JP2004100983A - スターリング機関 - Google Patents

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北村 義之
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、安価な構成によってピストンの往復運動中心位置ずれを抑えることが可能なスターリング機関を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、シリンダ3の内側を往復摺動するピストン1とディスプレーサ2によって、圧力容器4の内部を第1、第2作動空間7a、7bと背面空間8に分割して成るスターリング機関において、ピストン1に設けられ、第1作動空間7aとピストン摺動面1aを結ぶ第1流路1cと、シリンダ3に設けられ、背面空間8とシリンダ摺動面3aを結ぶ第2流路3bと、を有し、第1、第2流路1c、3bをピストン1の初期の往復運動中心位置よりも背面空間8側で連通させて成る構成としている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピストンとディスプレーサの往復運動に伴う作動ガスの圧縮・膨張を利用して低温または電力・動力を得るスターリング機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9はスターリング冷凍機の一従来構成を示す概略断面図である。本図に示すスターリング冷凍機は、シリンダ3の内側面(シリンダ摺動面3a)を滑らかに往復摺動するピストン1とディスプレーサ2を有して成る。ピストン1とディスプレーサ2は同軸上に配設されており、ディスプレーサ2の一端を形成するロッド2aは、ピストン1の中心部に設けられた摺動穴1bを貫通している。なお、ピストン1及びディスプレーサ2は、各々ピストン支持バネ5及びディスプレーサ支持バネ6を介して圧力容器4に弾性支持されている。
【0003】
圧力容器4の内部空間は、ピストン1によって2つの空間に分割されている。一方は、ピストン1から見てディスプレーサ2側にある作動空間7であり、他方は、ピストン1から見て作動空間7とは反対側、すなわちシリンダ3の末端側にある背面空間8である。これらの空間には、高圧ヘリウムガス等の作動媒体が充填されている。また、作動空間7は、ディスプレーサ2によってさらに2つの空間に分割されている。一方は、ピストン1とディスプレーサ2によって挟まれた第1作動空間7a(圧縮空間)であり、他方は、ディスプレーサ2から見て第1作動空間7aとは反対側、すなわちシリンダ3の先端側にある第2作動空間7b(膨張空間)である。なお、両作動空間は、再生器9を介して連結されている。
【0004】
ピストン1は、リニアモータ等の図示しない駆動部によって、所定周期で往復運動される。これにより、作動媒体は作動空間7内で圧縮・膨張される。ディスプレーサ2は、作動媒体の圧縮・膨張に伴う圧力変化によって、直線的に往復運動される。このとき、ピストン1とディスプレーサ2は、所定の位相差をもって同一周期にて往復運動することになる。
【0005】
なお、上記構成から成るスターリング冷凍機において、シリンダ摺動面3aとピストン摺動面1aとの間、及びロッド2aとピストン摺動穴1bとの間には、作動空間7と背面空間8とを遮断するガスシールが施されている。なお、該ガスシールは、接触する部材間にシールリングを設けたり、両部材を高精度に嵌合したりすることで実現されている。
【0006】
しかしながら、どのようなガスシールを施しても、作動空間7と背面空間8を完全に遮断することはできず、作動媒体が微小な隙間を介して両空間を流動することは避けられない。そのため、ピストン1が作動空間7方向に運動しているときには、第1作動空間7aの圧力が背面空間8の圧力よりも高くなり、作動媒体は第1作動空間7aから背面空間8へと流動する。逆に、ピストン1が背面空間8方向に運動しているときには、第1作動空間7aの圧力が背面空間8の圧力よりも低くなり、作動媒体は背面空間8から第1作動空間7aへと流動する。
【0007】
ここで、第1作動空間7aと背面空間8との圧力差は、ピストン1が背面空間8方向に運動しているときより、作動空間7方向に運動しているときの方が大きい。そのため、第1作動空間7aの作動媒体は、ピストン1の往復運動1サイクル毎に少しずつ背面空間8へと流出していくことになる。このような状況を放置しておくと、背面空間8の圧力が徐々に高くなるため、ピストン1の往復運動中心位置が初期位置から作動空間7側にずれて、ピストン1が物理的な運動限界位置に達したり、ディスプレーサ2が圧力容器4に衝突したりするおそれがある。
【0008】
