JP2004102072A - 光ファイバコード用の光コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】アダプタを介して行われる光コネクタ同士の接続・分離を確実、且つ容易に行い得る小型の光ファイバコード用の光コネクタを提供する。
【解決手段】該光コネクタのハウジングは、その先端側にフェルールを設け、該光コネクタ後端から光ファイバを延出させ、該光コネクタのストッパは前記フェルールが前記ハウジングからの抜けることを防止し、前記光ファイバを部分的に囲む可撓性を有した保護ブーツは前記ストッパにその先端部が係合された状態で前記ハウジングの後端から延び、前記ハウジングの外周面を囲繞して、弾性手段で付勢されて該光コネクタと係合相手部材との接続・分離を操作するスライダは、その両側部から前記ハウジングの後端に向けて延び前記保護ブーツの径方向外側に位置した把持部を有している。
【選択図】 図2
【解決手段】該光コネクタのハウジングは、その先端側にフェルールを設け、該光コネクタ後端から光ファイバを延出させ、該光コネクタのストッパは前記フェルールが前記ハウジングからの抜けることを防止し、前記光ファイバを部分的に囲む可撓性を有した保護ブーツは前記ストッパにその先端部が係合された状態で前記ハウジングの後端から延び、前記ハウジングの外周面を囲繞して、弾性手段で付勢されて該光コネクタと係合相手部材との接続・分離を操作するスライダは、その両側部から前記ハウジングの後端に向けて延び前記保護ブーツの径方向外側に位置した把持部を有している。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信に使用される光ファイバコードを接続するための光コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
光コネクタ同士の接続は、図6に示すように、アダプタを介して行われる。具体的には、光コネクタがアダプタのコネクタ収容部の開口部に挿入され、光コネクタが有するハウジングの表面に形成された二つの突起の間の係合溝に、アダプタが有する可撓片(係合フィンガー)の先端部に設けられた係合突起が係合されて、光コネクタはアダプタのコネクタ収容部に収容される。こうして、アダプタの一方のコネクタ収容部に一方の光コネクタを収容し、また、アダプタの他方のコネクタ収容部に他方の光コネクタを収容することによって、二つの光コネクタを接続することができる。
【0003】
ここで、アダプタに挿入された光コネクタのハウジングの係合溝と係合フィンガーの係合突起との係合状態は確実に維持される必要があり、光コネクタとアダプタとを分離するときには、上記の係合状態は容易に解除できることが望まれる。
こうした要求を実現するために、従来から、スライダを備えた光コネクタが実用に供されている。ここでスライダは光コネクタの先端側に向け弾性手段で付勢されて上記の係合状態を維持する一方、弾性手段の付勢力に抗してハウジングの後方に変位されることにより上記の係合状態を解除することができる。
【0004】
図6(a)は、上述した従来の光コネクタの一例における要部構成を示す平面図(一部断面図)であり、図6(b)はその側面図である。光コネクタ1は、ハウジング2、ストッパ3、スライダ4、コイルばね5、保護ブーツ6及びフェルール7を有しており、光ファイバコード20の一端はフェルール7に固着(接着)されている。
【0005】
図6(a)中の二点鎖線は、光コネクタ1が挿入されるアダプタ30を示し、図6(a)中の31はアダプタ30の係合フィンガーである。尚、係合フィンガー31は、ハウジング2の両側部に係合するが、図6では、一方の側部の係合フィンガー31のみを示す。光コネクタ1とアダプタ30との接続(係合)状態では、ハウジング2の外周面を囲繞するスライダ4(図7参照)が、ハウジング2とスライダ4との間に介在するコイルばね5で付勢されて、係合フィンガー31の先端部をスライダ4とハウジング2との間に保持する。具体的には、スライダ4は、ハウジング2の係合溝に係合フィンガー31の係合突起が係合した状態(光コネクタ1とアダプタ30の接続状態)を維持する。光コネクタ1をアダプタ30から分離するときには、スライダ4を光コネクタ1の後端方向(矢印Aの方向)にスライドすると共に、光コネクタ1をその後端方向に変位させることによって、係合フィンガー31を矢印Bの方向に弾性的に変形可能とし、光コネクタ1をアダプタ30から分離する。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−162535号公報(第3−5頁、図1−図3)
上記文献には、スライダを有する光コネクタが記載されている。
【特許文献2】
特開2002−90582号公報(第2−3頁、図1)
上記文献には、スライダを有する光コネクタが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、光通信装置の小型化は著しく、光ファイバコード用の光コネクタも小型化が求められている。しかしながら、従来の光コネクタ1では、図6に示すように、スライダ4を光コネクタ1の後端方向に変位させる必要から、スライダ4の変位のためのスペース1sをスライダ4と保護ブーツ6との間に確保しなければならず、光コネクタの小型化に限界が生じるという問題がある。
