JP2004101962A - 光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光の低減を図った光モジュールを提供すること。また、光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光の低減を図った光モジュールを提供すること。
【解決手段】光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを備える光モジュール40において、ファイバ出射端面41aおよびレンズ基板46の他端面46bは、最適な角度だけ異なる角度に研磨されている。他端面46bをファイバ出射端面41aと平行に対向させ、3つの面41a,46b,46aをコア中心軸C2に斜めにして、3つの面での反射戻り光を低減させる。ビームチルト角αが最適な角度になるように、両アレイ42,44を調整することで、挿入損失が低減される。出射光Aがコア中心軸C2と平行になるので、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、配置スペースが削減される。
【選択図】 図1
【解決手段】光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを備える光モジュール40において、ファイバ出射端面41aおよびレンズ基板46の他端面46bは、最適な角度だけ異なる角度に研磨されている。他端面46bをファイバ出射端面41aと平行に対向させ、3つの面41a,46b,46aをコア中心軸C2に斜めにして、3つの面での反射戻り光を低減させる。ビームチルト角αが最適な角度になるように、両アレイ42,44を調整することで、挿入損失が低減される。出射光Aがコア中心軸C2と平行になるので、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、配置スペースが削減される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバアレイとレンズアレイとを備え、コリメータ或いはコリメータアレイとして構成される光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような光モジュールは、例えば、2組使うことでコリメータ光学装置として光通信分野に用いられる。すなわち、このコリメータ光学装置は、2組の上記光モジュールの間に、光機能素子(例えば、光学フィルタ、光アイソレータ、光スイッチ、光変調器等)を挿入することにより、入射側の光ファイバを伝搬してきた光に所定の作用を及ぼしたのち、出射側の光ファイバに結合して伝搬させる機能を有する。
【0003】
従来、図8及び図9に示すように、複数の光ファイバ20を一列に並べて保持した光ファイバアレイ21と、複数のマイクロレンズ22を一列に配置したレンズアレイ23とを備え、コリメータアレイとして構成された光モジュールが知られている(例えば、特許文献1の図1及び図2参照)。光ファイバアレイ21は、複数の光ファイバ20が一体に保持されたキャピラリ24を有している。また、レンズアレイ23は、透明なレンズ基板25を有し、同基板の一端面に複数のマイクロレンズ22が形成された平板マイクロレンズアレイである。そして、光ファイバアレイ21とレンズアレイ23は、ファイバ出射端面26とマイクロレンズ22との間の距離が同レンズ22の焦点距離fにほぼ等しい所望のレンズ・光ファイバ間距離Lになるように位置決めされる。
【0004】
また、図10及び図11に示す光モジュールは、図8及び図9に示す光モジュールにおいて、レンズ基板25のレンズ側面を光ファイバ20のファイバ出射端面26と対向するようにしたものである。この光モジュールでは、光ファイバアレイ21とレンズアレイ23は、ファイバ出射端面26とマイクロレンズ22との間の距離が前記所望のレンズ・光ファイバ間距離Lになるように位置決めされる。
【0005】
また、図12は、一つの光ファイバ31を保持する1芯キャピラリ32と、一つの屈折率分布型ロッドレンズ33とを有し、コリメータ(シングルコリメータ)として構成された光モジュールを示している。この光モジュールでは、ファイバ出射端面34及びロッドレンズ33のレンズ入射端面35での反射戻り光を低減するために、ファイバ出射端面34とレンズ入射端面35とを同じ角度で斜めに研磨した傾斜面としている。このような光モジュールは、既に知られている(例えば、特許文献2参照)。そして、このような光モジュールにおいて、ロッドレンズ33からの出射光をその光軸に対して傾けることで、ロッドレンズ33のレンズ出射端面36での反射戻り光についても低減することが考えられる。なお、ここにいう「反射戻り光」とは、光ファイバのファイバ出射端面とロッドレンズのレンズ入射端面及びレンズ出射端面の3面で反射して入射側の光ファイバに戻る光をいう。
【0006】
また、図8に示す上記光モジュールにおいて、各光ファイバ20のファイバ出射端面26とレンズ基板25のレンズ入射端面27を傾斜面に研磨して、これらの端面での反射戻り光を低減するようにした光モジュールがある(例えば、特願2002―037139号の図2参照)。そして、このような光モジュールにおいて、各光ファイバ20のコア中心軸と各マイクロレンズ22の光軸を所定量ずらして同レンズからの出射光をその光軸に対して傾けることで、レンズ出射端面28での反射戻り光についても低減することが考えられる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−305376号公報。
【特許文献2】
特開2002−196182号公報。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図8及び図9に示す上記光モジュールでは、上記反射戻り光が、ファイバ出射端面26、レンズ基板25のレンズ入射端面27及びそのレンズ出射端面28の3面で発生する。しかも、この光モジュールでは、キャピラリ24及びレンズ基板25はそれぞれ直方体形状のため反射戻り光が多くなってしまう。このように上記3面で発生する反射戻り光が、入射側の光ファイバ20を通って半導体レーザなどの光源に戻ると、半導体レーザの発振が不安定になる。そのため、光モジュール1個あたりの反射戻り光をできるだけ減らす必要がある。特に、同様の光モジュールを多段に配列して使う場合、一つの光モジュールで発生する反射戻り光は、配列する光モジュールの段数が多くなるほど積み重なって増えてしまうので、反射戻り光を減らす必要性がより強くなる。
【0009】
また、図10及び図11に示す光モジュールでも、上記反射戻り光が、ファイバ出射端面26、レンズ基板25のレンズ入射端面29及びそのレンズ出射端面30の3面で発生する。したがって、この光モジュールでも、光モジュール1個あたりの反射戻り光をできるだけ減らす必要がある。
【0010】
図12に示す光モジュールにおいて、レンズ出射端面36での反射戻り光を低減するために、ロッドレンズ33からの出射光をその光軸に対して傾けると、次のような問題を招くおそれがある。ロッドレンズ33からの出射光を光軸に対して傾けているため、この光モジュールに、これと同様の光モジュールや別の光部品を斜めに取り付けなければならず、その取付けのための部品点数が増えたり、その取付けのための調整などに手間がかかる。また、その出射光の光軸に対する角度が大きい場合、上記別の光部品などを配置するために大きなスペースが必要になる。
【0011】
また、図8に示す上記光モジュールにおいて、上記3面での各反射戻り光を低減するために、ファイバ出射端面26とレンズ入射端面27を傾斜面にするとともに、各マイクロレンズ22からの出射光をその光軸に対して傾けるようにすると、次のような問題を招くおそれがある。その出射光を光軸に対して傾け過ぎると、マイクロレンズ22の有効径が小さいために挿入損失が大きくなってしまう。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光の低減を図った光モジュールを提供することにある。また、本発明の別の目的は、光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光の低減を図った光モジュールを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、少なくとも一つの光ファイバを有する光ファイバアレイと、少なくとも一つの微小レンズを有するレンズアレイとを備え、コリメータ或いはコリメータアレイとして構成される光モジュールであって、前記光ファイバアレイのファイバ出射端面およびこの端面に対向する前記レンズアレイのレンズ入射端面はそれぞれ前記光ファイバのコア中心軸および前記微小レンズの光軸に対して斜めに研磨されており、前記レンズアレイのレンズ出射端面から出射する出射光の、前記微小レンズの光軸に対する角度が最適な角度になるように、前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを調整することを要旨とする。
【0014】
この構成により、光ファイバアレイのファイバ出射端面およびおよびこの端面に対向するレンズアレイのレンズ入射端面をそれぞれ前記コア中心軸および前記光軸に対して斜めに研磨している。これにより、ファイバ出射端面およびレンズ入射端面での反射戻り光が低減される。また、レンズアレイのレンズ出射端面から出射する出射光の、微小レンズの光軸に対する角度が最適な角度になるように、光ファイバアレイとレンズアレイとを調整することで、挿入損失が低減される。したがって、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光モジュールにおいて、前記ファイバ出射端面と、前記レンズ入射端面と、前記レンズ出射端面との3つの面を、前記光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記出射光が前記コア中心軸と平行になるように前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを調整することを要旨とする。
