JP2004101293A - 自動分析機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】試薬の溶解不良を簡易に検出して分析信頼性を高めるようにした小型の自動分析機器を提供する。
【解決手段】乾燥状態の試薬Rを収容したキュベット11へ溶解液を注入して試薬を溶解した後に、該キュベット11内へ検体液を分注して試薬と検体液とを混合し、その呈色変化を測光して検体成分の分析を行う自動分析機器1であり、キュベット11内の試薬と検体液の呈色変化を透過測光する測光部5を備え、この測光部5による初期測光により試薬の溶解不良を検出する。初期測光に基づく初期吸光度cが所定閾値s以下であることより試薬の溶解不良を検出する。
【選択図】     図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、便潜血分析等が行える小型の自動分析機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、集団検診等で集められた検体より便潜血分析を自動的に行う大型の分析装置は知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この大型の分析装置は、使い捨てまたは洗浄して再使用するキュベット(混合容器)を多量にセットし、このキュベットを直線移送しつつ、空のキュベットに検体採取容器から検体液を、試薬ボトルから液状試薬をそれぞれ分注し、その呈色度合いの測光を行うようになっている。
【0004】
なお、上記検体採取容器は、スティック状の採取棒に採取した便検体を容器内の保存液に浸けて溶解・保存するもので、この検体採取容器をそのまま分析装置にセットし、装置内で先端部をカットして前記キュベットへ検体液を注入している。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−35969号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の自動分析装置では、装置が大型で多量の検体を分析するのに適したもので、検体数が少なく測定頻度の少ない場合には、高価で不向きであるとともに、操作・管理が複雑である問題を有する。
【0007】
例えば、前述の試薬はその保管条件の影響を受けて分析特性が変化するものであり、冷蔵庫等に保管する必要があり、少量の検査でも試薬ボトルを保管庫から出し入れしなければならず、消費量が少なく1つの試薬ボトルの使用期間が長くなると特性が劣化する原因となり、試薬の管理が煩雑となり、少ない検体数を対象とした小型の分析機器を企図するのが困難となっている。
【0008】
また、試薬特性が劣化すると分析精度を維持するための分析特性を補正するキャリブレーションが必要となり、操作、管理が煩雑で、操作の簡素化を図る際の障害となっている。
【0009】
そこで、本発明者らは上記点に対し、キュベットに予め乾燥状態の試薬を収容しておき、検体数に応じたキュベットを必要数だけ装置にセットし、このキュベットへ溶解液を注入して試薬を溶解した後に検体液を分注し、試薬と検体液とを混合し、その呈色変化を測光して、分析数の少ない場合にも簡易な操作で検体成分の自動分析が行えるようにした小型の自動分析装置を開発している。
【0010】
ところで、便潜血分析用の試薬は、例えばヘモグロビンと反応する金コロイド試薬が使用されるが、この試薬を凍結乾燥して封入した試薬入りキュベットにおいては、この凍結乾燥された試薬は非常に吸湿性が高く、溶解液で溶解する前に吸湿すると、変質して溶解液を注入しても完全な溶解状態が得られない問題があることが判明した。
【0011】
上記のように凍結乾燥された試薬は湿気に弱く、このためキュベットの開口部のシールは完全なものではなくてはならない。しかし、シールにピンホールが発生することなどのシール不完全により、試薬が湿気を吸湿すると、アメ状のものとなり溶解できなくなる。万が一このような状態となったときには、溶解不良の試料液に、所定量の検体液を分注しても、その検体成分(ヘモグロビン)に対応した呈色変化を得ることができず、大きな分析誤差が発生して信頼性が低下する。
【0012】
そこで、本発明は上記点に鑑み、試薬の溶解不良を簡易に検出して分析信頼性を高めるようにした小型の自動分析機器を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動分析機器は、乾燥状態の試薬を収容したキュベットへ溶解液を注入して試薬を溶解した後に、該キュベット内へ検体液を分注して前記試薬と検体液とを混合し、その呈色変化を測光して検体成分の分析を行う自動分析機器であって、前記キュベット内の試薬と検体液の呈色変化を透過測光する測光部を備え、前記測光部による初期測光により前記試薬の溶解不良を検出することを特徴とするものである。
