JP2004100349A - 集合住宅 - Google Patents

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山▲崎▼ 喜久男
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Abstract

【課題】住戸間の振動、騒音を低減する上で有利な集合住宅、及び、耐火性及び剛性に優れたスチールハウス用耐力壁フレームを使用した集合住宅を提供する。
【解決手段】集合住宅の各住戸は軽量鉄骨柱や軽量鉄骨梁などから構成された躯体フレームからなる軽量鉄骨造のスチールハウスから構成され、それぞれ独立して構築されている。隣接する2つの住戸の境の部分は、全領域にわたって単一の空間部が設けられており、各住戸間は空間部により切り離されている。そして、前記スチールハウスを構成する耐力壁にはスチールハウス用耐力壁フレームが用いられている。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一棟の建物に複数の住戸を設けた集合住宅に関し、更に詳しくは、軽量鉄骨造で、かつスチールハウス用耐力壁フレームが用いられている集合住宅に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一棟の建物に複数の住戸を軽量鉄骨造で設けた集合住宅では、隣接する住戸間での振動や騒音が問題となる。
これら振動、騒音を低減するために、従来住戸が繋がる部分に消音材などを配設する措置が取られているのが現状である(従来の技術1)。
【0003】
また、上記軽量鉄骨造の集合住宅は、0.8〜2.3mm未満の薄い軽量形鋼を構造材として用い、壁フレーム等の建物の枠組みを構成するものであり、 木材に比べて材料コストが安い、耐震性・耐久性に優れている、現場作業が容易であるため工期が短く施工コストが安い等の多くの利点を有することから日本においても急速に普及しつつある。このような軽量鉄骨造の集合住宅においては、例えば、溝形鋼より成る上枠及び下枠の間に、リップ溝形鋼より成る複数の壁たて枠(スタッド)を立設することにより、矩形状の壁フレームを構成している。そして、上記壁フレームに、構造用合板等をビス等で接合することにより耐力壁を形成し、該耐力壁によって集合住宅の剛性を確保していた(従来の技術2)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の技術1における集合住宅では、隣接する住戸間で柱が共通して用いられていたり、あるいは梁が隣接する住戸間にわたって延在しているため、依然として振動や騒音の問題が存在しているのが現状である。
【0005】
また、集合住宅を構成する複数の住戸のうちの一つの住戸を立て替えるような場合、隣接する住戸間で柱や梁が共通して用いられていたり、あるいは、建物の一部が老朽化してその住戸のみの建て替えが困難であるなど、建て替え作業を効率良く行うことができない問題もあった。
【0006】
また、前記従来の技術2における軽量鉄骨造の集合住宅においては、上述したように、耐力壁を可燃性の構造用合板等を用いて構成していたことから、建築基準法で定められた防火地域においては、階数が3階以上、又は延べ建築面積100mを超える耐火建築物を簡単な仕組み又は木造で建築することができなかった。このため、前記のような種々の利点を備えながら、特に防火地域の多い、都市部において軽量鉄骨造の集合住宅や一戸建のスチールハウスの普及が進んでいなかった。
【0007】
そこで、本出願人は、特開平2002−30745号で、従来の構造用合板に代えて、不燃性の鋼材で構成された耐力壁フレームを開発した。この耐力壁フレームを用いてスチールハウスの耐力壁を構成することにより、建築基準法で定められた防火地域においてもスチールハウスの建築が可能となり、防火地域の多い都市部においても耐火建築物としてスチールハウスの普及を促進させることができるようになった。
しかしながら、上記耐力壁フレームは、これを構成する鋼材の部品数が多いこと、使用する鋼材の各部材の厚さが大きいこと、全体としての重量が大きく重量感があること、耐力壁フレームを構成している各部材を溶接により接合していること、現場での組み立て作業性が劣ること、施工コストが大きいこと等の問題があった。
【0008】
従って、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、隣接する住戸間の振動、騒音を低減する技術手段として有効であり、また、集合住宅を構成する複数の住戸のうちの1つのみの住戸を建て替えるような場合であっても、効率良く簡単に建て替え可能な軽量鉄骨造の集合住宅を提供することである。