【0016】
この構成により、前記3つの面を光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることで、各面での反射戻り光を低減することができる。また、前記出射光がコア中心軸と平行になるように光ファイバアレイとレンズアレイとを調整することで、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースが削減されるとともに、挿入損失が低減される。したがって、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0017】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の光モジュールにおいて、前記ファイバ出射端面および前記レンズ入射端面は前記最適な角度だけ異なる角度に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と平行に対向させることで、前記3つの面を前記コア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させて、前記出射光を前記コア中心軸と平行にすることを要旨とする。
【0018】
この構成により、ファイバ出射端面およびレンズ入射端面をそれぞれコア中心軸および微小レンズの光軸に対して斜めにかつ前記最適な角度だけ異なる角度に研磨してある。そして、レンズ入射端面をファイバ出射端面と平行に対向させることで、光軸に対する前記出射光の角度が必然的に最適な角度になる位置関係で前記3つの面をコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることができる。さらに、レンズアレイをファイバ出射端面に平行な方向に移動させて、出射光をコア中心軸と平行にするので、光ファイバアレイに対するレンズアレイの位置調整が容易である。
【0019】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載の光モジュールにおいて、前記レンズアレイは透明なレンズ基板の一端面に少なくとも一つの微小レンズを設けた平板マイクロレンズアレイであり、前記レンズ基板の他端面を前記レンズ入射端面としたことを要旨とする。
【0020】
この構成により、レンズアレイとして平板マイクロレンズを用いた光モジュールにおいて、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0021】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の光モジュールにおいて、前記ファイバ出射端面および前記レンズ出射端面は異なる角度で研磨されているとともに、前記レンズ入射端面は前記光軸に対して垂直に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面を前記コア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、前記出射光を前記コア中心軸と平行にすることを要旨とする。
【0022】
この構成により、ファイバ出射端面およびレンズ出射端面を異なる角度で研磨してあるとともに、レンズ入射端面を前記光軸に対して垂直に研磨してある。そして、レンズ入射端面をファイバ出射端面と所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面をコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることができる。こうして、前記3つの面を光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることで、各面での反射戻り光を低減することができる。さらに、レンズアレイをファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、出射光をコア中心軸と平行にするので、光ファイバアレイに対するレンズアレイの位置調整が容易である。
【0023】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の光モジュールにおいて、前記レンズアレイは透明なレンズ基板の一端面に少なくとも一つの微小レンズを設けた平板マイクロレンズアレイであり、前記レンズ基板の一端面を前記レンズ入射端面としたことを要旨とする。
【0024】
この構成により、レンズアレイとして平板マイクロレンズを用いた光モジュールにおいて、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。請求項7に係る発明は、請求項1に記載の光モジュールにおいて、前記ファイバ出射端面および前記レンズ入射端面はそれぞれ同じ角度で研磨されているとともに、前記レンズ出射端面は前記光軸に垂直な面に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と平行に対向させ、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、前記出射光の前記光軸に対する角度を最適な角度にすることを要旨とする。
【0025】
この構成により、光ファイバアレイのファイバ出射端面およびレンズアレイのレンズ入射端面を同じ角度で研磨してある。そして、レンズ入射端面をファイバ出射端面と平行に対向させることで、これら2つの面をコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることができ、これら2つの面での反射戻り光を低減することができる。また、レンズアレイをファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、出射光の光軸に対する角度を最適な角度にするので、挿入損失を低減するとができる。
【0026】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の光モジュールにおいて、前記出射光が水平になるように、前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを水平面に対して傾けて保持する角度補正手段を備えることを要旨とする。
【0027】
この構成により、レンズ出射端面からの出射光が水平になるので、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースを削減できるようになる。したがって、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0028】
請求項9に係る発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光モジュールにおいて、前記最適な角度は、前記出射光が前記光軸より下方に傾く場合をマイナスとすると、ほぼ−0.85°であることを要旨とする。
【0029】
微小レンズの光軸に対するレンズ出射端面からの出射光の傾き(以下、この傾きを「ビームチルト角」という。)をいろいろ変え、各ビームチルト角に対して挿入損失と反射損失とを求めることにより、ビームチルト角をほぼ−0.85度にしたときに最適な結果が得られた。つまり、挿入損失が最も少なくて、反射損失が最も大きい(反射戻り光が最も少ない)という最適な結果が得られた。
【0030】
この構成により、最適な角度をほぼ−0.85度にしたことにより、挿入損失を最も小さくすることができ、また、反射戻り光を最も少なくすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した光モジュールの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
[第1実施形態]
図1及び図2は第1実施形態に係る光モジュールを示している。この光モジュール40は、複数の光ファイバ(単一モード光ファイバ)41を有する光ファイバアレイ42と、微小レンズとして複数のマイクロレンズ43を有するレンズアレイ44とを備え、コリメータアレイとして構成されている。
【0033】
光ファイバアレイ42は、複数の光ファイバ41が一体に保持されたキャピラリ45を有している。また、レンズアレイ44は、透明なレンズ基板46を有し、同基板の一端面46aに複数のマイクロレンズ43が形成された平板マイクロレンズアレイである。このレンズアレイ44は、レンズ基板46の他端面46bが光ファイバアレイ42のファイバ出射端面41aと対向する向きに配置されている。
【0034】
この光モジュール40では、ファイバ出射端面41aおよびこの端面に対向するレンズ基板46の他端面(レンズアレイ44のレンズ入射端面)46bは、それぞれ光ファイバ41のコア中心軸C2およびマイクロレンズ43の光軸C1に対して斜めに研磨されている。また、レンズ基板46の一端面46aは、光軸C1に垂直な面に研磨されている。そして、レンズ出射端面であるレンズ基板46の他端面46bから出射する出射光Aの、光軸C1に対する傾き角度αが最適な角度になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを調整する。その最適な角度は、出射光Aが光軸1より下方に傾く場合をマイナス(−)とすると、例えば−0.84°である。
【0035】
また、この光モジュール40では、ファイバ出射端面41aと、レンズアレイ44のレンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bと、レンズ出射端面であるレンズ基板46の一端面46aとの3つの面を、光ファイバ41のコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにしてある。
【0036】