【0008】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、アダプタを介して光コネクタ同士の接続とその分離を確実、且つ、容易に行うことができる小型の光ファイバコード用の光コネクタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1では、ハウジングは光ファイバの一端部が固着されたフェルールをその先端に設けた状態で前記光ファイバの他端側の部位を該光コネクタの後端から延出させ、該光コネクタの後端側に設けたストッパは前記フェルールが前記ハウジングからの抜けることを防止し、前記光ファイバの他端側の部位を部分的に囲む可撓性を有した保護ブーツは前記ストッパにその先端部が係合された状態で前記ハウジングの後端から延び、前記ハウジングの外周面を囲繞したスライダは、前記ハウジングの前記先端に向けて弾性手段で付勢されることにより該光コネクタが挿入される係合相手部材(アダプタ)に該光コネクタを係合させる一方、前記弾性手段の付勢力に抗して前記ハウジングの前記後方に変位させることにより前記係合相手部材から該光コネクタを離脱させる光コネクタであって、前記スライダはその両側部から前記ハウジングの前記後端に向けて延び前記保護ブーツの径方向外側に位置した把持部を有している光ファイバコード用の光コネクタが提供される。
【0010】
このような構成を有する光コネクタでは、前記スライダはその把持部を前記保護ブーツの径方向外側に位置して有しているため、前記保護ブーツと前記スライダとの間にスペースがなくとも、前記スライダを前記ハウジングの前記後方に変位させることが可能となり、光コネクタの長さ方向における小型化が可能となる。
【0011】
また、前記ハウジングの外周面を囲繞する前記スライダと前記保護ブーツの径方向外側に位置した把持部は、前記ハウジングに対する前記スライダの前記変位を安定なものとし、前記保護ブーツと前記スライダとの間のスペースが不必要となることと相俟って、光コネクタの長さ方向における小型化と共に、光コネクタと前記係合相手部材の接続・分離を確実、且つ容易に行うことを可能とする。
【0012】
また、前記スライダの把持部に、前記スライダを変位させるための引っ張り工具が掛合する掛合部を更に設けることによって、例えば、光コネクタを光通信装置の背面板等に狭い間隔で配置しても、前記引っ張り工具を用いて容易に光コネクタと前記係合相手部材の接続・分離を行うことができる。すると、前記引っ張り工具を前記把持部の前記掛合部に掛合させることができるだけの間隔を設けることにより、光通信装置の背面板等により多くの前記係合相手部材を配置することも可能となり、光通信装置の小型化に寄与するすることができる(請求項2)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ファイバコード用の光コネクタの一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、光コネクタ11はハウジング12、ストッパ13、スライダ14、コイルばね15、保護ブーツ16、フェルール17及びピン基台18を有している。光コネクタ11では、ハウジング12、スライダ14、フェルール17及びガイドピン18aの前部は、JIS規格に準拠したMPOコネクタの寸法に設定されている。
【0014】
ハウジング12は、合成樹脂(PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等)製で、略長方形状の断面を有する角筒状に形成されている。このハウジング12には、フェルール17の前方への突出を規制する段部12aが形成され、ハウジング12の後部側の外周面は、ばね収容溝部12cと二つの突起12f、12gの間に形成された係合溝12dとに区画されている。ばね収容溝部12cの底には、ハウジング12内に通じる係止孔12bが形成されている。ばね収容溝部12cは、スライダ14をハウジング12の先端12eに向けて付勢するコイルばね(弾性手段)15を収容している。係合溝12dにはアダプタ30が有する係合フィンガー31の先端部の係合突起31aが係合する。
【0015】
ハウジング12に装着されるストッパ13は合成樹脂(PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等)製で、略長方形の本体部と、この本体部の両側部外面に略長方形の延出部を有し、これら延出部にはハウジング12の係止孔12bに係止する突起13aが形成され、ストッパ13の本体部の後部には保護ブーツ16の先端部16aに嵌合する段部13bが形成されている。
【0016】
ピン基台18は、フェルール17の後部側に配置して設けられ、フェルール17の先端の両側部から突出するガイドピン18aを有している。ここで、コイルばね19は、ピン基台18を介してフェルール17を光コネクタ11の先端側、即ち、アダプタ30との光コネクタ11の嵌合方向へ押圧する。なお、ストッパ13は、ハウジング12から、コイルばね19あるいはフェルール17の抜けを防止する係止手段を構成している。
【0017】
ハウジング12に収容されるフェルール17は、いわゆるMT(mechanicallytransferable)フェルールと呼ばれる多心コネクタ用のフェルールであり、図3(b)に示すように、光ファイバコード(光ファイバ)20のテープファイバ(光ファイバテープ心線)20aと接続される。
