JP2004102349A - キャンペーン設計支援方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】顧客情報管理システムからキャンペーンの対象となる顧客を抽出し、該顧客に対して前記顧客情報管理システムからメッセージを提供するセールスチャネルを指定し、該セールスチャネルを通してメッセージが提供されるキャンペーンの投資効果を予測する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャンペーン設計支援方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀行、信用金庫、郵便局、消費者金融会社等の金融機関の顧客が、入金、出金、振込、残高照会等の金融取引を行う場合、前記金融機関の支店、すなわち、営業店に配設されたATM(Automatic Teller Machine:現金自動預払機)、CD(Cash Dispenser:現金自動支払機)等の自動取引装置を利用すると、該自動取引装置の表示画面や取引明細票に自動取引装置の操作方法の指示や取引金額等の金融取引に関する情報に加えて、前記金融機関から顧客へのメッセージ、広告、通知等の付加情報が表示されたり、印刷されるシステムが提供されている。
【0003】
例えば、前記顧客が銀行における自動取引装置を操作して残高照会を行い操作が終了した時、表示画面に「当行におきましては、○月○日より新しい××サービスを開始しました。どうぞご利用下さい。」というようなメッセージが表示されてから、初期画面に戻るようになっている。さらに、印刷された残高照会明細票の、上端部や下端部の余白に前記メッセージが印刷されるようになっている。
【0004】
また、前記自動取引装置に障害が発生した場合は、表示画面に「お取り扱いできなくなりました。営業時間中に窓口へお越し下さい。」というようなメッセージを表示し、顧客を窓口に誘導するようになっている。この場合、自動取引装置の故障のようなトラブル発生時にも適切な対応を取ることができる。
【0005】
さらに、近年においては、CRM(Customer Relationship Management)システムを採用することによって、それぞれの顧客に対応した内容のメッセージを作成して各種のセールスチャネルを通して提供することができるようになっている。この場合、それぞれの顧客の住所、氏名、年齢、職種、収入、家族構成等の顧客の基本的な属性に関する情報や、それぞれの顧客の過去に行われた勘定取引に関する履歴等の情報に基づいて、それぞれの顧客に対応した内容を備える、いわゆる、オーダーメイドのメッセージを作成し、該メッセージを前記自動取引装置に加えて、例えば、電話によってメッセージを提供するコールセンタやダイレクトメール等を通して、顧客に提示することができる。
【0006】
これにより、金融機関は、それぞれの顧客に適した内容の金融商品に関するメッセージを各種のセールスチャネルを通してタイムリーに顧客に伝えるキャンペーンを実施することができる。また、それぞれの顧客に即した適切な表現のメッセージを顧客に伝えることができる。また、顧客も、不要なメッセージを受け取ることなく、自分に適した金融商品について、親しみを持てる表現のメッセージを得ることができる。そのため、前記キャンペーンによって金融商品の販売を効果的に促進することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のシステムにおいては、前記キャンペーンの投資効果を事前に把握することができなかった。そのため、各種のセールスチャネルを通して顧客に対して作成したメッセージを提供するキャンペーンを設計する際に、効果的なキャンペーンを設計することができなかった。
【0008】
例えば、顧客に適した内容の金融商品に関するメッセージを各種のセールスチャネルを通してタイムリーに顧客に伝えるキャンペーンを設計する場合、前記金融商品の販売を勧めるメッセージをどのセールスチャネルを通してどの程度の回数提供するかを指定する必要がある。この場合、メッセージをセールスチャネルを通して提供するためにはコストがかかるので、該コストと前記メッセージによる金融商品の販売額との関係である費用対効果をあらかじめ勘案する必要がある。すなわち、前記キャンペーンを設計する場合、該キャンペーンの投資効果を予測して設計する必要がある。しかし、前記従来のシステムにおいては、キャンペーンを設計する際にキャンペーンの投資効果を把握することができないので、金融商品の販売額の割にコストがかかるキャンペーン、すなわち、投資効果の低いキャンペーンを設計してしまう。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点を解決して、セールスチャネルを通してメッセージを顧客に提供するキャンペーンを設計する際に、該キャンペーンの投資効果を予測することによって、投資効果の高い適切なキャンペーンを設計することができるキャンペーン設計支援方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のキャンペーン設計支援方法においては、顧客情報管理システムからキャンペーンの対象となる顧客を抽出し、該顧客に対して前記顧客情報管理システムからメッセージを提供するセールスチャネルを指定し、該セールスチャネルを通してメッセージが提供されるキャンペーンの投資効果を予測する。
【0011】
本発明の他のキャンペーン設計支援方法においては、さらに、前記セールスチャネルは複数である。
【0012】
本発明の更に他のキャンペーン設計支援方法においては、さらに、前記メッセージは金融商品に関する情報である。
【0013】
本発明の更に他のキャンペーン設計支援方法においては、さらに、前記投資効果は、前記セールスチャネルの使用コストと、前記セールスチャネルを通して提供されたメッセージに関する金融商品の予測販売額とに基づいて予測される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図2は本発明の実施の形態におけるメッセージ提供システムの構成を示す図、図3は本発明の実施の形態における顧客マスタデータベースに格納されている情報の例を示す図、図4は本発明の実施の形態におけるCRMデータベースに格納されている情報の例を示す図である。
【0016】
図2において、10は銀行、信用金庫、郵便局、消費者金融会社等の金融機関の支店等である営業店に配設されたコンピュータシステムとしての営業店システムである。そして、該営業店システム10は、自動取引装置11、窓口端末12及び店頭受付端末13を有する。
【0017】
