JP2004101317A - 位置検出方法、位置検出装置及び電子黒板 - Google Patents

位置検出方法、位置検出装置及び電子黒板 Download PDF

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市原 文夫
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Abstract

【課題】被検出体の位置の検出において、温度、湿度等の使用環境の影響を受けないため精度よく被検出体の位置を検出することができる位置検出方法及び位置検出装置、及びそれを用いた電子黒板を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の位置検出方法は、位置検出面が形成された導光体103の縁部から光を導入し光を導光体103内部の位置検出面の面方向に渡って全反射伝播させる光導入ステップと、被検出体107により散乱された光の散乱光を光学的位置検出部105により受光する受光ステップと、を備えた構成を有する。本発明の位置検出装置1は、位置検出面が形成された導光体103と、導光体103の縁部に配設され光を照射する赤外線LED101と、位置検出面に被検出体107が近接又は接触することにより発生する光の散乱光を受光する光学的位置検出部105と、を備えた構成を有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、位置検出面に近接又は接触する被検出体の位置を検出する位置検出方法及び位置検出装置、及びそれを用いて記載面の電子ペンの位置を検出する電子黒板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、多くの会議の場において電子黒板が用いられ、議事録の作成等のために会議の終了と共に記載内容をその場で複写し、会議を効果的に推進することが行われている。また、電子黒板は近年、従来のフェルトペンで記載面に記載し、記載内容を複写する機能のみならず、超音波等を利用した電子ペンの位置検出により、記載データを直接電気的にパソコン等に取り込むインタラクティブ化がおこなわれた電子黒板(以下、「インタラクティブ電子黒板」と記載する)が出現している(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図8は従来の電子黒板を示す構成図である。図8の電子黒板は、脚部に移動用のキャスタを具備し、会議室等の使用場所に手で押して移動可能であり、壁等の支えや固定も不要で自立可能な自立式可動型のインタラクティブ電子黒板である。
【0004】
図8において、200は従来の電子黒板、201は電子黒板の構造体、202は電子黒板の制御部、203は電子黒板の記載面、204は自立式の電子黒板を移動させ、会議の場等において適正位置に設置するためのキャスタ機構部、205は赤外光と超音波を受信する第1の受信部、206は赤外光と超音波を受信する第2の受信部、207は超音波発信部と赤外光発信部をもつ可動部としての電子ペンである。
【0005】
このように構成された電子黒板について、その動作等を説明する。
【0006】
電子黒板の制御部202には、電子黒板を駆動する電源スイッチ、複写スイッチ、記載面の送りスイッチ等の操作部及び複写用のプリンタ部等が搭載されている。電子黒板の記載面203に関しては、電子黒板は、固定した記載面を持つものや複数面の記載面を持つものがある。複数面の記載面を持つ電子黒板は通常、ベルト状の記載面が、電子黒板の制御部202の操作部に設けた記載面送りスイッチを操作することにより、右又は左方向に回転し、あらかじめ設定された複数のポジションに自動的に停止し、複数の異なる記載面を順次使用できるような構造になっている。書き込みは、この記載面に通常フェルトペン等で書きこまれる。電子ペン207においては、ペン先を記載面に押し付けた時スイッチが入り、赤外光及び超音波が発せられる構造になっている。直線距離1208は可動部である電子ペン207と第1の受信部205との間の距離であり、直線距離1209は電子ペン207と第2の受信部206との間の距離である。
【0007】
電子黒板としての使用法について説明すると、電子黒板を使用場所に設置し、記入者はフェルトペンで電子黒板の記載面203に記載し、会議を進行する。もし不要な部分が発生すれば、専用のイレーサで消すことも可能である。記載内容を複写する場合、要求に応じて電子黒板の制御部202の操作部にある複写キーを押すことにより、記載面の内容をイメージセンサ等により電気的に読み取り、内蔵された感熱式等のプリンタによりに記載面の記載内容を縮小複写することができる。また、複数の記載面を持ち、操作部に設けられた記載面送りスイッチを操作することにより、記載面であるフイルムを右又は左に送り新たな記載面を設定し、その新たな記載面に記載し、会議を続行することが可能である。このように電子黒板を使用すれば、効果的に会議の進行を行うことができるとともに、議事録などの資料をその場で複写作成することができる。
【0008】
図9は、インタラクティブ電子黒板とパソコンとを有する電子黒板システムを示す構成図である。
【0009】
図9において、200は電子黒板、201は電子黒板の構造体、202は電子黒板の制御部、203は電子黒板の記載面、204はキャスタ機構部、205は第1の超音波受信部、206は第2の超音波。208はプロジェクタ、209はパソコンである。
【0010】
このように構成された電子黒板システムの使用法について説明する。図9に示すように、電子黒板と共にプロジェクタ208を併用し、2つの受信部で受信した赤外光と超音波の伝播時間差により、それぞれの受信部と電子ペンとの間の距離を求め、電子ペンの位置を検出する。この検出した電子ペンの軌跡を文字データとしてパソコン209に取り込み、記載データとする。そして、パソコン209に取り込まれたデータを併用するプロジェクタ208を通じて投影し、電子黒板の記載面203上の電子ペンの記載位置に文字として投影表示する。このようにインタラクティブ電子黒板を使用すれば、電子データとして記載内容を取り込む、あるいはネットワーク等を通じて離れた場所への電気的な伝送が可能になり、会議の効率化及び情報伝達の効率化が可能である。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−207566号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のインタラクティブ電子黒板では、以下のような課題を有していた。
(1)電子ペン207の位置を検出するために超音波を利用した場合、電子黒板200を設置する環境の温度や湿度により超音波の音速が変わるため、位置の検出精度の低下を生じ、又、電子黒板200を設置した場所の周囲の壁での反射や電子黒板の構造体201での反射による検出精度の低下を生じるという課題を有していた。
