JP2004101592A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004101592A JP2004101592A JP2002259652A JP2002259652A JP2004101592A JP 2004101592 A JP2004101592 A JP 2004101592A JP 2002259652 A JP2002259652 A JP 2002259652A JP 2002259652 A JP2002259652 A JP 2002259652A JP 2004101592 A JP2004101592 A JP 2004101592A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- image forming
- image
- forming apparatus
- amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Cleaning In Electrography (AREA)
- Color Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】カラー電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、2色目以降の現像ユニットの廃トナー回収ボックスが一杯になり、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、該未使用のトナーを使用することができなくなることを防止し、トナーの使用効率を向上させる。
【解決手段】転写媒体に転写されるトナー像を担持する像担持体1k,1y,1m,1cと、像担持体上の不要なトナーを除去するクリーニング部材8k,8y,8m,8cと、該クリーニング部材により除去されたトナーを収容するトナー回収容器11k,11y,11m,11cとを含む画像形成部を複数備える画像形成装置において、転写媒体の搬送方向の下流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量が搬送方向の上流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量より大きいことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】転写媒体に転写されるトナー像を担持する像担持体1k,1y,1m,1cと、像担持体上の不要なトナーを除去するクリーニング部材8k,8y,8m,8cと、該クリーニング部材により除去されたトナーを収容するトナー回収容器11k,11y,11m,11cとを含む画像形成部を複数備える画像形成装置において、転写媒体の搬送方向の下流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量が搬送方向の上流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量より大きいことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタやファクシミリ装置等のカラー電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4にカラー電子写真プロセスを用いた従来の画像形成装置の一例としてタンデム式カラー電子写真装置の一般的構成を示す。同図において、2k,2y,2m,2cは、それぞれ感光体1k,1y,1m,1cの表面を一様に帯電する帯電装置、3k,3y,3m,3cは帯電された感光体1k,1y,1m,1cの表面をそれぞれ露光して静電潜像を形成する光源、4k,4y,4m,4cは形成された静電潜像にそれぞれトナーを付着させる現像ローラである。5k,5y,5m,5cはそれぞれトナーを帯電させてから現像ローラ4k,4y,4m,4cに搬送するトナー搬送ローラ、6k,6y,6m,6cは現像ローラ4k,4y,4m,4cに均一なトナー層を形成するための現像ブレードである。感光体1k,1y,1m,1cの表面にそれぞれ現像されたトナー像は、転写装置ベルトユニット7により搬送された記録媒体に転写ローラ7k,7y,7m,7cにより転写される。記録媒体に転写されず感光体の表面に残った残留トナーはクリーニング装置8k,8y,8m,8cにより回収される。また、転写装置ベルトユニット7上に付着して残ったトナーはクリーニング装置9により回収される。
【0003】
カラー電子写真装置では、クリーニング装置により回収されたトナー(以下、廃トナーという)は、異なる色のトナーが混在したものであるので再利用することは困難であり、そのため廃トナーを再利用できるモノクロ電子写真装置に比べ、廃トナーの量は極めて多くなる。また、転写装置に転写ベルトや中間転写ベルトを使用する装置では、該ベルトの表面に付着したトナーも廃トナーとなるので、ベルトクリーニング装置を設けて回収する必要がある。このように、カラー電子写真装置においては廃トナーの処理は非常に重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
4色のトナーに対応して4つの画像形成部を配置し、順次トナー画像を重ね合わせて画像を形成するカラー電子写真装置では、1色目のトナーを転写媒体に転写した後、転写媒体に2色目のトナーを転写する工程において1色目のトナーが転写媒体から感光体に移ってしまう現象(以下、逆転写という)が発生する。この逆転写により感光体表面に付着したトナーは、廃トナーとしてクリーニング装置により回収されることになる。
【0005】
そのため、2色目以降の画像形成部の廃トナーの量は、1色目の画像形成部の廃トナーの量に比べ多くなる。特に4色目の画像形成部の廃トナーの量は最も多く、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、廃トナー回収ボックスが一杯になって画像形成部が使用できなくなり、新品の画像形成部と交換せざるを得なくなる場合があった。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、その目的はカラー電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、2色目以降の現像ユニットの廃トナー回収ボックスが一杯になり、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、該未使用のトナーを使用することができなくなることを防止し、トナーの使用効率を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1に記載の発明は、転写媒体に転写されるトナー像を担持する像担持体と、該像担持体上の残留トナーを除去するクリーニング部材と、該クリーニング部材により除去されたトナーを収容するトナー回収容器とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置において、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記搬送方向の下流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量が前記搬送方向の上流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