【0014】
前記測光部による初期測光に基づく初期吸光度が所定値以下であることより前記試薬の溶解不良を検出するのが好適である。
【0015】
前記「吸光度」は、入射光強度を透過光強度で割った常用対数値であり、測光部にキュベットが介在せず測光がそのまま受光されたときの吸光度を1とし、キュベットが介在し、このキュベット部分を測定光が透過した際に、キュベットそのものおよび内部に収容した液体の光学濃度を表すもので、吸光度が1より大きくなるほど光学濃度が大きいものである。
【0016】
そして、試薬が正しく溶解されたときの初期吸光度は、検体成分に関係なく所定値以上の略一定の値を示すことが判明しており、また、溶解不良が発生している場合には所定値以下の吸光度となるものであり、これに基づき、測光初期の初期吸光度が、正常に溶解されたときの吸光度と、溶解不良の場合の吸光度との間に設定した閾値以上であるか否かの判定によって、試薬の溶解不良を検出することが可能である。
【0017】
この試薬の溶解不良を検出した場合には、使用者に警告を発して、再度試薬入りキュベットと該当する検体とをセットし直して、再分析を行うのが好適である。
【0018】
なお、検体を分注した後でなくとも、前記キュベットへ溶解液を注入して試薬を溶解した直後で、検体を分注する前に前記測光部の測光により前記試薬の溶解不良を検出するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】
上記のような本発明によれば、測光部による初期測光により試薬の溶解不良を自動的に検出できるために、試薬の溶解不良に起因する大きな分析誤差の発生を未然に防止することができ、信頼性を高めることができる。特に、呈色度合いを測光するための測光部を使用して試薬の溶解不良の検出が行えるために、別途のセンサが不要で、装置が複雑となることなく小型化が図れ、操作の簡素化を得ることができる。
【0020】
その際、初期測光に基づく初期吸光度が所定値以下であることより試薬の溶解不良を検出すると、正確な検出が行える。
【0021】
一方、自動分析機器には予め内部に乾燥状態の試薬が収容されたキュベットを検体数に応じて搭載して分析するために、試薬の劣化を抑制でき、また、試薬の特性が安定しているため、精度管理が不要となり、試薬の管理が簡易で操作が簡素化でき、効率よく測定が行えるとともに、分析精度の維持に有利であり、検体数が少ない分析に適した小型化を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1は一例の自動分析機器の概略機構を示す斜視図、図2はサンプルトレイの斜視図、図3は分析状態のサンプルトレイの概略断面図、図4はキュベット、検体容器およびノズルチップの斜視図、図5は開封機構によるキュベットの開封状態を示す断面図である。図6は、試薬の溶解状態と吸光度の関係を示すグラフである。
【0023】
この自動分析機器1は、図4(a)に示すような乾燥試薬Rを封入した混合容器としての使い捨てのキュベット11、同図(b)のような検体液を収容する検体容器12、同図(c)のような液を吸引吐出する後述の吸引ノズル41の先端に装着する使い捨てのノズルチップ13を消耗品として使用する。
【0024】
上記キュベット11は透光性の樹脂により略角筒状に成形され、下部壁面が特に透明で測定光が透過する測定部11aに構成され、上部外周には外側に張り出して搭載穴に係止する鍔部11bを備え、内部には便潜血分析の場合には金コロイド試薬による凍結乾燥試薬Rが収容され、上端開口部に金属箔によるシール11cが溶着されて上記試薬Rが封入されてなる。なお、この試薬Rは分析時には溶解液が注入されて溶解される。また、検体容器12は、上部外周に外側に張り出して搭載穴に係止する鍔部12aを備え、その内部には不図示の検体採取容器より採取した便検体を溶解保存した検体液が注入される。また、ノズルチップ13はピペット状に形成され、上端開口に吸引ノズル41の先端が嵌合されて装着され、吸引圧の導入で内部に液体を吸引収容し、吐出圧の導入でキュベット11へ吐出する。
【0025】
自動分析機器1は、装置本体2の前側平坦部に前記キュベット11、検体容器12、ノズルチップ13を組にして複数(例えば10組)搭載できる円形状のサンプルトレイ3と、昇降移動および旋回移動する吸引ノズル41を有する分注器4と、サンプルトレイ3の内部に設置されキュベット11内の試薬Rと検体液の呈色変化を透過測光するLEDによる測光部5(図3参照)と、この測光部5の上方部位のサンプルトレイ3を覆う遮光カバー6と、この遮光カバー6に設置され前記キュベット11のシール11cを穿孔開封する開封機構7(図5参照)と、サンプルトレイ3の近傍に配置されたチップ廃却部8と、試薬Rの溶解液を収容した溶解液ボトル14が搭載されるボトル搭載部9などを備えてなる。
