JP2004098664A - 切断工具 - Google Patents

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Yoshio Osada
長田 芳男
Toshihiko Tachibana
立花 俊彦
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Abstract

【課題】着脱作業性がよく、寿命の長いセーバソーのブレード着脱機構を提供する。
【解決手段】ブレード27が挿入されるスリット20d及びスリットが延びる軸方向に直交して少なくともスリットまで貫通する貫通穴20eを設けた軸方向に沿って往復動可能なプランジャ20、スリットの壁に押圧係止する係止ピン30、プランジャの先端部にプランジャの軸方向に沿って移動可能に設けられた第1ブレードホルダ28とを備え、第1ブレードホルダが前進または後退した位置で係止ピンを押圧または係止ピンの押圧を解除することによりブレードを着脱できるようにした。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブレードを容易に着脱できるようにしたブレード着脱機構を備えた、住宅やビルの建築、設備、改装、解体工事等において木材、鋼材、パイプ等を切断する切断工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動モータにより駆動される往復動形式の切断工具としてセーバソーがある。セーバソーは、周知の如く、一般に直線のこ刃(以下ブレードという)を取付けた往復動軸(以下プランジャという)を往復駆動させブレードによって切断するものである。ブレードは、プランジャへの取付端部に係止穴を介して取付けるものが一般的である。
【0003】
一般に前記プランジャの往復運動量(以下ストローク量という)は、小さいもので約20mm、大きいものでも約32mmである。このため、実際の切断作業ではストローク量の範囲内でブレードの刃部が集中的に使用されるため、ブレードの消耗が激しく、特に鋼材の切断作業では頻繁にブレードを交換する必要があった。また、細長いブレードを高速で往復動させて切断を行うため、通常の切断時に発生する反力によってブレードがプランジャ取付け根元部から折損することがあり、このような場合にもブレードの交換すなわちブレードの着脱を必要としていた。
【0004】
ブレードの係止穴に入る突起部を有するブレードホルダを介して、レンチ等の工具を使用して締付け・緩めを行う止めねじによりブレードをプランジャに取付ける方法が最も一般的であったが、レンチ等の工具を使用して行う方法では、着脱に手間がかかり作業能率が上がらないと共にレンチ等の工具を常に携帯しなくてはならず、工具を紛失した場合にはブレードの着脱ができないという問題があった。
【0005】
このため例えば米国特許第5443276号、第5575071号、第5647133号及び第4299402号等の如くレンチ等の工具を必要とすることなくブレードの着脱ができるツールレスブレード着脱機構が提案されている。
【特許文献1】
米国特許第5443276号明細書
【特許文献2】
米国特許第5575071号明細書
【特許文献3】
米国特許第5647133号明細書
【特許文献4】
米国特許第4299402号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の米国特許第5443276号、第5575071号、第5647133号におけるツールレス着脱機構は、可動係止ピンとしてスチールボールもしくは先端突起部を円錐形状に形成した可動係止ピンを有しており、スチールボールの一部もしくは可動係止ピンの先端をブレードの係止穴に入れ、レバーあるいは回転リング等により可動係止ピンをブレードに押し付けることによってブレードを保持し、レバーあるいは回転リング等を操作して可動係止ピンがブレードの係止穴から離脱できるスペースを作り出すことによりブレードを取り外せるようにしている。
【0007】
しかしながら、これらいずれの従来技術においても、最終的に可動係止ピンをブレードの係止穴から離脱させるためにはブレードに対し何らかの動きを与えなければならないため、指先でソーブレードを保持しながら操作することが必要であった。このため、作業者は鋭利な刃部による裂傷や、切断時の発熱により熱せられたブレードによる火傷の危険に対し、配慮しなければならないという煩わしさがあった。
【0008】
