JP6901428B2 - 検出装置 - Google Patents

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本発明は、ドアセンサで浴室内への人の入室を検知すると共に、浴室内の熱線変化を焦電センサで測定することで当該浴室内の人の体動の有無を検出する検出装置に関する。
近年、入浴事故が増加しており、年間約1万9千人が亡くなっている。入浴中に浴槽水への溺没等の異常が生じた場合、当事者が浴室外に連絡することが困難となってしまう。介護者などが付き添う場合を除いて、通常は、浴室内は入浴者の自由な空間でありプライバシーを維持する必要がある。浴室外の人が入浴者に気遣っていても、常時入浴者を監視することには限界がある。そこで、浴室等の空間において、プライバシーを維持しながらその空間内の状態を検出することが望まれている。
これらの問題を踏まえて、例えば特許文献1、2に示す技術が開示されている。特許文献1に示す技術は、人検知センサが人の動きがなくなったときには検知動作が停止する信号を検出し、人の動きがなくなってから一定時間経過後にブザー等でアラーム音を発し、他の部屋にいる人に緊急事態を知らせるものである。
また、特許文献2に示す技術は、入浴者が洗い場にいると判断される状態においては、状態コードにおける浴槽ビットを非監視ビットとして浴槽に人がいるか、いないかを判定しないようにし、入浴者が洗い場から出入り口へと移動する経路においても、状態コードの浴槽ビットを非監視ビットとして浴槽に人がいるか、いないかを判定しないようにするものである。
特開2005−165993号公報 特開2004−251628号公報
特許文献1に示す技術は、監視エリアで形成される赤外線(ただし人体から発する熱線レベルの赤外線)を計測する赤外線検知器を備えるものであるが、浴室内や浴室の壁などの温度や浴槽内のお湯の温度等は体温に近い場合が多く、人体から発する熱線レベルの赤外線のみを検出するのが難しい場合があり、誤検知になってしまう可能性がある。
特許文献2に示す技術は、撮像センサで撮像された画像データを処理して浴槽水面の揺れ等による体動の誤検知を防止するものであるが、撮像センサで浴室内を撮像する場合は、上述したようなプライバシーの問題があると共に、画像処理等の演算を必要とするため、処理が複雑になると共にコストが高くなってしまう。
ここで、非常に簡単で安価に人の熱線を検知することができるという理由から、一般的に焦電型のセンサを人感センサとして利用することが多い。しかしながら、この焦電型のセンサは浴室の温度やお湯の温度が体温に近い場合に、人の動きを誤検知してしまう可能性がある。
本発明は、ドアセンサで浴室内への人の入室を検知すると共に、焦電センサを用いた簡易的な装置構成で浴室内における熱線の変化を的確に検知し、当該浴室内における人の体動の有無を特定する検出装置を提供する。
本発明に係る検出装置は、浴室内における熱線の変化を検出する焦電センサと、前記浴室への人の入室を検出するドアセンサと、前記焦電センサで検出された信号を周波数分解する周波数分解手段と、前記ドアセンサからの信号に基づいて、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室する前の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果と、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室した後の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果とを比較する比較手段と、比較手段の比較結果に基づいて、前記浴室内における人の体動の有無を特定する状態特定手段とを備えるものである。
このように、本発明に係る検出装置においては、浴室内における熱線の変化を検出する焦電センサと、浴室への人の入室を検出するドアセンサと、焦電センサで検出された信号を周波数分解する周波数分解手段とを備えており、ドアセンサからの信号に基づいて、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室する前の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果と、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室した後の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果とを比較して浴室内における人の体動の有無を特定するため、焦電センサから得られた熱線変化の信号を周波数分解することで、浴室内の状態変化前後の周波数特性(例えば、浴室内の気流の変化に基づいた熱線変化による周波数特性(例えば、特定の周波数帯域で成分が生じる)、浴室内の時間変化に対する規則的な熱線変化による周波数特性(例えば、複数の周波数帯域で均一な成分が生じる)、浴室内の人の出入りに起因して生じる熱線変化による周波数特性(例えば、任意の周波数帯域で急激な成分が生じる)等)を検出し、その周波数特性の変化に応じて浴室内の人の体動の有無を正確に特定することが可能になるという効果を奏する。