量より大きいことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成すべく請求項2に記載の発明は、転写媒体に転写されるトナー像を担持する像担持体と、該像担持体上の不要なトナーを除去するクリーニング部材と、該クリーニング部材により除去されたトナーを収容するトナー回収容器とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置において、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記複数の画像形成部のトナー回収容器は、各画像形成部における転写効率及び逆転写効率に基づいてそれぞれ互いに異なる値に設定された容量を有することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成すべく請求項3に記載の発明は、静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体にトナーを搬送し静電潜像をトナー像に現像する現像部と、前記トナー像を転写媒体に転写した後に前記像担持体に残留するトナーを廃トナーとして除去するクリーニング部材と、前記現像部に供給するトナーを収容するトナー室及び前記クリーニング部材により除去された廃トナーを収容する廃トナー室を有するトナー収容部とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置であって、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記複数の画像形成部のトナー収容部のトナー室の容積と廃トナー室の容積との比を、各画像形成部における転写効率及び逆転写効率に基づいてそれぞれ互いに異なる値に設定したことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記複数の画像形成部のそれぞれは、現像部から像担持体に搬送されるトナーの量を、下流の画像形成部における逆転写効率の値に基づいて制御する手段を有することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明において、前記トナー収容部の内面に、該トナー収容部の内部を前記トナー室と前記廃トナー室とに仕切る仕切り板が嵌め込まれるレールまたは溝を複数の箇所に設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態
図1に本発明の画像形成装置の第1の実施形態の構成を示す。この装置は、ブラック(K)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーの現像ユニットが転写ベルトユニット7に沿ってこの順に配列されている構成を有する。各現像ユニットは、感光体1k,1y,1m,1c、帯電装置2k,2y,2m,2c、光源3k,3y,3m,3c、現像ローラ4k,4y,4m,4c、トナー搬送ローラ5k,5y,5m,5c、現像ブレード6k,6y,6m,6c、クリーニング装置8k,8y,8m,8cをそれぞれ含む。
【0013】
クリーニング装置8k,8y,8m,8cは、クリーニングブレード9k,9y,9m,9cと廃トナー回収ボックス10k,10y,10m,10cとをそれぞれ含む。クリーニングブレード9k,9y,9m,9cはウレタンゴムで形成され、そのエッジが感光体表面に当接するように設置される。クリーニングブレードで掻き取られた廃トナーが感光体表面との隙間から現像ユニットの外にこぼれ落ちないように、廃トナー回収ボックス10k,10y,10m,10cには感光体表面と接する箇所にシールを設けている。
【0014】
本実施形態では、4つの現像ユニットの廃トナー回収ボックスの容積の比率が、転写効率と逆転写効率とに依存する各現像ユニットの廃トナーの量の比率に一致するようにしている。転写効率は現像ローラにより感光体表面に付着したトナーの量と記録媒体に転写されず感光体表面に付着したままのトナーの量とを測定し、それらの比として求めることができるが、本実施形態では全ての現像ユニットで90%である。逆転写効率は、感光体表面から記録媒体に転写されたトナーの量と、記録媒体から感光体表面に逆転写されたトナーの量とを測定し、それらの比として求めることができるが、この逆転写効率は、現像ユニットを通過する度に低下し、本実施形態では、7%→4%→1%と順次低下する。即ち、1色目の現像ユニットにより記録媒体に転写されたトナーが2色目の現像ユニットで最初に逆転写する際の逆転写効率は7%であるが、次の3色目の現像ユニットにおける2回目の逆転写の際の逆転写効率は4%になり、次の4色目の現像ユニットにおける3回目の逆転写の際の逆転写効率は1%になる。以下に、本実施の形態の画像形成装置の転写工程における各現像ユニットの動作を説明する。
【0015】
現像プロセスでは、帯電装置2k,2y,2m,2cにより、感光体1k,1y,1m,1cの表面がそれぞれ帯電される。帯電された感光体1k,1y,1m,1cの表面は、光源3k,3y,3m,3cによりそれぞれ露光され、露光された部分は電位が低下し、電位差が発生する。この感光体表面上の電位差により静電潜像が形成される。
【0016】
トナー搬送ローラ5k,5y,5m,5cはトナーを帯電させてから現像ローラ4k,4y,4m,4c表面に搬送する。現像ブレード6k,6y,6m,6cは均一なトナー層を現像ローラ4k,4y,4m,4cの表面に形成する。表面に均一なトナー層が形成された現像ローラ4k,4y,4m,4cは、感光体1k,1y,1m,1cと接し、静電潜像が現像され、感光体1k,1y,1m,1cの表面にそれぞれトナー像が形成される。
【0017】
これらのトナー像は転写ベルトユニット7により搬送された記録媒体に転写ローラ7k,7y,7m,7cにより転写される。記録媒体に転写されず、感光体表面に残留したトナーは、記録媒体から2色目以降の感光体1y,1m,1cに逆転写してその表面に付着したトナーとともにクリーニングブレード3y,3m,3cにより掻き取られ、廃トナー回収ボックス10y,10m,10cに回収される。
【0018】
ブラックトナーの現像ユニットでの廃トナー量は、トナーの逆転写はないので記録媒体に転写されずに感光体に残留するブラックトナーの量に等しい。本実施形態では転写効率は90%であるので残留トナーは10%であり、従ってブラックトナーにおける現像ユニットの廃トナー量は10%である。
【0019】
イエロトナーの現像ユニットの廃トナー量は、残留イエロトナーの量と、逆転写されたブラックトナーの量の和に等しい。上述したように逆転写効率は7%→4%→1%と逆転写を行う度に低下するが、ブラックトナーはイエロトナーの現像ユニットの感光体で初めて逆転写するので、その逆転写効率は7%である。従って、逆転写するブラックトナーの量は、記録媒体上のブラックトナーの量×逆転写効率=0.9(90%)×7%=6.3%となる。よって、イエロトナーの現像ユニットにおける廃トナー量=残留イエロトナーの量+逆転写するブラックトナーの量=10%+6.3%=16.3%となる。
【0020】