また、ブレードがプランジャ取付け根元部から折損した場合にはブレードを直接指先で操作できないため、プランジャ内に残ったブレードを取り出すため多大な手間を必要としていた。
【0009】
更に、前記米国特許第5443276号、第5575071号に記載された従来技術においては、弾性部材により付勢されたレバーあるいは回転リングを可動係止ピンの開放位置において保持していなければならず、必然的にブレードの着脱には両手による操作を必要としていた。また,スチールボールもしくは先端突起部を円錐形状に形成した可動係止ピンを使用している従来技術においては,ブレードの側面に十分な押付力を加えることができない。このため高速で往復動するブレードが横振れし切断開始時の位置決めが難しく、甚だしい場合は横振れによりブレードが折損するという事態も起こり得た。
【0010】
また前記米国特許第5443276号、第5647133号に記載された従来技術においては、ブレード着脱機構の構成部品として複雑な異形部品を使用するものであり、これらの部品が外部に露出している。このため、切断作業時に被切断材が衝突したり噛み込んだりすることによりブレード着脱機構が損傷しやすいという耐久性の問題がある。
【0011】
また、米国特許第4299402号におけるツールレス着脱機構は、ブレードの取付端部上下の両側または片側に係止ノッチを有するブレードを対象としたものである。この従来技術においてはブレード側面を押圧することが構造上困難であり、高速で往復動するブレードが横振れし易いため切断開始時の位置決めが難しく、甚だしい場合は横振れによりブレードが折損するという事態も起こり得た。
【0012】
本発明の目的は、上記した従来のブレード着脱機構の欠点を解消し、簡便かつ安全確実にブレードの固定と着脱が行える耐久性に優れたセーバソーを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、取付端部に設けられた係止穴を有するブレードをプランジャの先端に取付け、プランジャを往復駆動させる切断工具において、前記ブレードが挿入されるスリット及びスリットが延びる方向と直交して延び少なくともスリットまで貫通した貫通穴を先端部に有し、軸方向に沿って延びるプランジャと、プランジャの貫通穴内に進退可能に設けられ、且つブレードの係止穴と係合し、ブレードを前記スリットの壁に押圧する押圧ピンと、プランジャの先端部にプランジャの軸方向に沿って移動可能に設けられ、前進した位置で係止ピンを押圧し、後退した位置で係止ピンの押圧を解除する第1ブレードホルダとを設けることにより達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を一実施形態を示した図1〜図23を参照して説明する。なお図1において左側を前方、右側を後方として説明する。
【0015】
(モータ部)電動モータ1は樹脂製のハウジング2に内蔵され、ハウジング2の後方にはハンドル3が接続されている。ハンドル3には電動モータ1への給電路を開閉するスイッチ4が内蔵されている。
【0016】
(減速部)ハウジング2の前方には以下に述べる動力伝達手段を内蔵するアルミニウム製のインナカバー5及びギヤカバー6が接続されている。モータ軸7の先端には駆動歯車8が形成され、モータ軸7と平行に設けられたセカンドシャフト9には従動歯車10が取付けられ、これら一対の減速歯車を介して電動モータ1はセカンドシャフト9を回転駆動する。セカンドシャフト9の前方にはセカンドシャフト9の軸芯に対し約14°の角度で傾斜した傾斜軸部9aが形成され、また先端にセカンドシャフト9の軸芯と同芯のサブシャフト11が取付けられている。
【0017】
(往復動軸保持部)ギヤカバー6の先端部には図2に示す如く2個の軸ボルト12が取付けられており、軸ボルト12の先端部にはガイドスリーブ13が軸ボルト12の軸芯を中心として回動自在に取付けられている。ガイドスリーブ13の後端には図1、図3に示す如く方形貫通穴部14が形成され、インナカバー5を貫通して回動自在に取付けられたチェンジシャフト15がガイドスリーブ13の方形貫通穴部14を貫通して取付けられている。チェンジシャフト15の中央部にはガイドスリーブ13の直径より大きい範囲で対称な平面部15aが形成され、チェンジレバー16によってチェンジシャフト15を回転させることにより、ガイドスリーブ13の回動を選択的に許容または抑止することができるようにしている。
【0018】