そこで、特許文献1には、作動空間と背面空間との圧力バランスを保つことでピストンの往復運動中心位置を保持する技術が開示されている。図10は特許文献1に開示されたスターリング冷凍機の構成を示す概略断面図である。本図に示すスターリング冷凍機において、ピストン1は、第1作動空間7aとピストン摺動面1aを結ぶ第1流路1cを有しており、シリンダ3は、背面空間8とシリンダ摺動面3aを結ぶ第2流路3bを有している。なお、第1流路1cの開口部1d(ピストン摺動面1a側)と、第2流路3bの開口部3c(シリンダ摺動面3a側)は、ピストン1が初期の往復運動中心位置にあるときだけ相対するように配設されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−039222号公報
【特許文献2】
特表平10−505396号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、特許文献1に開示されたスターリング冷凍機であれば、第1、第2流路1c、3bが連通する瞬間だけ、作動媒体が第1作動空間7aと背面空間8との間を互いの圧力差に応じて流動できるようになる。従って、背面空間8の圧力が際限なく高まることはなく、ピストン1の往復運動中心位置は、往復運動1サイクル毎にガスシールの隙間を介して第1作動空間7aから背面空間8へ流出する作動媒体量と、第1、第2流路1c、3bを介して背面空間8から第1作動空間7aに流入する作動媒体量との平衡位置で保持されることになる。
【0011】
ここで、上記構成によってピストン1の往復運動中心位置を初期位置に維持するためには、ピストン1が該初期位置を中心に往復運動している状態で、ガスシールの隙間を介する作動媒体流動量と、第1、第2流路1c、3bを介する作動媒体流動量が平衡していなければならない。言い換えれば、ピストン1駆動開始当初から、両経路を介する作動媒体流動量は平衡している必要があると言える。
【0012】
しかしながら、上記構成から成るスターリング冷凍機は、ピストン1が初期の往復運動中心位置にあるときに、第1、第2流路1c、3bが連通するように構成されていたので、両流路連通時における第1作動空間7aと背面空間8との圧力差は、前述した通り、ピストン1が背面空間8方向に運動しているときより、作動空間7方向に運動しているときの方が大きかった。
【0013】
そのため、上記構成から成るスターリング冷凍機では、ピストン1の駆動開始後しばらくの間、ガスシールの隙間と第1、第2流路1c、3bの両方から作動媒体が流れ出して背面空間8の圧力が上昇し、ピストン1の往復運動中心位置が初期位置から作動空間7側に所定量ずれた段階で、ようやくガスシールの隙間を介する作動媒体流動量と、第1、第2流路1c、3bを介する作動媒体流動量が平衡して、ピストン1の往復運動中心位置が安定する結果となっていた。
【0014】
このように、上記構成から成るスターリング冷凍機では、ピストン1が物理的な運動限界位置に達したり、ディスプレーサ2が圧力容器4に衝突したりするおそれを完全に払拭することができなかったので、スターリング冷凍機のピストン振幅を狭めて最大冷却性能を低めに抑えざるを得なかった。
【0015】
なお、特許文献2には、作動空間と背面空間を結ぶ作動媒体流動経路と、該経路内の作動媒体流動方向を背面空間から作動空間方向に限定する一方向弁と、を有し、上記と同様、作動空間と背面空間との圧力バランスを保つことでピストンの往復運動中心位置を保持する技術が開示されている。
【0016】
確かに、上記構成から成るスターリング冷凍機であれば、一方向弁の働きにより、ピストンが作動空間方向に運動しているときは、作動空間から背面空間への媒体流動を遮断し、ピストンが背面空間方向に運動しているときは、背面空間から作動空間への媒体流動を許可することができるので、背面空間の圧力上昇を回避して、ピストンの往復運動中心位置を初期位置に保持することが可能である。しかしながら、上記構成から成るスターリング冷凍機は、構造が複雑であるために部品点数や工程数が多く、高コストであるという課題を有していた。
【0017】
本発明は、上記の問題点に鑑み、安価な構成によってピストンの往復運動中心位置ずれを抑えることが可能なスターリング機関を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るスターリング機関は、シリンダの内側を往復運動するピストンと、前記シリンダの内側において前記ピストンに対向し、前記ピストンの動きによって圧縮・膨張する作動媒体の働きにより駆動されるディスプレーサと、を備え、前記ピストンと前記ディスプレーサとの間に第1作動空間を、前記ディスプレーサから見て第1作動空間とは反対側に第2作動空間を、前記ピストンから見て第1作動空間とは反対側に背面空間を、有するように密閉して形成されたスターリング機関において、前記ピストンに設けられ、第1作動空間とピストン外側面を結ぶ第1流路と、前記シリンダに設けられ、前記背面空間とシリンダ内側面を結ぶ第2流路と、を有し、第1、第2流路を前記ピストンの初期の往復運動中心位置よりも前記背面空間側で連通させて成る。
【0019】
具体的には、前記ピストンの外側面に設けられた第1流路の開口部を、前記ピストンの初期の往復運動中心位置よりも第1作動空間側にオフセットさせるとよい。或いは、前記シリンダの内側面に設けられた第2流路の開口部を、前記ピストンの初期の往復運動中心位置よりも背面空間側にオフセットさせてもよい。