(2)プロジェクタ208により電子黒板の記載面203に前面から投射して表示した場合、電子黒板の記載面203上に記載者等の影を生じ、視認性が低下すると共に位置の検出精度の低下を生じるという課題を有していた。
(3)電子ペン207には精密な電子回路が組込まれているため、使用中に落下させないよう取り扱いに注意が必要であり使用性に欠けるという課題を有していた。
【0013】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、位置検出面上の被検出体の位置の検出において、温度、湿度等の使用環境の影響を受けないため精度よく被検出体の位置を検出することができる位置検出方法及び位置検出装置、及びそれを用いた電子黒板を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の位置検出方法は、被検出体の位置を検出する位置検出方法であって、位置検出面が形成された導光体の縁部から光を導入し前記光を前記導光体内部の前記位置検出面の面方向に渡って全反射伝播させる光導入ステップと、前記被検出体により散乱された前記光の散乱光を光学的位置検出部により受光する受光ステップと、を備えた構成を有する。
【0015】
この構成により、位置検出面上の被検出体の位置の検出において、温度、湿度等の使用環境の影響を受けないため精度よく被検出体の位置を検出することができる位置検出方法を提供することができる。
【0016】
また、上記課題を解決するために本発明の位置検出装置は、被検出体の位置を検出する位置検出装置であって、位置検出面が形成された導光体と、前記導光体の縁部に配設され光を照射する発光部と、前記位置検出面に被検出体が近接又は接触することにより発生する前記光の散乱光を受光する光学的位置検出部と、を備えた構成を有する。
【0017】
この構成により、位置検出面上の被検出体の位置の検出において、温度、湿度等の使用環境の影響を受けないため精度よく被検出体の位置を検出することができる位置検出装置を提供することができる。
【0018】
また、上記課題を解決するために本発明の電子黒板は、被検出体の位置を検出する位置検出装置であって、位置検出面が形成された導光体と、前記導光体の縁部に配設され光を照射する発光部と、前記位置検出面に被検出体が近接又は接触することにより発生する前記光の散乱光を受光する光学的位置検出部と、を備えたことを特徴とする位置検出装置を備えた構成を有する。
【0019】
この構成により、位置検出面上の被検出体の位置の検出において、温度、湿度等の使用環境の影響を受けないため精度よく被検出体の位置を検出することができる位置検出装置を用いた電子黒板を提供することを提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、被検出体の位置を検出する位置検出方法であって、位置検出面が形成された導光体の縁部から光を導入し前記光を前記導光体内部の前記位置検出面の面方向に渡って全反射伝播させる光導入ステップと、前記被検出体により散乱された前記光の散乱光を光学的位置検出部により受光する受光ステップと、を備えた構成を有する。
【0021】
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)導光体表面上の被検出体の位置を、被検出体が前記導光体に近接又は接触することにより、前記導光体内を全反射伝播する光が導光体表面で散乱する光を光学的位置検出部で受光して検出することができる。
(2)被検出体に特殊な電子回路等を必要とせず、堅牢で構成が簡単で精度良く被検出体の位置が検出できる。
【0022】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の位置検出方法であって、前記位置検出面上に位置の基準として配設された2個以上の散乱部により前記被検出体の位置のキャリブレーションを行う補正ステップを備えた構成を有する。
【0023】
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)導光体の上に2個所以上の位置の基準となる散乱部を設け、移動する被検出体の位置のキャリブレーションを行うことにより、検出位置精度が高く、構成が簡便になる。
【0024】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の位置検出方法であって、前記光が赤外光である構成を有する。
【0025】
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。(1)前記発光体から発光され、導光体を全反射伝播し光学的位置検出部で検出する光が赤外光であるので、検出光が目に見えず、かつ操作性が良い。
【0026】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の位置検出方法であって、前記光学的位置検出部と前記導光体の間に配設された光学フィルタにより、前記光学フィルタを通過する前記散乱光の内可視光を減衰させ赤外光を透過させる光減衰ステップを備えた構成を有する。
【0027】
この構成により、請求項3の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)前記光学的位置検出部と前記導光体の間に可視光を減衰させ、赤外線を透過させるローパスフィルタ又は帯域フィルタを設けることにより、可視光と効率良く分離ができ効率的に検出できる。
【0028】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の位置検出方法であって、前記光が所定の周期又は所定の規則性を有する点滅発光で照射される構成を有する。
【0029】
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)前記発光部より発せられる光が特定の発光周期または特定の規則性を有する点滅発光とされ、前記光学的位置検出部はその点滅周期または点滅規則で受光された光の位置を検出することにより、点滅周期または点滅規則によって外光と効率的に検出信号を分離できる。
【0030】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の位置検出方法であって、前記光学的位置検出部がCCDセンサ又はCMOSセンサにより形成されている構成を有する。
【0031】
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)検出感度が高く、且つ高精度で位置検出ができる。
【0032】
本発明の請求項7に記載の発明は、被検出体の位置を検出する位置検出装置であって、位置検出面が形成された導光体と、前記導光体の縁部に配設され光を照射する発光部と、前記位置検出面に被検出体が近接又は接触することにより発生する前記光の散乱光を受光する光学的位置検出部と、を備えた構成を有する。
【0033】
