JP2003166291A - ユニット式建物 - Google Patents

ユニット式建物

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JP2003166291A
JP2003166291A JP2001365301A JP2001365301A JP2003166291A JP 2003166291 A JP2003166291 A JP 2003166291A JP 2001365301 A JP2001365301 A JP 2001365301A JP 2001365301 A JP2001365301 A JP 2001365301A JP 2003166291 A JP2003166291 A JP 2003166291A
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JP
Japan
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unit
floor
building
type building
beams
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Application number
JP2001365301A
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English (en)
Inventor
Takami Mukoyama
孝美 向山
Ikuo Nakai
郁夫 中井
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建物ユニットの間隔部分に安価かつ施工容易に
居室空間を形成でき、下階の天井高さを高くできるユニ
ット式建物を提供すること。 【解決手段】建物ユニット20を複数個組み合わせて形
成されるユニット式建物10であって、建物ユニット2
0が上下階に積層された建物同士が互いに所定の間隔L
1を離して配置され、その間隔L1部分に建物間をそれ
ぞれ接続する複数の接続梁31A,31Bを含んだ面状
構造体30が設けられている。面状構造体30は、一体
構造とされているため、部材の重複が避けられコストの
低減と工期の短縮が可能となる。接続梁31A,31B
の梁背が大きくでき、強度確保により間隔L1を大きく
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユニット式建物に
関する。詳しくは、複数の建物ユニットを上下に積層し
た建物を互いに間隔をあけて配置し、その間隔部分を架
設構造体で接続し形成される空間を居室として利用する
ユニット式建物に関する。
【0002】
【背景技術】近年、住宅等の用途に供せられる建物とし
て、予め工場で製造された複数の建物ユニットを建設現
場で組み合わせて構築されるユニット式建物が多用され
ている。ユニット式建物を形成する建物ユニットとして
は、四隅に立設された柱の上端間および下端間をそれぞ
れ天井梁および床梁で連結した、直方体状のフレームを
有するものが一般的である。
【0003】建物ユニットは建設現場に搬送された後、
他の建物ユニットと前後、左右および上下に互いに隣接
して組み合わされ、ユニット式建物を形成するのが一般
的である。しかし、平面的に隣り合う建物ユニットの間
隔をあけて設置し、それらの建物ユニット間を継ぎ梁で
連結するという構造が採用されることもある(従来例:
特開平8−21024号公報)。この場合、建物ユニッ
トの間隔部分を居室空間として利用することができ、離
隔距離を調整することで建物の平面形状および大きさの
設定範囲が広がるとともに、使用する建物ユニットの数
が減るので建設コストを低減できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来例では継ぎ
梁に床パネルを載置する構造としているため、梁と床の
構造をそれぞれ別々に製造し、現場で取り付ける必要が
あり、コストと施工手間がかかる。また、従来例では継
ぎ梁の梁背を建物ユニットの天井梁の梁背と同程度以下
に抑えなければ天井高さが低くなってしまうため、継ぎ
梁の梁背を大きくすることができない。したがって、継