【0020】
このような構成とすることにより、一方向弁等を用いない安価な構成によってピストンの往復運動中心位置を従来よりも初期位置近傍で安定させることができるようになる。従って、ピストンが物理的な運動限界位置に達したり、ディスプレーサが圧力容器に衝突したりするおそれが減るので、スターリング機関のピストン振幅を広げて最大性能を向上させることが可能となる。
【0021】
なお、上記構成から成るスターリング冷凍機において、第1流路の開口部は、前記ピストンの往復運動方向に複数形成された構成にするとよい。或いは、第2流路の開口部を前記ピストンの往復運動方向に複数形成してもよい。このような構成とすることにより、第1、第2流路を介して背面空間から第1作動空間へ流入する作動媒体量をピストン振幅に応じて変化させることができるようになる。従って、ピストン振幅が大きくなり、ガスシールの隙間を介して第1作動空間から背面空間へ流出する作動媒体量が多くなったとしても、それに応じて第1、第2流路経由で背面空間から第1作動空間へ流入する作動媒体量も多くなるので、ピストンの往復運動中心位置ずれを効果的に抑えることができる。
【0022】
また、上記構成から成るスターリング冷凍機において、第1流路の開口部は、位置に応じて形状及び/または断面積が異なる構成にするとよい。或いは、第2流路について、開口部の形状及び/または断面積を位置に応じて変えてもよい。このような構成とすることにより、第1、第2流路連通時の作動媒体流動量をピストン振幅に応じて調節することができるようになるので、安定状態におけるピストンの往復運動中心位置を微調整することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に係るスターリング冷凍機の第1実施形態について、図1〜図3を参照しながら詳細な説明を行う。図1は本発明に係るスターリング冷凍機の第1実施形態を示す概略断面図であり、図2は第1実施形態におけるピストンの周辺構造を示す概略断面図である。なお、前述した従来構成と同様の部材については、図9、図10と同一の符号を付すことで説明を省略する。
【0024】
図2に示す通り、本実施形態のスターリング冷凍機において、第1流路1cの開口部1dと、第2流路3bの開口部3cは、ピストン1が初期の往復運動中心位置より背面空間8側にあるときに相対するように配設されている。具体的に言うと、第1流路開口部1dは、ピストン1の往復運動中心位置の初期位置よりも作動空間7側にオフセットして設けられており、第2流路開口部3cは、ピストン1の往復運動中心位置の初期位置に配設されている。なお、第1流路開口部1dは、ピストン摺動面1aの同一円周上に複数箇所設けてもよい。同様に、第2流路開口部3cは、シリンダ摺動面3aの同一円周上に複数箇所設けてもよい。
【0025】
図3はピストン1の位置と第1作動空間7a及び背面空間8の各圧力との相関関係を示す図である。なお、本図中において、XminとXmaxはピストン1の往復運動両端位置、Xcはピストン1の往復運動中心位置、Xaは第1、第2流路1c、3bの連通位置、をそれぞれ示している。
【0026】
まず、ピストン1が背面空間8方向に運動している場合を考える。この場合、第1、第2流路1c、3bは、従来(図10参照)と異なり、ピストン1が初期の往復運動中心位置Xcにあるときではなく、より背面空間8側の位置Xaにあるときに連通する。従って、本図からも分かるように、第1作動空間7aの圧力は従来に比べて低くなり、逆に背面空間8の圧力は僅かながらも高くなるので、両者の差は大きくなる。その結果、背面空間8から第1作動空間7aへと流入する作動媒体量は従来よりも多くなる。
【0027】
続いて、ピストン1が第1作動空間7a方向に運動している場合を考える。この場合にも、第1、第2流路1c、3bは、従来(図10参照)と異なり、ピストン1が初期の往復運動中心位置Xcにあるときではなく、より背面空間8側の位置Xaにあるときに連通する。従って、本図からも分かるように、第1作動空間7aの圧力は従来に比べて低くなり、逆に背面空間8の圧力は僅かながらも高くなるので、両者の差は小さくなる。その結果、第1作動空間7aから背面空間8へと流出する作動媒体量は従来よりも少なくなる。
【0028】
上述のことから、第1流路開口部1dを第1作動空間7a側にオフセットすることで、ピストン1の往復運動1サイクル毎に第1作動空間7aから背面空間8に流出する作動媒体量は減少し、オフセットを所定値以上とすることで、逆に背面空間8から第1作動空間7aに作動媒体が流入するようになることが分かる。
【0029】
このことを踏まえ、本実施形態のスターリング冷凍機では、ピストン1の往復運動中心位置が初期位置から作動空間7側に所定量ずれるのを待つことなく、ピストン1の駆動開始当初から、往復運動1サイクル毎にガスシールの隙間を介して第1作動空間7aから背面空間8へ流出する作動媒体量と、第1、第2流路1c、3bを介して背面空間8から第1作動空間7aに流入する作動媒体量が平衡するように、第1流路開口部1dのオフセット量が最適化されている。
【0030】