また、浴室がガラスなどで区画されているような場合、焦電センサを用いることで浴室内の熱線変化のみをセンシングすることができ、電磁波を用いたセンサのように、浴室外にまで検出範囲が広がって誤検出してしまうことを防止することができるという効果を奏する。
さらに、浴室に入室する人を検出するドアセンサを備えるため、例えば、浴室のドアを開閉して入室しなかった場合と入室した場合とを明確に区別して、入室の誤検出をなくすことができるという効果を奏する。
さらにまた、前記浴室に人が入室する前に検出した前記焦電センサの信号を周波数分解した結果と、前記浴室に人が入室した後に検出した前記焦電センサの信号を周波数分解した結果と比較し、前記浴室内における人の体動の有無を判断して特定するため、人の体動に起因した周波数特性の変化を検出することが可能となり、体動の有無を正確に特定することができるという効果を奏する。すなわち、所定の時間以上体動の変化を示す周波数特性が得られない場合には、浴室内において何かアクシデントが起こったと判断し、早期発見が可能になるという効果を奏する。
本発明に係る検出装置は必要に応じて、浴槽内に水又はお湯が貯留された状態で人が入浴状態であるかどうかを検出する水圧センサを備えるものである。
このように、本発明に係る検出装置においては、浴槽内に水又はお湯が貯留された状態で人が入浴状態であるかどうかを検出する水圧センサを備えるため、人が入浴状態である場合には、事故やアクシデントがなくても体動がないことが想定されることから、入浴状態における誤判定を防止して、所定の空間領域の状態を正確に特定することができるという効果を奏する。
本発明に係る検出装置は必要に応じて、前記焦電センサからの信号に対してフィルタリング処理するフィルタリング手段を備えるものである。
このように、本発明に係る検出装置においては、焦電センサからの信号に対してフィルタリング処理をするため、浴室内における人の体動の有無を特定する際に、予め不要である周波数成分を排除して、処理の効率化を図りつつ異常状態の高精度な検出を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る検出装置は必要に応じて、前記比較手段が、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室する前の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果と、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室した後の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果との差分を算出するものである。
このように、本発明に係る検出装置においては、前記比較手段が、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室する前の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果と、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室した後の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果との差分を算出するため、状態変化前後の周波数特性の差を明確にして、浴室内における人の体動の有無をより正確に特定することが可能になるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る検出装置のハードウェア構成図である。 第1の実施形態に係る検出装置の機能ブロック図である。 第1の実施形態に係る検出装置において、焦電センサがセンシングした結果を周波数分解部が周波数分解した場合の処理を示す図である。 