JP2004102423A - 商品販売登録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スキャナで読取られた商品のバーコードからその商品に予め設定されている商品コードを取得すると、この商品コードと、当該商品のバーコードをデコードしたバーコードデータと、バーコードの種類を特定するバーコード区分データと、当該商品の販売データとから商品売上レコードを生成して商品売上メモリに追加する。また、該当する商品売上レコードが記憶されている場合には、その該当する商品売上レコードの販売集計データに当該商品の販売データを加算処理する。レポート出力業務が実行されると、商品売上メモリに蓄積された商品売上レコードのデータを印字装置に出力して、売上登録された各商品の販売集計データとともにその商品のバーコードを印字させる。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品販売データの売上登録が可能なハンディターミナルやスタンドアロン型決済端末等の商品販売登録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してホストコンピュータに接続された各POS端末でそれぞれ売上登録された各商品の販売データを、上記ホストコンピュータが収集し集計して、店舗全体の売上を管理するようにしたPOS(Point Of Sales)システムを導入している店舗がある。このような店舗において、例えば店頭でイベントを催し、そこで商品を販売する場合には、一般に店頭にはPOS端末が設置されていないので、データ通信機能を持たないスタンドアロン型の決済端末を別途用意して、この決済端末に客が購入する商品の販売データを売上登録していた。
【0003】
また最近では、携帯型の装置本体にスキャナを設け、このスキャナで商品に付されたバーコードを読取ることによって、この商品の販売データを売上登録できるハンディターミナルが実用化されている。そこで、スタンドアロン型の決済端末を用意する代わりに、このハンディターミナルを売場の販売員が携帯して接客し、客が購入する商品の販売データを客の面前で売上登録することも行なわれていた。
【0004】
ところで、店舗全体の売上をPOSシステムで管理するためには、スタンドアロン型の決済端末やハンディターミナルを臨時に使用した場合に、これらの端末で売上登録された各商品の販売データをPOSシステム側に反映させる必要がある。ところが、スタンドアロン型の決済端末には、データ通信機能が備えられていない。一方、ハンディターミナルには、赤外線等を利用した光通信機能が備えられているものの、既存のPOSシステムに光通信機能が備えられているとは限らない。
【0005】
そこで、スタンドアロン型の決済端末やハンディターミナルには、売上登録された各商品の商品コード,品名,販売数量,販売金額等を記録紙に印字して出力するレポート出力機能が備えられているので、従来は、このレポート出力機能によって記録紙に印字出力された文字情報を店員が見て、必要な情報をPOS端末に手入力することによって、スタンドアロン型の決済端末やハンディターミナルで売上登録された各商品の販売データをPOSシステム側に反映させていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、スタンドアロン型の決済端末やハンディターミナルで売上登録された各商品の販売データをPOSシステム側に反映させるためには、人がスタンドアロン型の決済端末やハンディターミナルが有するレポート出力機能によって記録紙に印字出力された文字情報を見ながらPOS端末に手入力しなければならなかった。このため、煩雑な作業が要求されて時間がかかる上、人的な入力ミスが発生する可能性が高く、問題であった。
【0007】
また、ハンディターミナルの場合には光通信等の無線通信を利用して必要な情報をPOS端末側に入力することは可能であるが、そのためにはハンディターミナルとの無線通信機能を有したPOS端末が必要となり、設備に高額な費用がかかってしまうので、容易に対応することができないのが実情であった。
【0008】
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、POSシステムとは切り離された商品販売登録装置において売上登録された各商品の販売データを簡単な作業により短時間でかつ正確にPOSシステム側に反映させることができ、設備投資も低額に抑制できる商品販売登録装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、スキャナで読取られた各商品のバーコードに基づいて売上登録された各商品の販売データを商品別に集計し、レポート出力業務の実行により商品別に集計されたデータをレポート出力する商品販売登録装置において、少なくとも商品コード,バーコードデータ,バーコード区分データ及び販売集計データからなる商品売上レコードを蓄積記憶する商品売上メモリを設ける。