JP2004101629A - 電子写真感光体、及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、及びそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電子写真感光体を具備した画像形成装置において、くり返し画像出力を行っても、出力画像が常に安定した状態を保つことを目的とする。
【解決手段】電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤と電子写真感光体を具備する画像形成装置を成型せうる際に添加する酸化防止剤が同一であることを特徴とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複写機、レーザープリンタなどの電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真方式を採用する画像形成装置に具備されるクリニング手段として、簡易な構成で、かつ安価という観点から、弾性ブレードを用いた所謂ブレードクリニング方式が広く採用されている。図1において、101は矢印R1方向に回転駆動される像担持体としての電子写真感光体ドラム、102はクリニング手段であり、このクリニング手段102は、廃トナー回収容器103、これに取り付けられる支持部材104、これに保持される弾性ブレード105、トナー補修シート106を備えている。弾性ブレード105はポリウレタンゴムによって形成されており、電子写真感光体ドラム101表面に対して、カウンタ方向に当接されている。従来の画像形成装置にあっては、弾性ブレード105の電子写真感光体ドラム101表面に対する一般的な最低当接圧は、およそ20gから105g/cmの範囲に設定されていた。
【0003】
前述のような画像形成装置の中には電子写真感光体ドラムや弾性ブレードの損傷や摩耗を防止するために、固形状の潤滑剤と感光体ドラムとの双方に接触し所定の方向に回転するローラーとを備え、このローラーによって潤滑剤を感光体表面に塗布する構成としたものが知られている。
【0004】
また、近年の画像形成装置の需要高まりとともに安定度の高いトナーが求められ、この手段としてより均一な荷電特性を得ることができるトナーが採用されつつある。その反面このようなトナーをクリニング手段としての弾性ブレードによる感光体ドラム表面から掻き落とし、除去することは非常に困難であることが知られている。
【0005】
この問題を解決するために、弾性ブレードを感光ドラムに表面に当接させることにより転写工程後の感光ドラム表面に残存するトナーを感光体ドラム表面から除去する際のクリニング不良を防止する手段が提案されている。
【0006】
しかしながら、弾性ブレードを感光ドラムに表面に当接させることにより、感光体ドラム表面にトナーやトナーの外添剤が感光体ドラム表面に固着するいわゆるトナー融着とよばれる画像不良が発生する傾向にある。
【0007】
このような画像形成装置においても感光体ドラムや弾性ブレードの損傷や摩耗を防止するために、固形状の潤滑剤と感光体ドラムとの双方に接触し所定の方向に回転するローラーとを備え、このローラーによって潤滑剤を感光体表面に塗布する構成としたものが知られている。
【0008】
さらに、ローラーによる潤滑剤を感光体表面に塗布する構成以外にも別のクリニング防止手段として、感光体ドラムの最外層に離型性材料を含有した感光体ドラムを使用した感光体ドラム表面から除去する際のクリニング不良を防止する手段が提案されている。
【0009】
しかし、これらの画像形成装置あるいは、最外層に離型性材料が含有された電子写真感光体を用いても、未だに、繰り返し使用時の電子写真感光体の電位が不安定であったり、画像濃度不均一、クリニング弾性ブレード当接跡メモリなどの不具合が発生する傾向が見られた。
【0010】
本発明は、上述の問題に鑑みなされたもので、繰り返し使用時の電子写真感光体の電位が不安定であったり、画像濃度不均一、クリニング部当接跡メモリなどを生じることなく長期に良好な画像を得られることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、即ち回転可動な電子写真感光体に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリニング手段が順次配設され、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像材により顕像化し、これを転写部位において被転写体表面に静電転写した後、前記電子写真感光体表面に残存する残留現像剤を前記電子写真感光体表面から前記クリニング手段により除去する画像形成装置において、前記クリニング手段が前記電子写真感光体表面に当接された弾性ブレードと、固形状の潤滑剤と該潤滑剤と前記電子写真感光体とに接するように配置された潤滑剤塗布ローラーとを有し、前記潤滑剤塗布ローラーを所定の方向に回転させることによって前記電子写真感光体表面に潤滑剤を塗布する画像形成装置において、前記画像形成装置の構成部材に含有される酸化防止剤と前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤が同じ酸化防止剤を用いたことを特徴とする。