図3(b)に示すように、光ファイバコード20のテープファイバ20aは複数の光ファイバ素線20bを有し、テープファイバ20aと光ファイバコード20の被覆との間には繊維状の抗張力体であるケブラー20cが配置されている。光ファイバコード20は、図3(c)に示すように、端末処理してストッパ13に取り付けられる。具体的には、ストッパ13の挿通孔13c(図3(a)参照)の後方からテープファイバ20aを挿通し、ストッパ13の外周面13d上をケブラー20cで覆う(図3(b)参照)。そして、外周面13d上を覆ったケブラー20cの外周面上に、後方から、かしめ部材21を装着する。この後、かしめ部材21をかしめて、ケブラー20cをストッパ13の外周面13dに固定することにより、ストッパ13に光ファイバコード20が取り付けられる(図3(c)参照)。ここで、かしめ部材21の材質は、アルミニウム、リン青銅、黄銅等が適している。なお、図3(c)においては、ケブラー20cのみをかしめているが、光ファイバコード20の被覆と共にケブラー20cをかしめ部材21でかしめてストッパ13に固定してもよい。
【0018】
光ファイバコード20におけるテープファイバ20aの先端部は、図3(b)に示すように、フェルール17に、例えば接着材によって固着される。テープファイバ20aの先端からは、複数の光ファイバ素線20bがフェルール17の内部を通りフェルール17の端面に露出して、光接続端面が形成される。尚、図1に示すように、フェルール17とストッパ13との間には、ピン基台18とコイルばね19とが介在しているが、図3(b)では、これらの図示を省略した。
【0019】
可撓性を有する保護ブーツ16は、図1(a)に示すように、ストッパ13の段部13bに嵌合される。保護ブーツ16は、例えば接着材によって、ストッパ13に接着される。
こうして光ファイバコード20を取り付けたストッパ13に保護ブーツ16を嵌合して、これらをハウジング12の後端12hから装着すると、光ファイバコード20は、保護ブーツ16に囲まれて、ハウジング12の後端12hから後方へ延出することになる(図1及び図2参照)。保護ブーツ16で囲まれた光ファイバコード20に曲げ力が加わった場合、保護ブーツ16は、その可撓性で上記曲げ力に抗しつつ変形し、テープファイバ20aが曲がる部分の曲率半径を所定値以上に維持して、テープファイバ20aの折損を防止する。
【0020】
スライダ14は、図1及び図2に示すように、ハウジング12の外周面を囲繞している。また、図4に示すように、スライダ14は略長方形状の断面形状を有する筒体であるが、略長方形状の短辺は円弧状になっている。このスライダ14は、ハウジング12のばね収容溝部12cに収容されたコイルばね15により、ハウジング12の先端12eに向けて付勢されている。また、図2(a)に示すように、スライダ14が有する把持部14aは、スライダ14の両側部からハウジング12の後端12hに向けて延びて、更に保護ブーツ16の径方向外側に位置している。そして、把持部14aは保護ブーツ16の径方向外側に位置する略円弧の断面形状(図4(c)参照)を有している。以上のような構成により、把持部14aは、保護ブーツ16上を変位可能に設けられる。このような把持部14aを有するスライダ14は、保護ブーツ16上を変位するので、保護ブーツ16との間に、従来の光コネクタ1(図6)が必要としたスペース1sを必要としない。
【0021】
ここで、図2(a)に示すように、後方(矢印Eの方向)へ変位するスライダ14の変位は、スライダ14の把持部14aの間に位置する後部端面14b(図4参照)が保護ブーツ16の先端16bと当接することによって規制される。
次に、光コネクタ11とそのアダプタ30との接続・分離について説明する。
光コネクタ11をアダプタ30の開口部に挿入して行くと、スライダ14の先端側の端面14c(図4参照)は略長方形状に形成されているので、この端面14cの何れかの部分が、アダプタ30の係合フィンガー31の先端部に当接する。さらに光コネクタ11を挿入していくと、係合フィンガー31の先端部に当接したスライダ14は係合フィンガー31によって押されて光コネクタ11の後方(図2(a)の矢印Eの方向)へと変位する。さらに光コネクタ11を挿入していくと、係合フィンガー31の先端部の係合突起31aが、光コネクタ11のハウジング2に設けられた突起12fに乗り上げて係合フィンガー31は押し広げられ、やがて突起12fを乗り越える。すると、係合フィンガー31の先端部の係合突起31aがハウジング12の係合溝12dに係合する。
【0022】
以上のようにして、光コネクタ11はアダプタ30に係合されて収容される。このとき、光コネクタ11は、ハウジング12とスライダ14との間に、アダプタ30の先端部の係合フィンガー31を保持することによって、具体的にはハウジング12の係合溝12dに係合フィンガー31の先端部の係合突起31aを係合することによって、アダプタ30との接続(係合)状態を維持する。この状態で、光コネクタ11がその後端方向に引っ張られると、ハウジング12の突起12fが係合フィンガー31の先端部の係合突起31aと干渉し係合フィンガー31をその弾性変形で押し上げようとする。しかし係合フィンガー31の先端部は、ハウジング12とスライダ14との間に保持されており、図1(a)中の矢印Dの方向(光コネクタの幅方向外側)に変形することができない。従って、係合フィンガー31とハウジング12との係合状態は維持され、光コネクタ11とアダプタ30との接続も維持される。