マゼンタトナーの現像ユニットでの廃トナー量は、残留マゼンタトナーの量と、逆転写されたイエロトナーの量と、逆転写されたブラックトナーの量の和に等しい。イエロトナーは初めて逆転写するのでその逆転写効率は7%であるがブラックトナーは2回目の逆転写であるのでその逆転写効率は4%である。従って、逆転写されるイエロトナーの量は、記録媒体上のイエロトナーの量×逆転写効率=0.9×7%=6.3%であり、逆転写されるブラックトナーの量は、記録媒体上のブラックトナーの量×逆転写効率=(0.9−0.063)×4%=3.3%である。よって、マゼンタトナーの現像ユニットにおける廃トナー量=残留マゼンタトナーの量+逆転写するイエロトナーの量+逆転写するブラックトナーの量=10%+6.3%+3.3%=19.6%となる。
【0021】
シアントナーの現像ユニットでの廃トナー量は、残留シアントナーの量と、逆転写されたマゼンタトナーの量と、逆転写されたイエロトナーの量と、逆転写されたブラックトナーの量の和に等しい。マゼンタトナーは初めて逆転写するので逆転写効率は7%であり、イエロトナーは2回目の逆転写であるので逆転写効率は4%であり、ブラックトナーは3回目の逆転写であるので逆転写効率は1%である。従って、逆転写されるマゼンタトナーの量は、記録媒体上のマゼンタトナーの量×逆転写効率=0.9×7%=6.3%であり、逆転写されるイエロトナーの量は、記録媒体上のイエロトナーの量×逆転写効率=(0.9−0.063)×4%=3.3%であり、逆転写されるブラックトナーの量は、記録媒体上のブラックトナーの量×逆転写効率=(0.9−0.063−0.033)×1%=0.8%である。よって、シアントナーの現像ユニットにおける廃トナー量=残留シアントナーの量+逆転写するマゼンタトナーの量+逆転写するイエロトナーの量+逆転写するブラックトナーの量=10%+6.3%+3.3%+0.8%=20.5%となる。
【0022】
以上の計算により求めた各現像ユニットの廃トナー量を、実測した各現像ユニットの廃トナーの量とともに表1に示す。計算値と実測値がほぼ一致していることが分かる。
【0023】
【表1】
【0024】
本実施の形態では、各現像ユニットの廃トナー回収ボックスの容量の比率を、表1に示した各現像ユニットの廃トナーの比率に対応させ、K/Y/M/C=1.0/1.7/2.0/2.1に設定している。
【0025】
以上説明したように、本実施の形態では現像ユニットの廃トナー回収ボックスの容量を、従来のように全て同じにせず、転写効率及び逆転写効率に基づき個別に決定しているので、2色目以降の現像ユニットの廃トナー回収ボックスが廃トナーで一杯になり、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、該未使用のトナーを使用することができなくなることが防止され、それによりトナーの使用効率が向上する。
【0026】
第2の実施形態
次に本発明の画像形成装置の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と同様、ブラック(K)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーの現像ユニットが転写ベルトユニット7に沿ってこの順に配列されてなる構成を有し、各現像ユニットは、感光体1k,1y,1m,1c、帯電装置2k,2y,2m,2c、光源3k,3y,3m,3c、現像ローラ4k,4y,4m,4c、トナー搬送ローラ5k,5y,5m,5c、現像ブレード6k,6y,6m,6c、クリーニング装置8k,8y,8m,8cをそれぞれ含む。
【0027】
しかし、第1の実施形態とは異なり第2の実施形態は、図2に示す着脱可能なトナーカートリッジ11k,11y,11m,11cを備えている。トナーカートリッジ11k,11y,11m,11cはそれぞれ内部が2つのスペースに仕切られている。一方のスペースは新品のトナーを収容するためのものであり、他方のスペースはクリーニング装置8k,8y,8m,8cにより掻き取られ、運搬機構によりトナーカートリッジ11k,11y,11m,11cに運搬される廃トナーを収容するためのものである。廃トナーをクリーニング装置からトナーカートリッジに運搬する機構は、ベルト、スプリング等で構成される。
【0028】
上述した第1の実施形態では、現像ローラから感光体に供給されるトナーの量は、トナーの色によらず印字濃度データに応じて決定しており、また、現像ユニットに収容する使用前の新品のトナーの量も4色とも全て同じにしている。しかし、上に説明したように逆転写するトナーの量は現像ユニット毎に異なるので、そのままでは印字濃度がトナーの色によって異なってしまう。そこで本実施形態では、実際の印字濃度が全てのトナーの色について同じになるように以下に説明するように現像ローラから感光体に供給されるトナーの量を現像ユニット毎に個別に設定している。
【0029】
即ち、現像ローラ4k,4y,4m,4cから感光体1k,1y,1m,1cに供給されるトナー量をそれぞれ1とするとき、実際に印字されるトナーの量、即ち濃度は、ブラックトナーにおいては3回の逆転写(7%→4%→1%)があるので0.9×0.93×0.96×0.99=0.795となる。イエロトナーでは2回の逆転写(7%→4%)があるので0.9×0.93×0.96=0.804となる。マゼンタトナーにおいては1回の逆転写(7%)があるので、0.9×0.93=0.837となる。シアントナーにおいては逆転写はないので0.9である。
【0030】
以上から、実際の印字濃度にトナー間で差が生じないようにするには、現像ローラから感光体に供給するトナーの量の比を、K/Y/M/C=1.13/1.27/1.07/1とする必要がある。感光体に供給されるトナーの量の比をこのようにするには、例えば各現像ユニットの現像バイアス電圧|Vk|,|Vy|,|Vm|,|Vc|を、|Vk|>|Vy|>|Vm|>|Vc|とし、象担持体の露光部分に付着するトナーの量を現像ユニット毎に制御すればよい。また、現像バイアス電圧を変える代わりに、露光量を変えるようにしてもよい。この場合には、K露光を最も強く(またはスポット径を大きく)し、Y露光、M露光、C露光を弱くすればよい。
【0031】
しかしながら、上記のような制御により、現像ローラから感光体に供給されるトナーの量を多い方からKYMCの順とした場合、新品のトナーは、KYMCの順に早く寿命が尽きてしまう。新品のトナーの寿命を同じにするにはカートリッジ内の新品のトナーの量を表2に示すようにKYMCで変える必要がある(表2ではシアントナーの量を100としている)。尚、この場合、廃トナーの量も表2に示すように実施の形態1で説明した値から変わることに注意する必要がある。表2には更に、この場合の廃トナーと新品トナーとの比をKYMCのそれぞれについて示している。
【0032】
【表2】
【0033】
本実施形態では、トナーカートリッジ内の仕切りの位置を、表2に示した廃トナーと新品トナーとの比に基づいて決定し、図2に示したようにKYMCのトナーカートリッジ毎に変えている。例えばブラックトナーの現像ユニットでは廃トナー/新品トナーの値は10%で最も小さいので、他の現像ユニットのカートリッジと比較し、新品トナーの収容スペースが広く、廃トナーの収容スペースが狭くなるように仕切りを配置する。それに対し、シアントナーの現像ユニットでは廃トナー/新品トナーの値は21.4%で最も大きいので、他の現像ユニットのカートリッジと比較し、新品トナーの収容スペースが狭く、廃トナーの収容スペースが広くなるように仕切りを配置する。
【0034】
以上説明したように、本実施形態では、現像ローラから感光体に供給されるトナーの量を現像ユニット毎に変え、新品トナーと廃トナーとを隔てる仕切りの位置を各色のトナーカートリッジ毎に変えることにより、実際の印字濃度をトナーの色に依らず一定とし、且つ同じデューティで印字した場合における4色のトナーカートリッジの寿命をほぼ同じにすることができる。