【0009】
また、本発明の別の目的は、全体として軽量であり、建築現場での作業性に優れ、施工コストも安く、また、工場での組み立て製作が容易であり、そのうえ優れた耐火性及び剛性を同時に兼ね備えたスチールハウス用耐力壁フレームを用いた軽量鉄骨造の集合住宅を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、一棟の建物に複数の住戸を設けた集合住宅において、前記住戸のうち少なくとも隣り合う2つの住戸は、外壁を除いてそれぞれ個別に独立して構築されていると共に、前記2つの住戸の境の部分は、その全領域にわたって延在する単一の空間部により切り離されており、前記空間部の延在方向の両側部は建物の外壁寄り箇所において閉塞され、前記空間部の上部は建物の上端寄り箇所において閉塞されており、
前記住戸は軽量鉄骨造のスチールハウスから構成されており、かつ前記スチールハウスを構成する耐力壁にスチールハウス用耐力壁フレームが用いられていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の集合住宅において、前記スチールハウス用耐力壁フレームは、平行配置された鋼材より成る上枠材及び下枠材に、鋼材よりなるシートブレース材及び該シートブレース材の左右両側に配置された一対のたて枠材をそれぞれ接続すると共に、上記シートブレース材内に鋼材より成る複数の水平材を所定間隔毎に接合し、各部材はねじを用いてそれぞれ接合することにより、複数の矩形状フレーム部を形成したものであることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の集合住宅において、前記スチールハウス用耐力壁は、平行配置された鋼材より成る上枠材及び下枠材に、鋼材よりなる複数のシートブレース材及び該複数のシートブレース材の左右両側及び中間にそれぞれ配置された一対のたて枠材をそれぞれ接続すると共に、上記複数のシートブレース材内に鋼材より成る複数の水平材を所定間隔毎に接続し、各部材はねじを用いてそれぞれ接合することにより、複数の矩形状フレーム部を形成したものであることを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3記載の集合住宅において、前記スチールハウス用耐力壁は、前記上枠材の下方及び下枠材の上方の位置の少なくとも一方に、前記たて枠材の開口面を塞ぐように断面略コ字形の補強部材を取り付けたものであることを特徴とする。
【0014】
請求項1に係る発明によれば、集合住宅を構成する各住戸は個別に独立して構築されており、また、外壁を除いた2つの住戸が繋がる部分の全領域にわたって延在する空間部により各住戸は切り離されているので、隣接する住戸間の振動や騒音を低減するうえで極めて有利である。さらに、一つの住戸の建て替えも隣接する住戸同士が構造的にそれぞれ独立しているので、建て替えの際に構造的な影響を他の住戸に与えることなく簡単に建て替えことができる。
【0015】
請求項2乃至請求項4に係る発明の集合住宅によれば、上記請求項1の作用及び効果に加えて、さらに、本発明の耐力壁フレームは、そのすべてが不燃性鋼材で構成されているので、火災が発生しても従来の構造用合板等のように燃えることがない。従って、従来の構造用合板等に代えて、本発明の耐力壁フレームと耐火1時間の性能を有する外内装材を用いて集合住宅における耐力壁を構成することにより、建築基準法で定められた防火地域においても耐火建築物として集合住宅の建築が可能となる。
また、本発明の集合住宅に用いられる耐力壁フレームは、薄板軽量形構造の鋼材で形成されており、シートブレース材の左右両側に一対のたて枠材をそれぞれ配置して接続すると共に、シートブレース材間に複数の水平材を所定間隔毎に接続して複数の矩形状フレーム部を形成して成ることから、高い剛性を実現することができる。
【0016】
さらにまた、集合住宅に用いられる耐力壁フレームの各部材は、すべて例えばドリルタッピングネジなどのねじを用いて接合するため、従来の溶接接合などと比べて建築現場での作業性に優れており、施工コストも安価である。また、各部材は、いずれも帯状の薄い鋼板から成形されているので、非常に軽量である。
また、前記耐力壁フレームの上枠材の下方及び下枠材の上方の少なくとも一方の位置に、前記たて枠材の開口面を塞ぐように断面略コ字形の補強部材を取り付けることにより、スチールハウス用耐力壁フレームの剛性を一層向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