【0023】
光コネクタ11をアダプタ30から分離する場合には、スライダ14を光コネクタ11の後端方向(矢印C)にスライドする。このスライド操作によって、スライダ14はハウジング12の後端12h側に変位して、スライダ14とハウジング12による係合フィンガー31の先端部の保持が解除され、係合フィンガー31は幅方向に拡張可能となる。この状態で、光コネクタ11をその後端方向に引っ張ると、係合フィンガー31は幅方向外側に変形し、係合フィンガー31の先端部の係合突起31aがハウジング12の突起12fを乗り越る。即ち、ハウジング12の係合溝12dと係合フィンガー31の先端部の係合突起31aの係合が解除される(光コネクタ11とアダプタ30とは分離する)。
【0024】
このように、スライダ14のスライド操作によって、光コネクタ11とアダプタ30との接続・分離を操作することができる。
ここで接続・分離を操作するスライダ14の把持部14aは、従来の光コネクタが必要としたスライダと保護ブーツとの間のスペースを必要とせずに、スライド操作を可能とする特徴を有する。
【0025】
そして保護ブーツ16の径方向外側に位置した把持部14aは、ハウジング12の外周面を囲繞するスライダ14と共に、光コネクタ11の後端側へとスライド操作されるので、ハウジング12に対するスライダ14のスライド操作をより安定なものとする。例えば、把持部14aを含んだスライダ14(図4参照)の長さLが従来のスライダ(例えば図7のスライダ4)の長さL’と同程度の長さであれば、安定したスライド操作が可能となる。なお、スライダ14の後方への変位は保護ブーツ16との関係で規制されることは前述の通りである。
【0026】
また、図2(b)に示すように、スライダ14の把持部14aに引っ張り工具が掛合される掛合孔14d(掛合部)を設けることによって、図5に示す引っ張り工具40で、スライダ14のスライド操作を容易に行うことができる。引っ張り工具40は、例えば略ピンセット形状を成し、その両先端部40aに掛合凸部40bを有している(掛合凸部40bは両先端部40a部よりも、若干後端40c側に位置する部位に設けてもよい。)。これら掛合凸部40bは、両先端部40aから内側に向けて設けられており、スライダ14の掛合孔14dに適合する形状を有している。
【0027】
具体的には、先ず、光コネクタ11の後方から、引っ張り工具40の掛合凸部40bをスライダ14の掛合孔14dに掛合させる。次に、引っ張り工具40でスライダ14をハウジング12の後端12h側に変位させることによって、スライダ14とハウジング12とによる係合フィンガー31の保持を解除することができると共に、光コネクタ11をその後端方向に変位させることができる。即ち、光コネクタ11の周囲にスライダ14を指先で把持するのに十分なスペースがなくとも、引っ張り工具40によって、光コネクタ11とアダプタ30との接続・分離を容易に行うことができる。
【0028】
なお本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で変形して実施することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバコード用の光コネクタによれば、光コネクタとそのアダプタ30の接続・分離を操作するスライダは、保護ブーツとの間に、スライダ操作のためのスペースを必要としないため、光コネクタをその長さ方向で短縮化する(光コネクタを小型化する)という効果を発揮する。そして、ハウジングに対するスライダのスライド操作を安定なものとする把持部は、長さ方向に小型化された光コネクタの接続・分離を確実、且つ容易するという効果を発揮する。
【0030】
また、スライダの把持部に掛合部を設けて、この掛合部に引っ張り工具を掛合し、引っ張り工具でスライダをスライド操作することにより、該光コネクタを光通信装置の背面板等に狭い間隔で配置しても、該光コネクタの接続・分離を容易に行うことができ、光通信装置の背面板等により多くの光コネクタを配置し得るため、光通信装置の小型化に寄与するという効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光コネクタの一実施形態における要部構成(断面)を示す平面図(a)とその側面図(b)である。
【図2】図1の光コネクタの平面図(a)、側面図(b)及び正面図(c)である。
【図3】ストッパに光ファイバコードを取り付ける様子を示す図であり、(a)はストッパ、(b)はケブラーでストッパの外周面を覆った様子、(c)はかしめ部材でケブラーをかしめた様子を示す。
【図4】図1の光コネクタのスライダの平面図(a)、側面図(b)及び背面図(c)である。
【図5】引っ張り工具の一例を示す斜視図である。
【図6】従来の光コネクタの要部構成(一部断面)を示す平面図(a)とその側面図(b)である。
【図7】図6の光コネクタが有するスライダを示す平面図(a)とその側面図(b)である。
【符号の説明】
11 光コネクタ
17 フェルール
12 ハウジング
12e ハウジングの先端
12h ハウジングの後端
13 ストッパ
14 スライダ
14a スライダの把持部
14d 掛合孔(掛合部)