(回転−往復動変換部)セカンドシャフト9の傾斜軸部9aには、2個のベアリング17を介して揺動軸部18aを有するレシプロプレート18が取付けられている。揺動軸部18aの先端には球状部18bが形成されている。ガイドスリーブ13の前方内部には軸受メタル19が圧入されており、軸受メタル19を貫通してプランジャ20が往復動可能に取付けられている。プランジャ20はガイドスリーブ13の内周壁とわずかな隙間で摺動する太径部20aを有し、太径部20aには軸方向と直角に穴部20bが設けられている。レシプロプレート18の揺動軸部18aはプランジャ20を貫通して先端の球状部18bが穴部20bの内部にわずかな隙間で転動可能に係合しており、セカンドシャフト9の回転運動をプランジャ20の往復運動に変換する。
【0019】
(揺動切断機構部)図4及び図5に示す如く、ガイドスリーブ13に設けられた長穴部13aとプランジャ20を貫通してローラーシャフト21が設けられ、その両端にはスイングローラー22が回動自在に取付けられている。スイングローラー22の上下にはプランジャ20の軸方向に傾斜面23aを有するスイングレール23がインナカバ5ー及びギヤカバー6に固定されて設けられ、チェンジシャフト15を図1、図5に示す解放位置にセットするとスイングローラー22はスイングレール23の傾斜面23aの上を転動し、これによりプランジャ20は揺動しながら往復運動を行う。
【0020】
(本体前方保持部)インナカバー5、ギヤカバー6及びハウジング1の一部を内蔵する樹脂製のフロントカバー24が設けられ、ギヤカバー6の先端部には切断作業時にセーバソー本体を被切断材に対して安定させるベース25が固定レバー26を介して取付けられている。
【0021】
(ブレード着脱機構の構成)図6は最も一般的なブレード27を示す。ブレード27の取付端部27aには係止穴27bが設けられている。
【0022】
図7、図8はプランジャ20先端部のブレード取付端部20cを示す。ブレード取付端部20cにはブレード27が挿入されるスリット20dと、ブレード取付位置においてブレード27の係止穴27bと同芯で、かつブレード27側面に直角でブレード取付端部20cの外周よりスリット20dを越えて貫通する段付き貫通穴20eが設けられている。ブレード取付端部20cの外周には、ブレード27の取付端部27aのa寸法より僅かに小さいb寸法で上下に平面部20fが形成されている。またブレード取付端部20cにはプランジャ20の軸に対し対称に2個の螺旋溝20gが設けられ、螺旋溝20gの後端にはプランジャ20の軸に対し概ね直角な直角溝20hが形成されている。図10は螺旋溝20gの平面展開図であり、螺旋溝20gがプランジャ20の軸芯20jに対しθ1の角度で形成されていることを表している。更にブレード取付端部20cには止め輪取付溝20kが設けられている。
【0023】
図11はブレード27を着脱する際に操作される第1ブレードホルダ28を示す。第1ブレードホルダ28は、鋼材等の高強度材からなるインナースリーブ28a及び操作部となる外側部分を熱伝導率の小さい部材例えばプラスチックで形成したアウタースリーブ28bとから構成されており、その形状は強度的に有利な円筒形状を基本としている。アウタースリーブ28bの外周には指先が引っ掛かり易いように複数の突起28cが設けられている。インナースリーブ28aの前方にはプランジャ20の軸心20jに対しθ2の角度で前方に広がるテーパ状円筒部28dが形成されている。また後方の円筒部28eには2個のスチールボール取付穴28fが設けられている。
【0024】
図12〜図14はブレード27の上下方向の切断荷重を支える第2ブレードホルダ29を示す。第2ブレードホルダ29は鋼材等の高強度材で形成され、第1ブレードホルダ28と同様にその形状は強度的に有利な円筒形状を基本としている。第2ブレードホルダ29は内側円筒部29a及び外側円筒部29bとから形成され、内側円筒部29aの内周はプランジャ20のブレード取付端部20cの外径より僅かに大きい内径で形成され、更に図13に示す如く、ブレード27の取付端部27aのa寸法より僅かに大きいc寸法で平面部29cが形成されている。また内側円筒部29a側面には図14に示すような穴部29dが設けられている。外側円筒部29bは、被切断材に最も近接した部位にあるため、切断作業時に被切断材が衝突したり噛み込んだりする危険性からブレード着脱機構を保護するために、第1ブレードホルダ28のテーパ状円筒部28dの先端外周部を内包するよう形成されている。
【0025】