この実施の形態では、本発明がタウンハウスに適用されている。
タウンハウスは連棟式の接地型集合住宅であり、通常の戸建て住宅の独立性と、集合住宅の屋外環境の良さを併せ持つという利点を有している。タウンハウスは、各住戸の玄関が2m以上の幅の通路(道路)に面していることなど、マンションなどとは異なった制約があるものの、複数の住戸が横に連結された1棟の建物として構成されており、家屋が独立した通常の戸建て住宅に比べて比較的安価であり、戸建て住宅の願望を満たすうえで有利である。なお、本発明は、タウンハウスに限定されず、他の集合住宅にも適用可能である。
【0018】
図1は、タウンハウスの1階の平面図、図2はタウンハウスの2階の平面図、図3は集合住宅のR階の平面図、図4は図1のX−X線断面図、図5は図1のY矢視図、図6は空間部部分の断面正面図、図7は空間部部分の断面平面図を示す。
【0019】
タウンハウス12は軽量鉄骨造であり、本実施の形態では、図1乃至図3に示すように、5つの住戸A、B、C、D及びEから構成され、各住戸A乃至Eはそれぞれ地下1階と地上3階を有しているものとする。
【0020】
各住戸A乃至Eは、それぞれ独立した軽量鉄骨製の躯体フレーム(住戸用軽量鉄骨フレーム)をそれぞれ有している。より詳細には、各住戸A乃至Eの躯体フレームは、それぞれ複数の軽量鉄骨柱、軽量鉄骨梁、耐力壁フレームなどから構成されており、これら軽量鉄骨柱は隣り合う住戸間においてそれぞれ個別に独立して使用されており、また、これら鉄骨梁も、隣り合う住戸間にわたって延在せずにそれぞれ個別に独立して設けられている。
【0021】
そして、隣接する2つの住戸の境の部分には、その全領域にわたって延在する単一の空間部20が設けられている。
前記単一の空間部20は、図4に示すように、地下1階から地上3階まで一枚の平板状の輪郭を形成して連続して延びている。
【0022】
前記空間部20の左右両側部は、図1乃至図3に示すように、建物の外壁30により閉塞されており、また空間部20の上下両端部は、建物の上端部(屋根)及び下端部(地下)によりそれぞれ閉塞されている。本実施の形態では、空間部20の延在方向の左右両側部は、図1乃至図3に示すように、建物の外壁30により閉塞されており、また空間部20の上下両端部は図6に示すように、蓋板32及び土台52によりそれぞれ閉塞されている。なお、空間部20の上下両端部を蓋板32や建物の屋根40または屋上及び土台52などで閉塞することは任意である。
すなわち、隣り合う住戸は、外壁30および屋根40を共通している以外は、個別に独立して構築され、空間部20により切り離された構造となっている。
【0023】
図6、図7を参照してより詳細に説明すると、図6に示すように、タウンハウス12の各住戸A乃至Eは共通の土台52の上に構築され、例えば、隣り合う住戸AおよびB間において、共通の土台52から、住戸Aの躯体フレームの一部を構成する軽量鉄骨柱54Aと、住戸Bの躯体フレームの一部を構成する軽量鉄骨柱54Bがそれぞれ立設されている。
そして、住戸A側において、図6、図7に示すように、軽量鉄骨柱54Aに軽量鉄骨梁56Aが連結され、軽量鉄骨柱54Aの室内側に壁下地材58A、壁仕上げ材60Aが取着され、軽量鉄骨梁56Aに床下地材62A、床仕上げ材64Aが取着されている。
【0024】
また、住戸B側において、軽量鉄骨柱54Bに軽量鉄骨梁56Bが連結され、軽量鉄骨柱54Bの室内側に壁下地材58B、壁仕上げ材60Bが取着され、軽量鉄骨梁56Bに床下地材62B、床仕上げ材64Bが取着されている。
そして、前記空間部20は、住戸A側の軽量鉄骨柱54Aや軽量鉄骨梁56Aに取着された壁下地材58Aと、住戸B側の軽量鉄骨柱54Bや軽量鉄骨梁56Bに取着された壁下地材58Bとの間に形成されている。
【0025】
また、本発明の集合住宅は、軽量鉄骨柱や軽量鉄骨梁を用いた軽量鉄骨造のスチールハウスから構成され、さらに前記スチールハウスを構成する耐力壁にスチールハウス用耐力壁フレームが用いられることを特徴とする。
【0026】
図8は本発明の第1の実施の形態に係る耐力壁フレームの正面図、図9(a)は本発明の第1の実施の形態に係る耐力壁フレームの正面斜視図、図9(b)は同背面斜視図、図10(a)は図8のA−A線断面図、同(b)は図8のB−B線断面図、同(c)は図8のC−C線断面図、同(d)は図8の底面図、図11は耐力壁フレームの側面図、図12はボルト固定部材を拡大して示した斜視図である。