15 コイルばね(弾性手段)
16 保護ブーツ
20 光ファイバコード(光ファイバ)
30 アダプタ(係合相手部材)
31 係合フィンガー
40 引っ張り工具
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信に使用される光ファイバコードを接続するための光コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
光コネクタ同士の接続は、図6に示すように、アダプタを介して行われる。具体的には、光コネクタがアダプタのコネクタ収容部の開口部に挿入され、光コネクタが有するハウジングの表面に形成された二つの突起の間の係合溝に、アダプタが有する可撓片(係合フィンガー)の先端部に設けられた係合突起が係合されて、光コネクタはアダプタのコネクタ収容部に収容される。こうして、アダプタの一方のコネクタ収容部に一方の光コネクタを収容し、また、アダプタの他方のコネクタ収容部に他方の光コネクタを収容することによって、二つの光コネクタを接続することができる。
【0003】
ここで、アダプタに挿入された光コネクタのハウジングの係合溝と係合フィンガーの係合突起との係合状態は確実に維持される必要があり、光コネクタとアダプタとを分離するときには、上記の係合状態は容易に解除できることが望まれる。
こうした要求を実現するために、従来から、スライダを備えた光コネクタが実用に供されている。ここでスライダは光コネクタの先端側に向け弾性手段で付勢されて上記の係合状態を維持する一方、弾性手段の付勢力に抗してハウジングの後方に変位されることにより上記の係合状態を解除することができる。
【0004】
図6(a)は、上述した従来の光コネクタの一例における要部構成を示す平面図(一部断面図)であり、図6(b)はその側面図である。光コネクタ1は、ハウジング2、ストッパ3、スライダ4、コイルばね5、保護ブーツ6及びフェルール7を有しており、光ファイバコード20の一端はフェルール7に固着(接着)されている。
【0005】
図6(a)中の二点鎖線は、光コネクタ1が挿入されるアダプタ30を示し、図6(a)中の31はアダプタ30の係合フィンガーである。尚、係合フィンガー31は、ハウジング2の両側部に係合するが、図6では、一方の側部の係合フィンガー31のみを示す。光コネクタ1とアダプタ30との接続(係合)状態では、ハウジング2の外周面を囲繞するスライダ4(図7参照)が、ハウジング2とスライダ4との間に介在するコイルばね5で付勢されて、係合フィンガー31の先端部をスライダ4とハウジング2との間に保持する。具体的には、スライダ4は、ハウジング2の係合溝に係合フィンガー31の係合突起が係合した状態(光コネクタ1とアダプタ30の接続状態)を維持する。光コネクタ1をアダプタ30から分離するときには、スライダ4を光コネクタ1の後端方向(矢印Aの方向)にスライドすると共に、光コネクタ1をその後端方向に変位させることによって、係合フィンガー31を矢印Bの方向に弾性的に変形可能とし、光コネクタ1をアダプタ30から分離する。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−162535号公報(第3−5頁、図1−図3)
上記文献には、スライダを有する光コネクタが記載されている。
【特許文献2】
特開2002−90582号公報(第2−3頁、図1)
上記文献には、スライダを有する光コネクタが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、光通信装置の小型化は著しく、光ファイバコード用の光コネクタも小型化が求められている。しかしながら、従来の光コネクタ1では、図6に示すように、スライダ4を光コネクタ1の後端方向に変位させる必要から、スライダ4の変位のためのスペース1sをスライダ4と保護ブーツ6との間に確保しなければならず、光コネクタの小型化に限界が生じるという問題がある。
【0008】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、アダプタを介して光コネクタ同士の接続とその分離を確実、且つ、容易に行うことができる小型の光ファイバコード用の光コネクタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1では、ハウジングは光ファイバの一端部が固着されたフェルールをその先端に設けた状態で前記光ファイバの他端側の部位を該光コネクタの後端から延出させ、該光コネクタの後端側に設けたストッパは前記フェルールが前記ハウジングからの抜けることを防止し、前記光ファイバの他端側の部位を部分的に囲む可撓性を有した保護ブーツは前記ストッパにその先端部が係合された状態で前記ハウジングの後端から延び、前記ハウジングの外周面を囲繞したスライダは、前記ハウジングの前記先端に向けて弾性手段で付勢されることにより該光コネクタが挿入される係合相手部材(アダプタ)に該光コネクタを係合させる一方、前記弾性手段の付勢力に抗して前記ハウジングの前記後方に変位させることにより前記係合相手部材から該光コネクタを離脱させる光コネクタであって、前記スライダはその両側部から前記ハウジングの前記後端に向けて延び前記保護ブーツの径方向外側に位置した把持部を有している光ファイバコード用の光コネクタが提供される。
【0010】