ここで、前記自動取引装置11は、前記営業店に配設されたATM、CD等であり、前記金融機関の顧客が自分で操作して入金、出金、通帳記帳、残高照会、振込、振替、送金、定期性預金設定等の金融取引を行うための装置である。また、前記自動取引装置11は、他の機能、例えば、チケット予約機能、商品購入申込機能、クレジットカードの与信確認機能、施設情報案内機能等を有するキオスク(KIOSK)端末のような多機能端末であってもよい。なお、前記顧客は、金融機関に自己の口座を開設し、前記金融機関を利用する者であり、一般的には個人であるが、企業、団体等であってもよい。
【0018】
そして、前記自動取引装置11は、キーボード、タッチパネル、マウス等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置等を備える顧客操作部を有する。なお、該顧客操作部は、入力装置と表示装置との機能を兼ね備えるタッチパネルであることが望ましい。なお、前記自動取引装置11は、金融取引の合間、すなわち、金融取引の処理中(入金された現金をカウントしたり、勘定系のシステムにアクセスしているような時間)等の時間に金融商品に関するメッセージを含む画面を前記表示装置に表示することができるようになっている。
【0019】
また、前記自動取引装置11は、キャッシュカード等のカードを取り扱い、顧客IDを取得する図示されないID取得部としてのカード取扱部を有する。ここで、前記カードは、金融機関が顧客に対して発行した入金、出金、振込、残高照会等の金融取引を行うためのカードであり、顧客の氏名、口座番号、暗証番号、顧客ID等の情報を格納する磁気ストライプを備える。なお、前記情報を格納する部材としては、前記磁気ストライプに代えて、カードに埋め込まれたICであってもよい。そして、前記カード取扱部は、カードが挿入されるカードスロットを備え、該カードスロット内には、カードを搬送する搬送装置、及び、カードの磁気ストライプやICに格納された情報の読取、上書、消去等を行うための磁気ヘッド等の記録ヘッドが配設される。
【0020】
さらに、前記自動取引装置11は、取引明細票を印刷して発行する図示されない印刷部を有する。本実施の形態において、該印刷部は、金融商品に関するメッセージを媒体としての取引明細票に印刷することもできる。また、該取引明細票は、入金、出金、通帳記帳、残高照会、振込、振替、送金、定期性預金設定等の利用者が行った金融取引に関する情報が印刷される紙片であり、口座番号、金融取引の種類、取引金額等が印刷される。
【0021】
そして、前記自動取引装置11は、図示されない預金通帳等の通帳に記帳する通帳記帳部、紙幣を取り扱う紙幣入出金部、及び、硬貨を取り扱う硬貨入出金部を有する。さらに、前記自動取引装置11は、図示されないCPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信手段等を備え、前記自動取引装置11の動作を統括的に制御する制御部を有する。
【0022】
また、前記窓口端末12は、営業窓口としてのカウンタに配設されたCPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信インターフェイス、印刷機等を備えるコンピュータである。そして、銀行におけるテラー(Teller)である営業店のオペレータは、窓口端末12を操作して、入金、出金、振替、通帳記帳等の金融処理、口座の開設、定期性預金設定等の各種業務を遂行する。また、顧客が店頭受付端末13に入力した用件、住所、氏名等の情報、あらかじめ収集され蓄積されている顧客情報、金融商品に関する情報、実施中のキャンペーンに関する情報、接客のためのガイダンス等の各種情報を取得するようになっている。これにより、前記オペレータは、金融商品や実施中のキャンペーンに関するメッセージを顧客に説明することができる。
【0023】
そして、前記店頭受付端末13は、営業店の入口近くに配設されたCPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、タッチパネル等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、スピーカ等の音声出力装置、通信インターフェイス、番号札を発券する発券機等を備えるコンピュータである。そして、営業店の窓口を訪れる顧客は、自ら店頭受付端末13を操作して、自己の用件、住所、氏名等を入力すると、該当する窓口番号、前記顧客の受付番号、予想される待ち時間等の情報が表示装置、音声出力装置、発券機等から出力されるようになっている。なお、顧客がキャッシュカードや通帳を所持している場合、前記キャッシュカードや通帳の磁気ストライプ等に記憶されている情報を図示されない読取装置に読み取らせることができる。この場合、顧客は住所、氏名等を入力する必要がない。さらに、前記店頭受付端末13は、金融商品に関するメッセージを含む画面を前記表示装置に表示したり、番号札の余白に印刷することができるようになっている。
【0024】
なお、図2において、前記自動取引装置11、窓口端末12及び店頭受付端末13は、それぞれ、一つしか示されていないが、複数であってもよい。
【0025】
また、20はコンピュータシステムとしてのセンタシステムであり、サブシステムとして、顧客情報管理(CRM)システム21、コールセンタ26、電子メールシステム27及びDM(Direct Mail)システム28を有する。なお、前記センタシステム20はネットワーク15に接続され、また、該ネットワーク15には、前記営業店システム10が接続されている。ここで、前記ネットワーク15は、無線又は有線の専用通信回線網又は公衆通信回線網、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(WideArea Network)等いかなるものであってもよい。なお、前記ネットワーク15は、専用通信回線網であることが望ましいが、公衆通信回線網を利用したVPN(Virtual Private Network)であってもよい。
【0026】