すなわち、ファイバ出射端面41aおよびレンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bは、前記最適な角度の絶対値(0.84°)だけ異なる角度に研磨されている。また、他端面46bをファイバ出射端面41aと平行に対向させることで、前記3つの面41a,46b,46aをコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにしてある。そして、レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向(図1のDD´方向)に移動させて、出射光Aがコア中心軸C2と平行(水平)になるようにする。なお、出射光Aが水平になっていることを確認するには、例えば、赤外線が当たると色が変化するカード式の赤外線センサを用い、その出射光Aを同じ高さの2点で測定する。また、光軸C1に対する出射光Aの傾き角度αを、以下の説明で上記「ビームチルト角」という。
【0037】
本実施形態では、例えば、ビームチルト角αの最適な角度を−0.84°に設定してある。また、光ファイバアレイ42のファイバ出射端面41aを8°の斜め面に研磨してあり、レンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bを8.84°の斜め面に研磨してある。
【0038】
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(イ)ファイバ出射端面41aおよびレンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bは、前記最適な角度の絶対値(0.84°)だけ異なる角度に研磨されている。また、レンズ基板46の他端面46bをファイバ出射端面41aと平行に対向させることで、3つの面41a,46b,46aをコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにしてある。これにより、これら3つの面での反射戻り光を低減することができる。このため、上記従来技術のように、レンズ出射端面での反射戻り光を低減するために、出射光Aを光軸C1に対して傾ける必要がなくなるともに、その出射光Aを光軸C1に対して傾け過ぎることによって挿入損失が大きくなることもない。
【0039】
(ロ)光軸C1に対する出射光Aの角度(ビームチルト角α)が最適な角度(−0.84°)になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを調整することで、挿入損失が低減される。
【0040】
(ハ)出射光Aがコア中心軸C2と平行になるように光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを調整することで、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースが削減される。
【0041】
(ニ)したがって、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0042】
ここで、挿入損失(Insertion Loss: IL)は、図3の光学系で、光ファイバ41からの出射光をレンズアレイ(平板マイクロレンズ)44′のマイクロレンズ43′により平行ビームにしてミラー50に入射させ、その反射光をレンズアレイ44′で集束して別の光ファイバ41に入射させる場合、次式で表される。
【0043】
挿入損失(dB)=10log(入射光量Pout/出射光量Pin)
(ホ)レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向(DD´方向)に移動させて、出射光Aをコア中心軸C2と平行にする。つまり、レンズアレイ44を光ファイバアレイ42に対してファイバ出射端面41aに平行な方向(DD´方向)に移動させると、出射光Aの出射角度が変化し、出射光Aがコア中心軸C2と平行になる位置が、レンズアレイ44の最適位置となる。このため、光ファイバアレイ42に対するレンズアレイ44の位置調整が容易である。
【0044】
(ヘ)レンズアレイ44として平板マイクロレンズを用いた光モジュール40において、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0045】
(ト)ビームチルト角αが最適な角度−0.84°になるように調整するので、挿入損失を最も小さくすることができ、また、反射戻り光を最も少なくすることができる。
【0046】
今回、以下に説明するシミュレーションを行い、上記ビームチルト角α、つまり光軸C1に対する出射光Aの傾き角度をいろいろ変え、各ビームチルト角αに対して挿入損失と反射損失とを求めた。これにより、ビームチルト角を−0.84度にしたときに最適な結果が得られた。つまり、挿入損失が最も少なくて、反射損失が最も大きい(反射戻り光が最も少ない)という最適な結果が得られた。なお、ここにいう「反射損失(Return Loss: RL)」は、次の式で表される。
【0047】
反射損失(dB)=−10log(出射光量Pin/反射戻り光の光量P′in)
ここで、Pinは光ファイバ41から出射される出射光量、P′inは上記3つの面でそれぞれ反射して光ファイバ41に戻る反射戻り光の光量である。
【0048】
[シミュレーション]
このシミュレーションは、上述した図3に示す光学系を使い、下記の前提条件で、下記の計算方法により行なった。
【0049】
(前提条件)
(1)光ファイバ41のNA(Neumerical Aperture, 開口数)をNA=0.10(使用波長:1550nm)、ファイバ出射端面41aの傾斜角を8°とする。(2)平板マイクロレンズアレイ(レンズアレイ44′)のレンズ基板46′の屈折率nをn=1.523、レンズ基板46′の光路上での厚みZを約1mm、作動距離WDをWD=0.100(mm)、レンズ入射端面46b′の傾斜角を8°、そして、マイクロレンズ43′のレンズ径は直径250μmとした。
【0050】
(計算方法)
(1)図3の光学系でレンズアレイ44′とミラー50の距離LをL=1mmとし、上記挿入損失(IL(dB))が最小になるように光ファイバ41の光軸C1に対するオフセット量(SMF−offset(Y)(mm))とミラー50の光軸C1に対する角度(Mirror−tilt(°))を調整し、挿入損失を計算する。ただし、ミラー50の角度調整は、挿入損失の計算時にのみ行なう。
【0051】
(2)(1)で計算した挿入損失の最適状態で、レンズ基板46′のレンズ出射端面46a′から光ファイバ41への反射戻り光の光量(上記P′in)を計算し、上記式により反射損失(RL(dB))を計算する。ただし、レンズ出射端面46a′には、反射防止膜を形成してあり、その反射率を0.2%で計算した。
【0052】
(3)上記ビームチルト角α、つまり光軸C1に対するレンズ入射端面46b′からの出射光Aの傾きをいろいろ変え、各ビームチルト角αに対して上記(1)及び(2)の計算を繰り返し、挿入損失と反射損失をそれぞれ求めた。その結果を、下記の表1と図4のグラフに示してある。
【0053】
【表1】
上記シミュレーションを行なった結果、表1及び図4のグラフから明らかなように、ビームチルト角αを−0.84度にしたときに、挿入損失が最も少なくて、反射損失が最も大きい(反射戻り光が最も少ない)という最適な結果が得られた。
【0054】
[第2実施形態]
図5は第2実施形態に係る光モジュール40Aを示している。この光モジュール40Aでは、平板マイクロレンズアレイで構成されたレンズアレイ44が、レンズ基板46の一端面46aがファイバ出射端面41aと対向するように配置されている。また、ファイバ出射端面41aとレンズ基板46の他端面46bとを異なる角度で斜め面に研磨してあるとともに、その他端面46bからの出射光Aがコア中心軸C2と平行に、すなわち水平になるように、コア中心軸C2に対する前記光軸C1の傾きを調整する。つまり、レンズアレイ44を光ファイバアレイ42に対してファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させると、出射光Aの出射角度が変化し、出射光Aがコア中心軸C2と平行になる位置が、レンズアレイ44の最適位置となる。なお、出射光Aが水平になっていることを確認するには、上述したように赤外線センサを用いて出射光Aを同じ高さの2点で測定する。
【0055】
本実施形態では、例えば、ファイバ出射端面41aを8°の斜め面に研磨してあり、レンズ出射端面であるレンズ基板46の他端面46bを1.46°の斜め面に研磨してある。また、レンズ入射端面であるレンズ基板46の一端面46aをコア中心軸C2に対して2.78°傾け、レンズ出射端面であるレンズ基板46の他端面46bをコア中心軸C2に対して4.24°傾ける。このようにして、一端面46aをファイバ出射端面41aと所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面をコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにすることができる。これによって、ビームB,ビームC,及びビーム(出射光)Aのコア中心軸C2に対する角度は、それぞれ3.78°,2.78°,及び0°になった。
【0056】
このように構成された第2実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(チ)ファイバ出射端面41aおよびレンズ出射端面であるレンズ基板46の他端面46bを異なる角度で研磨してあるとともに、レンズ入射端面であるレンズ基板46の一端面46aを光軸C1に対して垂直に研磨してある。そして、一端面46aをファイバ出射端面41aと所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面をコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにすることができる。こうして、前記3つの面41a,46a,46bをコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにすることで、各面での反射戻り光を低減することができる。
【0057】