このような構成を有する光コネクタでは、前記スライダはその把持部を前記保護ブーツの径方向外側に位置して有しているため、前記保護ブーツと前記スライダとの間にスペースがなくとも、前記スライダを前記ハウジングの前記後方に変位させることが可能となり、光コネクタの長さ方向における小型化が可能となる。
【0011】
また、前記ハウジングの外周面を囲繞する前記スライダと前記保護ブーツの径方向外側に位置した把持部は、前記ハウジングに対する前記スライダの前記変位を安定なものとし、前記保護ブーツと前記スライダとの間のスペースが不必要となることと相俟って、光コネクタの長さ方向における小型化と共に、光コネクタと前記係合相手部材の接続・分離を確実、且つ容易に行うことを可能とする。
【0012】
また、前記スライダの把持部に、前記スライダを変位させるための引っ張り工具が掛合する掛合部を更に設けることによって、例えば、光コネクタを光通信装置の背面板等に狭い間隔で配置しても、前記引っ張り工具を用いて容易に光コネクタと前記係合相手部材の接続・分離を行うことができる。すると、前記引っ張り工具を前記把持部の前記掛合部に掛合させることができるだけの間隔を設けることにより、光通信装置の背面板等により多くの前記係合相手部材を配置することも可能となり、光通信装置の小型化に寄与するすることができる(請求項2)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ファイバコード用の光コネクタの一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、光コネクタ11はハウジング12、ストッパ13、スライダ14、コイルばね15、保護ブーツ16、フェルール17及びピン基台18を有している。光コネクタ11では、ハウジング12、スライダ14、フェルール17及びガイドピン18aの前部は、JIS規格に準拠したMPOコネクタの寸法に設定されている。
【0014】
ハウジング12は、合成樹脂(PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等)製で、略長方形状の断面を有する角筒状に形成されている。このハウジング12には、フェルール17の前方への突出を規制する段部12aが形成され、ハウジング12の後部側の外周面は、ばね収容溝部12cと二つの突起12f、12gの間に形成された係合溝12dとに区画されている。ばね収容溝部12cの底には、ハウジング12内に通じる係止孔12bが形成されている。ばね収容溝部12cは、スライダ14をハウジング12の先端12eに向けて付勢するコイルばね(弾性手段)15を収容している。係合溝12dにはアダプタ30が有する係合フィンガー31の先端部の係合突起31aが係合する。
【0015】
ハウジング12に装着されるストッパ13は合成樹脂(PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等)製で、略長方形の本体部と、この本体部の両側部外面に略長方形の延出部を有し、これら延出部にはハウジング12の係止孔12bに係止する突起13aが形成され、ストッパ13の本体部の後部には保護ブーツ16の先端部16aに嵌合する段部13bが形成されている。
【0016】
ピン基台18は、フェルール17の後部側に配置して設けられ、フェルール17の先端の両側部から突出するガイドピン18aを有している。ここで、コイルばね19は、ピン基台18を介してフェルール17を光コネクタ11の先端側、即ち、アダプタ30との光コネクタ11の嵌合方向へ押圧する。なお、ストッパ13は、ハウジング12から、コイルばね19あるいはフェルール17の抜けを防止する係止手段を構成している。
【0017】
ハウジング12に収容されるフェルール17は、いわゆるMT(mechanicallytransferable)フェルールと呼ばれる多心コネクタ用のフェルールであり、図3(b)に示すように、光ファイバコード(光ファイバ)20のテープファイバ(光ファイバテープ心線)20aと接続される。
図3(b)に示すように、光ファイバコード20のテープファイバ20aは複数の光ファイバ素線20bを有し、テープファイバ20aと光ファイバコード20の被覆との間には繊維状の抗張力体であるケブラー20cが配置されている。光ファイバコード20は、図3(c)に示すように、端末処理してストッパ13に取り付けられる。具体的には、ストッパ13の挿通孔13c(図3(a)参照)の後方からテープファイバ20aを挿通し、ストッパ13の外周面13d上をケブラー20cで覆う(図3(b)参照)。そして、外周面13d上を覆ったケブラー20cの外周面上に、後方から、かしめ部材21を装着する。この後、かしめ部材21をかしめて、ケブラー20cをストッパ13の外周面13dに固定することにより、ストッパ13に光ファイバコード20が取り付けられる(図3(c)参照)。ここで、かしめ部材21の材質は、アルミニウム、リン青銅、黄銅等が適している。なお、図3(c)においては、ケブラー20cのみをかしめているが、光ファイバコード20の被覆と共にケブラー20cをかしめ部材21でかしめてストッパ13に固定してもよい。
【0018】