【0012】
或いは、画像形成装置本体に対して着脱自在に装着するプロセスカートリッジにおいて、少なくともクリニング手段は支持部材に保持されて前記電子写真感光体表面に当接される弾性ブレードとブラシローラーを有するプロセスカートリッジにおいて、該プロセスカートリッジの構成部材に含有される酸化防止剤と前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤が同一の酸化防止剤を用いたことを特徴とする。
【0013】
更には、導電性基体上に感光層を塗布した電子写真感光体において、感光層の最外層に離型性材料として無機、或いは有機微粒子粉体を含有した電子写真感光体であり、前記画像形成装置、あるいは前記プロセスカートリッジの構成部材に含有される酸化防止剤と前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤が同一の酸化防止剤を用いたことを特徴とする。
【0014】
更には、前記酸化防止剤の融点が70度以上である酸化防止剤を用いたことを特徴とする電子写真感光体、それを用いた電子写真感光体、及びそれを用いたプロセスカートリッジであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
図2に本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す。図2において101は像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと言う)であり、OPCなどの感光材料がアルミニウムなどのシリンダ状の基体の外周面に形成されているが、その詳しい構成については後述する。
【0017】
前記感光ドラム101は矢印R1方向に回転駆動され、まず、その表面は接触帯電手段としての帯電ローラー108によって、暗部電位−650vに一様帯電される。次に画像情報に応じてon/off制御された露光装置111からのレーザービームによる走査露光が施され明部電位として150vの静電潜像が形成される。このように形成された静電潜像は現像装置109により現像(可視化)される。現像方法としては、ジャンビング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
【0018】
図3には4色フルカラーの画像形成装置を示す。
【0019】
図3において、1は第1の像担持体としての感光ドラムであり、矢印の方向に回転駆動され、まず、その表面は接触帯電手段としての帯電ローラー2によって、暗部電位VDとして、−700vに一様帯電される。次に、第1の画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザービーム3による走査露光が行われ、明部電位VLとして−150vの第1の静電潜像が形成される。このように形成された静電潜像は、現像装置4により、現像、可視化されるが、この現像装置は第一色目のトナーとしてイエロートナーが内包された第一の現像装置4a、第2色目のトナーとしてマゼンタトナーが内包された第2の現像装置4b、第3色目ののトナーとしてシアントナーが内包された第3の現像装置4c、第4色目のトナーとしてブラックトナーが内包された第4の現像装置4dを一体化した構成となっており、まず、前記第1の静電潜増は、第1色目のトナーとしてイエロートナーが内包された第1の現像装置4aにより現像、可視化される。現像方法としては、ジャンビング現像法、2成分現像法法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合せて用いられることが多い。
【0020】
可視化された第1色目のトナー像は、回転駆動される第2の像担持体としての中間転写体5と対向する第1の転写部位6aにおいて、中間転写体5表面に静電転写(1次転写)される。前記中間転写体5は、転写材のながさよりも若干長い周長を有し、前記感光ドラム1に対して所定の押圧力をもって圧接されつつ、感光ドラムの周速度と略等速の周速度をもって感光ドラム1の回転方向に対して順方向に回転駆動される。そして、前記のように感光ドラム1表面に形成されたトナー像は、高圧電源7により前記中間転写体5に対して、トナーの帯電極性とは逆極性の電圧(1次転写バイアス)が印加されることにより、中間転写体5表面に静電転写(1次転写)される。
【0021】
尚、1次転写が終了した感光ドラム1表面に若干量残存するトナーは、クリニング装置8によって除去される。
【0022】
続いて、前記工程を3回繰り返し、その都度、マゼンタトナーにより現像された第2色目のトナー像、シアントナーにより現像された第3色目のトナー像、ブラックトナーにより現像された第4色目のトナー像が順次中間転写体5表面に転写、積層される。
【0023】
