられたものである。ホームサーバ121…は、その他のユーザの自宅に設けられたものである。
【0022】
なお、車載サーバ101や複数のホームサーバ111,121,…は、例えばHDDや書き込み可能なDVD等の二次記憶装置(以下、HDDと呼ぶ)を備えており、動画像などのコンテンツの保存や再生を行なうことが可能である。
【0023】
<各サーバの内部構成>
メインサーバ251は、制御部252及びHDD253を有する。
【0024】
制御部252は、コンテンツを保存するときに、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ(車載サーバ101、複数のホームサーバ111,121,…のうちの一部又は全部)で分担して保存させる。
【0025】
HDD253は、コンテンツを構成する個々のデータの分担を示すディレクトリ情報254(どのサーバのHDDにコンテンツのどの部分のデータを保存したかを示す情報)を保存する。
【0026】
また、制御部252は、コンテンツの共有に対してあるサーバが離脱もしくは参加するときには、データの分担を変更するとともにHDD253に保存されているディレクトリ情報254を更新する。このディレクトリ情報254は、任意のサーバがコンテンツを再生するときに参照される。
【0027】
一方、車載サーバ101は、制御部102及びHDD(二次記憶装置)103を有する。
【0028】
制御部102は、信号変換や、通信、データの保存、再生(表示・音声出力を含む)などの制御を行なう。HDD103は、複数のサーバで共有すべきコンテンツを構成する個々のデータの一部を分担して保存する。
【0029】
また、制御部102は、HDD103に保存されている一部のデータと、本サーバ以外の他のサーバから得られる残りのデータとを用いて、コンテンツを再生することが可能である。
【0030】
また、制御部102は、本サーバがコンテンツの共有から離脱するとき、離脱することを示す情報をLANを介してメインサーバ251に通知するとともに、分担して保存していた上記一部のデータをLANを介してメインサーバ251(もしくはメインサーバ251により指定されたサーバ)へ転送することが可能である。
【0031】
一方、ホームサーバ111は、制御部112及びHDD(二次記憶装置)113を有する。同様に、ホームサーバ121は、制御部122及びHDD(二次記憶装置)123を有する。これらの制御部及びHDDは、前述した車載サーバ101の制御部102及びHDD103と同じ機能を有している。
【0032】
<コンテンツを複数のサーバへ分割して保存する処理>
図1を用い、本実施形態におけるコンテンツの保存の方法を示す。サーバ251は、制御部102、112、122にLAN131を介してアクセスすることで、サーバ101、111、121の状態(視聴状態など)を認識する。
【0033】
いま、あるコンテンツについて、サーバ101、111、121が同じコンテンツを保存しようとしている場合、サーバ251が、保存すべきデータを各サーバのHDDに割り振り、それぞれデータ2041、データ2142、データ2243の保存を指示する。どのサーバにコンテンツのどの部分のデータを保存したかについての情報は、例えばサーバ251にディレクトリ情報254として保存する。
【0034】
各サーバは、例えばサーバ101においては、本来、データ2041、2042、2043を保存すべきところを、データ2042についてはデータ2142、データ2043についてはデータ2243として別のサーバに保存することができ、サーバ101内で使用するHDDの記憶容量を節約することができる。
【0035】
なお、各サーバでの保存処理においては、制御部により、ストリームの分離、MPEG2エンコードなどの動画圧縮、必要であれば著作権保護等、必要な符号化処理を行なってから、HDDへの保存を行なう。コンテンツは、LAN131から供給される場合もありうるが、その場合も制御部により必要な符号化処理を行なってからHDDへの保存を行なう。
【0036】
各サーバでコンテンツを再生する場合は、サーバ251に保持されるディレクトリ情報254を参照しながら、別のサーバに保存されているデータを使用して再生する。例えばサーバ111がコンテンツの再生を行なう場合、サーバ101からデータ2041、サーバ121から2243を読み出すことにより、再生を行なうことができる。
【0037】
なお、各サーバでの再生処理においては、制御部により、MPEG2デコードや著作権保護の解除等、必要な複合化処理を行なってから、再生を行なう。
【0038】
<コンテンツを共有していたサーバが共有から外れる場合の処理>
共有して保持したコンテンツについて、あるサーバがそのデータを削除したい場合は、当該データを、共有を行なっている別のサーバに振り分けてから実際のデータの削除を行なう。
【0039】
例えば、図1中のサーバ121がデータ2243を削除したい場合、データ2243であった部分を図2のようにデータ3243aとデータ3243bとに分割し、これら分割したデータをデータ3041及びデータ3142として、サーバ101とサーバ111とにそれぞれ振り分けてコピーする。ここで、個々のサーバごとに暗号化処理等の措置が必要な場合は、サーバ121の鍵を用いて暗号をはずし(復号化し)、サーバ101、111にコピーする際に、それぞれサーバ101、111の鍵を用いて暗号化してからコピーを行なう。
【0040】
併せて、サーバ101がデータ2041とデータ3041を保持し、且つサーバ111がデータ2142とデータ3142を保持することを示すように、サーバ251上のディレクトリ情報254(図1)を更新し、ディレクトリ情報354(図2)として保存する。
【0041】
ここで、図3のフローチャートを参照して、メインサーバ側でのコンテンツ保存処理の手順を説明する。
【0042】
メインサーバ251の制御部252は、サーバ101、111、121の状態を監視する(ステップA1)。あるサーバからコンテンツの保存要求があれば(ステップA2)、制御部252は、そのコンテンツを共有すべき各サーバを確認し、当該各サーバに対してデータの割り振りを行なう。また、制御部252は、データの分担を示すディレクトリ情報の保存も行なう(ステップA3)。そして、制御部252は、各サーバに対して割り振りしたデータの保存を指示する(ステップA4)。なお、上記ディレクトリ情報の保存処理は、ステップA4の後に行なうようにしてもよい。
【0043】
次に、図4のフローチャートを参照して、メインサーバ側での情報の更新処理の手順を説明する。
【0044】
メインサーバ251の制御部252は、サーバ101、111、121の状態を監視する(ステップB1)。あるサーバから、共有に対する離脱要求(または参加要求)があった場合(ステップB2)、制御部252は、そのコンテンツを共有する各サーバに対するデータの割り振りの変更を行なう。また、制御部252は、データの分担を示すディレクトリ情報の更新も行なう(ステップB3)。そして、制御部252は、各サーバに対する割り振りの変更に伴い、各サーバ間のデータ転送を制御する。すなわち、制御部252は、あるサーバから必要なデータを取り出してそれを他のサーバへ保存させるためのを指示などを行う。(ステップB4)。なお、上記ディレクトリ情報の更新処理は、ステップB4の後に行なうようにしてもよい。
【0045】
次に、図5のフローチャートを参照して、メインサーバ側でのコンテンツ再生処理の手順を説明する。
【0046】
メインサーバ251の制御部252は、サーバ101、111、121の状態を監視する(ステップC1)。あるサーバからコンテンツの再生要求があれば(ステップC2)、制御部252は、データの分担を示すディレクトリ情報を参照し(ステップC3)、そのコンテンツを共有している各サーバを確認すると、該当するサーバから再生要求元のサーバへ必要なデータが読み出されてダウンロードされるよう(再生要求元のサーバでの再生処理が可能となるよう)制御する(ステップC4)。
【0047】
以降では、内容を理解しやすくするため、各ホームサーバ111,121,…に対して簡易な符号1,2,…を付与すると共に、車載サーバを除くサーバ(ホームサーバ)を対象にして、各種の方法を具体的に説明する。なお、以下の具体例において、車載サーバを含めて実施することは勿論可能である。
【0048】
まず、複数のホームサーバにコンテンツのデータを分割して保存する方法の例をいくつか紹介する。
【0049】
<コンテンツ全体を分割してデータを保存する方法>
ホームサーバの個数をn個、あるコンテンツの全体の時間をLとすると、全体をn分割して、各ホームサーバに順次データを保存していく方法が挙げられる。具体的には、i番目のホームサーバiに保存するデータを、「コンテンツの再生した際の時刻[(i−1)/L]から時刻[i/L]までの分を符号化したもの(i=1〜n)」とする。図6は、n=3の場合の例を示す。
【0050】
この場合に、あるホームサーバjが共有を行なわなくなるためにデータを別のホームサーバに移動させる場合は、ホームサーバjに保存されていたデータを時間方向でn−1個に分割し、j以外のホームサーバにデータを割り振りすればよい。
【0051】
逆に、コンテンツを共有するホームサーバを追加する場合は、ホームサーバ1〜nに保存されたデータから、それぞれ1/nの時間の分のデータを、新たに追加したホームサーバn+1に割り当てればよい。