【0027】
図8乃至図11において、本発明の耐力壁フレーム70は、平行配置された鋼材よりなる上枠材72及び下枠材74に、鋼材より成るシートブレース材76及び該シートブレース材76の左右両側に配置された一対のたて枠材78をそれぞれ接続すると共に、前記シートブレース材70内に鋼材より成る複数の水平材96を所定間隔毎に接続し、前記各部材はねじを用いてそれぞれ接合することにより、複数の矩形状フレーム部102を形成したものである。
【0028】
上記上枠材72及び下枠材74は、鋼板を断面略コ字形に折り曲げ加工して形成されたものであり、ウェブ80と該ウェブ80の両側端から直交して延びるフランジ82を有している。
【0029】
また、上記シートブレース材76は、鋼板を断面略コ字形の両先端が更に直角に延出した形状に折り曲げ加工されたものであり、耐力壁フレーム70の壁面を構成するウェブ84と該ウェブ84の両側端から直交して延びるフランジ86と該フランジ86の先端からさらに直角に延出したリップ88を有している(図10参照)。
【0030】
上記たて枠材78は、シートブレース材76の左右両側に配置され、鋼板を断面略コ字形の両先端が更に直角に延出した形状に折り曲げ加工されたものであり、ウエブ90と該ウエブ90の両端から直交して延びるフランジ92と当該フランジ92の先端からさらに直角に延出するリップ94を有している(図10参照)。
【0031】
上記シートブレース材76のフランジ86間には、複数の水平材96が所定間隔毎に接合されている。この水平材96は、鋼板を断面略コ字形に折り曲げ加工して形成されたものであり、ウエブ98と該ウエブ98の両端から直交して延びるフランジ100を有している(図9参照)。
【0032】
上記の如く、シートブレース材86のフランジ86間に複数の水平材96を所定間隔毎に接合した結果、上枠材72とシートブレース材76のフランジ86間と水平材96とで構成される1つの矩形状フレーム部102、上下の水平材96とシートブレース材76のフランジ86間とで構成される複数の矩形状フレーム部102、水平材96とシートブレース材76のフランジ86間と下枠材74とで構成される1つの矩形状フレーム部102がそれぞれ形成されることとなる。
【0033】
また、本実施形態では、耐力壁フレーム70の剛性を向上させるための補強部材104が必要により取り付けられる。この補強部材104は、図11に示すように、上枠材72の上端部よりやや下側及び下枠材74の下端部よりやや上側の所定の位置に取り付けられ、上記たて枠材78の開口面を塞ぐように断面略コ字形に構成されている。この補強部材104と左右一対のたて枠材78との接合にも前記のドリルタッピングネジ等が用いられる。
【0034】
また上記一対のたて枠材78の下端部には、図9、図10(d)に示すように、ボルト固定部材106が取り付けられている。このボルト固定部材106は、たて枠材78の下端部のみだけでなく、必要により、たて枠材78の上端部にも取り付けられる。上記ボルト固定部材106は、図12に示すように、断面略コ字形の基板部108と該基板部108の両端から直交して延びる立上り部110とを有し、その下端部には、ボルト挿通用の挿通孔112が穿設されたボルト取付板114が、例えば、溶接により接合されている。また、ボルト固定部材106の基板部108には、たて枠材78に接合するためのねじ孔116が穿設されており、ボルト固定部材106とたて枠材78とがネジで接合されている。
【0035】
また、図13(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る耐力壁フレームを示す正面斜視図、(b)は同裏面斜視図、図14は図13のA−A線断面図である。本発明の第2の実施の形態に係る耐力壁フレーム70aは、シートブレース材76aと76bが2個で構成されている点、2個のシートブレース材76a,76bを接合する連結用たて枠材78bが中間に配置されていること以外は、前記第1の実施の形態に係る体力壁フレーム70と同一である。
【0036】
図13、図14に示すように、本発明の第2の実施に係るシートブレース材76a、76bは、直線状に配置されて体力壁フレーム70aを形成している。一方のシートブレース材76aの左右両側には、一対のたて枠材78a、78aが配置され、ねじによりシートブレース材16aに接合されている。また、他方のシートブレース材76bの左右両側にもたて枠材78a及び連結用たて枠材78bがそれぞれ配置されている。前記連結用たて枠材78bは、断面略コ字形に形成されている点で前記たて枠材78aと断面形状が異なり、その内側にシートブレーズ材76aのたて枠材78aが挿嵌されている。また、耐力壁フレーム70a、70bの左右両側のたて枠材78aには、その下部にボルト固定部材106a、106bがそれぞれ取り付けられている。さらに、上記シートブレース材76a、76bには、複数の水平材96a、96bが所定間隔毎に接合されている。