その後、中間転写体5表面に対して離間状態にあった転写ベルト9が所定の押圧力をもって中間転写体5表面に圧接、駆動回転される。前記転写ベルト9は、バイアスローラー9a、及びテンションローラー9bによって支持され、前記バイアスローラー9aに対しては、高圧電源10により、トナーの帯電極性とは逆極性の電圧(2次転写バイアス)が印加されることにより、第2の転写部位6bに所定のタイミングで搬送されてくる転写材P表面に、中間転写体5表面に形成されたトナー像が一括転写(2次転写)され、この転写材Pは定着装置へと搬送され、永久画像として定着された後、機外へと排出される。
【0024】
そして、2次転写が終了した中間転写体5表面に若干残存するトナーは所定のタイミングで中間転写体5表面に対して当接状態となるクリニング装置11により除去される。
【0025】
図1,図2,図3に示される画像形成装置、或いはこれらの画像形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジを構成する部材には金属材料の他ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリプロピレン、ABS、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、アルキッド樹脂など様々な成型用樹脂、それらからなる共重合体、または混合樹脂などの他、繊維、接着剤などが用いられる。これらに用いられる樹脂は安価であることや、充填材を含有せしめることで画像形成装置としての強度を確保できることから、多くの画像形成装置やプロセスカートリッジで用いられている。この場合、画像形成装置などの構成部材に先の成型樹脂などを用いると長期にわたる保存、使用したときに本来の強度、寸法安定性を保持する事が困難であることから、樹脂中に酸化防止剤、紫外線吸収剤などの劣化防止剤を含有して成型することで、画像形成装置やプロセスカートリッジとしての強度や寸法安定性などを保つことが可能となる。このとき用いられる劣化防止剤としては、プラスチック、ゴム、石油、油脂類の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤として、公知の材料全て用いることができる。これらには、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、などの酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの紫外線吸収剤、その他各種の光安定剤なども用いることができる。また、これらの劣化防止剤は単独で樹脂に添加されたり、複数の劣化防止剤を用いることもできる。
【0026】
次に、本発明で用いた感光ドラムについて説明する。
【0027】
支持体は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの導電性材料を用いて形成できる。また、プラスチック、紙あるいは金属などの支持体表面に導電表面層を形成したものも使用することができる。導電表面層としては、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウムー酸化錫合金などの真空蒸着膜や、バインダーに導電性粒子(例えばカーボンブラック、酸化錫粒子など)を混入して塗工した塗工膜を用いることができる。導電表面層の厚さは、1〜30μmが好ましい。支持体の形状は、例えば円筒状、フィルム状が好ましい。
【0028】
支持体あるいは導電表面層と、感光層との間に、バリヤー機能や接着機能を有する下引層を必要に応じて設けてもよい。下引層は例えばカゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、変成ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチン、酸化アルミニウムなどによって形成できる。下引層の膜厚は5μm以下、更には0.5〜3μmが好ましい。下引層は10Ω・cm以上であることが望ましい。
【0029】
更に支持体と下引層との間に、支持体の欠陥の被覆及び画像入力がレーザー光の場合には散乱による干渉縞防止を目的とした導電層を必要に応じて設けることが好適である。導電層はカーボンブラック、金属粒子、金属酸化物なとの導電性粉体を決着樹脂中に分散、塗布することで形成できる。導電層の膜厚は5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。
【0030】
本発明における電荷発生層は、電荷発生物質を蒸着、スパッタ一等の方法で成膜した均一な層として形成される、あるいは電荷発生物質を結着樹脂に分散した分散液を塗布乾燥することにより形成される。
【0031】
電荷発生物質としては、CuKα特性X線回折における回折角2θ±0.2°が、9.0°,14.2°,23.9°、及び27.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶或いは、CuKαのX線回折における回折角2θ±0.2が28.l°に最も強いピークを有するるヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶或いは、CuKα特性X線に対する回折角2θ±0.2が、少なくとも7.4°、16.6°、25.5°および28.3°に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶を用いる。アゾ系電荷発生材料の場合はその分子構造式が以下の化学式(6)で示される化合物が用いられる。