得られた変化前周波数特性と変化後周波数特性との差分から浴室内の状態を特定する処理を示す第1の図である。 得られた変化前周波数特性と変化後周波数特性との差分から浴室内の状態を特定する処理を示す第2の図である。 第1の実施形態に係る検出装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る検出装置について、図1ないし図6を用いて説明する。本実施形態に係る検出装置は、浴室内における熱線の変化を検出し、その周波数特性を解析することで浴室内における人の体動の有無を特定するものである。以下の実施形態においては、センサ自身から光を発光することなく熱線変化を検知するセンサを焦電センサと称し、センサ自身から近赤外線を発光して反射や透過による熱線変化を検知するセンサを赤外線センサと称する。
図1は、本実施形態に係る検出装置のハードウェア構成図である。本実施形態に係る検出装置1は、浴室における熱線変化を検知する焦電センサ21と、浴室に人が入室したことを検知するドアセンサ22と、焦電センサ21やドアセンサ22で検知された信号の情報、周波数特性の解析に必要な情報、演算プログラム等を記憶するメモリ3と、メモリ3に格納されたプログラムを読み込んで演算処理や装置全体の制御を行うCPU4、CPU4の演算結果(例えば、アラート)を出力する出力デバイス5とを備える。
この検出装置1は、浴室内の水やお湯に浸からない箇所であればいずれの場所に設置されてもよいが、湯温や湯量調整等を操作するリモコンなどに設置されることが望ましい(ただし、ドアセンサ22については人の入室を検知しやすい箇所であって、例えば、浴室のドア近傍に設置されることが特に望ましい)。出力デバイス5については、浴室外にいる人に浴室内の状態を報知するため、浴室外に設置されてもよい。ドアセンサ22については、例えば、光を利用したもの、電流を利用したもの、静電容量を利用したもの、磁気を利用したもの等を用いることができる。出力デバイス5としては、例えば、浴室内が異常状態であると特定された場合に点灯、点滅、表示等で報知するライトやディスプレイ、音声で報知するスピーカー等を用いることができる。なお、図1のハードウェア構成はあくまで一例を示したものであり、必要に応じて他のセンサやデバイス等を備える構成であってもよい。
図2は、本実施形態に係る検出装置の機能ブロック図である。図2において、検出装置1は、浴室内の熱線変化を検知する焦電センサ21と、浴室のドアやドア近傍(例えば、ドア枠等)に設置され、ドアの開閉や人の通過を検知して人が浴室に入室したことを検出するドアセンサ22と、焦電センサ21が検知した信号をフーリエ変換等の処理を用いて周波数分解する周波数分解部23と、周波数分解部23が演算した周波数分解の結果(周波数特性)、その他演算に必要な情報や設定値等を記憶する情報記憶部24と、ドアセンサ22が検知した信号に応じて、情報記憶部24に記憶されている周波数特性と焦電センサ21が検知した信号に基づいて周波数分解部23が演算した周波数分解の結果とを比較処理する比較部25と、比較部25の比較結果に基づいて浴室内の状態(正常状態/異常状態)を特定する状態特定部26と、状態特定部26が浴室内を異常状態であると特定した場合に、その旨を出力デバイス5に出力する出力制御部27とを備える。
各処理部について詳細に説明する。焦電センサ21は、熱線の変化を検知するセンサであり、例えば浴室内であれば、お湯の対流による熱の変化、換気扇の気流による熱の変化、人が動いたことによる熱の変化等を検知することが可能なセンサである。ドアセンサ22は、ドアやドア枠に設置され人が浴室に入室したかどうかを検知するセンサであり、例えばドアの開閉を検知するセンサ(例えば、リレー回路を利用)、浴室内への人の侵入を検知するセンサ(例えば、電磁波、光、圧電等を利用)を利用することができる。
周波数分解部23は、焦電センサ21で得られた熱線変化の信号(例えば、10Hzでサンプリングして得られる波形)に対して高速フーリエ変換(FFT)を行って周波数特性を求める。焦電センサ21によるセンシング及び周波数分解部23による周波数分解処理は、常時行われるようにしてもよいし、定期的又は不定期に行われるようにしてもよい。周波数分解処理で得られた周波数特性の情報は、情報記憶部24に記憶される。ここで、情報記憶部24には、少なくとも浴室内に人がいない状態における周波数特性の情報が記憶される。
