JP2004101187A - 汚れ検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成にも拘わらず、目視できないような間仕切り壁やダクト内部などの汚損個所を、その程度に応じて確実にチェックできる汚れ検知装置を提供する。
【解決手段】金属壁面1の非汚損個所3と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面1の汚損個所2とに温度センサ4a、4bを設置して、それらの温度差を検知する検知手段4、および、前記検知手段4による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段5を装備している。
【選択図】 図1
【解決手段】金属壁面1の非汚損個所3と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面1の汚損個所2とに温度センサ4a、4bを設置して、それらの温度差を検知する検知手段4、および、前記検知手段4による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段5を装備している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、食品工場や病院などの間仕切り壁やダクト内壁などの金属壁面に堆積する汚れを自動的にチェックして警報するための汚れ検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、食品工場や病院内の清潔維持、衛生管理上から、主として、これらの間仕切り壁やダクト内壁などの金属壁には、ステンレス材料が採用される。しかし、ダクト内部など、人目に付かない個所で、内部を通過する空気などの流動体に含まれるゴミ、細菌が、流動体に載って移動する油分を介して、金属壁面に付着し、その流動体温度などの影響で、細菌の繁殖や油分による発火などの危険があるので、定期的に内部清掃を行う必要があるが、間仕切り壁やダクトの形状、構造などの影響で、局部的に汚れが著しく進行し、危険防止が確実に行えないと云う事情がある。そこで、簡単な検知装置により、清掃が必要な個所について、金属壁面の汚れを自動的にチェックできる工夫が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、ステンレス壁面など金属壁面の汚れのない個所と汚れた個所とでは、壁面に温度差を生じる点に着目して、その温度差を検知することで、簡単な構成にも拘わらず、目視できないような間仕切り壁やダクト内部などの汚損個所を、その程度に応じて確実にチェックできる汚れ検知装置を提供することを目的とする。
また、本発明では、金属壁面の油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の汚損個所に、汚れ検知手段を構成する汚れ検知センサを設置して、上記の汚損箇所を直接的に確実にチェックできる汚れ検知装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明に係る汚れ検知装置は、図示の実施の形態でも明らかにしたように、金属壁面1の非汚損個所3と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面1の汚損個所2とに、夫々温度センサ4a、4bを設置して、それらの温度差を検知する検知手段4、および、前記検知手段4による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段5を装備していることを特徴としている。
【0005】
上記の金属壁面1には、食品工場や病院など、衛生状態が高度に要求される箇所の間仕切り壁やダクト内壁などの金属壁面であって、ステンレス壁面の他、鉄板、アルミ板や銅板、あるいは、これらの金属板に塗装やメッキを施した金属壁面などが対象とされる。
【0006】
このような構成では、ゴミ、細菌などを含む油分(汚れ)が層状に金属壁面を覆うと、油分の層厚によって、汚れのない個所との間で、温度差が生じる。従って、予め、汚れの生じない個所と、汚れが進行し易い個所とに温度センサを備えることで、温度差を検知でき、その程度に応じて、清掃などの必要な時期を確実に判定し、汚れ処理に対処できる。
【0007】
特に、汚れ個所の絶対温度のみを検知する単純な検知方法では、基準温度設定が必要となり、また、環境温度の影響が、汚れ検知への誤差となり、正確な判定ができないが、本発明のように、温度差で汚れを判定する場合には、基準温度設定が不要であり、また、環境温度を配慮しなくても良いという利点がある。
【0008】
この場合、本発明の実施の形態として、温度センサの設置個所が汚損の生じる側の金属壁面1、例えば、ダクトの内壁面にある場合、非汚損側の温度センサ4aを汚れに対して空間を置いて離隔するように、非汚損個所3の汚損を防止する保護手段6が当該ステンレス壁面1に装備されることは、正確な温度差を得る上で望ましい。但し、間仕切り壁やダクトなどの構造、形状によっては、汚損を生じない個所が予め特定できる場合もあり、この場合には、汚損を生じない、例えば、ダクトの天井壁面個所に裸で温度センサを設置し、保護手段は、なくても良い。