【0052】
<コンテンツを時分割してデータを保存する方法>
また、別の方法としては、コンテンツを、Lより小さい周期Tごとに分割し、各ホームサーバに、Tごとのデータを割り振って順次保存していく方法が挙げられる。具体的には、i番目のホームサーバiに保存するデータを、「コンテンツを再生した際の時刻[(j−1)T]から時刻[jT]までを符号化した分(jmod n=i、j=1〜L/T(小数点以下切り上げ))」とする。図7は、n=4、L=14Tの場合の例を示す。
【0053】
この場合に、あるホームサーバhが共有を行なわなくなるためにデータを別のホームサーバに移動させるバ場合は、ホームサーバhに保存されていた個々のデータを、時間方向で順番にh以外のホームサーバに割り振ることが考えられる。図8には、図7の状態からホームサーバh=3でデータを削除した場合に、削除されるデータを保存する先のホームサーバの番号が示されている。太枠のデータは、削除前はホームサーバ3に保存されていたが、削除後はホームサーバ1、2、4の順で保存され直されている。
【0054】
図10に、コンテンツを共有しているあるホームサーバhが共有から離脱する場合の処理の流れの一例(ステップD1〜D11)を示す。ここでは、P(i)(i=1, …, L/T)はi番目の周期の区間の分を保存するホームサーバの番号を示す数列であり、S(j)(j=1, … , n)はこのコンテンツを共有しているn個のホームサーバの番号を示す数列である(図7では、S(1)=1、S(2)=2、S(3)=3、S(4)=4である)。また、Jhは、S(Jh)=hなる数列Sの要素のS中の順序を示す。
【0055】
逆に、コンテンツを共有するホームサーバを追加する場合は、コンテンツの保存・再生方向について、n+1番目の周期Tのコンテンツにあたるデータごとに、そのデータを保存しているホームサーバから、ホームサーバn+1へデータをコピーすることで、ほぼn+1個のホームサーバに対してデータを均等に割り振ることができる。図9は、n=4で、5番目のホームサーバが新たにコンテンツの共有に追加される場合に、5番目のホームサーバに保存するデータをどのように決めるかを示している。
【0056】
<コンテンツを共有するホームサーバの検出と制御>
コンテンツが、どのサーバ間で共有されるかについて検出が必要となるが、これは、サーバが保存しようとするコンテンツのチャネル(放送チャネル、通信チャネルなど)が何であるかを監視することで実施することができる。
【0057】
例えば、図1の構成で、あるホームサーバiがコンテンツcの録画を開始する場合、サーバiは自分のHDDにデータの保存を開始するとともに、サーバ251に対し割込みを入れるものとする。割込みに対し、サーバ251は、ホームサーバiの状態を調べ、ホームサーバiがコンテンツcの録画を行なおうとしていることを認識する。コンテンツcがすでに、別の1つ以上のホームサーバにより録画が開始されている場合、サーバ251は、ホームサーバiをコンテンツcの共有に参加させることができ、サーバ251がディクレトリ情報を修正して、その時間もそのホームサーバがコンテンツの共有に参加していたようにすることができ、かつ、割込みが処理されるまでにホームサーバiが単独で保存していたデータは破棄することができる。また、コンテンツcがまだ共有を行なっていなかった場合、ホームサーバiは単独でコンテンツcの保存を続ける。
【0058】
<各ホームサーバでのデータの並べ直し>
コンテンツを共有するサーバが削除、または追加された場合、HDD上でデータの保存場所が連続した記憶領域となるように、データを並べ直して、HDDへのread/write性能を向上させ、ストリーミングを保証しやすくすることが可能となる。
【0059】
<データの冗長化>
サーバ間でのデータ保持の仕方に適切な冗長度を持たせることで、何らかの障害によってコンテンツの共有に参加するホームサーバのいずれかが故障した場合にも、全体としてのデータの破壊を免れることができる。例えば、前述のようにコンテンツを時分割で符号化してデータを保持する場合、常に、2つの別のホームサーバに対して同じデータを書き込むようにすることで、コンテンツの保存の終了後、いずれかのホームサーバが故障しても、失われていないデータを元に、失われたデータを復元することができる。これにより、システムを障害が起こる前の冗長性を持った状態に復帰させる。なお、データを書き込むホームサーバの選択の仕方については、RAID等のデータ冗長化技術を利用すればよい。
【0060】
<符号化方式の違いに応じた保存データ量の増減>
コンテンツを共有するサーバにより、保存後再生時に再現したい解像度が、HD(High Density)とSD(Standard Density)など異なる場合が想定される。このような場合には、保存時の符号化は、要求のあった最も高い解像度で実施する。低い解像度を要求したサーバについては、再生時、要求した解像度への解像度変換を行なって画面に表示させれば、HDD使用量についてサーバ間で公平性を保てる。例えば、解像度などについて、ユーザにより要求が異なる場合、高解像度を望むユーザほど、HDD使用量を増して、平等にすることができる。
【0061】
各サーバにデータを保存する際の割り当て方としては、前述のようにデータを分割して各サーバにデータを保存する際に、各サーバごとの解像度に対応したデータ量になるように、コンテンツ全体の時間の分割や、時分割の際の単位となる時間を変更させればよい。この比率を求める方法としては、HD、SDなどの解像度ごとの圧縮時の平均的なデータ量の比率を調査しておき、これを用いることが一例として挙げられる。
【0062】
<コンテンツ保存中に共有するサーバが追加された場合の処理>
コンテンツを保存中で終了する前のある時点から、そのコンテンツの共有を行なうサーバの個数が変化する場合が考えられる。図11は、最初3個のサーバで順にデータを保存しようとしていたが、途中でサーバ4がコンテンツの共有に参加した場合を考える(図中の丸数字1)。この場合、この時点以降のデータ保存は、1〜4のサーバに対して行なう(図中の丸数字2)。さらに、コンテンツの保存が終了した後、サーバ4が参加する前までにサーバ1、2に保存されたデータについて、この時点までのコンテンツを共有していたサーバ1〜3に対してデータの割り振りをし直す(図中の丸数字3)。これにより、コンテンツの共有に参加していた時点での、各サーバのHDD使用量が均等になる。
【0063】
このようにすれば、コンテンツを共有するサーバを、動的に増やすことができ、例えば、番組途中から録画を開始するようなユーザに対応できる。
【0064】
また、前述のように時分割でデータを保存するサーバを変化させる方式の場合、次のような制御が可能である。
【0065】
・ディレクトリ情報は、コンテンツの共有に参加しているサーバの構成が変わるたびに、その時点でディレクトリ情報を更新する。
【0066】
・データを保存するサーバへの割り当ては、その時点でコンテンツの共有に参加しているサーバ全てに対して行なう。
【0067】
<各サーバのユーザに対する不便さの緩和>
あるサーバが、コンテンツの共有を止める場合、そのサーバに保存されていたデータは、他のサーバへ保存されるため、他のサーバは、HDDの空き容量が減少することになる。この空き容量の減少は、ユーザに不便さを感じさせる可能性がある。以下のような方法で、不便さを緩和させることが可能である。
【0068】
・実際にHDDからデータが消えるまでに一定の時間を置くことで、他の人が消したことによりHDDの空き容量が減るまでの時間に余裕を与える。
【0069】
・実際にHDDからデータが消えるまでの時間を、その時点で共有しているサーバの個数(ユーザの人数)に応じて変化させることで、共有するサーバが多いほど、そこから共有するサーバが減少する場合の、HDDの空き容量の減少する率を低くすることが可能となる。
【0070】
・共有コンテンツで実際に使用している各サーバのHDDにおける記憶領域について、実際の空き容量よりも少ない値を空き容量としてユーザに提示することで、空き容量が変化する感覚を緩和する。
【0071】
・ユーザが自由に使用(管理)できない領域と自由に使用(管理)できる領域に分け、自由に使用(管理)できない領域をデータ保存に使うことで、空き容量が減少する感覚を緩和する。
【0072】
・コンテンツの保存を継続している時間をサーバのユーザが自分で設定できるようにし、その間はユーザが自分のサーバに保存したデータを消せないようにする。
【0073】
・データが消去される前に警告を行なう。
【0074】
・新たに共有に参加するサーバ(ユーザ)に、ディスク必要量がどう変化する予定であるかを示す情報をメインサーバから提供する。
【0075】
<保存データの暗号化処理>
サーバにコンテンツの内容を保存する際に、著作権保護等のため、暗号化を行なう必要がある場合がある。この場合、以下のような方法が挙げられる。
【0076】
・データの保護のために暗号化が必要な場合に、データ保存の際に個々のサーバごとの鍵により暗号化する。あるサーバAが別のサーバB上のデータを読み出す際は、サーバBではサーバBの鍵で復号化し、そのデータをサーバAに転送すればよい。また、コンテンツの共有からサーバCが削除される場合は、データを他のサーバにコピーする際に、Cの鍵で復号化後、コピー先のサーバでそのサーバの鍵で暗号化して保存すればよい。