比較部25は、ドアセンサ22の検知結果に基づいて、浴室内に人が入室していると判断される場合に、情報記憶部24に記憶されている浴室内に人がいない状態における周波数特性(以下、変化前周波数特性という)と、入室後における焦電センサ21から得られた信号を周波数分解部23が周波数分解した結果得られた周波数特性(以下、変化後周波数特性という)とを比較する処理を行う。変化前周波数特性には、例えば、お湯の対流により生じた緩やかな熱変化を示す周波数成分や、換気扇の気流により生じた割と急峻な熱変化を示す周波数成分が含まれている。一方、変化後周波数特性には、これらの変化前周波数特性に含まれる周波数成分に加えて、人が体動したことによる熱変化を示す周波数成分が含まれている。比較部25は、これらの周波数成分を比較して差分を抽出する。
状態特定部26は、比較部25による比較処理の結果に基づいて、浴室内の状態を特定する処理を行う。上述したように、変化後周波数特性に人の体動に起因した熱変化の周波数成分が含まれている場合は、変化前周波数特性と変化後周波数特性とを比較した際にその差が明確に現れる。状態特定部26は、変化前周波数特性と変化後周波数特性とを比較した結果、変化後周波数特性に人の体動に起因した熱変化の周波数成分が含まれている場合には、浴室内で人がきちんと動いていると判断し、浴室内の状態を正常状態であると特定する。一方、変化前周波数特性と変化後周波数特性とを比較した結果、変化後周波数特性に人の体動に起因した熱変化の周波数成分が含まれていない場合には、浴室内で人が倒れて動けなくなっている可能性があると判断し、浴室内の状態を異常状態であると特定する。
なお、人が浴槽のお湯に浸かった状態でほとんど動きがなく人の体動が検知されない場合は、浴室内は実際には正常状態であるが、体動に起因した熱変化の周波数成分が得られないため、状態特定部26が異常状態であると特定する可能性がある。この場合は、後述するような水圧センサを用いることで、浴槽に浸かっている状態とそうではない状態とを区別し、浴槽に浸かっている状態の場合は、体動に起因した熱変化の周波数成分が得られない場合であっても状態特定部26が異常状態であると特定しないように制御することができる。
また、比較部25が変化前周波数特性と変化後周波数特性とを比較する際は、それぞれの周波数成分値の違いで比較してもよいし、周波数成分の差分を求めるようにしてもよい。この場合、状態特定部26は、変化前周波数特性と変化後周波数特性との成分の差分値が所定の閾値を超えた場合に正常状態であると判断して状態を特定するようにしてもよい。
さらに、入浴中に換気扇を止めた場合など、変化前周波数特性には含まれて変化後周波数特性には含まれない周波数成分が検出される場合がある。このような場合でも、人の体動のみを確実に検出するためにフィルタリング処理を行い、人の体動に起因する熱変化の周波数成分のみを検知するようにしてもよい。
さらにまた、変化前周波数特性に比べて成分値が下がったものについては、状態特定部26の判断基準から除外するようにしてもよい。すなわち、上記のように入浴前は換気扇を付けていたが、入浴中に換気扇を止めたような場合、変化前周波数特性には換気扇の気流に起因する熱変化の周波数成分が含まれており、変化後周波数特性には換気扇の気流に起因する熱変化の周波数成分が減少し、代わりに体動に起因する熱変化の周波数成分が含まれる。このような場合に、周波数成分が減少したものについては状態の判断基準から除外し、周波数成分が増加したものについてのみ状態の判断基準として利用するようにしてもよい。
ここで、焦電センサ21がセンシングした結果に基づいて、状態特定部26が浴室の状態を特定するまでの処理を、典型例を挙げながら説明する。図3は、本実施形態に係る検出装置において、焦電センサ21がセンシングした結果を周波数分解部23が周波数分解した場合の処理を示す図である。図3(A)が人が入室前の浴室の状態をセンシングした結果であり、図3(B)が人が入室した後の浴室の状態をセンシングした結果である。それぞれ左側の波形が焦電センサ21から得られたものであり、右側の波形が周波数分解した結果得られた周波数特性を示すものである。また、図4及び図5は、得られた変化前周波数特性と変化後周波数特性との差分から浴室内の状態を特定する処理を示す図であり、図4は、正常状態と特定される場合の処理を示し、図5は、異常状態と特定される場合の処理を示している。
湯はり時や湯沸し時は比較的浴室内の温度が高く、人の体温に近い30度から40度程度になっていることがある。このような環境下において、焦電センサ21により人の体動をセンシングした場合、図3(A)の左側の波形と図3(B)の左側の波形とに示すように、熱変化が非常に小さく人の体動を正確に検知するのが困難である。ところが、それぞれの波形を周波数分解した場合には、図3(A)の右側の波形と図3(B)の右側の波形とに示すように、人の体動に起因した熱変化の周波数成分が差分として明確に現れる(図3(B)の右側の波形に一点鎖線で示す)。
