JP2004099685A - ガス化溶融炉ガスの利用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】自己発生したガス化溶融炉ガスを、当該ガス化溶融炉の燃料として有効に利用できるようにする。
【解決手段】可燃性廃棄物をガス化炉にて高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するとともに、溶融スラグをスラグ樋より排出するガス化溶融炉1で発生するガスを、当該ガス化溶融炉1の炉内温度維持用燃料として、または当該ガス化溶融炉1のスラグ樋保熱用燃料として、利用することで、外部購入燃料の使用量を大幅に削減し、運転費を圧縮する
【選択図】 図1
【解決手段】可燃性廃棄物をガス化炉にて高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するとともに、溶融スラグをスラグ樋より排出するガス化溶融炉1で発生するガスを、当該ガス化溶融炉1の炉内温度維持用燃料として、または当該ガス化溶融炉1のスラグ樋保熱用燃料として、利用することで、外部購入燃料の使用量を大幅に削減し、運転費を圧縮する
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば使用済みプラスチックなどの可燃性廃棄物を高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するガス化溶融炉で発生するガスを、当該ガス化溶融炉の燃料として利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス化溶融炉は、周知のように高温の炉内において、使用済みプラスチック、建設廃材(紙くず、木くず、繊維くず)、シュレッダーダスト(廃棄家電、廃車)、汚泥、燃えがら、動植物性残さ等の可燃性廃棄物を送風酸素と反応させ、炉上部温度を800〜1000℃とし、高温・還元雰囲気により熱分解・ガス化させ、可燃性のガス化溶融炉ガスとして回収するもので、発生ガスの性状は約8000〜11000kJ/m3である。また炉下部においては、コークス及び炭素の燃焼により、灰分を溶融し、溶融スラグを出滓口からスラグ樋上に排出するものである。
【0003】
したがって、ガス化溶融炉には、一般に炉上部のガス化炉内の温度維持用バーナや炉下部のスラグ樋の保熱用バーナが設置されている。そして、これらのバーナの燃料として、従来は都市ガス、プロパンガス、灯油などの外部購入燃料を使用している(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−60830号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ガス化溶融炉は、自身で可燃ガスを発生しているにもかかわらず、従来は既存燃料(外部購入燃料)を使用して、ガス化炉内の温度維持やスラグ樋の保熱を行っており、運転費用がかかっている。
【0006】
また、ガス化溶融炉は、休止時や立上げ時にガスを発生しない。したがって、ガス化溶融炉ガスを当該ガス化溶融炉の燃料として利用できるようにするためには、当該ガス化溶融炉の立上げ時の昇熱用燃料をどのようにして確保するかが問題となる。
【0007】
本発明の技術的課題は、自己発生したガス化溶融炉ガスを、当該ガス化溶融炉の燃料として有効に利用できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るガス化溶融炉ガスの利用方法は、可燃性廃棄物をガス化炉にて高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するとともに、溶融スラグをスラグ樋より排出するガス化溶融炉で発生するガスを、当該ガス化溶融炉の炉内温度維持用燃料として、または当該ガス化溶融炉のスラグ樋保熱用燃料として、利用することを特徴としている。
【0009】
また、請求項2に係るガス化溶融炉ガスの利用方法は、ガス化溶融炉で発生したガスをガスホルダに貯蔵し、ガス化溶融炉立上げ時に、ガス化溶融炉ガスをガスホルダから払い出し炉昇熱に利用することを特徴としている。
【0010】
また、請求項3に係るガス化溶融炉ガスの利用方法は、ガス化溶融炉立上げ時に、高炉ガス、コークス炉ガス、転炉ガス、都市ガス、プロパンガス、及び窒素の中から選択的に混合したミックスガスを炉昇熱に利用することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示実施形態に基づき本発明のガス化溶融炉ガスの利用方法を説明する。図1は本発明を適用した製銑・製鋼一貫製鉄所における主にガス化溶融炉ガスの流れを示す図である。