(リ)レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させることで、出射光Aをコア中心軸C2と平行にするので、光ファイバアレイ42に対するレンズアレイ44の位置調整が容易である。
【0058】
(ヌ)出射光Aがコア中心軸C2と平行になるように、レンズアレイ44を光ファイバアレイ42に対してファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させることで、出射光Aの出射角度が変化し、出射光Aがコア中心軸C2と平行になる最適位置にレンズアレイ44を調整できる。
【0059】
(ル)平板マイクロレンズアレイ(レンズアレイ44)を、レンズ基板46の一端面46aがファイバ出射端面41aと対向するように配置した構成で、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0060】
[第3実施形態]
図6は第3実施形態に係る光モジュール40Bを示している。この光モジュール40Bは、図1及び図2に示す上記第1実施形態と同様の光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを備えている。
【0061】
この光モジュール40Bでは、ファイバ出射端面41aとレンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bとの2つの面を、コア中心軸C2に対してそれぞれ同じ角度で斜め面に研磨してある。また、その他端面46bをファイバ出射端面41aと平行に対向させ、レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させることで、出射光Aの光軸C1に対する角度(ビームチルト角α)を上記最適な角度(−0.84°)にする。
【0062】
以上のように構成された第3実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(ヲ)2つの面41a,46bでの反射戻り光を低減することができる。
(ワ)レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させることで、ビームチルト角αを最適な角度にするので、挿入損失を低減することができる。したがって、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0063】
[第4実施形態]
図7は第4実施形態に係る光モジュール40Cを示している。この光モジュール40Cは、図6に示す上記光モジュール40Bにおいて、レンズ出射端面であるレンズ基板46の一端面46aからの出射光Aが水平になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とをくさび型スペーサ60の傾斜面60aに載置して固定するようにしたものである。このくさび型スペーサ60は、出射光Aが水平になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを水平面或いは定盤などの基準面に対して傾けて保持する角度補正手段に相当する。また、出射光Aが水平になっていることを確認するには、上述した赤外線センサを用いて、出射光Aを同じ高さの2点で測定する。
【0064】
以上のように構成された第4実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(カ)レンズ基板46の一端面46aからの出射光Aが水平になるので、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0065】
[ 変形例]
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、複数の光ファイバ41を有する光ファイバアレイ42と複数のマイクロレンズ43を有するレンズアレイ44とを備える光モジュールについて説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。本発明は、少なくとも一つの光ファイバを有する光ファイバアレイと、少なくとも一つの微小レンズを有するレンズアレイとを備え、コリメータ或いはコリメータアレイとして構成される光モジュールに広く適用される。例えば、一つの光ファイバを有する1芯キャピラリと、一つの微小レンズとを備え、コリメータ(シングルコリメータ)として構成された光モジュールにも本発明は適用される。
【0066】
・上記各実施形態では、レンズアレイ44を、複数のマイクロレンズ43が一列に配置された平板マイクロレンズアレイで構成したが、複数のマイクロレンズ43が2次元に配置された平板マイクロレンズアレイでレンズアレイ44を構成する場合にも、本発明は適用される。
【0067】
・上記各実施形態では、レンズアレイ44を、微小レンズとしての複数のマイクロレンズが設けられた平板マイクロレンズアレイで構成したが、微小レンズとしての屈折率分布型ロッドレンズを少なくとも一つ有するレンズアレイを用いる構成にも本発明は適用される。
【0068】
・上記各実施形態で示した各部の数値は一例であり、それらの数値は適宜変更可能である。
・上記第1実施形態では、レンズアレイ44を、レンズ基板46に複数のマイクロレンズ43をイオン交換法により形成した平板マイクロレンズアレイとしているが、本発明はこれに限定されない。レンズアレイ44として、ガラス上にレンズ形状の樹脂を形成した後、異方性エッチングを用いたRIE法で作製したレンズアレイ、モールド法で作製した樹脂レンズアレイなど、各種のマイクロレンズを使用可能である。また、そのレンズアレイ44は、微小レンズとしての屈折率分布型ロッドレンズを複数個配置したレンズアレイであってもよい。
【0069】
・上記第4実施形態ではくさび型スペーサ60を用いているが、本発明では、そのスペーサ60に限らず、出射光Aが水平になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを水平面或いは定盤などの基準面に対して傾けて保持できるものを使用可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0071】
請求項2に係る発明によれば、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0072】
請求項3に係る発明によれば、光軸に対する出射光の角度が必然的に最適な角度になる位置関係で前記3つの面をコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることができる。また、光ファイバアレイに対するレンズアレイの位置調整が容易である。
【0073】
請求項4に係る発明によれば、レンズアレイとして平板マイクロレンズを用いた光モジュールにおいて、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0074】
請求項5に係る発明によれば、前記3つの面を光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることで、各面での反射戻り光を低減することができる。また、光ファイバアレイに対するレンズアレイの位置調整が容易である。
【0075】
請求項6に係る発明によれば、レンズアレイとして平板マイクロレンズを用いた光モジュールにおいて、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0076】
請求項7に係る発明によれば、光ファイバアレイのファイバ出射端面とレンズアレイのレンズ入射端面の2つの面での反射戻り光を低減することができる。また、出射光の光軸に対する角度を最適な角度にするので、挿入損失を低減するとができる。
【0077】
請求項8に係る発明によれば、レンズ出射端面からの出射光が水平になるので、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0078】
請求項9に係る発明によれば、挿入損失を最も小さくすることができ、また、反射戻り光を最も少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る光モジュールを示す側面図。
【図2】同光モジュールの平面図。
【図3】シミュレーションで用いた光学系を示す側面図。
【図4】シミュレーション結果を示すグラフ。
【図5】第2実施形態に係る光モジュールを示す側面図。
【図6】第3実施形態に係る光モジュールを示す側面図。
【図7】第4実施形態に係る光モジュールを示す側面図。
【図8】従来例を示す平面図。
【図9】図8の側面図。
【図10】別の従来例を示す平面図。
【図11】図10の側面図。
【図12】さらに別の従来例を示す側面図。
【符号の説明】
A…出射光、C1…光軸、C2…コア中心軸、40,40A,40B,40C…光モジュール、41…光ファイバ、41a…ファイバ出射端面、42…光ファイバアレイ、43…微小レンズとしてのマイクロレンズ、44…レンズアレイ、46…レンズ基板、46a…一端面、46b…他端面、60…角度補正手段としてのくさび型スペーサ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバアレイとレンズアレイとを備え、コリメータ或いはコリメータアレイとして構成される光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような光モジュールは、例えば、2組使うことでコリメータ光学装置として光通信分野に用いられる。すなわち、このコリメータ光学装置は、2組の上記光モジュールの間に、光機能素子(例えば、光学フィルタ、光アイソレータ、光スイッチ、光変調器等)を挿入することにより、入射側の光ファイバを伝搬してきた光に所定の作用を及ぼしたのち、出射側の光ファイバに結合して伝搬させる機能を有する。
【0003】