図3の右側の波形に示す変化前周波数特性の情報と変化後周波数特性の情報とが得られると、図4及び図5に示すように、比較部25がそれぞれの周波数特性における成分の差分を演算する。図4は、変化後周波数特性に人の体動に起因する熱変化の周波数成分が含まれている場合を示しているため、図4(A)の変化前周波数特性と図4(B)の変化後周波数特性との差分を演算した場合に、図4(C)に示すような結果が得られる。すなわち、図4(C)で得られた周波数成分について、状態特定部26が、図4(C)の成分値と予め設定されて情報記憶部24に記憶されている閾値とを比較し、図4(C)の成分値が閾値を超えている又は閾値以上である場合は、入室後に体動があるとして浴室内を正常状態であると特定する。
一方、図5は、浴室内で人が倒れるなどして、変化後周波数特性に人の体動に起因する熱変化の周波数成分が含まれていない場合を示しているため、図5(A)の変化前周波数特性と図5(B)の変化後周波数特性との差分を演算した場合に、図5(C)に示すような結果が得られる。すなわち、図5(C)で得られた周波数成分について、状態特定部26が、図5(C)の成分値と予め設定されて情報記憶部24に記憶されている閾値とを比較し、図5(C)の成分値が閾値以下又は閾値を下回っている場合は、入室後に体動がなくなったとして浴室内を異常状態であると特定する。
図2に戻って、状態特定部26が浴室内の状態を異常状態であると特定した場合には、出力制御部27が出力デバイス5に対して直ちに異常状態を示す旨の情報を送信し、出力デバイス5により外部の人に報知される。外部の人は、出力デバイス5からのアラートなどを見て、直ちに浴室に駆けつけることができる。
次に、検出装置1の動作について説明する。図6は、本実施形態に係る検出装置の動作を示すフローチャートである。まず、焦電センサ21により浴室内の熱変化が計測され(S1)、焦電センサ21からの計測信号を周波数分解部23が周波数分解処理し(S2)、この処理結果を変化前周波数特性として情報記憶部24に記憶する(S3)。なお、ここまでの処理は、人が浴室に入室していない状態で行われるものとする。
比較部25は、ドアセンサ22からの信号受信のために待機しており、ドアセンサ22からの入室信号があるかどうかを常時判定する(S4)。ドアセンサ22からの入室信号がない場合は待機状態が維持され、ドアセンサ22からの入室信号があった場合は以降の処理に進む。入室信号を受信すると、再び焦電センサ21からの計測信号を受信し(S5)、周波数分解部23が受信した計測信号に対して周波数分解処理を行う(S6)。ここで得られる周波数特性が変化後周波数特性となる。比較処理部25は、情報記憶部24に記憶されている変化前周波数特性と、最新の状態を示す変化後周波数特性との差分を演算する(S7)。状態特定部26は、演算された差分の情報と情報記憶部24に予め記憶されている閾値とを比較し、浴室の状態が正常状態であるか異常状態であるかを特定する(S8)。
状態が特定された結果、異常状態であれば(S9)、出力制御部27が出力デバイス5に対してその旨の信号を送信し、出力デバイス5によるアラートがなされ(S10)、処理を終了する。ステップS8で状態が特定された結果、正常状態であれば(S9)、ドアセンサ22からの信号の有無を確認し、退室信号を受信している場合は(S11)、そのまま処理を終了する。ステップS11において退室信号を受信していない場合は、ステップS5の処理に戻って、人の体動の有無について測定が継続される。
なお、図6の処理において、ステップS2の周波数分解処理により変化前周波数特性を予め演算して情報記憶部24に記憶するものとしたが、このとき、情報記憶部24には焦電センサ21から得られた信号を格納しておき、ステップS6の周波数分解処理のタイミングで、併せて情報記憶部24から焦電センサ21の信号を読み出して周波数分解処理を行うようにしてもよい。
このように、本実施形態に係る検出装置においては、焦電センサ21から得られた熱変化の信号を周波数分解することで、浴室内の状態変化前後の周波数特性(例えば、浴室内の気流の変化に起因する熱変化の周波数特性(例えば、高い周波数帯域で成分が生じる)、浴室内の時間変化に対する規則的な熱変化による周波数特性(例えば、複数の周波数帯域で均一な成分が生じる)、浴室内の人の出入りに起因して生じる熱変化の周波数特性(例えば、人が動いた場合に生じる熱変化の周波数帯域で急激な成分が生じる)等)を検出し、その周波数特性の変化に応じて浴室内の状態を正確に特定することが可能になる。