【0012】
図において、1はガス化溶融炉であり、例えば炉上部にそのガス化炉内の温度維持用バーナが設けられ、炉下部にスラグ樋の保熱用バーナが設置されており、既述したように高温の炉内において、使用済みプラスチック、建設廃材(紙くず、木くず、繊維くず)、シュレッダーダスト(廃棄家電、廃車)、汚泥、燃えがら、動植物性残さ等の可燃性廃棄物を送風酸素と反応させ、炉上部温度を800〜1000℃とし、高温・還元雰囲気により熱分解・ガス化させ、可燃性のガス化溶融炉ガスとして回収するもので、発生ガスの性状は約8000〜11000kJ/m3である。また炉下部においては、コークス及び炭素の燃焼により、灰分を溶融し、溶融スラグを出滓口からスラグ樋上に排出するものである。
【0013】
2はガス化溶融炉1で発生したガス化溶融炉ガスが送り込まれるガス改質炉であり、送り込まれたガス化溶融炉ガス中に酸素および水素を吹き込み、1000〜1200℃の高温下で、残存した炭化水素類(タール、チャー等)を熱分解・ガス化するものである。
【0014】
3はガス改質炉2から炭化水素類(タール、チャー等)が熱分解・ガス化されたガス化溶融炉ガスが送り込まれるガス清浄設備であり、ガス化溶融炉ガスに含まれるダスト、塩化水素、硫化水素を湿式処理法により除去するものである。
【0015】
4はガス清浄設備3にてダスト、塩化水素、硫化水素が除去されたガス化溶融炉ガスを昇圧してガスホルダ5に送り込むブロワ、6はガスホルダ5内に貯蔵されているガス化溶融炉ガスを昇圧してガスミキサー7に送り込むブロワであり、これらブロワ4,6の吸引側と吐出側にはそれぞれ弁21,22、23,24が設けられている。
【0016】
ガスホルダ5は、ガス化溶融炉ガスを一時貯蔵しバッファとして機能するもので、内部ガス圧力が65kPaと低圧に保持されており、ガス化溶融炉1の停止時には基本的にガス化溶融炉ガスの貯蔵状態が保持され、ガス化溶融炉1の立上げ時には、ガス化溶融炉1に対してガス化溶融炉ガスの払い出しを行うように設定されている。
【0017】
ガスミキサー7には、前記ガス化溶融炉ガスの他、高炉ガス(BFG)、コークス炉ガス(COG)、転炉ガス(LDG)、都市ガス、プロパンガス(LPG)、および窒素(N2)が送り込まれるようになっており、発熱量変動を吸収するために、ガス化溶融炉ガスに、前記ガスの中から選択した低カロリーガス及び高カロリーガスを混合することで燃料性状(▲1▼発熱量、▲2▼ウオッペインデックスWI、▲3▼A0/√γ)を安定させたミックスガス(MXG)として製鉄所内の各工場、つまり製銑工場、製鋼工場、鋼板工場や、発電所などへ供給する機能を有している。つまり、ガスミキサー7は、▲1▼発熱量が一定となるように、ガス化溶融炉ガスに、低カロリーガス及び高カロリーガスを混合する、又は▲2▼ウオッペインデックスWIすなわち(発熱量/√ガス密度)が一定となるように、ガス化溶融炉ガスに、低カロリーガス及び高カロリーガスを混合する、又は▲3▼A0/√γつまり(理論空気量/√ガス密度)が一定となるように、ガス化溶融炉ガスに、低カロリーガス及び高カロリーガスを混合することで、燃料性状を安定させたミックスガス(MXG)を製造し、供給するものである。また、ガスミキサー7は、ガスホルダ5内にガス化溶融炉ガスが無い場合には、主に製鉄所副生ガスで製造したミックスガス(MXG)をガスホルダ5に送る機能も有している。
【0018】
8は途中に弁25を有しブロワ4の吐出側の弁22とガスホルダ5を結ぶ配管9とガス化溶融炉1との間に敷設された配管で、ガス清浄設備3からガスホルダ5に送られるガス化溶融炉ガスの一部、またはガスホルダ5から払い出されたガス(ガス化溶融炉ガスまたはミックスガス)をガス化溶融炉1に供給するために設けられたものである。
【0019】
11は途中に弁26を有し、ガスミキサー7と各工場を結ぶ配管13と、ガスホルダ5とブロワ6の吸引側の弁23を結ぶ配管14との間に敷設された配管で、ガスホルダ5内にガスが無い場合に、ブロワ4,6が停止していて各弁21,22、23,24,25が閉じられた状態下で弁26を開いてミックスガス(MXG)をガスホルダ5内に送り込むために設けられたものである。
【0020】
本実施形態のガス化溶融炉において、最初の炉立上げ時は、ガス発生が無くかつガスホルダ5内にガスが貯留されていないので、ブロワ4,6を停止状態にして、各弁21,22、23,24,25を閉じ、弁26を開き、ガスミキサー7にて主に製鉄所副生ガスで製造したミックスガス(MXG)を、配管13,11,14を通してガスホルダ5内に送り込み、一時貯蔵し、その後、弁25を開いてガスホルダ5よりミックスガス(MXG)の払い出しを行わせて、配管8よりガス化溶融炉1にミックスガス(MXG)を供給し、ガス化炉内の温度維持用バーナ及びスラグ樋の保熱用バーナを燃焼させて炉とスラグ樋を昇温させる。