【0009】
また、本発明の汚れ検知装置において、検知手段4は、非汚損個所3および汚損個所2での温度センサ4a、4bの検知信号の差を、予め設定された一定の、又は、複数段階の値に対して比較し、報知手段5への動作信号を発信する動作信号発信手段7を装備している。
【0010】
このような構成では、動作信号発信手段7に、比較回路などの電子回路を組み込むだけで、予め設定された一定の値、あるいは、レベルの異なる複数段階の値に対して、検知信号の差を比較し、正確に、また、きめ細かに、報知手段への動作信号を出すことができる。
【0011】
さらに、本発明では、図5及び図6の実施の形態にも示すように、金属壁面の油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の汚損個所に、汚れ検知手段104を構成する汚れ検知センサを設置し、該検知手段による検知の結果、汚れの状態を報知する報知手段を装備していることを特徴としている。
このような構成では、検知手段の構造が簡単であり、より直接的に汚れの状態をチェックすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1乃至図4を参照しながら、具体的に説明する。この第2の実施の形態での汚れ検知装置は、食品工場や病院等のダクトの内外壁面に設置されている。図1に示すように、金属壁面1の非汚損個所3と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の複数の汚損個所2とに温度センサ4a、4b(複数)を設置して、それらの温度差を検知する検知手段4、および、検知手段4による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段5を装備している。この報知手段5では、汚染がないか初期の段階では、発光などの色彩表示により報知し、汚染が許容度を越えた時には、ブザー等の警報音を発する構造とされている。
【0013】
具体的に、この実施の形態では、報知手段5が、表示ランプ5aおよびブザー5bで構成されている。また、表示ランプ5aは、危険表示用の赤色ランプ51、注意表示(危険予告表示)用の黄色ランプ52、安全表示用の青色ランプ53の3個を備えており、ブザー5bは、その危険表示用ランプ51と同時に付勢(稼動)される回路構成になっている。
【0014】
また、この実施の形態では、金属壁面1として、ステンレス製のダクトを示し、その外壁面に、例えばサーミスタなどの、扁平な温度センサ4a、4bを設置する場合を示している。
【0015】
図1に示すように、金属壁面1の外壁面(汚れが溜まらない側の壁面)に温度センサ4a、4bを設置する場合には、非汚損箇所3の外壁面の一部を凸状に外方に突出させて、該突出部の内部に汚れを阻止するカバーを設けて、汚れと非汚損箇所3側の温度センサ4aとを隔てるように保護手段6を設けるようにする。
【0016】
また、図2に示すように、金属壁面1の内壁面(汚れが溜まる壁面)に温度センサ4a、4bを設置する場合もある。この場合は、非汚損個所3の汚損を防止する保護手段6が、対応する非汚損側の温度センサ4aを庇状に覆うように設けられている。この保護手段6は、例えば庇板状のカバーが、流動体の流れ方向に沿って、若干の間隙を明け、温度センサ4aを庇状に覆うように当該金属壁面1に装備される。これによって、温度センサ4aの上には、油分の層が形成されることが無く、流動体の温度が温度センサ4aにて正確にキャッチされる。
【0017】
このような構成では、ゴミ、細菌などを含む油分(汚れ)が層状に金属壁面1を覆うと、油分の層厚によって、汚れのない個所(非汚損個所3)との間で、壁面に温度差が生じる。従って、予め、汚れの生じない個所と、汚れが進行し易い個所(汚損個所2)とに温度センサ4a、4bを備えることで、温度差を検知でき、その程度に応じて、清掃などの必要な時期を確実に判定し、汚れ処理に対処できる。
【0018】
また、汚れ個所の絶対温度のみを検知する単純な検知方法では、基準温度設定が必要となり、また、環境温度の影響が、汚れ検知への誤差となり、正確な判定ができないが、本発明に係る実施の形態のように、温度差で汚れを判定する場合には、基準温度設定が不要であり、また、環境温度を配慮しなくても良いという利点がある。
【0019】
また、この実施の形態では、検知手段4は、非汚損個所2および汚損個所3での温度センサ4a、4bの検知信号の差を、演算回路7aを介して算出し、比較回路7bにおいて、予め設定された一定の、又は、複数段階の値に対して比較し、報知手段5への動作信号を発信する動作信号発信手段7を装備している。
【0020】