本実施の形態において、顧客情報管理システム21は、自動取引装置11を操作する顧客の顧客IDに基づいて前記顧客に対応する内容の案内情報を作成するようになっている。そして、前記顧客情報管理システム21は、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、マウス等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信インターフェイス等を備えるコンピュータとしての図示されないサーバ、並びに、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置から成るCRMデータベース22及び顧客マスタデータベース23を備える。なお、前記CRMデータベース22及び顧客マスタデータベース23は、前記サーバの内部に一体的に構成されたものであってもよい。そして、前記CRMデータベース22は、顧客別表示データ、キャンペーン情報、メッセージ等を格納する。また、前記顧客マスタデータベース23は、それぞれの顧客について、顧客ID、住所、氏名、年齢、職種、収入、家族構成等の顧客の基本的な属性に関する情報、すなわち、顧客基本属性情報、及び、過去に行われた勘定取引に関する履歴等の勘定取引情報を格納する。さらに、前記顧客マスタデータベース23は、顧客に対して提供されたキャンペーン情報、メッセージ等に関するキャンペーン履歴、顧客が自動取引装置11等を操作した操作履歴等を格納する図示されない履歴データベースを備えている。
【0027】
ここで、前記顧客マスタデータベース23には、顧客基本属性情報が、例えば、図3に示されるような形態で格納されている。この場合、顧客のそれぞれを識別するために付与された顧客IDに対応するように、氏名、住所、電話番号等の情報が記載されたテーブルが格納される。また、前記CRMデータベース22は、顧客別表示データ、キャンペーン情報、メッセージ等が、例えば、図4(a)に示されるような形態で格納されている。この場合、金融機関が顧客に対して行うキャンペーンのそれぞれを識別するために付与されたキャンペーンIDに対応するように、それぞれのキャンペーンの対象となる顧客を示す対象顧客IDが格納される。また、それぞれの顧客に対して作成されたキャンペーンを紹介するための図4(b)に示されるようなメッセージを示すメッセージIDが、対象顧客IDに対応するように格納される。さらに、前記メッセ−ジを含む案内情報を作成して前記自動取引装置11の顧客操作部における表示装置に表示するために、図4(c)に示されるような画像を内容とする画面を構成するための画面構成情報が、それぞれのメッセージIDに対応するように格納される。
【0028】
そして、前記コールセンタ26は、金融機関の提供する金融商品等に関する顧客からの様々な問合せ、相談等を受け付けて回答するために、電話による問合せや相談を受け付けるためのセンタである。ここで、前記コールセンタ26は、図示されないCTI(Computer Telephony Integration)サーバ、オペレータ用端末、オペレータ用電話機等を備え、オペレータが顧客からの電話による問合せに回答したり、顧客に金融商品に関するメッセージを電話によって提供することができるようになっている。なお、前記オペレータ用端末からは、適宜、顧客情報管理システム21にアクセスして、CRMデータベース22及び顧客マスタデータベース23に格納されている情報を取得することができる。
【0029】
また、前記電子メールシステム27は、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、マウス等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信インターフェイス等を備えるコンピュータとしての図示されない電子メールサーバを備える。ここで、前記電子メールシステム27は、インターネット等のネットワークを介して、顧客の操作するパーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal DigitalAssistant)等の端末機器に電子メールを配信して、金融商品に関するメッセージを提供することができるようになっている。
【0030】
そして、前記DMシステム28は、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、マウス等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信インターフェイス等を備えるコンピュータとしての図示されないDMサーバを備える。ここで、該DMサーバは、CRMデータベース22及び顧客マスタデータベース23に格納されている各種情報を分析し、金融商品に関するメッセージ等を含むダイレクトメールを作成して、顧客に対して送付するようになっている。
【0031】
次に、前記構成のメッセージ提供システムの動作について説明する。まず、キャンペーンを設計し、該キャンペーンの投資効果を予測する動作について説明する。
【0032】
図1は本発明の実施の形態におけるキャンペーン設計支援ツールの概念を示す図、図5は本発明の実施の形態におけるキャンペーンを設計するための画面を示す第1の図、図6は本発明の実施の形態におけるキャンペーンを設計するための画面を示す第2の図、図7は本発明の実施の形態におけるキャンペーンを設計するための画面を示す第3の図、図8は本発明の実施の形態におけるキャンペーンの投資効果を予測するための画面を示す第1の図、図9は本発明の実施の形態におけるキャンペーンの投資効果を予測するための画面を示す第2の図、図10は本発明の実施の形態におけるセールスチャネルの使用コストを示す図である。
【0033】
本実施の形態においては、設計したキャンペーンの投資効果を予測するようになっている。この場合、図1に示されるようなキャンペーン設計支援ツールによってキャンペーンの投資効果を予測する。図1はキャンペーン設計支援ツールの機能を概念的に示したブロック図であり、投資効果予測ツール30及びキャンペーン設計支援ツール40を有する。そして、投資効果予測ツール30は、顧客分析及び顧客抽出ツール31及び事前ROI判定ツール32を備える。さらに、該事前ROI判定ツール32は、判定結果33aを示す事前ROI判定部33、キャンペーンに必要な経費に関するデータを格納する経費部34、及び、キャンペーンを実施する期間に関するデータを格納する期間部35を備える。また、キャンペーン設計支援ツール40は、CRMデータベース22、顧客マスタデータベース23及びキャンペーン設計ツール41を備える。なお、前記CRMデータベース22及び顧客マスタデータベース23は、前述された顧客情報管理システム21に含まれるものであり、図2に示されるものと同じものである。
【0034】
本実施の形態において、事前ROI判定ツール32は、前記キャンペーンの収益を事前に判定して、キャンペーンの投資効果を予測するためのものである。なお、ROIは、一般的に、投資利益率を示すReturn of Investmentの略語として使用されるが、ここでは、キャンペーンの費用対効果、すなわち、収益を示す語として使用する。
【0035】