また、スキャナで読取られたバーコードの種類を識別し、その種類に対して予め設定されたバーコード区分データを取得するバーコード識別手段を設ける。そして、スキャナで読取られた商品のバーコードからその商品に予め設定されている商品コードを取得すると、その商品コードを含む商品売上レコードが商品売上メモリに記憶されているか検索する。この結果、該当する商品売上レコードが記憶されていないことを確認した場合には、当該商品のバーコードから取得した商品コードと、当該商品のバーコードをデコードしたバーコードデータと、バーコード識別手段により得られたバーコード区分データと、当該商品の販売データとから商品売上レコードを生成して商品売上メモリに追加する。一方、該当する商品売上レコードが記憶されていることを確認した場合には、その該当する商品売上レコードの販売集計データに当該商品の販売データを加算処理する。しかして、レポート出力業務が実行されると、商品売上メモリに蓄積された商品売上レコードのデータを印字装置に出力して、売上登録された各商品の販売集計データとともにその商品のバーコードを印字させるようにしたものである。
【0010】
このような手段を講じた商品販売登録装置においては、当該装置で売上登録された各商品の販売データが、その商品のバーコードをデコードしたバーコードデータとそのバーコードの種類に対して予め設定されたバーコード区分データとともに、商品売上メモリによって商品別に集計される。そして、この商品売上メモリによって商品別に集計された各データが、それぞれ当該商品のバーコードデータ及びバーコード区分データとともに印字装置に出力される。従って、印字装置では、商品販売登録装置から出力されたデータに基づいて、商品別の販売集計データとともに当該商品のバーコードがバーコード種類に拘らず印字出力されるので、商品販売登録装置で売上登録された各商品の販売データをPOSシステム側に入力する際に、商品コードを手入力する代わりにバーコードをスキャニング入力すればよく、入力作業が簡略化される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を用いて説明する。
なお、この実施の形態は、商品販売データの売上登録が可能なハンディターミナルに本発明を適用した場合である。
【0012】
図1は本実施の形態におけるハンディターミナル1の外観を示した斜視図であり、同図(a)は正面側から見た斜視図を示し、同図(b)は裏面側から見た斜視図を示している。図示するように、このハンディターミナル1は、操作者が片手で操作できる程度に小型かつ軽量化された装置本体の正面に表示部2とキー部3とが一体的に設けられており、裏面にスキャナ4(図3を参照)のコード読取り口4Aが設けられている。また、左右両側面の略中央部には、前記スキャナ4でコードを読取るときのトリガとなるトリガスイッチ5,6が設けられている。さらに、左側面の下方部には、光インタフェース7(図7を参照)の投受光窓7Aが形成されており、右側面の下方部には、裏面下方部に着脱自在に装着されたカートリッジ式のバッテリ8を取り外すためのリリーススイッチ9が設けられている。バッテリ8は、ハンディターミナル1の主電源である。
【0013】
前記表示部2は、文字やグラフィックパターンを表示可能とするもので、例えば液晶ディスプレイによって構成されている。なお、表示部2をタッチパネルで構成し、タッチペン等で直接画面をタッチして種々のデータを入力できるようにしてもよい。
【0014】
前記キー部3には、図2に示すように、「0」〜「9」及び小数点「・」からなるテンキー31の他、「ENT」のエンターキー32、「BS」のバックスペースキー33、「C」のクリアキー34、「SF」のシフトキー35、「PW」の電源キー36、「M1」の第1のマジックキー37及び「M2」の第2のマジックキー38が設けられている。第1及び第2のマジックキー37,38は、装置の動作状態によって機能が変化するキーであり、デフォルトの初期状態では、第1のマジックキー37は上矢印キーとして機能し、第2のマジックキー38は下矢印キーとして機能する。
【0015】
図3はハンディターミナル1の要部構成を示すブロック図であり、このハンディターミナル1の装置本体には、制御部本体としてCPU(Central ProcessingUnit)11が内蔵されている。また、このCPU11が実行するプログラム等の固定的データが予め格納されたROM(Read Only Memory)12、可変的なデータを格納するための種々のメモリエリアが形成されるRAM(Random Access Memory)13、スキャナ4を動作させてバーコードを光学的に読取らせるスキャナコントローラ14、赤外線等の光を媒体としてデータを送受信する光インタフェース7、表示部2へのデータ表示を制御する表示コントローラ15及びキー部3に設けられた各種キー31〜38と両トリガスイッチ5,6とから操作に応じた信号が入力されるキーコントローラ16等が内蔵されている。CPU11と、ROM12,RAM13,スキャナコントローラ14,光インタフェース7、表示コントローラ15及びキーコントローラ16とは、アドレスバス,データバス等のバスライン17で接続されている。