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)導光体の端部に光を照射する発光部とその発光部により照射された光がその内部を全反射しながら伝播する導光体とその導光体からの散乱光を受光する光学的位置検出部を持ち、導光体の表面に被検出体が近接または接触し、発生する散乱光を受光することにより、被検出体の位置を検出することができる。
(2)電子回路の不要な被検出体の位置を精度良く検出できる。
【0034】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の位置検出装置であって、前記発光体から照射される前記光が赤外光である構成を有する。
【0035】
この構成により、請求項7の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)前記発光体から発光され、導光体を全反射伝播し光学的位置検出部で検出する光が赤外光であるので、検出光が目に見えず、かつ操作性が良い。
【0036】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の位置検出装置であって、前記光学的位置検出部と前記導光体の間に配設され、可視光を減衰させ赤外光を透過させる光学フィルタを備えた構成を有する。
【0037】
この構成により、請求項8の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)前記光学的位置検出部と前記導光体の間に可視光を減衰させ、赤外線を透過させるローパスフィルタ又は帯域フィルタを設けることにより、可視光と効率良く分離ができ効率的に検出できる。
【0038】
請求項10に記載の発明は、請求項7乃至9の内いずれか1項に記載の位置検出装置であって、前記発光部が所定の周期又は所定の規則性を有する点滅発光を行い前記光を照射する構成を有する。
【0039】
この構成により、請求項7乃至9の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)前記発光部より発せられる光が特定の発光周期または特定の規則性を有する点滅発光とされ、前記光学的位置検出部はその点滅周期または点滅規則で受光された光の位置を検出することにより、点滅周期または点滅規則によって外光と検出信号を効率的に分離できる。
【0040】
請求項11に記載の発明は、請求項7乃至10の内いずれか1項に記載の位置検出装置であって、前記位置検出面上に位置の基準として配設され前記散乱部により前記被検出体の位置のキャリブレーションを行う2個以上の散乱部を備えた構成を有する。
【0041】
この構成により、請求項7乃至10の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)導光体の上に2個所以上の位置の基準となる散乱部を設け、移動する被検出体の位置のキャリブレーションを行うことにより、検出位置精度が高く、構成が簡便になる。
【0042】
請求項12に記載の発明は、請求項7乃至11の内いずれか1項に記載の位置検出装置であって、画像投射部と、前記画像投射部の光を投影する透明又は半透明の光を透過散乱するスクリーン部と、を有し、前記画像投射部より前記スクリーン部の背面に画像を投射するとともに、前記スクリーン部の前部に配設した前記導光体で発生する散乱光を前記スクリーン部の後部又は前記導光体の前部に配設された前記光学的位置検出部により前記被検出体の位置を検出し、画像投射装置で被検出体の位置を表示する構成を有する。
【0043】
この構成により、請求項7乃至11の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)画像投射部を備え、投射部部より半透明または光を透過散乱するスクリーンに背面より画像を投射し投射側の反対方向から画像を見る背面投射装置において、背面部又は前面部に設置した光学的位置検出部によりに導光体表面上またはそれに近接して存在、移動する被検出体の位置を検出することを特徴とする位置検出装置であって被検出体の位置を精度よく検出できる。
【0044】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の位置検出装置であって、前記光学的位置検出部が前記画像投射部の近傍に配設されている構成を有する。
【0045】
この構成により、請求項12の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)投射装置の近傍に光学的位置検出部を設置することにより投射系と光学系を少なくとも一部を共用できる。
【0046】
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13に記載の位置検出装置であって、前記画像投射部の投射光学系の少なくとも一部を前記光学的位置検出部による位置検出の光学系と共用した構成を有する。
【0047】
この構成により、請求項12又は13の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)光学的位置検出部用の光学系の一部又は全てが不要になり構成が簡単になる。
【0048】
請求項15に記載の発明は、請求項7乃至14の内いずれか1項に記載の位置検出装置であって、前記光学的位置検出部がCCDセンサ又はCMOSセンサにより形成されている構成を有する。
【0049】
この構成により、請求項7乃至14の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)検出感度が高く、且つ位置精度が高く検出ができる。
【0050】
請求項16に記載の発明は、請求項7乃至15の内いずれか1項に記載の位置検出装置を備えた構成を有する。
【0051】
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)簡単な構成で精度のよい検出のできる電子黒板が構成できる。
【0052】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0053】
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1における位置検出装置の構成図である。
【0054】
図中、1は位置検出装置、101は赤外光を照射する赤外線LED、102は後述の導光体の内部で全反射せずに漏れ出てくる赤外光を吸収する吸収遮蔽体、103は平板状に形成され内部を赤外光が伝播する導光体、104は導光体103の縁部から漏れ出てくる赤外光を吸収する吸収遮蔽体、105は後述のCCDエリアセンサとレンズを用いた光学的位置検出部、106aは導光体103の背面側に配設されたCCDエリアセンサ、106bは導光体103とCCDエリアセンサ106aの間に配設されCCDエリアセンサ106aに結像させるためのレンズ、107は導光体上の位置が検出される被検出体である。
【0055】