まず、金融機関においてキャンペーンの設計を担当する担当者は、顧客分析及び顧客抽出ツール31を使用して、顧客情報管理システム21の顧客マスタデータベース23に格納されている顧客基本属性情報や勘定取引情報に基づいて、キャンペーンの対象となる顧客を抽出する。ここでは、前記キャンペーンが金融商品として新しく開発したファンド、すなわち、投資信託(投信)の販売促進キャンペーンである場合について説明する。
【0036】
この場合、前記投信を購入すると思われる収入、年齢等の条件を設定して入力することによって、前記キャンペーンの対象となる顧客を抽出することができる。また、過去に同様の投信を購入した履歴を条件として入力することによって、前記キャンペーンの対象となる顧客を抽出するようにしてもよい。
【0037】
続いて、前記担当者は、キャンペーン設計ツール41を使用して、キャンペーンの設計を開始する。この場合、抽出された顧客のそれぞれに対して、どのセールスチャネルを通して何回メッセージを提供するかを指定する。なお、本実施の形態において、セールスチャネルは、自動取引装置11の顧客操作部における表示装置に表示される画面、自動取引装置11の印刷部によって発行される取引明細票、窓口端末12を操作してキャンペーンに関する情報を取得して顧客に説明するオペレータ、店頭受付端末13の表示装置に表示される画面、店頭受付端末13によって発行される番号札、コールセンタ26からの電話、電子メールシステム27から配信される電子メール、DMシステム28から送付されるダイレクトメール等である。
【0038】
この場合、すべてのセールスチャネルを通してメッセージを提供することもできるし、いくつかのセールスチャネルを選択してメッセージを提供することもできる。また、同じセールスチャネルを通して複数回メッセージを提供することもできる。例えば、単一のセールスチャネルを通してメッセージを提供する回数を指定することによって、顧客に対して、適切に、かつ、効果的にキャンペーンの対象である金融商品の内容を伝達することができる。また、複数のセールスチャネルを通してメッセージを提供する回数や期間を指定する(例えば、一つのセールスチャネルを通しては一度だけしかメッセージを提供しないように指定する。)ことによっても、顧客に対して、適切に、かつ、効果的にキャンペーンの対象である金融商品の内容を伝達することができる。
【0039】
さらに、前記担当者は、それぞれのセールスチャネルを通して提供するメッセージの内容を指定する。この場合、セールスチャネルの指定、及び、セールスチャネルを通して提供するメッセージの内容の指定は、図示されない端末装置の表示装置に表示される図5〜図7に示されるような画面において行われる。なお、前記メッセージは、あらかじめ作成されたものの中から選択してもよいし、あらかじめ作成されたものを修正してもよいし、新規に作成してもよい。そして、セールスチャネル毎に決定されたメッセージの内容は、顧客情報管理システム21のCRMデータベース22に格納される。
【0040】
ここで、セールスチャネルの指定や、セールスチャネルを通して提供するメッセージの内容の指定を行う際に、前記担当者は、前記端末装置を操作して、顧客情報管理システム21にアクセスし、顧客マスタデータベース23に格納されている顧客基本属性情報や勘定取引情報を参照したり、顧客に対して提供されたキャンペーン情報、メッセージ等に関するキャンペーン履歴等を参照することができる。これにより、それぞれの顧客に適したセールスチャネルを指定することができ、また、セールスチャネルを通して提供するメッセージの内容を適切なものとすることができる。
【0041】
この場合、同じ金融商品に関するメッセージの内容をセールスチャネル毎に変えて提供するようにしてもよい。例えば、自動取引装置11の表示装置に表示される画面や取引明細票を通しては、新しく開発したファンドがあるということだけのメッセージを提供し、コールセンタ26からの電話では前記ファンドのメリットを強調したメッセージを提供し、DMシステム28から送付されるダイレクトメールでは前記ファンドの詳細な情報を含むメッセージを提供し、営業店のオペレータは前記ファンドの予想利回り等の説明をメッセージとして提供するようにしてもよい。これにより、顧客は煩わしく感じることがなく、金融商品であるファンドに興味を持つことができる。また、金融機関は、宣伝効果を上げて、前記ファンドの売上を増加させることができる。
【0042】
次に、前記担当者は、事前ROI判定ツール32を使用して、キャンペーンの投資効果を予測する。この場合、前記端末装置の表示装置に図8に示されるような事前ROI判定画面における各項目に所定の数値を入力すると、判定結果33aが示されるようになっている。なお、前記事前ROI判定画面は、図9に示されるようなものであってもよい。ここでは、図9に示される事前ROI判定画面に基づいて、キャンペーンの投資効果を予測する動作について説明する。
【0043】
まず、前記担当者は、キャンペーンにかかるコストの投資効果を明確にするために、投資額としてのコストに対して何倍のリターン(Return)を期待するかを決定し、目標ROI値:Aに数値を入力する。図9は、担当者が4倍のリターンを期待して目標ROI値:Aとして4を入力した例を示している。
【0044】
続いて、事前ROI判定部33は、図10に示される表を作成して、キャンペーン費用合計:Bを算出する。図10に示される表における使用予定割合のカラム(縦列)における数値は、キャンペーンを設計する時に前記担当者が入力した数値である。また、メッセージ表示コスト/1回のカラムにおける数値は、メッセージを1回提供するためのコストであり、前記担当者が事前ROI判定ツール32を使用して入力する。そして、事前ROI判定部33は、使用予定割合のカラム及びメッセージ表示コスト/1回のカラムにおける数値に基づいて、チャネル使用予測コストのカラムにおける数値を算出する。なお、使用予定チャネルにおける項目「他」に対応するチャネル使用予測コストのカラムにおける数値は、前記担当者が入力する。そして、図10に示される表は経費部34に格納される。図9及び10は、キャンペーン費用合計:Bが107,932円である例を示している。
【0045】
そして、事前ROI判定部33は、前記目標ROI値:A及びキャンペーン費用合計:Bに基づいて目標収益:Cを算出する。この場合、次の式(1)に従って算出する。図9は目標収益:Cが431,752円である例を示している。
C=A×B・・・式(1)
続いて、事前ROI判定部33は、目標収益:C、期間:E及び商品実質収益率:Fに基づいて目標収益達成必要販売額:Dを算出する。この場合、次の式(2)に従って算出する。図9は目標収益達成必要販売額:Dが46,053,333円である例を示している。
D=C÷{F×E+(期末までの残月数)÷12}・・・式(2)