光ファイバコード20におけるテープファイバ20aの先端部は、図3(b)に示すように、フェルール17に、例えば接着材によって固着される。テープファイバ20aの先端からは、複数の光ファイバ素線20bがフェルール17の内部を通りフェルール17の端面に露出して、光接続端面が形成される。尚、図1に示すように、フェルール17とストッパ13との間には、ピン基台18とコイルばね19とが介在しているが、図3(b)では、これらの図示を省略した。
【0019】
可撓性を有する保護ブーツ16は、図1(a)に示すように、ストッパ13の段部13bに嵌合される。保護ブーツ16は、例えば接着材によって、ストッパ13に接着される。
こうして光ファイバコード20を取り付けたストッパ13に保護ブーツ16を嵌合して、これらをハウジング12の後端12hから装着すると、光ファイバコード20は、保護ブーツ16に囲まれて、ハウジング12の後端12hから後方へ延出することになる(図1及び図2参照)。保護ブーツ16で囲まれた光ファイバコード20に曲げ力が加わった場合、保護ブーツ16は、その可撓性で上記曲げ力に抗しつつ変形し、テープファイバ20aが曲がる部分の曲率半径を所定値以上に維持して、テープファイバ20aの折損を防止する。
【0020】
スライダ14は、図1及び図2に示すように、ハウジング12の外周面を囲繞している。また、図4に示すように、スライダ14は略長方形状の断面形状を有する筒体であるが、略長方形状の短辺は円弧状になっている。このスライダ14は、ハウジング12のばね収容溝部12cに収容されたコイルばね15により、ハウジング12の先端12eに向けて付勢されている。また、図2(a)に示すように、スライダ14が有する把持部14aは、スライダ14の両側部からハウジング12の後端12hに向けて延びて、更に保護ブーツ16の径方向外側に位置している。そして、把持部14aは保護ブーツ16の径方向外側に位置する略円弧の断面形状(図4(c)参照)を有している。以上のような構成により、把持部14aは、保護ブーツ16上を変位可能に設けられる。このような把持部14aを有するスライダ14は、保護ブーツ16上を変位するので、保護ブーツ16との間に、従来の光コネクタ1(図6)が必要としたスペース1sを必要としない。
【0021】
ここで、図2(a)に示すように、後方(矢印Eの方向)へ変位するスライダ14の変位は、スライダ14の把持部14aの間に位置する後部端面14b(図4参照)が保護ブーツ16の先端16bと当接することによって規制される。
次に、光コネクタ11とそのアダプタ30との接続・分離について説明する。
光コネクタ11をアダプタ30の開口部に挿入して行くと、スライダ14の先端側の端面14c(図4参照)は略長方形状に形成されているので、この端面14cの何れかの部分が、アダプタ30の係合フィンガー31の先端部に当接する。さらに光コネクタ11を挿入していくと、係合フィンガー31の先端部に当接したスライダ14は係合フィンガー31によって押されて光コネクタ11の後方(図2(a)の矢印Eの方向)へと変位する。さらに光コネクタ11を挿入していくと、係合フィンガー31の先端部の係合突起31aが、光コネクタ11のハウジング2に設けられた突起12fに乗り上げて係合フィンガー31は押し広げられ、やがて突起12fを乗り越える。すると、係合フィンガー31の先端部の係合突起31aがハウジング12の係合溝12dに係合する。
【0022】
以上のようにして、光コネクタ11はアダプタ30に係合されて収容される。このとき、光コネクタ11は、ハウジング12とスライダ14との間に、アダプタ30の先端部の係合フィンガー31を保持することによって、具体的にはハウジング12の係合溝12dに係合フィンガー31の先端部の係合突起31aを係合することによって、アダプタ30との接続(係合)状態を維持する。この状態で、光コネクタ11がその後端方向に引っ張られると、ハウジング12の突起12fが係合フィンガー31の先端部の係合突起31aと干渉し係合フィンガー31をその弾性変形で押し上げようとする。しかし係合フィンガー31の先端部は、ハウジング12とスライダ14との間に保持されており、図1(a)中の矢印Dの方向(光コネクタの幅方向外側)に変形することができない。従って、係合フィンガー31とハウジング12との係合状態は維持され、光コネクタ11とアダプタ30との接続も維持される。
【0023】
光コネクタ11をアダプタ30から分離する場合には、スライダ14を光コネクタ11の後端方向(矢印C)にスライドする。このスライド操作によって、スライダ14はハウジング12の後端12h側に変位して、スライダ14とハウジング12による係合フィンガー31の先端部の保持が解除され、係合フィンガー31は幅方向に拡張可能となる。この状態で、光コネクタ11をその後端方向に引っ張ると、係合フィンガー31は幅方向外側に変形し、係合フィンガー31の先端部の係合突起31aがハウジング12の突起12fを乗り越る。即ち、ハウジング12の係合溝12dと係合フィンガー31の先端部の係合突起31aの係合が解除される(光コネクタ11とアダプタ30とは分離する)。
【0024】
このように、スライダ14のスライド操作によって、光コネクタ11とアダプタ30との接続・分離を操作することができる。
ここで接続・分離を操作するスライダ14の把持部14aは、従来の光コネクタが必要としたスライダと保護ブーツとの間のスペースを必要とせずに、スライド操作を可能とする特徴を有する。
【0025】