【0016】
かかる構成のハンディターミナル1は、ホストコンピュータ21に接続された光アダプタ22に本体が載置されると、光インタフェース7と光アダプタ22の光インタフェース(不図示)とが光結合し、ホストコンピュータ21から商品マスタファイル23等のデータを光通信によりダウンロードして、RAM13に設定できるようになっている。また、光通信機能を有した携帯プリンタ24に対し、光インタフェース7を介してレシート印字データやレポート印字データ等を送信して、レシート印字やレポート印字等を行なわせるようになっている。
【0017】
なお、商品マスタファイル23は、各商品にそれぞれ設定された固有の商品コードに対応して、その商品の品名,単価,ステータス等の商品データを予め設定記憶したものである。
携帯プリンタ24は、バーコード印字が可能な例えばラインサーマル式のプリンタである。
【0018】
前記商品マスタファイル23がダウンロードされるRAM13は、バッテリ8によって電源がバックアップされており、電源オフ時にも商品マスタファイル23等のメモリデータが保持されるようになっている。
【0019】
上記RAM13には、商品マスタファイル23を記憶するエリアの他、特に図4に示すように、0001から9999までの連続するレコード番号の順に最大で9999個の商品売上レコードを蓄積記憶する商品売上メモリ41と、この商品売上メモリ41のバックアップメモリ42とが形成されている。なお、この実施の形態では、商品売上メモリ41で蓄積可能な商品売上レコードの最大数を9999とするが、本発明においてこの数が特に限定されないのは言うまでもないことである。
【0020】
商品売上レコードは、商品コード,スキャンコード,区分データ,単価,品名及び数量の各項目データからなる。商品コードは、前述したように各商品にそれぞれ設定された固有のコードであって、その商品に付されたバーコードをデコードして得たバーコードデータにより導出される。単価及び品名は、対応する商品コードが設定された商品の単価データ及び品名データであって、数量は、同じく対応する商品コードが設定された商品の販売数量集計データである。スキャンコードは、スキャナ4で読取られた商品のバーコードをデコードしたバーコードデータそのものである。区分データは、バーコードの種別に予め設定された識別コードである。
【0021】
本実施の形態では、図5に示すように、「UPC−A」,「UPC−E」,「JAN13」,「JAN8」,「雑誌コード」,「書籍2段コード」,「NONPLU」,「JAN8(インストア)」及び「UPC−A8(インストア)」の計9種類のバーコードに対して、それぞれ“1”から“9”までの9つのバーコード区分データが順番に割当設定されたバーコード区分テーブル50が、ROM12に予め記憶されている。また、このバーコード区分テーブル50には、各バーコードの種別に、そのバーコードを識別するための指標となるデータが予め登録されている。なお、本発明において、バーコードの種別とバーコード区分データとの対応関係が本実施の形態のものに限定されないのは言うまでもない。
【0022】
因みに、バーコード種別「UPC−A」は、ソースマーキングに使用される12桁のバーコードであって、最上位桁(左端)の1桁が「UPC−A」の指標データとなるナンバーシステム(NS=0,6または7)であり、それより下位5桁がメーカーコードであり、さらに下位5桁が商品アイテムコードであり、最下位桁(右端)の1桁がチェックデジットである。
【0023】
バーコード種別「UPC−E」は、12桁の「UPC−A」を、ゼロ除去法というルールでコード中の0を除いて8桁に短縮したもので、指標データとなるナンバーシステムは0に固定されている。
【0024】
バーコード種別「JAN13」は、ソースマーキングに使用される13桁のバーコードであって、最上位桁より2桁が「JAN13」の指標データとなるフラグ(国コード:49または45)であり、それより下位5桁がメーカーコードであり、さらに下位5桁が商品アイテムコードであり、最下位桁の1桁がチェックデジットである。
【0025】
バーコード種別「JAN8」は、13桁の「JAN13」のうち商品アイテムコードを1桁とすることでコード全体を8桁に短縮したもので、バーコード種別「UPC−E」と同様、標準バージョンを表示できない小型商品に用いられる。
【0026】
バーコード種別「雑誌コード」は、雑誌に使用される13桁のバーコードであって、最上位桁より2桁が「雑誌コード」の指標となる共通雑誌用コード(11)であり、それより下位5桁が発行形態(月刊誌,週刊誌等)や雑誌名記号や発行週等であり、さらに下位5桁が発行月や税込み販売価格等であり、最下位桁がチェックデジットである。