なお、期間:Eは、キャンペーンを設計する時に前記担当者が入力した数値であり期間部35に格納されている。また、商品実質収益率:Fの数値は金融機関によって独自に決定された数値であり、前記担当者が入力する。図9は期間:Eが2ヶ月であり、商品実質収益率:Fが1.25〔%〕である例を示している。
【0046】
そして、予想ヒット率:Gは、メッセージを提供された顧客が金融商品としての投信を購入する率の予想値である。なお、予想ヒット率:Gの数値は、前記金融機関において過去に実施された類似の金融商品についてのキャンペーンの実績値、又は、該実績値を参考にした期待値であり、前記担当者が入力する。また、平均購入単価:Hは、顧客が金融商品としての投信を購入する金額の一人当たりの予想値である。なお、金融商品がカードローン、住宅ローン等のローンである場合には、顧客に融資する金額の一人当たりの予想値である。そして、平均購入単価:Hの数値は、前記金融機関において過去に実施された類似の金融商品についてのキャンペーンの実績値、又は、該実績値を参考にした期待値であり、前記担当者が入力する。図9は予想ヒット率:Gが4.00〔%〕であり、平均購入単価:Hが800,000円である例を示している。
【0047】
また、抽出件数:Iは、前記担当者が顧客分析及び顧客抽出ツール31を使用して抽出したキャンペーンの対象となる顧客の総数であり、事前ROI判定部33が自動的に取得する。そして、該事前ROI判定部33は、予想ヒット率:G及び抽出件数:Iに基づいて見込契約件数:Jを算出する。この場合、次の式(3)に従って算出する。
J=G×I・・・式(3)
なお、見込契約件数:Jの精度を向上させるために、予想ヒット率:Gが低下するリスクを考慮することができる。図9は、予想ヒット率:Gが前記数値、すなわち、4.00〔%〕の35〔%〕にしかならないというリスクが20〔%〕あると想定して計算した例を示している。この場合、見込契約件数:Jは54件である。
【0048】
続いて、前記事前ROI判定部33は、平均購入単価:H及び見込契約件数:Jに基づいて見込販売金額:Kを算出する。この場合、次の式(4)に従って算出する。図9は見込販売金額:Kが43,200,000円である例を示している。
K=H×J・・・式(4)
最後に、前記事前ROI判定部33は、目標収益達成必要販売額:D及び見込販売金額:Kに基づいて判定結果:L及び予測達成率:Mをを算出する。この場合、次の式(5)及び(6)に従って算出する。図9は判定結果:Lが−2,853,333円であり、予測達成率:Mが94〔%〕である例を示している。
L=K−D・・・式(5)
M=K÷D・・・式(6)
そして、前記事前ROI判定部33は、判定結果:L又は予測達成率:Mの数値に基づいて、判定結果33aにメッセージを表示させる。この場合、前記判定結果:L又は予測達成率:Mの数値範囲とメッセージの内容とをあらかじめ対応付けておき、前記判定結果:L又は予測達成率:Mの数値に対応するメッセージが表示されるようにする。例えば、予測達成率:Mが90〔%〕未満であれば、「キャンペーンの設計を見直してください。」というメッセージが表示され、予測達成率:Mが105〔%〕以上であれば、「非常に効果の高いキャンペーン結果が得られます。」というメッセージが表示される。なお、前記数値範囲とメッセージの内容との対応付けは、適宜変更することができる。
【0049】
このように、キャンペーンの投資効果が予測されるので、前記担当者は予測された投資効果に応じて、適宜、キャンペーンの設計を見直したり変更したりすることができる。そのため、投資効果の高い適切なキャンペーンを容易に設計することができる。
【0050】
次に、指定されたメッセージを顧客に提供する動作について説明する。
【0051】
図11は本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第1の図である。
【0052】
まず、顧客が金融機関に配設された自動取引装置11を操作して入金、出金、通帳記帳、残高照会等の金融取引を行う場合、顧客操作部の表示装置には取引選択画面が表示される。ここでは、前記顧客操作部が入力手段と表示手段との機能を兼ね備えるタッチパネルである場合について説明する。そして、前記顧客操作部において、顧客は、表示されている取引から所望の取引、例えば、残高照会を選択する。そのため、顧客は、前記顧客操作部に表示された金融取引の中から残高照会のキーに触れる、すなわち、タッチする。
【0053】
続いて、前記顧客操作部に、カードの挿入を指示する画面が表示されるので、顧客はキャッシュカードをカード取扱部のカードスロットに挿入する。すると、前記顧客操作部に、暗証番号を入力する指示とともにテンキーが表示されるので、顧客は前記テンキーにタッチして暗証番号を入力する。すると、カード取扱部の記録ヘッドは、キャッシュカードの磁気ストライプやICに格納された情報である顧客IDを読み取る。そして、該顧客IDは、自動取引装置11から顧客情報管理システム21に送信される。
【0054】
そして、該顧客情報管理システム21は、自動取引装置11から顧客IDを受信すると、CRMデータベース22にアクセスし、前記顧客向けのキャンペーン情報が格納されているか否かを判断する。この場合、図4(a)に示されるような対象顧客IDの中に自動取引装置11から受信した顧客IDが含まれるか否かを判断する。そして、該顧客IDが対象顧客IDの中に含まれる、すなわち、前記顧客向けのキャンペーン情報が格納されていると判断した場合、顧客情報管理システム21は、前記対象顧客IDに対応するメッセージIDに基づくメッセージを抽出する。そして、顧客情報管理システム21は、前記対象顧客IDに対応する画面構成情報に基づいて、自動取引装置11の表示装置に、図4(c)に示されるような画像を内容とする案内情報を表示させるための画像信号を作成し、自動取引装置11に送信する。なお、前記案内情報には、抽出されたメッセージが含まれる。
【0055】
ここで、前記自動取引装置11は、受信した画像信号に基づいて、図11に示されるような新しく開発したファンドがあるということだけのメッセージを含む案内情報を顧客操作部の表示装置に表示する。この場合、前記顧客向けのキャンペーンは、金融商品としてのファンドのキャンペーンであり、営業店の窓口においてオペレータに相談してファンドに関する詳細情報を入手することを顧客に勧める内容の画面が表示される。なお、前記自動取引装置11は、金融取引の合間、すなわち、金融取引の処理中等の時間に前記画面を表示するようになっている。
【0056】