【0077】
・暗号化の鍵は、コンテンツを共有するサーバ間で共通のものを(コンテンツごとに)発行して使用し、暗号化は全てこの鍵で行なうことで、サーバの場所に関係なく、同じ鍵で暗号化されたデータを使用できる。あるサーバAが別のサーバB上のデータを読み出す際は、サーバBのデータをサーバAに転送し、そのデータをサーバAで復号化することで、サーバBの負荷を軽減することができる。また、コンテンツの共有からサーバCが削除される場合は、データを他のサーバにコピーする際に、復号化、再度の暗号化の処理を省略できる。
【0078】
<外出先の車載サーバの使用を可能とするシステム構成>
図12は、図1に示したシステム構成の変形例を示す図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0079】
本例では、ホームサーバ機能を外出先の車載サーバと連携させることが可能である。ホームサーバ等の固定設置のサーバで保持した、コンテンツの一部であるデータを、当該車載サーバのHDDにコピーすることで、以下のようにして車での再生を行なうことができる。
【0080】
図12において、ホームサーバ111、121や車載サーバ101等と、サーバ251とにより、例えば図1で説明した場合と同様なコンテンツのデータの分割が行なわれているものとする。さらに、LAN131には、アクセスポイント961が接続されている。アクセスポイント961は、外部のインタネット等のネットワークに対して、WANユニット963によりWAN(Wide Area Network)を介して接続する。また、無線LANアクセスポイント962により、近傍で無線LANネットワークを形成している。
【0081】
車載サーバ(車載用電子機器)971は、制御部972、HDD973を持ち、また、無線LANユニット976により、無線LANアクセスポイント962を介して、LAN131と接続することができるものとする。また、無線ユニット977を使用し、WANユニット963を介して、LAN131に接続できるものとする。
【0082】
いま、あるユーザが車載サーバ971を使用して、外出先でコンテンツを再生する場合を想定する。このユーザは、外出時にコンテンツを参照する際、無線ユニット977を使用して、アクセスポイント961を介して、サーバ101、111、121等にアクセスして、必要なデータを取り出すことができる。サーバ101、111、121上のデータを読み出す際に、無線LANアクセスポイント962が形成する無線LANネットワークの到達範囲内であれば、無線LANユニット976を使用する。
【0083】
また、車のような移動体では、無線通信の容量が小さく、コンテンツの実時間の再生が正常にできない場合が想定される。このような場合、コンテンツの再生に先立って、コンテンツの一部のデータを外出前に予め車載サーバ971中のバッファに保持しておく。外出先では、このバッファに保存したデータによりコンテンツの再生を開始し、その後のコンテンツの再生に必要な後続のデータを他のサーバから無線により自身のバッファにダウンロードしながら、コンテンツの再生を行なうことができる。
【0084】
コンテンツ再生に先立って保存しておくデータ量を、無線通信の予想される容量と、再生要求から再生開始までにユーザを待たせる時間の上限、により算定し、必要なデータ量だけを車載サーバのHDDに保存しておくことが望ましい。外出前、このようにしてバッファすべきデータ量を決定し、無線LANユニット976を用いて必要な分のデータをサーバ101、111、121からコピーしておく。
【0085】
HDD973に保存するデータは、サーバ111に保存されているデータを全てコピーするのではなく、外出先で再生したいコンテンツを選択して、必要なものだけを保存することが可能である。
【0086】
<ホームサーバから車載サーバへの引き継ぎ処理>
ユーザが、ある保存したコンテンツについて、家庭と車の両方で再生、視聴する場合、コンテンツ中の再生を行なった箇所の記録を、ホームサーバから車載サーバへ引き継いで保持することにより、次のようなことができる。
【0087】
・家庭と車で、連続的にコンテンツの視聴を行なえる。
【0088】
・車載サーバに保存するデータ量を、まだ視聴していない部分に限ることにより、外出に先だってHDDにバッファすべきデータの容量を節約することができる。
【0089】
ここで、図13のフローチャートを参照して、車載サーバによる外出先での再生処理の手順を説明する。
【0090】
外出前においては、外出先で使用するコンテンツの選択が行なわれる(ステップE1)。また、車載サーバ971に保存すべきデータの量を制御部972により算出し(ステップE2)、算出した量のデータを他のサーバからコピーしてバッファ(もしくはHDD973)に保存しておく(ステップE3)。
【0091】
外出先でコンテンツを再生する場合(ステップE4)、自身のバッファに保存しているデータによりコンテンツの再生を開始し(ステップE5)、次いで、後続のデータを他のサーバから無線ネットワークを介してダウンロードしながらコンテンツの再生を続ける(ステップE6)。
【0092】
本実施形態によれば、少なくとも以下のような効果が得られる。
【0093】
・コンテンツの保存時は、同じコンテンツを保存しようとするサーバ間で、コンテンツを分割し、個々のサーバのHDDにデータを保存し、コンテンツの再生時は、データが保存されているサーバから、LANを介してデータを取り出して再生することにより、各サーバが使用するHDDの記憶容量を節約することができる。
【0094】
・コンテンツの再生に関し、LANの転送速度が十分に高速で、HDDの読み出しが十分に高速であるといった条件のもとでは、そのコンテンツを再生するのに必要なデータを保存しているサーバを選択しつつ、そのサーバのHDDからのデータを読み出しながら、コンテンツの視聴等を行なうことができる。
【0095】
・同じコンテンツを保存しようとしているかどうかは、各サーバが保存しようとするチャネルが何であるかを、サーバ間で共有するかサーバを統括する機構により観測すること等で判断することが可能となる。
【0096】
・あるサーバが、共有して保持しているコンテンツを削除して、自分が保存している分のデータ領域の記憶容量を開放したい場合は、保存していたデータを、そのコンテンツを保持している残りのサーバに分配し直すことで、他のサーバ個々の記憶容量は多く使用することとなるが、共有状態を継続できる。
【0097】
・一つのコンテンツの保存に際し、共有に参加するサーバの台数を固定的にすることもできるし、コンテンツの放送途中での共有に参加するサーバの台数の変化に対応して、共有の仕方を変化させることもできる。
【0098】
・データの保護のために暗号化が必要な場合に、データ保存の際に個々のサーバごとの鍵により暗号化する方法のほかに、コンテンツごとに暗号化の鍵を発行し、暗号化は全てこの鍵で行い、各サーバには、その鍵を各サーバの固有鍵で暗号化したものとして保持させることで、サーバの場所に関係なく、同じ暗号化データを安全に保存することもできる。
【0099】
・サーバに保存したデータを無線通信機能を有する車載サーバに保存するようにすれば、車での外出先で、コンテンツを視聴することができる。また、家庭でコンテンツをどこまで視聴したかを記憶しておき、ユーザが車で場所を移る際に引き継ぎを行なうことで、外出先での視聴内容を自然に保つことができる。
【0100】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【0101】
上記実施形態ではサーバのHDD上のコンテンツ管理に関して説明したが、これだけに限られない。PC(Personal Computer)のHDD上のコンテンツ管理に適用した場合、例えばLAN内にダウンロードされたデータに重複があるときに、Proxy Serverにより、ダウンロードしたファイルを管理できる。コンテンツの例としては、ソフトのアップデート用コンテンツ(Windows Updateなど)や、ダウンロードしたコンテンツ(音楽データ、動画像など)が挙げられる。
【0102】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、個々の処理要求に柔軟に対応できるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るシステムの構成を示す図。
【図2】あるサーバが共有から離脱した場合のデータの振り分けを示す図。
【図3】コンテンツの保存処理の手順を示すフローチャート。
【図4】ディレクトリ情報の更新処理の手順を示すフローチャート。
【図5】コンテンツの再生処理の手順を示すフローチャート。
【図6】コンテンツの符号化データの分割方法(第1の方法)を示す図。
【図7】コンテンツの符号化データの分割方法(第2の方法)を示す図。
【図8】あるサーバのデータ削除後のデータの保存場所を示す図。
【図9】あるサーバがコンテンツの共有に追加する場合のデータの保存場所を示す図。
【図10】コンテンツを共有しているあるホームサーバが共有から離脱する場合の処理手順の一例を示すフローチャート。
【図11】コンテンツ保存中に共有するサーバが追加された場合を示す図。
【図12】図1に示したシステム構成の変形例を示す図。