ここでは、演算回路7aでは、図1に示すように、金属壁1を介して(あるいは、図2に示すように、直接)温度センサ4aで検知した温度(この実施の形態では、ダクト内を流れる、例えば排気ガスなどの流動体の温度)T1と、油分の層が堆積することで、温度センサ4bに検出された温度(低い温度)T2との差ΔT=(T1−T2)を求める。
【0021】
なお、複数の汚損個所2に対する温度センサ4bと1つの非汚損個所3に対する温度センサ4aとの差を求めるためには、図3に示すように、MET型電子サーモなどの、数個のセンサをロータリスイッチ8で切り替えて順次検出できるシステムを採用すると良い。
【0022】
また、比較回路7bでは、予め設定した電気信号値ΔT1と演算回路7aからの信号差ΔTとを比較して、ΔT1>ΔTなら、清掃、衛生管理上、安全域と判定し、ΔT1<ΔTなら、汚れ除去処理の必要有りと判定して、それぞれ、報知手段5に動作信号を発信する。報知手段5では、これらに対応して、前者の判定の場合は青色ランプ53を点灯し(赤色ランプ51は点灯しない)、後者の場合は青色ランプ53を消灯し、赤色ランプ51を点灯する。
【0023】
なお、比較回路7bで、併せて、ΔT1>ΔT2>ΔTの関係にある、予め設定した電気信号値ΔT2と信号差ΔTとの比較も行い、報知手段5に動作信号を発信することもできる。この場合は、比較回路7bでは、予め設定した電気信号値ΔT1と演算回路7aからの信号差ΔTとを比較して、ΔT2>ΔTなら、清掃、衛生管理上、安全域と判定し、ΔT2<ΔT<ΔT1なら、危険予知の必要有りと判定し、ΔT>ΔT1なら、汚れ除去処理の必要有りと判定して、それぞれ、報知手段5に動作信号を発信する。報知手段5では、安全域の判定により青色ランプ53を点灯し(他のランプを消す)、危険予知の判定により黄色ランプ52を点灯し(他のランプを消す)、危険判定により赤色ランプ51を点灯する(他のランプを消す)と同時にブザー等の警報音を発生させる。このようにして、図4に示すように、検知手段4による検知の結果、幾つかの温度差の領域に対応して、報知手段5を多段に使用することもできる。
【0024】
図5及び図6は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。この第2の実施の形態では、ダクトなどのステンレス壁面1の内壁面に、汚れ検知手段104を構成する汚れ検知センサを設置し、該検知手段による検知の結果、汚れの状態を報知する報知手段を装備している。
この汚れ検知センサは、空中で対向するように2電極を設け、この2電極間に汚れ(油層)が堆積して2電極どうしが接続されたときに、汚れの堆積を検知する構造である。壁面1には、蓋体1aによって開閉する設置窓を設け、蓋体1a上に汚れ検知センサを設けて、開閉することにより汚れ検知センサから汚れを除去し、又は該センサを取り替えるようにすれば良い。
このような構成では、検知手段の構造が簡単であり、より直接的に汚れの状態をチェックすることができる。
【0025】
【発明の効果】
このようにして、本発明によれば、金属壁面の非汚損個所と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の汚損個所とに温度センサを設置して、それらの温度差を検知する検知手段、および、前記検知手段による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段を装備しているので、簡単な構成にも拘わらず、目視できないようなダクト内部などの汚損個所を、その程度に応じて確実にチェックできる。従って、清掃などの必要な時期を的確に検知し、確実に、汚れ処理に対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す全体の構成図である。
【図2】本発明に係る他の実施の形態を示す一部構成図である。
【図3】更に他の実施の形態を示す全体の構成図である。
【図4】温度差とチェック位置を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す断面図である。
【図6】同汚れ検知センサの斜視図である。
【符号の説明】
1 ステンレス壁面
2 汚損箇所
3 非汚損個所
4、104 検知手段
4a 温度センサ
4b 温度センサ
5 報知手段
5a 表示ランプ
51 赤色ランプ
52 黄色ランプ
53 青色ランプ
5b ブザー
6 保護手段
7 動作信号発信手段
7a 演算回路