【0035】
第3の実施形態
次に本発明の画像形成装置の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、電子写真プロセスは第2の実施形態と同じであるが、図3に示すように、トナーカートリッジ11k,11y,11m,11cの内側に、新品トナーを収容するスペースと廃トナーを収容するスペースとを隔てる仕切り板12k,12y,12m,12cを嵌め込むため、該仕切り板の厚さに合わせた幅のレールまたは溝を設けた点で第2の実施形態と異なる。
【0036】
このレールの位置は、第2の実施形態で説明した廃トナーと新品トナーとの比に基づき、各色毎に決定する。また、新品トナーと廃トナーとが仕切り板12k,12y,12m,12cの隙間を介して混じり合うことのないように、レールにはシールを設ける。
【0037】
廃トナー/新品トナーの比は4色のトナーで全て異なるので、第2の実施形態では、仕切り板の位置が異なる4タイプのトナーカートリッジを用意するようにしたが、その場合、部品点数が増え装置のコストが増加することになる。本実施形態では、仕切り板12k,12y,12m,12cを嵌め込むレールを4箇所の異なる位置に設け、それにより同じトナーカートリッジを4色のトナーについて共通に使用できるようにしたので、部品点数の増加が避けられ、また、トナーカートリッジのリサイクルも容易になる。
【0038】
以上、本発明をタンデム式のカラー画像形成装置に適用した実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、転写媒体としての中間転写ベルトに順次トナー像を転写し、一括で記録媒体に転写する中間転写式のカラー画像形成装置にも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、カラー電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、2色目以降の画像形成部の廃トナー回収ボックスが一杯になり、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、該未使用のトナーを使用することができなくなることを防止し、それによりトナーの使用効率を向上させることができる。また、逆転写するトナーの量の違いにより、印字濃度がトナーの色によって異なることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の第1の実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明の画像形成装置の第2の実施形態のトナーカートリッジの構成を示す図である。
【図3】本発明の画像形成装置の第3の実施形態のトナーカートリッジの構成を示す図である。
【図4】従来の画像形成装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1k,1y,1m,1c 感光体、 2k,2y,2m,2c 帯電装置、 3k,3y,3m,3c 光源 4k,4y,4m,4c 現像ローラ、 5k,5y,5m,5c トナー搬送ローラ、 6k,6y,6m,6c 現像ブレード、 8k,8y,8m,8c クリーニング装置、 9k,9y,9m,9c クリーニングブレード、 廃トナー回収ボックス 10k,10y,10m,10c、 11k,11y,11m,11c トナーカートリッジ、 12k,12y,12m,12c 仕切り板。
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタやファクシミリ装置等のカラー電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4にカラー電子写真プロセスを用いた従来の画像形成装置の一例としてタンデム式カラー電子写真装置の一般的構成を示す。同図において、2k,2y,2m,2cは、それぞれ感光体1k,1y,1m,1cの表面を一様に帯電する帯電装置、3k,3y,3m,3cは帯電された感光体1k,1y,1m,1cの表面をそれぞれ露光して静電潜像を形成する光源、4k,4y,4m,4cは形成された静電潜像にそれぞれトナーを付着させる現像ローラである。5k,5y,5m,5cはそれぞれトナーを帯電させてから現像ローラ4k,4y,4m,4cに搬送するトナー搬送ローラ、6k,6y,6m,6cは現像ローラ4k,4y,4m,4cに均一なトナー層を形成するための現像ブレードである。感光体1k,1y,1m,1cの表面にそれぞれ現像されたトナー像は、転写装置ベルトユニット7により搬送された記録媒体に転写ローラ7k,7y,7m,7cにより転写される。記録媒体に転写されず感光体の表面に残った残留トナーはクリーニング装置8k,8y,8m,8cにより回収される。また、転写装置ベルトユニット7上に付着して残ったトナーはクリーニング装置9により回収される。
【0003】
カラー電子写真装置では、クリーニング装置により回収されたトナー(以下、廃トナーという)は、異なる色のトナーが混在したものであるので再利用することは困難であり、そのため廃トナーを再利用できるモノクロ電子写真装置に比べ、廃トナーの量は極めて多くなる。また、転写装置に転写ベルトや中間転写ベルトを使用する装置では、該ベルトの表面に付着したトナーも廃トナーとなるので、ベルトクリーニング装置を設けて回収する必要がある。このように、カラー電子写真装置においては廃トナーの処理は非常に重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
4色のトナーに対応して4つの画像形成部を配置し、順次トナー画像を重ね合わせて画像を形成するカラー電子写真装置では、1色目のトナーを転写媒体に転写した後、転写媒体に2色目のトナーを転写する工程において1色目のトナーが転写媒体から感光体に移ってしまう現象(以下、逆転写という)が発生する。この逆転写により感光体表面に付着したトナーは、廃トナーとしてクリーニング装置により回収されることになる。
【0005】
そのため、2色目以降の画像形成部の廃トナーの量は、1色目の画像形成部の廃トナーの量に比べ多くなる。特に4色目の画像形成部の廃トナーの量は最も多く、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、廃トナー回収ボックスが一杯になって画像形成部が使用できなくなり、新品の画像形成部と交換せざるを得なくなる場合があった。