【図13】車載サーバによる外出先での再生処理の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
101…車載サーバ
102,112,122,252…制御部
103,113,123,253…HDD
111,121…ホームサーバ
131…LAN
141…アンテナ線
251…メインサーバ
254,354…ディレクトリ情報
961…アクセスポイント
962…無線LANアクセスポイント
963…WANユニット
971…車載サーバ
976…無線LANユニット
977…無線ユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツを処理可能なサーバ装置、車載用電子機器、及びコンテンツ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホームサーバやHDD(Hard Disk Drive)ビデオレコーダなどの電子機器においては、HDDや書き込み可能なDVD(Digital Versatile Disk)等の二次記憶装置(以下、HDDと呼ぶ)に動画像などのコンテンツが保存される場合がある。この場合、HDDへの保存可能な時間は、HDDの容量にほぼ比例する。よって、HDDの記憶領域を有効に使用すれば、記憶可能な容量を増大させることができ、保存可能な時間を延ばせるようになることが期待できる。
【0003】
テレビ放送等のコンテンツを保存する場合、人気番組などでは、多くの人が同じコンテンツを自身のHDDに保存している場合が想定されるが、通常は同じコンテンツに対応するデータが個々のHDDの間で重複して保存されており、HDDの記憶領域が無駄に使用されていると見ることができる。この場合、HDDにおける保存可能な時間を延ばすことはできない。
【0004】
一方、HDDの記憶領域を有効に使用する既存技術としては、複数の端末にコンテンツを分割して持たせ、クライアントからのダウンロードの要求時には、コンテンツの各部分を保持する端末がP2P(Peer to Peer)にクライアントと通信して対応し、仮想的にサーバとして機能するようなシステムがある(CenterSpan Communications社の「C−star」やOpenCola.com社の「Swarmcast」など)。
【0005】
また、複数のサーバに複数のコンテンツを分散して配置し、クライアントからの要求時、必要な連結処理を行なうシステムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−148634号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、既存のシステムは、サーバへのアクセス負荷を軽減させることに主眼が置かれて構築されたものが多く、コンテンツを共有する個々の機器からの各種の処理要求(コンテンツを共有するグループからの離脱・参加や、移動先でのコンテンツ再生など)に柔軟に対応できるものがない。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、個々の処理要求に柔軟に対応できる電子機器及びコンテンツ処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るコンテンツ処理方法は、ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるコンテンツ処理方法であって、コンテンツを保存するときには、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ装置で分担して保存させるとともに、個々のデータの分担を示す情報を特定のサーバ装置に保存させ、前記コンテンツの共有に対してあるサーバ装置が離脱もしくは参加するときには、データの分担を変更するとともに前記特定のサーバ装置に保存されている前記情報を更新し、前記コンテンツをあるサーバ装置で再生するときには、前記特定のサーバ装置に保存されている前記情報を参照することにより、当該コンテンツを構成する個々のデータを該当するサーバ装置から取得して再生を行なうことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るサーバ装置は、ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるサーバ装置であって、コンテンツを保存するときに、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ装置で分担して保存させる制御手段と、前記コンテンツを構成する個々のデータの分担を示す情報を保存する保存手段とを具備し、前記制御手段は、前記コンテンツの共有に対してあるサーバ装置が離脱もしくは参加するときにはデータの分担を変更するとともに前記保存手段に保存されている前記情報を更新し、当該情報はあるサーバ装置が前記コンテンツを再生するときに参照されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るサーバ装置は、ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるサーバ装置であって、前記複数のサーバ装置で共有すべきコンテンツを構成する個々のデータの一部を分担して保存する手段と、前記保存手段に保存されている一部のデータと、本サーバ装置以外の他のサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段と、本サーバ装置が前記コンテンツの共有から離脱するとき、離脱することを示す情報を前記ネットワークを介して特定のサーバ装置に通知する手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る車載用電子機器は、ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用される車載用電子機器であって、前記複数のサーバ装置で共有すべきコンテンツを構成する個々のデータの一部を分担して保存する手段と、前記保存手段に保存されている一部のデータと、本車載用電子機器以外の他のサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る車載用電子機器は、コンテンツを構成する個々のデータを保存している少なくとも一つのサーバ装置に無線ネットワークを介して接続可能な車載用電子機器であって、前記少なくとも一つのサーバ装置が保存している個々のデータの一部の複写物を保存する手段と、前記保存手段に保存された前記一部のデータと、前記無線ネットワークを介して前記少なくとも一つのサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る車載用電子機器は、コンテンツを構成する個々のデータを保存している少なくとも一つのサーバ装置に無線ネットワークを介して接続可能な車載用電子機器であって、あるサーバ装置による前記コンテンツの再生を中断して、中断した後の再生を前記車載用電子機器で行なう場合、前記コンテンツをどこまで再生したかを示す情報を保存する手段と、前記保存手段に保存した情報を参照することにより、中断後のコンテンツの再生を行なう手段とを具備することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係るシステムの構成を示す図である。
【0017】
<システム構成>
本システムは、例えば集合住宅や近接する複数の家で構成されるグループなどに適用され、電子機器としてのメインサーバ251、車載サーバ(車載用電子機器)101、複数のホームサーバ111,121,…を有する。これらのサーバはそれぞれLAN131及びアンテナ線141に接続されている。
【0018】
LAN131及びアンテナ線141は、集合住宅などの共用施設として配設されており、各家庭やガレージに設けられる個々のサーバの間での通信を可能とする。
【0019】
メインサーバ251は、例えば集合住宅の管理室などに設けられ、本システム全体の制御を司るものである。
【0020】
車載サーバ101は、あるユーザの自宅のガレージなどに長時間置かれる車両(充電を行なうために長時間置かれる電気自動車など)に搭載されたものであり、通常時は住宅の壁面などに設置されたコネクタ401を介してLAN131及びアンテナ線141に接続されている。
【0021】
ホームサーバ111は、上記車載サーバ101の持ち主であるユーザの自宅に設けられたものである。ホームサーバ121…は、その他のユーザの自宅に設けられたものである。
【0022】
なお、車載サーバ101や複数のホームサーバ111,121,…は、例えばHDDや書き込み可能なDVD等の二次記憶装置(以下、HDDと呼ぶ)を備えており、動画像などのコンテンツの保存や再生を行なうことが可能である。
【0023】
<各サーバの内部構成>
メインサーバ251は、制御部252及びHDD253を有する。
【0024】
制御部252は、コンテンツを保存するときに、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ(車載サーバ101、複数のホームサーバ111,121,…のうちの一部又は全部)で分担して保存させる。
【0025】