7b 比較回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、食品工場や病院などの間仕切り壁やダクト内壁などの金属壁面に堆積する汚れを自動的にチェックして警報するための汚れ検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、食品工場や病院内の清潔維持、衛生管理上から、主として、これらの間仕切り壁やダクト内壁などの金属壁には、ステンレス材料が採用される。しかし、ダクト内部など、人目に付かない個所で、内部を通過する空気などの流動体に含まれるゴミ、細菌が、流動体に載って移動する油分を介して、金属壁面に付着し、その流動体温度などの影響で、細菌の繁殖や油分による発火などの危険があるので、定期的に内部清掃を行う必要があるが、間仕切り壁やダクトの形状、構造などの影響で、局部的に汚れが著しく進行し、危険防止が確実に行えないと云う事情がある。そこで、簡単な検知装置により、清掃が必要な個所について、金属壁面の汚れを自動的にチェックできる工夫が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、ステンレス壁面など金属壁面の汚れのない個所と汚れた個所とでは、壁面に温度差を生じる点に着目して、その温度差を検知することで、簡単な構成にも拘わらず、目視できないような間仕切り壁やダクト内部などの汚損個所を、その程度に応じて確実にチェックできる汚れ検知装置を提供することを目的とする。
また、本発明では、金属壁面の油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の汚損個所に、汚れ検知手段を構成する汚れ検知センサを設置して、上記の汚損箇所を直接的に確実にチェックできる汚れ検知装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明に係る汚れ検知装置は、図示の実施の形態でも明らかにしたように、金属壁面1の非汚損個所3と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面1の汚損個所2とに、夫々温度センサ4a、4bを設置して、それらの温度差を検知する検知手段4、および、前記検知手段4による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段5を装備していることを特徴としている。
【0005】
上記の金属壁面1には、食品工場や病院など、衛生状態が高度に要求される箇所の間仕切り壁やダクト内壁などの金属壁面であって、ステンレス壁面の他、鉄板、アルミ板や銅板、あるいは、これらの金属板に塗装やメッキを施した金属壁面などが対象とされる。
【0006】
このような構成では、ゴミ、細菌などを含む油分(汚れ)が層状に金属壁面を覆うと、油分の層厚によって、汚れのない個所との間で、温度差が生じる。従って、予め、汚れの生じない個所と、汚れが進行し易い個所とに温度センサを備えることで、温度差を検知でき、その程度に応じて、清掃などの必要な時期を確実に判定し、汚れ処理に対処できる。
【0007】
特に、汚れ個所の絶対温度のみを検知する単純な検知方法では、基準温度設定が必要となり、また、環境温度の影響が、汚れ検知への誤差となり、正確な判定ができないが、本発明のように、温度差で汚れを判定する場合には、基準温度設定が不要であり、また、環境温度を配慮しなくても良いという利点がある。
【0008】
この場合、本発明の実施の形態として、温度センサの設置個所が汚損の生じる側の金属壁面1、例えば、ダクトの内壁面にある場合、非汚損側の温度センサ4aを汚れに対して空間を置いて離隔するように、非汚損個所3の汚損を防止する保護手段6が当該ステンレス壁面1に装備されることは、正確な温度差を得る上で望ましい。但し、間仕切り壁やダクトなどの構造、形状によっては、汚損を生じない個所が予め特定できる場合もあり、この場合には、汚損を生じない、例えば、ダクトの天井壁面個所に裸で温度センサを設置し、保護手段は、なくても良い。
【0009】
また、本発明の汚れ検知装置において、検知手段4は、非汚損個所3および汚損個所2での温度センサ4a、4bの検知信号の差を、予め設定された一定の、又は、複数段階の値に対して比較し、報知手段5への動作信号を発信する動作信号発信手段7を装備している。
【0010】
このような構成では、動作信号発信手段7に、比較回路などの電子回路を組み込むだけで、予め設定された一定の値、あるいは、レベルの異なる複数段階の値に対して、検知信号の差を比較し、正確に、また、きめ細かに、報知手段への動作信号を出すことができる。
【0011】
さらに、本発明では、図5及び図6の実施の形態にも示すように、金属壁面の油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の汚損個所に、汚れ検知手段104を構成する汚れ検知センサを設置し、該検知手段による検知の結果、汚れの状態を報知する報知手段を装備していることを特徴としている。
このような構成では、検知手段の構造が簡単であり、より直接的に汚れの状態をチェックすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1乃至図4を参照しながら、具体的に説明する。この第2の実施の形態での汚れ検知装置は、食品工場や病院等のダクトの内外壁面に設置されている。図1に示すように、金属壁面1の非汚損個所3と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の複数の汚損個所2とに温度センサ4a、4b(複数)を設置して、それらの温度差を検知する検知手段4、および、検知手段4による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段5を装備している。この報知手段5では、汚染がないか初期の段階では、発光などの色彩表示により報知し、汚染が許容度を越えた時には、ブザー等の警報音を発する構造とされている。