従来、図8及び図9に示すように、複数の光ファイバ20を一列に並べて保持した光ファイバアレイ21と、複数のマイクロレンズ22を一列に配置したレンズアレイ23とを備え、コリメータアレイとして構成された光モジュールが知られている(例えば、特許文献1の図1及び図2参照)。光ファイバアレイ21は、複数の光ファイバ20が一体に保持されたキャピラリ24を有している。また、レンズアレイ23は、透明なレンズ基板25を有し、同基板の一端面に複数のマイクロレンズ22が形成された平板マイクロレンズアレイである。そして、光ファイバアレイ21とレンズアレイ23は、ファイバ出射端面26とマイクロレンズ22との間の距離が同レンズ22の焦点距離fにほぼ等しい所望のレンズ・光ファイバ間距離Lになるように位置決めされる。
【0004】
また、図10及び図11に示す光モジュールは、図8及び図9に示す光モジュールにおいて、レンズ基板25のレンズ側面を光ファイバ20のファイバ出射端面26と対向するようにしたものである。この光モジュールでは、光ファイバアレイ21とレンズアレイ23は、ファイバ出射端面26とマイクロレンズ22との間の距離が前記所望のレンズ・光ファイバ間距離Lになるように位置決めされる。
【0005】
また、図12は、一つの光ファイバ31を保持する1芯キャピラリ32と、一つの屈折率分布型ロッドレンズ33とを有し、コリメータ(シングルコリメータ)として構成された光モジュールを示している。この光モジュールでは、ファイバ出射端面34及びロッドレンズ33のレンズ入射端面35での反射戻り光を低減するために、ファイバ出射端面34とレンズ入射端面35とを同じ角度で斜めに研磨した傾斜面としている。このような光モジュールは、既に知られている(例えば、特許文献2参照)。そして、このような光モジュールにおいて、ロッドレンズ33からの出射光をその光軸に対して傾けることで、ロッドレンズ33のレンズ出射端面36での反射戻り光についても低減することが考えられる。なお、ここにいう「反射戻り光」とは、光ファイバのファイバ出射端面とロッドレンズのレンズ入射端面及びレンズ出射端面の3面で反射して入射側の光ファイバに戻る光をいう。
【0006】
また、図8に示す上記光モジュールにおいて、各光ファイバ20のファイバ出射端面26とレンズ基板25のレンズ入射端面27を傾斜面に研磨して、これらの端面での反射戻り光を低減するようにした光モジュールがある(例えば、特願2002―037139号の図2参照)。そして、このような光モジュールにおいて、各光ファイバ20のコア中心軸と各マイクロレンズ22の光軸を所定量ずらして同レンズからの出射光をその光軸に対して傾けることで、レンズ出射端面28での反射戻り光についても低減することが考えられる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−305376号公報。
【特許文献2】
特開2002−196182号公報。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図8及び図9に示す上記光モジュールでは、上記反射戻り光が、ファイバ出射端面26、レンズ基板25のレンズ入射端面27及びそのレンズ出射端面28の3面で発生する。しかも、この光モジュールでは、キャピラリ24及びレンズ基板25はそれぞれ直方体形状のため反射戻り光が多くなってしまう。このように上記3面で発生する反射戻り光が、入射側の光ファイバ20を通って半導体レーザなどの光源に戻ると、半導体レーザの発振が不安定になる。そのため、光モジュール1個あたりの反射戻り光をできるだけ減らす必要がある。特に、同様の光モジュールを多段に配列して使う場合、一つの光モジュールで発生する反射戻り光は、配列する光モジュールの段数が多くなるほど積み重なって増えてしまうので、反射戻り光を減らす必要性がより強くなる。
【0009】
また、図10及び図11に示す光モジュールでも、上記反射戻り光が、ファイバ出射端面26、レンズ基板25のレンズ入射端面29及びそのレンズ出射端面30の3面で発生する。したがって、この光モジュールでも、光モジュール1個あたりの反射戻り光をできるだけ減らす必要がある。
【0010】
図12に示す光モジュールにおいて、レンズ出射端面36での反射戻り光を低減するために、ロッドレンズ33からの出射光をその光軸に対して傾けると、次のような問題を招くおそれがある。ロッドレンズ33からの出射光を光軸に対して傾けているため、この光モジュールに、これと同様の光モジュールや別の光部品を斜めに取り付けなければならず、その取付けのための部品点数が増えたり、その取付けのための調整などに手間がかかる。また、その出射光の光軸に対する角度が大きい場合、上記別の光部品などを配置するために大きなスペースが必要になる。
【0011】
また、図8に示す上記光モジュールにおいて、上記3面での各反射戻り光を低減するために、ファイバ出射端面26とレンズ入射端面27を傾斜面にするとともに、各マイクロレンズ22からの出射光をその光軸に対して傾けるようにすると、次のような問題を招くおそれがある。その出射光を光軸に対して傾け過ぎると、マイクロレンズ22の有効径が小さいために挿入損失が大きくなってしまう。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光の低減を図った光モジュールを提供することにある。また、本発明の別の目的は、光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光の低減を図った光モジュールを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、少なくとも一つの光ファイバを有する光ファイバアレイと、少なくとも一つの微小レンズを有するレンズアレイとを備え、コリメータ或いはコリメータアレイとして構成される光モジュールであって、前記光ファイバアレイのファイバ出射端面およびこの端面に対向する前記レンズアレイのレンズ入射端面はそれぞれ前記光ファイバのコア中心軸および前記微小レンズの光軸に対して斜めに研磨されており、前記レンズアレイのレンズ出射端面から出射する出射光の、前記微小レンズの光軸に対する角度が最適な角度になるように、前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを調整することを要旨とする。
【0014】
この構成により、光ファイバアレイのファイバ出射端面およびおよびこの端面に対向するレンズアレイのレンズ入射端面をそれぞれ前記コア中心軸および前記光軸に対して斜めに研磨している。これにより、ファイバ出射端面およびレンズ入射端面での反射戻り光が低減される。また、レンズアレイのレンズ出射端面から出射する出射光の、微小レンズの光軸に対する角度が最適な角度になるように、光ファイバアレイとレンズアレイとを調整することで、挿入損失が低減される。したがって、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光モジュールにおいて、前記ファイバ出射端面と、前記レンズ入射端面と、前記レンズ出射端面との3つの面を、前記光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記出射光が前記コア中心軸と平行になるように前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを調整することを要旨とする。
【0016】
この構成により、前記3つの面を光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることで、各面での反射戻り光を低減することができる。また、前記出射光がコア中心軸と平行になるように光ファイバアレイとレンズアレイとを調整することで、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースが削減されるとともに、挿入損失が低減される。したがって、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0017】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の光モジュールにおいて、前記ファイバ出射端面および前記レンズ入射端面は前記最適な角度だけ異なる角度に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と平行に対向させることで、前記3つの面を前記コア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させて、前記出射光を前記コア中心軸と平行にすることを要旨とする。
【0018】
この構成により、ファイバ出射端面およびレンズ入射端面をそれぞれコア中心軸および微小レンズの光軸に対して斜めにかつ前記最適な角度だけ異なる角度に研磨してある。そして、レンズ入射端面をファイバ出射端面と平行に対向させることで、光軸に対する前記出射光の角度が必然的に最適な角度になる位置関係で前記3つの面をコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることができる。さらに、レンズアレイをファイバ出射端面に平行な方向に移動させて、出射光をコア中心軸と平行にするので、光ファイバアレイに対するレンズアレイの位置調整が容易である。
【0019】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載の光モジュールにおいて、前記レンズアレイは透明なレンズ基板の一端面に少なくとも一つの微小レンズを設けた平板マイクロレンズアレイであり、前記レンズ基板の他端面を前記レンズ入射端面としたことを要旨とする。
【0020】
この構成により、レンズアレイとして平板マイクロレンズを用いた光モジュールにおいて、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0021】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の光モジュールにおいて、前記ファイバ出射端面および前記レンズ出射端面は異なる角度で研磨されているとともに、前記レンズ入射端面は前記光軸に対して垂直に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面を前記コア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、前記出射光を前記コア中心軸と平行にすることを要旨とする。