HDD253は、コンテンツを構成する個々のデータの分担を示すディレクトリ情報254(どのサーバのHDDにコンテンツのどの部分のデータを保存したかを示す情報)を保存する。
【0026】
また、制御部252は、コンテンツの共有に対してあるサーバが離脱もしくは参加するときには、データの分担を変更するとともにHDD253に保存されているディレクトリ情報254を更新する。このディレクトリ情報254は、任意のサーバがコンテンツを再生するときに参照される。
【0027】
一方、車載サーバ101は、制御部102及びHDD(二次記憶装置)103を有する。
【0028】
制御部102は、信号変換や、通信、データの保存、再生(表示・音声出力を含む)などの制御を行なう。HDD103は、複数のサーバで共有すべきコンテンツを構成する個々のデータの一部を分担して保存する。
【0029】
また、制御部102は、HDD103に保存されている一部のデータと、本サーバ以外の他のサーバから得られる残りのデータとを用いて、コンテンツを再生することが可能である。
【0030】
また、制御部102は、本サーバがコンテンツの共有から離脱するとき、離脱することを示す情報をLANを介してメインサーバ251に通知するとともに、分担して保存していた上記一部のデータをLANを介してメインサーバ251(もしくはメインサーバ251により指定されたサーバ)へ転送することが可能である。
【0031】
一方、ホームサーバ111は、制御部112及びHDD(二次記憶装置)113を有する。同様に、ホームサーバ121は、制御部122及びHDD(二次記憶装置)123を有する。これらの制御部及びHDDは、前述した車載サーバ101の制御部102及びHDD103と同じ機能を有している。
【0032】
<コンテンツを複数のサーバへ分割して保存する処理>
図1を用い、本実施形態におけるコンテンツの保存の方法を示す。サーバ251は、制御部102、112、122にLAN131を介してアクセスすることで、サーバ101、111、121の状態(視聴状態など)を認識する。
【0033】
いま、あるコンテンツについて、サーバ101、111、121が同じコンテンツを保存しようとしている場合、サーバ251が、保存すべきデータを各サーバのHDDに割り振り、それぞれデータ2041、データ2142、データ2243の保存を指示する。どのサーバにコンテンツのどの部分のデータを保存したかについての情報は、例えばサーバ251にディレクトリ情報254として保存する。
【0034】
各サーバは、例えばサーバ101においては、本来、データ2041、2042、2043を保存すべきところを、データ2042についてはデータ2142、データ2043についてはデータ2243として別のサーバに保存することができ、サーバ101内で使用するHDDの記憶容量を節約することができる。
【0035】
なお、各サーバでの保存処理においては、制御部により、ストリームの分離、MPEG2エンコードなどの動画圧縮、必要であれば著作権保護等、必要な符号化処理を行なってから、HDDへの保存を行なう。コンテンツは、LAN131から供給される場合もありうるが、その場合も制御部により必要な符号化処理を行なってからHDDへの保存を行なう。
【0036】
各サーバでコンテンツを再生する場合は、サーバ251に保持されるディレクトリ情報254を参照しながら、別のサーバに保存されているデータを使用して再生する。例えばサーバ111がコンテンツの再生を行なう場合、サーバ101からデータ2041、サーバ121から2243を読み出すことにより、再生を行なうことができる。
【0037】
なお、各サーバでの再生処理においては、制御部により、MPEG2デコードや著作権保護の解除等、必要な複合化処理を行なってから、再生を行なう。
【0038】
<コンテンツを共有していたサーバが共有から外れる場合の処理>
共有して保持したコンテンツについて、あるサーバがそのデータを削除したい場合は、当該データを、共有を行なっている別のサーバに振り分けてから実際のデータの削除を行なう。
【0039】
例えば、図1中のサーバ121がデータ2243を削除したい場合、データ2243であった部分を図2のようにデータ3243aとデータ3243bとに分割し、これら分割したデータをデータ3041及びデータ3142として、サーバ101とサーバ111とにそれぞれ振り分けてコピーする。ここで、個々のサーバごとに暗号化処理等の措置が必要な場合は、サーバ121の鍵を用いて暗号をはずし(復号化し)、サーバ101、111にコピーする際に、それぞれサーバ101、111の鍵を用いて暗号化してからコピーを行なう。
【0040】
併せて、サーバ101がデータ2041とデータ3041を保持し、且つサーバ111がデータ2142とデータ3142を保持することを示すように、サーバ251上のディレクトリ情報254(図1)を更新し、ディレクトリ情報354(図2)として保存する。
【0041】
ここで、図3のフローチャートを参照して、メインサーバ側でのコンテンツ保存処理の手順を説明する。
【0042】
メインサーバ251の制御部252は、サーバ101、111、121の状態を監視する(ステップA1)。あるサーバからコンテンツの保存要求があれば(ステップA2)、制御部252は、そのコンテンツを共有すべき各サーバを確認し、当該各サーバに対してデータの割り振りを行なう。また、制御部252は、データの分担を示すディレクトリ情報の保存も行なう(ステップA3)。そして、制御部252は、各サーバに対して割り振りしたデータの保存を指示する(ステップA4)。なお、上記ディレクトリ情報の保存処理は、ステップA4の後に行なうようにしてもよい。
【0043】
次に、図4のフローチャートを参照して、メインサーバ側での情報の更新処理の手順を説明する。
【0044】
メインサーバ251の制御部252は、サーバ101、111、121の状態を監視する(ステップB1)。あるサーバから、共有に対する離脱要求(または参加要求)があった場合(ステップB2)、制御部252は、そのコンテンツを共有する各サーバに対するデータの割り振りの変更を行なう。また、制御部252は、データの分担を示すディレクトリ情報の更新も行なう(ステップB3)。そして、制御部252は、各サーバに対する割り振りの変更に伴い、各サーバ間のデータ転送を制御する。すなわち、制御部252は、あるサーバから必要なデータを取り出してそれを他のサーバへ保存させるためのを指示などを行う。(ステップB4)。なお、上記ディレクトリ情報の更新処理は、ステップB4の後に行なうようにしてもよい。
【0045】
次に、図5のフローチャートを参照して、メインサーバ側でのコンテンツ再生処理の手順を説明する。
【0046】
メインサーバ251の制御部252は、サーバ101、111、121の状態を監視する(ステップC1)。あるサーバからコンテンツの再生要求があれば(ステップC2)、制御部252は、データの分担を示すディレクトリ情報を参照し(ステップC3)、そのコンテンツを共有している各サーバを確認すると、該当するサーバから再生要求元のサーバへ必要なデータが読み出されてダウンロードされるよう(再生要求元のサーバでの再生処理が可能となるよう)制御する(ステップC4)。
【0047】
以降では、内容を理解しやすくするため、各ホームサーバ111,121,…に対して簡易な符号1,2,…を付与すると共に、車載サーバを除くサーバ(ホームサーバ)を対象にして、各種の方法を具体的に説明する。なお、以下の具体例において、車載サーバを含めて実施することは勿論可能である。
【0048】
まず、複数のホームサーバにコンテンツのデータを分割して保存する方法の例をいくつか紹介する。
【0049】
<コンテンツ全体を分割してデータを保存する方法>
ホームサーバの個数をn個、あるコンテンツの全体の時間をLとすると、全体をn分割して、各ホームサーバに順次データを保存していく方法が挙げられる。具体的には、i番目のホームサーバiに保存するデータを、「コンテンツの再生した際の時刻[(i−1)/L]から時刻[i/L]までの分を符号化したもの(i=1〜n)」とする。図6は、n=3の場合の例を示す。
【0050】
この場合に、あるホームサーバjが共有を行なわなくなるためにデータを別のホームサーバに移動させる場合は、ホームサーバjに保存されていたデータを時間方向でn−1個に分割し、j以外のホームサーバにデータを割り振りすればよい。
【0051】
逆に、コンテンツを共有するホームサーバを追加する場合は、ホームサーバ1〜nに保存されたデータから、それぞれ1/nの時間の分のデータを、新たに追加したホームサーバn+1に割り当てればよい。
【0052】
<コンテンツを時分割してデータを保存する方法>
また、別の方法としては、コンテンツを、Lより小さい周期Tごとに分割し、各ホームサーバに、Tごとのデータを割り振って順次保存していく方法が挙げられる。具体的には、i番目のホームサーバiに保存するデータを、「コンテンツを再生した際の時刻[(j−1)T]から時刻[jT]までを符号化した分(jmod n=i、j=1〜L/T(小数点以下切り上げ))」とする。図7は、n=4、L=14Tの場合の例を示す。
【0053】
この場合に、あるホームサーバhが共有を行なわなくなるためにデータを別のホームサーバに移動させるバ場合は、ホームサーバhに保存されていた個々のデータを、時間方向で順番にh以外のホームサーバに割り振ることが考えられる。図8には、図7の状態からホームサーバh=3でデータを削除した場合に、削除されるデータを保存する先のホームサーバの番号が示されている。太枠のデータは、削除前はホームサーバ3に保存されていたが、削除後はホームサーバ1、2、4の順で保存され直されている。