このような構成とすることにより、一方向弁等を用いない安価な構成によってピストン1の往復運動中心位置を従来よりも初期位置近傍で安定させることができるようになる。従って、ピストン1が物理的な運動限界位置に達したり、ディスプレーサ2が圧力容器4に衝突したりするおそれが減るので、スターリング冷凍機のピストン振幅を広げて最大冷却性能を向上させることが可能となる。
【0031】
次に、本発明に係るスターリング冷凍機の第2実施形態について、図4を参照しながら詳細な説明を行う。図4は第2実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。本図に示すように、本実施形態のスターリング冷凍機において、第1、第2流路開口部1d、3cは、ピストン1が初期の往復運動中心位置より背面空間8側にあるときに相対するように配設されている。具体的に言うと、第1流路開口部1dは、ピストン1の往復運動中心位置の初期位置に設けられており、第2流路開口部3cは、ピストン1の往復運動中心位置の初期位置よりも背面空間8側にオフセットして配設されている。なお、第1流路開口部1dは、ピストン摺動面1aの同一円周上に複数箇所設けてもよい。同様に、第2流路開口部3cは、シリンダ摺動面3aの同一円周上に複数箇所設けてもよい。
【0032】
このような構成とすることにより、前出の第1実施形態と同様、一方向弁等を用いない安価な構成によってピストン1の往復運動中心位置を従来よりも初期位置近傍で安定させることができるようになる。従って、ピストン1が物理的な運動限界位置に達したり、ディスプレーサ2が圧力容器4に衝突したりするおそれが減るので、スターリング冷凍機のピストン振幅を広げて最大冷却性能を向上させることが可能となる。
【0033】
次に、本発明に係るスターリング冷凍機の第3実施形態について、図5を参照しながら詳細な説明を行う。図5は第3実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。本図に示すように、本実施形態のスターリング冷凍機は、第1実施形態の構成に加えて、第1流路開口部1dを往復運動方向に複数形成した構成としている。
【0034】
このような構成とすることにより、第1、第2流路1c、3bを介して背面空間8から第1作動空間7aへ流入する作動媒体量を、ピストン振幅に応じて変化させることができるようになる。従って、ピストン振幅が大きくなり、ガスシールの隙間を介して第1作動空間7aから背面空間8へ流出する作動媒体量が多くなったとしても、それに応じて第1、第2流路1c、3b経由で背面空間8から第1作動空間7aへ流入する作動媒体量も多くなるので、ピストン1の往復運動中心位置ずれを効果的に抑えることができる。なお、複数ある第1流路開口部1dの1つは、ピストン1の初期の往復運動中心位置に形成してもよい。
【0035】
次に、本発明に係るスターリング冷凍機の第4実施形態について、図6を参照しながら詳細な説明を行う。図6は第4実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。本図に示すように、本実施形態のスターリング冷凍機は、第2実施形態の構成に加えて、第2流路開口部3cを往復運動方向に複数形成した構成としている。
【0036】
このような構成とすることにより、前出の第3実施形態と同様、第1、第2流路1c、3bを介して背面空間8から第1作動空間7aへ流入する作動媒体量をピストン振幅に応じて変化させることができるようになる。従って、ピストン振幅が大きくなり、ガスシールの隙間を介して第1作動空間7aから背面空間8へ流出する作動媒体量が多くなったとしても、それに応じて第1、第2流路1c、3b経由で背面空間8から第1作動空間7aへ流入する作動媒体量も多くなるので、ピストン1の往復運動中心位置ずれを効果的に抑えることができる。なお、複数ある第2流路開口部3cの1つは、ピストン1の初期の往復運動中心位置に形成してもよい。
【0037】
次に、本発明に係るスターリング冷凍機の第5実施形態について、図7を参照しながら詳細な説明を行う。図7は第5実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。本図に示すように、本実施形態のスターリング冷凍機は、第3実施形態の構成に加えて、第1流路開口部1dの形状及び/または断面積を位置に応じて変化させた構成としている。このような構成とすることにより、第1、第2流路1c、3b連通時の作動媒体流動量をピストン振幅に応じて調節することができるようになるので、安定状態におけるピストン1の往復運動中心位置を微調整することが可能となる。
【0038】
次に、本発明に係るスターリング冷凍機の第6実施形態について、図8を参照しながら詳細な説明を行う。図8は第6実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。本図に示すように、本実施形態のスターリング冷凍機は、第4実施形態の構成に加えて、第2流路開口部3cの形状及び/または断面積を位置に応じて変化させた構成としている。このような構成とすることにより、前出の第5実施形態と同様、第1、第2流路1c、3b連通時の作動媒体流動量をピストン振幅に応じて調節することができるようになるので、安定状態におけるピストン1の往復運動中心位置を微調整することが可能となる。