【0027】
バーコード種別「書籍2段コード」は、書籍に使用される上下各13桁の2段バーコードであって、上段は、その最上位桁より3桁が「書籍2段コード」の指標となる上段バーコードを示すフラグ(978)であり、それより下位1桁が言語記号(日本語は4)であり、さらに下位5桁が出版社記号であり、さらに下位3桁が書名記号であり、最下位桁がチェックデジットである。また、下段は、その最上位桁より3桁が下段バーコードを示すフラグ(192)であり、その下位4桁が出版物の分類コードであり、さらに下位5桁が税抜き価格であり、最下位桁がチェックデジットである。
【0028】
バーコード種別「NONPLU」は、「書籍2段コード」の下段コードと同様に、税抜き価格が含まれる13桁のバーコードであって、最上位桁より2桁がNONPLUであることを示すフラグであり、その下位5桁が商品アイテムコードであり、さらに下位5桁が税抜き価格であり、最下位桁がチェックデジットである。
【0029】
バーコード種別「JAN8(インストア)」は、インストアマーキングに使用される「JAN8」タイプの短縮コードであって、インストアマーキングであることを示す最上位桁のフラグと最下位桁のチェックデジットとを除く6桁を自由に使うことができる。
【0030】
バーコード種別「UPC−A(インストア)は、インストアマーキングに使用される「UPC−A」タイプの標準コードであって、最上位桁のナンバーシステム(NS=4)と最下位桁のチェックデジットとを除く10桁を自由に使うことができる。
【0031】
しかして、ハンディターミナル1のCPU11は、電源キー36の操作により電源が投入されると、ROM12に設定されたプログラムに基づいて図6の流れ図に示す処理を開始する。先ずCPU11は、ST(ステップ)1として表示部2に、図10(a)に示す如く、売上入力業務,精算処理業務及びマスタ受信業務の各種業務の中からいずれかの業務をオペレータに選択させるための業務メニュー画面G1を表示させる。そしてCPU11は、ST2としていずれかの業務が選択されるのを待機し、選択されたならば該当する業務の処理を実行する。
【0032】
例えば、テンキー31の操作により数字“3”が入力された場合には、CPU11はマスタ受信業務が選択されたと判断する。そしてCPU11は、ホストコンピュータ21と光通信により接続して、ホストコンピュータ21から商品マスタファイル23等をダウンロードし、RAM13の所定エリアに格納するというマスタ受信処理を実行する。
【0033】
また、テンキー31の操作により数字“1”が入力された場合には、CPU11は売上入力業務が選択されたと判断する。そして、スキャナ4で読取られた各商品のバーコードに基づいて各商品の販売データを得、この商品販売データを商品売上メモリ41に売上登録して商品別に集計するという売上入力処理を実行する。
【0034】
また、テンキー31の操作により数字“2”が入力された場合には、CPU11は精算処理業務が選択されたと判断する。そして、RAM13の商品売上メモリ41にて商品別に集計されたデータを、光通信を利用して携帯プリンタ24に出力してレポート出力させた後、商品売上メモリ41をクリアするという精算処理を実行する。ここに、精算処理業務はレポート出力業務の一種である。
【0035】
図7は前記売上入力処理の本発明に関わる主要部を示す流れ図である。すなわちCPU11は、ST11としてトリガスイッチ5または6の操作によりスキャナ4が動作してバーコードが読取り入力されると、ST12としてそのバーコードをデコードして得たバーコードデータを、バーコード区分テーブル50の各バーコード種類に対応した指標データと照らし合わせることによって、バーコード区分データを判定する(バーコード識別手段)。
【0036】
ここで、バーコード区分データを取得できなかった場合には、CPU11は、ST3としてスキャニングされたバーコードは商品のバーコードでなく、商品登録でないと判断して、他の処理に移行する。
【0037】
これに対し、ST12の処理にてバーコード区分データを取得できた場合には、CPU11は、ST3としてスキャニングされたバーコードは商品のバーコードであり、販売商品の売上登録であると判断して、ST4の処理に進む。
【0038】
ST4の処理では、CPU11は、バーコードをデコードして得たバーコードデータから商品コードを取得する。例えば、バーコード種別「UPC−A」,「UPC−E」,「JAN13」及び「JAN8」の場合には、CPU11は、メーカーコードと商品アイテムコードとを商品コードとして取得する。また、バーコード種別「雑誌コード」の場合には、CPU11は、雑誌名記号と発行週等を商品コードとして取得する。
【0039】
ST4の処理にてバーコードから商品コードを取得できたならば、次に、CPU11は、ST15としてその商品コードで商品マスタファイル23を検索して、商品マスタファイル23から販売商品の単価を取得可能か否かを判断する。