【0013】
具体的に、この実施の形態では、報知手段5が、表示ランプ5aおよびブザー5bで構成されている。また、表示ランプ5aは、危険表示用の赤色ランプ51、注意表示(危険予告表示)用の黄色ランプ52、安全表示用の青色ランプ53の3個を備えており、ブザー5bは、その危険表示用ランプ51と同時に付勢(稼動)される回路構成になっている。
【0014】
また、この実施の形態では、金属壁面1として、ステンレス製のダクトを示し、その外壁面に、例えばサーミスタなどの、扁平な温度センサ4a、4bを設置する場合を示している。
【0015】
図1に示すように、金属壁面1の外壁面(汚れが溜まらない側の壁面)に温度センサ4a、4bを設置する場合には、非汚損箇所3の外壁面の一部を凸状に外方に突出させて、該突出部の内部に汚れを阻止するカバーを設けて、汚れと非汚損箇所3側の温度センサ4aとを隔てるように保護手段6を設けるようにする。
【0016】
また、図2に示すように、金属壁面1の内壁面(汚れが溜まる壁面)に温度センサ4a、4bを設置する場合もある。この場合は、非汚損個所3の汚損を防止する保護手段6が、対応する非汚損側の温度センサ4aを庇状に覆うように設けられている。この保護手段6は、例えば庇板状のカバーが、流動体の流れ方向に沿って、若干の間隙を明け、温度センサ4aを庇状に覆うように当該金属壁面1に装備される。これによって、温度センサ4aの上には、油分の層が形成されることが無く、流動体の温度が温度センサ4aにて正確にキャッチされる。
【0017】
このような構成では、ゴミ、細菌などを含む油分(汚れ)が層状に金属壁面1を覆うと、油分の層厚によって、汚れのない個所(非汚損個所3)との間で、壁面に温度差が生じる。従って、予め、汚れの生じない個所と、汚れが進行し易い個所(汚損個所2)とに温度センサ4a、4bを備えることで、温度差を検知でき、その程度に応じて、清掃などの必要な時期を確実に判定し、汚れ処理に対処できる。
【0018】
また、汚れ個所の絶対温度のみを検知する単純な検知方法では、基準温度設定が必要となり、また、環境温度の影響が、汚れ検知への誤差となり、正確な判定ができないが、本発明に係る実施の形態のように、温度差で汚れを判定する場合には、基準温度設定が不要であり、また、環境温度を配慮しなくても良いという利点がある。
【0019】
また、この実施の形態では、検知手段4は、非汚損個所2および汚損個所3での温度センサ4a、4bの検知信号の差を、演算回路7aを介して算出し、比較回路7bにおいて、予め設定された一定の、又は、複数段階の値に対して比較し、報知手段5への動作信号を発信する動作信号発信手段7を装備している。
【0020】
ここでは、演算回路7aでは、図1に示すように、金属壁1を介して(あるいは、図2に示すように、直接)温度センサ4aで検知した温度(この実施の形態では、ダクト内を流れる、例えば排気ガスなどの流動体の温度)T1と、油分の層が堆積することで、温度センサ4bに検出された温度(低い温度)T2との差ΔT=(T1−T2)を求める。
【0021】
なお、複数の汚損個所2に対する温度センサ4bと1つの非汚損個所3に対する温度センサ4aとの差を求めるためには、図3に示すように、MET型電子サーモなどの、数個のセンサをロータリスイッチ8で切り替えて順次検出できるシステムを採用すると良い。
【0022】
また、比較回路7bでは、予め設定した電気信号値ΔT1と演算回路7aからの信号差ΔTとを比較して、ΔT1>ΔTなら、清掃、衛生管理上、安全域と判定し、ΔT1<ΔTなら、汚れ除去処理の必要有りと判定して、それぞれ、報知手段5に動作信号を発信する。報知手段5では、これらに対応して、前者の判定の場合は青色ランプ53を点灯し(赤色ランプ51は点灯しない)、後者の場合は青色ランプ53を消灯し、赤色ランプ51を点灯する。
【0023】
なお、比較回路7bで、併せて、ΔT1>ΔT2>ΔTの関係にある、予め設定した電気信号値ΔT2と信号差ΔTとの比較も行い、報知手段5に動作信号を発信することもできる。この場合は、比較回路7bでは、予め設定した電気信号値ΔT1と演算回路7aからの信号差ΔTとを比較して、ΔT2>ΔTなら、清掃、衛生管理上、安全域と判定し、ΔT2<ΔT<ΔT1なら、危険予知の必要有りと判定し、ΔT>ΔT1なら、汚れ除去処理の必要有りと判定して、それぞれ、報知手段5に動作信号を発信する。報知手段5では、安全域の判定により青色ランプ53を点灯し(他のランプを消す)、危険予知の判定により黄色ランプ52を点灯し(他のランプを消す)、危険判定により赤色ランプ51を点灯する(他のランプを消す)と同時にブザー等の警報音を発生させる。このようにして、図4に示すように、検知手段4による検知の結果、幾つかの温度差の領域に対応して、報知手段5を多段に使用することもできる。