例えば、顧客が前記顧客操作部に表示された金融取引の中から残高照会のキーにタッチした後、キャッシュカードをカード取扱部のカードスロットに挿入して暗証番号を入力すると、前記自動取引装置11は、図示されない勘定系のシステムにアクセスして、前記顧客の口座の残高に関する情報を取得する。この場合、前記勘定系のシステムにアクセスしてから、顧客の口座の残高に関する情報が自動取引装置11の表示装置に表示されたり、通帳に記帳されたり、取引明細票に印刷されたりして、出力されるまでに若干の時間があるので、前記顧客は前記自動取引装置11の前で待機することになる。そこで、本実施の形態においては、顧客が前記自動取引装置11の前で待機する金融取引の合間に図11に示されるようなメッセージを含む画面が表示される。
【0057】
本実施の形態においては、金融商品としてのファンド商品に関する詳細情報を含むメッセージを提供するセールスチャネルとして窓口における説明を選択することができるようになっている。この場合、画面には、図11に示されるように、営業店の窓口においてオペレータに相談するか否かを選択する選択手段としての「相談する」及び「相談しない」のボタンが含まれる。
【0058】
ここで、「相談する」のボタンが押下されると、自動取引装置11は、顧客がオペレータに相談することを選択した旨を顧客情報管理システム21に送信する。これにより、前記顧客の自動取引装置11を操作した履歴に関する情報としての操作履歴が更新される。なお、顧客の操作履歴は、前記履歴データベースに格納される。なお、前記顧客が「相談しない」のボタンを押下すると、自動取引装置11は、図11に示されるような画面の表示を中止して、金融取引画面に戻るようになっている。
【0059】
そして、前記顧客は、窓口の前で自分の順番になるまで待機する。この場合、営業店のオペレータは、窓口端末12を操作して、顧客情報管理システム21にアクセスし、事前に前記顧客の顧客基本属性情報、勘定取引情報、自動取引装置11の表示装置に表示されたキャンペーンの対象であるファンド商品の情報等を参照することができる。そのため、前記オペレータは、顧客に対し、キャンペーンの対象であるファンド商品を適切に説明することができる。
【0060】
次に、キャンペーンの対象である金融商品がカードローンである場合について説明する。
【0061】
図12は本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第2の図、図13は本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第3の図である。
【0062】
この場合、自動取引装置11は、顧客情報管理システム21から受信した画像信号に基づいて、図12に示されるようなメッセージを含む案内情報を顧客操作部の表示装置に表示する。ここで、顧客向けのキャンペーンは、金融商品としてのカードローンのキャンペーンであり、メッセージとして前記カードローンの内容を説明する商品案内を読むことを顧客に勧める内容の画面が表示される。なお、前記自動取引装置11は、金融取引の処理中等の期間に前記画面を表示するようになっている。
【0063】
そして、該画面には、図12に示されるように、自動取引装置11の表示装置にカードローンの内容を説明する画面を表示させることを選択する選択手段としての「商品案内」のボタンが含まれる。また、金融取引のための画面に戻ることを選択するための選択手段としての「取引に戻る」のボタンも含まれる。
【0064】
ここで、前記顧客がカードローンの内容を説明する画面を表示させることを選択して「商品案内」のボタンを押下すると、自動取引装置11は「商品案内」のボタンを押下されたことを示す信号を顧客情報管理システム21に送信する。そして、該顧客情報管理システム21は、自動取引装置11から前記信号を受信すると、CRMデータベース22にアクセスし、画面構成情報に基づいて、自動取引装置11の表示装置にカードローンの内容を説明するメッセージを含む画面を表示させるための画像信号を作成し、自動取引装置11に送信する。
【0065】
また、前記顧客が「取引に戻る」のボタンを押下すると、自動取引装置11は、図12に示されるような画面の表示を中止して、金融取引画面に戻るようになっている。
【0066】
すると、前記自動取引装置11は、受信した画像信号に基づいて、図13に示されるような画面を表示装置に表示する。この場合、カードローンの契約内容を説明する画面が表示される。この場合、該画面には、図13に示されるように、カードローンの契約をするか否かを選択するための選択手段としての「契約する」及び「契約しない」のボタンが含まれる。そして、前記顧客がカードローンの契約をすることを選択して「契約する」のボタンを押下すると、自動取引装置11は「契約する」のボタンを押下されたことを示す信号を顧客情報管理システム21に送信する。これにより、前記顧客の自動取引装置11を操作した履歴に関する情報としての操作履歴が更新される。なお、顧客の操作履歴は、前記履歴データベースに格納される。なお、前記顧客が「契約しない」のボタンを押下すると、自動取引装置11は、図13に示されるような画面の表示を中止して、金融取引画面に戻るようになっている。
【0067】
そして、前記顧客は、窓口の前で自分の順番になるまで待機する。この場合、営業店のオペレータは、窓口端末12を操作して、顧客情報管理システム21にアクセスし、事前に前記顧客の顧客基本属性情報、勘定取引情報、自動取引装置11の表示装置に表示されたキャンペーンの対象であるカードローンの情報等を参照することができる。そのため、前記オペレータは、顧客に対し、カードローンの契約について適切に説明することができる。
【0068】
次に、顧客がセールスチャネルを選択する場合について説明する。
【0069】
図14は本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第4の図、図15は本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第5の図、図16は本発明の実施の形態におけるコールセンタのオペレータ用端末の表示画面の例を示す図である。
【0070】
この場合、キャンペーンの対象である金融商品は、ファンドである。ここで、自動取引装置11の顧客操作部における表示装置には、図14に示されるような画面が表示される。該画面には、顧客がセールスチャネルを選択するための選択手段が表示される。すなわち、選択手段として窓口における説明を選択するための「窓口で相談」のボタン、電話による説明を選択するための「電話で相談」のボタン、及び、資料を請求するための「資料請求」のボタンが案内情報に含まれる。なお、前記顧客が「窓口で相談」及び「取引に戻る」のボタンを押下した場合の動作については、前述した場合と同様であるので説明を省略する。