【0026】
上記装置本体2は、上部に設置された操作部21と、サンプルトレイ3および分注器4などの分析機構を覆うフロントカバー22と、下部に引出可能に設置されたチップ廃却ボックス23を備える。
【0027】
そして、便潜血分析の基本動作は、まず、検体液を収容した検体容器12とキュベット11とノズルチップ13を組にしてサンプルトレイ3に搭載しスタートすると、検体分析を自動的に開始する。そして、最初に、キュベット11のシール11cを開封してから、分注器4により溶解液を溶解液ボトル14より分注して試薬Rを溶解し、その後、検体容器12より所定量の検体液をキュベット11に分注し、攪拌する。次に、測定位置を通過する毎にその呈色変化を測光部5で測光し、初期値と所定時間後の呈色度合いから便潜血を求めるものであるが、この測光部5による初期測光により前記試薬Rの溶解不良を検出する。例えば、測光部5による初期測光に基づく初期吸光度が所定値(閾値)以下であることより試薬Rの溶解不良を検出する。
【0028】
上記溶解不良の検出は、試薬Rが正しく溶解されたときの初期吸光度は、検体濃度に関係なく所定値以上の略一定の値を示し、溶解不良が発生している場合には所定値以下の吸光度となる特性に基づき行う。
【0029】
つまり、図6に試薬の溶解状態に対応する吸光度と測光時間との関係を示す。特性Aは、試薬Rが正常に溶解液に溶解し、これに検体成分(ヘモグロビン)を含まない検体液が分注された場合の吸光度変化を示し、その測光初期の初期吸光度aは、例えば1.4より大きい値を示した。また、特性Bは、試薬Rが正常に溶解液に溶解し、これに検体成分(ヘモグロビン)を含む検体液が分注された場合の吸光度変化を示し、その測光初期の初期吸光度bは、上記特性Aの初期吸光度aと略同様の1.4より大きい値を示し、時間の経過に伴って低下した。一方、特性Cは、試薬Rが吸湿していて溶解不良が発生し、これに検体成分(ヘモグロビン)を含まない検体液が分注された場合の吸光度変化を示し、その測光初期の初期吸光度cは、例えば1近傍の低い値を示した。そして、上記初期吸光度a,bと初期吸光度cとの略中間の値(例えば1.2程度)に閾値sを設定し、測光初期の吸光度がこの閾値s以下である場合を溶解不良が発生していると検出するものである。
【0030】
また、上記特性Bにおいては、測光時間が経過すると、試薬と検体成分との呈色変化により、吸光度が低下する特性を示し、この変化を検出することで検体成分を分析するものであるが、測光開始より吸光度が上記閾値sを越えて低下するまでにはt時間(例えば90秒程度)かかり、検体成分の量に関係なく初期吸光度の判定により溶解不良の検出が精度良く行える。
【0031】
上記試料Rの溶解不良を検出した場合には、使用者に警告を発して、再度試薬入りキュベット11と該当する検体容器12とをセットし直して、再分析をスタートする。
【0032】
次に、各部の構造を具体的に説明する。まず、サンプルトレイ3は、図2および図3にも示すように、正転方向および逆転方向に回転駆動される円盤状の回転テーブル31と、その下部に回転しない温調ブロック32と遮熱カバー33を備える。
【0033】
回転テーブル31には、外周側に同心上に検体容器12を保持する複数の円形搭載穴34と、内周側に同心上にキュベット11を保持する複数の矩形搭載穴35と、円形搭載穴34に隣接して外周側にノズルチップ13を保持する筒状搭載部36とが、円周を等分割して10組設置されている。回転テーブル31の下面中央には支持軸37を備え、温調ブロック32の中心部を貫通して旋回自在に支承されている。支持軸37の下端部にはギヤ38が固着され、不図示のタイミングベルトが掛けられて駆動モータにより回転駆動される。
【0034】
温調ブロック32はアルミニウム等の金属製で厚く大きな熱容量に形成され、底部にヒーター39が設置されて所定温度に加熱調整され、上面には回転テーブル31に搭載されたキュベット11の下部が移動する円環状の凹部32aを有し、この凹部32aのエアの加熱によってキュベット11を所定温度に加熱する。上記温調ブロック32の底面および外周は樹脂製の遮熱カバー33で覆われ、温調ブロック32の保温効果を得るとともに、外周部に形成された環状空間33aに検体容器12およびノズルチップ13の下部が、回転テーブル31の回転に伴って通るようになっている。
【0035】