そして保護ブーツ16の径方向外側に位置した把持部14aは、ハウジング12の外周面を囲繞するスライダ14と共に、光コネクタ11の後端側へとスライド操作されるので、ハウジング12に対するスライダ14のスライド操作をより安定なものとする。例えば、把持部14aを含んだスライダ14(図4参照)の長さLが従来のスライダ(例えば図7のスライダ4)の長さL’と同程度の長さであれば、安定したスライド操作が可能となる。なお、スライダ14の後方への変位は保護ブーツ16との関係で規制されることは前述の通りである。
【0026】
また、図2(b)に示すように、スライダ14の把持部14aに引っ張り工具が掛合される掛合孔14d(掛合部)を設けることによって、図5に示す引っ張り工具40で、スライダ14のスライド操作を容易に行うことができる。引っ張り工具40は、例えば略ピンセット形状を成し、その両先端部40aに掛合凸部40bを有している(掛合凸部40bは両先端部40a部よりも、若干後端40c側に位置する部位に設けてもよい。)。これら掛合凸部40bは、両先端部40aから内側に向けて設けられており、スライダ14の掛合孔14dに適合する形状を有している。
【0027】
具体的には、先ず、光コネクタ11の後方から、引っ張り工具40の掛合凸部40bをスライダ14の掛合孔14dに掛合させる。次に、引っ張り工具40でスライダ14をハウジング12の後端12h側に変位させることによって、スライダ14とハウジング12とによる係合フィンガー31の保持を解除することができると共に、光コネクタ11をその後端方向に変位させることができる。即ち、光コネクタ11の周囲にスライダ14を指先で把持するのに十分なスペースがなくとも、引っ張り工具40によって、光コネクタ11とアダプタ30との接続・分離を容易に行うことができる。
【0028】
なお本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で変形して実施することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバコード用の光コネクタによれば、光コネクタとそのアダプタ30の接続・分離を操作するスライダは、保護ブーツとの間に、スライダ操作のためのスペースを必要としないため、光コネクタをその長さ方向で短縮化する(光コネクタを小型化する)という効果を発揮する。そして、ハウジングに対するスライダのスライド操作を安定なものとする把持部は、長さ方向に小型化された光コネクタの接続・分離を確実、且つ容易するという効果を発揮する。
【0030】
また、スライダの把持部に掛合部を設けて、この掛合部に引っ張り工具を掛合し、引っ張り工具でスライダをスライド操作することにより、該光コネクタを光通信装置の背面板等に狭い間隔で配置しても、該光コネクタの接続・分離を容易に行うことができ、光通信装置の背面板等により多くの光コネクタを配置し得るため、光通信装置の小型化に寄与するという効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光コネクタの一実施形態における要部構成(断面)を示す平面図(a)とその側面図(b)である。
【図2】図1の光コネクタの平面図(a)、側面図(b)及び正面図(c)である。
【図3】ストッパに光ファイバコードを取り付ける様子を示す図であり、(a)はストッパ、(b)はケブラーでストッパの外周面を覆った様子、(c)はかしめ部材でケブラーをかしめた様子を示す。
【図4】図1の光コネクタのスライダの平面図(a)、側面図(b)及び背面図(c)である。
【図5】引っ張り工具の一例を示す斜視図である。
【図6】従来の光コネクタの要部構成(一部断面)を示す平面図(a)とその側面図(b)である。
【図7】図6の光コネクタが有するスライダを示す平面図(a)とその側面図(b)である。
【符号の説明】
11 光コネクタ
17 フェルール
12 ハウジング
12e ハウジングの先端
12h ハウジングの後端
13 ストッパ
14 スライダ
14a スライダの把持部
14d 掛合孔(掛合部)
15 コイルばね(弾性手段)
16 保護ブーツ
20 光ファイバコード(光ファイバ)
30 アダプタ(係合相手部材)
31 係合フィンガー
40 引っ張り工具
Claims (2)
- 先端及び後端を有し、先端側に光ファイバの一端部が固着されたフェルールを設けた状態で、前記光ファイバの他端側の部位を前記後端から延出させるハウジングと、前記ハウジングの前記後端側に設けられ、前記フェルールの前記ハウジングからの抜けを防止するストッパと、前記ストッパにその先端部が設けられた状態で前記ハウジングの後端から延び、前記光ファイバの前記他端側の部位を部分的に囲む可撓性を有した保護ブーツと、前記ハウジングの外周面を囲繞し、係合相手部材と該光コネクタとの係合を解除する際に変位されるスライダとを有する光コネクタであって、
前記スライダはその両側部から前記ハウジングの前記後端に向けて延び前記保護ブーツの径方向外側に位置した把持部を有すること
を特徴とする光ファイバコード用の光コネクタ。 - 前記スライダは、その把持部に、前記スライダを前記ハウジングの後方に向けて変位させるための引っ張り工具が掛合される掛合部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバコード用の光コネクタ。
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