【0054】
図10に、コンテンツを共有しているあるホームサーバhが共有から離脱する場合の処理の流れの一例(ステップD1〜D11)を示す。ここでは、P(i)(i=1, …, L/T)はi番目の周期の区間の分を保存するホームサーバの番号を示す数列であり、S(j)(j=1, … , n)はこのコンテンツを共有しているn個のホームサーバの番号を示す数列である(図7では、S(1)=1、S(2)=2、S(3)=3、S(4)=4である)。また、Jhは、S(Jh)=hなる数列Sの要素のS中の順序を示す。
【0055】
逆に、コンテンツを共有するホームサーバを追加する場合は、コンテンツの保存・再生方向について、n+1番目の周期Tのコンテンツにあたるデータごとに、そのデータを保存しているホームサーバから、ホームサーバn+1へデータをコピーすることで、ほぼn+1個のホームサーバに対してデータを均等に割り振ることができる。図9は、n=4で、5番目のホームサーバが新たにコンテンツの共有に追加される場合に、5番目のホームサーバに保存するデータをどのように決めるかを示している。
【0056】
<コンテンツを共有するホームサーバの検出と制御>
コンテンツが、どのサーバ間で共有されるかについて検出が必要となるが、これは、サーバが保存しようとするコンテンツのチャネル(放送チャネル、通信チャネルなど)が何であるかを監視することで実施することができる。
【0057】
例えば、図1の構成で、あるホームサーバiがコンテンツcの録画を開始する場合、サーバiは自分のHDDにデータの保存を開始するとともに、サーバ251に対し割込みを入れるものとする。割込みに対し、サーバ251は、ホームサーバiの状態を調べ、ホームサーバiがコンテンツcの録画を行なおうとしていることを認識する。コンテンツcがすでに、別の1つ以上のホームサーバにより録画が開始されている場合、サーバ251は、ホームサーバiをコンテンツcの共有に参加させることができ、サーバ251がディクレトリ情報を修正して、その時間もそのホームサーバがコンテンツの共有に参加していたようにすることができ、かつ、割込みが処理されるまでにホームサーバiが単独で保存していたデータは破棄することができる。また、コンテンツcがまだ共有を行なっていなかった場合、ホームサーバiは単独でコンテンツcの保存を続ける。
【0058】
<各ホームサーバでのデータの並べ直し>
コンテンツを共有するサーバが削除、または追加された場合、HDD上でデータの保存場所が連続した記憶領域となるように、データを並べ直して、HDDへのread/write性能を向上させ、ストリーミングを保証しやすくすることが可能となる。
【0059】
<データの冗長化>
サーバ間でのデータ保持の仕方に適切な冗長度を持たせることで、何らかの障害によってコンテンツの共有に参加するホームサーバのいずれかが故障した場合にも、全体としてのデータの破壊を免れることができる。例えば、前述のようにコンテンツを時分割で符号化してデータを保持する場合、常に、2つの別のホームサーバに対して同じデータを書き込むようにすることで、コンテンツの保存の終了後、いずれかのホームサーバが故障しても、失われていないデータを元に、失われたデータを復元することができる。これにより、システムを障害が起こる前の冗長性を持った状態に復帰させる。なお、データを書き込むホームサーバの選択の仕方については、RAID等のデータ冗長化技術を利用すればよい。
【0060】
<符号化方式の違いに応じた保存データ量の増減>
コンテンツを共有するサーバにより、保存後再生時に再現したい解像度が、HD(High Density)とSD(Standard Density)など異なる場合が想定される。このような場合には、保存時の符号化は、要求のあった最も高い解像度で実施する。低い解像度を要求したサーバについては、再生時、要求した解像度への解像度変換を行なって画面に表示させれば、HDD使用量についてサーバ間で公平性を保てる。例えば、解像度などについて、ユーザにより要求が異なる場合、高解像度を望むユーザほど、HDD使用量を増して、平等にすることができる。
【0061】
各サーバにデータを保存する際の割り当て方としては、前述のようにデータを分割して各サーバにデータを保存する際に、各サーバごとの解像度に対応したデータ量になるように、コンテンツ全体の時間の分割や、時分割の際の単位となる時間を変更させればよい。この比率を求める方法としては、HD、SDなどの解像度ごとの圧縮時の平均的なデータ量の比率を調査しておき、これを用いることが一例として挙げられる。
【0062】
<コンテンツ保存中に共有するサーバが追加された場合の処理>
コンテンツを保存中で終了する前のある時点から、そのコンテンツの共有を行なうサーバの個数が変化する場合が考えられる。図11は、最初3個のサーバで順にデータを保存しようとしていたが、途中でサーバ4がコンテンツの共有に参加した場合を考える(図中の丸数字1)。この場合、この時点以降のデータ保存は、1〜4のサーバに対して行なう(図中の丸数字2)。さらに、コンテンツの保存が終了した後、サーバ4が参加する前までにサーバ1、2に保存されたデータについて、この時点までのコンテンツを共有していたサーバ1〜3に対してデータの割り振りをし直す(図中の丸数字3)。これにより、コンテンツの共有に参加していた時点での、各サーバのHDD使用量が均等になる。
【0063】
このようにすれば、コンテンツを共有するサーバを、動的に増やすことができ、例えば、番組途中から録画を開始するようなユーザに対応できる。
【0064】
また、前述のように時分割でデータを保存するサーバを変化させる方式の場合、次のような制御が可能である。
【0065】
・ディレクトリ情報は、コンテンツの共有に参加しているサーバの構成が変わるたびに、その時点でディレクトリ情報を更新する。
【0066】
・データを保存するサーバへの割り当ては、その時点でコンテンツの共有に参加しているサーバ全てに対して行なう。
【0067】
<各サーバのユーザに対する不便さの緩和>
あるサーバが、コンテンツの共有を止める場合、そのサーバに保存されていたデータは、他のサーバへ保存されるため、他のサーバは、HDDの空き容量が減少することになる。この空き容量の減少は、ユーザに不便さを感じさせる可能性がある。以下のような方法で、不便さを緩和させることが可能である。
【0068】
・実際にHDDからデータが消えるまでに一定の時間を置くことで、他の人が消したことによりHDDの空き容量が減るまでの時間に余裕を与える。
【0069】
・実際にHDDからデータが消えるまでの時間を、その時点で共有しているサーバの個数(ユーザの人数)に応じて変化させることで、共有するサーバが多いほど、そこから共有するサーバが減少する場合の、HDDの空き容量の減少する率を低くすることが可能となる。
【0070】
・共有コンテンツで実際に使用している各サーバのHDDにおける記憶領域について、実際の空き容量よりも少ない値を空き容量としてユーザに提示することで、空き容量が変化する感覚を緩和する。
【0071】
・ユーザが自由に使用(管理)できない領域と自由に使用(管理)できる領域に分け、自由に使用(管理)できない領域をデータ保存に使うことで、空き容量が減少する感覚を緩和する。
【0072】
・コンテンツの保存を継続している時間をサーバのユーザが自分で設定できるようにし、その間はユーザが自分のサーバに保存したデータを消せないようにする。
【0073】
・データが消去される前に警告を行なう。
【0074】
・新たに共有に参加するサーバ(ユーザ)に、ディスク必要量がどう変化する予定であるかを示す情報をメインサーバから提供する。
【0075】
<保存データの暗号化処理>
サーバにコンテンツの内容を保存する際に、著作権保護等のため、暗号化を行なう必要がある場合がある。この場合、以下のような方法が挙げられる。
【0076】
・データの保護のために暗号化が必要な場合に、データ保存の際に個々のサーバごとの鍵により暗号化する。あるサーバAが別のサーバB上のデータを読み出す際は、サーバBではサーバBの鍵で復号化し、そのデータをサーバAに転送すればよい。また、コンテンツの共有からサーバCが削除される場合は、データを他のサーバにコピーする際に、Cの鍵で復号化後、コピー先のサーバでそのサーバの鍵で暗号化して保存すればよい。
【0077】
・暗号化の鍵は、コンテンツを共有するサーバ間で共通のものを(コンテンツごとに)発行して使用し、暗号化は全てこの鍵で行なうことで、サーバの場所に関係なく、同じ鍵で暗号化されたデータを使用できる。あるサーバAが別のサーバB上のデータを読み出す際は、サーバBのデータをサーバAに転送し、そのデータをサーバAで復号化することで、サーバBの負荷を軽減することができる。また、コンテンツの共有からサーバCが削除される場合は、データを他のサーバにコピーする際に、復号化、再度の暗号化の処理を省略できる。
【0078】
<外出先の車載サーバの使用を可能とするシステム構成>
図12は、図1に示したシステム構成の変形例を示す図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0079】