図15〜図17は本発明ブレード着脱機構のブレード取付前の状態を示している。プランジャ20の段付き貫通穴20eと第2ブレードホルダ29の穴部29cの内部には、段付きブレード係止ピン30(以下単に係止ピンという)が軸方向と直角の方向に進退可能に設けられている。係止ピン30により、第2ブレードホルダ29はプランジャ20に対し回転及び軸方向の移動が規制されている。係止ピン30は、先端にブレード27の係止穴27bを貫通しブレード27の抜け出しを防止する第1円柱係止突起部30aと、第1円柱係止突起部30aに連続して形成され第1円柱係止突起部30aより大きな直径を有しブレード27の取付端部27aの側面をプランジャ20のスリット20dの壁に押圧係止する係止面30eを有する第2円柱部30cと、第2円柱部30cに連続して形成され第2円柱部30cより大きな直径を有する第3円柱部30dにより形成されており、更に第3円柱部30dの他端には第1ブレードホルダ28のインナースリーブ28aのテーパ状円筒部28dの内周面と点接触するような円錐突起30bが形成されている。係止ピン30の第3円柱部30dとプランジャ20の段付き貫通穴20eとのスペースには圧縮コイルばね31が設けられ、ブレード着脱機構を解放状態とした時に係止ピン30をブレード27の係止穴27bから自動的に離脱できるよう常時付勢している。
【0026】
第1ブレードホルダ28は、第2ブレードホルダ29の内側円筒部29aの外周部、外側円筒部29bの内周部及びプランジャ20のブレード取付端部20cの外周部と僅かな隙間を有して取付けられており、スチールボール取付穴28eとプランジャ20の螺旋溝20gにはスチールボール32が転動可能に設けられている。スチールボール32の転がり運動によって、第1ブレードホルダ28は、これを回転させることにより螺旋溝20gに沿ってプランジャ20の軸方向に滑らかに移動させることができる。第1ブレードホルダ28の第2円筒部28dにはスチールボール32の脱落防止のためのフランジワッシャ33が設けられている。
【0027】
第1ブレードホルダ28及びプランジャ20の止め輪取付溝20kに取付けられた止め輪34の間には、第1ブレードホルダ28を第2ブレードホルダ29側に付勢し第1ブレードホルダ28のテーパ状円筒部28dにより係止ピン30をブレード27側に押し付ける圧縮コイルばね35が設けられている。止め輪34と圧縮コイルばね35の間には、第1ブレードホルダ28が圧縮コイルばね35と共に滑らかに回転するように、フランジワッシャ36とスラストベアリング37が設けられている。
【0028】
以上が本発明ブレード着脱機構の構成であるが、図17の状態では係止ピン30先端の第1円柱係止突起部30aがプランジャ20のスリット20dの内部に突き出しているため、ブレード27を固定できる位置までスリット20d内に挿入することはできない。以下本発明ブレード着脱機構によるブレード27の着脱動作について説明する。
【0029】
(ブレード27の装着)図18〜図20はブレード27の装着状態を示している。第1ブレードホルダ28を矢印の方向に回転させることにより第1ブレードホルダ28はスチールボール32を介してプランジャ20の螺旋溝20gに沿ってプランジャ20の軸方向に沿って後退し、係止ピン30は圧縮コイルばね31によって第1ブレードホルダ28のテーパ状円筒部28dのテーパ面に沿って自動的に外側に後退する(図20)。これにより、ブレード27をプランジャ20のスリット20d内に挿入すなわちブレード27の装着が可能となる。更に第1ブレードホルダ28を回しきることによりスチールボール32が螺旋溝20gの直角溝20hまで転動すると、第1ブレードホルダ28を装着状態で固定できるためブレード27の挿入を片手で容易に行うことができる。
【0030】
(ブレード27の固定)ブレード27の固定は、図20の状態でブレード27をプランジャ20のスリット20d内に入れた後第1ブレードホルダ28を図21の矢印方向に回転させ、スチールボール32を直角溝20hから螺旋溝20gまで戻すことにより自動的に行われる。すなわち、圧縮コイルばね35により第1ブレードホルダ28が装着時とは逆に前進すると、係止ピン30が第1ブレードホルダ28のテーパ状円筒部28dのテーパ面に沿ってブレード27側に移動され、係止突起30aがブレード27の係止穴27bに入ると共にブレード27の取付端部27a側面が係止面30eによりスリット20dの壁に押し付けられブレード27は図23に示す如く固定される。圧縮コイルばね31の圧縮は、圧縮コイルばね35によって押圧される第1ブレードホルダ28のテーパ状円筒部28dのテーパ面による分力によって行われるが、圧縮コイルばね31は小さな係止ピン30を移動させるための強さがあればよく、圧縮コイルばね35の強さに比べて十分小さく設定できる。