【0032】
Cp1−N=N−Ar−N=N−Cp2(6)
ここでArは下記一般式で示される中心骨格である
【外1】
Figure 2004101629
【0033】
また、Cp1、Cp2はアゾ基に結合したカップラーであり表1に示される化合物群より選ばれる。Cp1及びCp2は同じ化合物でも、或いは別の化合物から選ぶ事もできる。結着樹脂としては、従来用いられる電荷発生層用の樹脂を用いることができ、例えば、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール等のポリビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、セルロースエステル、セルロースエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ウレタン樹脂及びエポキシ樹脂等が挙げられる。
【0034】
また、電荷発生層には、例えば2,4,7−トリニトロフルオレノン、テトラシアノキノジメタン等の電子受容性物質、カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール等の複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合体等の電子供与性物質が添加されていてもよい。電荷発生層の膜厚は10μm以下であることが好ましく、特には0.05〜2μmであることが好ましい。
【0035】
本発明における電荷輸送層は、少なくとも電荷輸送物質を成膜性を有する樹脂に適当な溶剤を用いて溶解した塗工液を用いる。電荷輸送物質としては、例えばカルバゾール、インドール、イミダゾール、チアゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、ピラゾリン等の複素環を有する化合物、フェニルアミン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン等のアニリン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体及びこれらの化合物からなる基を主鎖あるいは側鎖に有する重合体等の電子供与性物質が挙げられる。結着樹脂としては、従来用いられる電荷輸送層用の樹脂を用いることができ、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、アクリル樹脂、スチレン樹脂及びシリコーン樹脂等の熱可塑性樹脂や硬化性の樹脂が挙げられる。
【0036】
また、電荷輸送層あるいは、表面層には無機、或いは有機微粒子粉体である離型性材料、具体的にはシリカ微粒子、オルガノシロキサン樹脂、ポリエチレン、ポリフルオロエチレンなどの潤滑剤などを用いることができる。
【0037】
バインダ樹脂に対する潤滑剤の比率は0.1%〜50%特に好ましくは1〜30%である。さらに必要に応じた添加剤例えば:分散助剤、シリコンオイル、レベリング剤、金属石けん、シランカップリング剤等を加えることも良い。
【0038】
さらに、この電荷輸送層には、繰り返し使用時の画像出力の安定性をはかるために、プラスチック、ゴム、石油、油脂類の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤として、公知の材料全て用いることができる。これらには、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、などの酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの紫外線吸収剤、その他各種の光安定剤なども用いることができる。また、これらの劣化防止剤は単独で樹脂に添加されたり、複数の劣化防止剤を用いることもできる。このとき、前述の画像形成装置を構成する部材に用いたものと同一の劣化防止剤をもちいることが有効である。
【0039】
用いる劣化防止剤は、それらが用いられる電子写真感光体、及びプロセスカートッリジの使用環境、用途から、劣化防止剤の融点があまりに低いものは適当でない。例えば融点が40度位のものであれば、プロセスカートリッジの輸送中、画像形成装置の使用環境中に劣化防止剤の融点以上の温度になりうることがあり、この場合、強度が低下したり、電子写真感光体においては、削れ量が増加したり、クリニング手段によってへこみが生じたりすることがあった。詳細に検討したところ、融点が70度以上であれば、電子写真感光体、及びプロセスカートッリジの強度、使用寿命を損なうことなく使用できることが明らかとなった。
【0040】
上述の電荷輸送用塗液を電荷発生層上に塗布、乾燥することによって形成される。電荷輸送層の膜厚は5〜50μmが好ましく、特には10〜40μmが好ましい。