さらに、測光部5が上記温調ブロック32の内部に設置されている。この測光部5は、凹部32aの内外周に、この凹部32a内を移動するキュベット11の測定部11aを挟むように、一方に設置されたLEDによる発光素子51と、これと対向して反対側に設置された受光素子52を備えてなる。発光素子51による所定波長(色)の測光が受光素子52に向けて照射され、その受光量に応じた信号を出力するようになっている。便潜血分析においては、主波長と副波長の2波長の測光を行うものであって、上記発光素子51と受光素子52が2組設置されている。この2組の発光素子51のLEDは発光波長が異なり、回転テーブル31のキュベット11の搭載間隔(前記矩形搭載穴35の開口間隔)のピッチに合わせて設置され、異なるキュベット11が同時に2組の発光素子51と受光素子52の間に位置して測光が行えるもので、その都度呈色度合いを順次測光する。
【0036】
上記測光部5を覆って外光の影響を遮断する遮光カバー6は、測光部5が設置されている範囲のサンプルトレイ3の上方部位に起伏可能に設置されている。その外周側部位が水平軸によって回動可能に支持され、サンプルトレイ3の中心部を覆う部分が持ち上がるようになっている。
【0037】
また、前記遮光カバー6に設置された開封機構7は、キュベット11の回転移動軌跡と吸引ノズル41の旋回軌跡との交差位置に上下動可能に配置された開封ピン71を備え、この開封ピン71は遮光カバー6に突起状に配設されたピン設置部61内に、図5に示すように設置されている。この開封ピン71は軸部は丸棒状であるが、先端部71aは多面テーパ形状、例えば4面角錐状に形成されて、キュベット11のシール11cに穴をあけて開封する。また、上記開封ピン71はスプリング72によって上方に付勢され、分注器4の吸引ノズル41の押し下げによって開封動作が行われる。
【0038】
さらに、遮光カバー6の下面には開封後の開封ピン71がシール11cの開封穴に係合してキュベット11を持ち上げるのを阻止するための開封時のキュベット押え62を備えるとともに、遮光カバー6の側部には攪拌時のキュベット押え63(図2参照)を備える。開封時のキュベット押え62は、ピン設置部61の下部に開封ピン71が挿通する筒部の先端で構成され、その下端部がキュベット11の上面縁部に当接可能で、該キュベット押え62は開封ピン71のガイドを兼ねる。攪拌時のキュベット押え63は、ノズルチップ13の先端が開封穴からキュベット11内へ深く挿入され、シール11cの開封穴に係合してキュベット11を持ち上げるのを阻止するためのもので、遮光カバー6の側部に下方のキュベット11の縁部の上方へ板状に突出して形成されている。
【0039】
分注器4(図1)は、旋回アーム42の先端下部に下方に向けて延びる棒状の吸引ノズル41を備え、検体液および溶解液の分注、両液の攪拌混合を行う。旋回アーム42は不図示のガイドロッドに沿って上下移動可能に支持され、このガイドロッドを保持する回転板が駆動モータから掛けられたタイミングベルトによって回転駆動される。これにより旋回アーム42が旋回駆動されるとともに、旋回中心に設置された不図示の送りネジが旋回アーム42に螺合され、この送りネジの回転駆動によって旋回アーム42が上下移動するようになっている。
【0040】
吸引ノズル41の先端には、旋回アーム42の下降移動によって上述したようなピペット状のノズルチップ13が装着されるものであって、このノズルチップ13内に検体液、溶解液を吸引し吐出するもので、使用後は、チップ廃却部8の係合溝にノズルチップ13の上端を係合した状態で旋回アーム42を上動させて嵌合を外し、下方の廃却ボックス23内へ落下させて廃却する。チップ廃却部8は吸引ノズル41の旋回軌跡上に配置されている。
【0041】
吸引ノズル41は先端部に開口する不図示のエア通路を有し、このエア通路には装置本体2内に設置された不図示のシリンジポンプからのエアパイプが接続されている。シリンジポンプは、注射器状のピストンを備えたエアポンプで、このシリンジの駆動によって生成された負圧または正圧(吸引・吐出圧)が吸引ノズル41へ導入される。
【0042】
また、自動分析機器1は、装置本体2に前記操作部21に連係された不図示の制御ユニットを内蔵している。この制御ユニットは、前記サンプルトレイ3および分注器4の作動を制御し、測光部5の測光に基づき分析結果を演算するとともに、測光開始時に測光部5の発光素子51と受光素子52とによる測光でキュベット11の吸光度を検出し、初期吸光度と閾値sと比較し、初期吸光度が閾値s以下の場合に試薬Rの溶解不良が起きていると判定して、警告等を行う。
【0043】