【0037】
連結用たて枠材78bは、鋼板を断面略コ字形に折り曲げ加工されたものであり、ウエブ90bと該ウエブ90bの両端から直交して延びるフランジ92bとを有しいる。前記連結用たて枠材78bは、そのウエブ90bがシートブレース材76bのフランジ78bと背中合わせに、ねじにより接合されている。
【0038】
上記の通り、一対のたて枠78の下端には、ボルト挿通用の挿通孔112を有するボルト固定部材106が取り付けられているので、例えば、一端が基礎に埋設されたアンカーボルトの他端を、ボルト固定部材106の挿通孔112に挿通させて固定することにより、基礎12と耐力壁フレーム70とを緊結固定することができる。
【0039】
また、軸ボルト等の一端を、下側に配置された耐力壁フレーム70のボルト固定部材106に固定すると共に、軸ボルト等の他端を、上側に配置された耐力壁フレーム130のボルト固定部材106に固定することにより、上下階の耐力壁フレーム同士を固定することができる。
【0040】
本実施の形態によれば、各住戸A乃至Eは、それぞれ別個に独立して構築されており、さらに、隣接する2つの住戸の境の部分は空間部20により切り離されているので、隣接する住戸間の振動、騒音を低減する上で極めて有利である。
また、各住戸A乃至Eのうちいずれか一つの住戸を建て替える場合であっても、各住戸は躯体フレームを含んでそれぞれ個別に独立しており、さらに、2つの住戸が繋がる部分の全領域にわたって空間部20が延在しているので、隣接する住戸に構造的な影響を与えずに建て替え作業を効率良く簡単に行うことが可能となる。
なお、実施の形態では、集合住宅がタウンハウスである場合について説明したが、集合住宅の形式は任意であり、通常のマンションなどにも勿論適用可能であることは言うまでもない。
【0041】
また、実施の形態では、集合住宅を構成する各住戸の境の部分の全てに本発明の空間部が適用される場合について説明したが、本発明の空間部は集合住宅を構成する複数の住戸のうち、互いに隣接する2つの住戸の境の部分の少なくとも一つに適用してもよい。
また、本発明は、一戸建て住宅に賃貸住宅を付け足した建物の境の部分や、1戸建て住宅に店舗を付け足した建物の境の部分などにも適用可能であり、本発明の集合住宅の概念にはこれらの建物をも含むものである。
また、前記空間部20に、ロックウールなどの断熱材を配設して各住戸の保温性を高めることができる。
【0042】
また、実施の形態では、隣接する住戸において、一つの外壁30と屋根40で共通している場合について説明したが、屋根40を別々に切り離して独立に設けてもよい。さらに、各住戸が屋根40を備えずに、ルーフテラスなどのような屋上を備えている場合でもよく、各住戸の屋上間を互いに接続させてもよく、或いは切り離してもよい。
【0043】
以上説明したように、本発明によれば、集合住宅を構成する各住戸は外壁を除いた箇所が個別に独立して構築され、また、2つの住戸が繋がる部分の全領域にわたって空間部が延在しているので、隣接する住戸間の振動、騒音等を低減する上で極めて有利であり、さらに、集合住宅を構成する一つの住戸を建て替えるような場合にも好都合である。
【0044】
さらに、本発明の集合住宅においては、不燃性の鉄製鋼板を素材として構成された耐力壁フレームを使用したので、火災が発生しても従来の構造用合板等のように燃えることがない。従って、従来の構造用合板等に代えて、本発明の耐力壁フレームを用いることにより、強度の高いスチールハウスを実現することができる。
また、本発明の実施の形態においては、補強部材を取り付けているが、構造が簡単で剛性を向上できるというメリットがある。なお、本発明は、勿論これに限定されるものではなく、耐力壁フレームの剛性を向上させ得るものであれば良い。例えば、矩形状フレーム部に、ハニカム状に成形された鋼板を取り付けて補強部材としても良い。ただし、あまり構造が複雑になると、製造が面倒になり、重量が重くなり、コスト高にもなるので、望ましくないことは言うまでもない。
【0045】