【0041】
以下、実施例に従い説明する。
【0042】
(実施例1)
外径がΦ62mm、長さ363mmのアルミニウムを陽極酸化処理したアルマイト被膜10μm厚のシリンダーを支持体にCuKαのX線回折における回折角2θ±0.2が28.1°に最も強いピークを有するるヒドロキシガリウムフタロシアニンの結晶4部とポリビニルブチラール2部をシクロヘキサノン100部に添加し、1mmφガラスビーズを用いたサンドミルで1時間分敬し、これにメチルエチルケトン100部を加えて希釈して電荷発生層用塗料を調製し、上記下引き層上に、この電荷発生層用塗料を浸漬塗布し、90℃で10分間乾燥して、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
【0043】
次いで下記構造式のスチリル化合物を10部
【外2】
Figure 2004101629
【0044】
およびビスフェノールZ型ポリカーボネイト(品名:Z−200、三菱ガス化学(株))10部をモノクロロベンゼン40部およびジクロロメタン20部に溶解し電荷輸送層用中間塗液を得た。次に、下記構造式の酸化防止剤0.69部を加え、
【外3】
Figure 2004101629
【0045】
電荷輸送層用塗液とした。この溶液を浸漬塗布法にて前記電荷発生層上に塗布し、100℃、80分間熱風乾燥し、乾燥後膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
【0046】
次に、高密度ポリスチレン100質量部(以後、部)、導電性カーボン10部、前記電子写真感光体の電荷輸送層に添加した下記構造の酸化防止剤5部を溶融混合し、プロセスカートリッジ枠体用の型に導入してプロセスカートリッジ枠体を成型し、前記電子写真感光体を組み込んだ。
【外4】
Figure 2004101629
【0047】
組み込んだプロセスカートリッジ枠体は、クリニング手段が支持部材に保持されて前記電子写真感光体表面に当接される弾性ブレードとブラシローラーを有するプロセスカートリッジであるカラーレーザープリンタLBP−2160(キヤノン製)用のドラムカートリッジであり、該ドラムカートリッジをカーボンブラックが3%含有した黒色のポリエチレン袋に挿入し、減圧下のもと袋挿入口を熱溶着梱包し、外気と遮断された状態を保ち冷暗所で10日間放置した。
【0048】
(実施例2)
導電性顔料として酸化錫コート処理された酸化チタン10部、抵抗調節用顔料として酸化チタン10部をフェノール樹脂10部とともにメタノール10部、メチルセロソルブ10部とともにサンドミルで混合分散し、得られた塗料を外径がΦ62mm、長さ363mmのアルミニウムからなるシリンダーに浸漬塗布方法で塗布し、140℃で45分間熱硬化することによって、乾燥後膜厚20μmの導電層を形成した。
【0049】
次に、N−メトキシメチル化ナイロン3部と共重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノール35部とに溶解した溶液を浸漬塗布法で塗布し、90℃で15分間熱乾燥することによって、乾燥後膜厚1.0μmの下引き層を形成した。
【0050】
次に、電荷発生物質としては、CuKα特性X線回折における回折角2θ±0.2°が、9.0°,14.2°,23.9°、及び27.l°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶4部とポリビニルブチラール3部をシクロヘキサノン100部に添加し、1mmφガラスビーズを用いたサンドミルで1時間分敬し、これに酢酸エチル100部を加えて希釈して電荷発生層用塗料を調製し、上記下引き屑上に、この電荷発生層用塗料を浸漬塗布し、90℃で10分間乾燥して、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
【0051】
次いで下記構造式のスチリル化合物を1部
【外5】
Figure 2004101629
【0052】
下記構造式のトリフェニルアミン化合物を9部
【外6】
Figure 2004101629
【0053】
およびビスフェノールZ型ポリカーボネイト(品名:Z−400、三菱ガス化学(株))10部をモノクロロベンゼン40部およびジメトキシメタン20部に溶解し電荷輸送層用中間塗液を得た。次に、モノクロルベンゼン120部、ポリテトラフルオロエチレン粒子(ルブロンL−2、ダイキン社製)30部及びクシ型フッソ系グラフトポリマー(アロンGF−300、東亜合成化学社製)1.8部を加えてボールミルで分散して作成した分散液20部を電荷輸送層用中間塗液に加えた。最後に、下記構造式の酸化防止剤0.24部を加え、
【外7】
Figure 2004101629
【0054】
電荷輸送層用塗液とした。この溶液を浸漬塗布法にて前記電荷発生層上に塗布し、100℃、80分間熱風乾燥し、乾燥後膜厚33μmの電荷輸送層を形成した。
【0055】
次に、下記構造の酸化防止剤を用いた事以外は実施例1と同様のプロセスカートリッジに前記電子写真感光体を装着して密閉保存した。