【0071】
そして、前記顧客が「電話で相談」のボタンを押下した場合、自動取引装置11は「電話で相談」のボタンが押下されたことを示す信号を顧客情報管理システム21に送信する。ここで、該顧客情報管理システム21は、自動取引装置11から前記信号を受信すると、CRMデータベース22にアクセスし、画面構成情報に基づいて、自動取引装置11の表示装置に連絡先と連絡時間を指定するための画面を表示させるための画像信号を作成し、自動取引装置11に送信する。
【0072】
すると、該自動取引装置11は、受信した画像信号に基づいて、図15に示されるような連絡先と連絡時間を指定するための画面を表示装置に表示する。この場合、前記画面には、連絡先を指定するためのボタンとして「ご自宅」、「勤務先」及び「携帯電話」が含まれ、連絡時間を指定するためのボタンとして「午前」及び「午後」が含まれる。なお、顧客の方から電話をかけることを選択することができるようにするために「お電話いただける」のボタンが含まれるようにしてもよい。さらに、「取引に戻る」のボタンが含まれるようにしてもよい。
【0073】
そして、顧客が連絡先と連絡時間を指定するためのボタンを押下すると、自動取引装置11は連絡先と連絡時間を指定するためのボタンが押下されたことを示す信号を顧客情報管理システム21に送信する。これにより、前記顧客の自動取引装置11を操作した履歴に関する情報としての操作履歴が更新される。
【0074】
また、顧客情報管理システム21は、前記信号を受信すると、コールセンタ26に対して、電話によって前記ファンド商品の説明をするように依頼するための説明実行要求を送信する。この場合、顧客マスタデータベース23に格納されている顧客基本属性情報から抽出された前記顧客の氏名、電話番号等の情報や前記ファンド商品に関する情報もコールセンタ26に送信される。
【0075】
そして、該コールセンタ26においては、オペレータ用端末の表示装置に、図16に示されるような画面が表示される。ここで、該画面には前記顧客の氏名、電話番号等の情報や前記ファンド商品に関する情報が含まれるので、コールセンタ26のオペレータは、前記画面を見ることによって、顧客が指定した連絡時間になると顧客が指定した連絡先に電話をし、メッセージの提供として、前記ファンド商品に関する詳細情報の説明を行うことができる。
【0076】
次に、顧客がセールスチャネルとして、電子メールシステム27から配信される電子メール、及び、DMシステム28から送付されるダイレクトメールを選択する場合について説明する。
【0077】
図17は本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第6の図、図18は本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第7の図である。
【0078】
ここでは、顧客が図14に示されるような画面に含まれる「資料請求」のボタンを押下した場合について説明する。この場合、自動取引装置11は「資料請求」のボタンが押下されたことを示す信号を顧客情報管理システム21に送信する。ここで、該顧客情報管理システム21は、自動取引装置11から前記信号を受信すると、CRMデータベース22にアクセスし、画面構成情報に基づいて、自動取引装置11の表示装置に資料の送付方法を指定するための画面を表示させるための画像信号を作成し、自動取引装置11に送信する。
【0079】
すると、該自動取引装置11は、受信した画像信号に基づいて、図17に示されるような資料の送付方法を指定するための画面を表示装置に表示する。この場合、前記画面には、セールスチャネルとして電子メールの配信を選択する選択手段としての「電子メールでお知らせ」のボタン、及び、セールスチャネルとして郵便、宅配便等による資料の送付を選択する選択手段としての「ご自宅へ送付」のボタンが含まれる。なお、「取引に戻る」のボタンが含まれるようにしてもよい。
【0080】
そして、前記顧客が「電子メールでお知らせ」のボタンを押下した場合、自動取引装置11は「電子メールでお知らせ」のボタンが押下されたことを示す信号を顧客情報管理システム21に送信する。ここで、該顧客情報管理システム21は、自動取引装置11から前記信号を受信すると、CRMデータベース22にアクセスし、画面構成情報に基づいて、自動取引装置11の表示装置に電子メールアドレスを入力するための画面を表示させるための画像信号を作成し、自動取引装置11に送信する。
【0081】
すると、該自動取引装置11は、受信した画像信号に基づいて、図18に示されるような電子メールアドレスを入力するための画面を表示装置に表示する。この場合、前記画面には、電子メールアドレスを入力するために必要な文字(アルファベット、数字、記号等)を示す文字ボタンが含まれる。また、前記画面には、顧客が入力した電子メールアドレスが表示される表示窓が含まれる。さらに、入力した文字、数字、記号等を訂正するためのボタンとして「訂正」及び「一文字訂正」、並びに、電子メールアドレスを入力が完了したことを示すためのボタンとして「完了」が含まれる。なお、「取引に戻る」のボタンが含まれるようにしてもよい。
【0082】
続いて、前記顧客が所定の文字ボタンを押下して自分の電子メールアドレス(例えば、aaa@bbb.ne.jp)を入力すると、該電子メールアドレスが表示窓に表示される。これにより、前記顧客は入力した電子メールアドレスを確認することができる。そして、入力した電子メールアドレスが正しいことを確認すると、前記顧客は、「完了」のボタンを押下する。
【0083】
なお、前記顧客情報管理システム21は、電子メールアドレスを入力するための画面を表示させるための画像信号を作成する際に、顧客マスタデータベース23にアクセスして、前記顧客の電子メールアドレスを検索するようになっている。そして、顧客マスタデータベース23に格納されている顧客基本属性情報に電子メールアドレスが含まれている場合には、該電子メールアドレスが表示窓に自動的に表示される。そのため、前記顧客は、電子メールアドレスを入力する必要がなく、前記表示窓に表示された電子メールアドレスを確認するだけでよい。
【0084】
そして、顧客が「完了」のボタンを押下すると、自動取引装置11は電子メールアドレスが入力されたことを示す信号を顧客情報管理システム21に送信する。これにより、前記顧客の自動取引装置11を操作した履歴に関する情報としての操作履歴が更新される。この場合、電子メールアドレス、口座番号、商品の内容等が操作履歴に追加される。
【0085】