【0040】
ここで、商品マスタファイル23に当該商品コードに対応して単価がプリセットされていた場合には、販売商品の単価を取得可能なので、CPU11は、ST16として商品マスタファイル23から単価を品名等の商品データとともに取得する。そしてCPU11は、表示部の画面を図10(b)に示すレイアウトの商品登録画面G2に切換え、この商品登録画面G2の1行目L1と2行目L2に品名を表示し、3行目L3に単価を表示し、4行目L4に販売数量=1を表示し、5行目L5に[単価×数量]によって算出される販売金額を表示する。なお、商品登録画面G2の7行目L7には、小計金額が表示されている。次に、CPU11は、カーソルCUを4行目L4の販売数量表示行に移動させる。
【0041】
これに対し、商品マスタファイル23に単価がプリセットされていなかった場合(単価データ=0)には、販売商品の単価を取得不可能なので、CPU11は、ST17として商品マスタファイル23から単価以外の品名等の商品データを取得する。そしてCPU11は、表示部の画面を商品登録画面G2に切換え、この商品登録画面G2の1行目L1と2行目L2に品名を表示し、4行目に販売数量=1を表示する。なお、商品登録画面G2の7行目L7には、小計金額が表示されている。次に、CPU11は、カーソルCUを3行目L3の単価表示行に移動させる。そしてCPU11は、ST18として単価がキー入力されるのを待機する。ここで、テンキー31の操作により単価がキー入力されたならば、CPU11は、このキー入力された単価を3行目L3の単価表示行に表示させる。またCPU11は、5行目L2に[単価×数量]によって算出される販売金額を表示する。次に、CPU11は、ST19としてカーソルCUを4行目L4の販売数量表示行に移動させる。
【0042】
ST16又はST19の処理にてカーソルCUを4行目L4の販売数量表示行に移動させた後、CPU11は、ST20として販売商品の売上登録が確定されるのを待機する。そして、例えばエンターキー32の操作により販売商品の売上登録が確定されたことを検知したならば、CPU11は、ST21として販売数量が入力されたか否かを判断する。ここで、エンターキー32の操作直前にテンキー31により数値が置数されていた場合には、CPU11は数量入力有りと判断する。そしてCPU11は、ST22として商品登録画面G2の4行目L4に表示されている数量を置数された数値に変更する。また、この変更後の数量と3行目L3に表示している単価とを乗算して金額を算出し直し、5行目L5の販売金額及び7行目L7の小計額をそれぞれ最新値に更新する。エンターキー32の操作直前に数値が置数されていない場合には、CPU11は,ST22の処理を実行しない。
【0043】
しかる後、CPU11は、ST23としてST14の処理で取得した商品コードを含む商品売上レコードが記憶されているかどうか商品売上メモリ41を検索する(メモリ検索手段)。
【0044】
ここで、該当商品コードを含む商品売上レコードが商品売上メモリ41に記憶されていた場合には(ST24のYES)、CPU11は、ST25としてそのレコードの単価と商品登録画面G2の3行目L3に表示している単価とを比較する。なお、該当商品コードを含む商品売上レコードが複数格納されていた場合には、それぞれについて単価を比較する。その結果、単価が一致する商品売上レコードが記憶されていた場合には、今回の販売商品と商品コードと単価の双方が一致する商品が既に売上登録されているので、CPU11は、ST26としてこの商品コードと単価が一致する商品売上レコードの数量データに、商品登録画面G2の4行目L4に表示している今回販売商品の販売数量を加算する(既登録商品売上登録手段)。その後、次のステップの処理に進む。
【0045】
一方、該当商品コードを含む商品売上レコードが商品売上メモリ41に記憶されていなかった場合(ST24のNO)、及び該当商品コードを含む商品売上レコードは商品売上メモリ41に記憶されているが、その単価が今回販売商品の単価と異なる場合(ST25のNO)には、CPU11は、ST27として商品売上レコード数をカウントするカウンタnを“1”だけカウントアップする。しかる後、CPU11は、ST28として商品売上メモリ41に、今回販売商品の商品コード,単価及び販売数量と、ST11の処理にてスキャナ4から取り込んだバーコードデータと、ST12の処理でバーコード区分テーブル50から取得したバーコード区分データとから商品売上レコードを生成し、商品売上メモリ41のレコード番号nに対応するエリアに追加登録する(未登録商品売上登録手段)。
【0046】
その後、ST29として前記カウンタnが所定値Nを超えたか否かを判断する。なお、所定値Nは、商品売上メモリ41に登録可能なレコード総数(本実施の形態では9999)又はこの総数にほぼ近い値とする。ここで、カウンタnが所定値Nを超えた場合には、ST30として表示部2に警告メッセージ「精算してください」を表示させる。カウンタnが所定値N以下の場合には、ST30の処理は実行しない。しかる後、次のステップの処理に進む。