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、その目的はカラー電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、2色目以降の現像ユニットの廃トナー回収ボックスが一杯になり、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、該未使用のトナーを使用することができなくなることを防止し、トナーの使用効率を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1に記載の発明は、転写媒体に転写されるトナー像を担持する像担持体と、該像担持体上の残留トナーを除去するクリーニング部材と、該クリーニング部材により除去されたトナーを収容するトナー回収容器とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置において、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記搬送方向の下流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量が前記搬送方向の上流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量より大きいことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成すべく請求項2に記載の発明は、転写媒体に転写されるトナー像を担持する像担持体と、該像担持体上の不要なトナーを除去するクリーニング部材と、該クリーニング部材により除去されたトナーを収容するトナー回収容器とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置において、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記複数の画像形成部のトナー回収容器は、各画像形成部における転写効率及び逆転写効率に基づいてそれぞれ互いに異なる値に設定された容量を有することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成すべく請求項3に記載の発明は、静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体にトナーを搬送し静電潜像をトナー像に現像する現像部と、前記トナー像を転写媒体に転写した後に前記像担持体に残留するトナーを廃トナーとして除去するクリーニング部材と、前記現像部に供給するトナーを収容するトナー室及び前記クリーニング部材により除去された廃トナーを収容する廃トナー室を有するトナー収容部とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置であって、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記複数の画像形成部のトナー収容部のトナー室の容積と廃トナー室の容積との比を、各画像形成部における転写効率及び逆転写効率に基づいてそれぞれ互いに異なる値に設定したことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記複数の画像形成部のそれぞれは、現像部から像担持体に搬送されるトナーの量を、下流の画像形成部における逆転写効率の値に基づいて制御する手段を有することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明において、前記トナー収容部の内面に、該トナー収容部の内部を前記トナー室と前記廃トナー室とに仕切る仕切り板が嵌め込まれるレールまたは溝を複数の箇所に設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態
図1に本発明の画像形成装置の第1の実施形態の構成を示す。この装置は、ブラック(K)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーの現像ユニットが転写ベルトユニット7に沿ってこの順に配列されている構成を有する。各現像ユニットは、感光体1k,1y,1m,1c、帯電装置2k,2y,2m,2c、光源3k,3y,3m,3c、現像ローラ4k,4y,4m,4c、トナー搬送ローラ5k,5y,5m,5c、現像ブレード6k,6y,6m,6c、クリーニング装置8k,8y,8m,8cをそれぞれ含む。
【0013】
クリーニング装置8k,8y,8m,8cは、クリーニングブレード9k,9y,9m,9cと廃トナー回収ボックス10k,10y,10m,10cとをそれぞれ含む。クリーニングブレード9k,9y,9m,9cはウレタンゴムで形成され、そのエッジが感光体表面に当接するように設置される。クリーニングブレードで掻き取られた廃トナーが感光体表面との隙間から現像ユニットの外にこぼれ落ちないように、廃トナー回収ボックス10k,10y,10m,10cには感光体表面と接する箇所にシールを設けている。
【0014】
本実施形態では、4つの現像ユニットの廃トナー回収ボックスの容積の比率が、転写効率と逆転写効率とに依存する各現像ユニットの廃トナーの量の比率に一致するようにしている。転写効率は現像ローラにより感光体表面に付着したトナーの量と記録媒体に転写されず感光体表面に付着したままのトナーの量とを測定し、それらの比として求めることができるが、本実施形態では全ての現像ユニットで90%である。逆転写効率は、感光体表面から記録媒体に転写されたトナーの量と、記録媒体から感光体表面に逆転写されたトナーの量とを測定し、それらの比として求めることができるが、この逆転写効率は、現像ユニットを通過する度に低下し、本実施形態では、7%→4%→1%と順次低下する。即ち、1色目の現像ユニットにより記録媒体に転写されたトナーが2色目の現像ユニットで最初に逆転写する際の逆転写効率は7%であるが、次の3色目の現像ユニットにおける2回目の逆転写の際の逆転写効率は4%になり、次の4色目の現像ユニットにおける3回目の逆転写の際の逆転写効率は1%になる。以下に、本実施の形態の画像形成装置の転写工程における各現像ユニットの動作を説明する。
【0015】
現像プロセスでは、帯電装置2k,2y,2m,2cにより、感光体1k,1y,1m,1cの表面がそれぞれ帯電される。帯電された感光体1k,1y,1m,1cの表面は、光源3k,3y,3m,3cによりそれぞれ露光され、露光された部分は電位が低下し、電位差が発生する。この感光体表面上の電位差により静電潜像が形成される。
【0016】
トナー搬送ローラ5k,5y,5m,5cはトナーを帯電させてから現像ローラ4k,4y,4m,4c表面に搬送する。現像ブレード6k,6y,6m,6cは均一なトナー層を現像ローラ4k,4y,4m,4cの表面に形成する。表面に均一なトナー層が形成された現像ローラ4k,4y,4m,4cは、感光体1k,1y,1m,1cと接し、静電潜像が現像され、感光体1k,1y,1m,1cの表面にそれぞれトナー像が形成される。
【0017】
これらのトナー像は転写ベルトユニット7により搬送された記録媒体に転写ローラ7k,7y,7m,7cにより転写される。記録媒体に転写されず、感光体表面に残留したトナーは、記録媒体から2色目以降の感光体1y,1m,1cに逆転写してその表面に付着したトナーとともにクリーニングブレード3y,3m,3cにより掻き取られ、廃トナー回収ボックス10y,10m,10cに回収される。
【0018】
ブラックトナーの現像ユニットでの廃トナー量は、トナーの逆転写はないので記録媒体に転写されずに感光体に残留するブラックトナーの量に等しい。本実施形態では転写効率は90%であるので残留トナーは10%であり、従ってブラックトナーにおける現像ユニットの廃トナー量は10%である。
【0019】
イエロトナーの現像ユニットの廃トナー量は、残留イエロトナーの量と、逆転写されたブラックトナーの量の和に等しい。上述したように逆転写効率は7%→4%→1%と逆転写を行う度に低下するが、ブラックトナーはイエロトナーの現像ユニットの感光体で初めて逆転写するので、その逆転写効率は7%である。従って、逆転写するブラックトナーの量は、記録媒体上のブラックトナーの量×逆転写効率=0.9(90%)×7%=6.3%となる。よって、イエロトナーの現像ユニットにおける廃トナー量=残留イエロトナーの量+逆転写するブラックトナーの量=10%+6.3%=16.3%となる。