【0031】
(ブレード27の取外し)ブレード27の取外しは、ブレード27の装着と同様第1ブレードホルダ28を図18の矢印方向に回転させて後退させることにより、係止ピン30がブレード27の係止穴27bから自動的に離脱するようになりブレード27の取外しを容易に行うことができる。
【0032】
(圧縮コイルばね35の強さ)前記圧縮コイルばね35の強さ(荷重)は以下の3点の条件を満たすようにして決定される。
■切断作業時のプランジャ20の高速往復運動により生ずる加速度により、第1ブレードホルダ28は圧縮コイルばね35に抗して後退しようとするが、この後退を阻止するため、圧縮コイルばね35の荷重をこの後退させようとする力より大きくする必要がある。
■高速で往復動するブレード27の横振れを防止するため、ブレード27の取付端部27aの側面にはプランジャ20のスリット20dの壁に係止ピン30を介して適当な押付力で押圧係止する必要がある。
この押付力F1は以下の式により与えられる。
F1=W1(1−μ1tanθ2)/(μ1+tanθ2)・・・・・(1)
ここでF1は係止ピン30の押付力、W1は圧縮コイルばね35の荷重、μ1は係止ピン30の円錐突起30bと第1ブレードホルダ28のテーパ状円筒部28d内周面との間の摩擦係数、θ2はテーパ状円筒部28dとプランジャ20の軸心20jの角度である。
【0033】
すなわち、本発明によればテーパ状円筒部28dの角度θ2を小さくすることにより、圧縮コイルばね35の荷重W1を倍力して係止ピン30の押付力F1に変換することができる。
■図23の状態からブレード27を取外すためには第1ブレードホルダ28に回転力を付与し、圧縮コイルばね35に抗して第1ブレードホルダ28をプランジャ20の螺旋溝20gに沿って後退させればよい。
この時の回転トルクT1と圧縮コイルばね35の圧縮荷重W2は以下の式により与えられる。
W2=T1(1−μ2tanθ1)/r(μ2+tanθ1)・・・・・(2)
ここでW2は圧縮コイルばね35の圧縮荷重、T1は操作者が指先で付与できる回転トルク、μ2はプランジャ20の螺旋溝20gとスチールボール32との間及びスラストベアリング37の摩擦係数、θ1はプランジャ20の螺旋溝20gのリード角、rは第1ブレードホルダ28のアウタースリーブ28bの半径である。
【0034】
前記プランジャ20の螺旋溝20gとスチールボール32との間及びスラストベアリング37の摩擦係数μ2は転がり摩擦となり無視できるほど十分小さくできるので(2)式は次のように表せる。
【0035】
W2=T1/rtanθ1・・・・・(3)
すなわち、本発明によれば螺旋溝20gのリード角θ1を小さくすることにより、操作者が指先で付与できる限られた回転力を倍力して圧縮コイルばね35の圧縮荷重W2に抗して第1ブレードホルダ28を簡単に後退させることが可能となる。
【0036】
上記実施形態によれば次のような作用効果を奏し得ることが可能となる。すなわちブレード27を押圧係止する係止ピン30の進退を、前方にテーパ状円筒部28dを形成した円筒状の第1ブレードホルダ28をプランジャ20の軸方向に螺旋溝20gに沿ってスチールボール32を介して移動させることにより行う構造とし、第1ブレードホルダ28をブレード固定位置で保持できるよう、第1ブレードホルダ28をプランジャ20に対しブレード27側に付勢する圧縮コイルばね35をプランジャ20の軸上に設ける構造としたことにより、レンチ等の工具を必要とせずに操作者が指先で付与できる回転力により容易にブレード27の着脱及び固定が行え、各種長さのブレード27に対しても横振れを有効に低減できる。
【0037】
プランジャ20の貫通穴20eの内部に、ブレード27を押圧係止する係止ピン30を第1ブレードホルダ28のテーパ状円筒部28d内に後退させる方向に付勢する圧縮コイルばね31を設け、ブレード27の取外し時に係止ピン30が自動的にブレード27の係止穴から離脱できるようにしたので、プランジャ20の先端を下方に向けるだけで、ブレード27または折損したブレード27の破片を自重により容易に取外すことができ、操作性に優れたブレード着脱機構とすることができる。
【0038】
プランジャ20の螺旋溝20gの後端をプランジャ20の軸芯に対し概ね直角に形成し、この位置においてスチールボール32を介して第1ブレードホルダ28を固定できる構造としたのでブレード27の交換を片手で容易に行うことができる。
【0039】