【0047】
なお、次のステップの処理としては、次の登録商品の売上入力処理や、1商取引の決済処理等がある。
【0048】
図8は前記精算処理の本発明に関わる主要部を示す流れ図である。すなわちCPU11は、ST31として表示部2に、図10(c)に示す如く、オペレータに責任者コードの入力を促すメッセージを示した責任者コード入力画面G3を表示させる。そして、ST32としてトリガスイッチ5または6の操作によりスキャナ4が動作して責任者コードに相当するバーコードが読取られると、ハンディターミナル1の精算処理を行なうキャッシャの責任者コードが入力されたので、CPU11は、ST33として表示部2に、図10(d)に示す如く、当日精算処理と再出力処理のいずれかをオペレータに選択させるための精算メニュー画面G4を表示させる。そしてCPU11は、ST34としていずれかの処理が選択されるのを待機し、選択されたならば該当する処理を実行する。
【0049】
例えば、テンキー31の操作により数字“1”が入力された場合には、当日精算処理が選択されたので、CPU11は、ST35として商品売上メモリ41に蓄積された各商品売上レコードをバックアップメモリ42にコピーする。次に、CPU11は、ST36として光インタフェース7を介して携帯プリンタ24と光通信により接続する。そして携帯プリンタ24と接続されたならば、CPU11は、ST37として商品売上メモリ41に蓄積された各商品売上レコードのデータを携帯プリンタ24に光通信を利用して送信する(メモリデータ出力手段)。このときCPU11は、ST38として表示部2に、図10(e)に示す如く、レポート発行中のメッセージ(例えば「レポート発行中です。電源を切らないで下さい。」)を示したレポート発行中画面G5を表示させる。このメッセージは、ST39としてCPU11がデータ送信終了を認識するまで連続して表示させる。なお、データ送信処理の詳細については後述する。
【0050】
CPU11は、ST39としてデータ送信終了を認識すると、ST40としてデータ送信処理を正常に終了したか否かを判定する。そして、正常に終了したと判定した場合には、CPU11は、ST41として商品売上メモリ41をクリアして、この精算処理を終了する。これに対し、異常終了したと判定した場合には、CPU11はST41の処理を実行せずに、精算処理を終了する。つまり、CPU11は商品売上メモリ41をクリアしない。
【0051】
一方、テンキー31の操作により数字“2”が入力された場合には、再出力処理が選択されたので、CPU11は、ST42として光インタフェース7を介して携帯プリンタ24と光通信により接続する。そして接続されたならば、CPU11は、ST43としてバックアップメモリ42に格納された各商品売上レコードのデータを、前記商品売上メモリ41に格納された各商品売上レコードのデータを送信する場合と同様のデータ送信処理で携帯プリンタ24に送信する。このときCPU11は、ST44として表示部2に前記レポート発行中画面G5を表示させる。そしてCPU11は、ST45としてデータ送信終了を認識すると、この精算処理を終了する。
【0052】
図9はST37及びST43のデータ送信処理の詳細を示す流れ図である。すなわちCPU11は、先ず、ST51として前記レコードカウンタnを“0”に初期設定する。また、倍数カウンタxを“1”に初期設定する。次に、CPU11は、ST52としてレコードカウンタnを“1”だけカウントアップした後、ST53として送信対象のメモリ(ST37の処理では商品売上メモリ41、ST43の処理ではバックアップメモリ42)からレコード番号nの商品売上レコードを読込む。そして、送信対象メモリからレコード番号nの商品売上レコードを読込むことができたならば(ST54のYES)、CPU11は、ST55としてレコード番号nの商品売上レコードを構成する通番(レコード番号),名称(品名),単価,数量(販売合計数量),スキャンコード及びバーコード区分データの各項目データを、RAM13に形成される送信バッファに格納する。
【0053】
その後、CPU11は、ST56としてレコードカウンタnが比較値100x(x=1のときには100、x=2のときには200……)に達したか否かを判断する。ここで、レコードカウンタnが比較値100xに達していない場合には、CPU11は、ST52の処理に戻り、レコードカウンタnを“1”だけカウントアップして送信対象メモリからレコード番号nの商品売上レコードを読込む。そしてCPU11は、その商品売上レコードを構成する通番,名称,単価,数量,スキャンコード及びバーコード区分データの各項目データを送信バッファに格納する処理を再び実行する。
【0054】