また、顧客情報管理システム21は、前記信号を受信すると、電子メールシステム27に対して、電子メールによって前記ファンド商品の説明をするように依頼するための電子メール実行要求を送信する。この場合、顧客マスタデータベース23に格納されている顧客基本属性情報から抽出された前記顧客の氏名等の情報、入力された電子メールアドレス、前記ファンド商品に関する情報等も電子メールシステム27に送信される。
【0086】
そして、該電子メールシステム27においては、前記ファンド商品に対応する内容の電子メールが編集され、電子メールサーバから配信される。なお、前記ファンド商品に関する情報が掲載されたウェブページが存在する場合には、該ウェブページのURL(Uniform Resource Locator)が含まれるように電子メールが編集される。これにより、該電子メールを受信した顧客は、前記URLをクリックすることによって、ウェブページにアクセスして、金融商品としてのファンド商品に関する詳細情報を取得することができる。
【0087】
なお、前記顧客が、図17に示されるような資料の送付方法を指定するための画面における「ご自宅へ送付」のボタンを押下した場合、顧客情報管理システム21は、「ご自宅へ送付」のボタンが押下されたことを自動取引装置11から受信すると、DMシステム28に対して、前記ファンド商品に関する資料を送付するように依頼するための資料送付要求を送信する。この場合、顧客マスタデータベース23に格納されている顧客基本属性情報から抽出された前記顧客の氏名、住所等の情報や前記ファンド商品に関する情報も前記DMシステム28に送信される。
【0088】
そして、該DMシステム28においては、前記ファンド商品に対応する内容のダイレクトメールが編集され、ファンド商品に関する情報が掲載された資料が添付されて、郵便、宅配便等によって前記顧客の自宅へ送付される。
【0089】
このように、本実施の形態において、キャンペーンの設計を担当する担当者は、キャンペーン設計支援ツール40を使用して、キャンペーンの対象となる顧客のそれぞれに対して、どのセールスチャネルを通して何回メッセージを提供するかを指定してキャンペーンを設計することができる。そして、キャンペーンを設計する際に、投資効果予測ツール30を使用して、キャンペーンの投資効果を予測することができるようになっている。これにより、前記担当者は予測された投資効果に応じて、適宜、キャンペーンの設計を見直したり変更したりすることができる。そのため、投資効果の高い適切なキャンペーンを容易に設計することができる。さらに、顧客に対して、適切に、かつ、効果的にキャンペーンの対象である金融商品の内容を伝達することができる。
【0090】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0091】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、セールスチャネルを通してメッセージを顧客に提供するキャンペーンを設計する際に、該キャンペーンの投資効果を予測することによって、投資効果の高い適切なキャンペーンを設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるキャンペーン設計支援ツールの概念を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるメッセージ提供システムの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における顧客マスタデータベースに格納されている情報の例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるCRMデータベースに格納されている情報の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるキャンペーンを設計するための画面を示す第1の図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるキャンペーンを設計するための画面を示す第2の図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるキャンペーンを設計するための画面を示す第3の図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるキャンペーンの投資効果を予測するための画面を示す第1の図である。
【図9】本発明の実施の形態におけるキャンペーンの投資効果を予測するための画面を示す第2の図である。
【図10】本発明の実施の形態におけるセールスチャネルの使用コストを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第1の図である。
【図12】本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第2の図である。
【図13】本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第3の図である。
【図14】本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第4の図である。
【図15】本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第5の図である。
【図16】本発明の実施の形態におけるコールセンタのオペレータ用端末の表示画面の例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第6の図である。
【図18】本発明の実施の形態における顧客操作部のメッセージ表示画面の例を示す第7の図である。
【符号の説明】
21 顧客情報管理システム
Claims (4)
- (a)顧客情報管理システムからキャンペーンの対象となる顧客を抽出し、
(b)該顧客に対して前記顧客情報管理システムからメッセージを提供するセールスチャネルを指定し、
(c)該セールスチャネルを通してメッセージが提供されるキャンペーンの投資効果を予測することを特徴とするキャンペーン設計支援方法。 - 前記セールスチャネルは複数である請求項1に記載のキャンペーン設計支援方法。
- 前記メッセージは金融商品に関する情報である請求項1又は2に記載のキャンペー設計支援方法。
- 前記投資効果は、前記セールスチャネルの使用コストと、前記セールスチャネルを通して提供されたメッセージに関する金融商品の予測販売額とに基づいて予測される請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャンペーン設計支援方法。
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