【0021】
炉とスラグ樋が十分に昇温されるとガス化溶融炉1の操業が開始され、ガス化溶融炉ガスが発生するので、各弁21,22、23,24を開き、ブロワ4,6を駆動するとともに、弁26を閉じ、ガスミキサー7からガスホルダ5へのミックスガス(MXG)の供給を停止する。通常運転時は、発生したガス化溶融炉ガスがガスホルダ5に一時貯蔵された後、ブロワ6により昇圧されてガスミキサー7に送り込まれ、通常は製鉄所副生ガスと混合されてミックスガス(MXG)となり、製鉄所内の各工場へ供給される。また、発生したガス化溶融炉ガスの一部は、配管8を通してガス化溶融炉1に戻され、ガス化炉内の温度維持およびスラグ樋の保熱用の燃料として消費される。
【0022】
ガス化溶融炉1を停止させる場合は、まず2つのブロワ4,6のうちブロワ6を先に停止させ、その前後の弁23,24を閉じ、所定時間経過後にブロワ4とガス化溶融炉1を停止させてからブロワ4の前後の弁21,22と配管8側の弁25を閉じる。これにより、ガス化溶融炉1が停止する直前に発生したガス化溶融炉ガスをブロワ4により昇圧してガスホルダ5に貯蔵することができ、ガス化溶融炉1の操業を再開する際の炉立上げ時に、ガスホルダ5内のガス化溶融炉ガスの払い出しを受けて炉を立上げることができる。このため、購入燃料の使用量を大幅に削減でき、運転費を圧縮することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、可燃性廃棄物をガス化炉にて高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するとともに、溶融スラグをスラグ樋より排出するガス化溶融炉で発生するガスを、当該ガス化溶融炉の炉内温度維持用燃料として、または当該ガス化溶融炉のスラグ樋保熱用燃料として、利用するようにしたので、購入燃料の使用量が大幅に減り、運転費を大幅に圧縮することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス化溶融炉ガスの利用方法を適用した製銑・製鋼一貫製鉄所における主にガス化溶融炉ガスの流れを示す図である。
【符号の説明】
1 ガス化溶融炉
5 ガスホルダ
7 ガスミキサー
8,11 配管
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば使用済みプラスチックなどの可燃性廃棄物を高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するガス化溶融炉で発生するガスを、当該ガス化溶融炉の燃料として利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス化溶融炉は、周知のように高温の炉内において、使用済みプラスチック、建設廃材(紙くず、木くず、繊維くず)、シュレッダーダスト(廃棄家電、廃車)、汚泥、燃えがら、動植物性残さ等の可燃性廃棄物を送風酸素と反応させ、炉上部温度を800〜1000℃とし、高温・還元雰囲気により熱分解・ガス化させ、可燃性のガス化溶融炉ガスとして回収するもので、発生ガスの性状は約8000〜11000kJ/m3である。また炉下部においては、コークス及び炭素の燃焼により、灰分を溶融し、溶融スラグを出滓口からスラグ樋上に排出するものである。
【0003】
したがって、ガス化溶融炉には、一般に炉上部のガス化炉内の温度維持用バーナや炉下部のスラグ樋の保熱用バーナが設置されている。そして、これらのバーナの燃料として、従来は都市ガス、プロパンガス、灯油などの外部購入燃料を使用している(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−60830号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ガス化溶融炉は、自身で可燃ガスを発生しているにもかかわらず、従来は既存燃料(外部購入燃料)を使用して、ガス化炉内の温度維持やスラグ樋の保熱を行っており、運転費用がかかっている。
【0006】
また、ガス化溶融炉は、休止時や立上げ時にガスを発生しない。したがって、ガス化溶融炉ガスを当該ガス化溶融炉の燃料として利用できるようにするためには、当該ガス化溶融炉の立上げ時の昇熱用燃料をどのようにして確保するかが問題となる。
【0007】