さらに、本発明の集合住宅は、不燃性の鋼材で構成された耐力壁フレームを用いているので、火災が発生しても従来の構造用合板のように燃えることがない。従って、従来の構造用合板に代えて、本発明の耐力壁フレームを用いてスチールハウスの耐力壁を構成することにより、建築基準法で定められた防火地域においてもスチールハウスの建築が可能となり、防火地域の多い都市部においても耐火建築物としてスチールハウスの普及を促進させることができる。また、本発明の耐力壁フレームは、鋼材で形成されており、また、鋼材をシート状態にして構成されるシートブレース材内に複数の水平材を所定間隔毎に接続して複数の矩形状フレーム部を形成すると共に、各部材の接合をドリルタッピングネジ等を用いて行うことにより、製造が容易で、高い剛性を有している。従って、従来の構造用合板に代えて、本発明の耐力壁フレームを用いてスチールハウスの耐力壁を構成することにより、強度の高いスチールハウスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タウンハウスの1階の平面図である。
【図2】タウンハウスの2階の平面図である。
【図3】タウンハウスのR階の平面図である。
【図4】図1のX−X線断面図である。
【図5】図1のY矢視図である。
【図6】空間部の断面正面図である。
【図7】空間部の断面平面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る耐力壁フレームの正面図である。
【図9】(a)は本発明の第1の実施の形態に係る耐力壁フレームの正面斜視図、(b)は同背面斜視図である。
【図10】(a)は図8のA−A線断面図、同(b)は図8のB−B線断面図、同(c)は図8のC−C線断面図、同(d)は図8の底面図である。
【図11】耐力壁フレームの側面図である。
【図12】ボルト固定部材を拡大した斜視図である。
【図13】(a)は本発明の第2の実施の形態に係る耐力壁フレーム70aの正面斜視図、(b)は同背面斜視図である。
【図14】図13(a)、(b)のA−A線断面図である。
【符号の説明】
12  タウンハウス
20  空間部
30  外壁
40  屋根
52  土台
70  耐力壁フレーム
72  上枠材
74  下枠材
76  シートブレース材
78  たて枠材
96  水平材
102 矩形状フレーム部
104 補強部材
106 ボルト固定部材
A、B、C、D、E 住戸

Claims (4)

  1. 一棟の建物に複数の住戸を設けた集合住宅において、前記住戸のうち少なくとも隣り合う2つの住戸は、外壁を除いてそれぞれ個別に独立して構築されていると共に、前記2つの住戸の境の部分は、その全領域にわたって延在する単一の空間部により切り離されており、
    前記空間部の延在方向の両側部は建物の外壁寄り箇所において閉塞され、前記空間部の上部は建物の上端寄り箇所において閉塞されており、
    前記住戸は軽量鉄骨造のスチールハウスから構成されており、かつ前記スチールハウスを構成する耐力壁にスチールハウス用耐力壁フレームが用いられていることを特徴とする集合住宅。
  2. 前記スチールハウス用耐力壁フレームは、平行配置された鋼材より成る上枠材及び下枠材に、鋼材よりなるシートブレース材及び該シートブレース材の左右両側に配置された一対のたて枠材をそれぞれ接続すると共に、前記シートブレース材内に鋼材より成る複数の水平材を所定間隔毎に接続し、前記各部材はねじを用いてそれぞれ接合することにより、複数の矩形状フレーム部を形成したものであることを特徴とする請求項1記載の集合住宅。
  3. 前記スチールハウス用耐力壁は、平行配置された鋼材より成る上枠材及び下枠材に、鋼材よりなる複数のシートブレース材及び該複数のシートブレース材の左右両側及び中間にそれぞれ配置された一対のたて枠材をそれぞれ接続すると共に、前記複数のシートブレース材内に鋼材より成る複数の水平材を所定間隔毎に接続し、前記各部材はねじを用いてそれぞれ接合することにより、複数の矩形状フレーム部を形成したものであることを特徴とする請求項1記載の集合住宅。
  4. 前記スチールハウス用耐力壁は、前記上枠材の下方及び下枠材の上方の少なくとも一つの位置に、前記たて枠材の開口面を塞ぐように断面略コ字形の補強部材を取り付けたものであることを特徴とする請求項2または請求項3記載の集合住宅。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018003351A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 泰久 志築 建築物補強体

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