本例では、ホームサーバ機能を外出先の車載サーバと連携させることが可能である。ホームサーバ等の固定設置のサーバで保持した、コンテンツの一部であるデータを、当該車載サーバのHDDにコピーすることで、以下のようにして車での再生を行なうことができる。
【0080】
図12において、ホームサーバ111、121や車載サーバ101等と、サーバ251とにより、例えば図1で説明した場合と同様なコンテンツのデータの分割が行なわれているものとする。さらに、LAN131には、アクセスポイント961が接続されている。アクセスポイント961は、外部のインタネット等のネットワークに対して、WANユニット963によりWAN(Wide Area Network)を介して接続する。また、無線LANアクセスポイント962により、近傍で無線LANネットワークを形成している。
【0081】
車載サーバ(車載用電子機器)971は、制御部972、HDD973を持ち、また、無線LANユニット976により、無線LANアクセスポイント962を介して、LAN131と接続することができるものとする。また、無線ユニット977を使用し、WANユニット963を介して、LAN131に接続できるものとする。
【0082】
いま、あるユーザが車載サーバ971を使用して、外出先でコンテンツを再生する場合を想定する。このユーザは、外出時にコンテンツを参照する際、無線ユニット977を使用して、アクセスポイント961を介して、サーバ101、111、121等にアクセスして、必要なデータを取り出すことができる。サーバ101、111、121上のデータを読み出す際に、無線LANアクセスポイント962が形成する無線LANネットワークの到達範囲内であれば、無線LANユニット976を使用する。
【0083】
また、車のような移動体では、無線通信の容量が小さく、コンテンツの実時間の再生が正常にできない場合が想定される。このような場合、コンテンツの再生に先立って、コンテンツの一部のデータを外出前に予め車載サーバ971中のバッファに保持しておく。外出先では、このバッファに保存したデータによりコンテンツの再生を開始し、その後のコンテンツの再生に必要な後続のデータを他のサーバから無線により自身のバッファにダウンロードしながら、コンテンツの再生を行なうことができる。
【0084】
コンテンツ再生に先立って保存しておくデータ量を、無線通信の予想される容量と、再生要求から再生開始までにユーザを待たせる時間の上限、により算定し、必要なデータ量だけを車載サーバのHDDに保存しておくことが望ましい。外出前、このようにしてバッファすべきデータ量を決定し、無線LANユニット976を用いて必要な分のデータをサーバ101、111、121からコピーしておく。
【0085】
HDD973に保存するデータは、サーバ111に保存されているデータを全てコピーするのではなく、外出先で再生したいコンテンツを選択して、必要なものだけを保存することが可能である。
【0086】
<ホームサーバから車載サーバへの引き継ぎ処理>
ユーザが、ある保存したコンテンツについて、家庭と車の両方で再生、視聴する場合、コンテンツ中の再生を行なった箇所の記録を、ホームサーバから車載サーバへ引き継いで保持することにより、次のようなことができる。
【0087】
・家庭と車で、連続的にコンテンツの視聴を行なえる。
【0088】
・車載サーバに保存するデータ量を、まだ視聴していない部分に限ることにより、外出に先だってHDDにバッファすべきデータの容量を節約することができる。
【0089】
ここで、図13のフローチャートを参照して、車載サーバによる外出先での再生処理の手順を説明する。
【0090】
外出前においては、外出先で使用するコンテンツの選択が行なわれる(ステップE1)。また、車載サーバ971に保存すべきデータの量を制御部972により算出し(ステップE2)、算出した量のデータを他のサーバからコピーしてバッファ(もしくはHDD973)に保存しておく(ステップE3)。
【0091】
外出先でコンテンツを再生する場合(ステップE4)、自身のバッファに保存しているデータによりコンテンツの再生を開始し(ステップE5)、次いで、後続のデータを他のサーバから無線ネットワークを介してダウンロードしながらコンテンツの再生を続ける(ステップE6)。
【0092】
本実施形態によれば、少なくとも以下のような効果が得られる。
【0093】
・コンテンツの保存時は、同じコンテンツを保存しようとするサーバ間で、コンテンツを分割し、個々のサーバのHDDにデータを保存し、コンテンツの再生時は、データが保存されているサーバから、LANを介してデータを取り出して再生することにより、各サーバが使用するHDDの記憶容量を節約することができる。
【0094】
・コンテンツの再生に関し、LANの転送速度が十分に高速で、HDDの読み出しが十分に高速であるといった条件のもとでは、そのコンテンツを再生するのに必要なデータを保存しているサーバを選択しつつ、そのサーバのHDDからのデータを読み出しながら、コンテンツの視聴等を行なうことができる。
【0095】
・同じコンテンツを保存しようとしているかどうかは、各サーバが保存しようとするチャネルが何であるかを、サーバ間で共有するかサーバを統括する機構により観測すること等で判断することが可能となる。
【0096】
・あるサーバが、共有して保持しているコンテンツを削除して、自分が保存している分のデータ領域の記憶容量を開放したい場合は、保存していたデータを、そのコンテンツを保持している残りのサーバに分配し直すことで、他のサーバ個々の記憶容量は多く使用することとなるが、共有状態を継続できる。
【0097】
・一つのコンテンツの保存に際し、共有に参加するサーバの台数を固定的にすることもできるし、コンテンツの放送途中での共有に参加するサーバの台数の変化に対応して、共有の仕方を変化させることもできる。
【0098】
・データの保護のために暗号化が必要な場合に、データ保存の際に個々のサーバごとの鍵により暗号化する方法のほかに、コンテンツごとに暗号化の鍵を発行し、暗号化は全てこの鍵で行い、各サーバには、その鍵を各サーバの固有鍵で暗号化したものとして保持させることで、サーバの場所に関係なく、同じ暗号化データを安全に保存することもできる。
【0099】
・サーバに保存したデータを無線通信機能を有する車載サーバに保存するようにすれば、車での外出先で、コンテンツを視聴することができる。また、家庭でコンテンツをどこまで視聴したかを記憶しておき、ユーザが車で場所を移る際に引き継ぎを行なうことで、外出先での視聴内容を自然に保つことができる。
【0100】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【0101】
上記実施形態ではサーバのHDD上のコンテンツ管理に関して説明したが、これだけに限られない。PC(Personal Computer)のHDD上のコンテンツ管理に適用した場合、例えばLAN内にダウンロードされたデータに重複があるときに、Proxy Serverにより、ダウンロードしたファイルを管理できる。コンテンツの例としては、ソフトのアップデート用コンテンツ(Windows Updateなど)や、ダウンロードしたコンテンツ(音楽データ、動画像など)が挙げられる。
【0102】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、個々の処理要求に柔軟に対応できるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るシステムの構成を示す図。
【図2】あるサーバが共有から離脱した場合のデータの振り分けを示す図。
【図3】コンテンツの保存処理の手順を示すフローチャート。
【図4】ディレクトリ情報の更新処理の手順を示すフローチャート。
【図5】コンテンツの再生処理の手順を示すフローチャート。
【図6】コンテンツの符号化データの分割方法(第1の方法)を示す図。
【図7】コンテンツの符号化データの分割方法(第2の方法)を示す図。
【図8】あるサーバのデータ削除後のデータの保存場所を示す図。
【図9】あるサーバがコンテンツの共有に追加する場合のデータの保存場所を示す図。
【図10】コンテンツを共有しているあるホームサーバが共有から離脱する場合の処理手順の一例を示すフローチャート。
【図11】コンテンツ保存中に共有するサーバが追加された場合を示す図。
【図12】図1に示したシステム構成の変形例を示す図。
【図13】車載サーバによる外出先での再生処理の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
101…車載サーバ
102,112,122,252…制御部
103,113,123,253…HDD
111,121…ホームサーバ
131…LAN
141…アンテナ線
251…メインサーバ
254,354…ディレクトリ情報
961…アクセスポイント
962…無線LANアクセスポイント
963…WANユニット
971…車載サーバ
976…無線LANユニット
977…無線ユニット
Claims (25)
- ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるコンテンツ処理方法であって、