【0022】
この構成により、ファイバ出射端面およびレンズ出射端面を異なる角度で研磨してあるとともに、レンズ入射端面を前記光軸に対して垂直に研磨してある。そして、レンズ入射端面をファイバ出射端面と所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面をコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることができる。こうして、前記3つの面を光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることで、各面での反射戻り光を低減することができる。さらに、レンズアレイをファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、出射光をコア中心軸と平行にするので、光ファイバアレイに対するレンズアレイの位置調整が容易である。
【0023】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の光モジュールにおいて、前記レンズアレイは透明なレンズ基板の一端面に少なくとも一つの微小レンズを設けた平板マイクロレンズアレイであり、前記レンズ基板の一端面を前記レンズ入射端面としたことを要旨とする。
【0024】
この構成により、レンズアレイとして平板マイクロレンズを用いた光モジュールにおいて、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。請求項7に係る発明は、請求項1に記載の光モジュールにおいて、前記ファイバ出射端面および前記レンズ入射端面はそれぞれ同じ角度で研磨されているとともに、前記レンズ出射端面は前記光軸に垂直な面に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と平行に対向させ、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、前記出射光の前記光軸に対する角度を最適な角度にすることを要旨とする。
【0025】
この構成により、光ファイバアレイのファイバ出射端面およびレンズアレイのレンズ入射端面を同じ角度で研磨してある。そして、レンズ入射端面をファイバ出射端面と平行に対向させることで、これら2つの面をコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることができ、これら2つの面での反射戻り光を低減することができる。また、レンズアレイをファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、出射光の光軸に対する角度を最適な角度にするので、挿入損失を低減するとができる。
【0026】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の光モジュールにおいて、前記出射光が水平になるように、前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを水平面に対して傾けて保持する角度補正手段を備えることを要旨とする。
【0027】
この構成により、レンズ出射端面からの出射光が水平になるので、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースを削減できるようになる。したがって、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0028】
請求項9に係る発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光モジュールにおいて、前記最適な角度は、前記出射光が前記光軸より下方に傾く場合をマイナスとすると、ほぼ−0.85°であることを要旨とする。
【0029】
微小レンズの光軸に対するレンズ出射端面からの出射光の傾き(以下、この傾きを「ビームチルト角」という。)をいろいろ変え、各ビームチルト角に対して挿入損失と反射損失とを求めることにより、ビームチルト角をほぼ−0.85度にしたときに最適な結果が得られた。つまり、挿入損失が最も少なくて、反射損失が最も大きい(反射戻り光が最も少ない)という最適な結果が得られた。
【0030】
この構成により、最適な角度をほぼ−0.85度にしたことにより、挿入損失を最も小さくすることができ、また、反射戻り光を最も少なくすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した光モジュールの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
[第1実施形態]
図1及び図2は第1実施形態に係る光モジュールを示している。この光モジュール40は、複数の光ファイバ(単一モード光ファイバ)41を有する光ファイバアレイ42と、微小レンズとして複数のマイクロレンズ43を有するレンズアレイ44とを備え、コリメータアレイとして構成されている。
【0033】
光ファイバアレイ42は、複数の光ファイバ41が一体に保持されたキャピラリ45を有している。また、レンズアレイ44は、透明なレンズ基板46を有し、同基板の一端面46aに複数のマイクロレンズ43が形成された平板マイクロレンズアレイである。このレンズアレイ44は、レンズ基板46の他端面46bが光ファイバアレイ42のファイバ出射端面41aと対向する向きに配置されている。
【0034】
この光モジュール40では、ファイバ出射端面41aおよびこの端面に対向するレンズ基板46の他端面(レンズアレイ44のレンズ入射端面)46bは、それぞれ光ファイバ41のコア中心軸C2およびマイクロレンズ43の光軸C1に対して斜めに研磨されている。また、レンズ基板46の一端面46aは、光軸C1に垂直な面に研磨されている。そして、レンズ出射端面であるレンズ基板46の他端面46bから出射する出射光Aの、光軸C1に対する傾き角度αが最適な角度になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを調整する。その最適な角度は、出射光Aが光軸1より下方に傾く場合をマイナス(−)とすると、例えば−0.84°である。
【0035】
また、この光モジュール40では、ファイバ出射端面41aと、レンズアレイ44のレンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bと、レンズ出射端面であるレンズ基板46の一端面46aとの3つの面を、光ファイバ41のコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにしてある。
【0036】
すなわち、ファイバ出射端面41aおよびレンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bは、前記最適な角度の絶対値(0.84°)だけ異なる角度に研磨されている。また、他端面46bをファイバ出射端面41aと平行に対向させることで、前記3つの面41a,46b,46aをコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにしてある。そして、レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向(図1のDD´方向)に移動させて、出射光Aがコア中心軸C2と平行(水平)になるようにする。なお、出射光Aが水平になっていることを確認するには、例えば、赤外線が当たると色が変化するカード式の赤外線センサを用い、その出射光Aを同じ高さの2点で測定する。また、光軸C1に対する出射光Aの傾き角度αを、以下の説明で上記「ビームチルト角」という。
【0037】
本実施形態では、例えば、ビームチルト角αの最適な角度を−0.84°に設定してある。また、光ファイバアレイ42のファイバ出射端面41aを8°の斜め面に研磨してあり、レンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bを8.84°の斜め面に研磨してある。
【0038】
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(イ)ファイバ出射端面41aおよびレンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bは、前記最適な角度の絶対値(0.84°)だけ異なる角度に研磨されている。また、レンズ基板46の他端面46bをファイバ出射端面41aと平行に対向させることで、3つの面41a,46b,46aをコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにしてある。これにより、これら3つの面での反射戻り光を低減することができる。このため、上記従来技術のように、レンズ出射端面での反射戻り光を低減するために、出射光Aを光軸C1に対して傾ける必要がなくなるともに、その出射光Aを光軸C1に対して傾け過ぎることによって挿入損失が大きくなることもない。
【0039】
(ロ)光軸C1に対する出射光Aの角度(ビームチルト角α)が最適な角度(−0.84°)になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを調整することで、挿入損失が低減される。
【0040】
(ハ)出射光Aがコア中心軸C2と平行になるように光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを調整することで、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースが削減される。
【0041】
(ニ)したがって、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0042】