【0024】
図5及び図6は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。この第2の実施の形態では、ダクトなどのステンレス壁面1の内壁面に、汚れ検知手段104を構成する汚れ検知センサを設置し、該検知手段による検知の結果、汚れの状態を報知する報知手段を装備している。
この汚れ検知センサは、空中で対向するように2電極を設け、この2電極間に汚れ(油層)が堆積して2電極どうしが接続されたときに、汚れの堆積を検知する構造である。壁面1には、蓋体1aによって開閉する設置窓を設け、蓋体1a上に汚れ検知センサを設けて、開閉することにより汚れ検知センサから汚れを除去し、又は該センサを取り替えるようにすれば良い。
このような構成では、検知手段の構造が簡単であり、より直接的に汚れの状態をチェックすることができる。
【0025】
【発明の効果】
このようにして、本発明によれば、金属壁面の非汚損個所と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の汚損個所とに温度センサを設置して、それらの温度差を検知する検知手段、および、前記検知手段による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段を装備しているので、簡単な構成にも拘わらず、目視できないようなダクト内部などの汚損個所を、その程度に応じて確実にチェックできる。従って、清掃などの必要な時期を的確に検知し、確実に、汚れ処理に対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す全体の構成図である。
【図2】本発明に係る他の実施の形態を示す一部構成図である。
【図3】更に他の実施の形態を示す全体の構成図である。
【図4】温度差とチェック位置を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す断面図である。
【図6】同汚れ検知センサの斜視図である。
【符号の説明】
1 ステンレス壁面
2 汚損箇所
3 非汚損個所
4、104 検知手段
4a 温度センサ
4b 温度センサ
5 報知手段
5a 表示ランプ
51 赤色ランプ
52 黄色ランプ
53 青色ランプ
5b ブザー
6 保護手段
7 動作信号発信手段
7a 演算回路
7b 比較回路
Claims (4)
- 金属壁面の非汚損個所と油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の汚損個所とに温度センサを設置して、それらの温度差を検知する検知手段、および、前記検知手段による検知の結果、所要の温度差において、汚れの状態を報知する報知手段を装備していることを特徴とする汚れ検知装置。
- 前記非汚損個所の汚損を防止する保護手段が、対応する温度センサを汚れに対して離隔するように、当該金属壁面に装備されていることを特徴とする請求項1に記載の汚れ検知装置。
- 前記検知手段は、非汚損個所および汚損個所での温度センサの検知信号の差を、予め設定された一定の、又は、複数段階の値に対して比較し、前記報知手段への動作信号を発信する動作信号発信手段を装備していることを特徴とする請求項1又は2に記載の汚れ検知装置。
- 金属壁面の油汚れなどの汚れが生じる金属壁面の汚損個所に、汚れ検知手段を構成する汚れ検知センサを設置し、該検知手段による検知の結果、汚れの状態を報知する報知手段を装備していることを特徴とする汚れ検知装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (3)
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JP2011501123A (ja) * | 2007-10-15 | 2011-01-06 | マイクロ モーション インコーポレイテッド | フロー材料の流体温度を求めるための振動式フローメータおよび方法 |
JP2021518905A (ja) * | 2018-03-23 | 2021-08-05 | ローズマウント インコーポレイテッド | 非侵襲性パイプ壁診断法 |
JP2023055443A (ja) * | 2021-10-06 | 2023-04-18 | 横河電機株式会社 | 推定装置、推定方法および推定プログラム |
-
2002
- 2002-09-04 JP JP2002259044A patent/JP2004101187A/ja active Pending
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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