ぎ梁の強度が十分確保できないので、建物ユニット同士
の間隔を大きくすることができず、間隔部分に柱のない
広い居室空間を形成することは困難である。さらに、継
ぎ梁の上端と下階ユニットの上端とがほぼ同じ高さ位置
であり、継ぎ梁の位置を高く上げられないので、1階の
天井高さを高くすることができない。
【0005】本発明は、建物ユニットの間隔部分に安価
かつ施工容易に居室空間を形成でき、その間隔部分を繋
ぐ接続梁の強度確保により大きな離隔距離を有し、下階
の天井高さを高くできるユニット式建物を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記
載された本発明のユニット式建物は、図面を参照して説
明すると、四隅に立設された柱21の上端間および下端
間をそれぞれ梁22で連結した略直方体状のフレーム2
3を有する建物ユニット20を複数個組み合わせて形成
されるユニット式建物10であって、前記建物ユニット
が上下階に積層された建物同士が互いに所定の間隔L1
を離して配置され、その間隔部分に前記建物間をそれぞ
れ接続する複数の接続梁31A,31Bを含んだ架設構
造体30が設けられ、前記接続梁の上端は下階の建物ユ
ニットの上端より高く配置されていることを特徴とす
る。
【0007】以上の構成を備える本発明では、間隔をあ
けて配置された建物ユニット間を、接続梁を含んだ一体
構造の架設構造体で接続することで、建物ユニットの間
隔部分に居室として利用できる空間が形成されている。
したがって、居室空間を形成するための架設構造体は、
一体構造とされているため、梁と床とを別々に製造し現
場で施工することと比較して、部材の重複が避けられコ
ストを低減でき、施工手間が軽減されることから工期を
短縮することが可能となる。
【0008】また、架設構造体に含まれる接続梁は、そ
の上端が下階ユニットの上端より高い位置になるように
取り付けられる。このようにすれば、接続梁の梁背を大
きくでき、また、接続梁の下端を下階ユニット上梁の下
端よりも上げることができるので、梁の強度を上げ間隔
距離L1を大きくすることができ、また、間隔部分の下
階の天井高さを高くすることが可能となる。
【0009】請求項2に記載された本発明のユニット式
建物は、請求項1に記載のユニット式建物10におい
て、前記接続梁31A,31Bの両端は、下階の建物ユ
ニット20の上梁22および上階の建物ユニットの下梁
の高さにわたることを特徴とする。このようにすれば、
さらに、接続梁の強度を高めることができるので、建物
ユニットの間隔を大きくし、柱のない広い居室空間を得
ることが可能となる。
【0010】請求項3に記載された本発明のユニット式
建物は、請求項2に記載のユニット式建物10におい
て、前記接続梁31A,31Bの両端は、上階および下
階の建物ユニット20の両方に接続されていることを特
徴とする。このようにすれば、上下階の建物ユニット同
士および建物ユニットと接続梁とが強固に固定されるた
め、ユニット式建物全体としての剛性が高まり、地震や
台風等に対して揺れ難くすることが可能となる。
【0011】請求項4に記載された本発明のユニット式
建物は、請求項1から3のいずれかに記載のユニット式
建物10において、前記接続梁31A,31Bは、互い
に対向配置されており、これらの接続梁の間には複数の
根太材32が架設され、これらの根太材の上側に床板3
4が支持されていることを特徴とする。このようにすれ
ば、床板を張られた複数の根太材が接続梁に固定される
ことで、架設構造体を強固に構成することができ、床板
上に作用する積載荷重等を確実に支持できるとともに、
間隔をあけて配置された建物ユニット同士の連結が強ま
りユニット式建物全体としての一体的な剛性を高めるこ
とができる。
【0012】請求項5に記載された本発明のユニット式
建物は、請求項4に記載のユニット式建物10におい
て、前記根太材32は所定数ごとに分割され、これらの
分割された根太材と床板34とは予め組み立てられると
ともに、組み立てられた状態で互いの床板同士を所定間
隔離して前記接続梁31A,31Bに取り付けられ、前
記床板の間隔部分が連結用床板342で塞がれることを
特徴とする。このようにすれば、根太材と床板とは予め
工場などで組み立てられているので、建設現場での取り
付け作業が容易で、施工性を向上することが可能とな
る。また、床板の間隔部分を連結用床板で塞ぐことで床
板を連続させることとしたので、施工時に生じる可能性
のある誤差に対して調整が容易になり施工効率が高ま
る。
【0013】請求項6に記載された本発明のユニット式
建物は、請求項4又は5に記載のユニット式建物10に
おいて、前記接続梁31A,31Bの間には複数の野縁
材36が架設され、これらの野縁材の下側に天井板35
が支持されており、前記野縁材は、前記根太材と略平行
にそれらの間隔部分に配置されていることを特徴とす
る。このようにすれば、野縁材を介して接続梁によって
天井を取り付けることで、建物ユニットの間隔部分に下
階の天井を形成することができる。また、野縁材が根太
材の間に配置されることで、天井板の取り付け位置が上
がり、下階の天井高さをより高くすることが可能とな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1には本発明の実施形態のユニッ
ト式建物の概略断面図が示されている。図1において、
ユニット式建物10は2階建ての建物であり、基礎1の
上に建物本体3が固定され、この建物本体3の上部には
屋根2が載置されている。建物本体3は、所定の間隔L
1をあけて両側に、上下2段に積層された建物ユニット
20が配置され構成される。
【0015】図2には前記ユニット式建物の2階床構造
を表す平面図が示されている。図2において、建物本体
3の所定の間隔L1をあけた両側には、それぞれモジュ
ール寸法の異なる建物ユニット20が2個ずつ配置さ
れ、各階4個ずつの建物ユニット20により構成され
る。以上のように、ユニット式建物10は、間隔L1部
分を含み合計8個の建物ユニット20により、全体とし
て略直方体状に形成されている。
【0016】図1および図2において、建物ユニット2
0は、基本構造として柱21の上下端をそれぞれ梁22
で接合した略直方体状のフレーム(骨組み)23を有す
る。柱21や梁22はそれぞれ角形鋼管やC形断面の鋼
材からなり、工場において溶接により接合され一体に組
み立てられる。フレーム23の内部には梁22の間に木
質の根太材や野縁材(図示しない)が架設され、これら
の根太材や野縁材には床板24や天井板25が張られて
いる。隣り合う、あるいは積層される建物ユニット20
同士は、図示しないシヤープレート(連結板)等を介し
て、ボルト締め等により互いに結合されている。
【0017】ユニット式建物10の間隔L1部分には、
建物ユニット20の2階の床板24と上面が同一面を形
成するように面状構造体30が配置される。また、ユニ
ット式建物10の間隔L1部分の1階床位置に床構造体
50が配置され、2階の天井位置には天井構造体60が
配置されている。ユニット式建物10は、面状構造体3
0の上面に床を形成し下面に天井を形成することで、間
隔L1部分の上下階を居室として利用する構成としてい
る。面状構造体30は、複数本、例えば4本の接続梁3
1A,31Bと、各接続梁31A,31Bの屋内側の対
向面内にそれぞれ架設される複数本の根太材32と、こ
れらの根太材32の上面に張られる床板34とで構成さ
れる。
【0018】接続梁31A,31Bは、間隔L1と略同
一の長さを有した鋼材で形成されている。接続梁31
A,31Bは、ユニット式建物10の2階に全部で4箇
所に配置され、そのうち2本の接続梁31Bはユニット
式建物10の外部に面する柱21の間に配置される。他
の2本はユニット式建物10の内部に設けられる。当該
他の2本のうち1本の接続梁31Aは、隣接する建物ユ
ニット20の近接する2本の柱21と距離L1を隔てて
対向する同様の2本の柱21との間に配置される。残り
の1本の接続梁31Aは、距離L1を隔てて対向する梁
22同士の中間部を結んで、前記3本の接続梁31A,
31Bと略平行に配置される。それぞれの接続梁31
A,31Bは、両端部に接合プレート311を有し、こ
の接合プレート311を介して建物ユニット20のフレ
ーム23に固定される。
【0019】根太材32は、接続梁31A,31Bに対
し略直角方向に各々略平行に、概ね均等の間隔で複数本
配置される。それぞれの根太材32は、C形の断面形状
をした鋼材で形成され、両端部をボルト締め等により接
続梁31A,31Bに取り付けられる。床板34は、根
太材32の上にビス止め等の方法で固定され、建物ユニ
ット20の2階の床板24と連続した床面を形成する。
【0020】図3には本実施形態の図2の矢視III−III
線断面図、すなわち、面状構造体30の縦断面図が示さ
れている。図3において、建物ユニット20同士は、そ
れらの柱21の外面同士を間隔L1だけ離して配置さ
れ、それらの間を間隔L1と略同じ長さを有する接続梁
31A,31Bによって結合されている。複数(図3で
は4本)の根太材32と床板34とが予めアセンブリ化
されて、2個の床アセンブリ33が構成され、これらの
床アセンブリ33は接続梁31A,31Bに取り付けら
れる。
【0021】床アセンブリ33は、予め工場で4本の根
太材32を所定間隔で配置して、各々の根太材32の上
面に該当領域分の床板341を張り付け一体に組み立て
られる。床アセンブリ33は、組み立てられた状態で搬
送され、接続梁31A,31Bの間に取り付けられる。
床アセンブリ33同士の間あるいは床アセンブリ33と
建物ユニット20の床板24との間に、連結用床板34
2が張られ連続した床板34が形成される。建物ユニッ
ト20に張られる床板24および面状構造体30に張ら
れる床板34には、同一の木質材料からなる板材が使用
され(例えば、パーティクルボード)、それらの厚さ寸
法も同一とされている。
【0022】根太材32より下側には、天井板35が張
られている。天井板35は、接続梁31A,31Bの間
に架け渡された木製の野縁材36で支持される。野縁材
36は、根太材32同士の間で互いに略平行に、かつ、
野縁材36の下面が根太材32の下面より低くなるよう
に配置されている。また、野縁材36の上面は根太材3
2の下面より高くに位置されており、野縁材36と根太
材32とはいわゆる入れ子状態とされている。したがっ
て、天井板35は根太材32の下面近くに張られ、建物
ユニット20に張られる天井板25よりも高くに位置さ
れる。これらの天井板35と天井板25との段差部分は
面材351で塞がれ、折り上げ天井が形成されている。
【0023】図4には本実施形態の図2の矢視IV−IV線
断面図が示されている。図4において、接続梁31A
は、H形鋼で形成され、その端部の接合プレート311
を介してボルト202により上下階の建物ユニット20
のフレーム23に取り付けられている。接続梁31Aの
上面は、2階の建物ユニット20の下梁22の上面とほ
ぼ同じ高さに位置され、接続梁31Aの下面は、1階の
建物ユニット20の上梁22の高さのほぼ中間に位置さ
れている。接続梁31Aには根太材32を取り付けるた
めに、その根太材32の長手方向に突き出して2方向に
ブラケット312が溶接等により固定されている。根太
材32とブラケット312とはボルト313により締め
付けられ、根太材32が接続梁31Aに取り付けられ
る。
【0024】接続梁31Aの側面には、野縁材36を支
持する野縁受け材361が取り付けられ、野縁材36の
下面には、天井板35が張られている。接続梁31Aの
下部には、建物ユニット20の天井板25と略同一高さ
位置に梁下天井板37が設けられている。この梁下天井
板37と、その端部から上方に取り付けられる面材35
1とで、天井板35の高さまで接続梁31の下部を囲む
ことで、折り上げ天井が形成される。
【0025】図5には本実施形態の図2の矢視V−V線
断面図が示されている。図5において、建物外部に面す
る位置の接続梁31Bは、C形の断面形状をした鋼材で
形成される。接続梁31Bは、その端部の接合プレート
311を介してボルト202により上下階の建物ユニッ
ト20のフレーム23に取り付けられている。接続梁3
1Bの上面は、2階の建物ユニット20の下梁22の上
面とほぼ同じ高さに位置され、接続梁31Aの下面は、
1階の建物ユニット20の上梁22の高さのほぼ中間に
位置されている。接続梁31Bの側面には、ブラケット
312が建物内部側の根太材32の長手方向に突き出し
て、溶接により取り付けられる。根太材32とブラケッ
ト312とをボルト313等により締め付けることで、
根太材32は接続梁31Bに取り付けられる。接続梁3
1Bの側面には、野縁材36を支持する野縁受け材36
1が取り付けられ、野縁材36を支持している。野縁材
36の下面には、天井板35が張られている。接続梁3
1Bの下部の建物内部側には、梁下天井板37が設けら
れ、面材351で天井板35までの間を塞ぐことで折り
上げ天井が形成される。
【0026】ユニット式建物の外壁は、外壁材41が取
り付けられることで形成される。外壁材41には、所定
の幅寸法と階高から設定される高さ寸法とを有する、軽
量気泡コンクリート板等が用いられる。外壁材41は、
少なくとも上下の2箇所を建物ユニット20のフレーム
23等に固定され取り付けられる。図5に示すように、
外壁材41は、接続梁31Bに溶接などで固定された取
付ファスナ411を介して、ボルト等により取り付けら
れる。また、外壁材41の内部側には内部壁材45取り
付け用の下地材451が上下に伸延し床板34および梁
下天井板37に固定されている。内部壁材45は木質の
材料で下地材451の内部側表面に張られて内壁を形成
する。
【0027】図6には本実施形態の接続梁31A,31
Bの取り付け部近傍が拡大して示されている。図6にお
いて、上下階の建物ユニット20のフレーム23には、
それぞれ受けプレート201が溶接等により固定されて
いる。接続梁31A,31Bは、その端部に取り付けら
れた接合プレート311を受けプレート201に密接さ
せた状態で、ボルト202等で締付けることで上下階の
建物ユニット20のフレーム23に固定される。
【0028】根太材32とその上面に張られた床板34
1とからなる床アセンブリ33が、ブラケット312に
ボルト313により締め付けられることで、接続梁31
A,31Bに取り付けられる。床アセンブリ33の床板
341と建物ユニット20の床板24との間に、連結用
床板342が張られ床板34が形成される。野縁受け材
361に取り付けられた野縁材36の下面には、天井板
35が建物ユニット20の天井板25よりも高い位置に
張られている。これらの天井板35と天井板25との段
差部分は面材351で塞がれ、折り上げ天井が形成され
ている。
【0029】再度、図1において、1階床位置の間隔L
1部分には床構造体50が配置されている。床構造体5
0は、複数の接続梁51と、これらの接続梁51間に架
設される複数の根太材52と、これらの根太材52の上
面に張られる床板54とから構成されている。接続梁5
1の端部は、1階の建物ユニット20の柱21の脚部あ
るいは床梁22に接続されている。根太材52と床板5
4とはアセンブリ化され、床アセンブリ53として接続
梁51に取り付けられる。
【0030】また、2階天井位置の間隔L1部分には、
天井構造体60が配置されている。天井構造体60は、
複数の接続梁61と、これらの接続梁61間に架設され
る複数の野縁材62と、これらの野縁材62の下面に張
られる天井板65とから構成されている。天井構造体6
0と2階の建物ユニット20に載置される屋根フレーム
67の上部には、それぞれ屋根材66が張られ屋根2を
形成している。接続梁61の端部は、屋根フレーム67
と、2階の建物ユニット20の上部のフレーム23とに
跨って接続されている。野縁材62と天井板65とはア
センブリ化され、天井アセンブリ63として接続梁61
に取り付けられる。
【0031】ユニット式建物10を組み立てる際には、
敷地に建物ユニット20を所定間隔L1をあけて配置
し、その間隔L1部分の1階床位置に予め組み立ててお
いた床構造体50を設置する。建物ユニット20の床板
24と床構造体50との間に、連結用床板342を設置
し、連続した床板24,54を形成する。次に、2階床
位置に予め組み立てておいた面状構造体50をクレーン
等で吊り込んで保持し、両端部を各建物ユニット20の
フレーム23に接合して架設する。建物ユニット20の
床板24と面状構造体30との間に、連結用床板342
を設置し、連続した床板24,34を形成する。さら
に、2階天井位置に天井構造体60をクレーン等で吊り
込んで設置した後、屋根2を施工する。
【0032】また、建物ユニット20の間隔L1が大き
な場合などは、面状構造体30、床構造体50および天
井構造体60は現場で組み立てられる。この場合、敷地
に建物ユニット20を所定間隔L1をあけて配置し、そ
の間隔L1部分の1階床位置に接続梁51を架設した
後、床アセンブリ53を架設する。床アセンブリ53同
士の間および床アセンブリ53と建物ユニット20の床
板24との間に連結用床板342を設置し、これにより
連続した床板24,53を形成する。次に、2階床位置
に接続梁31A,31Bを架設した後、これらの接続梁
31A,31Bの間に床アセンブリ33を架設する。床
アセンブリ33同士の間および床アセンブリ33と建物
ユニット20の床板24との間に連結用床板342を設
置し、これにより連続した床板24,34を形成する。
さらに、2階天井位置に接続梁61を架設した後、天井
アセンブリ63を取り付け、屋根2を施工する。
【0033】従って、本実施形態の構成によれば以下の
効果が得られる。 (1)間隔L1をあけて配置された建物ユニット20間に
設けられる面状構造体が接続梁31A,31Bを含んで
一体の構造とされている。したがって、梁と床とを別々
に製作し現場で施工することと比較し、部材の重複が避
けられコストを低減でき、施工手間が軽減されることか
ら工期を短縮することが可能となる。
【0034】(2)接続梁31A,31Bは、その上端が
上階の建物ユニット20の下梁22の上端とほぼ同じ位
置になるように取り付けられ、接続梁31A,31Bの
梁背は下階の建物ユニット20の上梁22および上階の
建物ユニット20の下梁22にわたる高さとされてい
る。したがって、接続梁31A,31Bの梁背を大きく
し強度を高めることができるので、建物ユニット20同
士の間隔L1を大きくし、柱21のない広い居室空間を
得ることが可能となる。
【0035】(3)接続梁31A,31Bは、その上端が
上階の建物ユニット20の下梁22の上端とほぼ同じ位
置になるように取り付けられている。したがって、接続
梁31A,31Bの下端を下階の建物ユニット20の上
梁22の下端よりも上げることができるので、下階の天
井高さを高くすることが可能となる。 (4)接続梁31A,31Bの両端は上階および下階の建
物ユニット20の両方に接続されているので、建物ユニ
ット20同士および建物ユニット20と接続梁31A,
31Bとの間が強固に結合されるため、ユニット式建物
10全体としての剛性が高まり、地震や台風等に対して
揺れ難くすることが可能となる。
【0036】(5)接続梁31A,31Bの間には複数の
根太材32が架設され、これら根太材32の上面に床板
34が支持される。所定数の根太材32と床板341は
予め組み立てられ、組み立てられた状態で接続梁31
A,31Bに取り付けられ、連結用床板342で隙間を
塞がれ連続した床板34を形成することとしている。し
たがって、建設現場での取り付け作業が容易になり、施
工性を向上することが可能となる。
【0037】(6)接続梁31A,31Bの間には複数の
野縁材36が架設され、この野縁材36の下面に天井板
35が支持されており、各野縁材36は根太材32の間
隔に配置されているので、接続梁31A,31Bで下階
の天井を支持することができ、また、野縁材36が根太
材32の間に入れ子状に配置されるため、天井板35を
高い位置に取り付けることができ、下階の天井高さをよ
り高くすることが可能となる。
【0038】(7)根太材32と野縁材36とは、互いに
略平行で接しないように接続梁31A,31Bに取り付
けられ、根太材32で床板34が支持され、野縁材36
で天井板35が支持されている。したがって、床板34
と天井板35とが、互いに干渉することがなく、上階の
床歩行時等の振動や音が下階に伝わり難く、上下階の間
で遮音性が確保される。 (8)ユニット建物10の外部に面する建物ユニット20
の間隔L1部分に接続梁31A,31Bを配置したこと
で、取付ファスナ411等を用いて外壁材41を取り付
けることができ、ユニット式建物10の外壁が確実に形
成される。
【0039】(9)1階の床構造体50および2階の天井
構造体60で建物ユニット20同士を連結したことで、
ユニット式建物10全体としての一体性が向上し剛性が
高まる。 (10)1階の床構造体50および2階の天井構造体60
は、面状構造体30と同様に構成部材がアセンブリ化さ
れ、床アセンブリ53や天井アセンブリ63として接続
梁51,61に取り付けられるので、工場生産における
材料加工や組み立て工程の共通化が図れるとともに、建
設現場における取り付け作業の簡単化および標準化によ
り施工期間を短縮することが可能になる。
【0040】なお、本発明は前述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、前
記実施形態では、根太材はC形の断面形状をした鋼材で
形成されることとしたが、木質の部材でもよく、このよ
うにすることで、建物ユニット部の根太材と材料の共通
化が図れる。また、1つの床アセンブリに含まれる根太
材の本数は、その長さや配置される位置などから、適宜
設定することが可能であり実施形態の本数(4本)に限
定されない。
【0041】前記実施形態では、接続梁の断面形状がH
形あるいはC形をした鋼材をその使用される位置によっ
て使い分けている。すなわち、建物内部に位置し両側に
根太材等が取り付く接続梁には、H形断面の鋼材を用
い、外部に面し片側に根太材等が取り付く接続梁には、
C形断面の鋼材を用いた。しかし、接続梁の長さや本
数、接続梁に取り付ける部材の数や大きさなどの条件に
よって、適宜接続梁の断面形状、大きさや梁背は設定可
能である。例えば、前記実施形態では、接続梁の梁背
は、接続梁の上面が上階の建物ユニットの下梁の上面と
ほぼ同じ高さに位置され、接続梁の下面が下階の建物ユ
ニットの上梁の高さのほぼ中間に位置されるとしたが、
必ずしも下階の建物ユニットの上梁にかかる梁背である
必要はなく、上階の建物ユニットの下梁の梁背と同じ程
度の梁背とすることも可能である。その際、接続梁の端
部にハンチ等を設けることで、接合プレートは、梁背に
関わりなく、上下階の建物ユニットのフレームに取り付
けることができる。
【0042】また、前記実施形態では、接続梁の部材伸
延方向に直交して接続梁端部を塞ぐように、接合プレー
トが取り付けられたが、それ以外の方法とすることがで
きる。例えば、建物ユニットのフレームに取り付けた受
けプレートに、接続梁が取り付く方向に突き出してガセ
ットプレートを溶接等により固定し、このガセットプレ
ートに接続梁のウェブをボルトにより固定する方法も可
能である。このようにすれば、ガセットプレートに穿孔
するボルト孔を水平方向に長い長孔とすることで、接続
梁の取り付け時に施工誤差等を解消でき、取り付け作業
が迅速に行え施工効率を向上することが可能になる。
【0043】
【発明の効果】このような本発明によれば以下の効果が
ある。請求項1の発明により、間隔をあけて配置された
建物ユニット間に設けられる架設構造体が接続梁を含ん
で一体の構造とされているので、梁と床とを別々に製作
し現場で施工することと比較し、部材の重複が避けられ
コストを低減でき、施工手間が軽減されることから工期
を短縮することが可能となる。また、接続梁は、その上
端が下階ユニットの上端より高い位置になるように取り
付けられるので、接続梁の梁背を大きくし強度を高くす
ることができ、また、接続梁の下端を下階ユニット上梁
の下端よりも上げることで下階の天井高さを高くするこ
とが可能となる。
【0044】請求項2の発明により、接続梁は、下階ユ
ニットの上梁および上階ユニットの下梁の高さにわたる
こととしたので、接続梁の梁背を大きくし強度を高める
ことができるので、建物ユニットの間隔を大きくし、柱
のない広い居室空間を得ることが可能となる。
【0045】請求項3の発明により、接続梁の両端は上
階および下階ユニットの両方に接続されていることとし
たので、建物ユニット同士および建物ユニットと接続梁
との間が強固に固定されるため、ユニット式建物全体と
しての剛性が高まり、地震や台風等に対して揺れ難くす
ることが可能となる。
【0046】請求項4の発明により、接続梁の間には、
複数の根太材を架設しそれらの上には床板が張られるこ
ととしたので、架設構造体を強固に構成することがで
き、床板上に作用する積載荷重等を確実に支持できると
ともに、間隔をあけて配置された建物ユニット同士の連
結が強まりユニット式建物全体としての一体的な剛性を
高めることが可能となる。
【0047】請求項5の発明により、接続梁の間に取り
付けられる根太材と床板とは予め工場などで組み立てら
れているので、建設現場での取り付け作業が容易で、施
工性を向上することが可能となる。また、床板同士のの
間隔部分を連結用床板で塞ぐことで床板を連続させるこ
ととしたので、施工時に生じる可能性のある誤差に対し
て調整が容易になり施工効率が高まる。
【0048】請求項6の発明により、接続梁の間には、
下側に天井板を支持する複数の野縁材が架設され、これ
ら野縁材は根太材の間隔に配置されていることとしたの
で、接続梁で下階の天井を支持することができ、また、
野縁材が根太材の間に配置されるため、天井板を高い位
置に取り付けることができ、下階の天井高さをより高く
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のユニット式建物を示す断面
図。
【図2】前記実施形態のユニット式建物の2階部分の平
面図。
【図3】前記実施形態の図2の矢視III−III線断面図。
【図4】前記実施形態の図2の矢視IV−IV線断面図。
【図5】前記実施形態の図2の矢視V−V線断面図。
【図6】前記実施形態の接続梁の取り付け部近傍を示す
断面図。
【符号の説明】
10 ユニット式建物 20 建物ユニット 21 柱 22 梁 23 フレーム 30 面状構造体(架設構造体) 31A 接続梁 31B 接続梁 32 根太材 34 床板 35 天井板 36 野縁材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四隅に立設された柱の上端間および下端
    間をそれぞれ梁で連結した略直方体状のフレームを有す
    る建物ユニットを複数個組み合わせて形成されるユニッ
    ト式建物であって、 前記建物ユニットが上下階に積層された建物同士が互い
    に所定の間隔を離して配置され、その間隔部分に前記建
    物間をそれぞれ接続する複数の接続梁を含んだ架設構造
    体が設けられ、前記接続梁の上端は下階の建物ユニット
    の上端より高く配置されている、ことを特徴とするユニ
    ット式建物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のユニット式建物におい
    て、前記接続梁の両端は、下階の建物ユニットの上梁お
    よび上階の建物ユニットの下梁の高さにわたる、ことを
    特徴とするユニット式建物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のユニット式建物におい
    て、前記接続梁の両端は、上階および下階の建物ユニッ
    トの両方に接続されている、ことを特徴とするユニット
    式建物。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のユニ
    ット式建物において、前記接続梁は、互いに対向配置さ
    れており、これらの接続梁の間には複数の根太材が架設
    され、これらの根太材の上側に床板が支持されている、
    ことを特徴とするユニット式建物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のユニット式建物におい
    て、前記根太材は所定数ごとに分割され、これらの分割
    された根太材と床板とは予め組み立てられるとともに、
    組み立てられた状態で互いの床板同士を所定間隔離して
    前記接続梁に取り付けられ、前記床板の間隔部分が連結
    用床板で塞がれる、ことを特徴とするユニット式建物。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載のユニット式建物
    において、前記接続梁の間には複数の野縁材が架設さ
    れ、これらの野縁材の下側に天井板が支持されており、
    前記野縁材は、前記根太材と略平行にそれらの間隔部分
    に配置されている、ことを特徴とするユニット式建物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013185364A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Misawa Homes Co Ltd 集合住宅
JP2018119326A (ja) * 2017-01-26 2018-08-02 積水ハウス株式会社 天井吊り金具及び多階層建物の躯体構造
JP2019116718A (ja) * 2017-12-26 2019-07-18 大和ハウス工業株式会社 建物

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