また、浴室がガラスなどで区画されているような場合、焦電センサ21を用いることで浴室内の熱変化のみをセンシングすることができ、電磁波を用いたセンサのように、浴室外にまで検出範囲が広がって誤検出してしまうことを防止することができる。
さらに、浴室に入室する人を検出するドアセンサ22を備えることで、浴室のドアを開閉して入室しなかった場合と入室した場合とを明確に区別して、入室の誤検出をなくすことができる。
さらにまた、浴室に人が入室したと判断された後において、変化前周波数特性と変化後周波数特性とを比較し、浴室内における人の体動の有無を判断して特定するため、人の体動に起因した周波数特性の変化を検出することが可能となり、体動の有無を正確に特定することができる。すなわち、所定の時間以上体動の変化を示す周波数特性が得られない場合には、浴室内において何かアクシデントが起こったと判断し、早期発見が可能になる。
さらにまた、センサからの信号に対してフィルタリング処理をすることで、浴室内の状態変化を特定する際に予め不要である周波数成分を排除して、処理の効率化を図りつつ高精度な検出を実現することができる。
さらにまた、変化前周波数特性と変化後周波数特性との差分を算出するため、状態変化前後の周波数特性の差を明確にして、浴室における状態変化をより正確に特定することが可能になる。
なお、本実施形態に係る検出装置は、上述したように、浴槽内に水又はお湯が貯留された状態で人が入浴状態であるかどうかを検出する水圧センサを備えるようにしてもよい。そうすることで、人が入浴状態である場合には、事故やアクシデントがなくても体動がないことが想定されることから、入浴状態における誤判定を防止して、浴室内の状態を正確に特定することができる。
また、本実施形態に係る検出装置は、誤報があった場合に入浴中の人が誤報である旨を入力する操作デバイス(例えば、登録ボタン等)を備えるようにし、入力された誤報情報に基づいて、異常状態であると判断された現在の状態を誤報状態として登録(学習)し、以降の検出処理において、誤報状態となっても異常状態として特定しないようにしてもよい。そうすることで、環境に応じて生じてしまう誤報をできるだけ低減することができ、環境に合ったより精度が高い検出装置に進化させることが可能となる。
1 検出装置
3 メモリ
4 CPU
5 出力デバイス
21 焦電センサ
22 ドアセンサ
23 周波数分解部
24 情報記憶部
25 比較部
26 状態特定部
27 出力制御部

Claims (4)

  1. 浴室内における熱線の変化を検出する焦電センサと、
    前記浴室への人の入室を検出するドアセンサと、
    前記焦電センサで検出された信号を周波数分解する周波数分解手段と、
    前記ドアセンサからの信号に基づいて、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室する前の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果と、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室した後の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記浴室内における人の体動の有無を特定する状態特定手段とを備えることを特徴とする検出装置。
  2. 請求項1に記載の検出装置において、
    浴槽内に水又はお湯が貯留された状態で人が入浴状態であるかどうかを検出する水圧センサを備える検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の検出装置において、
    前記焦電センサからの信号に対してフィルタリング処理するフィルタリング手段を備える検出装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の検出装置において、
    前記比較手段が、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室する前の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果と、前記焦電センサで検出された前記浴室内における人が入室した後の熱線変化の信号を前記周波数分解手段が周波数分解した結果との差分を算出する検出装置。
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