ここで、挿入損失(Insertion Loss: IL)は、図3の光学系で、光ファイバ41からの出射光をレンズアレイ(平板マイクロレンズ)44′のマイクロレンズ43′により平行ビームにしてミラー50に入射させ、その反射光をレンズアレイ44′で集束して別の光ファイバ41に入射させる場合、次式で表される。
【0043】
挿入損失(dB)=10log(入射光量Pout/出射光量Pin)
(ホ)レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向(DD´方向)に移動させて、出射光Aをコア中心軸C2と平行にする。つまり、レンズアレイ44を光ファイバアレイ42に対してファイバ出射端面41aに平行な方向(DD´方向)に移動させると、出射光Aの出射角度が変化し、出射光Aがコア中心軸C2と平行になる位置が、レンズアレイ44の最適位置となる。このため、光ファイバアレイ42に対するレンズアレイ44の位置調整が容易である。
【0044】
(ヘ)レンズアレイ44として平板マイクロレンズを用いた光モジュール40において、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0045】
(ト)ビームチルト角αが最適な角度−0.84°になるように調整するので、挿入損失を最も小さくすることができ、また、反射戻り光を最も少なくすることができる。
【0046】
今回、以下に説明するシミュレーションを行い、上記ビームチルト角α、つまり光軸C1に対する出射光Aの傾き角度をいろいろ変え、各ビームチルト角αに対して挿入損失と反射損失とを求めた。これにより、ビームチルト角を−0.84度にしたときに最適な結果が得られた。つまり、挿入損失が最も少なくて、反射損失が最も大きい(反射戻り光が最も少ない)という最適な結果が得られた。なお、ここにいう「反射損失(Return Loss: RL)」は、次の式で表される。
【0047】
反射損失(dB)=−10log(出射光量Pin/反射戻り光の光量P′in)
ここで、Pinは光ファイバ41から出射される出射光量、P′inは上記3つの面でそれぞれ反射して光ファイバ41に戻る反射戻り光の光量である。
【0048】
[シミュレーション]
このシミュレーションは、上述した図3に示す光学系を使い、下記の前提条件で、下記の計算方法により行なった。
【0049】
(前提条件)
(1)光ファイバ41のNA(Neumerical Aperture, 開口数)をNA=0.10(使用波長:1550nm)、ファイバ出射端面41aの傾斜角を8°とする。(2)平板マイクロレンズアレイ(レンズアレイ44′)のレンズ基板46′の屈折率nをn=1.523、レンズ基板46′の光路上での厚みZを約1mm、作動距離WDをWD=0.100(mm)、レンズ入射端面46b′の傾斜角を8°、そして、マイクロレンズ43′のレンズ径は直径250μmとした。
【0050】
(計算方法)
(1)図3の光学系でレンズアレイ44′とミラー50の距離LをL=1mmとし、上記挿入損失(IL(dB))が最小になるように光ファイバ41の光軸C1に対するオフセット量(SMF−offset(Y)(mm))とミラー50の光軸C1に対する角度(Mirror−tilt(°))を調整し、挿入損失を計算する。ただし、ミラー50の角度調整は、挿入損失の計算時にのみ行なう。
【0051】
(2)(1)で計算した挿入損失の最適状態で、レンズ基板46′のレンズ出射端面46a′から光ファイバ41への反射戻り光の光量(上記P′in)を計算し、上記式により反射損失(RL(dB))を計算する。ただし、レンズ出射端面46a′には、反射防止膜を形成してあり、その反射率を0.2%で計算した。
【0052】
(3)上記ビームチルト角α、つまり光軸C1に対するレンズ入射端面46b′からの出射光Aの傾きをいろいろ変え、各ビームチルト角αに対して上記(1)及び(2)の計算を繰り返し、挿入損失と反射損失をそれぞれ求めた。その結果を、下記の表1と図4のグラフに示してある。
【0053】
【表1】
上記シミュレーションを行なった結果、表1及び図4のグラフから明らかなように、ビームチルト角αを−0.84度にしたときに、挿入損失が最も少なくて、反射損失が最も大きい(反射戻り光が最も少ない)という最適な結果が得られた。
【0054】
[第2実施形態]
図5は第2実施形態に係る光モジュール40Aを示している。この光モジュール40Aでは、平板マイクロレンズアレイで構成されたレンズアレイ44が、レンズ基板46の一端面46aがファイバ出射端面41aと対向するように配置されている。また、ファイバ出射端面41aとレンズ基板46の他端面46bとを異なる角度で斜め面に研磨してあるとともに、その他端面46bからの出射光Aがコア中心軸C2と平行に、すなわち水平になるように、コア中心軸C2に対する前記光軸C1の傾きを調整する。つまり、レンズアレイ44を光ファイバアレイ42に対してファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させると、出射光Aの出射角度が変化し、出射光Aがコア中心軸C2と平行になる位置が、レンズアレイ44の最適位置となる。なお、出射光Aが水平になっていることを確認するには、上述したように赤外線センサを用いて出射光Aを同じ高さの2点で測定する。
【0055】
本実施形態では、例えば、ファイバ出射端面41aを8°の斜め面に研磨してあり、レンズ出射端面であるレンズ基板46の他端面46bを1.46°の斜め面に研磨してある。また、レンズ入射端面であるレンズ基板46の一端面46aをコア中心軸C2に対して2.78°傾け、レンズ出射端面であるレンズ基板46の他端面46bをコア中心軸C2に対して4.24°傾ける。このようにして、一端面46aをファイバ出射端面41aと所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面をコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにすることができる。これによって、ビームB,ビームC,及びビーム(出射光)Aのコア中心軸C2に対する角度は、それぞれ3.78°,2.78°,及び0°になった。
【0056】
このように構成された第2実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(チ)ファイバ出射端面41aおよびレンズ出射端面であるレンズ基板46の他端面46bを異なる角度で研磨してあるとともに、レンズ入射端面であるレンズ基板46の一端面46aを光軸C1に対して垂直に研磨してある。そして、一端面46aをファイバ出射端面41aと所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面をコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにすることができる。こうして、前記3つの面41a,46a,46bをコア中心軸C2に対してそれぞれ斜めにすることで、各面での反射戻り光を低減することができる。
【0057】
(リ)レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させることで、出射光Aをコア中心軸C2と平行にするので、光ファイバアレイ42に対するレンズアレイ44の位置調整が容易である。
【0058】
(ヌ)出射光Aがコア中心軸C2と平行になるように、レンズアレイ44を光ファイバアレイ42に対してファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させることで、出射光Aの出射角度が変化し、出射光Aがコア中心軸C2と平行になる最適位置にレンズアレイ44を調整できる。
【0059】
(ル)平板マイクロレンズアレイ(レンズアレイ44)を、レンズ基板46の一端面46aがファイバ出射端面41aと対向するように配置した構成で、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0060】
[第3実施形態]
図6は第3実施形態に係る光モジュール40Bを示している。この光モジュール40Bは、図1及び図2に示す上記第1実施形態と同様の光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを備えている。
【0061】
この光モジュール40Bでは、ファイバ出射端面41aとレンズ入射端面であるレンズ基板46の他端面46bとの2つの面を、コア中心軸C2に対してそれぞれ同じ角度で斜め面に研磨してある。また、その他端面46bをファイバ出射端面41aと平行に対向させ、レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させることで、出射光Aの光軸C1に対する角度(ビームチルト角α)を上記最適な角度(−0.84°)にする。
【0062】
以上のように構成された第3実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(ヲ)2つの面41a,46bでの反射戻り光を低減することができる。
(ワ)レンズアレイ44をファイバ出射端面41aに平行な方向に移動させることで、ビームチルト角αを最適な角度にするので、挿入損失を低減することができる。したがって、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0063】
[第4実施形態]
図7は第4実施形態に係る光モジュール40Cを示している。この光モジュール40Cは、図6に示す上記光モジュール40Bにおいて、レンズ出射端面であるレンズ基板46の一端面46aからの出射光Aが水平になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とをくさび型スペーサ60の傾斜面60aに載置して固定するようにしたものである。このくさび型スペーサ60は、出射光Aが水平になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを水平面或いは定盤などの基準面に対して傾けて保持する角度補正手段に相当する。また、出射光Aが水平になっていることを確認するには、上述した赤外線センサを用いて、出射光Aを同じ高さの2点で測定する。