【0020】
マゼンタトナーの現像ユニットでの廃トナー量は、残留マゼンタトナーの量と、逆転写されたイエロトナーの量と、逆転写されたブラックトナーの量の和に等しい。イエロトナーは初めて逆転写するのでその逆転写効率は7%であるがブラックトナーは2回目の逆転写であるのでその逆転写効率は4%である。従って、逆転写されるイエロトナーの量は、記録媒体上のイエロトナーの量×逆転写効率=0.9×7%=6.3%であり、逆転写されるブラックトナーの量は、記録媒体上のブラックトナーの量×逆転写効率=(0.9−0.063)×4%=3.3%である。よって、マゼンタトナーの現像ユニットにおける廃トナー量=残留マゼンタトナーの量+逆転写するイエロトナーの量+逆転写するブラックトナーの量=10%+6.3%+3.3%=19.6%となる。
【0021】
シアントナーの現像ユニットでの廃トナー量は、残留シアントナーの量と、逆転写されたマゼンタトナーの量と、逆転写されたイエロトナーの量と、逆転写されたブラックトナーの量の和に等しい。マゼンタトナーは初めて逆転写するので逆転写効率は7%であり、イエロトナーは2回目の逆転写であるので逆転写効率は4%であり、ブラックトナーは3回目の逆転写であるので逆転写効率は1%である。従って、逆転写されるマゼンタトナーの量は、記録媒体上のマゼンタトナーの量×逆転写効率=0.9×7%=6.3%であり、逆転写されるイエロトナーの量は、記録媒体上のイエロトナーの量×逆転写効率=(0.9−0.063)×4%=3.3%であり、逆転写されるブラックトナーの量は、記録媒体上のブラックトナーの量×逆転写効率=(0.9−0.063−0.033)×1%=0.8%である。よって、シアントナーの現像ユニットにおける廃トナー量=残留シアントナーの量+逆転写するマゼンタトナーの量+逆転写するイエロトナーの量+逆転写するブラックトナーの量=10%+6.3%+3.3%+0.8%=20.5%となる。
【0022】
以上の計算により求めた各現像ユニットの廃トナー量を、実測した各現像ユニットの廃トナーの量とともに表1に示す。計算値と実測値がほぼ一致していることが分かる。
【0023】
【表1】
【0024】
本実施の形態では、各現像ユニットの廃トナー回収ボックスの容量の比率を、表1に示した各現像ユニットの廃トナーの比率に対応させ、K/Y/M/C=1.0/1.7/2.0/2.1に設定している。
【0025】
以上説明したように、本実施の形態では現像ユニットの廃トナー回収ボックスの容量を、従来のように全て同じにせず、転写効率及び逆転写効率に基づき個別に決定しているので、2色目以降の現像ユニットの廃トナー回収ボックスが廃トナーで一杯になり、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、該未使用のトナーを使用することができなくなることが防止され、それによりトナーの使用効率が向上する。
【0026】
第2の実施形態
次に本発明の画像形成装置の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と同様、ブラック(K)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーの現像ユニットが転写ベルトユニット7に沿ってこの順に配列されてなる構成を有し、各現像ユニットは、感光体1k,1y,1m,1c、帯電装置2k,2y,2m,2c、光源3k,3y,3m,3c、現像ローラ4k,4y,4m,4c、トナー搬送ローラ5k,5y,5m,5c、現像ブレード6k,6y,6m,6c、クリーニング装置8k,8y,8m,8cをそれぞれ含む。
【0027】
しかし、第1の実施形態とは異なり第2の実施形態は、図2に示す着脱可能なトナーカートリッジ11k,11y,11m,11cを備えている。トナーカートリッジ11k,11y,11m,11cはそれぞれ内部が2つのスペースに仕切られている。一方のスペースは新品のトナーを収容するためのものであり、他方のスペースはクリーニング装置8k,8y,8m,8cにより掻き取られ、運搬機構によりトナーカートリッジ11k,11y,11m,11cに運搬される廃トナーを収容するためのものである。廃トナーをクリーニング装置からトナーカートリッジに運搬する機構は、ベルト、スプリング等で構成される。
【0028】
上述した第1の実施形態では、現像ローラから感光体に供給されるトナーの量は、トナーの色によらず印字濃度データに応じて決定しており、また、現像ユニットに収容する使用前の新品のトナーの量も4色とも全て同じにしている。しかし、上に説明したように逆転写するトナーの量は現像ユニット毎に異なるので、そのままでは印字濃度がトナーの色によって異なってしまう。そこで本実施形態では、実際の印字濃度が全てのトナーの色について同じになるように以下に説明するように現像ローラから感光体に供給されるトナーの量を現像ユニット毎に個別に設定している。
【0029】
即ち、現像ローラ4k,4y,4m,4cから感光体1k,1y,1m,1cに供給されるトナー量をそれぞれ1とするとき、実際に印字されるトナーの量、即ち濃度は、ブラックトナーにおいては3回の逆転写(7%→4%→1%)があるので0.9×0.93×0.96×0.99=0.795となる。イエロトナーでは2回の逆転写(7%→4%)があるので0.9×0.93×0.96=0.804となる。マゼンタトナーにおいては1回の逆転写(7%)があるので、0.9×0.93=0.837となる。シアントナーにおいては逆転写はないので0.9である。
【0030】
以上から、実際の印字濃度にトナー間で差が生じないようにするには、現像ローラから感光体に供給するトナーの量の比を、K/Y/M/C=1.13/1.27/1.07/1とする必要がある。感光体に供給されるトナーの量の比をこのようにするには、例えば各現像ユニットの現像バイアス電圧|Vk|,|Vy|,|Vm|,|Vc|を、|Vk|>|Vy|>|Vm|>|Vc|とし、象担持体の露光部分に付着するトナーの量を現像ユニット毎に制御すればよい。また、現像バイアス電圧を変える代わりに、露光量を変えるようにしてもよい。この場合には、K露光を最も強く(またはスポット径を大きく)し、Y露光、M露光、C露光を弱くすればよい。
【0031】
しかしながら、上記のような制御により、現像ローラから感光体に供給されるトナーの量を多い方からKYMCの順とした場合、新品のトナーは、KYMCの順に早く寿命が尽きてしまう。新品のトナーの寿命を同じにするにはカートリッジ内の新品のトナーの量を表2に示すようにKYMCで変える必要がある(表2ではシアントナーの量を100としている)。尚、この場合、廃トナーの量も表2に示すように実施の形態1で説明した値から変わることに注意する必要がある。表2には更に、この場合の廃トナーと新品トナーとの比をKYMCのそれぞれについて示している。
【0032】
【表2】
【0033】
本実施形態では、トナーカートリッジ内の仕切りの位置を、表2に示した廃トナーと新品トナーとの比に基づいて決定し、図2に示したようにKYMCのトナーカートリッジ毎に変えている。例えばブラックトナーの現像ユニットでは廃トナー/新品トナーの値は10%で最も小さいので、他の現像ユニットのカートリッジと比較し、新品トナーの収容スペースが広く、廃トナーの収容スペースが狭くなるように仕切りを配置する。それに対し、シアントナーの現像ユニットでは廃トナー/新品トナーの値は21.4%で最も大きいので、他の現像ユニットのカートリッジと比較し、新品トナーの収容スペースが狭く、廃トナーの収容スペースが広くなるように仕切りを配置する。