こうして、CPU11は、レコードカウンタnが比較値100xに到達するまで、上記処理をくり返し実行する。そして、レコードカウンタnが比較値100xに到達するか(ST56のYES)、レコード番号nの商品売上レコードが送信対象メモリに存在せず読込むことができなかった場合には(ST54のNO)、CPU11は、ST57として送信バッファのデータを光通信により接続された携帯プリンタ24に送信する。すなわち、CPU11は、送信対象メモリに記憶された商品売上レコードのデータを100レコードずつまとめて携帯プリンタに送信する。
【0055】
その後、CPU11は、ST58として倍数カウンタxを“1”だけカウントアップする。そしてCPU11は、ST59として倍数カウンタxのカウント値が所定値“10”(本実施の形態では、送信対象メモリに蓄積可能なレコード数が9999個であるため)に達したか否かを判断し、達していない場合には、ST52の処理に戻る。倍数カウンタxのカウント値が所定値“10”に到達した場合には、CPU11は、送信処理を終了する。
【0056】
一方、携帯プリンタ24は、ハンディターミナル1から通番,名称,単価,数量,スキャンコード及びバーコード区分データの各項目からなるデータを受信する毎に、バーコード区分データによって識別される種類のバーコードをスキャンコードに従って生成し、図11に示すように、売上登録された各商品の通番,名称,単価及び数量のテキストデータとともにその商品のバーコードを種類に拘らず記録紙にプリントアウトするものとなっている。
【0057】
因みに、図11において、通番「0001」に対応するバーコードBC1はバーコード種別「JAN13」のバーコードであり、通番「0002」に対応するバーコードBC2はバーコード種別「JAN8」のバーコードであり、通番「0003」に対応するバーコードBC3はバーコード種別「UPC−A」のバーコードであり、通番「0004」に対応するバーコードBC4はバーコード種別「UPC−E」のバーコードであり、通番「0005」に対応するバーコードBC5はバーコード種別「書籍2段コード」のバーコードである。
【0058】
このように本実施の形態のハンディターミナル1においては、売上入力業務を選択し、スキャナ4で客が購入する商品のバーコードをスキャニング操作して売上登録を行なうと、当該商品の商品コード,単価,品名,販売数量とともに、当該商品のバーコードをデコードして得たバーコードデータ(スキャンコード)と、当該バーコードの種類に対して予め設定されたバーコード区分デートがセットされた商品売上レコードが生成され、商品売上メモリ41に蓄積記憶される。また、既に商品コードと単価が一致する商品売上レコードが商品売上メモリ41に記憶されている商品のバーコードがスキャニングされて売上登録された場合には、その既存の商品売上レコードの販売数量に今回売上登録された商品の販売数量が加算される。かくして、商品売上メモリ41には、当該ハンディターミナル1で売上登録された各商品の単価別販売数量が、その商品のバーコードデータ及びバーコード区分データとともに集計されて記憶される。
【0059】
その後、レポート出力業務の一種である精算処理業務を選択し、その実行を指令すると、商品売上メモリ41に蓄積記憶された各商品売上レコードのデータが携帯プリンタ24に送信出力される。これにより、携帯プリンタ24から図11に示す如く各売上登録商品の品名,単価,販売合計数量とともに、その商品のバーコードが種類に拘らず印字された精算レポート60が発行されるので、ハンディターミナル1で売上登録された各商品の販売データをPOSシステム側に入力する際に、オペレータは、精算レポート60に印字されたバーコードをスキャニング入力すればよい。したがって、入力作業が簡略化され、短時間で処理できるようになる上、人的な入力ミスもなくなり、正確に入力できる。また、ハンディターミナルとの光通信機能を有したPOS端末を用意する必要もないので、臨時に決済端末を増設することが短時間の準備で可能となる上、低額な費用で実施することができる。
【0060】
また、本実施の形態では、精算処理業務として当日精算業務と再出力業務とを選択可能としている。そして、当日精算業務が選択された場合には、商品売上メモリ41に蓄積記憶された各商品売上レコードをバックアップメモリ42にコピーした後、携帯プリンタ24に送信し、送信完了後、商品売上メモリ41をクリアするようにしている。また、再出力業務が選択された場合には、バックアップメモリ42に記憶された各商品売上レコードを携帯プリンタ24に送信するようにしている。従って、当日精算業務の実行により印字出力された精算レポート60を、次回、当日精算業務を実行するまでの間であれば何度でも再出力することができる。
【0061】
また、本実施の形態では、当日精算業務及び再出力業務において、商品売上メモリ41またはバックアップメモリ42に蓄積記憶された各商品売上レコードのデータを携帯プリンタ24に送信する際に、複数(本実施の形態では100レコード単位)のブロックにまとめて送信するようにしている。従って、携帯プリンタ24との通信回数が少なくて済むので、通信負荷を軽減できる。