【外8】
Figure 2004101629
【0056】
(実施例3)
導電性顔料として酸化錫コート処理された酸化チタン10部、抵抗調節用顔料として酸化チタン10部をフェノール樹脂10部とともにメタノール10部、メチルセロソルブ10部とともにサンドミルで混合分散し、得られた塗料を外径がΦ62mm、長さ363mmのアルミニウムからなるシリンダーに浸漬塗布方法で塗布し、140℃で45分間熱硬化することによって、乾燥後膜厚20μmの導電層を形成した。
【0057】
次に、N−メトキシメチル化ナイロン3部と共重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノール35部とに溶解した溶液を浸漬塗布法で塗布し、90℃で15分間熱乾燥することによって、乾燥後膜厚1.0μmの下引き層を形成した。
【0058】
次に下記構造式
【外9】
Figure 2004101629
【0059】
のビスアゾ顔料を3部及び下記構造式
【外10】
Figure 2004101629
【0060】
のビスアゾ顔料を1部及び下記構造式
【外11】
Figure 2004101629
【0061】
のポリビニルベンザール(ベンザール化率80%、重量平均分子量12000)2部及びシクロヘキサノン30部をφ1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で25時間分敬した後、テトラヒドロフラン60部を加えて電荷発生層用塗工液を調製した。この塗工液を前記下引き層上に浸漬塗布し、80℃で10分間乾燥して電荷発生層を形成した。
【0062】
次いで下記構造式のスチリル化合物を1部
【外12】
Figure 2004101629
【0063】
下記構造式のトリフェニルアミン化合物を9部
【外13】
Figure 2004101629
【0064】
およびビスフェノールZ型ポリカーボネイト(品名:Z−400、三菱ガス化学(株))10部をモノクロロベンゼン40部およびジメトキシメタン20部に溶解し電荷輸送層用中間塗液を得た。次に無機化合物微粒子(フィラー)分散液の調製工程として、シリカ粉末2重量部、ポリカーボネート(品名:Z−400、三菱ガス化学(株))2重量部、クロロベンゼン6重量部を十分に混合した後φ1mmガラスビーズを用いたサンドミルで4時間分散して得られた無機化合物微粒子(フィラー)分散液を電荷輸送層用中間塗液に加えた。最後に、下記構造式の酸化防止剤1.2部を加え、電荷輸送層用塗液とした。
【外14】
Figure 2004101629
【0065】
この溶液を浸漬塗布法にて前記電荷発生層上に塗布し、100℃、80分間熱風乾燥し、乾燥後膜厚33μmの電荷輸送層を形成した。
【0066】
次に、下記構造の酸化防止剤を用いてプロセスカートリッジを成型した以外は実施例1と同様にして、前記電子写真感光体を装着し、密閉保存した。
【0067】
(実施例4)
用いた酸化防止剤をIRGANOX 1330(チバガイギ一社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)に変えた以外実施例2と同様にして電子写真感光体、及びプロセスカートリッジを作成した。
【0068】
(比較例1)
プロセスカートリッジを成型する際に、2,6,−di−tert−butyl−4−methylphenol(フェノール系酸化防止剤)を用いた以外は実施例2と同様にした。
【0069】
(比較例2)
電子写真感光体の電荷輸送層にのみ酸化防止剤を加えなかったこと以外は実施例2と同様にして電子写真用感光体を作成した。
【0070】
次に、30℃、80%RH環境下に24時間保管後、その環境下において開封し、カラーレーザープリンタLBP−2160(キヤノン製)に装着し、連続1500枚のフルカラー画像出力後、印字濃度30%のハーフトーン画像をサンプリングし、画像評価を行った。尚、繰り返し使用時の電子写真感光体の電位を測定するため、画像出力前後の露光電位(Vl)を測定した。
評価結果      画像      初期電位  1500後電位
実施例1 均一なハーフトーン画像  170     140
実施例2 均一なハーフトーン画像  170     160
実施例3 均一なハーフトーン画像  170     130
実施例4 均一なハーフトーン画像  170     160
比較例1 ブレード跡メモリ発生   170     160
比較例2 ブレード跡メモリ発生   170      90
【0071】
【発明の効果】
以上の結果でも明らかであるが、本発明の電子写真感光体、及びそれを用いた画像形成装置によれば、繰り返し使用時の電子写真感光体の電位が安定し、画像濃度も安定し、メモリなどを生じることなく長期に良好な画像を得られることを達成した。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置。
【図2】画像形成装置の概略構成。
【図3】4色フルカラーの画像形成装置。

Claims (7)