なお、導光体103表面に近接又は接触する被検出体107の表面は光を散乱させ易い構造になっている。
【0056】
以上のように構成された本実施の形態1における位置検出装置について、以下その動作を図を用いて説明する。
【0057】
導光体103の端面より、導光体103内部に赤外線LED101から赤外光が照射される。照射された赤外光は導光体103内を全反射し伝播する(光導入ステップ)。
【0058】
導光体103内を伝播する赤外光は全反射するような入射角に設定され赤外線LED101から照射される。導光体103の端面部で全反射されない赤外光は導光体103の端部に設けられた吸収遮蔽体102で吸収される。また導光体103内を伝播し他端縁部に達した光も他端縁部に設けられた吸収遮蔽体104で吸収され、導光体103内の光は導光体103より外に漏れ出てくることはない。従って、通常は導光体103外に設けられたCCDエリアセンサ106aを用いた光学的位置検出部105に赤外線LED101から照射された赤外光が直接検出されることはない。
【0059】
ここで、導光体103を全反射し伝播する光は、導光体103の表面に非常に近接した領域においてエバネッセント光として導光体103外の近接場に存在する。従って被検出体107が導光体103に近接した場合、被検出体107がこのエバネッセント光を散乱させる。被検出体107による散乱により発生する散乱光の一部は導光体103を通り抜け光学的位置検出部105に向かい、CCDエリアセンサ106aに受光される(受光ステップ)。
【0060】
なお、光学的位置検出部105は、CCDエリアセンサ106aとレンズ106bを用いたもので構成されている。CCDエリアセンサ106aは赤外領域まで良好な感度を有し且つ導光体103がCCDエリアセンサ106a上に結像するよう設定されているので、レンズ106bによりCCDエリアセンサ106a上に結像された散乱光の位置は導光体103上の被検出体107の位置と相関を有する。したがって、CCDエリアセンサ106a上の映像信号を検出することにより導光体103上の被検出体107の位置を検出することができる。
【0061】
また、被検出体107が導光体103に更に接近して接触した場合は、被検出体107の一部が導光体103に接触すると共に一部は接触せず近接している。したがって、被検出体107の導光体103に近接した部分により、エバネッセント光の散乱による散乱光が生じる。また、導光体103に導光体103と屈折率の異なる物質でできた被検出体107が接触した場合も、その接触部分より散乱光を生じ、同様に散乱光として光学的位置検出部105のCCDエリアセンサ106aにより検出され、被検出体107の位置を検出する事ができる。
【0062】
なお、位置が検出される被検出体107は導光体103に近接又は接触することによってエバネッセント光が散乱し散乱光を生ずる物体であればよく、被検出体107の内部に専用の電子回路等を内蔵する必要がなく構成が簡単で大きさも自由に設定でき且つ堅牢なものとすることができる。
【0063】
また、被検出体107が点状に導光体103に近接又は接触する場合だけでなく、面状に近接又は接触する場合、すなわち被検出体107がその大きさに広がりをもつ場合においても、光学的位置検出部105で散乱光を受光することにより生じた映像信号を電気的あるいはソフトウエア的処理により演算して散乱光の中心すなわち被検出体107の中心を求めることができ、これにより被検出体107の位置を求めることが可能である。
【0064】
なお、光学的位置検出部105としてCCDエリアセンサ106a及びレンズ106bを有する赤外線カメラを用いることもできる。
【0065】
次に、光学的位置検出部105としてCCDエリアセンサ106aを用いた赤外線カメラの映像信号より被検出体の水平位置を求める場合について説明する。
【0066】
図2は赤外線カメラの映像信号の出力波形を示す図である。
【0067】
図2において、109は赤外線カメラ(光学的位置検出部105)からの出力波形、110は水平同期信号、111は映像信号、112は水平周期、113は被検出体107による散乱光を受光した部分の映像信号、114は水平位置のキャリブレーション位置、115はキャリブレーション位置114と映像信号113の検出位置との時間差である。
【0068】
導光体103表面のエバネッセント光である赤外光は、導光体103表面に被検出体107が近接又は接触することにより散乱し、赤外線カメラ(光学的位置検出部105)に入射する。赤外線カメラ(光学的位置検出部105)に入射した赤外光はレンズ106bによってCCDエリアセンサ106a上に結像し、赤外線カメラ(光学的位置検出部105)からの映像信号111に映像信号113として捕らえられる。赤外線カメラ(光学的位置検出部105)のCCDエリアセンサ106aは、その基準信号となる水平同期信号110が水晶発振子等により生成され、非常に正確な周期で制御されている。したがって水平同期信号110は一定の水平周期112で繰り返されて出力されている。このとき既知の位置であるキャリブレーション位置114において映像信号111をキャリブレーションし、キャリブレーション位置114と検出されたCCDエリアセンサ106bの映像信号113の位置との時間差115を計測することにより、被検出体107の水平位置を検出することができる。
【0069】
次に、光学的位置検出部105としてCCDエリアセンサ106aを用いた赤外線カメラの映像信号より被検出体の垂直位置を求める場合について説明する。
【0070】
図3は赤外線カメラの映像信号の出力波形を示す図である。
【0071】
図3において、116は赤外線カメラ(光学的位置検出部105)からの出力波形、117は垂直同期信号、118は映像信号、119は垂直周期、120は被検出体107による散乱光を受光した部分の映像信号、121は垂直位置のキャリブレーション位置、122はキャリブレーション位置121と映像信号120の検出位置との時間差である。
【0072】
導光体103表面のエバネッセント光である赤外光は、導光体103表面に被検出体107が近接又は接触することにより散乱し、赤外線カメラ(光学的位置検出部105)に入射する。赤外線カメラ(光学的位置検出部105)に入射した赤外光はレンズ106bによってCCDエリアセンサ106a上に結像し、赤外線カメラ(光学的位置検出部105)からの映像信号118に映像信号120として捕らえられる。赤外線カメラ(光学的位置検出部105)のCCDエリアセンサ106aは、その基準信号となる垂直同期信号117が水晶発振子等により生成され、非常に正確な周期で制御されている。したがって垂直同期信号117は一定の水平周期119で繰り返されて出力されている。このとき既知の位置であるキャリブレーション位置121において映像信号118をキャリブレーションし、キャリブレーション位置121と検出されたCCDエリアセンサ106bの映像信号120の位置との時間差122を計測することにより、被検出体107の垂直位置を検出することができる。