本発明の技術的課題は、自己発生したガス化溶融炉ガスを、当該ガス化溶融炉の燃料として有効に利用できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るガス化溶融炉ガスの利用方法は、可燃性廃棄物をガス化炉にて高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するとともに、溶融スラグをスラグ樋より排出するガス化溶融炉で発生するガスを、当該ガス化溶融炉の炉内温度維持用燃料として、または当該ガス化溶融炉のスラグ樋保熱用燃料として、利用することを特徴としている。
【0009】
また、請求項2に係るガス化溶融炉ガスの利用方法は、ガス化溶融炉で発生したガスをガスホルダに貯蔵し、ガス化溶融炉立上げ時に、ガス化溶融炉ガスをガスホルダから払い出し炉昇熱に利用することを特徴としている。
【0010】
また、請求項3に係るガス化溶融炉ガスの利用方法は、ガス化溶融炉立上げ時に、高炉ガス、コークス炉ガス、転炉ガス、都市ガス、プロパンガス、及び窒素の中から選択的に混合したミックスガスを炉昇熱に利用することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示実施形態に基づき本発明のガス化溶融炉ガスの利用方法を説明する。図1は本発明を適用した製銑・製鋼一貫製鉄所における主にガス化溶融炉ガスの流れを示す図である。
【0012】
図において、1はガス化溶融炉であり、例えば炉上部にそのガス化炉内の温度維持用バーナが設けられ、炉下部にスラグ樋の保熱用バーナが設置されており、既述したように高温の炉内において、使用済みプラスチック、建設廃材(紙くず、木くず、繊維くず)、シュレッダーダスト(廃棄家電、廃車)、汚泥、燃えがら、動植物性残さ等の可燃性廃棄物を送風酸素と反応させ、炉上部温度を800〜1000℃とし、高温・還元雰囲気により熱分解・ガス化させ、可燃性のガス化溶融炉ガスとして回収するもので、発生ガスの性状は約8000〜11000kJ/m3である。また炉下部においては、コークス及び炭素の燃焼により、灰分を溶融し、溶融スラグを出滓口からスラグ樋上に排出するものである。
【0013】
2はガス化溶融炉1で発生したガス化溶融炉ガスが送り込まれるガス改質炉であり、送り込まれたガス化溶融炉ガス中に酸素および水素を吹き込み、1000〜1200℃の高温下で、残存した炭化水素類(タール、チャー等)を熱分解・ガス化するものである。
【0014】
3はガス改質炉2から炭化水素類(タール、チャー等)が熱分解・ガス化されたガス化溶融炉ガスが送り込まれるガス清浄設備であり、ガス化溶融炉ガスに含まれるダスト、塩化水素、硫化水素を湿式処理法により除去するものである。
【0015】
4はガス清浄設備3にてダスト、塩化水素、硫化水素が除去されたガス化溶融炉ガスを昇圧してガスホルダ5に送り込むブロワ、6はガスホルダ5内に貯蔵されているガス化溶融炉ガスを昇圧してガスミキサー7に送り込むブロワであり、これらブロワ4,6の吸引側と吐出側にはそれぞれ弁21,22、23,24が設けられている。
【0016】
ガスホルダ5は、ガス化溶融炉ガスを一時貯蔵しバッファとして機能するもので、内部ガス圧力が65kPaと低圧に保持されており、ガス化溶融炉1の停止時には基本的にガス化溶融炉ガスの貯蔵状態が保持され、ガス化溶融炉1の立上げ時には、ガス化溶融炉1に対してガス化溶融炉ガスの払い出しを行うように設定されている。
【0017】
ガスミキサー7には、前記ガス化溶融炉ガスの他、高炉ガス(BFG)、コークス炉ガス(COG)、転炉ガス(LDG)、都市ガス、プロパンガス(LPG)、および窒素(N2)が送り込まれるようになっており、発熱量変動を吸収するために、ガス化溶融炉ガスに、前記ガスの中から選択した低カロリーガス及び高カロリーガスを混合することで燃料性状(▲1▼発熱量、▲2▼ウオッペインデックスWI、▲3▼A0/√γ)を安定させたミックスガス(MXG)として製鉄所内の各工場、つまり製銑工場、製鋼工場、鋼板工場や、発電所などへ供給する機能を有している。つまり、ガスミキサー7は、▲1▼発熱量が一定となるように、ガス化溶融炉ガスに、低カロリーガス及び高カロリーガスを混合する、又は▲2▼ウオッペインデックスWIすなわち(発熱量/√ガス密度)が一定となるように、ガス化溶融炉ガスに、低カロリーガス及び高カロリーガスを混合する、又は▲3▼A0/√γつまり(理論空気量/√ガス密度)が一定となるように、ガス化溶融炉ガスに、低カロリーガス及び高カロリーガスを混合することで、燃料性状を安定させたミックスガス(MXG)を製造し、供給するものである。また、ガスミキサー7は、ガスホルダ5内にガス化溶融炉ガスが無い場合には、主に製鉄所副生ガスで製造したミックスガス(MXG)をガスホルダ5に送る機能も有している。