コンテンツを保存するときには、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ装置で分担して保存させるとともに、個々のデータの分担を示す情報を特定のサーバ装置に保存させ、
前記コンテンツの共有に対してあるサーバ装置が離脱もしくは参加するときには、データの分担を変更するとともに前記特定のサーバ装置に保存されている前記情報を更新し、
前記コンテンツをあるサーバ装置で再生するときには、前記特定のサーバ装置に保存されている前記情報を参照することにより、当該コンテンツを構成する個々のデータを該当するサーバ装置から取得して再生を行なうことを特徴とするコンテンツ処理方法。 - あるサーバ装置が前記コンテンツの共有から離脱するときには、そのサーバ装置に保存させていたデータを分割し、分割した個々のデータを残りのサーバ装置に分担して保存させることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ処理方法。
- あるサーバ装置が前記コンテンツの共有に参加するときには、そのサーバ装置に、当該コンテンツを共有している複数のサーバ装置に保存させていた個々のデータの一部を保存させることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツを保存するときには、保存にかかる全時間を、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ装置の個数分だけ時分割し、分割した時間毎に個々のサーバ装置へデータを順次保存していくことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツを保存するときには、保存にかかる全時間を、所定の時間単位で時分割し、分割した時間毎に個々のサーバ装置へデータを順次保存していくことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツを保存するときには、当該コンテンツを共有する複数のサーバ装置の間でデータに冗長度を持たせた状態とし、
前記コンテンツを共有する複数のサーバ装置のいずれかに障害が生じた場合には、失われていないデータに基づいて失われたデータを復元し、前記冗長度を持たせた状態に復帰させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。 - 前記コンテンツを共有すべき複数のサーバ装置におけるデータ保存時の符号化方式の違いに応じて、それぞれ分担するデータ量を増減させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 各サーバ装置に保存されるデータが連続した記憶領域に記録されるようにすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツを保存するときに、データの符号化に暗号化を伴う場合、サーバ装置毎に割り当てられた固有の鍵を用いて前記暗号化を行なうことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツを保存するときに、データの符号化に暗号化を伴う場合、コンテンツ毎に割り当てられた固有の鍵を用いて前記暗号化を行なうことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツの共有からあるサーバ装置が離脱するときには、当該サーバ装置が保存しているデータの消去を所定の時間が経過してから行なうことを特徴とする請求項1、2、4乃至10のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 前記所定の時間を、前記コンテンツを共有する複数のサーバ装置の個数に応じて変化させることを特徴とする請求項11記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツを保存するときには、各サーバ装置においてユーザが使用できない記憶領域を用いることを特徴とする請求項1、2、4乃至12のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 各サーバ装置における記憶領域の実際の空き容量よりも少ない値を空き容量としてユーザに提示することを特徴とする請求項1、2、4乃至13のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツの共有にあるサーバ装置が参加するときには、当該サーバ装置が共有に参加している期間を設定できるようにすることを特徴とする請求項1、3、4乃至10のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- 前記ネットワークに別の無線ネットワークを介して接続可能な別のサーバ装置に、前記コンテンツを構成する一部のデータを該当するサーバ装置から複写して保存しておき、
前記別のサーバ装置により前記コンテンツを再生するときには、前記複写して保存しておいた一部のデータと、前記ネットワーク及び前記無線ネットワークを介して該当するサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、当該再生を行なうことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。 - あるサーバ装置による前記コンテンツの再生を中断して、中断した後の再生を前記別のサーバ装置で行なう場合、前記コンテンツをどこまで再生したかを示す情報を記録しておき、
前記記録した情報を前記別のサーバ装置において参照することにより、中断後のコンテンツの再生を行なうことを特徴とする請求項16記載のコンテンツ処理方法。 - 前記記録した情報を参照することにより、前記別のサーバ装置に複写して保存しておくべき前記一部のデータを決定することを特徴とする請求項17記載のコンテンツ処理方法。
- 前記コンテンツを共有する複数のサーバ装置の一つを、車載用電子機器としたことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載のコンテンツ処理方法。
- ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるサーバ装置であって、
コンテンツを保存するときに、そのコンテンツを構成する個々のデータを、当該コンテンツを共有すべき複数のサーバ装置で分担して保存させる制御手段と、前記コンテンツを構成する個々のデータの分担を示す情報を保存する保存手段とを具備し、
前記制御手段は、前記コンテンツの共有に対してあるサーバ装置が離脱もしくは参加するときにはデータの分担を変更するとともに前記保存手段に保存されている前記情報を更新し、当該情報はあるサーバ装置が前記コンテンツを再生するときに参照されることを特徴とするサーバ装置。 - ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用されるサーバ装置であって、
前記複数のサーバ装置で共有すべきコンテンツを構成する個々のデータの一部を分担して保存する手段と、
前記保存手段に保存されている一部のデータと、本サーバ装置以外の他のサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段と、
本サーバ装置が前記コンテンツの共有から離脱するとき、離脱することを示す情報を前記ネットワークを介して特定のサーバ装置に通知する手段と、
を具備することを特徴とするサーバ装置。 - ネットワークを介して複数のサーバ装置が接続されたシステムに適用される車載用電子機器であって、
前記複数のサーバ装置で共有すべきコンテンツを構成する個々のデータの一部を分担して保存する手段と、
前記保存手段に保存されている一部のデータと、本車載用電子機器以外の他のサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段と、
を具備することを特徴とする車載用電子機器。 - 本車載用電子機器が前記コンテンツの共有から離脱するとき、離脱することを示す情報を前記ネットワークを介して特定のサーバ装置に通知する手段を更に具備することを特徴とする請求項22記載の車載用電子機器。
- コンテンツを構成する個々のデータを保存している少なくとも一つのサーバ装置に無線ネットワークを介して接続可能な車載用電子機器であって、
前記少なくとも一つのサーバ装置が保存している個々のデータの一部の複写物を保存する手段と、
前記保存手段に保存された前記一部のデータと、前記無線ネットワークを介して前記少なくとも一つのサーバ装置から得られる残りのデータとを用いて、前記コンテンツを再生する手段と、
を具備することを特徴とする車載用電子機器。 - コンテンツを構成する個々のデータを保存している少なくとも一つのサーバ装置に無線ネットワークを介して接続可能な車載用電子機器であって、
あるサーバ装置による前記コンテンツの再生を中断して、中断した後の再生を前記車載用電子機器で行なう場合、前記コンテンツをどこまで再生したかを示す情報を保存する手段と、
前記保存手段に保存した情報を参照することにより、中断後のコンテンツの再生を行なう手段と、
を具備することを特徴とする車載用電子機器。
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