【0073】
また、水平位置検出と垂直位置検出の各々の場合について、時間差を測定するのではなく、キャリブレーション位置と赤外光を検出した映像信号の出力のCCD画素数を計数しても同様の効果を得ることができる。
【0074】
以上のように、本実施の形態1における位置検出装置は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)光導入ステップにより導光体103内に赤外光を導入し、赤外光の全反射により導光体103表面に発生したエバネッセント光を被検出体107により散乱させ、その散乱光を受光ステップによりCCDエリアセンサ106aで受光し、そのCCDエリアセンサ106aの映像信号を検出することにより導光体103上の被検出体107の位置を検出することができる
(2)被検出体107は導光体103に近接又は接触することによってエバネッセント光が散乱し散乱光を生ずる物体であればよいので、被検出体107の内部に専用の電子回路等を内蔵する必要がなく構成が簡単で大きさも自由に設定でき且つ堅牢なものとすることができる。
(3)既知の位置であるキャリブレーション位置114及び121において映像信号111及び118をキャリブレーションし、キャリブレーション位置114及び121と検出されたCCDエリアセンサ106bの映像信号113及び120の位置との時間差115及び122を計測することにより、被検出体107の水平位置及び垂直位置を検出することができる。
【0075】
(実施の形態2)
図4は本実施の形態2における位置検出装置の平面図である。
【0076】
図4において、102は吸収遮蔽体、103は導光体、107は被検出体であり、これらは図1において説明したものと同様であるので同一の符号を付けて説明を省略する。123、124、125は被検出体107の位置データを補正するための第1、第2、第3の散乱部である。
【0077】
第1、第2、第3の散乱部123、124、125の各々の導光体103上の位置は予め設定された既知の位置である。
【0078】
以上のように構成された本実施の形態2における位置検出装置の動作は、第1、第2、第3の散乱部123、124、125を用いて補正を行うこと以外は、実施の形態1において説明したものと同様である。以下、第1、第2、第3の散乱部123、124、125を用いた補正動作を説明し、その他の動作は説明を省略する。
【0079】
導光体103上に第1、第2、第3の散乱部123、124、125を配設し、機器の起動時または常時各々の散乱部123、124、125により散乱される散乱光をCCDエリアセンサで検出し、導光体103上の位置を検出する。散乱部123、124、125の位置は既知であるので、被検出体107が導光体103に近接又は接触することにより発生した散乱光の位置は、基準となる散乱部123、124、125との相対位置を求めることにより、絶対位置を補正し求めることができる。この様に起動時又は常時導光体103に対する基準位置を補正することにより精度よく被検出体の位置を検出することができる。
【0080】
なお、本実施の形態2においては、キャリブレーション用の散乱部を3個設けているが、水平、垂直の2成分を補正すればよいので、例えば導光体103上の対角に2個所設ける等、2個所以上の位置の基準となる散乱部を設ければ同様の効果を得ることができる。
【0081】
また、キャリブレーション用の散乱部の位置を本実施の形態2では独立した3つの部分で説明したが、基準となる散乱部は位置が既知であれば、独立して存在する必要はなく、導光体103上に形成された幾何学的に連続した模様であっても同様の効果を得ることができる。
【0082】
以上のように本実施の形態2における位置検出装置は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)機器の起動時又は常時、第1、第2、第3の散乱部123、124、125を用いて導光体103に対する基準位置を校正することにより精度よく被検出体の位置を検出することができる。
【0083】
(実施の形態3)
図5は本実施の形態3における電子黒板の構成図である。
【0084】
131は本実施の形態3における電子黒板、132は投射部、133は投射部132より投射された画像を反射する第1のミラー、134は第1のミラー133により反射された画像を反射する第2のミラー、135は半透明のスクリーン、136は導光体、137は赤外線LED及び導光体136内を全反射せず漏れで出てくる光を吸収、遮蔽する吸収遮蔽体で構成された照明部、138は被検出体である。被検出体138は導光体136に文字や絵等を記載可能なペンにより形成され、表面で光を散乱し易い構造になっている。139はスクリーン135の背面に設置され赤外光を検出するCCDエリアセンサを用いた赤外線カメラである光学的位置検出部、140は光学的位置検出部139より被検出体138の位置データを取り込み、表示データを投射部132に出力するパソコンである。
【0085】
以上のように構成された本実施の形態3における電子黒板について、以下その動作を図を用いて説明する。
【0086】
被検出体138を導光体136の表面上に接触させ文字や図形を記載をすると、被検出体138の軌跡に応じ被検出体138は導光体103表面に発生したエバネッセント光である赤外光を散乱する。なお、赤外光を導光体136に導入し全反射させエバネッセント光が発生する動作は、実施の形態1で説明した動作と同様であるので、説明を省略する。スクリーン135は画像を結像し目視できるよう光を透過散乱する半透明体で構成されているため赤外光を更に散乱させながら透過させる。散乱した赤外光はスクリーン135の背面に設置された光学的位置検出部139により検出される。光学的位置検出部139の赤外線カメラはエリアセンサであるので、被検出体138により散乱光のスクリーン135上の散乱位置とエリアセンサ上の撮像位置は相関を有し、画像の表示位置及び被検出体138の位置をキャリブレーションによって補正するか、位置が既知であるキャリブレーション用の散乱部を設けることによりスクリーン135上の被検出体138の位置を検出することができる。
【0087】
ここで、被検出体138はペンとして説明をおこなったが、ペンに関わらず表面で散乱を起こす物体であれば位置検出ができるので、例えば指等でもよく、位置検出を行うことができる。
【0088】
以上のように、本実施の形態3における電子黒板は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)被検出体138により散乱光のスクリーン135上の散乱位置とエリアセンサ上の撮像位置は相関を有しているので、画像の表示位置及び被検出体138の位置をキャリブレーションによって補正するか、位置が既知であるキャリブレーション用の散乱部を設けることによりスクリーン135上の被検出体138の位置を検出することができる。
【0089】
(実施の形態4)
図6は本実施の形態4における電子黒板の構成図である。