【0034】
以上説明したように、本実施形態では、現像ローラから感光体に供給されるトナーの量を現像ユニット毎に変え、新品トナーと廃トナーとを隔てる仕切りの位置を各色のトナーカートリッジ毎に変えることにより、実際の印字濃度をトナーの色に依らず一定とし、且つ同じデューティで印字した場合における4色のトナーカートリッジの寿命をほぼ同じにすることができる。
【0035】
第3の実施形態
次に本発明の画像形成装置の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、電子写真プロセスは第2の実施形態と同じであるが、図3に示すように、トナーカートリッジ11k,11y,11m,11cの内側に、新品トナーを収容するスペースと廃トナーを収容するスペースとを隔てる仕切り板12k,12y,12m,12cを嵌め込むため、該仕切り板の厚さに合わせた幅のレールまたは溝を設けた点で第2の実施形態と異なる。
【0036】
このレールの位置は、第2の実施形態で説明した廃トナーと新品トナーとの比に基づき、各色毎に決定する。また、新品トナーと廃トナーとが仕切り板12k,12y,12m,12cの隙間を介して混じり合うことのないように、レールにはシールを設ける。
【0037】
廃トナー/新品トナーの比は4色のトナーで全て異なるので、第2の実施形態では、仕切り板の位置が異なる4タイプのトナーカートリッジを用意するようにしたが、その場合、部品点数が増え装置のコストが増加することになる。本実施形態では、仕切り板12k,12y,12m,12cを嵌め込むレールを4箇所の異なる位置に設け、それにより同じトナーカートリッジを4色のトナーについて共通に使用できるようにしたので、部品点数の増加が避けられ、また、トナーカートリッジのリサイクルも容易になる。
【0038】
以上、本発明をタンデム式のカラー画像形成装置に適用した実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、転写媒体としての中間転写ベルトに順次トナー像を転写し、一括で記録媒体に転写する中間転写式のカラー画像形成装置にも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、カラー電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、2色目以降の画像形成部の廃トナー回収ボックスが一杯になり、未使用のトナーが残っているにも拘わらず、該未使用のトナーを使用することができなくなることを防止し、それによりトナーの使用効率を向上させることができる。また、逆転写するトナーの量の違いにより、印字濃度がトナーの色によって異なることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の第1の実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明の画像形成装置の第2の実施形態のトナーカートリッジの構成を示す図である。
【図3】本発明の画像形成装置の第3の実施形態のトナーカートリッジの構成を示す図である。
【図4】従来の画像形成装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1k,1y,1m,1c 感光体、 2k,2y,2m,2c 帯電装置、 3k,3y,3m,3c 光源 4k,4y,4m,4c 現像ローラ、 5k,5y,5m,5c トナー搬送ローラ、 6k,6y,6m,6c 現像ブレード、 8k,8y,8m,8c クリーニング装置、 9k,9y,9m,9c クリーニングブレード、 廃トナー回収ボックス 10k,10y,10m,10c、 11k,11y,11m,11c トナーカートリッジ、 12k,12y,12m,12c 仕切り板。
Claims (5)
- 転写媒体に転写されるトナー像を担持する像担持体と、該像担持体上の残留トナーを除去するクリーニング部材と、該クリーニング部材により除去されたトナーを収容するトナー回収容器とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置において、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記搬送方向の下流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量が前記搬送方向の上流側に位置する画像形成部のトナー回収容器の容量より大きいことを特徴とする画像形成装置。 - 転写媒体に転写されるトナー像を担持する像担持体と、該像担持体上の残留トナーを除去するクリーニング部材と、該クリーニング部材により除去されたトナーを収容するトナー回収容器とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置において、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記複数の画像形成部のトナー回収容器は、各画像形成部における転写効率及び逆転写効率に基づいてそれぞれ互いに異なる値に設定された容量を有することを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体にトナーを搬送し静電潜像をトナー像に現像する現像部と、前記トナー像を転写媒体に転写した後に前記像担持体に残留するトナーを廃トナーとして除去するクリーニング部材と、前記現像部に供給するトナーを収容するトナー室及び前記クリーニング部材により除去された廃トナーを収容する廃トナー室を有するトナー収容部とを含む画像形成部を複数備える画像形成装置であって、
前記複数の画像形成部は前記転写媒体の搬送方向上流から下流に順次配置され、
前記複数の画像形成部のトナー収容部のトナー室の容積と廃トナー室の容積との比を、各画像形成部における転写効率及び逆転写効率に基づいてそれぞれ互いに異なる値に設定したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数の画像形成部のそれぞれは、現像部から像担持体に搬送されるトナーの量を、下流の画像形成部における逆転写効率の値に基づいて制御する手段を有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記トナー収容部の内面に、該トナー収容部の内部を前記トナー室と前記廃トナー室とに仕切る仕切り板が嵌め込まれるレールまたは溝を複数の箇所に設けたことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002259652A JP2004101592A (ja) | 2002-09-05 | 2002-09-05 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002259652A JP2004101592A (ja) | 2002-09-05 | 2002-09-05 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004101592A true JP2004101592A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32260588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002259652A Withdrawn JP2004101592A (ja) | 2002-09-05 | 2002-09-05 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004101592A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007004124A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | Toshiba Corp | 画像形成装置 |