【0039】
なお、上記の実施形態では、本発明をスターリング冷凍機に適用した場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、スターリングエンジン、発電機、ヒートポンプ、圧縮機などのスターリング機関全般に広く適用することが可能である。
【0040】
【発明の効果】
上記したように、本発明によれば、安価な構成によってピストンの往復運動中心位置ずれを抑えることが可能なスターリング機関を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスターリング冷凍機の第1実施形態を示す概略断面図である。
【図2】第1実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。
【図3】ピストン1の位置と第1作動空間7a及び背面空間8の各圧力との相関関係を示す図である。
【図4】第2実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。
【図5】第3実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。
【図6】第4実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。
【図7】第5実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。
【図8】第6実施形態におけるピストン周辺構造を示す概略断面図である。
【図9】スターリング冷凍機の一従来構成を示す概略断面図である。
【図10】特許文献1に開示されたスターリング冷凍機の構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1  ピストン
1a  ピストン摺動面
1b  ピストン摺動穴
1c  第1流路(ピストン側流路)
1d  第1流路開口部
2  ディスプレーサ
2a  ロッド
3  シリンダ
3a  シリンダ摺動面
3b  第2流路(シリンダ側流路)
3c  第2流路開口部
4  圧力容器
5  ピストン支持バネ
6  ディスプレーサ支持バネ
7  作動空間
7a  第1作動空間
7b  第2作動空間
8  背面空間
9  再生器

Claims (7)

  1. シリンダの内側を往復運動するピストンと、前記シリンダの内側において前記ピストンに対向し、前記ピストンの動きによって圧縮・膨張する作動媒体の働きにより駆動されるディスプレーサと、を備え、前記ピストンと前記ディスプレーサとの間に第1作動空間を、前記ディスプレーサから見て第1作動空間とは反対側に第2作動空間を、前記ピストンから見て第1作動空間とは反対側に背面空間を、有するように密閉して形成されたスターリング機関において、
    前記ピストンに設けられ、第1作動空間とピストン外側面を結ぶ第1流路と、前記シリンダに設けられ、前記背面空間とシリンダ内側面を結ぶ第2流路と、を有し、第1、第2流路を前記ピストンの初期の往復運動中心位置よりも前記背面空間側で連通させて成ることを特徴とするスターリング機関。
  2. 前記ピストンの外側面に設けられた第1流路の開口部は、前記ピストンの初期の往復運動中心位置よりも第1作動空間側にオフセットして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスターリング機関。
  3. 前記シリンダの内側面に設けられた第2流路の開口部は、前記ピストンの初期の往復運動中心位置よりも背面空間側にオフセットして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスターリング機関。
  4. 第1流路の開口部は、前記ピストンの往復運動方向に複数形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスターリング機関。
  5. 第2流路の開口部は、前記ピストンの往復運動方向に複数形成されていることを特徴とする請求項3に記載のスターリング機関。
  6. 第1流路の開口部は、位置に応じて形状及び/または断面積が異なることを特徴とする請求項4に記載のスターリング機関。
  7. 第2流路の開口部は、位置に応じて形状及び/または断面積が異なることを特徴とする請求項5に記載のスターリング機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103225570A (zh) * 2013-04-24 2013-07-31 兰州空间技术物理研究所 一种发电机与制冷机耦合的双斯特林机

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