【0090】
図6において、131は電子黒板、132は投射部、133は第1のミラー、134は第2のミラー、135はスクリーン、136は導光体、137は照明部、138は被検出体、140はパソコンであり、これらは図5において説明したものと同様であるので同一の符号を付けて説明を省略する。139′は投射部132の近傍に設置され赤外光を検出するCCDエリアセンサを用いた赤外線カメラである光学的位置検出部、141は光学的位置検出部139の前部に設置され可視光を減衰させ赤外線を透過する光学フィルタである。
【0091】
なお、光学フィルタ141としては、帯域フィルタやローパスフィルタ等が用いられる。
【0092】
以上のように構成された本実施の形態4における電子黒板について、以下その動作を図を用いて説明する。
【0093】
被検出体138を導光体136の表面上に接触させ文字や図形を記載をすると、被検出体138の軌跡に応じ被検出体138は導光体103表面に発生したエバネッセント光である赤外光を散乱する。なお、赤外光を導光体136に導入し全反射させエバネッセント光が発生する動作は、実施の形態1で説明した動作と同様であるので、説明を省略する。スクリーン135は画像を結像し目視できるよう光を透過散乱する半透明体で構成されているため赤外光を更に散乱させながら透過させる。散乱した赤外光は半透明のスクリーン135を透過した後、第2のミラー134及び第1のミラー133で反射し、投射部132の近傍に設置された光学的位置検出部139′により検出される。光学的位置検出部139′の赤外線カメラはエリアセンサであるので、被検出体138により散乱光のスクリーン135上の散乱位置とエリアセンサ上の撮像位置は相関を有し、画像の表示位置及び被検出体138の位置をキャリブレーションによって補正することによりスクリーン135上の被検出体138の位置を検出することができる。
【0094】
検出した被検出部138の軌跡を文字データとしてパソコン140に取り込み記載データとする。そして、パソコン140に取り込まれたデータを投射部132を通じて被検出体138の記載位置に文字としてスクリーン135上に投影し表示する。
【0095】
ここでエリアセンサとして、CCDエリアセンサを用いることにより、赤外領域まで高い感度を持つ事ができるとともに、高い解像度を可能とすることができ、分解能が高くかつ各画素の並びの精度が良いため位置精度の良い検出が可能になる。被検出体138により散乱する光は赤外線であり、光学的位置検出部139′のエリアセンサが赤外線に感度をもつ赤外線カメラである場合は、投射部132により投射された可視光の表示データと容易に分離でき、確実に画面上の被検出体138の位置を特定できる。
【0096】
なお、このとき光学的位置検出部139′として、赤外線カメラの代わりに赤外領域に感度を持つエリアセンサを用い、図6に示すようにエリアセンサ(光学的位置検出部139′)とスクリーン135の間に赤外線を透過する光学フィルタ141を設置しても同様の効果を得る事ができる。
【0097】
また、このとき、赤外光を透過する光学フィルタ141を設置する位置は、エリアセンサ(光学的位置検出部139′)とスクリーンの間であれば図6に示す位置に特定されるものではない。
【0098】
また、被検出体138が導光体136に近接又は接触したときにのみ、被検出体138による散乱光は発生するので、記載すべき筆跡の部分のみ赤外光を散乱させることができ、光学的位置検出部139′により受光した部分のみを軌跡データとすることができる。これにより、筆跡部分と単なる被検出体138の移動とを簡単に分離することができ、文字及び図形として赤外光の発光位置を軌跡データとすることができ、通常紙等に筆記するの同様の操作でよく利便性がよい。
【0099】
また、発光する赤外線LEDの発光を電気的又は機械的に断続させ、導光体136に照射する赤外光の発光周期を所定の周期とする事により、エリアセンサで受光時の受光信号を特定周期で弁別することができ、別設された他の発光部からの光と容易に分離する事ができ被検出体の検出精度を高くする事ができる。
【0100】
また、赤外線LEDの発光を電気的又は機械的に断続させ、導光体136に照射する赤外光の発光周期を特定の規則性を持った繰り返し発光とする事により、エリアセンサで受光時の受光信号を特定の規則性をもつ周期で弁別することができ、これにより、別設された他の発光部からの光と容易に分離する事ができ検出精度を高くする事ができる。
【0101】
これらの周期性及び規則性をもつ受光信号の弁別は、ハードウエアのみならずソフトウエア処理によって行うこともでき同様の効果を得ることができる。
【0102】
以上のように本実施の形態4における電子黒板は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)被検出体138により散乱された散乱光のスクリーン135上の散乱位置とエリアセンサ上の撮像位置は相関を有しているので、画像の表示位置及び被検出体138の位置をキャリブレーションによって補正することによりスクリーン135上の被検出体138の位置を検出することができる。
(2)光学的位置検出部139′とスクリーン135の間に赤外線を透過する光学フィルタ141を設置することにより、投射部132により投射された可視光の表示データと容易に分離でき、確実に画面上の被検出体138の位置を特定できる。
(3)被検出体138が導光体136に近接又は接触したときにのみ、被検出体138による散乱光は発生するので、記載すべき筆跡の部分のみ赤外光を散乱させることができ、これにより、筆跡部分と単なる被検出体138の移動とを簡単に分離することができ、文字及び図形として赤外光の発光位置を軌跡データとすることができ、通常紙等に筆記するの同様の操作でよく利便性がよい。
(4)発光する赤外線LEDの発光を電気的又は機械的に断続させ、導光体136に照射する赤外光の発光周期を所定の周期とすることにより、エリアセンサで受光時の受光信号を特定周期で弁別することができ、別設された他の発光部からの光と容易に分離する事ができ被検出体の検出精度を高くする事ができる。
(5)赤外線LEDの発光を電気的又は機械的に断続させ、導光体136に照射する赤外光の発光周期を特定の規則性を持った繰り返し発光とする事により、エリアセンサで受光時の受光信号を特定の規則性をもつ周期で弁別することができ、これにより、別設された他の発光部からの光と容易に分離することができ検出精度を高くすることができる。
【0103】
(実施の形態5)
図7は本実施の形態5における電子黒板の構造図である。
【0104】
図7において、131は電子黒板装置、136は導光体、138は被検出体であり、これらは図5又は6において説明したものと同様であるので同一の符号を付けて説明を省略する。143、144、145は被検出体138の導光体136上の位置データを補正するための第1、第2、第3の散乱部である。第1、第2、第3の散乱部143、144、145の位置は、予め設定した既知の位置である。なお、第1、第2、第3の散乱部143、144、145は、例えば導光体136の表面に凹凸を形成する等したものを用いることもできる。