【0062】
なお、本発明は、商品販売データの売上登録が可能なハンディターミナルに限定されるものではなく、ホストコンピュータとの通信機能を持たないスタンドアロン型の決済端末にも適用することができる。スタンドアロン型決済端末は、一般にレシートプリンタを搭載しているので、レポート出力業務が実行されると、前記商品売上メモリに蓄積された商品売上レコードのデータをレシートプリンタに出力して、バーコードを含む精算レポート60を印字発行することとなる。
【0063】
また、前記実施の形態では、ハンディターミナル1と携帯プリンタ24とのデータ通信を光通信としたが、ハンディターミナル1と携帯プリンタ24とをインタフェースケーブルで接続して有線によりデータ通信を行なってもよい。
【0064】
また、レポート出力業務は精算処理業務に限定されるものではなく、商品売上メモリ41に蓄積された商品売上レコードのデータを印字装置に出力した後に商品売上メモリ41をクリアしない点検処理業務であってもよい。
この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、POSシステムとは切り離された商品販売登録装置において売上登録された各商品の販売データを簡単な作業により短時間でかつ正確にPOSシステム側に反映させることができ、設備投資も低額に抑制できる商品販売登録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるハンディターミナルの外観斜視図。
【図2】同ハンディターミナルのキーボードを示す模式図。
【図3】同ハンディターミナルの要部構成を示すブロック図。
【図4】同ハンディターミナルのRAMに形成される主要なメモリエリアを示す模式図。
【図5】同ハンディターミナルのROMに設定されたバーコード区分テーブルを示す模式図。
【図6】同ハンディターミナルのCPUが実行する電源オン処理の要部を示す流れ図。
【図7】同ハンディターミナルのCPUが実行する売上入力処理の要部を示す流れ図。
【図8】同ハンディターミナルのCPUが実行する精算処理の要部を示す流れ図。
【図9】同ハンディターミナルのCPUが実行する送信処理の要部を示す流れ図。
【図10】同ハンディターミナルの表示部に表示される画面の一例を示す図。
【図11】本実施の形態における精算レポートの一出力例を示す図。
【符号の説明】
1…ハンディターミナル
2…表示部
3…キー部
4…スキャナ
7…光インタフェース
24…携帯プリンタ
41…商品売上メモリ
42…バックアップメモリ
60…精算レポート
Claims (2)
- スキャナで読取られた各商品のバーコードに基づいて売上登録された各商品の販売データを商品別に集計し、レポート出力業務の実行により前記商品別に集計されたデータをレポート出力する商品販売登録装置において、
少なくとも商品コード,バーコードデータ,バーコード区分データ及び販売集計データからなる商品売上レコードを蓄積記憶する商品売上メモリと、
前記スキャナで読取られたバーコードの種類を識別し、その種類に対して予め設定されたバーコード区分データを取得するバーコード識別手段と、
前記スキャナで読取られた商品のバーコードからその商品に予め設定されている商品コードを取得すると、その商品コードを含む商品売上レコードが前記商品売上メモリに記憶されているか検索するメモリ検索手段と、
このメモリ検索手段により該当する商品売上レコードが記憶されていないことを確認すると、当該商品のバーコードから取得した商品コードと、当該商品のバーコードをデコードしたバーコードデータと、前記バーコード識別手段により得られたバーコード区分データと、当該商品の販売データとから前記商品売上レコードを生成して前記商品売上メモリに追加する未登録商品売上登録手段と、
前記メモリ検索手段により該当する商品売上レコードが記憶されていることを確認すると、その該当する商品売上レコードの販売集計データに当該商品の販売データを加算処理する既登録商品売上登録手段と、
前記レポート出力業務が実行されると、前記商品売上メモリに蓄積された商品売上レコードのデータを印字装置に出力するメモリデータ出力手段とを具備したことを特徴とする商品販売登録装置。 - 商品売上メモリのバックアップメモリを有し、
メモリデータ出力手段は、レポート出力業務が実行されると、前記商品売上メモリに蓄積された商品売上レコードを前記バックアップメモリにコピーするとともに印字装置に出力し、かつ、レポート再出力を指令する手段を設け、この手段によりレポート再出力が指令されると、前記バックアップメモリに格納された商品売上レコードのデータを印字装置に出力することを特徴とする請求項1記載の商品販売登録装置。
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