【0018】
8は途中に弁25を有しブロワ4の吐出側の弁22とガスホルダ5を結ぶ配管9とガス化溶融炉1との間に敷設された配管で、ガス清浄設備3からガスホルダ5に送られるガス化溶融炉ガスの一部、またはガスホルダ5から払い出されたガス(ガス化溶融炉ガスまたはミックスガス)をガス化溶融炉1に供給するために設けられたものである。
【0019】
11は途中に弁26を有し、ガスミキサー7と各工場を結ぶ配管13と、ガスホルダ5とブロワ6の吸引側の弁23を結ぶ配管14との間に敷設された配管で、ガスホルダ5内にガスが無い場合に、ブロワ4,6が停止していて各弁21,22、23,24,25が閉じられた状態下で弁26を開いてミックスガス(MXG)をガスホルダ5内に送り込むために設けられたものである。
【0020】
本実施形態のガス化溶融炉において、最初の炉立上げ時は、ガス発生が無くかつガスホルダ5内にガスが貯留されていないので、ブロワ4,6を停止状態にして、各弁21,22、23,24,25を閉じ、弁26を開き、ガスミキサー7にて主に製鉄所副生ガスで製造したミックスガス(MXG)を、配管13,11,14を通してガスホルダ5内に送り込み、一時貯蔵し、その後、弁25を開いてガスホルダ5よりミックスガス(MXG)の払い出しを行わせて、配管8よりガス化溶融炉1にミックスガス(MXG)を供給し、ガス化炉内の温度維持用バーナ及びスラグ樋の保熱用バーナを燃焼させて炉とスラグ樋を昇温させる。
【0021】
炉とスラグ樋が十分に昇温されるとガス化溶融炉1の操業が開始され、ガス化溶融炉ガスが発生するので、各弁21,22、23,24を開き、ブロワ4,6を駆動するとともに、弁26を閉じ、ガスミキサー7からガスホルダ5へのミックスガス(MXG)の供給を停止する。通常運転時は、発生したガス化溶融炉ガスがガスホルダ5に一時貯蔵された後、ブロワ6により昇圧されてガスミキサー7に送り込まれ、通常は製鉄所副生ガスと混合されてミックスガス(MXG)となり、製鉄所内の各工場へ供給される。また、発生したガス化溶融炉ガスの一部は、配管8を通してガス化溶融炉1に戻され、ガス化炉内の温度維持およびスラグ樋の保熱用の燃料として消費される。
【0022】
ガス化溶融炉1を停止させる場合は、まず2つのブロワ4,6のうちブロワ6を先に停止させ、その前後の弁23,24を閉じ、所定時間経過後にブロワ4とガス化溶融炉1を停止させてからブロワ4の前後の弁21,22と配管8側の弁25を閉じる。これにより、ガス化溶融炉1が停止する直前に発生したガス化溶融炉ガスをブロワ4により昇圧してガスホルダ5に貯蔵することができ、ガス化溶融炉1の操業を再開する際の炉立上げ時に、ガスホルダ5内のガス化溶融炉ガスの払い出しを受けて炉を立上げることができる。このため、購入燃料の使用量を大幅に削減でき、運転費を圧縮することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、可燃性廃棄物をガス化炉にて高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するとともに、溶融スラグをスラグ樋より排出するガス化溶融炉で発生するガスを、当該ガス化溶融炉の炉内温度維持用燃料として、または当該ガス化溶融炉のスラグ樋保熱用燃料として、利用するようにしたので、購入燃料の使用量が大幅に減り、運転費を大幅に圧縮することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス化溶融炉ガスの利用方法を適用した製銑・製鋼一貫製鉄所における主にガス化溶融炉ガスの流れを示す図である。
【符号の説明】
1 ガス化溶融炉
5 ガスホルダ
7 ガスミキサー
8,11 配管
Claims (3)
- 可燃性廃棄物をガス化炉にて高温還元雰囲気により熱分解・ガス化溶融するとともに、溶融スラグをスラグ樋より排出するガス化溶融炉で発生するガスを、当該ガス化溶融炉の炉内温度維持用燃料として、または当該ガス化溶融炉のスラグ樋保熱用燃料として、利用することを特徴とするガス化溶融炉ガスの利用方法。
- ガス化溶融炉で発生したガスをガスホルダに貯蔵し、ガス化溶融炉立上げ時に、ガス化溶融炉ガスをガスホルダから払い出し炉昇熱に利用することを特徴とする請求項1記載のガス化溶融炉ガスの利用方法。
- ガス化溶融炉立上げ時に、高炉ガス、コークス炉ガス、転炉ガス、都市ガス、プロパンガス、及び窒素の中から選択的に混合したミックスガスを炉昇熱に利用することを特徴とする請求項1記載のガス化溶融炉ガスの利用方法。
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