【0105】
以上のように構成された本実施の形態5における電子黒板について、以下その動作を図を用いて説明する。
【0106】
導光体136の有効領域すなわち背面側から画像が投射可能な領域の周囲付近にそれぞれ散乱部143、144、145を配置する。機器の起動時または常時各々の散乱部143、144、145からの散乱光を図示しない光学的位置検出部のエリアセンサで検出しその位置を検出することにより、エリアセンサ上の画像位置と導光体136上の位置を補正する。このように導光体136に対する基準位置を補正することにより精度よく電子ペンの位置を検出できる。
【0107】
この例ではキャリブレーション用の散乱位置を3個所で説明したが、水平、垂直の2成分を補正すればよく、例えば対角に2個設ける等、2個以上の赤外発光素子を設ければ同様の効果を得ることができる。
【0108】
以上のように本実施の形態5における電子黒板は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)機器の起動時または常時各々の散乱部143、144、145からの散乱光を光学的位置検出部のエリアセンサで検出しその位置を検出することにより、エリアセンサ上の画像位置と導光体136上の位置を補正することができ、導光体136に対する基準位置を補正することにより精度よく電子ペンの位置を検出できる。
【0109】
【発明の効果】
以上のように、本発明の位置検出方法、位置検出装置及び電子黒板によれば、以下のような有利な効果が得られる。
【0110】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)導光体表面上の被検出体の位置を、被検出体が前記導光体に近接又は接触することにより、前記導光体内を全反射伝播する光が導光体表面で散乱する光を光学的位置検出部で受光して検出することができる位置検出方法を提供することができる。
(2)被検出体に特殊な電子回路等を必要とせず、堅牢で構成が簡単で精度良く被検出体の位置が検出できる位置検出方法を提供することができる。
【0111】
本発明の請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)導光体の上に2個所以上の位置の基準となる散乱部を設け、移動する被検出体の位置のキャリブレーションを行うことにより、検出位置精度が高く、構成が簡便になる位置検出方法を提供することができる。
【0112】
本発明の請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)前記発光体から発光され、導光体を全反射伝播し光学的位置検出部で検出する光が赤外光であるので、検出光が目に見えず、かつ操作性が良い位置検出方法を提供することができる。
【0113】
本発明の請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)前記光学的位置検出部と前記導光体の間に可視光を減衰させ、赤外線を透過させるローパスフィルタ又は帯域フィルタを設けることにより、可視光と効率良く分離ができ効率的に検出できる位置検出方法を提供することができる。
【0114】
本発明の請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)前記発光部より発せられる光が特定の発光周期または特定の規則性を有する点滅発光とされ、前記光学的位置検出部はその点滅周期または点滅規則で受光された光の位置を検出することにより、点滅周期または点滅規則によって外光と効率的に検出信号を分離できる位置検出方法を提供することができる。
【0115】
本発明の請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)検出感度が高く、且つ高精度で位置検出ができる位置検出方法を提供することができる。
【0116】
本発明の請求項7に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)導光体の端部に光を照射する発光部とその発光部により照射された光がその内部を全反射しながら伝播する導光体とその導光体からの散乱光を受光する光学的位置検出部を持ち、導光体の表面に被検出体が近接または接触し、発生する散乱光を受光することにより、被検出体の位置を検出することができる位置検出装置を提供することができる。
(2)電子回路の不要な被検出体の位置を精度良く検出できる位置検出装置を提供することができる。
【0117】
本発明の請求項8に記載の発明によれば、請求項7の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)前記発光体から発光され、導光体を全反射伝播し光学的位置検出部で検出する光が赤外光であるので、検出光が目に見えず、かつ操作性が良い位置検出装置を提供することができる。
【0118】
本発明の請求項9に記載の発明によれば、請求項8の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)前記光学的位置検出部と前記導光体の間に可視光を減衰させ、赤外線を透過させるローパスフィルタ又は帯域フィルタを設けることにより、可視光と効率良く分離ができ効率的に検出できる位置検出装置を提供することができる。
【0119】
本発明の請求項10に記載の発明によれば、請求項7乃至9の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)前記発光部より発せられる光が特定の発光周期または特定の規則性を有する点滅発光とされ、前記光学的位置検出部はその点滅周期または点滅規則で受光された光の位置を検出することにより、点滅周期または点滅規則によって外光と検出信号を効率的に分離できる位置検出装置を提供することができる。
【0120】
本発明の請求項11に記載の発明によれば、請求項7乃至10の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)導光体の上に2個所以上の位置の基準となる散乱部を設け、移動する被検出体の位置のキャリブレーションを行うことにより、検出位置精度が高く、構成が簡便になる位置検出装置を提供することができる。
【0121】
本発明の請求項12に記載の発明によれば、請求項7乃至11の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)画像投射部を備え、投射部部より半透明または光を透過散乱するスクリーンに背面より画像を投射し投射側の反対方向から画像を見る背面投射装置において、背面部又は前面部に設置した光学的位置検出部によりに導光体表面上またはそれに近接して存在、移動する被検出体の位置を検出することを特徴とする位置検出装置であって被検出体の位置を精度よく検出できる位置検出装置を提供することができる。