US7366440B2 (en) | 2004-12-13 | 2008-04-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Process cartridge feeding developer from first to second removed developer accommodating portions and image forming apparatus to which the cartridge is mountable |
JP2010160319A (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-22 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
US8126340B2 (en) | 2006-09-25 | 2012-02-28 | Sharp Kabushiki Kaisha | Developer recovering device and image forming apparatus having the same |
US11215948B2 (en) * | 2019-07-31 | 2022-01-04 | Ricoh Company, Ltd. | Powder collection device and image forming apparatus incorporating same |
-
2002
- 2002-09-05 JP JP2002259652A patent/JP2004101592A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7366440B2 (en) | 2004-12-13 | 2008-04-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Process cartridge feeding developer from first to second removed developer accommodating portions and image forming apparatus to which the cartridge is mountable |
JP2007004124A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | Toshiba Corp | 画像形成装置 |
US8126340B2 (en) | 2006-09-25 | 2012-02-28 | Sharp Kabushiki Kaisha | Developer recovering device and image forming apparatus having the same |
JP2010160319A (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-22 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
US11215948B2 (en) * | 2019-07-31 | 2022-01-04 | Ricoh Company, Ltd. | Powder collection device and image forming apparatus incorporating same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009265604A (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP6039226B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008015508A (ja) | 画像形成装置、トナーリサイクル方法 | |
JP3944197B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003076103A (ja) | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP2004101592A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004021134A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001312114A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008170510A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009020281A (ja) | 画像形成装置の廃現像剤回収装置、及び画像形成装置 | |
JP2004109799A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4914050B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4037091B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005266544A (ja) | 画像形成装置における像担持体の研磨方法及び画像形成装置 | |
JP2004279919A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004109798A (ja) | 画像形成装置及びカートリッジ並びに記憶媒体 | |
JP5635580B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004020661A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4606859B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2010286668A (ja) | 現像剤補給装置、現像装置及び画像形成装置 | |
JP2015022169A (ja) | 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2001331007A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009134153A (ja) | クリーニング装置及び画像形成装置 | |
JP2002365873A (ja) | 画像形成方法及び装置 | |
JP6315317B2 (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |