JP2004099927A - 酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カソードとアノードの間に溶融炭酸塩の電解質板を備える分離装置8と、燃焼排ガスを生じる燃焼機関部11と、燃焼機関部11から燃焼排ガスをカソードに流す燃焼排ガス供給ライン12と、アノードから燃焼機関部11へ通じる燃焼機関部用アノード排出ライン15とを備え、
カソードに流れ込んだ燃焼排ガス中の二酸化炭素及び酸素は、電気化学反応を行って炭酸イオンを生じ、炭酸イオンは、アノードに移動して二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、
高濃度分離ガスは、燃焼機関部用アノード排出ライン15を介して燃焼機関部11へ戻される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一層高純度且つ高濃度の二酸化炭素を回収し得る酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来より少ないエネルギーで二酸化炭素ガスの排出量を低減するよう燃焼排ガスから二酸化炭素を濃縮して分離回収することが行われており、分離回収の代表的な方法としては、PSA(プレッシャースイング吸着方式)法、アミン法、深冷分離法、膜分離法がある。
【0003】
夫々の方法を説明すると、PSA(プレッシャースイング吸着方式)法は、ガスの圧力を変化させて吸着と脱着を繰り返すことにより、二酸化炭素を分離、回収する方法であり、アミン法は、アミン吸収剤に二酸化炭素を化学反応で吸収させ、それを加熱等することにより二酸化炭素を分離、回収する方法であり、深冷分離法は、混合ガス(燃焼排ガス)を低温で液化させ、各成分ガスの液化温度の違いを利用することにより、二酸化炭素を分離、回収する方法であり、膜分離法は、高分子膜に対する気体の透過速度の違いを利用することにより、高分子膜に燃焼排ガスを通して二酸化炭素を分離、回収する方法である。又、下記のような方法もある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−33340号公報
【特許文献2】
特開平11−191427号公報
【特許文献3】
特開平11−223475号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法を用いて図8に示す燃焼機関部1の燃焼排ガスから二酸化炭素を分離、回収して高濃度の二酸化炭素を得ようとする場合には、燃焼排ガス中に窒素を含んで二酸化炭素が略10vol%程度の低濃度であるため、高濃度の二酸化炭素の分離、回収が困難であり、多大な動力を要すると共にコストが増加するという問題があった。又、PSA(プレッシャースイング吸着方式)法、膜分離法を用いて空気等から酸素を分離、回収して高濃度の酸素を得ようとする場合には、空気中に窒素を含んで酸素が低濃度であるため、高濃度化の酸素の分離、回収が困難であり、二酸化炭素と略同様に、多大な動力を要すると共にコストが増加するという問題があった。
【0006】
本発明は、従来より少ないエネルギーで燃焼排ガス中の酸素を高濃度化し且つ高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を回収し得る酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、カソードとアノードの間に溶融炭酸塩の電解質板を備える分離装置と、燃料を燃やして燃焼排ガスを生じる燃焼機関部と、該燃焼機関部から燃焼排ガスを分離装置のカソードに流す燃焼排ガス供給ラインと、前記分離装置のアノードから燃焼機関部へ通じる燃焼機関部用アノード排出ラインとを備え、
前記燃焼排ガス供給ラインからカソードに流れ込んだ燃焼排ガス中の二酸化炭素及び酸素は、
【化4】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じ、炭酸イオンは、電解質板を介してアノードに移動して二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、
前記高濃度分離ガスは、燃焼機関部用アノード排出ラインを介して空気の代わりに燃焼機関部へ戻されることを特徴とする酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法、に係るものである。
【0008】
本発明の請求項2は、カソードとアノードの間に溶融炭酸塩の電解質板を備える分離装置と、燃料を燃やして燃焼排ガスを生じる燃焼機関部と、他の燃焼排ガスを分離装置のカソードに流す燃焼排ガス供給ラインと、前記分離装置のアノードから燃焼機関部へ通じる燃焼機関部用アノード排出ラインとを備え、
前記燃焼排ガス供給ラインからカソードに流れ込んだ燃焼排ガス中の二酸化炭素及び酸素は、
【化5】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じ、炭酸イオンは、電解質板を介してアノードに移動して二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、
前記高濃度分離ガスは、燃焼機関部用アノード排出ラインを介して空気の代わりに燃焼機関部へ送られることを特徴とする酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法、に係るものである。
【0009】
本発明の請求項3は、好気性微生物を備えた微生物処理部と、分離装置のアノードから前記微生物処理部へ通じる微生物処理用アノード排出ラインとを備え、
前記分離装置のアノードで生じた二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスは、微生物処理用アノード排出ラインを介して前記微生物処理部に送られることにより、微生物の活性を向上させる請求項1又は2記載の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法、に係るものである。
【0010】
本発明の請求項4は、カソードとアノードの間に溶融炭酸塩の電解質板を備える分離装置と、燃焼排ガスを分離装置のカソードに流す燃焼排ガス供給ラインと、好気性微生物を備えた微生物処理部と、前記分離装置のアノードから微生物処理部へ通じる微生物処理用アノード排出ラインとを備え、
前記燃焼排ガス供給ラインからカソードに流れ込んだ燃焼排ガス中の二酸化炭素及び酸素は、
【化6】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じ、炭酸イオンは、電解質板を介してアノードに移動して二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、
前記高濃度分離ガスは、微性物処理用アノード排出ラインを介して微生物処理部に送られることにより、微生物の活性を向上させることを特徴とする酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法、に係るものである。
【0011】
このように、請求項1によれば、燃焼機関部で生じた燃焼排ガスを分離装置で処理することにより、燃焼排ガスから二酸化炭素及び酸素を分離して二酸化炭素及び酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、高濃度分離ガスを空気の代わりに燃焼機関部へ戻して燃焼させるので、高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じ、結果的に一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。更に、空気の代わりに燃焼機関部へ戻す高濃度分離ガスには窒素を含んでいないので、燃焼機関部より排出される燃焼排ガスを低NOx化することができる。更に又、燃焼排ガスに未燃分が含まれていた場合には、分離装置内で未燃分を燃焼するので、外部へ排出される量を大幅に低減することができる。
【0012】
請求項2によれば、他の燃焼排ガスを分離装置で処理することにより、他の燃焼排ガスから二酸化炭素及び酸素を分離して二酸化炭素及び酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、高濃度分離ガスを空気の代わりに燃焼機関部へ送って燃焼させるので、高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じ、結果的に一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。更に、空気の代わりに燃焼機関部へ送る高濃度分離ガスは、窒素を含んでいないので、燃焼機関部より排出される燃焼排ガスを低NOx化することができる。更に又、排ガス中の未燃分等の低減も図ることができる。
【0013】
請求項3に示す如く、好気性微生物を備えた微生物処理部と、分離装置のアノードから前記微生物処理部へ通じる微生物処理用アノード排出ラインとを備え、
前記分離装置のアノードで生じた二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスは、前記微生物処理用アノード排出ラインを介して前記微生物処理部に送られることにより、微生物の活性を向上させると、微生物処理部における微生物の活性により高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じるので、一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を確実に不要にすると共にコストを一層低減することができる。
【0014】
請求項4によれば、燃焼排ガスを分離装置で処理することにより二酸化炭素及び酸素を分離して二酸化炭素及び酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、微生物処理部における微生物の活性により高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じるので、一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。更に、微生物処理部へ送る高濃度分離ガスは、窒素を含んでいないので、微性物の活性に悪影響を与えないだけでなく、微生物処理部より排出されるガスを低NOx化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0016】
図1、図2は本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施する形態の第一例を示したものである。
【0017】
第一例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法は、多孔質体のカソード2とアノード3の間に溶融炭酸塩の電解質板4を配置した分離セル5と、カソード2及びアノード3に電位を与えるよう直流電源6を設けた回路7とを備えて分離装置8を構成すると共に、重油等の燃料を燃やして燃焼排ガスを生じるよう、燃料導入ライン9と空気導入ライン10とを備えたボイラ等の燃焼機関部11を設けている。
【0018】
分離装置8のカソード2には、燃焼機関部11から燃焼排ガスを流し得る燃焼排ガス供給ライン12を接続すると共に、空気を適宜追加し得る空気追加ライン13を接続し、更にカソード2で未反応の処理ガスを排出し得るカソード排出ライン14を接続している。分離装置8のアノード3には、アノード3内で生じる高濃度分離ガスを燃焼機関部11へ戻し得るよう、燃焼機関部11の空気導入ライン10に接続する燃焼機関部用アノード排出ライン15を備えている。又、分離装置8には、電解質板4の溶融炭酸塩が反応に使用し得るよう500℃〜800℃の高温域に加熱するヒータ(図示せず)を備えており、燃焼排ガス供給ライン12の中途位置には高濃度の二酸化炭素を回収する回収手段(図示せず)を備えるよう回収ライン16を接続している。
【0019】
ここで、溶融炭酸塩の電解質板4は、リチウムアルミネート(LiAlO2 )等により構成したマトリックスに、電解質である炭酸塩を含浸させたものを用いており、炭酸塩には、Li2CO3、K2CO3、Na2CO3等のアルカリ金属の炭酸塩及びMgCO3、CaCO3等のアルカリ土類金属の炭酸塩を単独若しくは混合物で使用している。又、カソード2及びアノード3には、高温で且つ酸化雰囲気に耐えられる導電性金属酸化物になるよう、夫々、酸化ニッケル、酸化鉄、あるいは、酸化銅及びその他金属酸化物が単独又は混合されたものにリチウムがドープされた多孔質体を用いている。
【0020】
以下、本発明を実施する形態の第一例の作用を説明する。
【0021】
燃焼機関部11に燃料と空気を導入して燃焼した際には、酸素、水、窒素、低濃度(略10vol%)の二酸化炭素等からなる通常の燃焼排ガスを生じており、第一例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法により燃焼排ガスを処理する際には、分離装置8を500℃〜800℃の高温に維持して、燃焼排ガスを燃焼排ガス供給ライン12から分離装置8のカソード2に流し込んで処理する。
【0022】
カソード2では、
【化7】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じており、炭酸イオンは電解質板4を介してアノード3に移動すると共に、微量の二酸化炭素、水及び窒素等の未反応の処理ガスはカソード排出ライン14から外部へ排出される。ここで、カソード2には、燃焼排ガス供給ライン12から流れ込む燃焼排ガスの組成や量を調整するよう、空気追加ライン13から空気を適宜追加している。
【0023】
一方、アノード3では、炭酸イオンが、
【化8】
CO3 2−→CO2+1/2O2+2e−
の反応により、燃焼排ガスの組成に関係なく二酸化炭素及び酸素を分離して、二酸化炭素が略67vol%と酸素が略33vol%の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、高濃度分離ガスは、燃焼機関部用アノード排出ライン15より空気導入ライン10を介して燃焼機関部11へ戻される。ここで、高濃度分離ガスにおける略67vol%の二酸化炭素、及び略33vol%の酸素は、空気中の二酸化炭素及び酸素よりも高濃度である。
【0024】
燃焼機関部11では、空気の代わりに高濃度分離ガスを導入して高濃度の酸素を燃やして一層高濃度の二酸化炭素を生じ、一層高濃度の二酸化炭素は、燃焼排ガス供給ライン12及び回収ライン16より排出され、回収手段により水を除去して回収される。ここで、燃焼機関部11で生じる燃焼排ガスは、分離装置8及び燃焼機関部11を複数回循環させて二酸化炭素の濃度を高めてもよい。又、高濃度分離ガスを生じる分離装置8の分離セル5の容量は、燃焼機関部11に略33vol%の酸素を供給し得るよう大きな容量のものが好ましい。更に、分離セル5の能力が増すほど、空気導入ライン10から燃焼機関部11へ導入される空気の導入量は減少し、対照的に、空気追加ライン13から分離装置8へ追加される空気の量が増大し且つ分離装置8から燃焼機関部用アノード排出ライン15を介して燃焼機関部11へ戻される高濃度分離ガス中の酸素は増加する。
【0025】
このように、第一例によれば、燃焼機関部11で生じた燃焼排ガスを分離装置8で処理することにより、燃焼排ガスから二酸化炭素及び酸素を分離して、略67vol%の二酸化炭素及び略33vol%の酸素である高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、高濃度分離ガスを空気の代わりに燃焼機関部11へ戻して燃焼させるので、高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じ、結果的に一層高濃度の二酸化炭素を回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。更に、空気の代わりに燃焼機関部11へ戻す高濃度分離ガスには窒素を含んでいないので、燃焼機関部11より排出される燃焼排ガスを低NOx化することができる。更に又、燃焼排ガスに未燃分が含まれていた場合には、分離装置8内で未燃分を燃焼するので、外部へ排出される量を大幅に低減することができる。又、分離装置8で生じた高濃度分離ガス中の酸素の濃度を略33vol%にするので、空気中の酸素の濃度に比べて燃焼機関部11の熱機関効率を上昇させることができる。ここで、高濃度分離ガス中の酸素の濃度が略33vol%より高い場合には、燃焼機関部11の燃焼温度が上がり過ぎるので、燃焼機関部11を好適に使用することができない。又、第一例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法によれば、全体的な二酸化炭素の排出量を削減することができる。
【0026】
図3、図4は本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施の形態の第二例を示したものであり、図1、図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0027】
第二例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法に用いる装置は、第一例と略同様に、分離セル5と回路7を備えて構成される分離装置8と、燃料導入ライン9と空気導入ライン10とを備える燃焼機関部11とを設けている
【0028】
分離装置8のカソード2には、燃焼機関部11でない他の燃焼機関(図示せず)から燃焼排ガスと空気を流し得る燃焼排ガス供給ライン17を接続すると共に、第一例と略同様に、カソード2で未反応の処理ガスを排出し得るカソード排出ライン14を接続している。分離装置8のアノード3には、アノード3内で生じる高濃度分離ガスを燃焼機関部11へ送るよう、燃焼機関部11の空気導入ライン10に接続する燃焼機関部用アノード排出ライン15を備えている。又、分離装置8には、第一例と略同様に、電解質板4の溶融炭酸塩が反応に使用し得るよう500℃〜800℃の高温域に加熱するヒータ(図示せず)を備えている。
【0029】
一方、燃焼機関部11には、燃焼を燃やして生じる燃焼排ガスを排出し得るよう燃焼排ガス排出ライン18を接続しており、燃焼排ガス排出ライン18には高濃度の二酸化炭素を回収する回収手段(図示せず)を備えている。
【0030】
以下、本発明を実施する形態の第二例の作用を説明する。
【0031】
第二例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法により、他の燃焼機関(図示せず)から生じた燃焼排ガスを処理する際には、分離装置8を500℃〜800℃の高温に維持して、他の燃焼機関の燃焼排ガスを燃焼排ガス供給ライン17から分離装置8のカソード2に流し込んで処理する。ここで、燃焼排ガスは、通常のものであって、酸素、水、窒素、低濃度(略10vol%)の二酸化炭素等からなるものである。
【0032】
カソード2では、
【化9】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じており、炭酸イオンは電解質板4を介してアノード3に移動すると共に、微量の二酸化炭素、水及び窒素等の未反応の処理ガスはカソード排出ライン14から外部へ排出される。ここで、他の燃焼排ガスに含まれる空気は、燃焼排ガスの組成や量を調整するものである。
【0033】
一方、アノード3では、炭酸イオンが、
【化10】
CO3 2−→CO2+1/2O2+2e−
の反応により、燃焼排ガスの組成に関係なく二酸化炭素及び酸素を分離して、二酸化炭素が略67vol%と酸素が略33vol%の高濃度分離ガスを生じ、高濃度分離ガスは、燃焼機関部用アノード排出ライン15より空気導入ライン10を介して燃焼機関部11へ送られる。ここで、高濃度分離ガスにおける略67vol%の二酸化炭素、及び略33vol%の酸素は、空気中の二酸化炭素及び酸素よりも高濃度である。
【0034】
燃焼機関部11では、空気の代わりに高濃度分離ガスを導入して高濃度の酸素を燃やして一層高濃度の二酸化炭素を生じ、一層高濃度の二酸化炭素は、燃焼排ガス排出ライン18より排出され、回収手段により水を除去して回収される。ここで、高濃度分離ガスを生じる分離装置8の分離セル5の容量は、燃焼機関部11に略33vol%の酸素を供給し得るよう大きな容量のものが好ましい。
【0035】
このように、第二例によれば、他の燃焼排ガスを分離装置8で処理することにより、他の燃焼機関(図示せず)の燃焼排ガスから二酸化炭素及び酸素を分離して、略67vol%の二酸化炭素及び略33vol%の酸素である高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、高濃度分離ガスを空気の代わりに燃焼機関部11へ送って燃焼させるので、高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じ、結果的に一層高濃度の二酸化炭素を回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。ここで、燃焼機関部11へ送る二酸化炭素と酸素の濃度比を調整して高濃度分離ガスを理論空気比にした場合には、燃焼機関部11で100vol%の二酸化炭素を生じ、水を取り除いて極めて高濃度の二酸化炭素を回収することができる。更に、空気の代わりに燃焼機関部11へ送る高濃度分離ガスには窒素を含んでいないので、燃焼機関部11より排出される燃焼排ガスを低NOx化することができる。更に又、排ガス中の未燃分等の低減も図ることができる。又、分離装置8で生じた高濃度分離ガス中の酸素の濃度を略33vol%にするので、空気中の酸素の濃度に比べて燃焼機関部11の熱機関効率を上昇させることができる。ここで、高濃度分離ガス中の酸素の濃度が略33vol%より高い場合には、燃焼機関部11の燃焼温度が上がり過ぎるので、燃焼機関部11を好適に使用することができない。更に、第二例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法によれば、全体的な二酸化炭素の排出量を削減することができる。
【0036】
図5は本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施する形態の第三例を示したものであり、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。又、図6は本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施する形態の第四例を示したものあり、図3と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0037】
第三例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法に用いる装置は、第一例と略同様な分離装置8と燃焼機関部11を設けており、第四例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法に用いる装置は、第三例と略同様な分離装置8と燃焼機関部11を設けている。
【0038】
第三例及び第四例の燃焼機関部用アノード排出ライン15の中途位置には、分離装置8のアノード3から高濃度分離ガスの一部を流すよう、微生物処理用アノード排出ライン19を介して微生物処理部20を備えており、微生物処理部20には、酸素を消費して二酸化炭素を生じる好気性微生物を備えている。又、第三例の微生物処理部20には、処理ガスを二酸化炭素の回収手段(図示せず)へ送るよう、回収ライン16へ接続する処理ガス排出ライン21を備えており、第四例の微生物処理部20には、第三例と略同様に、処理ガスを二酸化炭素の回収手段(図示せず)へ送るよう、燃焼排ガス排出ライン18へ接続する処理ガス排出ライン21を備えている。
【0039】
以下、本発明を実施する形態の第三例及び第四例の作用を説明する。
【0040】
第三例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法は、第一例と略同様に、燃焼機関部11の燃焼排ガスを分離装置8で処理して二酸化炭素が略67vol%と酸素が略33vol%の高純度且つ高濃度分離ガスを生じる。又、高濃度分離ガスが燃焼機関部用アノード排出ライン15を介して戻される燃焼機関部11では、空気の代わりに高濃度分離ガスを導入して高濃度の酸素の燃焼により一層高濃度の二酸化炭素を生じており、一層高濃度の二酸化炭素は燃焼排ガス供給ライン12より排出され、回収ライン16を介し回収手段により水を除去して回収される。
【0041】
第四例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法は、第三例と略同様に、他の燃焼機関(図示せず)の燃焼排ガスを分離装置8で処理して二酸化炭素が略67vol%と酸素が略33vol%の高純度且つ高濃度分離ガスを生じる。又、高濃度分離ガスが燃焼機関部用アノード排出ライン15を介して送られる燃焼機関部11では、空気の代わりに高濃度分離ガスを導入して高濃度の酸素の燃焼により一層高濃度の二酸化炭素を生じており、一層高濃度の二酸化炭素は、燃焼排ガス排出ライン18より排出され、且つ回収手段により水を除去して回収される。
【0042】
又、第三例及び第四例の高濃度分離ガスの一部は、微生物処理用アノード排出ライン19を介して微生物処理部20に送られており、微生物処理部20では、高濃度分離ガス中の高濃度の酸素によって微生物が活性化することにより、酸素を変換して一層高濃度の二酸化炭素を生じ、一層高濃度の二酸化炭素は、処理ガス排出ライン21より排出され、回収手段により水を除去して回収される。ここで、微生物処理部20の容量は、高濃度の二酸化炭素へ迅速に変換するよう大きな容量のものが好ましい。
【0043】
このように、第三例及び第四例によれば、微生物処理部20における微生物の活性により高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じるので、一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を確実に不要にすると共にコストを一層低減することができる。又、微生物処理部20は、好気性微生物の種類を選択することによって有機性廃棄物を処理することができると共に、高濃度の酸素によって迅速に処理することができる。更に、第三例は、第一例と略同様な作用効果を得ることができ、第四例は、第二例と略同様な作用効果を得ることができる。
【0044】
図7は本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施の形態の第五例を示したものであり、図2、図5、図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0045】
第五例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法に用いる装置は、第二例と略同様な分離装置8と、第三例又は第四例と略同様な微生物処理部20とを設けている
【0046】
分離装置8のカソード2には、燃焼機関部11でない他の燃焼機関(図示せず)から燃焼排ガスと空気を流し得る燃焼排ガス供給ライン17を接続すると共に、カソード2で未反応の処理ガスを排出し得るカソード排出ライン14を接続している。分離装置8のアノード3には、アノード3内で生じる高濃度分離ガスを、第三例又は第四例と略同様な微生物処理部20へ送るよう微生物処理用アノード排出ライン19を接続している。又、第三例の微生物処理部20には、処理ガスを二酸化炭素の回収手段(図示せず)へ送るよう処理ガス排出ライン21を備えている。
【0047】
以下、本発明を実施する形態の第五例の作用を説明する。
【0048】
第五例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法により、他の燃焼機関(図示せず)から生じた燃焼排ガスを処理する際には、第二例と略同様に、燃焼排ガスを燃焼排ガス供給ライン12から分離装置8のカソード2に流し込んで処理する。
【0049】
カソード2では、
【化11】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じており、炭酸イオンは電解質板4を介してアノード3に移動すると共に、微量の二酸化炭素、水及び窒素等の未反応の処理ガスはカソード排出ライン14から外部へ排出される。ここで、他の燃焼排ガスに含まれる空気は、燃焼排ガスの組成や量を調整するものである。
【0050】
一方、アノード3では、炭酸イオンが、
【化12】
CO3 2−→CO2+1/2O2+2e−
の反応により、燃焼排ガスの組成に関係なく二酸化炭素及び酸素を分離して、二酸化炭素が略67vol%と酸素が略33vol%の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、高濃度分離ガスは、微生物処理用アノード排出ライン19を介して微生物処理部20へ送られる。ここで、高濃度分離ガスにおける略67vol%の二酸化炭素、及び略33vol%の酸素は、空気中の二酸化炭素及び酸素よりも高濃度である。
【0051】
微生物処理部20では、高濃度分離ガス中の酸素により微生物が活性化することにより、酸素を変換して一層高濃度の二酸化炭素を生じており、一層高濃度の二酸化炭素は、処理ガス排出ライン21より排出され、回収手段により水を除去して回収される。
【0052】
このように、第五例によれば、燃焼排ガスを分離装置8で処理することにより二酸化炭素及び酸素を分離して二酸化炭素及び酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、微生物処理部20における微生物の活性により高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じるので、一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。更に、微生物処理部20へ送る高濃度分離ガスは、窒素を含んでいないので、微性物の活性に悪影響を与えないだけでなく、微生物処理部20より排出されるガスを低NOx化することができる。又、微生物処理部20は、好気性微生物の種類を選択することによって有機性廃棄物を処理することもでき、且つ高濃度の酸素によって迅速に処理することができる。
【0053】
なお、本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法は、上述の実施の形態例に限定されるものではなく、分離装置で生じた高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を他の用途に用いてもよいこと、燃焼排ガスは燃焼機関部による燃焼排ガスの代わりに内燃機関等の他の燃焼により生じた燃焼排ガスでもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0054】
【発明の効果】
本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0055】
I)請求項1によれば、燃焼機関部で生じた燃焼排ガスを分離装置で処理することにより、燃焼排ガスから二酸化炭素及び酸素を分離して二酸化炭素及び酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、高濃度分離ガスを空気の代わりに燃焼機関部へ戻して燃焼させるので、高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じ、結果的に一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。更に、空気の代わりに燃焼機関部へ戻す高濃度分離ガスには窒素を含んでいないので、燃焼機関部より排出される燃焼排ガスを低NOx化することができる。更に又、燃焼排ガスに未燃分が含まれていた場合には、分離装置内で未燃分を燃焼するので、外部へ排出される量を大幅に低減することができる。
【0056】
II)請求項2によれば、他の燃焼排ガスを分離装置で処理することにより、他の燃焼排ガスから二酸化炭素及び酸素を分離して二酸化炭素及び酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、高濃度分離ガスを空気の代わりに燃焼機関部へ送って燃焼させるので、高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じ、結果的に一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。更に、空気の代わりに燃焼機関部へ送る高濃度分離ガスは、窒素を含んでいないので、燃焼機関部より排出される燃焼排ガスを低NOx化することができる。更に又、排ガス中の未燃分等の低減も図ることができる。
【0057】
III)請求項3に示す如く、好気性微生物を備えた微生物処理部と、分離装置のアノードから前記微生物処理部へ通じる微生物処理用アノード排出ラインとを備え、前記分離装置のアノードで生じた二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスは、前記微生物処理用アノード排出ラインを介して前記微生物処理部に送られることにより、微生物の活性を向上させると、微生物処理部における微生物の活性により高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じるので、一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を確実に不要にすると共にコストを一層低減することができる。
【0058】
IV)請求項4によれば、燃焼排ガスを分離装置で処理することにより二酸化炭素及び酸素を分離して二酸化炭素及び酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じるので、二酸化炭素及び酸素を精製し高濃度化することができる。又、微生物処理部における微生物の活性により高濃度分離ガス中の高濃度の酸素を利用して一層高濃度の二酸化炭素を生じるので、一層高濃度の二酸化炭素を容易に回収して多大な動力を不要にすると共にコストを低減することができる。更に、微生物処理部へ送る高濃度分離ガスは、窒素を含んでいないので、微性物の活性に悪影響を与えないだけでなく、微生物処理部より排出されるガスを低NOx化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施する形態の第一例を示す概念図である。
【図2】第一例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法に用いる分離装置を示す概念図である。
【図3】本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施する形態の第二例を示す概念図である。
【図4】第二例の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法に用いる分離装置を示す概念図である。
【図5】本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施する形態の第三例を示す概念図である。
【図6】本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施する形態の第四例を示す概念図である。
【図7】本発明の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法を実施する形態の第五例を示す概念図である。
【図8】燃焼機関部の燃焼を示す概念図である。
【符号の説明】
1 燃焼機関部
2 カソード
3 アノード
4 電解質板
8 分離装置
11 燃焼機関部
12 燃焼排ガス供給ライン
15 燃焼機関部用アノード排出ライン
17 燃焼排ガス供給ライン
19 微生物処理用アノード排出ライン
20 微生物処理部
Claims (4)
- カソードとアノードの間に溶融炭酸塩の電解質板を備える分離装置と、燃料を燃やして燃焼排ガスを生じる燃焼機関部と、該燃焼機関部から燃焼排ガスを分離装置のカソードに流す燃焼排ガス供給ラインと、前記分離装置のアノードから燃焼機関部へ通じる燃焼機関部用アノード排出ラインとを備え、
前記燃焼排ガス供給ラインからカソードに流れ込んだ燃焼排ガス中の二酸化炭素及び酸素は、
【化1】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じ、炭酸イオンは、電解質板を介してアノードに移動して二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、
前記高濃度分離ガスは、燃焼機関部用アノード排出ラインを介して空気の代わりに燃焼機関部へ戻されることを特徴とする酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法。 - カソードとアノードの間に溶融炭酸塩の電解質板を備える分離装置と、燃料を燃やして燃焼排ガスを生じる燃焼機関部と、他の燃焼排ガスを分離装置のカソードに流す燃焼排ガス供給ラインと、前記分離装置のアノードから燃焼機関部へ通じる燃焼機関部用アノード排出ラインとを備え、
前記燃焼排ガス供給ラインからカソードに流れ込んだ燃焼排ガス中の二酸化炭素及び酸素は、
【化2】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じ、炭酸イオンは、電解質板を介してアノードに移動して二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、
前記高濃度分離ガスは、燃焼機関部用アノード排出ラインを介して空気の代わりに燃焼機関部へ送られることを特徴とする酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法。 - 好気性微生物を備えた微生物処理部と、分離装置のアノードから前記微生物処理部へ通じる微生物処理用アノード排出ラインとを備え、
前記分離装置のアノードで生じた二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスは、微生物処理用アノード排出ラインを介して微生物処理部に送られることにより、微生物の活性を向上させる請求項1又は2記載の酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法。 - カソードとアノードの間に溶融炭酸塩の電解質板を備える分離装置と、燃焼排ガスを分離装置のカソードに流す燃焼排ガス供給ラインと、好気性微生物を備えた微生物処理部と、前記分離装置のアノードから微生物処理部へ通じる微生物処理用アノード排出ラインとを備え、
前記燃焼排ガス供給ラインからカソードに流れ込んだ燃焼排ガス中の二酸化炭素及び酸素は、
【化3】
CO2+1/2O2+2e−→CO3 2−
の電気化学反応を行って炭酸イオンを生じ、炭酸イオンは、電解質板を介してアノードに移動して二酸化炭素と酸素の高純度且つ高濃度分離ガスを生じ、
前記高濃度分離ガスは、微性物処理用アノード排出ラインを介して微生物処理部に送られることにより、微生物の活性を向上させることを特徴とする酸素及び二酸化炭素の精製と高濃度化処理方法。
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