【0122】
本発明の請求項13に記載の発明によれば、請求項12の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)投射装置の近傍に光学的位置検出部を設置することにより投射系と光学系を少なくとも一部を共用できる位置検出装置を提供することができる。
【0123】
本発明の請求項14に記載の発明によれば、請求項12又は13の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)光学的位置検出部用の光学系の一部又は全てが不要になり構成が簡単になる位置検出装置を提供することができる。
【0124】
本発明の請求項15に記載の発明によれば、請求項7乃至14の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)検出感度が高く、且つ位置精度が高く検出ができる位置検出装置を提供することができる。
【0125】
本発明の請求項16に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)簡単な構成で精度のよい検出のできる電子黒板が構成できる電子黒板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態1における位置検出装置の構成図
【図2】赤外線カメラの映像信号の出力波形を示す図
【図3】赤外線カメラの映像信号の出力波形を示す図
【図4】本実施の形態2における位置検出装置の平面図
【図5】本実施の形態3における電子黒板の構成図
【図6】本実施の形態4における電子黒板の構成図
【図7】本実施の形態5における電子黒板の構造図
【図8】従来の電子黒板を示す構成図
【図9】インタラクティブ電子黒板とパソコンとを有する電子黒板システムを示す構成図
【符号の説明】
1 位置検出装置
101 赤外線LED
102 吸収遮蔽体
103 導光体
104 吸収遮蔽体
105 光学的位置検出部
106a CCDエリアセンサ
106b レンズ
107 被検出体
109 出力波形
110 水平同期信号
111 映像信号
112 水平周期
113 映像信号
114 キャリブレーション位置
115 時間差
116 出力波形
117 垂直同期信号
118 映像信号
119 垂直周期
120 映像信号
121 キャリブレーション位置
122 時間差
123 第1の散乱部
124 第2の散乱部
125 第3の散乱部
131 電子黒板
132 投射部
133 第1のミラー
134 第2のミラー
135 スクリーン
136 導光体
137 照明部
138 被検出体
139 光学的位置検出部
139′ 光学的位置検出部
140 パソコン
141 光学フィルタ
142 吸収遮蔽体
143 第1の散乱部
144 第2の散乱部
145 第3の散乱部
201 電子黒板の構造体
202 電子黒板の制御部
203 電子黒板の記載面
204 キャスタ機構部
205 第1の超音波受信部
206 第2の超音波受信部
207 電子ペン
208 プロジェクタ
209 パソコン

Claims (16)

  1. 被検出体の位置を検出する位置検出方法であって、
    位置検出面が形成された導光体の縁部から光を導入し前記光を前記導光体内部の前記位置検出面の面方向に渡って全反射伝播させる光導入ステップと、
    前記被検出体により散乱された前記光の散乱光を光学的位置検出部により受光する受光ステップと、
    を備えたことを特徴とする位置検出方法。
  2. 前記位置検出面上に位置の基準として配設された2個以上の散乱部により前記被検出体の位置のキャリブレーションを行う補正ステップを備えたことを特徴とする請求項1に記載の位置検出方法。
  3. 前記光が赤外光であることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置検出方法。
  4. 前記光学的位置検出部と前記導光体の間に配設された光学フィルタにより、前記光学フィルタを通過する前記散乱光の内可視光を減衰させ赤外光を透過させる光減衰ステップを備えたことを特徴とする請求項3に記載の位置検出方法。
  5. 前記光が所定の周期又は所定の規則性を有する点滅発光で照射されることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の位置検出方法。
  6. 前記光学的位置検出部がCCDセンサ又はCMOSセンサにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の位置検出方法。
  7. 被検出体の位置を検出する位置検出装置であって、位置検出面が形成された導光体と、前記導光体の縁部に配設され光を照射する発光部と、前記位置検出面に被検出体が近接又は接触することにより発生する前記光の散乱光を受光する光学的位置検出部と、を備えたことを特徴とする位置検出装置。
  8. 前記発光体から照射される前記光が赤外光であることを特徴とする請求項7に記載の位置検出装置。
  9. 前記光学的位置検出部と前記導光体の間に配設され、可視光を減衰させ赤外光を透過させる光学フィルタを備えたことを特徴とする請求項8に記載の位置検出装置。
  10. 前記発光部が所定の周期又は所定の規則性を有する点滅発光を行い前記光を照射することを特徴とする請求項7乃至9の内いずれか1項に記載の位置検出装置。
  11. 前記位置検出面上に位置の基準として配設され前記散乱部により前記被検出体の位置のキャリブレーションを行う2個以上の散乱部を備えたことを特徴とする請求項7乃至10の内いずれか1項に記載の位置検出装置。
  12. 画像投射部と、前記画像投射部の光を投影する透明又は半透明の光を透過散乱するスクリーン部とを有し、前記画像投射部より前記スクリーン部の背面に画像を投射するとともに、前記スクリーン部の前部に配設した前記導光体で発生する散乱光を前記スクリーン部の後部又は前記導光体の前部に配設された前記光学的位置検出部により前記被検出体の位置を検出し、画像投射装置で被検出体の位置を表示することを特徴とする請求項7乃至11の内いずれか1項に記載の位置検出装置。
  13. 前記光学的位置検出部が前記画像投射部の近傍に配設されていることを特徴とする請求項12に記載の位置検出装置。
  14. 前記画像投射部の投射光学系の少なくとも一部を前記光学的位置検出部による位置検出の光学系と共用したことを特徴とする請求項12又は13に記載の位置検出装置。
  15. 前記光学的位置検出部がCCDセンサ又はCMOSセンサにより形成されていることを特徴とする請求項7乃至14の内いずれか1項に記載の位置検出装置。
  16. 請求項7乃至15の内いずれか1項に記載の位置検出装置を備えたことを特徴とする電子黒板。
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