次いで、本実施形態の動作について説明する。まず、分析を行う前に、サンプルトレイ3に、各検体液を収容した検体容器12を搭載すると共に、その組となる位置へキュベット11およびノズルチップ13を搭載し、さらに、溶解液ボトル14をセットして、測定準備を行う。
【0044】
その後、操作部21のスタートボタンを操作して分析処理を開始する。初期時点で、サンプルトレイ3の回転テーブル31を1回転させ、測光部5によってキュベット11を検出し、搭載されたポジションの検体分析を順に開始する。
【0045】
次に、回転テーブル31を回転させて分析する検体容器12に対応するキュベット11を開封位置に停止させ、開封ピン71を吸引ノズル41により押し下げてシール11cを開封する。次に、回転テーブル31を回転させて吸引ノズル41の旋回位置の下方にノズルチップ13を移動させ、吸引ノズル41に装着する。続いてキュベット11を吸引ノズル41の旋回位置の下方へ位置させるとともに、吸引ノズル41を溶解液ボトル14の位置へ旋回移動させてノズルチップ13内に所定量の溶解液を吸引した後、キュベット11上へ移動して開封穴よりキュベット11内へ溶解液を注入し、試薬Rを溶解させる。
【0046】
次に、回転テーブル31を回転させて吸引ノズル41の旋回位置の下方に検体容器12を移動させ所定量の検体液をノズルチップ13内に吸引した後、キュベット11上へ移動してキュベット11内へ検体液を分注し、さらにノズルチップ13をキュベット11内へ挿入して、キュベット11内の液体をノズルチップ13内へ吸引・吐出を繰り返して、試薬液と検体液との攪拌混合を行う。使用済みのノズルチップ13はチップ廃却部8で吸引ノズル41から外して下方に落下廃却する。
【0047】
そして、試薬液と検体液とが混合されたキュベット11は、温調ブロック32によって所定温度に温調され、回転テーブル31の回転により順次測光部5に移動され、透過光学濃度の測光がその都度行われる。その測光初期における初期測光に基づく初期吸光度が閾値s以下である場合に試薬Rの溶解不良を検出する。上記測定を継続しつつ、次のキュベット11の開封に続く一連の分析動作を同時に行う。上記測光に基づく分析結果を出力し、処理を終了する。
【0048】
上記のような実施の形態では、凍結乾燥試薬Rを封入してなる使い捨てのキュベット11が検体容器12と同時にサンプルトレイ3に搭載され、溶解液ボトル14より溶解液を注入して試薬Rを溶解し、検体液を分注・混合してから測定部5による透過測光で検体成分を分析する際に、測光初期の吸光度により溶解不良を正確に判定して検出するもので、シール不良等に起因する試薬Rの吸湿で溶解不良となっているのを自動的に検出でき、それによる分析不良の発生を未然に防ぐことができ、簡易な操作で自動分析が行え、検体数の少ない小型の分析機器に適したものである。
【0049】
なお、前記キュベット11に封入する試薬は、凍結乾燥されたもの、粉末状、顆粒状、錠剤などの乾燥状態のものが封入可能である。
【0050】
また、試薬Rの溶解不良の検出は、前記キュベット11へ溶解液を注入して試薬Rを溶解した直後で、検体を分注する前に前記測光部5で測光して検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態における自動分析機器の概略構成を示す斜視図
【図2】図1のサンプルトレイの斜視図
【図3】分析状態のサンプルトレイの概略断面図
【図4】キュベット、検体容器およびノズルチップの斜視図
【図5】開封機構によるキュベットの開封状態を示す断面図
【図6】試薬の溶解状態に対する吸光度と測光時間の関係を示すグラフ
【符号の説明】
1  自動分析機器
2  装置本体
3  サンプルトレイ
4  分注器
5  測光部
6  遮光カバー
7  開封機構
8  チップ廃却部
9  ボトル搭載部
11  キュベット
R  試薬
12  検体容器
13  ノズルチップ
21  操作部
31  回転テーブル
41  吸引ノズル
42  旋回アーム
51  発光素子(
52  受光素子

Claims (2)

  1. 乾燥状態の試薬を収容したキュベットへ溶解液を注入して試薬を溶解した後に、該キュベット内へ検体液を分注して前記試薬と検体液とを混合し、その呈色変化を測光して検体成分の分析を行う自動分析機器であって、
    前記キュベット内の試薬と検体液の呈色変化を透過測光する測光部を備え、
    前記測光部による初期測光により前記試薬の溶解不良を検出することを特徴とする自動分析機器。
  2. 前記測光部による初期測光に基づく初期吸光度が所定値以下であることより前記試薬の溶解不良を検出することを特徴とする請求項1に記載の自動分析機器。
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