外部に露出する主な構成部品をブレードホルダ28、29及び圧縮コイルばね35のみとすると共にこれらの構成部品を単純な円筒形状とすることにより、切断作業時に被切断材が衝突したり噛み込んだりする危険性を少なくでき、耐久性に優れたブレード着脱機構とすることができる。
【0040】
なお図1の状態においては第1ブレードホルダ28等がセーバソー本体内にあり第1ブレードホルダ28を回転移動させることができない。この場合にはスイッチ4を操作して第1ブレードホルダ28等がセーバソー本体外に突出させ、この状態で着脱すればよい。また図1の状態よりブレード27等が前進しておれば、ブレード27等をつかんでブレード27すなわち第1ブレードホルダ28等を前方に引き出すことが可能であり、ブレード27の着脱を容易に行うことができるようになる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、第1ブレードホルダを移動させるだけの簡単な操作でブレードを着脱することが可能となり、着脱作業性を向上できる。また本体外に露出する部品を第1ブレードホルダ等の必要最小限とすることができるので、切断作業時に被切断材と衝突したり噛み込んだりする恐れが少なくなり、着脱機構が損傷するのを防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ブレード着脱機構を採用したセーバソーの一実施形態を示す一部断面側面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】図1のC−C線断面図。
【図5】図1の揺動機構部を示す一部断面側面図。
【図6】本発明着脱機構に採用されるブレードの一例を示す側面図。
【図7】本発明着脱機構に使用されるプランジャの先端部を示す側面図。
【図8】図7の一部断面上面図。
【図9】図7のD−D線断面図。
【図10】図7のプランジャに設けられた螺旋溝を示す平面展開図。
【図11】本発明着脱機構に使用される第1ブレードホルダを示す断面側面図。
【図12】本発明着脱機構に使用される第2ブレードホルダを示す断面側面図。
【図13】図12の左側面図。
【図14】図12の断面上面図。
【図15】本発明着脱機構の要部を示す側面図。
【図16】図15の断面側面図。
【図17】図15の拡大断面上面図。
【図18】本発明着脱機構によるブレードの装着状態を示す側面図。
【図19】図18の断面側面図。
【図20】図18の拡大断面上面図。
【図21】本発明着脱機構によるブレードの固定状態を示す側面図。
【図22】図21の断面側面図。
【図23】図21の拡大断面上面図。
【符号の説明】
1は電動モータ、2はハウジング、3はハンドル、4はスイッチ、5はインナカバー、6はギヤカバー、7はモータ軸、8は駆動歯車、9はセカンドシャフト、10は従動歯車、11はサブシャフト、12は軸ボルト、13はガイドスリーブ、14は方形貫通穴、15はチェンジシャフト、16はチェンジレバー、17はベアリング、18はレシプロプレート、19は軸受メタル、20はプランジャ、21はローラーシャフト、22はスイングローラー、23はスイングレール、24はフロントカバー、25はベース、26は固定レバー、27はブレード、28は第1ブレードホルダ、29は第2ブレードホルダ、30は係止ピン、31、35は圧縮コイルばね、32はスチールボール、33、36はフランジワッシャ、34は止め輪、37はスラストベアリングである。

Claims (2)

  1. 取付端部に設けられた係止穴を有するブレードをプランジャの先端に取付け、プランジャを往復駆動させる切断工具において、
    前記ブレードが挿入されるスリット及びスリットが延びる方向と直交して延び少なくともスリットまで貫通した貫通穴を先端部に有し、軸方向に沿って延びるプランジャと、プランジャの貫通穴内に進退可能に設けられ、且つブレードの係止穴と係合し、ブレードを前記スリットの壁に押圧する押圧ピンと、プランジャの先端部にプランジャの軸方向に沿って移動可能に設けられ、前進した位置で係止ピンを押圧し、後退した位置で係止ピンの押圧を解除する第1ブレードホルダとを備えたことを特徴とする切断工具。
  2. 前記第1ブレードホルダの先端を前方に向かうに従って広がるテーパ形状にし、第1ブレードホルダが後退した位置でテーパ状部の前方が押圧ピンの後退を許容して押圧ピンの押圧を解除するようにしたことを特徴とする請求項1記載の切断工具。
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