  1. 導電性基体上に感光層が塗布された電子写真感光体を具備した画像形成装置において、前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤と前記画像形成装置の構成部材に含有される酸化防止剤が同一の酸化防止剤を用いたことを特徴とする電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置。
  2. 回転可動な電子写真感光体に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリニング手段が順次配設され、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像材により顕像化し、これを転写部位において被転写体表面に静電転写した後、前記電子写真感光体表面に残存する残留現像剤を前記電子写真感光体表面から前記クリニング手段により除去する画像形成装置において、
    該画像形成装置の構成部材に含有される酸化防止剤と前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤が同じ酸化防止剤を用いたことを特徴とする電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置。
  3. 画像形成装置本体に対して着脱自在に装着するプロセスカートリッジにおいて、該プロセスカートリッジの構成部材に含有される酸化防止剤と前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤が同一の酸化防止剤を用いたことを特徴とする電子写真感光体及びそれを用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 回転可動な電子写真感光体に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリニング手段が順次配設され、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像材により顕像化し、これを転写部位において被転写体表面に静電転写した後、前記電子写真感光体表面に残存する残留現像剤を前記電子写真感光体表面から前記クリニング手段により除去する画像形成装置において、
    前記クリニング手段が前記電子写真感光体表面に当接された弾性ブレードと、固形状の潤滑剤と該潤滑剤と前記電子写真感光体とに接するように配置された潤滑剤塗布ローラーとを有し、前記潤滑剤塗布ローラーを所定の方向に回転させることによって前記電子写真感光体表面に潤滑剤を塗布する画像形成装置において、
    該画像形成装置の構成部材に含有される酸化防止剤と前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤が同じ酸化防止剤を用いたことを特徴とする電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置。
  5. 画像形成装置本体に対して着脱自在に装着するプロセスカートリッジにおいて、少なくともクリニング手段は支持部材に保持されて前記電子写真感光体表面に当接される弾性ブレードとブラシローラーを有するプロセスカートリッジにおいて、該プロセスカートリッジの構成部材に含有される酸化防止剤と前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤が同じ酸化防止剤を用いたことを特徴とする電子写真感光体及びそれを用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 導電性基体上に感光層を塗布した電子写真感光体において、最外層に無機、或いは有機微粒子粉体の離型性材料を分散せしめてなることを特徴とする特許請求の範囲第1項〜5項記載の電子写真感光体、画像形成装置、或いはプロセスカートリッジ。
  7. 該画像形成装置の構成部材に含有される酸化防止剤と前記電子写真感光体の最外層に含有される酸化防止剤が同一の酸化防止剤であり、該酸化防止剤の融点が70度以上である酸化防止剤を用いたことを特徴とする特許請求の範囲第1項〜6項記載の電子写真感光体、画像形成装置、或いはプロセスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008524304A (ja) * 2004-12-22 2008-07-10 チバ ホールディング インコーポレーテッド 抗ラジカル剤
CN101747465B (zh) * 2009-12-17 2011-11-23 上海华明高技术(集团)有限公司 一种粉煤灰纤维造纸应用的多羟基助剂的制备方法
JP2013114051A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Sharp Corp 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置および電子写真感光体の製造方法

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