【0064】
以上のように構成された第4実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(カ)レンズ基板46の一端面46aからの出射光Aが水平になるので、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0065】
[ 変形例]
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、複数の光ファイバ41を有する光ファイバアレイ42と複数のマイクロレンズ43を有するレンズアレイ44とを備える光モジュールについて説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。本発明は、少なくとも一つの光ファイバを有する光ファイバアレイと、少なくとも一つの微小レンズを有するレンズアレイとを備え、コリメータ或いはコリメータアレイとして構成される光モジュールに広く適用される。例えば、一つの光ファイバを有する1芯キャピラリと、一つの微小レンズとを備え、コリメータ(シングルコリメータ)として構成された光モジュールにも本発明は適用される。
【0066】
・上記各実施形態では、レンズアレイ44を、複数のマイクロレンズ43が一列に配置された平板マイクロレンズアレイで構成したが、複数のマイクロレンズ43が2次元に配置された平板マイクロレンズアレイでレンズアレイ44を構成する場合にも、本発明は適用される。
【0067】
・上記各実施形態では、レンズアレイ44を、微小レンズとしての複数のマイクロレンズが設けられた平板マイクロレンズアレイで構成したが、微小レンズとしての屈折率分布型ロッドレンズを少なくとも一つ有するレンズアレイを用いる構成にも本発明は適用される。
【0068】
・上記各実施形態で示した各部の数値は一例であり、それらの数値は適宜変更可能である。
・上記第1実施形態では、レンズアレイ44を、レンズ基板46に複数のマイクロレンズ43をイオン交換法により形成した平板マイクロレンズアレイとしているが、本発明はこれに限定されない。レンズアレイ44として、ガラス上にレンズ形状の樹脂を形成した後、異方性エッチングを用いたRIE法で作製したレンズアレイ、モールド法で作製した樹脂レンズアレイなど、各種のマイクロレンズを使用可能である。また、そのレンズアレイ44は、微小レンズとしての屈折率分布型ロッドレンズを複数個配置したレンズアレイであってもよい。
【0069】
・上記第4実施形態ではくさび型スペーサ60を用いているが、本発明では、そのスペーサ60に限らず、出射光Aが水平になるように、光ファイバアレイ42とレンズアレイ44とを水平面或いは定盤などの基準面に対して傾けて保持できるものを使用可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0071】
請求項2に係る発明によれば、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0072】
請求項3に係る発明によれば、光軸に対する出射光の角度が必然的に最適な角度になる位置関係で前記3つの面をコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることができる。また、光ファイバアレイに対するレンズアレイの位置調整が容易である。
【0073】
請求項4に係る発明によれば、レンズアレイとして平板マイクロレンズを用いた光モジュールにおいて、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0074】
請求項5に係る発明によれば、前記3つの面を光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにすることで、各面での反射戻り光を低減することができる。また、光ファイバアレイに対するレンズアレイの位置調整が容易である。
【0075】
請求項6に係る発明によれば、レンズアレイとして平板マイクロレンズを用いた光モジュールにおいて、挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0076】
請求項7に係る発明によれば、光ファイバアレイのファイバ出射端面とレンズアレイのレンズ入射端面の2つの面での反射戻り光を低減することができる。また、出射光の光軸に対する角度を最適な角度にするので、挿入損失を低減するとができる。
【0077】
請求項8に係る発明によれば、レンズ出射端面からの出射光が水平になるので、別の光部品などを取り付けるための部品点数、調整の手間、及び配置スペースの削減と挿入損失の低減を図りつつ、反射戻り光を低減することができる。
【0078】
請求項9に係る発明によれば、挿入損失を最も小さくすることができ、また、反射戻り光を最も少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る光モジュールを示す側面図。
【図2】同光モジュールの平面図。
【図3】シミュレーションで用いた光学系を示す側面図。
【図4】シミュレーション結果を示すグラフ。
【図5】第2実施形態に係る光モジュールを示す側面図。
【図6】第3実施形態に係る光モジュールを示す側面図。
【図7】第4実施形態に係る光モジュールを示す側面図。
【図8】従来例を示す平面図。
【図9】図8の側面図。
【図10】別の従来例を示す平面図。
【図11】図10の側面図。
【図12】さらに別の従来例を示す側面図。
【符号の説明】
A…出射光、C1…光軸、C2…コア中心軸、40,40A,40B,40C…光モジュール、41…光ファイバ、41a…ファイバ出射端面、42…光ファイバアレイ、43…微小レンズとしてのマイクロレンズ、44…レンズアレイ、46…レンズ基板、46a…一端面、46b…他端面、60…角度補正手段としてのくさび型スペーサ。
Claims (9)
- 少なくとも一つの光ファイバを有する光ファイバアレイと、少なくとも一つの微小レンズを有するレンズアレイとを備え、コリメータ或いはコリメータアレイとして構成される光モジュールであって、
前記光ファイバアレイのファイバ出射端面およびこの端面に対向する前記レンズアレイのレンズ入射端面はそれぞれ前記光ファイバのコア中心軸および前記微小レンズの光軸に対して斜めに研磨されており、前記レンズアレイのレンズ出射端面から出射する出射光の、前記微小レンズの光軸に対する角度が最適な角度になるように、前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを調整することを特徴とする光モジュール。 - 前記ファイバ出射端面と、前記レンズ入射端面と、前記レンズ出射端面との3つの面を、前記光ファイバのコア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記出射光が前記コア中心軸と平行になるように前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを調整することを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
- 前記ファイバ出射端面および前記レンズ入射端面は前記最適な角度だけ異なる角度に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と平行に対向させることで、前記3つの面を前記コア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させて、前記出射光を前記コア中心軸と平行にすることを特徴とする請求項2に記載の光モジュール。
- 前記レンズアレイは透明なレンズ基板の一端面に少なくとも一つの微小レンズを設けた平板マイクロレンズアレイであり、前記レンズ基板の他端面を前記レンズ入射端面としたことを特徴とする請求項2又は3に記載の光モジュール。
- 前記ファイバ出射端面および前記レンズ出射端面は異なる角度で研磨されているとともに、前記レンズ入射端面は前記光軸に対して垂直に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と所定の角度をもたせて対向させることで、前記3つの面を前記コア中心軸に対してそれぞれ斜めにし、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、前記出射光を前記コア中心軸と平行にすることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
- 前記レンズアレイは透明なレンズ基板の一端面に少なくとも一つの微小レンズを設けた平板マイクロレンズアレイであり、前記レンズ基板の一端面を前記レンズ入射端面としたことを特徴とする請求項5に記載の光モジュール。
- 前記ファイバ出射端面および前記レンズ入射端面はそれぞれ同じ角度で研磨されているとともに、前記レンズ出射端面は前記光軸に垂直な面に研磨されており、前記レンズ入射端面を前記ファイバ出射端面と平行に対向させ、前記レンズアレイを前記ファイバ出射端面に平行な方向に移動させることで、前記出射光の前記光軸に対する角度を最適な角度にすることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
- 前記出射光が水平になるように、前記光ファイバアレイと前記レンズアレイとを水平面に対して傾けて保持する角度補正手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の光モジュール。
- 前記最適な角度は、前記出射光が前記光軸より下方に傾く場合をマイナスとすると、ほぼ−0.85°であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光モジュール。
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